タイトル 地底旅団ROVER元老院第386回CAVING
サブタイトル 第4次岩手県下閉伊郡山田町洞窟群調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞窟 荒川穴乳洞穴、関口不動尊洞穴(関口不動穴)、深穴、外記ガ岩屋
日 程 2022年5月2日(月)〜5日(木)
参加者 細野、千葉、菊地敏雄、松本力、山口真也(以上、東山ケイビングクラブ)、林由季子(東洋大学探検部OG) 以上6名
関口川深穴沢出合い
岩手県下閉伊郡山田町の国有林内にある「深穴」「外記ガ岩屋」の測量を目的として計画された。
細野は第1次調査(地R元第370回CAVING)、第2次調査(地R元第372回CAVING)に続く参加であるが、千葉は初山田町である。


2日20:00、千葉は細野宅に到着。デリカに装備を詰め込んで出発。

20:10、JR東小金井駅に到着。山口を乗せ、東京外環自動車道・大泉ICから常磐自動車道へ向かう。おなか減った。

21:00、守谷SAに到着。さぁ夕食だと足早にフードコートへ向かうとほぼクローズ。ラストオーダーは20:30だったらしい。唯一そば屋が営業していたが、聞けば30分待ちということなので断念。ローソンも長蛇の列で断念。空腹のまま次のサービスエリアを目指す。

22:00、友部SAに到着。フードコート内の「麺や村里木」にて蔵出し味噌らーめん等を各自注文。注文を受け取った直後にクローズ、ぎりぎりであった。
常磐自動車道を北上、仙台東部道路、三陸自動車道へと進む。三陸自動車道は鳴瀬奥松島IC(宮城県東松島市)以北320kmは無料というありがたい高速道路だが、トイレを併設するパーキングエリアはほとんど無く、ガソリンスタンドはまったく無い。
3日4:00、ガソリンが心もとなくなり、三陸自動車道・大船渡ICで一旦降りる。
ローソン 大船度インター店」にて休憩、付近のガソリンスタンドを検索するが営業中の店舗は見つからない。店員に尋ねると、すぐ横の店舗が5:00から開くとのこと。
駐車場で仮眠。

5:00、「オカモト セルフ大船渡インター」にて給油。やたらと高い。
再び大船渡ICから乗って北上する。

6:00、山田南ICで降りて「道の駅やまだ」に到着。松本に連絡を取ると、まだまだ合流できなさそうである。

6:30、ラーメン店「藤七屋」へ移動。山田町といえば朝ラーメンらしいが、オジサンとしては気乗りがしない。
中華そば550円を注文。魚介系で油が少ないあっさりスープが美味しい。これなら早朝ラーメンも大丈夫である。

6:50、誰とも合流できず、時間がもったいないので信仰洞「荒川穴乳洞穴」へ急遽行くことにする。
三陸自動車道・山田ICから山田北ICまで一区間だけ高速道路を乗る。無料だと気軽に使えるのがうれしい。

7:10、里宮である「穴乳観世音」に到着。
石碑によると、安土桃山時代の1583(天正11)年に払川城主の奥方が家臣に助けられて奥宮まで落ち延びたが死産、奥方が持っていた十一面観音像を奉り、後世難産や乳が出なくて困る人々を助けたまえと願ったという。

7:30、ダートの那智畑林道を快走し、途中でカモシカの遺体を観察してから、奥宮である「穴乳観世音」に到着。

7:40、10分弱登山して「荒川穴乳洞穴」に到着。
洞口付近には小屋や払川城主の墓、払川城主供養碑由来、花顔妙貞大禅定尼の石碑が並ぶ。
入洞すると、さほど古くなさそうなものも含めて3つの石仏と男根のようなものがあった。二次生成物は、風化しているがフローストーンや洞窟珊瑚が確認できた。総延長は49.9m+というが、普段着ということもあり、5分程度で出洞。
藤七屋 穴乳観世音 荒川穴乳洞穴
山田の朝ラーメン 奥宮「穴乳観世音」 「荒川穴乳洞穴」の洞口付近

8:00、「穴乳観世音」を出発。急いで山田町内へ戻る。

8:20、 「セブンイレブン 山田中央店」(藤七屋と同敷地)に到着。菊地・松本・林と合流。道に迷ったと言い張ったが、車両が泥だらけなのですぐばれる。
昼食と行動食の買い出しを済ませて出発。

8:50、里宮である「関口神社」を通過して、ダートの不動山林道を進む。

9:10、奥宮である「関口不動尊」に到着。ここは山田八景「関口不動尊渓流」とされている景勝地である。
参拝してから、脇に開口する「関口不動尊洞穴」に入洞。洞口には掘削・拡大した痕があり、菊地さんによるとそれまでは這って入洞していたとのことである。
洞内は鉄手すりが設置されており、洞奥は水流が感じられないプールとなっている。洞床には獣骨が散乱、天井にはキクガシラコウモリとテングコウモリ。総延長は31.1mらしいが、やはり普段着なので、5分程度で出洞。
対岸の「千体仏」の脇にある隙間を確認して終了。
関口不動尊 関口不動尊洞穴 関口不動尊洞穴
奥宮「関口不動尊」 洞口は拡大された「関口不動尊洞穴」 洞奥にはプール

10:00、不動山林道を少し戻って活動準備。本日の目的は「深穴」の測量である。千葉・山口以外は第2次調査にて現地確認、少しだけ測量を始めているらしい。

10:15、集合写真を撮ってから徒歩アプローチ開始。 関口川支流の深穴沢を登り、途中から尾根伝いへ進む。そこそこの急登である。
GPSにより付近まで到達するが、これといった目印もない山中なので見つからない。散開して探索。

11:30、千葉が「深穴」を確認。
各自、ささっと洞内確認してから作戦会議。世間話をしながら昼食。

13:00、活動開始。洞口側から細野・松本、洞奥から山口・林が測量し、菊地・千葉はプラプラすることにする。
千葉は洞内観察したり活動写真を撮っていたりしたが、松本が通過できない箇所があったためバトンタッチ、細野・千葉で洞奥へと進む。

15:30、2班が合流。その上層にはやや複雑にループする空間がある。明日また来るのは嫌なので、班を再編成、スケッチ細野、コンパス千葉、メジャー山口、記録は林の体制でスピード測量。

16:00、測量完了。記念撮影してから下山開始。

17:00、不動山林道に到着。着替えてから山田町内へと戻る。

18:00、宿舎である民宿「四十八坂 清和荘」にチェックイン。素泊まり3500円なのに、ウェルカムやまだ宿泊割(要ワクチン接種済証)で半額(1750円)、更に町内で使えるクーポン券1000円がもらえるという驚きの値段。
室内の大量カメムシは仕方なしとしよう。ひたすら空ペットボトルで捕獲。

18:30、細野・松本は「びはんストア オール店」に買い出しへ。千葉・山口・林は入浴、テレビを見ながら瓶ビールで乾杯。菊地は一時行方不明。

20:00、メカジキ刺身や寿司、焼き鳥で夕食。

23:00、順次消灯。
深穴 深穴 深穴
「深穴」の洞口 測量中 測量中
深穴 深穴 民宿「四十八坂 清和荘」
狭洞部通過中 測量終了 宿舎とした民宿「四十八坂 清和荘」

4日7:00、起床。

8:00、ラーメン店「藤七屋」へ移動。再び朝ラーメン。千葉は玉子とじうどん500円。こちらも優しい味だった。

8:20、 「セブンイレブン 山田中央店」(藤七屋と同敷地)で昼食と行動食の買い出し。

8:40、三陸自動車道・山田ICから山田北ICまで一区間だけ高速道路に乗り、大川沿いの大荒川林道を進む。やや荒れており、小礫や倒木の除去が必要である。

9:00、 大きめの落石が道を塞いでいた。テコを利用しながらみんなで移動。10分ほどで開通。

9:20、再び落石が道を塞いでいた。どうにも動く大きさではない。千葉が石で叩いてみると、意外と脆いことがわかる。みんなで石やリギングハンマーで叩き、ひたすら粉砕作業。もはやケイビングが目的だということを忘れつつある。1時間かかって開通。よくわからない達成感。
その後も小礫や倒木を除去しながら少しずつ進む。

12:00、大荒川林道終点に到着。昼食。

12:30、徒歩アプローチ開始。大川支流の北ノ沢を上流へ進む。

12:50、「外記ガ岩屋」に到着。非石灰岩で奥行きはなく、水流によって浸食された洞窟のようである。

13:00、記念撮影してから活動開始。細野・林が測量。千葉・山口はサポート。菊地・松本はイワナ釣り。
ポケットコンパスを立てての放射測量。
山口は洞外に落ちていたヤマドリの羽を拾い集め、ひたすら林のヘルメットを装飾する。千葉と2人で似合っていると大満足。

14:30、測量完了。さっさと帰る。

15:00、大荒川林道に到着。着替えてから山田町内へと戻る。
菊地は孫に会いきたと言って、一関市へ向かう。孫のために片道140km。

16:00、「びはんストア オール店」にてメカジキ刺身、生小女子、山田町養殖トラウトサーモン刺身など、地元のものを中心に買い出し。醤油はもちろん山田の醤油

16:40、国道沿いの展望台で山田湾を望む。

17:00、「道の駅やまだ」に立ち寄り、クリガニや山田生せんべいを購入。

17:30、民宿「四十八坂 清和荘」に到着。松本の高圧洗浄機で装備を洗い、風呂で自分を洗う。

18:30、夕食。今夜は宿で用意してもらうこととにした。 刺身、ムール貝とピーマン炒め、目玉焼き付きハンバーグなど。

19:30、部屋で飲みなおし。菊地も再合流。

22:00、順次消灯。
大荒川林道 大荒川林道 外記ガ岩屋
落石をどかすこと10分 落石を除去すること60分 「外記ガ岩屋」
外記ガ岩屋 外記ガ岩屋 民宿「四十八坂 清和荘」
測量中 ヤマドリの羽で飾りつけ 夕食

5日6:00、起床。
まずはクリガニを茹でようということになったが、身近には鍋がない。やかんに詰めてみると、ぴったり4杯はいった。茹でる。
そして、その茹で汁でペヤングを作ってみる。オジサンたちは朝から自己満足。しかし、出来上がった味は通常と同じであった。

7:00、昨夜の残り物で豪華な朝食。

8:00、チェックアウト。お土産に塩漬けワカメをいただく。「四十八坂 清和荘」は合宿所としてなかなか使い勝手がいい宿であった。

9:00、「鯨と海の科学館」を見学。外壁には東日本大震災のつなみの高さが描かれていた。

10:00、周辺の海辺で時間調整。

11:00、「三陸山田かき小屋」に到着。初のかき小屋である。蒸し牡蠣が40分食べ放題で5000円(ホタテ、アカヒラガイ付プラン)。
おばちゃんがどんどん剥いてくれ、どんどん目の前に置いてくれる。大粒で美味い。と思ったのも5粒までで、その後はわんこそば状態。苦しい。そして、2セット目へ突入。再び山のように牡蠣が蒸しあげられ、食べさせられる。苦しい。
もう牡蠣は当分いらないと言いつつ、カキフライが食べたかったなと感想を言いあう。

12:00、三陸自動車道・山田南ICから乗って気仙沼市へ向かう。

13:00、三陸自動車道・気仙沼鹿折ICで降りて「気仙沼 海の市」に到着。
鮮魚店をめぐるが、魚類の品揃えが悪い。山田町もそうであったが、時期がちょうど悪いようである。千葉は冷凍メカジキのハーモニカや頭肉、モウカの星(メカジキの心臓)を購入。

14:30、解散。林はそのまま東北に残るとのことであった。
千葉・細野・山口は、「オカモト セルフ南気仙沼」にて洗車&給油。泥だらけの車両が綺麗になったら、傷がいっぱい現れた。大荒川林道でのダメージである。。。。
三陸自動車道・気仙沼中央ICから乗って南下する。

22:00、JR東小金井駅に到着。順次解散となった。
民宿「四十八坂 清和荘」 民宿「四十八坂 清和荘」 鯨と海の科学館
クリガニ in やかん 残りもの朝食 マッコウクジラ実物大模型
三陸山田かき小屋 三陸山田かき小屋 三陸山田かき小屋
三陸山田かき小屋 てんこもりの牡蠣 2セット目に突入


2年振りの都外活動であった。山田町は初めてであったが、この活動が報告書として発表されるのが楽しみである。 (文責 千葉伸幸)


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