タイトル 地底旅団ROVER元老院第360回CAVING
サブタイトル 第9次住田町洞穴群調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞窟 カラカラチャッポン穴(からからぽっちゃん)、蔵王洞、蔵王新洞、蕨峠の横穴、蕨の小穴1、蕨の小穴2、蕨峠の地獄穴、鬼丸洞、鬼のまや第1洞、鬼のまや第2洞、鬼のまや第3洞、湧清水洞
日 程 2018年5月2日(水)〜6日(日)
参加者 細野、菊地敏雄、土田孝之、松本力、山口真也(以上、東山ケイビングクラブ)、小向益男(日本洞穴学研究所)、平宗雄(あぶくま・けいばぁず・くらぶ)、小林日、黒田朋子、マルツィンケビチ・タチアナ、田島大貴(以上、東京スペレオクラブ)、西條達哉、田中亮悟(以上、明治大学地底研究部)、森安真裕(東京海洋大学)、辻拓朗(法政大学探検部)、山田努(日本洞窟学会)、佐藤充、藤田廉太郎(以上、花巻市消防本部)、佐藤祐生、吉田祐樹(以上、花巻北消防署)、滝田尚希(花巻中央消防署)、若山拓也(無所属) 以上21名
岩手県気仙郡住田町には多くの石灰岩帯があり、所々で洞窟が確認されている。東山ケイビングクラブでは1989年と1994年に新洞探査を行い、地元情報のうち半分の新洞を確認、探検を行った。しかし、山を知る方々が高齢となりつつあり、近年は情報を得ることが難しくなってきたことから、2016年から洞窟探査を再び行うことにした。
8回目となる今回の調査では、第6次住田町洞穴群調査(地R元第350回CAVING)で洞口を確認している、カラカラチャッポン穴の探検・測量、奥親切地区の未確認洞窟の発見や既存洞窟の探査を行うために計画された。


2日21:30、JR東小金井駅の南口ロータリーにて細野・田島・辻が集合。荷物を詰め込んで出発。
外環自動車道・大泉ICより東北自動車道を北上。花巻JCTより釜石自動車道へ入り、遠野IC方面へ進む。
3日4:50、遠野市内のガソリンスタンドで給油を行い、コンビニにて朝食、昼食、行動食を購入する。

5:30、滝観洞の駐車場に到着。宿舎となる「滝観洞観光センター」には前日より活動している明治大学地底研究部が宿泊しており、開錠していたのでズカズカと入り込んで仮眠。

8:00、起床。明大地底研の皆は既に朝食を取って活動準備中。

9:00、菊地さん、小向さん、土田さん、若山さん、松本、小林、黒田、西條、田中、森安と続々到着。観光センターに挨拶を行い、ブリーフィング。
各班の活動場所がバラバラであるため、全員にタイムアップとレスキュータイムを周知させ、活動の準備。

10:30、消防の藤田さん、佐藤さんが到着。

11:00、宿舎を出発。

12:00、活動開始。
蔵王地区班(小向・土田・若山・藤田・佐藤)は、「蔵王洞」「蔵王新洞」で洞内を確認するとともに写真撮影を行う。

奥親切地区班の測量組(田島・西條・田中・森安・辻)は、「蕨峠の横穴」「蕨の小穴1」「蕨の小穴2」の測量を丸一日、粛々と行う。

蕨峠の地獄穴・洞口
ディギングする黒田
ディギング組(小林・黒田)は、竪穴と言われている「蕨峠の地獄穴」でのディギング。完全に土で埋まっていて、先の見えない作業を黙々と行っていたが、周りが理解できないスイッチが入って楽しく一日を過ごした模様。

蕨峠周辺の山狩り組(細野・松本)は、単独で石灰岩が露出しているところを重点的に山狩り。

13:30、細野は小穴も見つからずトボトボ下山。変なテンションの小林・黒田と合流後、一緒にディギング。

14:30、小穴を発見した松本が一旦下山。測量が終わった学生達を引き連れて再び入山。

16:30、各班活動を終えて撤収。

17:30、宿舎に到着。順次、風呂に入る。

19:00、夕食。滝観洞観光センターの方が準備しておいてくれたアジフライと豚汁。
タチアナが到着。

20:00、ミーティング。翌日の活動内容と班編成を連絡。装備準備をしながら徐々に飲み始める。

22:30、順次消灯。
4日5:00、平さんが到着。

6:30、全員起床。外は雨が降り続く。

7:00、朝食(目玉焼、ソーセージ、味噌汁)。ブリーフィング。

7:30、山田先生到着。
本日の活動は奥親切地区での測量とディギング、合地沢地区鬼丸沢の「鬼のまや第1洞」「鬼のまや第2洞」「鬼のまや第3洞」「鬼丸洞」でのファンケイビング、そして「カラカラチャッポン穴」の測量。各班、順次活動場所に移動開始。

9:00、カラカラチャッポン穴班(黒田・松本・小向・細野)は宿舎を出発。

9:30、現地付近に到着。入山開始。

カラカラチャッポン穴
設置したロープ
10:30、「カラカラチャッポン穴」到着。黒田がリギング開始。追って細野、小向、松本が入洞。
まずは洞内探索すると、支洞が多く、また人工登攀が必要な箇所が見つかり、一日で測量は完了しない事が分かる。

13:00、一旦出洞して昼食。

14:00、測量装備を携えて再入洞。スケッチ黒田、メジャー・コンパス細野の体制で測量開始。第2ピッチ下より洞口に向かい測量を進める。
小向さんは写真撮影。

17:20、洞口までの測量を終え、全員出洞。

17:30、下山開始。

18:30、宿舎に到着。他の班は既に帰宿しており、装備の片付けを行ったり、風呂に入ったりする。

19:30、夕食。何故か美味いカレー。ブリーフィング後、飲みながら、平さんの体験談を聞きながら歓談。

24:00、順次消灯。
5日5:00、平さんが離脱。

7:00、全員起床。朝食。ミーティングにて当日の班編成と活動内容を連絡。

8:30、活動準備。山田先生離脱。

9:00、各班宿舎を出発。

カラカラチャッポン穴
グアノタワー
10:00、カラカラチャッポン穴班(黒田・小向・田島・細野)は現地到着。スケッチ黒田、メジャー・コンパス細野にて測量再開。田島は初入洞のため、洞内探索と前日確認した狭洞部分の探査。小向さんは活動写真撮影と洞内獣骨の採集。

11:30、松本・藤田さんが「カラカラチャッポン穴」に到着。松本は竪穴部分をリギング。

15:00、主洞部分の測量は終了。測量中に発見された支洞を測量するが、登攀が必要な箇所があり、装備不足とタイムアップも近づいていたために次回に持ち越しとした。

16:30、全員出洞。下山開始。

17:30、宿舎に到着。装備片付け。

18:00、他班も順次帰宿。

18:30、夕食は名物ジンギスカン。活動の報告を行いながら談笑。

19:30、西條・田中が釜石発の夜行バスで帰京するという事で、小林がJR釜石駅まで車で送り届ける。

23:00、一通り飲み食いが終わりって風呂に入る。

24:00、順次消灯。
6日7:00、起床。朝食。

8:00、宿舎の掃除、装備片付けを行い、観光センター職員の方々に挨拶。

9:30、観光センターを出発。

湧清水洞・洞口
「湧清水洞」の洞口
湧清水洞
口に見える二次生成物
10:30、最終日は「湧清水洞」でのファンケイビング。
林道入り口付近に駐車して着替える。良い天気で気持ち良い。

11:00、入洞開始。広い洞口から最奥の狭洞部分まで、二次生成物が発達しており、見所満載の洞窟。

12:00、全員出洞。着替え後、観光センターで作って頂いた大きいおにぎりを食す。

13:30、現地にて全員解散。

14:30、東北自動車道の渋滞回避のため、郡山JCTより磐越自動車道を経由して、常磐自動車道を南下。

18:00、常磐自動車道・中郷PAにて小林車(小林・黒田)合流して夕食。

21:00、JR新宿駅にて、タチアナ・田島と解散。

22:00、細野が自宅到着。


今回の活動では奥親切地区の未確認洞穴の確認や既存穴の探査を行う活動であったが、細野自身は「カラカラチャッポン穴」の測量がメインとなった。
測量を進めると、未掲載支洞や登攀箇所があり、過去よりも正確な測量図作成が期待できる。(文責 細野誠)

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