タイトル 地底旅団ROVER元老院第357回CAVING
サブタイトル 第57次内間木洞調査 at 久慈市・内間木洞
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞穴 内間木洞(風穴、上の岩穴、上の岩屋)、新失せ水洞(水穴bQ、新失水洞)
日 程 2018年2月9日(金)〜12日(月)
参加者 細野、菊地敏雄、松本力(以上、東山ケイビングクラブ)、森住貢一、黒田朋子、田島大貴、多武想太(以上、東京スペレオクラブ)、小向益男(日本洞穴学研究所)、山田陽介(東洋大学探検部OB)、森安真裕(山口ケイビングクラブ)、新井健汰、東口和樹、田中亮悟、廣瀬数馬、宮原錦、吉田龍央、西條達哉、渡部拓海、中尾有希、寺松真由(以上、明治大学地底研究部)、有馬千夏、波多腰耕弥、塚本玲奈、玉本めぐみ、小倉誠人、奥沢香那、毛部川風(以上、東京農業大学農友会探検部)、以上27名
地R元としては2000〜2006年の測量調査に参加し、一時は総延長国内第3位にまでなった岩手県久慈市の管理洞「内間木洞」は、2006年2月の活動をもって調査活動終了となった。
2015年2月には、9年振りとなる第53次内間木洞調査(地R元第306回CAVING)が行われ、人工登攀による「千畳敷」「稲妻洞」の各上層の探検を行った。
第56次内間木洞調査(第356回CAVING)においては、「稲妻洞 銀河の滝」手前の右岸天井部に向けて人工登攀を行ったが、たどり着くことができなかった。
今回の第57次調査は、「稲妻洞 銀河の滝」手前の右岸の続き、「第22回内間木洞氷筍観察会」のガイドサポート、2006年以前から推測されている「風寒洞」と「南洞」との連結を目的として実施された。学生は同期間、同宿舎にて2015年から調査している「上戸鎖地区洞窟群」の調査活動を目的とした。


9日20:30、細野が東京の自宅を出発。

21:30、JR新宿駅西口ロータリーに到着。黒田・田島・山田と合流して出発。
首都高速道路・中野長者橋ICより入り、東北自動車道を北上。福島県に入ると、程なくして雪が舞い始める。岩手県に入った頃には風も強くなり、雪景色になる。

10日5:30、矢巾PAに到着。JR仙台駅で農大探検部の4人を乗せてきた松本は、既に到着していた。
その時、公共機関で来ることになっていた小林から、体調不良による不参加連絡。登攀活動の戦力であったため、期間中の班編成に悩むことになる。
仮眠。

7:00、起床。「やまなか家 矢巾PA下り店」にて朝食。細野は「温麺+カルビ丼」。平日は朝食を摂らないが、合宿活動期間中は何故かガッツリ食べてしまう。

7:40、集合時間に間に合わなくなってしまいそうと、早々に矢巾PAを出発。

8:00、滝沢ICより一般道へ降りて国道4号線を北上。「ローソン 沼宮内バイパス店」にて、本日の行動食を購入。細野は黒田に買い物を任せ、隣のガソリンスタンドで給油。時短成功。

10:10、10分遅刻で集合場所「内間木ビジターセンター」に到着。宿舎への荷物の搬入を行ってからブリーフィング。活動班分けを発表され、各班ごとに活動準備。

11:00、新失せ水洞班(菊地さん・小向さん・学生全員)が出発。

内間木洞・稲妻洞
黒田、数回目の登攀
11:30、銀河の滝手前班(黒田・田島・山田・細野)が入洞開始。「稲妻洞 第2ヘアピン」は渇水のためにショートカットが出来た。
第56次調査で測量した「ぼんぼり流し」上部の起点と稲妻洞主洞をチャッチャと接続して移動。
銀河の滝手前の右岸、前回確認した小ホールより人工登攀開始。登攀:黒田、ビレイヤー:田島の体制で開始するが、パワー不足と錐のサイズが少し小さかったため(後で気付く)、3発で交代。
登攀:細野、ビレイヤー:黒田の体制で約4m登ったところで、活動時間を考えて交代。
登攀:田島、ビレイヤー:山田の体制。岩壁が脆くアンカー箇所を探すのに苦労したとの事で、約1mしか登る事が出来ずにタイムアップ。

16:30、出洞開始。

17:00、銀河の滝手前班が出洞。
食料班(松本・他学生3名)は買出しを終え、夕食の準備に入っていた。黒田・田島・山田・細野は面倒になって風呂を諦める。

19:30、新失せ水洞班から出洞連絡あり。入泉後の帰宿とのことなので、宿舎にいる面々は夕食。

21:00、新失せ水洞班が帰宿。

21:30、本日入洞していない松本を始めとした学生3名は、「稲妻洞 銀河の滝」までファンケイビング。
他は夕食後の宴会。

22:30、ファンケイビング組が出洞。

24:00、順次就寝。

11日6:00、起床。朝食。
あれ?松本の様子がおかしい。前夜飲み過ぎた上に、寝袋に入らず寝てしまい、二日酔い&風邪気味と最悪な体調でダウン。
早々に朝食を済ませ、氷筍観察会の為に宿舎の片付け。活動準備。

8:00、銀河の滝手前班と学生2班(内間木洞班と新失せ水洞班)に分かれて、それぞれが出発。
銀河の滝手前班(黒田・山田・西條)は、前日の続きとして、トラバースラインを設置した。
内間木洞班は、「風寒洞」「南洞」の連結を試みた。
新失せ水洞班は測量。
宿舎「内間木ビジターセンター」には氷筍祭りの準備のため、地元の方々が続々と到着。外では露店準備も始まる。

9:00、内間木洞氷筍観察会ガイド(菊地・森住・細野・多武)は現地ガイドの皆様と打合せ。

10:00、氷筍観察会サポート開始。入洞している観光客に足元、天井に気を付けるように声かけたり、岩陰でオヤスミしているテングコウモリの居場所を教えてあげたりした。

12:00、氷筍観察会サポートを終え、多武君は「南洞」で活動している学生と合流しに向かう。
細野・森住さんは出洞。外は雪が舞っている。露店で購入した磯汁、うに御飯、手打ちそばに舌鼓。
菊地さんは氷筍観察会関係者や洞窟関係者と話していた。

14:30、銀河の滝手前班が出洞。片付けをしてから「新山根温泉べっぴんの湯」へ移動。入泉。

15:00、学生2班も活動終了。「新山根温泉べっぴんの湯」にて入泉。

17:00、全員が帰宿。松本の調子も戻っていた。
地元の方々より、氷筍観察会打ち上げのお誘いを受けていたために移動。

17:30、「小国地区多目的集会施設」に到着。地元の方々の打ち上げは既に始まっており、遅れてきた我々は着席してから料理やビール運びを手伝う。

18:30、仕切り直しで、自治会長からの挨拶とお礼。打ち上げ開始。一人ずつ簡単に自己紹介。
ひっつみの水炊き(辛みそ、クルミたれ)、露店で食せなかった短角牛のローストビーフも準備されていて、美味しい夕食を腹いっぱい食す。森住さん・松本・細野を始めとするドライバーは、お酒は無し。

22:00、細野・松本は黒田を始め学生数人を乗せて先に帰宿。我慢していたビールを飲み始めるが、お腹一杯。一緒に戻った学生は早々に就寝。

25:00、全員帰宿。順次消就寝。

12日7:00、順次起床。朝食。

8:00、宿舎の清掃。

10:30、現地解散。明大地底研は次の活動場所である岩手県住田町へ向かう。

13:00、ナビに従って移動していたところ、気付いたら九戸ICの看板。気持ち的には滝沢ICに向かっていたつもりなのだが、ナビは違っていたようだ。いつもと景色が違うとは感じていたが、まさか更に北上していたとは。
八戸自動車道に乗る前に「道の駅おりつめ」にて休憩。雪が降り始め、風も強くなってきた。
八戸自動車道から東北自動車道に入り、南下を始める。所々で吹雪となり、目の前真っ白で1m先も見えない状況になる。後続車もあるため極端な減速もできず、一定速度での運行。岩手県を脱出し、宮城県を通過、福島県に入ったころにやっと吹雪が静まってくる。

14:30、国見SAで遅めの昼食。細野はまたもや温麺。そして短角牛コロッケ。

21:00、JR新宿駅西口ロータリーにて黒田・田島・山田を降ろして解散。

21:30、細野が自宅到着。
内間木洞・洞口 内間木洞・千畳敷 内間木ビジターセンター
雪を掘り出して開口させた洞口 今年の氷筍もまずまずの大きさ 買い食い中の森住さん


何度か同活動に参加していたが、いつも洞奥活動に投入され、氷筍観察会の雰囲気を味合うことが出来なかった。しかし、今回は志願して氷筍観察会のサポートをすることになり、訪問者が多いのに驚かされた。地元自治会のパワーを感じ、22年も続く洞窟イベントとしては盛大であったと感じられた。
銀河の滝手前の右岸の人工登攀も行ったが、時間の制限や力量不足により、牛歩活動となってしまっているが期待は大きい。(文責 細野誠)

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