タイトル 地底旅団ROVER元老院第355回CAVING
サブタイトル 奥多野かんな姫計劃・第6次神流町平原地区洞穴調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞窟 荒神穴、荒神沢右岸の穴第1洞、荒神沢右岸の穴第3洞、荒神沢左岸の穴第1洞、荒神沢左岸の穴第2洞、荒神沢左岸の穴第3洞
日 程 2017年11月26日(日)
参加者 千葉の、村野、細野、木嵜、小池 以上5名
持倉集落 鈴波橋 2000年から発動した奥多野地域調査「奥多野かんな姫計劃(プロジェクト)」。2005年6月に「奥多野かんな姫計劃報告書1 群馬県多野郡神流町 立処山洞穴地域調査報告」を発行、第1章立処山地域を終えることが出来た。引き続き第2章を開始、対象地域は旧万場町地区、持倉地区など神流町残地域及び旧鬼石町地区となる。
本活動は、持倉地区の「荒神穴」周辺の洞窟確認、地上測量を目的として計画された。


26日6:30、千葉・木嵜・小池がデリカにて千葉宅を出発。

7:00、村野宅到着。夕飯のわらじカツ丼をどこで食べるか考えながら、国道299号を秩父方面へ進む。

9:00、神流町「道の駅 万葉の里」に到着。前夜より車中泊していた細野と合流。全員揃ったところで船子川沿いに持倉地区へ向かう。

9:30、持倉地区の鈴波橋に到着。活動準備を進める。

10:00、徒歩アプローチ開始。
千葉・細野による第3次調査(第92回CAVING)における 松岩沢サファリ通過武勇伝や倒木除去作業などの思い出話を聞きながら、 堰堤(持倉沢第2号鋼製堰堤)を越える。
ここからは村野の記憶を頼りに荒神沢左岸の作業道へと入るが、8年前の第5次調査(第233回CAVING)とは打って変わって、道は至る所で崩壊したりイバラの藪となっており、廃道同然の荒れ果てた状態となっていた。このまま作業道を進むのは困難と判断。荒神沢に降りて沢沿いを進む。

11:30、予定時間を30分オーバーして「荒神穴」に到着。作業道がほとんど使えず、アプローチに思いのほか難儀してしまった。
初めて訪れる木嵜・小池は、千葉の案内で洞内ルートを簡単に確認する。洞口付近はホールになっており、快適なケイビングを楽しめるかと思われた。しかし、奥へ進むと一人通るのがやっとの狭洞になっており、ホールでの期待は裏切られることとなった。久々の狭洞に苦戦しつつも前進すると、水流の音が聞こえた。更に進むと水流を確認できたが、濡れるのも嫌だったので引き返すことにした。
その間、村野・細野は周辺の山狩りをしたが新洞は確認できなかった。細野は「荒神穴右岸の穴第1洞」にて小動物のグアノと巣の形跡を確認した。

12:00、洞口前で昼食をとる。

12:30、全員で「荒神沢右岸の穴第1洞」を確認してから、二手に分かれて未確認である「荒神沢右岸の穴第2洞」「第3洞」の探索を行う。
小池は「第1洞」周辺を積極的に探した。枯れ沢沿いに山を登ると大きめの石灰岩がチラホラ見られたが、目的の洞窟を見つける事は出来なかった。
1時間に渡る山狩りの結果、千葉・細野ペアが「第3洞」を確認した。
「第2洞」は単純に「第1洞」と「第3洞」の間、もしくは周辺と推察して集中的に探索を行ったが、今回も確認することができなかった。パイオニアケイビングクラブによると流入口という情報があるため、埋没してしまった可能性も考えられる。

14:00、「荒神穴」洞口を起点として地上測量を開始。まずは確認済の「荒神沢左岸の穴第1洞」「第2洞」「第3洞」までをつなげる。

14:30、再び「荒神穴」洞口から鈴波橋への地上測量を開始。荒神沢内を下りながら測量していく。
小池は初の地上測量に多少の不安があったが、新しく導入したトゥルーパルス360Rのおかげでスピーディーに測量を進めることができた。2点間の距離、方位、傾斜を一度に測ってくれる高性能な機械で、今後の測量調査にも大いに役立ちそうである。

16:00、まだ入洞できる洞口は確認していない「(仮)水穴」まで、一応、基線を伸ばしておく。

16:30、鈴波橋に到着。活動終了。

17:00、出発。

17:30、村野の提案で、秩父市上吉田にある「千鹿谷鉱泉」に入泉することに決定。ここは秩父七湯に数えられ、1798(寛政10)年からという非常に歴史のある温泉旅館。しかし、通常は従業員がおらず、入泉したい人は玄関に設置された小箱の上段の引き出しに入泉料700円を勝手にいれ、勝手に風呂に入って、勝手に帰るという、超アバウトな営業スタイルを取っている。千葉は興奮、皆の期待も高まる。
玄関を開くと、確かに従業員はおらず、入泉料を入れるための小箱が置いてあるのみだった。ご丁寧なことに、小箱の下段の引き出しにはお釣り用の小銭が入っており、お釣りが必要な人は勝手にもっていく方式である。この珍しい営業方式には大興奮。
洗い場は1つで浴槽もそれほど広くはないが、男4人でギチギチに詰め込まりながら入泉し、活動の疲れを癒した。 温度は適度で楽しい温泉であった。

18:00 出発。

18:30、いつものコインランドリーでつなぎを洗濯、その間に小鹿野町の「東大門」にて夕食。秩父名物であるわらじカツ丼の人気店である。
小池は初のわらじカツ丼にテンションが上がり、総重量1kgを超えるメガわらじカツ丼を注文。とても美味しいが、とにかく量が多すぎる。。。。3分の2程食べたあたりで胸焼けがしたが、根性で完食した。

19:30、コインランドリーに寄って洗濯物を回収。小鹿野町を離脱。

20:30、順調に帰途についていたのだが、正丸峠越えの揺れの影響もあってか、日高市内のコンビニにて小池はリバース。惜しくもメガわらじカツ丼完食ならずであった。

22:30、ここからは順次解散。
荒神穴 荒神穴 荒神穴
「荒神穴」のメイン洞口 洞内を探索する小池 洞奥への狭洞部
荒神沢右岸の穴第1洞 荒神沢 荒神沢右岸の穴第1洞
「荒神沢右岸の穴第1洞」 未確認洞を求めて山狩り開始 確認した「荒神沢右岸の穴第3洞」
荒神沢左岸の穴第1洞 荒神沢左岸の穴第2洞 荒神穴
「荒神沢左岸の穴第1洞」 「荒神沢左岸の穴第2洞」 トゥルーパルスでの地上測量
船子川(持倉沢) 千鹿谷鉱泉 東大門
「(仮)水穴」からの水流 千鹿谷鉱泉のちっちゃな浴槽 通常とメガわらじカツ丼の比較


「荒神穴」と「荒神沢左岸の穴」シリーズの地上測量は完結した。「荒神沢右岸の穴第2洞」が見つけられなかったのは何とも悔しいところである。「第1洞」「第3洞」の位置関係や石灰岩分布状況から、「第2洞」のありそうなエリアはほぼ絞られてい るのだが・・・。洞口写真などの資料を精査し、再探索したいところである。来年の姫プロは、荒神穴関係を中心に進めていきたい。
また、トゥルーパルス360Rの有用性に気づけたことは大きな収穫だと感じた。積極的に使っていきたい。(文責 小池優志・村野哲雄)

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