タイトル | 地底旅団ROVER元老院第365回CAVING | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
サブタイトル | 日本洞窟学会第44回大会・宮城県気仙沼市大会 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
分 類 | 大会ケイビング | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
入洞洞窟 | 龍神窟、管絃窟(お鳴り穴)、岩井沢洞穴(ガマ穴) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
日 程 | 2018年10月5日(金)〜8日(月) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
参加者 | 細野、家崎、千葉の、東山ケイビングクラブ、あぶくま・けいばぁず・くらぶ、東京スぺレオクラブ、パイオニアケイビングクラブ、J.E.T、カマネコ探検隊、明治大学地底研究部、東京農業大学農友会探検部、東洋大学探検部、日本洞窟学会など | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
日本洞窟学会主催の学術大会が宮城県気仙沼市で開催された。この地での大会開催は初めてで、期間は10月6日(土)〜8日(月)。 地R元からは3名が参加。千葉・細野は実行委員ではないが大会協力者としてである。 5日19:00、細野は自宅を出発。JR武蔵小金井駅より東京駅を経由し、東北新幹線にて北上。 22:15、JR仙台駅到着。松本@東山ケイビングクラブが迎えに来てくれる。 22:30、松本宅に到着。奥様と松本家愛猫ニコルソンに挨拶。はらこ飯を頂き、美味しい肴で乾杯。3人と一匹で穴以外の世間話で盛り上がる。 25:30、就寝。 6日5:00、細野は松本に起こされる。寝坊だ。すでに荷物は既に車に積まれていた。申し訳ない。 5:15、松本宅を出発。三陸自動車道から国道45号を北上。 7:30、気仙沼市内「五十鈴神社」に到着。 松本は大会実行委員で「龍神窟」の担当、細野はそのサポートである。 洞口は県道26号線より約4m上に開口しているため、アプローチ用に二連梯子をセットする。 実行委員の学生たちも「龍神窟」「管絃窟」に別れて、洞内外で待機。
国道45号線、三陸沿岸道路を順調に南下する。 9:30、細野らは市民向け大会巡検1回目のサポートを行う。 11:00、杉山は大会会場「気仙沼中央公民館」に到着。 二日酔いでグダグダの菊地さんと合流、ゴムボートをおろす。 11:30、杉山が細野と合流。 細野らは一般&ケイバー向け大会巡検1回目のサポートを行う。 12:00、市民向け大会巡検2回目が開始。参加者は杉山を含む5人。 杉山+1名は、まずは「管絃窟」から入洞。海と繋がっているため、潮の干満に影響されるという珍しい洞窟で、入洞には最初からボートが必要。ゴムボートに乗り込むと、胴長を着た学生2人が体を張ってエスコートし、洞内の見所などを説明してくれた。 12:30、続いて「龍神窟」に入洞。総延長53.5+mと大規模な洞窟ではないが、洞内は二次生成物が非常に豊富で見ごたえがある。 洞口付近では中空部に植物の根が入り込んだストロー、中ほど約30cmのストロー、最奥付近では流礫棚に沿って発達した様々な二次生成物、などがあった。 13:00、細野・杉山・松本は商業施設「気仙沼海の市」内の「カネト水産」にて、マグロやイクラがのった「社長の食べるまかない丼」を食す。味噌汁も非常に美味。 丼だけでは足りない面々は「リアスキッチンDELI」で「シャークナゲット」「ふかひれまん」を食す。 昼食後、杉山は大会本部に行って受付を行う。 14:00、杉山は大会参加者である荒波・黒田と共に、プレ地質巡検と題して「大理石海岸」「巨釜」を見学。 14:30、細野らは市民向け大会巡検3回目のサポートを行う。 一般市民参加者からは、「小規模であるが二次生成物も豊富。狭い通路もありケイビング気分を楽しめた。」との言葉を頂いた。 16:00、市民向けサポート完了。細野らは設置していた梯子を撤去。 杉山は気仙沼中央公民館にて、洞窟写真展や化石展示を見学、学術講演会を傍聴する。 17:00、細野ら大会関係者は翌日の巡検サポート打合せ。細野・松本は引き続き「龍神窟」担当だが、ケイバー巡検なので相当暇になる気がする。 杉山は大会関係者にそっと挨拶をして大会を離脱。 18:00、参加者全員での集合写真撮影を行う。学会員は総会に参加。 細野は参加せずにスーパー銭湯「気仙沼ほっこり湯」で入湯。 20:00、大会実行委員の宿舎「両沢公会堂」に到着。夕食準備をしてくれる学生探検部が戻ってきていないため、帰宿途中で購入したビールとチョットしたツマミで談笑。 20:30、学生が続々と帰宿。夕食作りが始まる。 21:30、夕食。続けて飲み会が始まるが、翌日もあるので、眠い人は順次寝袋に入って就寝。 22:00、千葉が自宅を車両で出発。中央自動車道、首都高速道路、常磐自動車道、仙台東部道路、三陸自動車道とノンストップで北上する。 三陸自動車道は所々で国道を走らなければならず、思うように進まない。
7日4:30、 千葉は大会会場「気仙沼中央公民館」に到着。付近はだだっ広く、民家がほとんどない。 しばらくしてから、東日本大震災による津波の爪痕だと気が付く。あれから7年半、復興とはほど遠い。 5:30、細野らは起床。学生は朝食準備。 6:30、朝食。 7:00、細野らは宿舎を出発。 7:30、各巡検者が気仙沼中央公民館前に集合。千葉も車からはい出し、久しぶりに会う面々と挨拶。 8:00、細野・松本は「龍神窟」に移動して二連梯子を設置。巡検者が到着するのを待つ。
まずは神明崎洞穴群に到着。神明崎は気仙沼湾に突き出した石灰岩からなる半島で、全てが「五十鈴神社」の境内。洞穴群はその境内にある。 平さん・浦田さんの説明を受けながら、まずは「管絃窟」へ。勝手にゴムボートに乗り込み、5mほど洞奥へ進んでみる。石柱など二次生成物が発達していた。 8:30、「龍神窟」に到着。細野らがサポートするなか、洞口付近のみ見学。こちらは二次生成物が豊富であった。
続いて大理石海岸へ。この名称は1910(明治43)年から約15年間、縞状糖質石灰岩を小規模に採掘したことに由来するとのこと。 水平な割れ目から上方への溶食管を見学。浦田さんの解説によると、「パラジェネシス・ソリューション(埋没拡大)」と呼ばれるもので、溶食管内部が堆積物で充填されたとき、堆積物と岩盤の隙間を地下水が上方へ移動することによって拡大するとのこと。勉強になる。 10:30、岩井沢漁港へ戻ると、山口Jさん・石川さんが率いる測量講習班と遭遇。それを冷やかしに来た細野・松本も合流していた。 その後、ケイバー夫婦:小池夫妻とJr.も家族旅行中に立ち寄ったらしい。
まずは北西部で火成岩脈に沿ったトレンチや溶食を見学。続いて、南側のドリーネ群へ移動する。 ドリーネは3つあり、最大のものは潮吹岩、浅いのは東風穴(こちあな)と呼ばれている。ギリギリまで穴を除いて見学。 11:30、細野・松本は「龍神窟」に戻って巡検サポート。そう時間もかからず終了。 次の巡検まで時間があるため、早めの昼食ということで食事処へ行ってみるが20分待ち。弁当屋も同様。結局、コンビニで購入。 12:30、地質巡検班は昼食を食べながら岩井崎へ車両で移動。途中、森住さんをJR気仙沼駅まで送り届ける。 13:15、岩井崎に到着。浦田さんに岩井崎石灰岩の説明を受け、潮吹岩を見学。 その後は一日歩いていた疲れから、転石での化石さがし。千葉はセンスがないのか発見できず。 集合写真を撮って巡検終了。 14:00、細野・松本は遅れに遅れてやってきた最終巡検班のサポート。完了後に ロープと梯子を撤収して終了。
16:00、千葉は荒波・黒田・遠藤を捕まえ、「サンマリノ気仙沼ホテル観洋」にて入湯。 18:30、商業施設「気仙沼海の市」内の「リアスキッチンDELI」にて、懇親会が開始される。ビュッフェ形式での食材はハーモニカ(メカジキの背びれ部分の付け根)やモウカザメのカルパッチョなど、ご当地食材を中心とした海の幸がいっぱい。これまでの大会で最も満足度が高い料理だったのではないだろうか。 水島さんの流暢な司会のもと、農大探検部の大根踊りがあったり、地R元が東スぺに喧嘩を売ったりと、楽しく夜は更けていった。 21:30、大会実行委員の宿舎「両沢公会堂」に到着。ちょっと飲んでから消灯。
8日6:30、起床。朝食。 7:30、宿舎の片づけを開始する。学生は付近に流れる鹿折川で装備あらい。サケを手づかみする身体能力の高さに驚く。 9:00、千葉・細野はみなに別れを告げて「両沢公会堂」を出発。商業施設「気仙沼海の市」内の「シャークミュージアム」を見学する。 ここはサメ博物館と思いきや、半分が東日本大震災に関するもの。特に震災復興シアターの映像は衝撃的で、言葉が出ないというか、自分が被災したら家族を守ることができたのだろうかと色々と考えさせられるものであった。 ハーモニカなど海産物を購入。「もうかの星」というものがあったが、よくわからないのでスルー。帰宅後調べると、モウカザメの心臓で、高級珍味ということであった。大失態。 10:00、「気仙沼海の市」を出発。三陸自動車道を南下。
まずはモアイ像と記念撮影。このモアイ像は被災後にイースター島から贈られた本物ということで、しかも目が入っているレアもの。じっくりと見学。 続けて昼食の店舗を物色。四季に応じた南三陸産の海産物が乗る「南三陸キラキラ丼」というのが名物だが、提供しているのは6店舗もあり、どの店も美味しそうである。迷った挙句、「創菜旬魚 はしもと」にて海宝丼(2570円)を注文。その後は海産物の土産を購入。 13:00、商店街を離脱。三陸自動車道、常磐自動車道を順調に南下。 20:00、帰宅。 気仙沼市は震災の解体はほぼ終わり、漁港も再開してるが、まだまだ平らな土地が続いていた。ちょっと忘れかけていた震災をまた感じることができ、そういった意味でも有意義な大会であった。(文責 千葉伸幸・細野誠・杉山昌) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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