タイトル 地底旅団ROVER元老院第175回CAVING
サブタイトル 体験ケイビング19 暗黒空間への誘い at 秩父市・石舟沢鍾乳洞
分 類 体験ケイビング
入洞洞窟 石舟沢鍾乳洞
日 程 2006年7月8日(土)〜9日(日)
参加者 千葉、村野て、村野み、黒田、鈴木、本田、関麻衣子、鈴木しおり(以上、ガールスカウト東京28団)、黒木幸二、佐藤俊昭、高橋史典、高橋祐平、片山のぞみ、黒木美完(以上、ボーイスカウト入間第4団ボーイ隊) 以上14名
石舟沢鍾乳洞地R元発足以来、19回目となる体験ケイビング。今回は年1回のスカウト関係者限定として、ボーイスカウト入間第4団ボーイ隊(小6〜中学生年代)とガールスカウト東京28団リーダーを対象として企画された。
なお、石舟沢鍾乳洞は入洞許可制(要年間申請)となっており、本活動も許可を受けたものである。


8日20:30、旅団員の細野・村上、GS東京28団スカウトの未来嬢に見送られながら、地R元とGS東京28団からの参加者である関・鈴木(し)が東京府中出発。

24:00、現地付近のあずまやに到着。関・鈴木(し)とのコミュニケーションも兼ねてブリーフィングを行い、鈴木(し)にはめでたく「チャボ」というあだ名が付けられる。

25:30、消灯。天候は小雨。
9日6:00、起床。天候は雨。速やかに朝食を済ませ、装備担当の本田を中心に準備を進める。
すると、そこへ1台の車がやってきた。時間は7:00。BS入間第4団の合流時間は8:00の予定。「あれ?もしかして・・・」と車の方に目をやると、「おはようございまーす!」との声が!予定より1時間も早い合流に、地R元一同騒然。一気に焦る(笑)。

7:45、スタッフ・体験者全員揃ってミーティング。中学生年代の体験ケイビングは初めてだったので少し戸惑いもあったが、スカウト達に勝手にあだ名をつけるなどして、地R元流にコミュニケーションを図る。村野(て)が測量図を見ながら洞内説明、そして石舟沢出合いに移動する。

8:30、先発隊(鈴木・本田)がビレイセットのために石舟沢出合いを出発。残りのメンバーも、装備の最終チェックを済ませて出発する。雨は止んだが、非常に蒸し暑い。全員汗だくになりながらも、順調にアプローチ道を進む。

9:15、石舟沢鍾乳洞到着。先発隊の出洞を待ちながら、千葉班(千葉・黒田・本田・佐藤・片山・高橋史・鈴木し)、村野て班(村野て・村野み・鈴木・黒木幸・黒木美・高橋ゆう・関)の2班に編成する。

10:00、第2洞口より入洞。千葉班が先行する。スカウト達は洞口の狭さに驚きながらも、初めて体験する匍匐前進に興奮冷めやらぬ状態。「赤龍の間」手前の空間で、恒例となった「ハイドロキシアパタイト(水酸燐灰石)」の説明を行なう。「歯磨き粉はコウモリのおしっこでできている」という妄想を膨らませ、全員ショック状態に(笑)。
前回から設置を始めた「赤龍の間」〜「洞口ホール」間のトラバースラインは、全員怖がることなく通過した。やはり「確保を取る」という行為が冒険心を煽るらしく、スカウト達からは「楽しい」という声が聞こえた。また、スカウト達の動きが良いのには感心してしまった。やはり若さだろうか・・・(T_T)。トラバースを通過中、鈴木(し)が転倒するハプニングもあったが、確保の甲斐あって事なきを得た。しかし、確保を取ったからと言ってスタッフ側に気の緩みができ、体験者から目を離してしまった事が悔やまれる。今後は充分に注意したいと思った。
「石畳ホール」を通過し、スカラップや様々な侵食形態について説明したあと、「白龍の滝」へと進む。これから登る滝を目の前に、テンションが上がる者や不安がる者など様々であったが、全員が無事に登攀。滝を登るスピードとしては、今までの体験ケイビングで一番の速さではなかろうか。改めて、中学生パワーに驚愕する。
滝を登攀後は、各班ともに「青龍の泉」や最奥部を見学し、「白龍の滝」を降りる。登りと同様にスカウト達の動きが大変良く、危なっかしいと思うところが感じられないほどであった。びしょ濡れになった身体が冷える前に出洞しようと、急いで第1洞口へ向かう。洞口からの光が見えた時は、やはり太陽のありがたみを感じたのか、「外だ〜!」と喜びの声が多数聞こえた。

12:45、全員無事に出洞。

自衛隊オリジナル菓子「炎の大作戦」13:15、昼食と記念撮影後に石舟沢鍾乳洞出発。帰路の途中で、鈴木が何を興奮したのか鼻血を出していた。やはりガールスカウトの若いおなごに欲情したのであろうか? 全く、油断も隙もありゃしない。

14:00、石舟沢出合いに到着。各自で装備洗いや着替えを済ませる。

15:00、現地にて解散。全てを滞りなく終了する事ができた。ちなみに余談だが、解散後に地R元とGS東京28団で、黒木幸ニさんから頂いたロシアンルーレット式団子「炎の大作戦」を頂いた。そしてなんと、見事に地R元代表と副代表に「激辛ヨモギ餅」が当たったのであった。何の因果か・・・(゜д゜;)

21:00、白久温泉「谷津川館」で入泉、夕食後に東京府中で解散となった。


今回は初めて中学生年代を対象にした体験ケイビングだったので、体力的な面や技術的な面をどこまでカバーすべきか迷う部分があった。しかしながら、参加スカウトの動きが思いのほか良かったので、スタッフ側としても安心してサポートを行なう事ができた。やはりスカウト達から「楽しい」「来て良かった」という声が上がると、何物にも代えがたい喜びを感じる。スタッフも、各自が自分の役割をしっかり認識して実行しており、とてもスムーズな活動になったのではないかと思う。今後とも体験ケイビングの経験を積み、今まで以上にスキルアップしていきたいと思った。(文責 黒田さち子)
石舟沢鍾乳洞・赤龍の間 石舟沢鍾乳洞・水流 石舟沢鍾乳洞・第2洞口
コウモリ観察するBS入間第4団 洞内形成レクチャー 笑顔で出洞するGS東京28団

【体験者の感想】
事前連絡に関して(ガイド・計画書を含む):ガイドも計画書もわかりやすく読みやすかったです!
洞内に関して:すごくきれいでした!想像してたのと違って逆に感動しました!そしてあまり恐怖感がなかったです。
その他:もっと早くからケイビングに行っていればよかったって思うくらい貴重な体験でした!すごく楽しいかったです!またスタッフの方々も個性的で面白くて逆に洞窟などでの恐怖感が和らぎました!(鈴木しおりさん)

事前連絡に関して(ガイド・計画書を含む):バッチリ分かりやすかったです!!
洞内に関して:中があんなに複雑になっててビックリしました。広くあいてるところとか、逆にスゴイ狭いところとか。滝、すごかったです。ビチョビッチョになったけど面白かったです!!スタッフの皆さんのフォローのおかげで、楽しめました!!!無事帰還できてよかったです★
その他:楽しかったです!!日ごろの運動不足を実感しました。。。スタッフの方にサポートして頂いてやっと戻れました。スゴイと思いました!!本当にお世話になりました!ありがとうございました〜!!(関麻衣子さん)

洞内に関して:とにかくなにもかもがはじめての体験で驚くことばかりでした。そして最初のほうはもう半端ないくらいこわかったです。けど徐々に慣れてくるにつれ、怖さもへり、むしろ洞窟内の神秘的なものを感じ取ることができました。全て自然の力でつくられたものがここまで大きく変化するものなのか・・とも思いました。
その他:まず丁寧なご指導本当にありがとうございました。最初は右も左もわからなかった自分たちに優しく教えていただけたおかげでケイビングのおもしろさを知ることができたのだとおもいます。みなさん本当におもしろい方々ばかりで・・・。本当に安心しました。でもやっぱり地面の割れ目から下が見えたときはこわかった・・・(汗 けどこのスリルもやっぱりケイビングの楽しさなのかな・・とあとで考えました。できればまたこの体験に参加できる機会があれば絶対にまた参加したいなぁ・・・と思うような活動でした。ありがとうございました。(高橋祐平くん)

洞内に関して:洞窟に入る時、先に行く班と後に行く班の二つのグループにわかれた。その時、僕は後の班になり祐平先輩と同じでした。最初に入ったグループが、数10メートル進んだところで、僕たちのグループが、出発した。入り口が狭かったので、膝をつけてスタートした。狭かったり、広かったりしたので、かがんだりした動作が多かったのでつらかった。
だけど、進んでいくうちに慣れてきたから、だいぶ楽になった。途中滝があってのぼる時、意外に水の勢いがすごかったため苦戦した。滝をクリアして、最後の場所に進んだ。だけど、最後の場所は、行き止まりだった。そこには、とてもきれいな水があった。そこで、いったん懐中電灯の明かりを消した。数秒たっても、目は慣れなかった。その時、家だったら、目が慣れていたのに・・と疑問に思った。だけど、鈴木さんの言葉で、疑問がきれいに消えた。そして数分がたってUターンをした。だいたいが、来た道なので、慣れていた。だけど、最後でとても狭いところを通った。洞窟をでたら外の空気がおいしかった。とても楽しかった。有り難うございました。m(−ー)m
その他:行く時は、とても楽しみだったが、いざ行くとなると、朝はやかったので、とても眠かったです。だけど、車の中で、十分睡眠が取れた。しばらくして、千葉さん達と合流した。合流した所洞窟に入る準備をした。準備がし終わったら屋根がある所で軽い自己紹介をした。すこし時間がたったら車に乗り、車で行っていい場所まで行って車から降りた。
そして、洞窟まで歩いた。洞窟の入り口の前で、少し休憩をした。休憩が終わったら、洞窟に入った。洞窟内では、色々な事があった。例えば、ここらへんで見るコウモリとは、違う種類のコウモリを見つけた。久しぶりにコウモリを見た。途中鈴木さんがコウモリなどについて説明してくれた。けっこうためになった。他に滝やきれいな水などがあった。きれいな水は、所々や一番最後にあった。少したってから、最初に入ってきた方に戻った。出口から出た。出た所で、みんなと記念撮影をした。そして、車が置いてある所に戻った。そこで着替えて着ていた服を、近くの川で洗った。楽しかった。いい体験をさせていただき本当に有り難うございました。(黒木美完くん)

洞内に関して:今回私は初めて洞窟探検を行いました。初めて見たときはこんなおっきいのが自然にできるなんてすごいなと思いました。洞窟の中に入ってみるとすごく狭かったです。ほかにもすごく寒かったです。おでこのライトを手で押さえるとあたりが真っ暗になりました。こんなに真っ暗になるんだ〜と思いました。天井を照らしてみるとそこにはライトで照らされて宝石みたいに輝く雫がありました。奥に行くと滝がありました。滝はライトに照らされてすごくきれいでした。この場所にきた人はみんな滝を怖がるといっていましたが、私は全然怖くなかったです。むしろ早く上りたいという気持ちが強まりました。でも内心上れるか心配でした。でも実際上ってみると意外と簡単に登れました。さらに奥にいくと水がたまってる所がありました。よく見てみると水が青くなっていました。なぜ青色なのか聞いてみると、実際地上で見ると普通の水らしいです。でもこの場所で見るから青っぽく見えるといっていました。いわばこの場所でしか見れないものらしいです。そしてまだ奥へ行くと銀色の虫を見ました。洞窟では珍しくないらしいです。でてっぺんまで行ったら同じ道を帰りました。
その他:見知らぬものやここでしか見れないものがたくさんありすごいと思えるものがたくさんありました。ほかの洞窟にもいってみたいな〜と思いました。服とかをどろどろにして一生懸命やるのもいいことかな〜と思いました。(片山のぞみさん)

洞内に関して:中は少し狭かったけど泉が青かったり水滴が光っていたりしてとても感動的でした。(高橋史典くん)
事前連絡に関して(ガイド・計画書を含む):色々と資料を準備して頂き感謝しております。スカウトにもコピー配布し、事前に知識の確認が取れました。
洞内に関して:いきなりの膝着き前進。少々ビビリましたが、村野サブリーダの指導の元取り敢えずは制覇?!滝との遭遇、深紅の闇、2メートルほどの段差の上り下り・・・等々驚きの連続!感激しました。
その他:正直初めてのケービング活動。どうなるか心配でしたが、千葉リーダーのご指導の元無事達成できほっとしました。洞内での匍匐前進まがいの移動、団員による洞内のレクチャー、初めて耳にする地質(形態?)、全てに感激しました。童心にズボンの濡れるのもかまわず水の中を歩いたり、滝を上り下りしたり、気持ちよく体験させて頂き有り難うございました。翌年の活動に組み入れるかどうかは、今後のリーダー会議等を通じて検討したいと思います。実施の場合は、また宜しくお願いします。(黒木幸二副長)

洞内に関して:おおきな岩の下のスキマから、腹ばいになって入っていく、その事自体がもうすでに非日常の世界!!ハーネス&ロープを使っての滝の登り降り、観光洞窟しか知らない、私にとっては強烈体験でした。もう1回同じところ、あるいは違うところにいくか?と、聞かれると躊躇しそうですが・・・^^; 貴重な体験、ありがとうございました。
その他:中学3年生がメインのスカウトについては、特に心配していませんでしたが、1番の心配は私自身でした。黒木さんは、日頃運動しているので問題ないでしょうが、通勤と月2・3回のボーイスカウト活動のみが運動という私にとっては、ハードすぎてまだ体のあちこちが痛みます。まあ、スカウトに負けまいという気持ちだけでなんとかのりきることができましたが、ご迷惑をおかけしました。スカウトにとっても、私にとっても、いい想いでになりました。ありがとうございました。(佐藤俊昭副長)

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