タイトル 地底旅団ROVER元老院第68回CAVING
サブタイトル 第40次内間木洞調査委員会プロジェクト at 山形村・内間木洞
分 類 合同・調査(測量・ディギング)・ファンケイビング
入洞洞穴 内間木洞、下の岩穴bQ(権の穴)
日 程 2002年2月9日(土)〜11日(月)
参加者 千葉、菊地敏雄、松本力(以上、東山ケイビングクラブ)、後藤聡、木崎裕久、石川典彦、湊幸栄、松澤亮、大河内彩子(以上、東京スペレオクラブ)、斉藤久、戸田聡(以上、亀戸ケイビングクラブ)、宮崎朋彦、槇島啓子(明治大学地底研究部)、鈴木知昇(愛媛大学学術探検部OB)、杉浦芳久(京都産業大学探険部OB)、野池耕平(Japan Exploration Team) 以上16名
内間木洞・洞口
入洞開始
内間木洞・千畳敷
千畳敷の氷筍群
下の岩穴bQ
「下の岩穴bQ」のつらら
内間木洞・稲妻洞・ボンボリ流し
ボンボリ流しのムーンミルク
内間木洞・北洞・人選の門
狭洞部「人選の門」を通過する
内間木洞・北洞・空中庭園
二次生成物の豊富な新洞部
1995年から「東山ケイビングクラブ」を中心に行われている内間木洞調査委員会プロジェクトは、前回2001年11月の活動をもって一区切り付いた。そこで今回は「氷筍祭り」に合わせ、7年間続いた調査活動の第1次打ち上げとして企画された。


9日10:00、先発隊(千葉・松澤・戸田・杉浦・野池)が「内間木洞」に到着する。
すると、洞口前で地元の方10数名がなにやら作業をしている。どうやらこれが3年振りに復活するという巨大カマクラのようである。
部落民と内間木さんに挨拶後、すぐさま氷筍撮影へ向かう。今年は著しく発達が悪く、身丈を超える物は一本もないという状態である。各自ストロボ増灯しながら撮影、その後に近くにいたウサギコウモリを観察してから出洞した。
昼食後は休憩を取っていたが、ジェットヒーターの無いプレハブ小屋はあまりにも寒く、洞内の方が暖かいということで活動を開始する。
松澤・杉浦・野池班は「稲妻洞」ファンケイビングへ出かけ、「銀河の滝」を見て16:30出洞となった。

千葉・戸田君は「下の岩穴bQ」でディギングへ向かう。この箇所は2000年5月内間木洞調査(第28回CAVING)のときから気になっていた、幅20p弱の狭洞部である。まずは氷で完全に閉ざされたアプローチ通路をハンマーで確保。早速、たがねを用いてディギングを開始する。勾配+匍匐という作業体勢の為になかなかはかどらなかったが、それでも30分後には突破することに成功した。新洞部は狭いながらも予想通り洞奥へ続いており、大きな空間はないが約30mほどであった。
一旦出洞後、S戸田・CM千葉の体制で測量、16:00出洞となった。

全員出洞後、温泉に向かおうとしたところへ木崎さん・松本力さんが到着。菊地さんの到着が大幅に遅れるとの連絡を受ける。そこでまずは買出しを行い、入泉後にプレハブ小屋へ帰ってみると菊地さん・宮崎君・槇島ちゃんが到着していた。
夕食後には残りのメンバーも到着、宴会後に消灯となった。
10日10:00活動を開始する。
千葉・石川・松澤班は「稲妻洞・黄金の滝」補足測量、「稲妻洞・雷神の滝」測量を行い、「稲妻洞・銀河の滝」で湊・宮崎班に合流となった。

湊・宮崎班は「銀河の滝」人工登攀を行った。この滝は+13mという垂直の洞内滝である。5〜6年前の調査時に設置したアンカーを使って宮崎君がリギング、そのままでは滝で濡れてしまうためにチロリアン・ブリッジを併用する事となった。あとから合流した千葉を含めて3名が登攀、上層部でメクラヨコエビを確認(初確認)後に撤収することとなった。最後尾の湊さんはゴールデンウィークのレスキュー訓練用にコードテクニックを設置、21:00出洞となった。

菊地・松本・槇島班は「大広間」補足測量を行い、戸田・大河内・鈴木班は「大広間下の空間」をディギング、「内間木水道」との接続に成功した。
また、杉浦・野池班は「北洞」ファンケイビングを行い、後藤さんは「北洞」のスケッチ確認を行った。

21:00、千葉・湊・宮崎が出洞すると、皆が何故つなぎを脱ぐのかと執拗に聞いてくる。何の冗談かと尋ねると、後藤さんが「北洞」の上層にて新洞部発見したと言う。どうやら200mはありそうとのことである。
夕食、休憩後にミーティング、有志で測量を行うことにする。

24:00、後藤・菊地・千葉・大河内・戸田・松本・宮崎・鈴木が新洞部へ出発する。新洞部は非常に二次生成物が発達しており、フローストーン、カーテン、ヘリクタイトは見事な規模のものである。隅々まで探検を行ったところ、この短時間では終わらないと判断、予定を変更して写真及びビデオ撮影を行った。

27:00、出洞。
11日、外では「氷筍祭り」が始まる。一般見学者は例年にない大人数で、100名弱は参加しているとのことである。我々もプレハブ小屋清掃の合間を見て巨大カマクラで甘酒を楽しみ、豆腐田楽や手打ちそばに舌鼓をうった。

14:00、全員撤収。内間木集落を後にした。
今回は打ち上げ&ファンケイビングとして企画されたはずである。しかし、各自思い入れのある場所をディギング・測量してしまうのには何とも悲しい性である。
次回は2002年ゴールデンウィークに調査打ち上げが予定されている。しかし、これで調査は終わったわけではなく、まずは後藤さんの発見した新洞部測量が行われる。そしてゴールデンウィーク活動からは、今報告書には載らない(間に合わない)活動、エピソード2が開始されたということなのである。(文責 千葉伸幸)

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