タイトル | 地底旅団ROVER元老院第78回CAVING | ||||||||||||||||||
サブタイトル | 洞穴1ばん球蹴り2ばん at 大滝村・大ガマタ沢ケイ谷洞 | ||||||||||||||||||
分 類 | ファンケイビング | ||||||||||||||||||
入洞洞窟 | 大ガマタ沢・ケイ谷洞、光岩洞 | ||||||||||||||||||
日 程 | 2002年6月8日(土)〜9日(日) | ||||||||||||||||||
参加者 | 千葉、細野、酒井、中野、芦田宏一(パイオニアケイビングクラブ)、中村允彦(明治大学地底研究部OB) 以上6名 | ||||||||||||||||||
地R元発足(1997年)以来、5たび計画されている「大ガマタ沢・ケイ谷洞」ファンケイビング。今度こそ最奥部到達を目的として計画された。なお、当日はワールドカップ予選・日本対ロシアである。 8日24:00、大ガマタ沢出合到着、消灯する。 9日6:00、起床。朝食を取っていたところに芦田さんが到着。すぐさま準備にかかる。 7:00、アプローチ開始。出合から洞口までは本格的沢登りとなるが、風邪気味だった中野は大苦戦。 8:30、なんとか予定通りに大ガマタ沢源流に到着。休憩後に入洞準備、芦田さんはその合間に水穴のph・塩分測定、サンプルを採集する。 9:00、入洞開始。「鍾乳石ホール」までは第38回CAVINGで到達しているため、脇目もふらずに足早に進む。相変わらずコウモリはほとんど確認できない。「一ノ関」「右洞・左洞分岐」を経て「ピラミッド回廊」に到達、ここも難なく千葉・中村・細野と通過し始める。しかし、体調不良の中野は無理をせずに撤退、その後は付き添いを申し出てくれた芦田さんと共に別行動をとった。 千葉・細野・酒井・中村は最奥部を目指し、「大斜面」に到着する。ここは急角度の+勾配斜面である。そして、ここからは地R元にとって未知の領域である。事前に芦田さんや山西さん@東京スペレオクラブに助言して頂いた通り、一人(中村)がフリー登攀、確保用のロープセットを行う。登攀を開始してみると見た目よりは難しくなく、全員無事通過する。 次に現れたのが約5mのクラックである。同幅は肩幅ぐらい。名称は付いていないらしいが、これこそ「魔のクラック」と呼ぶにふさわしい。洞床はかなり落ち込んでおり、洞壁にはホールド箇所が全く見られない。しかし距離はさほどでもないし、有事の際にシステムを組めるだけの装備は持ち込んでいることから、水平ラダーを張らずにフリーで通過する。 そして、次に現れたのが「魔のクラック」である。−35mとのことだが、これはホールド箇所が山ほどある。千葉がラダーを持って通過するが、どちらかというと先程のクラックの方が難しいぐらいである。よって、ここも全員がフリーで通過する。 その後、小規模なクラック2ヶ所を通過して「大斜洞」へ到達する。これまでの幅狭・天井高の洞穴形態とはうって変わって広い空間である。 更に最奥部へ進み、「龍の泉」に到達する。上から見ると非常に美しく、かなり水底奥まで延びているように見える。まずは芦田さんに頼まれていた水サンプルを取り、その後に写真撮影を行った。 12:30、「大斜洞」で昼食。 13:00、反転して洞口に向かう。アプローチや洞内往路にかなり体力を使っている為、帰路は厳しいものとなる。特に酒井は各クラックに苦戦した。 14:30、出洞。 「ピラミット回廊」で別れた中野・芦田さんは、下層部をまわり二次生成物を見学する。 12:00、出洞して昼食をとる。昼食・休憩しながら、芦田さんが様々なエピソード(熊穴で熊が落ちてきた時のこと、ケイ谷洞でレスキューされたときのこと、瀧谷洞でムーンミルクに埋まったときのこと・・・などなど)を披露してくれ、楽しいひとときを過ごす。 13:30、「光岩洞」入洞。ほとんど人が入っていないこともあって洞内は綺麗だが瓦礫が痛い。洞内で「ケイ谷洞」ファンを終えた千葉・中村と合流、洞内の説明を受けてから出洞した。 15:00、下山開始。 16:00、装備洗いをして現地を撤収。旅館「谷津川館」にて入泉後、秩父市街で焼肉を食べ、ワールドカップ放送を聞きながら帰京となった。 非常に楽しいファンケイビングであった。 しかし、謎も残る。なぜ洞奥まで随所に乾燥グアノがあるのだろう? グアノ付近には水酸燐灰石が見られないのも不思議である。もう少し詰める必要があるのかも知れない。(文責 千葉伸幸・中野ちえ)
過去の地R元巡検データ
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