タイトル 地底旅団ROVER元老院第121回CAVING
サブタイトル 奥多野かんな姫計劃・第16次神流町立処山洞穴調査
奥多野かんな姫計劃・第5次神流町叶山麓洞穴調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞窟 木古里岩黴穴、目玉穴、抜け穴(登り穴)、立処8之字穴、立処魚穴、仏穴第2洞、仏穴第3洞、仏穴第4洞、仏穴第5洞、仏穴第6洞、仏穴第7洞、仏穴第8洞、仏穴第9洞、仏穴第10洞、仏穴第11洞、仏穴第12洞、仏穴第13洞、[仮]かぶり岩洞穴
日 程 2004年2月7日(土)〜8日(日)
参加者 千葉、宮野原、細野、渡辺 以上4名
古鉄橋「奥多野かんな姫計劃」の一環として企画された。
立処山は1980年に「明治大学地底研究部」によって洞穴探査及び測量がなされているが、地主の話によると未報告の洞穴が多数あるようなので洞穴探査・測量を行うことにした。
今回は「木古里岩黴穴」測量、「立処魚穴」再測量、コウモリ・グアノ採集、仏岩地上測量を目的として企画された。1ヶ月連続調査第2弾である。


7日24:00、先発隊である千葉・宮野原・渡辺が地主宅到着。挨拶後、薪ストーブにあたりながら談笑。

25:00(1:00)、消灯する。
8日6:00、細野合流。

7:00、起床。外気温は氷点下ということで、準備が鈍る。

10:00、ブリーフィング後に活動開始する。


仏穴第1洞
珍空岩(下)と木古里岩(上)
【立処班(宮野原・細野)】
10:00、「木古里岩黴穴」へ向かう。この洞穴は第15次神流町立処山洞穴調査(第120回CAVING)において確認したもので、カビ臭いことから命名された斜洞である。いつになくこの山は疲れると思いながら+40度勾配を登山、30分後に到着する。実際、あまり入りたくなかった・・・だってカビが・・・襲ってくるんだもの・・・。

10:30、シブシブ測量開始。体制はスケッチ細野・コンパス宮野原、メジャーはその都度交代しながら行う。洞穴規模は小さいのだが、狭くて少々手こずる。測量結果、総延長9.4m、高低差5.7mとなった。

13:00、出洞後に昼食となるのだが、尾根は激しく寒い。日溜まりを探して山腹をウロウロ徘徊し、ついに安住の地を発見!グデェェ〜となる。

13:30、さらに上部に位置する「立処8之字穴」「立処魚穴」を目指して登山開始。途中通過する「抜け穴」でコウモリ・グアノ採集、大量にグアノを確保した。

14:00、第15次神流町立処山洞穴調査において設置しておいた地上測量ポイントから、取り残してあった「立処8之字穴」への接続を行い完了させる。

15:00、「立処魚穴」へ到着。早速、測量を開始。なかなか洞内が入り組んでおり四苦八苦。思いのほか距離が進まず、用を足しに洞外に出てみると辺りはすでに真っ暗・・・。基線距離30mでやむなく終了となった。

17:30、真っ暗な急斜面をかなりビビリながら走って下山、活動を終了した。


仏穴第1洞
仏穴群が開口する仏岩
【仏岩班(千葉・渡辺)】
仏岩を反時計回りに地上測量を行う。

10:30、まずは「仏穴第2洞」「仏穴第3洞」「仏穴第5洞」を接続、するとなんとか洞穴と呼べるものを確認してしまったため、「仏穴第6洞」として測量を行う(総延長2.9m)。
引き続き地上測量を行いながら+40度斜面を登ると、以前に宮野原が確認した洞穴を確認、「仏穴第7洞」として測量を行う(総延長8.8m)。
続いて、渡辺が小規模な竪穴を確認。ハンマーで洞口を広げて入洞、「仏穴第8洞」として測量を行う(総延長3.6m)。
木漏れ日のなかで昼食、休んでいても寒いだけなので、すぐさま活動再開する。やはり宮野原が確認していた2洞穴を測量、「仏穴第9洞」は総延長12.2m、「仏穴第10洞」は総延長2.5mであった。

16:00、更に地上測量を続けて尾根に到着。目前にかぶり岩(クライマー名:軍艦岩)があったため、測量器具を残置して偵察へ向かう。すると岩壁中服に洞口を確認、入洞結果は20m程度であった。また測らなければならない・・・。
すぐ上のヤノタワ林道で石灰岩壁を視察した後に尾根へ戻り、下山しながら地上測量を続ける。するとまたもや洞穴を確認、マーカーを打って「仏穴第11洞」と命名する。
すでに辺りは暗くなり、おっかなびっくり−45度傾斜を降りていると2洞を確認、うんざりしながら「仏穴第12洞」「仏穴第13洞」と命名する。

18:00、「仏穴第4洞」に到着、接続して活動を終了した。


19:00、地主宅「木古里」にて夕食。帰路に鬼石町露久保地区を確認する。

23:30、解散となった。


今活動により立処山及び仏岩の地上測量は終了し、各洞穴位置が明らかとなった。また、「目玉穴」と「木古里岩黴穴」、「立処鍾乳洞」と「立処鍾乳洞第2洞」、「立処西尾根の木葉穴」と「立処西尾根の小穴」は各割れ目系が同一であることも判明した。
残すは「立処魚穴」「仏穴第11〜13洞」「[仮]かぶり岩洞穴」測量、かぶり岩地上測量となった。
この「[仮]かぶり岩洞穴」は、明治大学地底研究部が1980年に「仏穴第6洞(総延長21m)」として確認しているものであるが、測図発表されていないことと、そもそも仏岩にないことから名称変更する予定である。
立処山・叶山麓の洞穴は現在40洞確認、30洞測量済み。(文責 千葉伸幸・宮野原弘規)

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