タイトル | 地底旅団ROVER元老院第138回CAVING | ||||||
サブタイトル | 第2回洞穴救助訓練 | ||||||
分 類 | 訓練ケイビング | ||||||
入洞洞窟 | 東京都奥多摩地区 | ||||||
日 程 | 2004年10月10日(日)〜11日(月) | ||||||
参加者 | 村野て、鈴木、酒井、中野、細野、千葉、中村允彦(明治大学地底研究部OB)、名真大気(早稲田大学探検部)、山崎宏之(立教大学探検部)、木嵜ちひろ(東京農大探検部) 以上10名 | ||||||
国内には洞窟救助協会や洞窟救助委員会が設置されているが、訓練講習は不定期的で、未経験者を対象にした企画は少ない。更に関東で行うことはほとんどないと言ってもよい。また、技術修得者には偏りがあり、若手ケイバーに至っては全く知識を持ち合わせていないまま活動している者も多い。しかし、大事には至らないものの、相変わらず洞内事故は発生しているのが現状である。そこで所属団体を越え、有志者で知識を深め、定期訓練を重ねて自発的に洞穴救助を身につけようと、地R元主催で企画された。今回は第2弾である。 10日10:00、奥多摩現地到着。前夜の台風22号の影響で、一日遅れの活動である。 11:00、前回の洞穴救助訓練(第131回CAVING)の流動分散から復習を始める。前回参加者はそつなくできたが、今回からの参加者は間違っていた者もいた。また、ロープワークは時間を割く予定が無かったにも関わらず、基本的なエイトノットが出来ていない者がいたため、急遽ロープワーク講習を行った。 13:00、昼食。今回は中華をメインに献立を組んだため、回鍋肉をおかずにして食べる。 14:30、ストレッチャーを使い、洞外で段差や坂道を洞内搬送に見立てて訓練した。これも前回参加者はビクティムをストレッチャーに運び、固定するまでの作業が早いのだが、今回から参加した者との作業を進めるスピードに差があった。実際のレスキューを考えると、経験の有無に関わらず、お互い声を掛け合い、一定のスピードで作業が進められるように心掛けるべきだ。 16:00、雨が軽く降ってきたため、翌日やる予定だったZリグとチロリアンブリッジの復習を行った。今回は木と木の間が15mくらいであったため比較的強い張力のチロリアンが張れた。さらに、ムービングプーリーもビクティムをつけて行った。これは、チロリアンの両サイドにZリグを操作する人とストップでロープを送る人がいる。Zリグの操作は無難にこなせるのだが、ストップでロープを送る人はロープを送り過ぎるとビクティムが落ちてしまうため、注意しなければならない。 18:00、チロリアンブリッジを残し、1日目の訓練を終える。夕食は麻婆豆腐である。途中参加であった千葉も麻婆の匂いに誘われて参加し、晩酌で懇親を深めつつ、ほろ酔いとなったところでブリーフィングを行い、千葉、細野が帰宅し就寝となった。 11日7:00、朝食。食当:木嵜は大量のビーフンを作ってしまい、朝から皆ギブアップしてしまう。 8:30、軽く撤収を行い、前日の続きであるムービングプーリーの訓練をビクティムを替えて行う。ストップでロープを送る人は対岸の人と息を合わせないとビクティムが上下に大きく揺れてしまうため慎重にロープを送らなければならない。 10:30、完全に撤収して、「村野班」「中村班」の2班体制でSRT訓練を行う。「村野班」はSRT初心者の山崎・木嵜に中野も加わり、初歩的な訓練を行う。木嵜は単純なSRT昇降なら動きにまったく申し分ないのだが、ディビエーションの通過で早くも混乱が見られる。落ち着いて操作すれば難しいことではないので、今後も練習を積むべきである。一方、山崎の方はSRTは今回が2回目で、まだ要領がつかめず単純な登りからして苦労していた。誰でも初めはそのようなものなので焦らず練習すべし。2名とも、SRTは頭ではなく体で覚えるものであることを理解してほしい。 「中村班」は中村・酒井・名真・鈴木でブリッジトレーニングを行う。橋から谷までは64mあり、名真が100mロープを持ち下降していった。 戻ってくるまで30分ほどかかったが、体力のありそうな名真がかなり疲労していた。セカンドには中村が行き、時間も迫っていたのでロープを回収しながら登り返してきた。 13:30、橋で村野班と合流し、「三河屋旅館」で入泉後、青梅市内のデニーズにて夕食、解散となった。 今回は2回目の洞穴救助訓練であったが、初参加者も何人かいたので改めてロープワークやシステムの組み方の訓練を行った。気になった点は前回参加者と今回から参加した者とのスピードの差であろう。ビクティムを運ぶ作業やストレッチャーを運ぶ作業も前回参加した者が積極的に声を出して、初めての人を引っ張っていかなければならない。実際のレスキューの場合は初めてストレッチャーを持つ人がいるかもしれないという点で今回の経験は良かったのではないか。また、ロープワークが満足にできない人もいたので、常に完璧なロープワークができるように練習を怠らないようにしなければならない。(文責 鈴木達朗・村野哲雄)
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