タイトル 地底旅団ROVER元老院第114回CAVING
サブタイトル 神秘なる地下工房を撮る! at 丹波山村・青岩鍾乳洞
分 類 合同・ファンケイビング・洞内写真撮影ケイビング
入洞洞窟 青岩鍾乳洞
日 程 2003年11月15日(土)〜16日(日)
参加者 酒井、村野て、雨宮、千葉、中野、春山、吉田勝次、稲垣雄二、五藤純子、村橋美香、平岩治(以上、Japan Exploration Team) 以上11名
青岩鍾乳洞洞口前Japan Exploration Team(J.E.T)との合同活動である。J.E.Tとは本年6月「珊瑚洞」での第102回CAVING以来の通算3回目、関東では2002年「石舟沢鍾乳洞」での第90回CAVINGに続いて2回目である。


15日19:30、酒井・雨宮・中野・千葉が府中出発。

20:30JR立川駅で村野・春山が合流。

23:00、後山林道終点着。道すがら、立派な角を持つ雄鹿にも間近で遭遇し、一同ビビる。小雨がぱらつく中、テントを2張設営。一つは地R元用、もう一つはJ.E.T用である。このテントには「J.E.Tハウス 青岩出張所」のプレートを付けた。

24:00、消灯。
16日6:00、起床。雨はやみ、雲の切れ間から明け方の空がのぞく。「J.E.Tハウス 青岩出張所」の様子を見に行くが、J.E.T御一行は未到着であった。撤営後、駐車場にて朝食を取り、出発準備。

7:30、J.E.T到着。簡単な挨拶後、J.E.Tは朝食タイムとなり、8:00地R元は千葉を残して先に出発。

8:30、「三条の湯」着。「青岩鍾乳洞」の鍵を借り受ける。雲もすっかり消え、快晴の小春日和となって葉ずれの音も心地良い。途中のガレ沢で2頭のカモシカに遭遇。1頭は我々から5mほどの至近距離であり、我々も大興奮してしまう。そのうちむこうはゆっくり動きだし、ちょうど我々から見て斜面の真上に来たところでいきなり石を蹴り落としてきた。可愛い顔をして油断のならないやつだ。その石は猛スピードで酒井の頭上をかすめ飛んでいった。人の腹の黒さを見抜くカモシカであった(そのカモシカの中には千葉が入っていたというウワサも・・・)。

10:00、「青岩鍾乳洞」洞口着。11月とは思えぬほど暑い(ちなみにこの日の東京の最高気温は25℃)。遅れてJ.E.T+千葉が到着する。ここでJ.E.Tから大量のおにぎりが差し出される。その数は尋常でなく(笑)、これだけ作るのも大変だったと思われるが、それをここまで担ぎ上げられるのも日本広しといえどもJ.E.Tくらいのものだろう。地R元一同、J.E.Tの"超人"ぶりを改めて思い知らされた。

10:30、洞内写真撮影班(酒井・雨宮・中野・春山・村野)が入洞開始。雨宮以外は初青岩である。ホール「アンデルセン」までは僅かな水流、フローストーン、小さなナチュラルブリッジなどが見られ、みな念願の青岩とあって楽しく進む。。「アンデルセン」から先は純白の鍾乳石をめでながら、大量の水流の中を進んでいく。小さな段差も幾つかあり、濡れながら行くのはさらに楽しいものであった。

11:30、「大滝」到着。「大滝」は初めてみる者には圧巻であった。ここで記念撮影後、「青岩氷河」へと元来た道を引き返す。途中でJ.E.T班ともすれ違ったが、皆楽しそうであった。
「青岩氷河」は巨大なムーンミルクである。その白さと大きさにはみな感動を覚えた。素手で少しだけ触れてみると紙粘土のように柔らかく、村野的にはちょっと気持ち悪い。
今回の入洞目的の1つは洞内写真撮影練習であり、「アンデルセン」「大滝」「青岩氷河」などで各自持ち込んだカメラを使用して思い思いの写真を撮影した。

11:00、J.E.T班(千葉・J.E.T)も入洞する。キクガシラコウモリや洞穴成因を楽しみながら、「大滝」を目指す。道中、千葉はJ.E.Tを滝壺へ落とし込む方法を絶えず画策していた。まず最初に誰を水浴びさせてやろう?稲垣さんは恐れ多いし、吉田隊長は下手すると逆襲される恐れがある。平岩さんは初心者なので可哀想だ。となれば、イメージガール五藤純子嬢か村橋美香嬢しかいない。純子嬢は3回目の顔合わせなので、そろそろ毒牙にかけておかなければならない時期であろう。ということで、犠牲者は純子嬢に内定した。現着し、様子をうかがい、機を見て決行。滝壺の淵に珍しい鉱物があるかのように誘い込み、疑念の声には水爆音で聞こえないふり、そして一気に力技で滝壺へ落とし込む。大成功である。あとは敵味方もなく連鎖的に漬け込みあい、見事J.E.T全員がずぶ濡れとなった(千葉は回避)。
その後、ずぶ濡れJ.E.Tは「青岩氷河」を満喫、続いて「メルヘンランド」へ移動する。ここではコウモリ・グアノ採集やハーフストロー観察を行い、J.E.Tによるストロボを使った二次生成物発光(残光)遊びを楽しんだ。
合流時間となったため、ムーンミルクを名残惜しみながら「アンデルセン」へと移動した。

13:30、「アンデルセン」で全員集合。春山はたて笛を吹く。曲目は何故か「螢の光」。集合写真を撮影後、皆で洞口に引き返す。途中、春山がさきほどの笛を落としてしまう。よりによってピット「底無しの穴」の中である。狭い竪穴を2mほど下ったところに落ちており、一見すると登り返しに難儀しそうである。少し諦めかけたが、その笛が古川和尚@J.E.Tからもらったものであることを知り、「和尚さんが喜捨された品を洞内に捨てるとは罰当たり」ということで拾い上げることにする。登り返しも思いのほか簡単であった。これは御利益に違いない!

14:00、出洞。軽食を取る。吉田隊長から全員おにぎりの配給を受けた。

14:30、下山開始。吉田隊長と稲垣さんがカラスや犬の鳴き声を発しながら下りていく。その鳴き声がまた上手すぎる。やはり人間ではないようである(笑)。実際、隊長が犬の鳴きまねをすると遠くから犬の鳴き声が返ってくる。あきらかにこだまではない。野犬か!? 近くまで来てしまうのでは・・・と一同不安にかられるのであった。

15:30、「三条の湯」着。小屋の御主人にお礼の挨拶をし、小屋を後にする。

16:00、林道終点着。着替え後、出発。

17:00、丹波山温泉「のめこい湯」着。ここで吉田隊長が今回の目的地がどこなのかよく把握していなかったことが発覚。「日本だということは分かる」ということで・・・う〜ん豪快なお方だ。

18:00、「のめこい湯」発。食事処「小菅 山びこ」に移動する。郷土の名物である山女の塩焼きや岩魚の刺身(絶品!)に舌鼓を打ちながら参加者一同、歓談のひとときを持つことが出来た。

19:30、J.E.Tと再会を約束して解散。

21:30、府中到着。解散。


今回はJ.E.Tの現地到着が活動当日の朝となってしまい、J.E.Tの皆さんにとっては休む暇もない活動となってしまった。長距離運転の後でお疲れのところ大丈夫だろうかと思っていたが、J.E.Tの皆さんは疲れなど微塵も見せず、本当にパワフルであった。「青岩鍾乳洞」にも満足していただけたようである。稲垣さんも20年来の念願が達成されたとのことで、喜んで頂けた。五藤さんや村橋さん、新人・平岩さんも関東の穴を満喫して頂け、地R元としても嬉しい限りである。今回の交流でJ.E.Tと地R元の連帯はより強固なものになったと確信する。(文責 村野哲雄・千葉伸幸)
青岩鍾乳洞・アンデルセン 青岩鍾乳洞・青岩氷河 青岩鍾乳洞・水流部
千葉撮影/J.E.T 酒井撮影/氷河に息をのむ 村野撮影/大滝に向かう
青岩鍾乳洞・アンデルセン 青岩鍾乳洞・アンデルセン 青岩鍾乳洞・アンデルセン
春山撮影/青岩鍾乳洞 雨宮撮影/生成 中野撮影/直立

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