タイトル | 地底旅団ROVER元老院第291回CAVING | ||||||||
サブタイトル | 第25次龍泉洞再測量調査 at 岩泉町・龍泉洞 | ||||||||
分 類 | 合同・調査ケイビング | ||||||||
入洞洞窟 | 龍泉洞(湧口・湧窟・龍泉窟) | ||||||||
日 程 | 2014年3月20日(木)〜23日(日) | ||||||||
参加者 | 細野、菊地敏雄(日本洞穴学研究所)、松本力、山口真也(以上、東山ケイビングクラブ)、鈴木雅子(洞窟救助隊)、久米大作(龍泉洞カルストプレインプロジェクト) 以上6名 | ||||||||
日本三大鍾乳洞のひとつとされる国指定天然記念物「龍泉洞」。本洞穴は透明度日本一という地底湖が見所である、岩手県岩泉町経営の観光鍾乳洞である。 今回の活動は第22次龍泉洞再測量調査(第277回CAVING)と第24次龍泉洞再測量調査(第289回CAVING)で確認された第3地底湖上部の測量を目的とした活動を行った。 20日22:00、細野は自宅を出発。 22:30、鈴木と都内で合流。首都高速道路・鳩ヶ谷ICより東北自動車道に入り北上。 通い慣れた道ではあるが、さすがに仕事明けの運転。気を引き締めて運転する。幾度も休憩をしながら北上していく。 天気予報通り、宮城県に入ったころから雪模様。除雪もまだ入っていない状況で路面の積雪はあるが、視界が悪いこともなく、低速で運転。 21日5:00、盛岡南ICを降りて盛岡市内へ。まだそんなに積雪もないが、深々と雪は降り続く。 早坂トンネルを抜けると様子は一転。積雪量が半端じゃない。早朝であったため除雪はされていない。幾度となく除雪車とすれ違う。 7:00、道の駅「三田貝分校」でトイレ休憩。積雪50cm位だろうか、長靴に履き替えて何とか車から降りられた。しかし、10mも離れていないトイレに行くだけで頭には積雪。 8:00、岩泉町に到着、コンビニで朝食。食するスペースがあってよかった。 いつまでもコンビニにいることはできないので移動するが、駐車出来る場所がない。町内は道路の除雪で大忙し、道の駅「いわいずみ」駐車場も除雪までには至っていないため、仮眠することも出来ず、町内を徘徊し、集合時間まで時間費やす。 11:00、龍泉洞事務所にて松本・山口と合流。 雪かきで出ていた武田所長を呼び戻してもらい、挨拶と今晩からの活動内容連絡。観光客が来られる状況ではないかと思いきや、チラホラと来ていた。 計画書を持って岩泉警察署・岩泉消防署・岩泉病院へ挨拶回りを行う。 12:30、焼肉屋「ママハウス」にて昼食。年末年始、第24次龍泉洞再調査の時に来たのもあるが、たびたび現れるので覚えられているようだ。「久しぶりですね」何て声を掛けられるようになっている。 昼食後、町内にて食材の買い出し。 15:00、今回は尼額公民館が自治会総会のため使用できないとのことで、道の駅「いわいずみ」の裏にある「ふれあいらんど岩泉」のコテージが宿泊場所となる。10名用のコテージだが、装備の搬入を行い装備干しスペースを確保したら、ちょうど良い空間となった。 そして、風呂付というのもある思惑を遂行する恰好の条件であることを細野・松本・山口は心に秘めていた。 雪はやみ、一転晴れ模様、気温も上がり始め除雪された道路は溶け始めている。 19:30、夕食。白菜と豚肉を交互に挟み味付けをしたミルフィーユ鍋。上に大根おろしと海苔で作られたシロクマちゃんは壊すのが勿体ない出来栄えと思ったが、食べ始めてすぐに躊躇なく破壊。ただの大根おろしになってしまった。 20:30、ブリーフィングを行い、装備チェックと活動準備。 21:30、活動開始。 洞口周辺は膝上以上の雪が残っていたが、洞口まで人が行き来出来る程度の除雪は終わっていた。洞口で集合写真を撮り、入洞開始。 22:00、第3地底湖上部を登る。 【右側通路班(スケッチ:鈴木、コンパス:松本、メジャー久米)】 一本通路で閉塞する支洞の測量を行った。第3地底湖より高低差約30m。 【左側通路班(スケッチ・メジャー:細野、コンパス:山口】 第3地底湖より高低差約45mのポイントより測量開始。出だしより、ほぼ垂直の竪穴のため距離約11m。 その後、一面石灰被膜に覆われたチョークのポイント。傾斜約45度の通路を20m。この地点で高低差約75m。ここより幅約1mの垂直竪穴となり、約10m直登。横方向に分岐する支洞も多いため、細かくポイントを取りながら登っていく。 高低差約85m地点より2人での活動が出来なくなるくらいの狭洞部。SRT装備を外した山口にレーザー距離計を渡し、全データを一人で取って貰い、細野が記録する。高低差約90m地点で通過不可能地点迄たどり着く。山口が戻って来て、細野が装備を外し交代。スケッチ作業を行う。 26:30、予定部分の測量を完了して下降開始。 27:00、第3地底湖にて別の測量班と合流して出洞。 28:00、コテージに戻ってデータ整理。松本・山口・細野は仲良く風呂に入り、湯船に何人入れるかやってみた。キュウキュウだったが後ろ前交互で3人入ることができ、鈴木さんを呼びつけ写真撮影。ゆっくり飲みながら順次消灯。
22日12:00、起床。昼食は各々スーパーで買うことにした。買ったものを見ると個性がはっきり分かる感じがする。皆、好きなものとなると買い過ぎる傾向にあるようだ。 14:00、菊地さん到着。測量報告等を行い、仮眠したり、お話ししたりゆっくりした自由時間をすごす。 18:00、夕食後にブリーフィングを行い、装備チェックと活動準備。 20:00、活動開始。 最上部まで行く班(菊地・山口・鈴木・久米)は早々に第3地底湖より登り始め、測量班(松本・細野)は第3地底湖のポイントより測量開始。登り始めからオーバーハングしているため、ポイント決めに手こずりながら、観光通路上部まで辿り着く。観光通路上部は第2地底湖方向や北方向へ通路が確認できるが、今回は上部との連結を目的にしているため、探検等は行っていない。垂直部分では、滴下水を防ぎ、クルッと回てしまったりしながらの、ぶら下がりスケッチ。不安定箇所でのスケッチは大変であることを痛感した。 23:00、前日の開始箇所と連結させた測量班は第3地底湖に戻る。 24:00、測量班は一旦出洞してトイレ休憩。 25:00、最上部班が出洞。 26:00、コテージに戻りってデータ整理。風呂に入り、飲みながら今回の測量状況を確認して順次消灯。 23日9:00、起床。日程中での余りもので朝食を済ませ、コテージの片付けと清掃。荷物の搬出。
10:00、チェックアウト。 10:30、龍泉洞事務所へ挨拶に行き、武田所長へ活動報告。岩泉警察署・岩泉消防署・岩泉病院への活動終了報告し、現地出発。 13:00、盛岡南ICより東北自動車道に乗り、南下。 20:00、首都高速・永福町ICで降りて鈴木と解散。 20:30、細野が自宅到着。 年末年始に登攀活動を行った測量結果を残すため、急遽企画した。参加人数制限を行う形となってしまったが、数値及び測量図という形にすることが出来た。 また、+約85m地点において、不思議な二次生成物も確認できた。(文責 細野誠) |
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