タイトル 地底旅団ROVER元老院第231回CAVING
サブタイトル 第7次稲荷穴調査 at 遠野市・稲荷穴
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞窟 稲荷穴
日 程 2009年8月2日(日)
参加者 細野、脇海道、菊地敏雄、松本力、山口真也、森口信雄(以上、東山ケイビングクラブ)、木崎裕久、石川典彦(以上、東京スペレオクラブ)、山田努(東北大学大学院理学研究科地圏進化学講座)、富塚昌宏(東北大学理学部地圏環境科学科)、加藤大和(東北大学理学部地圏環境科学科) 以上11名
稲荷穴・洞口岩手の名水20選の一つである、岩手県遠野市宮守町達曽部「稲荷穴」。今回の活動は、3月20〜22日に行なわれた測量の続きを目的として企画された。また、菊地さんと木崎さんが洞内で発見した炭化物と炭化物層に関しての調査のために、東北大学の山田講師と研究室の学生2名も参加した。

当日は2009年で16回目を迎える「稲荷穴祭り」が開催されており、郷土芸能の競演のほか「ニジマス釣り大会」、名水を使用した「手打ちそばの早食い大会」などが行なわれた。屋台コーナーでは、地ビール「みやもりビール」や村特産品などを販売。地域住民へのケイビング活動の広報も兼ね、全員で参加した。


2日0:00、JR浦和駅にて脇海道・細野は集合。東北自動車道を細野車で現地へ向かう。

7:00、現地到着。ここで山口さん、石川さん、松本さんと合流。そのまま近くにあった公共施設にあがりこみ、朝食後に仮眠をとった。脇海道は暫くの間、一人で東北の虫観察を楽しんでいた。

9:00、周りが騒がしくなり眼が覚める。東北大学の方や稲荷穴祭りの参加者が既に到着していた。
稲荷穴付近
稲荷神社へはこちらの階段を


9:30、菊地さん、木崎さん、森口さん合流。そのまま車で「稲荷穴」へ向かったが、祭りの参加者や水汲みのお婆ちゃんたちに遮られ、駐車に難儀する。

10:00、全員準備が整い活動開始。脇海道は技術不足のため測量には参加できず、東北大学の方々と行動を共にすることとなった。
東北大学の方々の活動は、洞内に堆積した炭化物の調査である。学生の一人は古代の虫について研究している方で、直翅目、ゴキブリ目、双翅目などについて詳しいようであり、虫話に花が咲いた。彼は洞内でもグアノに群がる昆虫、特にケバエの仲間をじっくり観察していた。
洞内は際立って発達した二次生成物は見られず、泥の多い洞穴であった。また、洞口に柵ができる前に書かれたと思われる落書きも無数にあった。

12:00、昼食のために一旦出洞。そのまま稲荷穴祭りに参加し、ソバ早食い、素麺早食い、郷土料理試食などのイベント出場。一般の方よりもケイバーが参加人数は上回っていた。
皆が各イベントで腹いっぱいになった後も、松本さんの食欲はとどまることを知らず、ソバやお好み焼きを新たに購入。脇海道は木崎さんと虫談話に盛り上がる。

13:40、活動再開。引き続き細野は測量、脇海道は生物の観察をしていた。菊地さんの案内で、メクラヨコエビの生息する水溜りや、グアノが多量に存在するコウモリ洞へ行くことができ、大いに感動した。
また、菊地さんがコウモリ洞で新洞を発見し、脇海道がその指示により探索した。

15:30、活動終了。洞穴から出てみると、現地の方々は皆酔っ払っていた。歩けないほど酔っ払ったおじさんが、車の行く手を妨げる。

16:30、解散。

17:00、脇海道・細野は近くの温泉にて入泉。

17:30、出発。

20:15、東北自動車道安積パーキングエリアで食事をとる。

23:00、JR浦和駅に到着、解散。


今回は測量は余り進行せず、地域住民の交流がメインとなった。脇海道は測量の技術が無いため役に立たなかった。しかし、ケイビングの世界での人間関係も広げることができ、自分にとっては意義のある活動となった。今後積極的に測量に参加したい。(文責 脇海道卓)
稲荷穴付近 稲荷穴祭り会場 稲荷穴
稲荷穴祭りの会場 ソバ早食いに参加 洞内には二次生成物は見られない

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