< 地R元・小鹿野町藤倉地区(冠穴)
タイトル 地底旅団ROVER元老院第321回CAVING
サブタイトル 第6次小鹿野町藤倉地区洞穴探査
分 類 合同・探査ケイビング
入洞洞窟 冠穴
日 程 2016年1月24日(日)
参加者 千葉、村野、細野、木嵜、田島大貴、有馬千夏(以上、東京農業大学農友会探検部) 以上6名
林道茅ノ坂峠線2011年9月6日、小鹿野町内にて二子山東岳「水天宮の岩穴」(総延長14.5m)の石祠に関してヒアリング調査を行っていたところ、和田宗治氏(当時89歳)から「冠穴」という洞窟情報を得ることが出来た。
和田氏の所有する昭和13年に野澤節義氏によって製作された地図を見せてもらうと、そこには小字名として「冠穴」という地名があった。聞きところによると、洞窟の規模はそこそこ大きいらしい。
今回は1999年以来の17年振りの藤倉地区洞穴探査で、倉尾神社付近から延びる吉田川の支流「宮の入沢」流域での「冠穴」探査を中心に活動を行った。


6:00、千葉宅にて千葉・細野・木嵜合流。装備を積み込み、千葉車デリカDで出発。天気予報では昨晩からの降雪予報だったが、予報は外れて雨となっていた。

6:20、JR谷保駅の南口ロータリーにて有馬と合流、出発。国道16号を通り、村野宅へ向かう。
久しぶりに村野宅に向かうと、辺りが一変しており、千葉は驚愕。村野宅隣に設置してあった「エロ本自動販売機」が撤去され、閑静な住宅街へと変貌をとげていた。

7:05、村野宅にて、到着が5分遅くなったことに不機嫌な村野と合流、出発。この頃には雨が小降りになった。
国道16号から国道299号を通って秩父市方面へ向かう。正丸トンネルの手前あたりから、先日降った雪が融けず路肩に多く雪が残っている。
道中、有馬に彼氏が出来たか?と10代の恋愛話にワクワクする大人達。でも結果は何もわからず。

8:00、埼玉県秩父市内「尾田蒔」交差点にて、中年カップルの痴話喧嘩を目撃。車内から観察して盛り上がる。

8:30、「セブンイレブン 小鹿野バイパス店」に到着。昼食購入や今回の活動に必要な資料をコピーする。

小鹿野町役場併設休憩所
地質図や地形図など照らしあわせ確認中
9:00、「小鹿野町役場」にて田島と合流して全員集合。併設してある休憩所にてブリーフィングを行う。
休憩所には様々なチラシが置かれていたが、小鹿野町のB級グルメである「わらじかつ丼」に関するチラシはない。いつの間にか下火になってしまったのか。その代わりなのか、「ちちぶのじかプロジェクト」の一環として行っている「秩父天然鹿味噌漬け丼」推しなのか、取扱店の一覧マップが置かれていた。
ブリーフィングを終え、外に出ると千葉がいきなり凍った雪塊を本気でいくつも投げつけてくる。笑っているがやることは恐ろしい。

9:20、「小鹿野町役場」を出発。

9:40、「冠穴」の情報提供者である和田宗治さんのご自宅周辺に到着。路肩の雪は足首の上位の深さで残っている。天気は晴天だが、風がとても冷たい。
「小鹿野町役場倉尾ふるさと館」駐車場に車を停め、全員揃ってご自宅訪問。奥様の和田けさえさんにお話しを伺うと、宗治さんは昨年逝去されたとのこと。
5年前に「冠穴」に関して情報を頂いたことをお伝えすると、以前拝見させて頂いた地図はそのまま保管されており、改めて拝見させて頂けることになった。
この地図は何の為の地図なのかわからないとのことだったが、同じ様な地図が4枚程残っていたが、「冠穴」が載っていた地図を再度写真に収めた。けさえさんは「冠穴」に関しては何も知らない様だが、藤倉の長久保地区の出身で「狐穴」では遊んだことがあるそうだ。

10:20、仏壇に手を合わせ、お礼を言ってから、「小鹿野町役場倉尾ふるさと館」の駐車場に戻る。そこで着替えなどの準備を行う。

10:50、倉尾神社付近から林道茅ノ坂峠線を通り、宮の入沢流域の山狩りポイントまで移動。林道は除雪されており問題なく進めた。
林道の脇に解体途中のイノシシが置かれていた。血まみれ状態。当たりをつけた林道がU字カーブしているあたりで車を停める。

11:15、活動開始。千葉・田島、木嵜・有馬は沢を渡って山中へ。村野・細野は林道を歩いて更に上流域へと向かう。
山の斜面の雪はパウダー状で、膝あたりまである箇所もあり、足がとられて進みにくい。雪に慣れていない有馬は雪上での移動の仕方を体得しながら、洞窟の探すポイントなどを話しながらゆっくり移動した。

12:05、4人が雪中行軍で苦戦している中、笛が鳴った! 村野が「冠穴」発見! いとも簡単に発見するなんて吃驚!!
「冠穴」は駐車した場所から2つ目のU字カーブから、沢沿いに延びる緩やかな坂道を約200m進んだ付近の岩壁に大きく開口していた。一見は岩陰のようである。村野・細野は周辺も探査したが、他には無かったそうだ。
対岸域を田島が探索するが、ここにも洞窟はなかった。ワクワクしているのが伝わってくる。楽しそうだ。

「冠穴」はチャート洞であった。ただし、洞口付近は不純物も多く含む石灰岩である。
洞口は、幅は約7〜8m、高さは約6m。約5m進むと約+1mの段差があり、ここからは天井高は約4m、奥行きは約5m。総延長は約10mと言ったところか。二次生成物は確認できない。

12:50、記念撮影してから車両に戻る。
冠穴付近 冠穴 冠穴
雪の中をアプローチ 「冠穴」を確認 洞内を確認する

強矢地区
「コウモリ穴」があった場所
13:10、時間が大幅に余ったので、藤倉の強矢地区へ移動、「コウモリ穴」を探索することにする。

13:15、日向ぼっこをしながら昼食。風は強くて冷たい。隣家の犬が警戒して吠え続けている。

13:40、山狩り開始。当たりをつけていた斜面を登ると小さな祠があった。石灰岩は点在しているが、洞口は確認できないまま山狩り終了。

14:20、たまたま出てきてくれた隣家の50代の女性にお話しを伺うと、「コウモリ穴」は祠の下の斜面に開いていて、幼少時は遊んだこともあるとのこと。10年前位に道路拡張時にコンクリートで塞いでしまい、今はもう入れなくなってしまったそうだ。
その場所の写真撮影を行い、今回の洞窟探査は終了。

14:40、強矢地区を出発。途中、平成の名水百選「秩父カタクリの里 毘沙門水」に寄って水を堪能。

15:00、道の駅「両神温泉薬師の湯」にて入泉。今回初めて利用したが、お風呂も悪くない。
疲れを癒し、お土産を買ってから、地元協力者宅へ向かう。

16:20、新井忠雄さんのご自宅にアポなし訪問。奥様はご在宅だが、忠雄さんは外出中だった。奥様が電話してくださり、千葉が電話で応対。久しぶりに立ち寄ったらしいが、とても好意的に接してくれたのがとても印象的だった。
日が落ちてきて更に冷え込んできた。

焼肉レストラン東大門
これがメガわらじカツ丼だ!
17:00、「焼肉レストラン東大門」に到着。ここには「メガわらじカツ丼」があるが、千葉以外は乗り気ではない様子。無理矢理2人を巻き込み、千葉・細野・田島が挑戦。他のメンバーは通常サイズの「わらじカツ丼」を注文。
「メガわらじカツ丼」は1kg超えという。一体どんなのが出て来るのか。
出てきた。想像以上に肉が大きい。勢い良く食べ始めると、ご飯の量も半端ないことがわかる。
肉屋が経営しているだけあって、豚肉は柔らかく、味付けも丁度良くて美味しい。
半分食べたところで、千葉の顔色がちょっと変わる。休むと完食できない気がするとのこと。身体を少し揺すって胃に隙間を作っている。食べ続ける3人。
まず細野、続いて千葉が完食! 2人共すごい!
その一方、20代の田島が一番苦戦しているではないか! 20代頑張れ! それでも完食は出来ず、持ち帰ることになった。

18:30、秩父市内で田島が離脱。その後、順次解散となった。


地R元的わらじカツ丼ランキング
1 レストラン イデウラ
2 焼肉レストラン東大門
3 鹿の子

4

安田屋(本店)
5 そば処 元六
6 ようかみ食堂
7 どさん娘 小鹿野店
今回は農大の後輩も参加してくれたので、比較的人数がいた活動となった。2人とも洞窟探査を楽しんでくれたみたいで良かった。今後の活動に繋げていってほしいと思う。
それにしても、発見できないかと思っていた「冠穴」をいとも簡単に発見しちゃうなんて、小鹿野町に存在している洞窟は村野を呼んでいるのだろうか。
地R元が発足してから大事にしてきたこの地域の方との交流等に改めて触れることができ、これからも繋げていきたいと思う活動となった。ありがとうございました。(文責 木嵜ちひろ)

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