タイトル 地底旅団ROVER元老院第423回CAVING
サブタイトル 最初のファンファン リギングへの道 at 郡上市・熊石洞
分 類 合同・ファンケイビング
入洞洞窟 熊石洞(チンチン洞)、飛騨大鍾乳洞(子宝鍾乳洞)
日 程 2025年4月25日(金)〜27日(日)
参加者 千葉の、脇海道、櫻田、山口真也(東山ケイビングクラブ) 以上4名
熊石洞・洞口付近「熊石洞」は岐阜県郡上市にある深さ155mの竪穴である。地R元は2005年から2015年まで不定期に入洞、2023年からは定期的(ゴールデンウィーク毎)に入洞させていただき、地権者との継続的コミュニケーションを図るとともに、深度−100m以上の経験を目的としている。
今回は櫻田(愛称:ファンファン)の初リギングを主たる目的とし、時間の許す限り通称:裏ルートを下降することにした。


25日21:10、千葉・山口は山口車(Gクラス)にて千葉宅を出発。

21:40、JR日野駅前にて櫻田をピックアップ。高速インターチェンジへ向かいつつ夕食を探す。

21:50、千葉の案内で麺や 樽座 小宮店にて夕食。海老味噌ラーメンが有名だが、櫻田・山口は選択せず。

22:30、中央自動車道・八王子ICより中央自動車道を名古屋方面へ下る。

24:30、駒ヶ岳SAにて休憩。予想外の冷え込みに、十分な防寒具を持って来なかったことを後悔する。

27:00(3:00)、東海北陸自動車道・美並ICを降り、デイリーヤマザキ 美並インター店にて各自朝食、行動食を購入。
道の駅への道中では、何度も二ホンジカと遭遇したが衝突は回避できた。

27:45(3:45)、道の駅 和良に到着。5月も間近であるが岐阜の夜は寒い。千葉・山口は車内、櫻田はウッカリ轢かれぬよう、駐車場のサイクルラック脇にテントマットを敷いてシュラフで就寝。一瞬で眠りにつく。
26日7:00、起床。助手席で仮眠した千葉は狭さと寒さで碌に眠れなかったようだ。櫻田は車外でマット&シュラフで体を伸ばして快適な睡眠だった。

8:00、県内在住の脇海道が合流。朝食を摂りつつ、トイレの清掃完了を待つ。
清掃したてのトイレで用を足して出発。後になって判明するが、この時点で千葉のメガネは道の駅に取り残されていた。

8:15、地権者宅に到着。ご主人にご対応いただく。当地も例年より雪が多く、ヤマビルはまだ出ていないが、朴葉もまだ早いとのこと。スケジュールを伝え、出洞後に立ち寄る旨を伝えて出発。
洞口付近では圏外になるため、林道ゲート手前で郡上警察署郡上中消防署東詰所へ入洞連絡を行う。

8:30、洞口付近の林道脇に駐車。朝の日差しを浴びながらのんびり準備をする。櫻田は初リギングに備えて、全員からノットの確認の手ほどきを受ける。

10:00、記念撮影を行ってから入洞開始。櫻田は千葉の指導を受けながら、慣れない手付きでロープを張っていく。

12:00、第2ピッチを張り始める。黙々と進めているつもりが、既に入洞から2時間経過していた。
他の者は暇なので、雑談したり、虫を探したり、ゴミ拾いしたりして時間を過ごす。
−70m付近にはユビナガコウモリのコロニーを確認。

熊石洞・第3ピッチ
第3ピッチを降りる櫻田
14:00、食事を摂るのも忘れてリギングに励むも−100mまで到達できずにタイムアップとなる。−80m付近で折り返し、張ったばかりのロープを回収しながら登り返す。
出番のなかったロープを背負い洞口を目指すが、とにかく身体が重い。少し登っては宙吊りのまま休み、また少し登っては休む。

17:15、心を無にして繰り返すうちに身体の使い方を覚えはじめ、スムーズに登れるようになる。ほどなくして洞口に到達、身体をどうにか持ち上げ、地上へ這い上がる。

18:30、全員出洞した後、手早く着替えを済ませて撤収。地権者宅へ出洞報告に立ち寄り、旧観光洞「怪獣ランド熊石鍾乳洞」に関する最新情報を聞いた後、来年同時期にまた訪問する旨をお伝えする。
その後、 郡上警察署郡上中消防署東詰所へ出洞連絡を行う。再度確認したところ、今後も消防への連絡は本署ではなく東詰所でよいとのことであった。

19:15、和良川公園オートキャンプ場に到着。昨年(地R元408回CAVING)では空いていたようだが、今年はかなり混雑している。指定された区画は、図らずも一昨年(地R元398回CAVING)と同じ区画であった。
薄暗がりのなか、フライシートのセッティングに悪戦苦闘しながらテントを設営する。
千葉・山口はコインシャワー&装備洗い。
脇海道が宴の用意を着々と進める一方、メガネを紛失していることに気づいた千葉は車内や荷物を検めるが見つからない。。。

20:00、道の駅にメガネを忘れた可能性に賭け、千葉はGクラス道の駅 和良へ向かう。
残された脇海道・櫻田・山口は宴の予行練習を開始。明宝ハム、枝豆、焼き鳥を肴にビールをあおる。焼き鳥は脇海道が串打ちしたもので、肉も大ぶりで食べ応えがあり美味しい。くたくたの体に肉の旨味が染み渡る。

20:30、千葉が道の駅から戻る。コンタクトへの交換時にボンネットに置いたまま走行した可能性ありということで道中も確認したが、依然としてメガネは行方不明のままである。明朝に電話問い合わせする手はずを取ってきたらしい。
宴本番を開始。全員で炭火焼き鳥を囲む。続いて岐阜郷土料理の鶏ちゃんが登場。脇海道が鉄板代わりのアルミトレーで手際よくキャベツと炒め合わせる。ビールにももちろん合うが、やはり白米が欲しくなる味だ。
ここでハプニングが発生。火から外していた鶏ちゃんがバランスを崩し、地面に落下してしまう。幸いにも草の上であったため砂利まみれにはならず、被害は最小限に留められた。

22:30、程よく飲んで仕上がった後、オオサンショウウオを探しに全員で和良川へ向かう。下流側へ歩を進めていくと、脇海道が発見。野生のオオサンショウウオを見るのは初めてだったが、大きな生物が河川に生息しているとは驚きである。飽きるまでじっくりと特別天然記念物を観察。

23:00、周囲を軽く片付けて寝る支度をする。飲み始めて間もない頃、ビールの用意が少ないと千葉に指摘を受けていたが、脇海道と確認したところお酒はまだ数本残っており、結果的には適量であった。
広いテントで快適に就寝。
熊石洞・第1ピッチ(洞口) 熊石洞・第2ピッチ 熊石洞・第3ピッチ手前
入洞開始 第2ピッチをリギングする櫻田 第3ピッチ上の脇海道
熊石洞・第2ピッチ 和良川公園オートキャンプ場 和良川
登り返す脇海道 今年も脇海道シェフ登場 オオサンショウウオ見学

27日7:00、起床。朝食は伊勢うどんだが、肝心のたれが2食分のみであったため、千葉・山口は伊勢うどん、脇海道・櫻田は伊勢うどん風。夜露に濡れたテントを裏返し日向で干す。

8:30、和良川公園オートキャンプ場を出発。千葉のメガネを探しに道の駅 和良へ向かう。

8:40、道の駅に到着。しばし、窓口が開くのを待つ。

9:00、窓口に問い合わせすると、落とし物として届けられたメガネがあった。確認するとまさしく千葉のもので、小傷が付いていることからも駐車場内でボンネットから落ちたものであろう。
感動の再会後、「飛騨大鍾乳洞」へ向かう。

10:00、道の駅 飛騨街道なぎさにて休憩。他団体在京連絡先へのお礼発送、各自お土産を購入する。
店舗入口横の売店で飛騨牛串焼(500円)を発見。千葉に御馳走してもらい、全員で食べる。焼きたての飛騨牛をその場でいただく贅沢を噛みしめる。再訪したい。

11:00、「飛騨大鍾乳洞」に到着。駐車場に面して売店が並ぶ、昔ながらの観光地の雰囲気。駐車場脇には「日本一宿儺鍋」なる、直径6.1mの巨大な鍋が鎮座している。
対岸には「両面宿儺洞窟(出羽が平窟、両面宿儺洞、両面窟)」へと続く鉄骨階段があり、現在は落石の危険ということで閉鎖されているが、千葉は28年前(1997年)に許可を得て入ったことがあるとのこと。
大橋コレクション館との共通入場券を割引購入(900円)し、まずは同館を見学する。1897(明治30)年のパリ万国博覧会に出品された壺など見応えのある展示内容だが、キャプションがやや適当なのも素敵である。

11:30、大橋コレクションを堪能し、そのまま「飛騨大鍾乳洞」へ入洞。通路は出口側へ向かって登り勾配となっており、人工的に2洞を連結したものらしい。
随所に佇む奇岩には「恵比寿」や「大黒」、果ては「国会議事堂」「テンガロンハット」まで、風変わりな名称を記したプレートが掲げられている。「中千本」と名付けられた空間には無数のストローが連なっており見事であったが、明らかに移設されたものもあり玉石混交といった趣き。酒類洞窟低温貯蔵庫なるものもあり。
第1洞から人工通路にて第2洞と第3洞(箱穴)へ進むと、通路がやや狭まり勾配もきつくなる。出口付近では通路のかなり上方まで空間が続いている様子が確認できる。
子宝神社でシンボルと記念撮影して出洞。

12:15、出口付近の残雪を見ながら、真新しい屋根付きの通路を駐車場へ向けて下る。出口上の暗部は「上の穴」か?
下りきると恋人の聖地のモニュメントを発見。千葉の指示のもと、渋々ながら男4人で記念撮影。
すぐ脇には売店があり、千葉・山口はお土産を購入。櫻田は危うく真っ赤な下着を買わされそうになるも買わず。

12:00、付近にある「両面宿儺遥礼所」を参拝。駐車場へと戻って両面宿儺パネル展も見学。

13:00、「飛騨大鍾乳洞」を出発、昼食を求めて高山方面へと戻る。
脇海道により飛騨高山 鳳凰らーめんが提案されるが、メニューを見た千葉はつまらないという一言で却下。
目ぼしい店が見つからず彷徨った後、自然薯茶茶 じねんのむら飛騨高山店に辿り着く。千葉・山口は飛騨牛朴葉味噌御膳120gとろろ付き(3740円)、脇海道・櫻田はとろろ御膳 松(1980円)を注文。ご飯3杯分はあろうかという、丼サイズでとろろが供される。気が済むまでとろろご飯をかき込む。

14:00、最後の目的地である平湯温泉に到着。お目当ての平湯の湯は満車であったため、とりあえず付近のひらゆの森駐車場に入れるが、激込み&趣きがないということですぐ出車。少し離れた林道に無事駐車。
平湯の湯は脱衣所即露天風呂で、シャワーや洗い場はなく潔い。泉温は高く、たちまち汗が噴き出すが、顔にあたる風は涼しく、心地よい。賑わってはいるが芋洗い状態ではない。
浴後、隣接する平湯民俗館で瓶コーラを飲み、火照った体を冷ます。館内には熊の毛皮が敷かれており、自由に触れることができる。爪は鋭く角が立っており、刃物のようであった。

15:30、駐車場所にて脇海道が解散。一度帰宅して荷物を載せ替え、富山へ移動するとのこと。恐るべき行動力。
山口車は安房トンネル経由で松本方面へ移動。

16:15、セブンイレブン 波田赤松店にて休憩。
その後、中央自動車道・松本ICより高速道路を南下。

17:30、諏訪湖SAにて休憩。併設の「ハイウェイ温泉諏訪湖」は2026年1月頃の閉店が決まっている。
千葉が運転を交代し出発。

20:00、八王子ICで高速道路を降り、ENEOS Dr.Driveセルフ八王子SSにて給油&精算。JR八王子駅・北口付近にて櫻田解散。

20:45、千葉宅にて解散。
飛騨大鍾乳洞 飛騨大鍾乳洞 飛騨大鍾乳洞・子宝神社
オジサンたちの記念撮影 人工的な水路 子宝神社イチモツをなでる櫻田
飛騨大鍾乳洞 両面宿儺遥礼所付近 自然薯茶茶 じねんのむら飛騨高山店
オジサンたちも恋人の聖地 両面宿儺洞へのアプローチ 飛騨牛朴葉味噌御膳(3740円)


2度目の熊石洞であったが、初めてのリギングに手こずり、目標としていた−100mまでは到達することが出来なかった。惜しくも時間切れでの撤退となってしまったが、一昨年(地R元398回CAVING)に入洞した際よりは洞奥へ進むことが出来た。場数をこなすことでスムーズにリギングを行い、次に入洞する際には−100mまで下りたい。 (文責 櫻田真人)

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