タイトル 地底旅団ROVER元老院第403回CAVING
サブタイトル 龍泉新洞測量調査第7次調査 at 岩泉町・龍泉新洞
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞穴 龍泉新洞(龍泉新洞科学館)
日 程 2023年9月15日(金)〜18日(月)
参加者 細野、千葉の、櫻田、矢島、菊地敏雄、松本力、山口真也、山田陽介(以上、東山ケイビングクラブ)、小向益男(日本洞穴学研究所) 以上9名
龍泉洞前岩手県下閉伊郡岩泉町の観光洞「龍泉新洞」は1967(昭和42)年、道路拡張の際に発見された。その翌年1968(昭和43)年に日本洞穴学研究所(日本ケイビング協会)と愛媛大学学術探検部が測量を実施。1975(昭和50)年には「龍泉新洞科学館」として一般公開となったが、現在の測量基準に基づいた測量図の作成が必要と考え、再測量調査を行うこととなった。
今回は地底湖周辺の再スケッチや水深測量、放置されていた観光部の測量、全体的編集作業や確認を目的とした。


15日20:15、千葉車デリカが細野宅へお迎え。装備やプリンターを詰め込んで出発。

21:30、千葉市の山口宅へお迎え。初めてきたが外観はなかなかいい。しかし、東京多摩地区から岩泉町へのルート上からは外れて1時間のロスタイム。二度とお迎えには上がらないと誓う。
京葉自動車道・武石ICより高速道路に乗り、東京外環自動車道経由で常磐自動車道を北上する。

23:00、守谷SAにて休憩。ドライバー交代してすぐ出発。
16日2:30、三陸沿岸道路・矢本ICで降り、東松山市内のapollostation セルフ矢本SSにて給油。石巻港ICから再び三陸沿岸道路に戻る。

5:15、三陸沿岸道路・宮古北ICで降りて宮古市魚市場に到着。ちょっと仮眠。

6:30、東北組の松本・山田と合流。

7:00、開店を待って魚市場食堂にて朝食。千葉・細野は市場丼(宮古トラウトサーモン、ホタテ、イクラ/1300円)を注文。宮古トラウトサーモンは養殖銀鮭だが、脂がのっていて本当に旨い。

7:30、市場敷地内にある自動販売製氷施設にて氷を購入。300円で23kgという超お得なもので、大迫力で氷が落下、松本のクーラーボックスが瞬時にいっぱいになる。こんなにはいらないのだが、生魚やビールサーバー用にと重宝する。

7:45、宮古市魚菜市場に移動。カツオ、アナゴ、スルメイカ、サワラ、ホタテ、珍味(氷頭なます等)を購入。この時期なのにサンマはおらず。覚悟していたが寂しい。
地元のおばちゃんによる直接販売コーナーから山ほどのキュウリ、でかいナスも購入。もともと安いのにさらに値引きしてくれる。

8:30、三陸沿岸道路・宮古北ICから再び北上。

8:50、三陸沿岸道路・岩泉龍泉洞ICで降りる。松本は早野商店でビールサーバーを借りに向かう。

9:00、千葉・細野・山口・山田は浜の駅愛土館へ急遽立ち寄る。開店直後ということもあり、陳列棚はガラガラ。店員からの挨拶すらない。もちろん食堂も開いてない。とりあえず、岩泉ヨーグルトと岩泉みそだけで漬けたというブリのみそ漬けを購入。次回は11時頃に訪れてみよう。

9:30、地元の上川原宅、岩泉町に嫁いだ旅団員:杉山宅に挨拶。杉山家は感染明けとのことで少しだけ離れる(笑)。
尼額公民館に移動。東北新幹線にてJR北上駅からレンタカー移動の櫻田も合流。装備を搬入し、パソコンやテーブルを設置する。

10:45、設営がひと段落したため、 松本・山口・櫻田は町内へと買い出しに向かう。スーパーたけや薬王堂 岩手岩泉店で食材、調味料、行動食などを購入。たまたまワゴンに山積みされていて目に留まった千葉恵製菓(西磐井郡平泉町)の「麦まんじゅう」はこしあんがぎっしり詰まってカロリーも十分。帰舎してから調べてみると葬式饅頭とも呼ばれるジャンルの饅頭だそう。

11:00、細野・千葉は岩泉町警察署岩泉消防署、龍泉洞事務所へ挨拶まわり。
そのついでに観光施設「龍泉洞わっか」を偵察しに行く。ここは龍泉洞観光会館(早野商店経営)があったところで、泉金酒造がリニューアルしたもの。4月15日にプレオープンし、11月にはクラフトビールも販売するとのこと。土産の点数はかなり減ったが、昭和感がなくなり洗練された印象。盛り上がってほしいものである。
解体された日本洞穴学研究所跡地を横目に宿舎へ戻る。

14:00、全員帰舎しての昼食(元祖カレーラーメン)。山田のお土産で、味の大王という北海道苫小牧市のカレーラーメン発祥店のものらしい。茹で時間が長めだったのか麺が多い。肝心のスープは麺に対してやや少なくなってしまったが食欲をそそる味で満腹になる。
食後は櫻田が洗い物。1人だと地味に時間がかかりもたつく。
上川原さんからは夕顔を頂く。でかい。

14:30、活動開始。洞内班は装備を準備して尼額公民館を出発。行楽シーズンの三連休とあって、訪れる観光客が多く、龍泉洞と龍泉新洞科学館のどちらの駐車場も混雑している。
【製図作業班(千葉・細野)】
宿舎に残って製図作業。


【地底湖付近再スケッチ班(松本・山田)】
地底湖付近のスケッチがいつになっても提出されていないため、千葉の判断で再スケッチを命じられる。
同時に欠落していた各所の水深も測ることになった。


龍泉新洞・奥沢ループ
未測量部の二次生成物
【奥沢ループ測量班(山口・櫻田)】
15:00、なぜか手付かずであった奥沢ループから伸びる通路の測量開始。すぐに未測量部分が想定より奥へ続いていることを確認。2時間程で出洞できると踏んでいたが、思いがけず長丁場となることに。
山口がコンパス兼スケッチ、櫻田はレクチャーを受けながらメジャーモドキとして測量。

16:00、山口が扱うスント・タンデムが微量ながら液漏れしていることに気付く。確認したところ方位計のガラスにヒビが入っているものの、幸いにも漏れ出す液量が僅かであったため慎重に測量を続行。

16:30、山口・櫻田は測量を進め、フローストーンに覆われた神秘的な小空間に到達する。大人2人であれば身動きできる程度の広さがあり、ヒダ状になったフローストーンがかなり目立つ。どこか聖地じみた雰囲気。

18:15、山口・櫻田が出洞。地底湖へ向かった松本・山田は一足先に出洞していた。
山田曰く、前回より水位が高く、水中に留まるのは2時間が限界とのこと。駐車場のアスファルトにはその痕跡と思しき濡れ染みがあった。


18:30、尼額公民館へ戻ったのち龍泉洞温泉ホテルにて入泉。ホテル玄関の靴箱の配置が変わっていた。今後も間違いなく使うため、入浴回数券を各々購入。

19:15、夕食。カツオの刺身、アナゴ煮付け、イカ刺し、寿司(サラワとホタテ)、夕顔と豚バラスープなど。アナゴは千葉が17時から煮付けていたらしい。
山口がイカの皮をスルスルと剥いていく横でいつまでも剥き終えられぬ櫻田。不器用。寿司は山田・櫻田が担当。シャリを小さめに握るよう意識するもこれが難しい。酢めしは分量通りのすしのこを使ったはずが何故か薄め。
今回もビールサーバーが参加。この日はひたすら生ビール祭り。

21:00、菊地さん到着。

23:00、消灯。前夜移動の疲れもあり、皆早めに切り上げて寝始める。
龍泉洞わっか 尼額公民館 尼額公民館
リニューアルされた旧:龍泉洞観光会館 作戦会議 魚三昧の楽しい夕食

17日6:15、前夜に盛岡入りした矢島をピックアップするため、櫻田が一時離脱。往復160km。オジサンたちから見れば非効率だが、愛の力は恐ろしい。

7:00、起床。

9:30、櫻田・矢島が到着。遅れて朝食。残っていた酢めしを温め、お漬物など豊富なご飯のお供で平らげる。偶然にも酢めしが薄味なのが幸いして何にでも合う。

10:00、松本は前日の買い出し時に目を付けた秋刀魚を買いにスーパーたけやへ出かける。脂のりは怪しいが仕方ないとの判断。

10:30、活動開始。
【製図作業班(千葉・細野・山口)】
宿舎に残って製図作業。


【北洞確認班(櫻田・矢島)】
10:30、提出されているスケッチ情報が怪しいため、千葉に指示された箇所の確認作業に向かう。

11:00、水流部の深さを測定。櫻田のウン十年物のスチールメジャーが巻き戻らなくなる。

12:00、洞奥への道に迷った上、最初の2.3mほどの段差(測量時はお助けロープを設置)で手こずりようやく他の箇所に着手する。情けない。後ほど千葉より「何年ケイバーやってるんだ」とのありがたいお言葉。

15:00、ノルマを達成して出洞。13時頃、千葉が迎えに来ていたとのこと。


【地底湖付近再スケッチ班(松本・山田)】
14:00、入洞。スケッチ山田で昨日の続き。

15:30、出洞。全身濡れた状態ではやはり1〜2時間が限界のようだ。


【北洞断面図再スケッチ(山口)】
15:00、単独で入洞。

16:30、短時間では終わらないと諦めて出洞。


16:00、小向さんが松茸と「八重桜 中汲無濾過生原酒」を持参して合流。

16:30、櫻田・矢島は千葉に北洞の確認箇所を報告。事前に見ていたスケッチとは異なる様に感じる場所が多く、誰が見てもわかる普遍的な洞内図を作る難しさを感じた。

17:00、上川原さんから松茸ご飯とひっつみ汁の差し入れ。いつもいつも申し訳ない。

18:00、龍泉洞温泉ホテルにて入泉。
翌日の休日出勤のため櫻田は離脱。頂いたばかりの松茸ご飯を矢島が握り、帰路に着く櫻田へ持たせる。矢島は優しいいい子。

20:00、夕食。今年は気温がなかなか下がらず(9/18岩泉町の最高気温は35.8度!)に松茸は不作とのことだが、松茸焼きはジューシーで絶品であった。
矢島は上川原のおばちゃん作の松茸ご飯を初めて食べたが、味付けが素晴らしくとても美味しくいただいた。 秋刀魚の塩焼き(いまいち)、ゲソのバター炒め、ひっつみ汁、豚バラもやし蒸し、浜の駅愛土館で購入したブリのみそ漬け(いまいち)などを食す。
松本が滝観洞(地R元第401回CAVING)で頂いた洞内貯蔵の試作品「敏郎俺の酒」を飲んだが、雑味があり、大不評であった。

22:00、小向さん帰宅。小向さんを迎えにいらした奥様の車に乗っていたダックスフントが人懐こく可愛らしかった。

23:00、消灯。トイレに行く者は廊下で力尽きた松本を跨いで行く。
尼額公民館 龍泉新洞前 龍泉新洞・北洞
みんなで製図&確認作業 地底湖周辺再スケッチ班 仮面っぽい転石で遊ぶ矢島

18日7:00、起床。

7:30、残り物の夕顔スープや松茸ご飯などで朝食。要冷蔵品以外完食。

8:30、掃除と撤収作業。短期間の活動でもやはり汚れるので、床の水拭きは必須。
残った夕顔は千葉らにより密かに矢島のキャリーに仕舞われた。

9:30、尼額公民館を出発。松本以外は上川原さん宅に挨拶。ビールサーバー返却で不在の松本は、おばちゃんから逃亡疑惑がかけられる。

9:50、細野は岩泉町警察署岩泉消防署に活動終了の報告。

10:00、全員で龍泉洞事務所に挨拶。未提出データが複数あり、まだ何度かお世話になることを伝える。
その後、龍泉洞再測量調査開始当初の思い出話をしながら、(株)岩泉産業開発ミネラルハウスや龍泉洞青少年旅行村キャンプ場周辺の遊歩道を散歩する。当時は氷点下のなか地面が見えるバンガローで寝ていた話を聞き、尼額公民館のありがたさを再確認。

10:30、観光施設「龍泉洞わっか」に立ち寄る。好天も手伝ってか、施設内は老若男女で賑わう。皆思い思いのお土産を購入。龍泉洞観光会館時代の山ぶどうソフトも健在、コーンは黒いものに変わっており、おしゃれなハロウィン風カラーにリニューアル。ここは恒例の千葉の奢りである。

11:15、龍泉新洞科学館駐車場にて解散。矢島・山田はJR盛岡駅へ、松本は単独で仙台へ。

11:30、千葉車(千葉・細野・山口)は道の駅いわいずみに到着。ちょこっと買い物。最近は東京で岩泉ヨーグルトが買えるのでお土産としてはスルー。

11:45、三陸沿岸道路・岩泉龍泉洞ICから南下する。

13:30、観光物産施設「気仙沼 海の市」に到着。千葉は阿部長商店でメカジキのハーモニカ、メカジキのなかおち、カツオ、ホタテなどを購入。
施設内のカネト水産でおまかせ刺身定食(近海ワラサ、本マグロ、炙りメカジキ、みやぎサーモン/1800円)を注文。

15:30、三陸沿岸道路・石巻港ICで降り、東松山市内のapollostation セルフ矢本SSにて給油。

17:00、常磐自動車道・南相馬鹿島SAに到着。セデッテかしまにてお土産を物色。

19:30、常磐自動車道・守谷SAに到着。千葉はミッションであったちいかわのキーホルダーを無事購入。

20:30、山口宅に到着。山口は解散。

21:30、細野宅に到着。解散となった。


本活動のノルマは完了したが、製図を進めていると不足スケッチや怪しいスケッチが出てくるという。まだ何度か活動をする必要があるようだ。(文責 櫻田真人・矢島安菜・千葉伸幸)

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