タイトル 地底旅団ROVER元老院第361回CAVING
サブタイトル 第2回体験ケイビング at 岩泉町・申籠洞穴&中倉洞穴
分 類 体験ケイビング
入洞洞窟 かさまつ穴(申籠洞穴、笠松穴)、あいひらの穴(中倉洞穴、相平の穴)
日 程 2018年6月2日(土)〜3日(日)
参加者 杉山、菊地敏雄、松本力(以上、東山ケイビングクラブ)、小向益男(日本洞穴学研究所)、伊東梨恵、伊東龍之介、橋聡、阿部光徳、佐々木鮎美、福間恵理、福間奈美、千葉遥香、阿部隆一(以上、体験ケイビング者) 以上12名
あひらの穴・洞口 杉山(当初は家崎)が岩手県岩泉町に移住してから早4年目。普段お世話になっている岩泉町の方々に町内の洞窟を知ってもらい、ケイビングの楽しさを感じてもらいたいと、第2回目となる体験ケイビングを企画した。
2日は下見、3日が本番である。


2日10:00、体験会スタッフである松本が龍泉洞第三駐車場に到着。杉山と合流して、車で数分のところにある「森の実験基地 配羅郷」のツリーハウスにてツリークライミング体験会に参加する。
ツリークライミングとはロープを使って木に登るレジャーのこと。松本は2回目とは思えないほど手慣れた様子で登っていく。

12:20、ツリークライミング体験会終了。「ローソン 岩泉店」にて昼食の買い出し。サラダチキンは外せない。

12:40、龍泉洞第三駐車場にて昼食を食べながら小向を待つ。

13:00、小向が合流。3台に分かれて移動開始。

13:30、「あいひらの穴」地権者にご挨拶。顔見知りの小向と世間話で盛り上がる。

13:40、「あいひらの穴」付近の駐車スペースに到着。

13:50、アプローチ開始。現在は使われていない作業道跡を進んでいくと、石灰岩の山肌がそびえ立ち、20mほど斜面を登ると洞口にたどり着く。

14:00、「あいひらの穴」に到着。入洞開始。 洞口には大きなハチの巣があって驚くが、朽ちかけていて中にハチは居ないようだ。
高さ1.2m程の通路を北東方向に進むと、最奥部付近には壁面にフローストーン、リムストーンプール、ケイブパールがある。
途中で小向がシカの背骨らしき骨を発見。天井にとまっているテングコウモリや滑空するコウモリ達と出会う。

14:50、「あいひらの穴」を出洞。移動。

15:10、「かさまつ穴」の駐車スペースに到着。アプローチ開始。

15:30、「かさまつ穴」に到着。入洞開始。
洞口幅は約7mとかなり大きいが、入洞するとすぐに幅約40cmと狭くなる。その後も狭洞部が連続し、最奥部は水没している。
水没地点手前から支洞があり、匍匐前進で進むと小さなホールに着き、石柱やフローストーンが見られる。以前、訪れた際はより手前で水没していたため、今回は水位が低いと考えられる。

16:10、「かさまつ穴」を出洞。

17:00、龍泉洞第三駐車場に到着。小向は自宅へ。

17:15、松本・杉山は「うれいら商店街」で鍵を借りて、すぐそばの宿舎へ移動。

19:00、小向が再び合流し、居酒屋「味処 赤松」で翌日に向けた検討会。東山ケイビングクラブの菊地さんからドタ参連絡が来る。

21:30、解散。小向・杉山は自宅へ、松本はひとり宿舎へ。
森の実験基地 配羅郷 あいひらの穴・最奥部 かさまつ穴・洞口
様になりすぎている松本の木登り体験 「あいひらの穴」最奥の二次生成物 洞口だけは立派な「かさまつ穴」

3日8:00、杉山が龍泉洞第三駐車場に到着。

8:30、続いて小向・松本も到着。

9:00、参加者全員が集合。全体で自己紹介などして、各車に分かれて出発。

9:40、「かさまつ穴」の駐車スペースに到着。急傾斜を登るアプローチで不安だったが、想像以上に参加者の動きが良く、斜面をすいすいと登っていく。

10:00、「かさまつ穴」に到着。 ひんやりとした洞窟の空気に触れて一休憩。洞口ホール天井でテングコウモリを見つけ、はしゃぐ一同。
洞内に入ると洞幅は約50cmとぐっと狭くなり、曲がりくねった通路が続く。洞壁にはノッチや洞窟サンゴがまばらに見られる。
一番の難所、リムストーンプールとフローストーンの隙間、高さ40cmほどの空間をすり抜け狭洞部をクリアすると、最奥部の水没地点に着く。
洞内は狭洞のオンパレードだが、参加者は果敢に挑戦し、2人を除いて最奥部に辿り着く。水没地点を地底湖!と喜ぶ参加者。
さらに、支洞を匍匐前進で5mほど進んでいくと、小さなホールに辿り着く。ホールにはフローストーン、リムストーンプールがあり、小規模ではあるが貸し切りのような美しさ。
別行動していた菊地さんは洞口ホールで土器の欠片を発見する。

11:30、「かさまつ穴」を出洞。駐車場のすぐ近くにある湧水「猿沢湧口」の東屋で昼食。参加者は狭洞で全身ぼろぼろになりながらも誇らしげな感じさえ見える。

12:00、「猿沢湧口」を出発。

12:15、「あいひらの穴」の駐車スペースに到着。

12:30、「あいひらの穴」に到着。
洞内の天井高は1.2m程度と「申籠洞穴」と比べるとかなり広く感じる。腰をかがめて進んでいく。
また、こちらはストローや石筍、フローストーンなどの鍾乳石があちこちに見られ、参加者は沢山写真を撮っていた。特に本洞最奥部付近のケイブパールが人気があった。
さらに3人ずつに分かれ、ループしている支洞も探検する。5m程度落ち込む箇所もあったため、小向がサポートしながら、落ち込み部分には立ち入らないようにする。
見事な流礫棚を観察したり、石柱と石柱の隙間から顔を出す写真スポットで写真を撮ったりと楽しむ。

13:40、洞口で記念撮影をしてから移動。

14:15、龍泉洞第三駐車場に到着。着替え。最後に杉山手作りの修了証、龍泉洞ポストカードのお土産をお渡し。

15:00、解散。
かさまつ穴・洞口 かさまつ穴 かさまつ穴
「かさまつ穴」への急傾斜アプローチ みんなでコウモリ探し 立派な洞窟女子!
かさまつ穴 あいひらの穴 あいひらの穴
狭洞にアタック! 通路を進む(小向益男氏撮影) テングコウモリ(小向益男氏撮影)


一番は怪我・事故なく無事に終了して良かった。
前回の体験ケイビング(地R元第330回CAVING)会場である「桃の木洞」に比べると今回入洞する洞窟は小規模であり、参加者に満足してもらえるか不安だったが、想像以上に楽しんでいたので良かった。5人位の少ないパーティで、小柄な方や子供であれば探検感が味わえるいい洞窟だと思う。
また、岩泉町内の洞窟はアプローチがきつい所や初心者では危ない所が多いので、今後の体験ケイビングでは会場を検討する必要がある。(文責 杉山晶)

「活動報告」に戻る
 次の「個別活動報告」へ進む TOPへ戻る

2019 Copyright(C) 地底旅団ROVER元老院
cavers_rover_in_tokyo@yahoo.co.jp