タイトル 地底旅団ROVER元老院第207回CAVING
サブタイトル 第11次龍泉洞再測量調査 at 岩泉町・龍泉洞
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞窟 龍泉洞(湧口、湧窟、龍泉窟)
日 程 2007年12月30日(日)〜1月5日(土)
参加者 千葉の、細野、村野て、千葉さ、菊地敏雄(日本洞穴学研究所)、松本力(東山ケイビングクラブ)、石山慎弥(パイオニアケイビングクラブ)、松澤亮(東京スペレオクラブ)、山口慎也(明治大学地底研究部OB)、松本晶(無所属) 以上9名
龍泉洞前
大晦日 入洞前の集合写真
日本三大鍾乳洞のひとつとされる国指定天然記念物「龍泉洞」。本洞穴は透明度日本一という地底湖が見所である、岩手県岩泉町経営の観光鍾乳洞である。「平成17年度日本洞穴学研究所総会」において協議された結果、再測量を行う運びとなった。
今回は12月31日〜1月5日の期間で、第7地底湖奥の新洞探査を中心に計画された。なお、千葉夫妻にとっては入籍後の初遠征、すなわち新婚旅行である。


30日22:30、千葉夫妻・細野・石山・フェレット4本(千葉夫妻のペット)は東京を出発。入洞は翌日の夜からなので、ゆっくりと東北自動車道を北上する。

31日4:00、岩手県内に突入。天候は吹雪となり、次第に前が見えなくなる。

5:30、紫波SA到着。この頃は視界が10メートルもなくなってきていたため、予定より早く仮眠することにする。
地R元的盛岡冷麺ランキング
1 盛楼閣
2 食道園
3 やまなか家
4 ぴょんぴょん舎
5 ひげ
6 肉の米内
7 三千里
8 もりしげ

7:00、起床。相変わらず雪は降っているものの、視界が確保できたため矢巾SAへ移動。SA内にある「やまなか家」で冷麺を満喫。美味い。地R元ランク 3位入賞である。しかし、吹雪の中で冷麺を食べているのは我々だけ・・・・。

8:00、盛岡南IC到着。山口と合流。盛岡市内のスーパー「マルイチ」に案内してもらい、伊達巻やイクラなどの正月商品も買う。予算オーバー気味だが、おせち料理は欠かせない。

9:30、岩泉町に向けて雪のなか出発。早坂トンネルが開通しており、アクセス時間が大幅に短縮された。

11:00、岩泉町到着。松本親子と合流。まずは龍泉洞事務所と警察に挨拶をする。宿舎である尼額公民館を借り受け、松澤と合流してから消防署へ挨拶。

12:30、一通りの挨拶を終えて昼飯を食べようと、いつもの焼肉屋「ママハウス」へ移動すると休業の看板。・・・予約しておくべきだった。以降、食事処を求めて町内徘徊するが、2時間後にコンビニで昼飯を買うことになった。

15:30、むなしくコンビニ飯を食べてから仮眠。
工藤の夢通路・天井竪穴
天井竪穴を登る
31日18:00、起床。千葉さと晶は食事係ということで、早速、正月料理の準備である。

20:30、入洞開始。
松澤・石山は観光部分の多角測量を行ったが、データは不完全なものであった。

千葉の・細野・松本・山口は「第3地底湖」を渡り、「第4地底湖」奥の天井竪穴を登って「第7地底湖」方面へ向かう。
ここの残置ロープを順番に登っていくと、3番手の千葉が驚愕する。ロープのコアが完全に露出しており、その剥けた距離は50センチ。もともと傷ついていたものを、2番手がフットアッセンダーでとどめを刺したらしい。
ここでチェンジオーバーしても解決しないし、コアだけでも切れることはないだろう。50センチも剥けているとアッセンダーも噛まないが、騙し騙しして通過してから再リギングする。
第7地底湖入口に到着後、細野・松本・山口は待機、千葉が独りだけで第7地底湖のトラバースラインのリギングを行う。体勢が厳しいうえに寂しい・・・。

元日0:00、細野から「明けましておめでとう!」のコールが入る。千葉、単独の年越しである。とたんにやる気が失せ、一番エグイところを済ませて地底湖入口まで戻る。

1:00、松本・細野にリギング交代。第7地底湖を渡りきり、そのまま「第8地底湖」を発見する。

3:00、千葉・山口も「第8地底湖」に到着、リギング交代する。「第8地底湖」のある空間は不安定なノジュールだらけで、それを叩き落しながら地底湖末端まで到着する。これより洞奥はなく、微水流が上層から流れ込んでいる。

5:00、撤収開始。第3〜1地底湖が白濁していた。

7:00、出洞。宿舎へ移動する。

8:30、朝食。雑煮・お正月プレート(かまぼこ・イクラ・数の子・伊達巻ほか)・筑前煮、そして祝いのビール。

11:00、消灯。幸先のよいスタートであった。
元日13:30、起床。龍泉洞温泉ホテルで入泉。昨年はボックスティッシュだったが、今年はくじによる古玩具プレゼントだった。

16:00、菊地合流。ブリーフィングにおいて、活動場所が非観光部ということで日中活動に変更となり、本日はオフ日となる。深夜活動から開放され、みな大喜びである。

18:00、夕食。鶏肉の甘酢・なすの甘辛煮・チンゲン菜中華炒めと、ビールや酒を楽しむ。

20:00、村野が路線バスにて合流。

24:00、消灯。
「第7地底湖入口」付近のクラック
クラックを降りる
2日7:00、起床。朝食。

10:30、入洞開始。
菊池・松澤・石山は「蝙蝠穴」測量を行った。

松本・山口は「第7地底湖入口」までの測量を行った。

千葉の・細野・村野は「第8地底湖」の上層へアタック、落石におののきながら湖面から+15m地点まで到達した。

18:30、撤収開始。

20:00、出洞。一旦、宿舎へ移動してから、龍泉洞温泉ホテルで入泉する。

22:00、夕食。お汁粉・押し寿司・エビ甘酢和え・きつねはんぺん・半熟みそ玉子で、これまたビールが進むのであった。

25:00、消灯。
3日7:30、起床。朝食は豚汁とキンピラである。

9:00、菊地さんのせいであやうくバス乗り遅れそうになりながら、村野は撤収する。一夜限りの活動であった。

10:30、入洞開始。
菊池・松澤・石山は「白亜の議事堂」裏付近と観光部分の測量を行った。

千葉の・細野は「第7地底湖入口」から「第8地底湖」までの測量を行った。

松本・山口は「第8地底湖」の湖面から+25m地点まで人工登攀を行った。まだまだ続いていそうである。    

17:00、撤収開始。

19:00、出洞。一旦、宿舎へ移動してから、龍泉洞温泉ホテルで入泉。

21:00、夕食。肉団子・高野豆腐、そして当然ビールである。

24:00、消灯。
第7地底湖〜第8地底湖
竪穴を降りる傍らのお食事
4日7:30、起床。朝食はカレーである。

10:30、入洞開始。
菊池・松澤・石山は「白亜の議事堂」裏付近と観光部分の測量を行った。

千葉・細野は「第7地底湖」付近の小支洞の探検と測量、写真撮影を行った。

松本・山口は「第8地底湖」の湖面から+40m地点まで人工登攀を行ったが、詰め切れないままタイムアップとなった。

15:00、千葉・細野は「第8地底湖」上層を+40mまで簡易測量を行った。

17:00、撤収開始。洞内水流で装備洗いしてから出洞した。

20:30、龍泉洞温泉ホテルで入泉。

21:30、夕食。最後の晩餐はゴマ味噌鍋&チゲ鍋。合宿打ち上げということで、ビールをしこたま楽しんだ。

24:30、消灯。
5日7:30、起床。朝食は残りのカレーと雑炊である。

10:30、片付けを完了して撤収。

11:00、龍泉洞事務所へ挨拶して、岩泉町を出発する。

12:30、盛岡市内「食道園」で冷麺。やっぱり美味い。その後、土産屋にたち寄ってから、盛岡を出発する。

21:00、東京到着。夕食をとってから順次解散となった。


「第8地底湖」は発見できたものの、「第5地底湖」へのルートは発見できなかった「第8地底湖」上層部から横穴が続いていればよいのだが・・・
国への調査期間延長申請を経て、7月頃には調査再開したいと考えている。(文責 千葉伸幸)
第7地底湖入口 第7地底湖 第8地底湖入口 第8地底湖
「第7地底湖入口」は狭い 「第7地底湖」 「第8地底湖」へ降りる 奥行き8mの「第8地底湖」

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