タイトル | 地底旅団ROVER元老院第332回CAVING | ||||||||
サブタイトル | 美山町プロジェクト at 山県市・マイコミの堅穴 | ||||||||
分 類 | 合同・調査ケイビング | ||||||||
入洞洞窟 | マイコミの竪穴 | ||||||||
日 程 | 2016年6月11日(土)〜12日(日) | ||||||||
参加者 | 細野、小池純(明治大学地底研究部OB)、関治、関純(以上、京都ケイビングクラブ)、松本力(東山ケイビングクラブ) 以上5名 | ||||||||
深さ−195mと国内屈指の竪穴である「マイコミの竪穴」。ドリーネの底部に洞口が位置しているため、大雨での増水時には水没してしまう。 今回は最深部付近の現状確認、残置ロープの交換やアンカーの状況確認を行った。 11日14:30、松本は小池宅に到着。装備を詰め込み細野宅へ向かう。 15:00、細野宅到着&出発。東北ケイバーの千葉商会購入装備を受け取るため、千葉宅へ立ち寄り装備回収。さち姫より、「気を付けていってらっしゃい!」とありがたい御言葉を頂いて出発。 中央自動車道・国立府中ICより乗り、飲み物を購入するため石川PAにて休息。途中、燃料補給のため諏訪湖SAにて休憩。あれっ?前回立ち寄った時にあったスターバックスコーヒーの店舗が消えている…。床の形跡は残っているが上物はなく、完全撤退されていた。 東海環状自動車道に入り、関広見ICにて降りる。 19:45、国道418号沿いの「スーパーマーケットバロー 武芸川店」にて、朝食、活動食、夜のビールとつまみを購入。閉店15分前のために忙しく購入。 20:30、集合場所である「道の駅 ラステンほらど」に到着。関親子は既に到着しており、夕食であるお好み焼きの準備をしていてくれた。関さんがフライパンで焼いてくれているお好み焼きは麺入りの広島風お好み焼き。 息子の純くんと一緒に大人げない会話。道の駅にクワガタを取りに来た家族と仲良くなり、一緒にクワガタ採集に出かけて行ったりしていた。 23:30、早朝からの活動のため早めの就寝。松本車の荷台、後部座席、運転席に分かれて眠る。 12日6:30、起床。各々朝食、洗面を済ませ、ロープ準備やギアの確認。 7:30、「道の駅 ラステンほらど」を出発。 8:00、西洞林道の「マイコミの竪穴」付近に到着。林道に車両を停め、着替えてから出発。 ここ最近、この辺りは間伐がされており、沢に降りるも登り返しの場所が見当たらない。何とか見つけ出したが相当な体力と時間のロスになった。 9:00、洞口到着。…? 洞口ドコ? 想定はしていたものの、完全に土砂・流木にて洞口が完全に埋まっていた。 「確かこの辺だ…」って感じで掘り進めると、空間を確認。30〜40cmは掘っただろうか、涼しい風が登ってくる。人が入れる大きさまで掘り広げる。
純くんは先導する関さんの助言に素直に対応し、洞外練習でみっちり教え込まれているのが良くわかる。小学6年生、初竪穴とは思えないほど、装備を使いこなしている姿は血筋なのだろうなと思わされる。何度か後ろから言葉をかけたが、危なっかしいところもなく、サクサク下降。 12:45、第7ピッチ下のテラスにて昼食。調理パン等の主食を持ち込んでいる大人たちに対し、純くんはクッキーも持参。お菓子を振る舞ってくれ、場が和んでいた。 13:10、第8ピッチを下降開始するも、落石の直撃を受けているロープの破損個所が見つかり、小池が持ってきていたロープと交換して下降。 第9ピッチのロープも怪しい箇所が確認できたため、張り直しながら下降することになる。 14:20、全員が最深部に到着。洞床は砂が堆積しており、流れ落ちてくる水流は岩の隙間に吸い込まれるように流れ込んでいっている。 2013年11月(第287回CAVING)のときは、おにぎり1個食して、登り返すよう指示されてしまったので、滞在時間3分間位で状況をよく見ることができなかったが、今回はくるっと一周最深部を確認することができた。 −196m最深部での集合写真を撮影。 14:40、関さん、純くん、松本、細野、小池の順で登り返す。タックルバッグに水を吸った破損ロープをギッチリ詰め込んでの登りのため、何度来ても厳しいピッチヘッドに悩まさる。「オリャ」「トウリャー」と声を出しながら重いタックルバックと戦いながらの登る。 何とか第1ピッチまで登り切るが、洞口までの狭い通路の匍匐前進が頑張ってきた腕に追い打ちをかける。自分を奮い立たせるため、神輿を担ぐときのような掛け声を発しながら、重い重いタックルバックを押し進める。 洞口付近で関さんがタックルバッグを持ち上げてくれた時は、神様が来てくれたかと思った。 17:00、全員出洞。土砂の流入を抑えるように掘り返した場所に大木などを置き、洞口を保護する。 17:50、林道に戻り、山ビルの侵入におびえながら着替える。回収装備を確認。 18:30、関親子と現地にて解散。 関東組は往路で立ち寄った「スーパーマーケットバロー 武芸川店」にて飲み物と小腹を満たすための食糧を各々購入。 「関市武芸川温泉ゆとりの湯」がリニューアル工事で休館中となっていることを知り、お風呂を探したところ、付近に「倉知温泉マーゴの湯」を発見。冷えた体を温め、汗まみれの身体を流すために入泉。 同施設内にある食事処「本家さぬきや」にて夕飯。小池は「三元豚八丁味噌とんかつ定食」、松本は「大とんてき定食」、細野は「元祖ばりうまカレー玄うどん定食」を注文。なぜか、カレーうどんに惹かれてしまった。 21:00、温泉を出発。関ICより東海北陸自動車道を北上し、東海環状自動車道を経由して中央道に入る。途中ドライバーを交代しながら細野宅を目指す。石川PAにて交通費の清算を行い、府中スマートICにて降りる。 26:00、細野宅に到着。仙台まで帰郷する松本を労い、帰宅。小池を自宅に届け、松本は北上していった。 梅雨入り時期でもあるため、雨が気がかりであったが活動時間中は雨に降られることも無かった。洞口は土砂で埋まっているものの、洞内は母岩が丸出しでとてもきれいであった。 第6ピッチまでは二次生成物がほとんど確認できず、第7ピッチ以降で小規模な洞窟サンゴやストローが確認できる竪穴である。訪れる度に体力の無さを実感し、反省させられる活動となっている。(文責 細野誠)
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