タイトル | 地底旅団ROVER元老院第388回CAVING | ||||||||||||||
サブタイトル | 第6次日原地区洞窟所在地確認調査 at 奥多摩町 | ||||||||||||||
分 類 | 調査ケイビング | ||||||||||||||
入洞洞窟 | [仮]倉沢のこうもり穴第3洞、金平岩の穴 | ||||||||||||||
日 程 | 2022年8月12日(金)〜13日(土) | ||||||||||||||
参加者 | 千葉の、細野、村野て、山口真也(東山ケイビングクラブ)、矢島杏奈(東洋大学探検部)、櫻田真人(東洋大学探検部OB) 以上6名 | ||||||||||||||
東京都西多摩郡奥多摩町日原地区には、観光洞「日原鍾乳洞」や「日原三又洞」「ちょうちん穴」など大小81洞の洞窟が報告されている。そのうち、倉沢地区では旧観光洞「倉沢鍾乳洞」を含む32洞が報告されていたが、第1次調査(地R元第381回CAIVING)では、「倉沢無名洞」と「倉沢ねずみ穴」、「倉沢三山穴」と「林道の穴」が同一であることを確認した。 第2次調査(地R元第383回CAVING)、第3次調査(地R元第384回CAVING)では、目的とした既存洞窟へはたどり着けなかったが、「倉沢の鹿穴」を確認した。 第4次調査(地R元第385回CAVING)では、「御神仏の穴第1洞」「御神仏の穴第2洞」を確認、日原出土銭を複数回収した。 第5次調査(地R元第387回CAVING)では、倉沢谷左岸エリアのルート工作を完了し、「[仮]倉沢の小穴」を測量した。 今回は引き続き「倉沢のたつ穴」上方の倉沢谷左岸エリアにおける既存洞窟確認や測量を行い、今後の調査の基礎資料を作成することを目的とした。 なお、当日は台風8号が接近中である。 12日7:30、JR東小金井駅・南口ロータリーにて細野・山口が合流。細野車ランドクルーザー80にて出発。 8:00、JR谷保駅・北口ロータリーにて千葉・矢島が合流。事前連絡はあったが、矢島15分遅刻である。そもそも千葉は時計を読み違い、6:40から待機していたのだが・・・。千葉車デリカにて出発。 9:00、オープン直後のTAIRAYA 吉野店に到着。相変わらず品揃えはワクワクしない田舎のスーパーであるが、昼夕朝昼の食材購入。 10:00、セブンイレブン 奥多摩古里店にて、足りないものを追加購入。 10:30、倉沢林道起点に到着。駐車スペースには複数台の車両が停まっており、商業的沢登りの準備中であった。 11:00、「倉沢鍾乳洞」付近の幕営地に到着。まずは早めの昼食を取る。 山口・矢島が夕食用ビールを冷やしに行くが、2本落として破裂。仕方ないので千葉・矢島で処理をする。 11:30、活動準備。矢島はあまりSRTに慣れておらず、みんなで装備確認。 12:00、活動開始。魚留橋を渡り、「倉沢無名洞(倉沢のねずみ穴)」付近から山へはいり、降下する涸れ沢の上部へ出る。 12:30、立木からリギング開始。千葉は初めて訪れる倉沢谷左岸だが、岩場までフリーで近づけるルートは落石を誘発してしまうので、かなり上からロープをセットしてあった。 山口が第1テラス(「[仮]倉沢のこうもり穴第3洞」の前)に到着。倉沢谷からの比高は+35m程度か。千葉、矢島、細野の順で続いて降りる。 14:00、全員が第1テラスに到着。 千葉は「[仮]倉沢のこうもり穴第3洞」に初入洞。どこを洞口とし、どこまで洞窟とするか判断する。この洞窟は谷を形成する母岩の一部が外れて空間(洞窟)ができたようだ。最上部にはコウモリグアノが堆積し、その天井部には水酸燐灰石(ハイドロキシアパタイト)が見られた。 山口は引き続きリギング。 スケッチ千葉、コンパス細野、メジャー矢島の体制で「[仮]倉沢のこうもり穴第3洞」の測量を行う。 15:00、測量終了。総延長22.2m・高低差9.2m。 第2テラスへ向けて降りようとすると、第1テラスと同レベルの南側に怪しい箇所がある。次回はトラバースラインを張る必要あり。
北側の足元には第5次調査で測量した「[仮]倉沢の小穴」、南側には溶食が激しい岩肌が見える。この付近にパイオニアケイビングクラブが発見した「倉沢のこうもり穴」「こうもり穴第2洞」「倉沢の耳の穴」「倉沢の鼻の穴」「倉沢のふし穴」があるはずだが、どうにもわからない。 小雨が降ってきた。 17:00、全員が倉沢谷に到着。 山口とのじゃんけんで負けた細野がデリギング。再び登っていく。ごくろうさん。 18:00、幕営地にて夕食。鶏の丸焼き&手羽中焼きのクレイジーソルト味、海鮮アヒージョはビールが進む。 明日は日中に台風直撃予報が出ているため、倉沢活動は中止とし、別エリアでお気軽活動に切り替えることにする。 21:30、やや雨は強くなってきたので早めの消灯。千葉は車両泊、細野・山口も窓を開けて車両泊、矢島はテント泊。3密回避である。 13日6:30、起床。雨は降ってない。倉沢林道起点まで下りてから朝食。 7:30、倉沢林道起点を出発。村野へは奥多摩町大丹波「獅子口の穴」へ予定変更したことを伝え、釜めし なかい付近で合流することにする。 8:00、セブンイレブン 奥多摩古里店に立ち寄って櫻田と合流。 8:15、 村野と合流。そのまま大丹波川沿いに北上する。 奥茶屋キャンプ場を過ぎ、大丹波沈砂池まできたら通行止めとなっていた。名義は奥多摩町環境整備課。後で調べると、この先の大丹波林道が2020年の台風19号(令和元年東日本台風)の影響で通行止めとなっており、そのことと関係しているのかもしれない。 ここから歩くとなると5kmはあり、駐車スペースも徹底的にロープやコーンで封鎖されているので断念し、奥多摩町棚沢にある金平岩へ移動することにする。 まだまだ小雨。風はなし。 9:00、入川谷沿いの道を終点まで進み、雨のなか準備。 9:30、広河原から出発。ここはキャンプをする者もいるようである。川沿いに進むが、とにかく蒸し暑い。 10:00、金平岩(こんぴらいわ)に到着。ここは1944(昭和19)年発行の宮内敏雄著「奥多摩」には記載されている露岩で、洞窟界的には報告がないが、一種の鍾乳洞があると書かれている。確認すると、確かに2つの洞口を持つ石灰洞であった。溶食した石灰岩の一部が崩壊、ここまで転がってきたのであろう。 千葉・村野で測量。ポイントは2つだけ。 10:30、測量完了。総延長3.7m・高低差2.8m。 岩の上には小さな鉄製鳥居が見えたので、上の洞口から登ろうとするも、雨で滑りやすく断念。更に上流にある「速滝ノ岩屋」へ行く機会があったら登ってみよう。 11:00、下山開始。雨がやや強くなってきた。 11:30、広河原に到着。車両4台でバックしながら現地を離脱。 12:00、釜めし なかいに戻って昼食。きのこ釜めし(1700円)、山菜おこわ釜めし(1800円)、鶏ごぼう釜めし(2000円)、山女魚塩焼(800円)、焼とり(400円)を注文。かなり前の活動帰りに寄った以来だが、味も雰囲気も満足度が高いお店である。相変わらず美味い。 13:00、矢島・櫻田は解散。 13:30、村野の案内で青梅石神温泉 清流の宿 おくたま路にて入泉。内湯のみだが窓が広くて開放感がある。こちらも満足度が高い天然温泉であった。 14:00、解散。 さほど雨は降らず、風もない状態であったが、倉沢地区では急斜面での洞外活動がメインであるため、安全面を考慮すると予定変更して正解であったと思う。次回は涼しくなってから行いたい。 測量が完了した「[仮]倉沢のこうもり穴第3洞」「[仮]倉沢の小穴」に関しては、パイオニアケイビングクラブに確認を取ってから正式名称を決定する予定である。(文責 千葉伸幸)
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