タイトル | 地底旅団ROVER元老院第377回CAVING | ||||||||||||||||||||||||||||||
サブタイトル | 龍泉新洞測量調査第4次調査 at 岩泉町・龍泉新洞 | ||||||||||||||||||||||||||||||
分 類 | 合同・調査ケイビング | ||||||||||||||||||||||||||||||
入洞洞窟 | 龍泉新洞(龍泉新洞科学館)、龍泉洞(湧口、湧窟、龍泉窟) | ||||||||||||||||||||||||||||||
日 程 | 2019年12月27日(金)〜2020年1月2日(木) | ||||||||||||||||||||||||||||||
参加者 | 細野、千葉の、菊地敏雄、松本力、山口真也(以上、東山ケイビングクラブ)、落合直之(東京スペレオクラブ)、小向益男、久米大作(以上、日本洞穴学研究所)、山田陽介(東洋大学探検部OB)、倉片宏樹(明治大学地底研究部OB)、奥沢香那、大倉優芽(以上、東京農業大学農友会探検部)、西尾咲希(東洋大学探検部) 以上13名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
岩手県下閉伊郡岩泉町の観光洞「龍泉新洞」は1967(昭和42)年、道路拡張の際に発見された。その翌年1968(昭和43)年に日本洞穴学研究所(日本ケイビング協会)と愛媛大学学術探検部が測量を実施。1975(昭和50)年には「龍泉新洞科学館」として一般公開となったが、現在の測量基準に基づいた測量図の作成が必要と考え、再測量調査を行うこととなった。 今回の調査では研究洞(未公開)部分及び観光部分の測量を行う事を目的として計画した。 27日21:30、千葉車デリカが細野宅へお迎え。荷物を積み込み出発。 22:00、JR東小金井駅・南口ロータリーにて、山口・倉片・奥沢・大倉と合流して出発。外環自動車道・大泉ICより東北自動車道をドライバー交代しつつ北上。 東北自動車道・盛岡ICを降りて、国道455号線で早坂高原越えルート。 28日5:30、道の駅三田貝分校にてトイレ休憩とドライバー交代。 6:30、宿泊場所となる尼額公民館に到着。荷物の搬入を行い、各々休息。 岩泉町内に住む杉山@育休地R元には旅団年賀状を渡し、一言書きの指令と投函の依頼。 8:30、松本・山田が到着。 9:30、岩泉町警察署、岩泉消防署に挨拶。 10:00、龍泉洞事務所にて所長、事務員の皆様に挨拶をし、今回の活動計画及び入洞の段取りを行う。 菊地さんと合流。龍泉新洞周辺の洞外測量箇所の確認。 12:00、道の駅いわいずみにて、久米さんと合流。レストラン岩泉にて各自注文。 13:30、岩泉町内にて必要用品、食材の買い出しを行い、宿舎に搬入。 活動の班編制を考え、活動準備と活動前食の仕込み。 16:00、仮眠。 18:00、活動前食(ばっとう汁)を食し、ブリーフングと活動準備。 20:30、龍泉新洞に入洞開始。 【研究洞水流部探査班(落合、松本、山田)】 第3次調査(地R元第375回CAVING)で下見しておいたの水流通路は高さ約0.7mだが、水深約0.5mのため、ほぼ全身水に浸かりながら、約1.5m進むと空間が現れた。上方向に斜洞を進み、トラバースを越え、下方向に進んだところで地底湖を発見した。龍泉新洞では初の地底湖である。 【観光部再測量班@(スケッチ:山口、コンパス:細野、メジャー:大倉)】 自動ドアのある観光入口より再測量。第2次調査(地R元第369回CAVING)で行った際の測量ミス修正と再スケッチ。 【観光部再測量班A(スケッチ:倉片、コンパス:小向、メジャー:久米)】 観光出口付近の起点より、観光入口へ向けて再測量。第2次調査(地R元第369回CAVING)で行った際の測量ミス修正と再スケッチ。 【研究洞・右洞測量班(スケッチ:奥沢、コンパス:千葉、メジャー:西尾)】 研究洞の分岐より南エリアの測量。第3次調査(地R元第375回CAVING)の続きで、測量経験浅いメンバーへの教育も兼ねた。 23:30、観光部再測量班は主洞部の測量が完了。 水流部探査班は全身ずぶ濡れで身体が冷え切ったため、引き上げて先に帰宿。 24:00、研究洞・右洞測量班は取りかかっているループの測量が完了するまで頑張るということになり、観光部再測量班も観光通路脇にある簡単なループや支洞を測量。 25:30(1:30)、活動を切り上げて出洞。 26:00(2:00)、全員帰宿。片付けを行ってから、活動後食(上あめやの炭鉱ホルモン鍋、刺身)をつまみながら談笑。 28:00(4:00)、順次消灯。
29日10:00、起床。風呂の準備をしてから、追加の買い出しへ。 12:00、昼食後、杉山家(育休地R元)と地元でお世話になった方へ挨拶。 13:30、龍泉洞温泉ホテルにて入泉。 15:30、測量データ整理と入力作業と製図。担当者以外は装備洗いや活動準備。 18:00、活動前食、ブリーフィングと活動準備。 21:00、龍泉新洞に入洞開始。 【研究洞水流部探査班(松本、山田)】 前日に確認した通路と地底湖の簡易測量(スケッチ:山田)と写真撮影。 【研究洞・右洞測量班@(スケッチ:奥沢、コンパス&メジャー:千葉)】 【研究洞・右洞測量班A(スケッチ:倉片、コンパス&メジャー:西尾)】 前日に続き、研究洞・右洞を測量。狭洞であるため2名2班体制。 【観光通路支洞測量班@(スケッチ:山口、コンパス:落合、メジャー:大倉)】 【観光通路支洞測量班A(スケッチ:細野、コンパス:久米、メジャー:小向)】 観光通路脇にある支洞を探査して測量。前日に思いのほか多数確認されたため、2班体制で行う事にした。 25:00(1:00)、研究洞水流部探査班はずぶ濡れで出洞して帰宿。 26:45(2:45)、活動を切り上げて出洞。 27:00(3:00)、帰宿して片付け。各班の活動状況確認。 27:30(3:30)、活動後食(かきバター、刺身)をつまみながら談笑。 28:30(4:30)、岩泉町内で別活動を行う明治大学地底研究部が、一時仮眠のために尼額公民館へ到着。 29:00(5:00)、順次消灯。
30日7:00、落合さんが帰京。数人が最寄りのバス停までお見送り。 10:30、順次起床。仮眠に来ていた明治大学地底研究部は出発。 昼食にはチャーハンを準備。 前日測量したデータ入力と製図作業。 13:30、龍泉洞温泉ホテルにて入泉。 龍泉洞事務所へ初日にお会いすることが出来なかった所長に挨拶に伺う。その後、隣接する「カフェPonte 」へ行き、全員が千葉のおごりで「初恋ソフト」を食す。 千葉はなぜか昔からソフトクリームをおごるのが好きである。 15:00、各車両に乗り込み、町内にて追加食材等の買い物を行う。 16:30、帰宿。データ入力、製図の続き、活動前食作り、活動準備を行う者と各々分担作業。 17:00、活動前食(ホイコーロー)後にブリーフィング。各々で仮眠、データ整理等、出発まで自由時間。 20:30、装備確認を行って宿舎を出発。 21:00、龍泉新洞に入洞開始。 【研究洞・右洞測量班@(スケッチ:奥沢、コンパス&メジャー:西尾)】 【研究洞・右洞測量班A(スケッチ:倉片、コンパス&メジャー:千葉)】 またまた引き続き、研究洞・右洞を測量。2名2班体制で粛々と測量。 【観光通路支洞測量班(スケッチ:山田、コンパス:久米、メジャー:大倉&小向)】 前日に続き、観光通路脇にある支洞を測量。 【観光通路脇の竪穴探査班(松本、山口)】 以前より確認されていた、研究洞入口手前の水流脇にある竪穴の登攀を行い探査。 【全体確認(細野)】 細野は各班の進捗を確認して廻った。 24:30、活動を終えた竪穴探査班、朝に帰京する久米さんが先に出洞。活動後食の準備をお願いをする。 26:00(2:00)、活動を切り上げて出洞。 26:30(2:30)、帰宿して片付け。活動後食(上あめやのてっぽう焼き)をつまみながら談笑。 28:00(4:00)、順次消灯。
31日7:30、久米さん・西尾が帰京。 10:00、全員起床。昼食準備。 11:30、龍泉洞温泉ホテルにて入泉。 13:00、帰宿して昼食(いちご煮飯、南部せんべいによるごませんべい汁)。ブリーフィング。 15:00、活動準備後は自由時間。 20:30、装備確認を行って宿舎を出発。 21:00、龍泉新洞に入洞開始。 【全体確認&活動サポート(千葉、細野)】 洞内を見回って全体を確認する。活動している各班のサポートを行う。 【研究洞・右洞測量班(スケッチ:奥沢、コンパス、メジャー:倉片)】 同じ場所の測量3日目。最後の詰めを行うところまで進んだため、1班体制で測量を行う。 【観光通路脇の竪穴探査班(松本、山口)】 前日に続き、竪穴の探査と測量を行う。上へ上へと延びてはいたが、狭くなって通過不可能となって終了。 【北洞ファンケイビング班(山田、小向、大倉)】 北洞へ行ったことのない山田・大倉を小向が先導してファンケイビング。今後の活動のため、龍泉新洞全体を見てもらう。 23:30、翌日は日中洞外での地上測量を予定しているため、早めに活動終了。 観光通路の出口付近に全員集合。事前にポットで持ち込んでいるお湯をカップそばに注ぎ、年越しそばの準備。 23:45、そばを食らいながら談笑してカウントダウン。 24:00、新年明けましておめでとう。例年通りだが、今年も洞窟内で新年を迎える。ケイバーとしては、コレが普通なのか?新年の挨拶を交わして早々に撤収作業。 2020年1月1日0:30、全員出洞。 25:00(1:00)、ブリーフィングを行い、前日までの食料をつまみながら飲み始める。 27:00(3:00)、順次消灯。
元日7:00、全員起床。食べたい人だけが簡単に朝食。 ブリーフィングにて地上測量班編制と持ち場を指示。 8:00、地上測量の装備準備。 9:00、宿舎出発。 9:30、龍泉新洞の詰所前より、各班分かれて地上測量開始。 龍泉新洞出口〜岩泉ポンプ場(県道7号線沿い)は山口・倉片・大倉が担当。 龍泉新洞出口〜龍泉新洞入口〜龍泉新洞詰所〜トイレは小向・奥沢・細野が担当。 トイレ〜沢は千葉・山田が担当。 12:00、もたもたしていて遅れに遅れていた小向班を、担当箇所を終えたメンバーがサポートして終了。 12:30、龍泉洞洞口にある清水川神社で初詣を済ませ、そのまま龍泉洞観光。 14:00、帰宿して地上測量データ入力。 16:00、小向班のデータは分かりにくく、測量ミスの可能性もあったため、山口・奥沢・細野で一部を再測量しに行く。 17:00、寄宿して再度データ入力するがうまく繋がらず、翌日再測量することになる。 18:00、最終日の夕食。ジンギスカンと残り物で飲みながら談笑。 21:00、長期合宿の疲れもあり、次第に離脱者。 26:00(2:00)、全員消灯。
2日、7:00、全員起床。残り物で朝食を済ませる。 8:30、再測量班以外は宿舎の片付けと掃除。 山口・奥沢・細野は、龍泉新洞出口〜龍泉新洞入口〜龍泉新洞詰所〜トイレを再々測量。 10:00、再々測量班が帰宿。角度計算に苦慮するが、データ入力して確認を行い、何とか纏めることができた。 11:30、各車に荷物を詰め込んで尼額公民館を出発。龍泉洞事務所に活動終了の挨拶。 12:00、龍泉洞事務所を出発し、岩泉町警察署、岩泉消防署に活動終了報告を行って岩泉町を後にする。 14:00、道の駅三田貝分校にて土産を物色。 15:30、盛岡駅ビル フェザンにて土産を物色。 16:00、東北自動車道・盛岡ICより、東北自動車道を南下。渋滞が予想されたため、仙台北部道路を経由し、常磐自動車道を南下。 22:00、倉片を西武鉄道大泉学園駅にて降ろし、細野宅経由で千葉帰宅。 今回の活動では総延長1,000mを越え、さらに龍泉新洞では初となる地底湖の発見に至った。次回以降の活動では、地底湖ルートと地底湖周辺の探査と測量を行い、全体の測量を纏め、図面作成作業を行う活動となる。 なお、3月27日に岩泉町長にこれまでの調査概要を報告し、同日プレス発表を行った。(文責 細野誠) |
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