タイトル 地底旅団ROVER元老院第424回CAVING
サブタイトル 第8次日原地区洞窟所在地確認調査 at 奥多摩町
分 類 調査ケイビング
入山地域 日原川孫惣谷
日 程 2025年6月8日(日)
参加者 千葉の、櫻田 以上2名
林道孫惣谷線起点(八丁橋) 日原川源流域にある天祖山(白石山)は石灰岩質の山であり、1974(昭和49)年より石灰会社によって石灰石採掘が行われている。その東麓を流れる日原川孫惣谷(まぐそだに)には燕岩と呼ばれる石灰岩壁があり、数点の資料には不確実だが洞窟の存在が記されいる。また、地元民からもかつて入洞したという話を聞く。
地形、資料、ヒアリングから、その洞窟「天祖山鍾乳洞(千畳敷鍾乳洞、ウマヤ場)」は孫惣谷林道から視認できる位置にあるのではないかと推測、今回は現地で洞窟の有無を検討することにした。
なお、このエリアは氷川鉱山の鉱区内ではあるが、林道自体は御供所まで4kmは徒歩入山が許可されている。


7:30、立川駅南口交番前に千葉(Y61サファリ)が到着。櫻田と合流。
隣接するマクドナルド 立川南口店にて朝マックを購入、10数年ぶりのハッシュポテトを食べながら出発。

9:00、セブンイレブン 奥多摩古里店にて行動食を購入。
その後は日原街道、日原林道へと進む。対向車、先行車、後続車はなくがら空き状態。

9:30、日原林道の事実終点(ゲート設置)である孫惣谷出合いに到着。車両3台とオートバイ2台の先客あり。
オーバースーツに着替えはしないが、モタモタと準備をしているといつの間にか全車両がいなくなっていた。どうやら前泊者であったらしい。

9:45、孫惣谷林道起点で写真を撮ってから出発。
八丁橋直下にある「八丁橋下の穴(孫惣谷出合いの水穴、出合いの水穴)」を眺めながら、濡れないで入洞できないものかねと話しながら進む。
500m地点で5〜6頭のニホンザルと遭遇。このあたりには「孫惣谷の穴」があるはずなんだが。。。

10:30、2km地点を通過。休憩がてらパイプラインのような鉱山施設を見学。天祖山の石灰石をベルトコンベアで送り出しているのであろう。

11:00、天祖事務所を通過。日曜日なので誰もいない模様。
その先ではオリツキ窪が現れ、水流が意外と豊富だなと言いながら通過。

11:15、3km地点を通過して燕岩に到着。
まずは林道から全景を眺め、基部に坑道入口、下流側に高滝窪を確認。比高は100m以上あるのだろうか。高いところをイワツバメが乱舞している。
付近に立入禁止の看板はなく、また休工日なので、坑道入口のある燕岩基部まで行ってみる。すると、比高20m地点と比高10m地点に暗部があった。望遠鏡で眺めること数分。
前者は洞窟のようであるがアプローチはやや厳しい。後者も洞窟のようで微水流が流出しているが、フリーで登るのは難しい。しかし、どちらも立入禁止と書かれていなくとも入ってはいけないエリアであろう。
両者ともに鉱山操業により多少地形が変わったとしてもアプローチが悪く、伝承にあるように馬を繋いだところ、古銭がでたところには見えない。「天祖山鍾乳洞」ではないと結論。

12:00、高滝窪を遡行しながら燕岩南端を確認する。立入禁止の看板はなかったが、すぐに堰堤が現れた。ここから先は入ってはいけないエリアであろう。
昼食をとりながら作戦会議。

13:30、燕岩基部に沿って下山開始。洞窟はない。。。

14:15、坑道入口に到着。まさか「天祖山鍾乳洞」を利用した坑道じゃないよねと言いながら孫惣谷を遡行。

14:45、堰堤が現れ、その右岸には洞窟!かと思いきや坑道入口であった。
失意のなか孫惣谷林道へと上がる。下山開始。

16:00、孫惣谷林道起点に到着。荷物を整理してから出発。

16:40、JR奥多摩駅付近に到着。往路で話題にあがった図書館が近くにあるというので急遽左折。奥多摩町立図書館氷川図書館に立ち寄る。駐車場が狭く、サファリはでかいので、5分ほどかかって無事駐車。
司書さんに地域資料の棚を聞き、手分けして全資料を閲覧する。ここにしかないような資料はなく、空振りに終わる。

17:00、図書館を出発。セブンイレブン 奥多摩古里店に立ち寄ってから帰途につく。

18:00、立川駅南口交番前に到着。解散。


資料から燕岩基部、もしくは高滝窪沿いに開口していると思ったが、完全に空振りであった。視認した2つの暗部(恐らく洞窟)は、地形が変わったにせよ河床から比高がありすぎるので違うような気がする。掘削され、消滅してしまったんだろうか。消滅しているのであればその確証が欲しいが、今後はヒアリングするしかないのであろう。(文責 千葉伸幸)
燕岩 燕岩 燕岩 孫惣谷
燕岩が見えてきた 比高20m地点の暗部 比高10m地点の暗部 堰堤下の坑道入口

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