タイトル 地底旅団ROVER元老院第35回CAVING
サブタイトル 日本洞窟学会第26回大会・カルストフェスティバル2000苅田
分 類 大会ケイビング
入洞洞窟 青龍窟−田谷の岩屋、広谷の穴、千佛鍾乳洞、芳ヶ谷第1洞、芳ヶ谷第2洞−第3洞、エノハ淵、目白洞、御陵のキセル穴、牡鹿洞、不動洞、岩屋鍾乳洞第1洞
日 程 2000年8月21日(月)〜28日(月)
参加者 千葉、雨宮、山下ほか 以上参加者199名

21日21:00、松澤さん@亀戸CC・村田さん@東京SCと共に平尾台に向けて府中を出発する。


22日17:00、途中で姫路城や山口県玖珂町の食事処「山賊」に寄ってから会場入りする。

19:30、千葉・山下が受講するプレ巡検・洞窟地質学地形学講習が開始となる。講師は浦田健作氏@カマネコ探検隊、サポートは平田さん@ウルトラCC、実松君&長尚子嬢@九大探険部。カルスト地形や水系、阿蘇山噴火との関係などの巡検事前学習の行った。

その後は京都産業大学探検部、高知大学学術探検部、穴もぐらん?らと軽い宴会、そして早くも裸族が出現した。


エノハ淵
トゥファの観察
芳ヶ谷第3洞
二次生成物群
なまくび
「生首CC」のシンボル(かかし)
23日8:30、各プレ巡検が開始される。
洞窟地質学地形学講習は千佛洞ケイブシステム。1日目は上流部の巡検となった。
まず最初に「平尾台自然観察センター」で平尾台全体像をつかみ、次に「目白洞」南洞(観光部)で過去のケイブシステムを見学した。
その後「エノハ淵」では帰水とトゥファを観察、「芳ヶ谷第1洞」では光鍾乳石を観察、「芳ヶ谷第2洞」では割れ目に沿って形成された洞内を見学した。非石灰岩帯から流入してくるこれらの上流部は酸性で、浸食作用が強く沈殿作用はおこりにくいということを認識した。
帰路「御陵のキセル穴」に寄り、この日の巡検は終了となった。

夜、スイス自主製作映画「009」を後藤さん@東京SCに見せてもらう。洞内に流れ込んだフィルムを秘密諜報員009がジョーズもどきと洞内で戦うというスパイ映画で、オーバースーツの下は常にスーツという出で立ち。ケイバー必見である。
24日8:30、各プレ巡検が開始される。洞窟地質学地形学講習の2日目は下流部の巡検。
「芳ヶ谷第2洞」とはサイフォンでつながっているという、過去の吸い込み穴「芳ヶ谷第3洞」を巡検する。洞奧ホールへの狭洞で小野さん@亀戸CCと小堀氏@PCCは自然淘汰されてしまったが、その他は普段は入洞する事の出来ないホールで岩脈やケイブパール、不安定な落盤帯の上に形成された二次生成物を観察した。
出洞後は「千佛鍾乳洞」へ向かう。溶食形態やASO4などの堆積物、燐酸塩鉱物などの説明を受けながら上層部へ移動、流入する水系の違いから連続する滝も性質が違うことを認識した。洞奧で「芳ヶ谷第3洞」とのサイフォンを見たあと、帰路はカルスト川へ降り、水浴びを楽しみながら出洞した。
売店にて、皆で名物「カルスト饅頭」を頬張り、2日半のプレ巡検は終了となった。
この夜、ある4名が会場を抜け出して「生首ケイビングクラブ」を結成したらしい。
25日、この日は巡検休息日であり、雨宮が合流する。
午前は大会参加受付と東北から遙々やって来た菊地さん@東山CCのポスターセッションの手伝い、午後は京都産業大学探検部らと「牡鹿洞」の見学へ向かう。その後、千葉、山下、小野さん@亀戸CCは少し離れた管理洞「岩屋鍾乳洞第1洞」を見学、その他は「千佛鍾乳洞」を見学した。
夜は立体スライドショー(素晴らしい!)を楽しみ、その後はあちこちの宴会に顔を出した。しかし、裸族の巣窟にだけは恐れ多くて行けなかったが・・・。
参加者はみな到着。やっと大会らしくなってきた。
広谷の穴
水くぐりをする
不動洞
水流を進む
山賊
「山賊CC」の本拠地
洞窟地質学地形学講習(千葉受講)は、講師浦田健作氏@カマネコ探検隊、会場は青龍窟ケイブシステム。
「青龍窟」の洞口ホールや西洞口を巡検、ハーフチューブや光指向性カルスト(針状ピナクル群) を見学した。
その後、ナウマン支洞洞口より出洞、「広谷の穴」へ向かう。この洞穴は総延長300m程度だが、藪こぎ、水平天井、水流での匍匐前進、水くぐり、砂床のディギング、−10m滝の降下と盛りだくさんで、ファンケイビングとしても楽しんだ。
その−10m降下には、巡検参加者が19名と多かったために7名が3時間洞内待機することとなった。
その間はアブライト岩脈観察、洞窟しりとり(ストロー→滝観洞→浦田健作→)、洞内ラジオ体操、洞内おしくらまんじゅうを行い、少ない行動食を分けあって順番を待ち、出洞した。

洞窟写真講習(雨宮受講)は、講師アン・ボステッド女史、会場は「目白洞」。北洞で様々な撮影方法を実践した。

ファンケイビング(山下参加)は、PL溝越寛氏@九大探険部、会場は「不動洞」。
「平尾台センター」でほっぽり出され、徒歩30分ほどで「千佛鍾乳洞」に到着。ここで必要のない荷物を預け、更に15分ほど歩いて入洞する。特に寄り道もせず、洞口から200m+地点にある分岐点に到着、まず右洞に進む。そのうち水没していて、潜らなければ進めない地点に到達。分岐点まで戻り、左洞へ。 50mほど進むとホールに出る。 右の水潜りポイントを行ったり、左洞の滝(この日は枯れていた)を登ったり、休憩したりと暫し休憩。 その後洞口へ戻り出洞、再び徒歩で「平尾台センター」まで戻った。
夜は地元芸能、花火、懇親会が開かれ、山下は朝4:00まで帰ってくることはなかった。
27日9:30、千葉は「洞窟測量・記録委員会」に参加、国内洞穴の記録管理などについて話し合われた。
清掃、ポスターセッション見学後に会場を出発、再び「山賊」へ向かう。そこで亀戸CC3名、東京SC1名、地R元3名、明大地底研2名、学芸大1名、日大1名、大阪市立大1名、京産大6名、高知大1名の計19名が集結、「山賊ケイビングクラブ」の旗揚げとなった。

14:00、山賊を出発。
28日12:00、府中に到着した。


今回で3回目のケイフェス参加となったが、全くの無名であった地R元も随分と知られるようになっており、嬉しい限りである。
次回は岩手県岩泉町ということである。(文責 千葉伸幸・山下勲)

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