タイトル 地底旅団ROVER元老院第222回CAVING
サブタイトル 奥多野かんな姫計劃・第18次神流町旧万場地区洞穴調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞窟 下穴(仙人窟、蛇窟)、下穴の下穴、千ノ沢の水穴
日 程 2009年1月17日(土)〜18日(日)
参加者 村野て、千葉の、細野、芦田、荒木、名真大気(早稲田大学探検部OB) 以上6名
奥多野地域調査「奥多野かんな姫計劃」第2章は、旧万場町地区、叶山麓地区、持倉地区など神流町残地域及び旧鬼石町地区が調査範囲である。これまで「白水の滝洞窟」、気奈沢シリーズ4洞、むじな穴シリーズ2洞、コウモリ穴シリーズ(継続中)の測量、獣骨採集、新洞探査、渉外などを行ってきた。
本活動は、明治年間の皇国地誌にも記載されている神流町生利地区「下穴」の測量 (第4弾)ならびに周辺洞窟の測量、地上測量、洞内生物調査などを行う予定で企画された。


17日20:00、JR立川駅南口ロータリーにて千葉・名真・芦田・荒木が集合。千葉車にて村野宅に向かう

21:00、村野宅に到着。低燃費の村野車に乗り換え、奥多野に向けて出発する。

23:30、地権者宅に到着。空気が澄んでいて星がとてもきれいだ。地権者:高橋隆氏へ新年のご挨拶をしに母屋へ。手土産に持参した「龍泉洞」の生酒と、隆さんに頂いたビールで乾杯。以前、地R元がプレゼントした父の日感謝状や、木古里日記を見せていただき、「ちゃんから穴」のことなどで会話が弾む。感謝状を持ってきてくれた隆さんは本当にうれしそうな顔をしていた。味見程度に少しお酒を頂くはずが、美味しい酒ということもあり、あれよあれよとなくなっていく。結局は手土産として持参した1升の生酒を飲み干してしまった。

26:00(2:00)、遅れて細野が到着。

26:30(2:30)、宿舎:木古里山荘に移動し寝袋に包まり就寝。
18日7:00、起床。朝食をとる。村野・芦田は昨夜の飲みすぎにより二日酔いでダウン。一番飲んでた荒木はなんともない模様。酒豪だ・・・。

8:30、千葉・細野・名真・荒木は母屋、隣の役場職員宅に訪問。孫娘:野々香ちゃんはどんど焼のため不在であった。

10:00、準備して木古里山荘を出発。

10:30、坂丸林道の千ノ沢川の橋に到着。準備を始める。

11:00、「下穴」に向けて村野・名真・細野・荒木は先に出発。千葉・芦田チームは地上測量を開始する。

11:30、村野・名真&細野・荒木チームは「下穴」に到着。2班体制で測量を開始する。
細野・荒木チームは下層部最奥ルートの測量。モモジロかユビナガらしきコウモリを視認するが、飛翔につき同定できなかった。
村野・名真チームは下層部測量と前回活動の補正測量を行う。
その頃、芦田は初めての調査活動に戸惑いながら、千葉の指導のもと必死に地上測量を行う。途中、ポケットコンパスの磁針ロックをはずし忘れるハプニングがあり、方位を読み間違えてしまったが、千葉の指摘により修正された。さすが千葉である。記録は安易に記録するのではなく、数字の正確性を判断しながら行うということを肌で教えていただく結果となった。千葉と芦田は女性の話をしながらも着々と測量を進めていく。大自然の中での問いかけにはなぜか素直に答えてしまう。焚き火の催眠効果のようで恐ろしい・・・。後にその時に語られた芦田の女性の好みは千葉によりしっかりとメーリングリストで流され、情報の共有化がはかられる。気をつけなければ・・・(笑)。

16:00、千葉・芦田チームは地上測量を完了させ、続けて「(仮)下穴の下穴」の測量を行う。千葉に教えてもらいながら、芦田は初メジャー、初コンパス、初スケッチを行い測量を完了させる。後にこの洞穴名称は「下穴の下穴」に決定した。

16:30、村野・名真&細野・荒木チームは測量を終え出洞する。

17:00、芦田は「下穴」に入ったことがないため時間をもらい入洞する。荒木・名真にもついてきてもらい、名真はその間に担当箇所の補足スケッチを行う。モモジロかユビナガらしきコウモリを見たということで、芦田・荒木は注意深くコウモリを探索して写真を撮るが、結局はコキクガシラコウモリしか発見できず。そんななか、、芦田はドーム竪穴を発見しアタック開始。途中にみんなが言っていた「神棚」という所を確認する。しかし、目を凝らし辺りを見回してみるとカマドウマの大群が(汗)。最頂部はまだ先ながらもカマドウマにおびえアタック断念。おとなしく最奥部を目指す。
芦田・荒木・名真がファンケイビングを楽しんでいる間、千葉・細野・村野は「(仮)下穴下の水穴」を測量。後にその洞穴名称は「千ノ沢の水穴」に決定する。

17:30、千葉・村野は標高を出すために一足先に下山。まずは地上測量の基点標高をGPSにて確認。急いで万場地区の四等三角点でもGPS測定を行い、標高差の計算を行った。

18:00、細野・芦田・荒木・名真も下山。暗い山道のなか、無事に車両まで辿り着き、身支度を整えて出発。

18:30、坂丸林道入口にて千葉・村野と合流。奥多野を離れる。

19:00、小鹿野町の食堂「イデウラ」にて夕食。30年変わらない味だというポークソテーに引かれ、ほとんどの者がポークソテーを賞味。しかし、わらじかつにすればよかったとの声も・・・。それはさておき、各々が測量したデータを持ち寄り、確認と反省会も兼ねる。

20:00、夕食を済ませ出発。

21:30、JR東飯能駅にて解散。順次帰宅となった。
しかし、後日になって「下穴」の最奥部ルートの測量(基線2本)が終わっていないことが発覚。千葉に大目玉を食らい、緊急追加測量となった(第19次神流町旧万場地区洞穴調査)。


芦田にとっては初めての測量活動であった。測量というものは正直地味な活動ではあるが、このことが後々まで残るということを考えるととてもすごいことだ。そんな活動に参加できたことはとてもうれしく思う。いつか大洞穴を発見し、測量を行い、後世まで残るようなものを作りたいものだ。そのためにももっともっと教えていただき勉強し覚えていかなくては。ケイバーの道はまだまだ先が長い。(文責 芦田拓郎)
坂丸林道 千ノ沢川 下穴の下穴・洞口
恒例の日付撮影 09.01.18 ポケットコンパスを読む芦田 「下穴の下穴」はワンマン測量

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