タイトル | 地底旅団ROVER元老院第274回CAVING | ||||||||||||||||||
サブタイトル | 石筍に書かれている215年前の落書きを見に行こう at 南相馬市・小池の風穴 | ||||||||||||||||||
分 類 | 合同・ファンケイビング | ||||||||||||||||||
入洞洞窟 | 小池の穴、ケヤキ穴、ネムノキ穴 | ||||||||||||||||||
日 程 | 2012年10月21日(土)〜22日(日) |
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参加者 | 千葉の、脇海道、平宗雄(あぶくまけいばぁずくらぶ)、石川典彦(東京スペレオクラブ)、山田努(東北大学大学院理学研究科地圏進化学講座)、加藤大和氏、林原氏、千葉氏(以上、東北大学理学部) 以上8名 | ||||||||||||||||||
本活動は被災した平氏からのお誘いがあったため、陣中見舞いファンケイビングとして企画された。「小池の風穴」は小規模ながら二次生成物が豊富な横穴で、石筍には寛政9(1797)年の入洞記録があるという。 震災から19ヶ月後の視察も兼ねることにした。 20日21:40、JR新宿駅西口地下ロータリーで千葉・脇海道が合流。千葉車にて出発。 平氏への東京土産は脇海道に任された。適切な土産選びがあったのだが、残念ながら千葉により不合格。更に車内の会話も面白みが足りないということで不合格。ホスピタリティーとユーモア鍛えなければならない。 26:00、東北自動車道「安達太良サービスエリア」にて仮眠。 21日5:00、起床。サービスエリアで朝食を取る。 5:45、再出発。福島西インターチェンジで一般道へ降りる。 7:40、南相馬市鹿島区(旧鹿島町)に到着。 待ち合わせ時間まで少し猶予があったので、現在の状況を知るために東日本大震災の被災地へ向かった。現在も取り残された廃屋や海砂に覆われた田園風景など、未だ被災の痕跡はあちこちに残されていた。 8:00、仮設住宅に到着。平さん・石川さんと合流。コンビニで昼食を購入後、全員で洞穴へと向かう。 9:00 東北大学の山田先生率いる東北大学理学部の学生と合流。脇海道・石川さんは山田先生と稲荷穴でお会いしている。どうやら学生2人は洞穴に入るのが初めてのようで、フレッシュな空気が漂っていた。 9:30、準備を整え、挨拶をしてから出発。アプローチは徒歩2分である。前回の脇海道が参加した青岩鍾乳洞では、アプローチに片道徒歩3時間もかかったので、まさに天国のような洞穴だ。 洞内は天井高が30cm未満というところが2ヶ所にあり、脇海道がディギングしたが、それでも石川さんには通りづらそうであった。石川さんとの活動時はもっと深く掘らなければ。 その他は比較的移動しやすい横穴で、難しい箇所は無かった。今回の目的の一つである石筍に書かれた入洞記録「寛政九丁巳 天 小池村住人 只野多八」を観察。200年以上前にどんな思いで入洞したのであろうか。この付近のつらら石にも何か書かれていたが判読不能であった。 その後、千葉・脇海道は洞内を巡りながら写真撮影を楽しんだ。「小池の風穴」は総延長224.6mと小規模ではあるが、ストロー、ベーコン、ケイブパールなどの二次生成物が豊富で見どころの多い洞穴であった。 東北大学の一行は鍾乳石の炭酸塩の組成から古代の気候を明らかにしているらしい。分野が異なるので手法などはよくわからなかったが、話を聞いていて非常に楽しめた。初ケイビングの学生:千葉君は帰路、狭洞にはまってしまい半発狂。おそらく彼は2度とケイビングをすることは無いだろう^^; 13:00、出洞。 千葉・脇海道・石川さんは平さんの案内で、付近の小穴「ケヤキ穴」「ネムノキ穴」へ。洞口付近にコアシダカグモがいたので、千葉は早々に退散した。 14:30、昼食を取りながら装備をまとめて撤収。東北大学の皆さんを見送り、平さんとも別れを告げる。 千葉・脇海道・石川さんは、「風穴の湯取水穴」 からの水を用いた鉱泉宿「風穴の湯」へ向かったものの、復興の土木作業員の貸切となっていたために入泉できなかった。 原発の渦中にある飯館村経由で帰路へ。飯館村は田畑が荒れ、人一人いないゴーストタウンのような状態であった。一刻も早い復興を祈るばかりである。 道の駅「川俣」でトイレ休憩、お土産屋を覗いた後、二本松インターチェンジから東北自動車道へ。途中、サービスエリアで芋煮を食べて、石川さんと別れた。 21:30、JR新宿駅到着。解散。 今回の活動は久しぶりののんびりとしたファンケイビングを楽しむことができた。アプローチが良く、洞内も素晴らしい東北の鍾乳洞を今後も長らく楽しんでいきたい。 脇海道のトーク力に関しては、今後の人生経験で養っていきたいと思う。 この度、私たちを貴重な洞穴に招き入れてくださいました平宗雄様にこの場を借りてお礼申し上げます。(文責 脇海道卓)
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