タイトル 地底旅団ROVER元老院第62回CAVING
サブタイトル 奥多野かんな姫計劃・第2次中里村平原地区洞穴調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞窟 荒神穴
日 程 2001年10月21日(日)
参加者 千葉、黒田 以上2名
荒神穴・第1洞口
崩落によって開口した洞口
荒神穴・洞口ホール
雨宿りに最適な洞口ホール
荒神穴・鍾乳石ルート
地表に近いと思われる通路
「奥多野かんな姫計劃」の一環として企画された。
「荒神穴」は「パイオニアケイビングクラブ」によるヒアリングで確認された洞穴である。まずは測量下見と洞内生物採集、ついでに山狩りも行うことにした。


10:30、中里村持倉集落に到着する。里人との接触を試みるが、人っ子ひとり歩いていない。今回は玄関先まで出向いて挨拶することもないので活動を開始する。
沢沿いの旧作業道を車両にて進むと、難なく松岩沢まで進むことが出来た。ここから先は段差と倒木があったため、車両を残置して徒歩アプローチを開始する。
まず、最初に松岩沢の山狩りを行う。ここは5月第50回CAVINGとして、パイオニアケイビングクラブ、NTC洞窟探検隊、明治大学地底研究部とともに山狩りをしたところではあったが、気になる支流が残っていた所である。
30分ほど登って現地に到達してみると、転石は多いが岸壁は確認できなかった。よく見ると川床に石灰岩盤が覗いている。どうやらこれが地質図に表記されていたようである。その後、非石灰岩壁に5m人工洞を確認するが、成果は上がらなかった。
次に荒神沢へ向かう。第2堰提まで徒歩10分、更に30分登ったところに「荒神穴」を確認した。思っていたよりも小さな露岩である。洞口は崩落により開いた第1洞口、ほか3洞口ある。洞口ホールには焚火痕があり、地元では知られた穴であることがうかがえる。

14:00、入洞開始する。狭いクラックを進み、水流部を匍匐、最奥部と思われる箇所まで到達する。里人には好んで狭洞通過する者もいないらしく、二次生成物の保存状態も良い。測量基線を想定しながら隅々まで探索、同時に生物採集も行った。キクガシラコウモリが数頭確認できるがグアノは見あたらない。洞穴性トビムシを採集できたが全体的に洞穴性生物は少ないようである。しかし、上層部では好洞穴性のクモ、オビヤスデ、カマドウマが多く見られ、かなり地表に近いようであった。

16:00、出洞。測量体制を検討したあと下山した。
その後「木古里」にて休憩、同日「矢弓沢洞」で体験ケイビングを行っていた「東京スペレオクラブ」と合流して帰京した。


「荒神穴」測量は、洞口ホール、水流部、上層部の3班体制で行う予定である。当然、東京スペレオクラブ、パイオニアケイビングクラブ、明治大学地底研究部などに声を掛けて合同で行いたい。また、測量第2弾として周辺の小穴も測量する予定である。
また、アプローチ旧作業道も簡単に整備できそうなので、許可取得次第行う予定である。その結果、徒歩50分アプローチから30分アプローチに短縮できるであろう。(文責 千葉伸幸)

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