タイトル 地底旅団ROVER元老院第158回CAVING
サブタイトル 体験ケイビング17 暗黒空間への誘い at 上野村・矢弓沢洞
分 類 体験ケイビング
入洞洞穴 矢弓沢洞
日 程 2005年7月9日(土)〜10日(日)
参加者 酒井、鈴木、村野て、黒田、山崎、星野、吉田洋子、寺瀬敦(以上、体験ケイビング者) 以上8名
矢弓沢洞地R元発足以来、17回目となる「体験ケイビング」として企画された。
今回の体験者は3人。しかし、1名は体調不良でキャンセルになってしまったため、2名参加となってしまった。


9日20:00、飯能駅南口ロータリーにて、地R元メンバー集合。

21:00、集合場所セブンイレブン芦ヶ久保店にて体験者を待つが、渋滞に巻き込まれて遅れそうという連絡があったため、村野車は先に木古里へ向かい、酒井車は道の駅「ちちぶ」にて待機。

22:00、体験者2名と合流。軽く挨拶を交わして、一路、奥多野地主宅を目指す。

23:00、先発隊(村野車)、地主宅到着。

23:30、後発隊(酒井車)、地主宅到着。到着すると、茹でた「じゃがいも」を頂く。一同、心躍らせる。本当に感謝である。

24:00、体験者の吉田さん、寺瀬さんと懇親会&自己紹介。アウトドア活動のエキスパートを目指しているという吉田さんと、最近、吉田さんに連れまわされながらアウトドア活動をしていると笑い嘆く寺瀬さん、2人とも明るく楽しい方だった。星野の「走り屋」期の伝説話に皆で大いに盛り上がる。

25:30(1:30)、体験者、就寝。地R元メンバーは翌日の打ち合わせ。

26:00(2:00)、就寝。
10日6:00、起床、各自朝食。

7:30、地主宅の母屋に赴き挨拶。準備を整え、出発。

8:00、矢弓沢着、円になって準備体操。

8:30、入洞。洞口からすぐのホールで集合写真を撮る。
斜洞ホールから体験者2名と酒井・村野は東側のホールへ向かう。−30度傾斜を滑り台の様に降りていく。溶岩洞の経験の方が多い吉田さんには、臀部や背中を洞床に押し付けて「滑らせる」という技術がかえって新鮮であったようだ。
ここでは3点確保による段差の通過方法や、スカラップ観察による過去の水流の推定法、洞窟サンゴの成因と新洞発見方法などについて説明。体験者は熱心に耳を傾けていた。
天井を埋め尽くす不思議なウロコ模様や、壁一面に発達する真っ白なサンゴに、吉田さんは「すごい!」を連発していた。
次に本洞最奥部の小滝を目指す。

9:30、東側ホールの入り口のメアンダートレンチを観察する。同じくメアンダートレンチの特徴的な「入水鍾乳洞」に入洞経験のある2人にはお馴染みの地形であったが、非常に狭いためちょっと奥を覗くだけかと思いきや、吉田さんはこちらの予想以上に奥まで進入していた。
再び測図で現在位置を確認し体験者の選択するコースでさらに洞奥を目指す。−3mのチムニーや狭洞部分もホールド位置を確かめながら通過する。非観光洞も経験しているだけあって、滑りやすいという以外は2人ともさすがの身のこなしであった。
そして水流の音が聞こえると、いよいよ最奥への狭い通路である。水流に沿って四つ這いで進むと、とうとう最奥の小さい滝に到達。大柄の寺瀬さんも苦戦しながらも到達した。つらら石、フローストーンなども観察するが狭いため体勢がだんだんつらくなってくる。

10:00、折り返し、洞口を目指す。復路にて洞壁についた褐色の鉱物(ハイドロキシアパタイト)を観察しながら、「これは何からできるでしょう?」クイズ。吉田さんは触ってみたり匂いを嗅いだりした結果、見事に正解。いっそうのこと味見してくれれば良かった(笑)。

10:30、心地よい達成感とともに出洞。吉田さんは自然学校の先生を目指すだけあって知識欲が旺盛であった。寺瀬さんも「洞穴」という非日常の世界を満喫していただけたようである。

11:30、場所を変えて野外料理準備。ツーバーナーコンロのガスが出ない・・・というハプニングもあったが、皆で彩り豊かな野菜てんこ盛りのパスタと、上野村名物「猪豚肉」を調理。ビールで乾杯! 体験者との懇親も深めた。猪豚さまは本当に美味。
食後のデザートは、コンロの火で串刺しにしたマシュマロを温めながら膨らまして作る「スマール」という菓子。これが楽しい。マシュマロを火の玉のようにしてしまうな人も、こんがり上手に焼く人も、皆それぞれに盛り上がった。

14:00、撤収。

14:30、向屋温泉「国民宿舎ヴィラせせらぎ」にて入泉。天気もよく、露天風呂が気持ちいい。

15:30、温泉の駐車場で軽くミーティング、解散。(文責 山崎宏之・村野哲雄)
矢弓沢洞 矢弓沢洞 矢弓沢
現在地はどこかな? スカラップで水流方向が分かるだよ 恒例のマシュマロ焼き

【体験者の感想】
横穴で長さもあまり無いとのことで、甘く見てました。こんな楽しめるとは思わなかったのが正直な感想です。溶岩洞では味わえないスリリングさ(あまりに滑るのでびっくり!)と鍾乳石(小規模だと言われましたが溶岩洞ばかりなので新鮮でした)の美しさやその形成過程の神秘さに心奪われずにいられませんでした。地球の胎内は本当静かで神秘に満ちていて・・・取り付かれてます。石灰洞、これははまりそうですね。いつか100M級竪穴にチャレンジしたいです。(吉田洋子さん)

初めてのケイビングということもあり、多少不安感はあったのですが、スタッフの方々が心強く、また、洞内の非日常的な雰囲気に魅了され、すぐに不安はなくなりました。数は少なかったのですが、コウモリの姿も見ることができ、また、水の流れによって形成された洞内の形状に感動し、大変満足しました!(寺瀬敦さん)

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