タイトル 地底旅団ROVER元老院第335回CAVING
サブタイトル 東日本洞窟談話会下見 at 丹波山村・小袖鍾乳洞
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞窟 小袖鍾乳洞第1−7洞
日 程 2016年7月9日(土)
参加者 小池、牧野浩典(横濱ケイビングクラブ)、後藤聡、吉澤幸絵(以上、東京スぺレオクラブ)、東口和樹、西條達哉(以上、明治大学地底研究部)、小林恭也、成海拓弥(以上、東洋大学探検部)、小村幸司、友井啓太(以上、丹波村役場)、久保亜樹子(無所属) 以上11名
小袖沢鍾乳洞第1洞・洞口前 12洞15洞口で構成される小袖鍾乳洞群は、かつては関東で最もポピュラーな洞窟の1つであった。二次生成物は少ないものの、洞内は狭洞・チムニー・迷路状通路などバラエティーに富んでおり、奥多摩秩父地域の石灰洞として典型的な洞窟でもある。小規模な石灰岩帯に形成されており、 すべての洞窟を合わせた総延長は1qを越える。
本活動は小袖鍾乳洞内の保存状態確認のために行われた。


9日7:00、小池・東洋大学組・東口が朝霞台駅に集合。豪雨の予報の上、既に雨が降り始めており、中止になるのではないかと不安になる。

7:15、後藤さん・遠藤さんと合流。後藤車に荷物を積み出発する。所沢ICから関越自動車道に乗り、現地を目指す。
途中で雨は上がり、ケイビングへのモチベーションが高まっていく。

8:20、首都圏中央連絡自動車道・青梅ICから一般道に降り、丹波山村へ向かう。

9:50、「道の駅たばやま」で休憩。たこ焼きや焼きおにぎりの自販機に衝撃を受けた。10分程休み、すぐに出発。

10:10、丹波山村役場に到着。一緒に入洞する小村さん・友井さんにご挨拶。お二方ともケイビングは初めてだそうだ。
小袖集落へと20分程車を走らせ、洞口付近の停車できるスペースへ向かう。

10:30、牧野さん・久保さん・西條と集合。挨拶をし、入洞準備を進める。牧野さんは長靴を忘れ、ローファーで入洞することに。
今後のためにアプローチルートを覚えるよう言われたが、それほど難しい道のりでもなかったので、次回も難なく辿り着けるだろう。洞口付近の岩壁にはクライミング用と思われるアンカーがいくつか打ち込まれていた。

11:30、小袖鍾乳洞第1洞から入洞開始。
事前に聞いていた通り二次生成物は見当たらず、コウモリも確認出来なかった。初めはかがむ程度で前進できたが、途中から狭洞が続き、役場の方はここでリタイア。後藤さんと共に第3洞へ向かったようだ。
小池も久々の狭洞+タックルバッグを持っていたため少し苦労した。
久保さんはケイビング歴こそ浅いようだが、持ち前の運動神経とクライミングでの経験を生かして余裕の表情を浮かべていた。

12:00、「最奥部プール」に到達。コウモリは見当たらないがグアノが溜まっていた。測量図を確認したところ道を間違えてしまったようなので少し引き返す。
小池はプールに降りることはできなかったが、東口によると結構な量の水が溜まっているそうだ。

12:20、第7洞への主通路を探していると、牧野さんがそれらしき穴を発見。今までよりも狭い上り坂で、ところどころ水が溜まっていた。小池がアタックしたところ風が強めに吹いている。ここで間違いないようなので皆を呼ぶ。
8人全員が揃うまでに30分程かかってしまった。牧野さんによると男性の半数がここで小袖鍾乳洞に苦手意識を持つそうだ。体格がいいというのはケイビングにおいては長所とは限らないようだ。

13:00、「象の涙」とも呼ばれる「滴下水プール」に到達。俗称の由来はすぐにわかった。チムニーで登るとそこに水が溜まっており、そこに人が入ると溢れて下の人間に降り注ぐ。牧野さんから水を食らったので、腹いせに東洋組にぶつける。水で遊んでいるうちに長靴から水が浸入し不快感を覚える。

13:20、「ナリサワスロープ」に到達。急傾斜の登り坂になっており、フリーで登るのは難しいと判断した牧野さんがロープを張っていく。先程濡れてしまったので寒い。
リギング中に他の通路を探検したが、元の道にループしているだけだった。

13:40、1人ずつクライミングハーネスを履いて登っていく。待ち時間に体が冷めないように歌を歌おうという考えに至ったが、選曲がサザンオールスターズの「白い恋人たち」だったため余計に冷めた気がした。さらに小池の順番は最後から2番目だったので、すっかり体が固まってしまった。
坂には掴む岩がほとんどなく、登るのにかなり苦労したが、牧野さんの助言もあり登り切ることができた。

16:00、全員が「ナリサワスロープを登りきる。洞口まであと少しだそうなので冷えた身体に鞭打って洞口を目指す。

16:45、第7洞から出洞。第1洞口と比べてかなり高い場所に出た。ロープを使って小袖川へ降りる。

17:40、活動終了。着替えて車に乗り込む。役場の方々とはここで解散となった。

18:20、「道の駅たばやま」で温泉に入ろうとするが既に閉まっていた。風呂を諦め、牧野さん・久保さん・西條と解散し、帰路に着く。
圏央道・青梅ICから関越自動車道へと進む。

20:00、三芳SAで休憩。飲み物を買おうと売店に行くと既に閉まっていた。今日は運が悪い。

20:10、所沢ICで一般道へ降りる。

20:30、途中の志木市内で遠藤さんが離脱。

20:40、朝霞台駅着。ここで解散となった。
小袖鍾乳洞第1洞・最奥部プール 小袖鍾乳洞第7洞 小袖鍾乳洞第7洞・滴下水プール
迷い込んで到達した「最奥部プール」 狭洞部を抜けていく びしょ濡れになっての通過


生物や二次生成物こそなかったが、狭洞部あり、プールあり、急斜面ありの楽しい洞窟だった。ロープを張れる人がいないと斜面を登るのは難しそうなので、リギング技術の習得の必要性を感じた。
また、秋頃には関東洞窟談話会を小袖鍾乳洞で開催するようなので、その際には初心者の方を連れて行けるくらいの技術を身につけようと思う。(文責 小池優志)

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