巷の噂(2019年版)


タイ、ルアン洞窟救助の海軍兵士死亡(2019/12/28 AFP通信より入手)
タイ、洞窟のサッカー少年救出活動でまた犠牲者 感染症で海軍兵死亡

【タイ王国・バンコク発】
 タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県タムルアン(Tham Luang)で昨年、洪水に見舞われた洞窟に閉じ込められた地元サッカーチームの救出活動に参加していた同国の海軍特殊部隊の下士官が、活動当時に患った感染症で死亡した。
  死亡したのは、ベイルート・パクバラ(Beirut Pakbara)さん。27日夜にフェイスブック(Facebook)に投稿されたタイ海軍の発表によると、ベイルートさんは、洞窟に閉じ込められていたサッカー少年12人とそのコーチの救出活動中、血液感染症を患った。
 18日間に及ぶ救出活動でチーム全員が救出された後、ベイルートさんは約1年にわたり、集中治療を受けていた。しかし病状が悪化し、血液感染によって死亡したとして、海軍は遺族に弔意を表した。
 ベイルートさんの地元サトゥーン(Satun)県の当局者はAFPに対し、海軍特殊部隊はイスラム教の葬送儀礼にのっとって直ちに遺体を埋葬したことを明らかにした。
 救出活動中の犠牲者としては他に、海軍特殊部隊のダイバーだったサマン・クナン(Saman Gunan)さんもいる。サマンさんは、少年とコーチらのために送気管を設置しようとしていた際、酸欠に陥り死亡した。洞窟の入り口付近にはサマンさんの像が建てられ、事故後に1300万人以上の観光客が訪れている。




西湖コウモリ穴、コキクガシラコウモリが冬眠中(2019/12/27 朝日新聞より入手)
山梨)西湖コウモリ穴で多数のコウモリが越冬

 富士北麓の溶岩洞窟でコウモリが越冬している。富士山自然保護センターが20日に青木ヶ原樹海の「西湖コウモリ穴」(山梨県富士河口湖町西湖)を調査し、467匹を確認した。
 コウモリ穴は地下約5メートルにあり、洞窟の総延長は約350メートル。センターの渡辺通人理事は「年間を通して洞窟内の温度は一定で、冬は外より暖かいためコウモリが集まる。北麓で唯一の集団越冬地です」と話す。
 町によると、溶岩洞窟は青木ヶ原樹海に大小合わせて千以上ある。ほかの洞窟は零下になることが多く、コウモリがいても集団にはならないという。

富士河口湖町観光連盟ウェブサイト(西湖ネイチャーセンター(クニマス展示館・西湖コウモリ穴))




秋吉台科学博物館、ミニ特別展で新種アンモナイト化石を展示(2019/12/25 山口新聞より入手)
10年ぶり新種アンモナイト 「アキヨシエンシス」化石特別展 秋吉台科学博物館

 美祢市に広がる国内最大級のカルスト台地、秋吉台で見つかった新種のアンモナイト「アキヨシエンシス」の化石を紹介する特別展が、同市秋芳町秋吉の秋吉台科学博物館で開かれている。来年5月10日まで。
 同館学芸員の藤川将之さん(45)が依頼を受けた化石を調べたところ、アンモナイト内部の縫合線と呼ばれる場所の模様の違いなどから新種と判明。「秋吉台科学博物館報告54号」(3月発行)に論文を記載して発表した。
 藤川さんによると、アキヨシエンシスの化石は直径12.2ミリ。約3億年前に秋吉台に生息していたと考えられるという。秋吉台では毎年のようにサンゴなど新種の化石が見つかっているが、アンモナイトの新種は「アキヨシセラス」以来約10年ぶり。藤川さんは「発見の積み重ねが地域の未来の学問のためになる。秋吉台は今でも新しい品種が見つかり、まだまだ分からないことも多い。ロマンも感じていただければ」と話している。
 入場無料。問い合わせは同博物館(電話0837−62−0640)へ。

美祢市立秋吉台科学博物館ウェブサイト




七ツ釜鍾乳洞、イルミネーション「光の鍾乳洞」を実施(2019/12/14 長崎新聞より入手)
昼でも楽しめるイルミネーション 西海・七釜 きょうから「光の鍾乳洞」

 昼間に楽しむイルミネーション。長崎県西海市西海町にある国の天然記念物、七釜鍾乳洞を発光ダイオード(LED)の明かりで彩る「光の鍾乳洞」が14日から始まる。来年3月15日まで。  洞内の気温は、年中約14度に保たれており、夏は涼を求める観光客でにぎわう。冬場は野外よりも気温が高くなることから、誘客につなげようと、管理する市観光協会が初めて企画した。  鍾乳洞は全長1600メートル以上。このうち250メートルの一般公開区間の終点と、洞外を結ぶ約70メートルの連絡通路に1万5000球のLEDを設置し「光のトンネル」として彩る。記念撮影用のフレームや自撮り台も備えている。  期間中、懐中電灯のレンタルも実施。照明が届かない「踊の間」や「安堵の瀬」の上部を観察できる。担当者は「入り口で販売しているオーナメントを飾るスペースもあるので、思いを書き込んでほしい」と話している。

※観光洞名が七ツ釜鍾乳洞、天然記念物名は七釜鍾乳洞となっている。
西海市観光協会ウェブサイト(七ツ釜鍾乳洞)





インドネシア、レアン・ブルシポン4で世界最古の具象画の可能性(2019/12/12 AFP通信より入手)
世界最古の具象画か、狩猟描いた4万4000年前の洞窟壁画 インドネシア

【インドネシア共和国・ジャカルタ首都特別州発】
 先史時代の狩猟の場面を描いたインドネシアの洞窟壁画が、4万4000年近く前に描かれたことが分かったとする新研究が11日、英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。世界最古の具象画である可能性があり、高度な芸術文化が存在していたことを示す発見だという。
 この壁画は2年前、同国のスラウェシ(Sulawes)島で見つかった。幅4.5メートルの壁面に、やりやロープのようなものを手にした半人半獣の狩人に追われる野生動物が描かれている。時代的に最も新しい部分には、鳥や爬虫類といった生物の頭に人の体を持つ狩人たちが、暗い赤色で描かれている。
 豪グリフィス大学(Griffith University)の研究チームによると、この石灰洞窟に描かれた壁画が少なくとも4万3900年前の後期旧石器時代のものであることを、年代測定法を使って確認したという。
 研究チームは「この狩猟の場面は、現在われわれが知る限り、物語を絵で記録した最古のもので、最古の具象画でもある」と述べた。
 インドネシアでは以前にも、ボルネオ(Borneo、別名:カリマンタン、Kalimantan)島の洞窟に描かれた動物の壁画が、4万年以上前に描かれたものだと特定されていた。
 こうしたインドネシアの壁画は、洞窟壁画発祥の地は欧州とする通説を覆す可能性を秘めている。スラウェシ島だけでも古代の壁画が描かれた洞窟や壕が少なくとも242か所存在する上、毎年のようにこうした洞窟が新たに発見されている。

※壁画が発見されたのは、スラウェシ島南部にある「レアン・ブルシポン4(Leang Bulu'Sipong 4)」。




あぶくま洞、恒例の洞内イルミネーション(2019/12/2 福島民友新聞より入手)
あぶくま洞に淡い光の『星蛍』 夏色演出!鍾乳洞を多彩に彩る

 田村市滝根町のあぶくま洞でイルミネーション「星蛍」が始まった。ホタルを表現した淡い光が鍾乳洞を彩っている。来年3月1日まで。
 物語仕立ての装飾は今回で6回目。昨年に続き、FSGカレッジリーグ(郡山市)の学生が制作を担当した。ホタルが花の中に入り、多彩な色に包まれる設定で、夏色の景色を演出している。
 1日には、セレモニーが行われ、デザインを立案した高崎峻さん(20)が「きれいな自然に生息するホタルを表現することで、自然豊かな田村市をPRしていきたい」とあいさつした。
 点灯時間は午前8時30分〜午後4時30分。

あぶくま洞ウェブサイト




「ケイビングジャーナル第67号」発行(2019/12/1 入手)
ケイビングジャーナル67号 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第67号が発行された。A4サイズ56ページ。650円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。
 内容は以下の通り。
 ・グラビア
 ・スペレオニュース
 ・イベントカレンダー
 ・観光洞「満奇洞」の非観光部調査・撮影
 ・洞窟銀河 微生物のコロニーに付着した水滴が創る星空
 ・ケーブル両端支持昇降システムによる月の縦孔の内部探査システムの概念
 ・第10回九州洞窟談話会報告
 ・ヨコエビ類と水質との関係についての論文紹介
 ・The 3rd Asian Trans-Disciplinary Karst Conference 参加報告
 ・2019年ベトナム・カオバン遠征活動記
 ・台風による観光洞被害状況
 ・洞窟書籍新刊紹介
 ・プロジェクトボード
 ・学会からのお知らせ
 ・編集部からのお知らせ
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。龍泉洞(岩手県岩泉町)、カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、竜ヶ岩洞(静岡県浜松市)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。

ケイビングジャーナル ウェブサイト




江の島岩屋、キャッシュレス決済導入(2019/11/24 神奈川新聞より入手)
江の島岩屋、キャッシュレス導入 観光客の利便性向上

 藤沢市江の島の観光洞窟「江の島岩屋」で23日、入場料と同市観光センターのオリジナルグッズ販売でキャッシュレス決済がスタートする。クレジットカードや交通系カードなどに対応する。
 インバウンド(訪日外国人)をはじめ観光客らの利便性向上に向け、市が導入を決めた。
 江の島岩屋では同日から、「湘南の宝石」に合わせて洞窟イルミネーションが実施される。入場料は大人(高校生以上)500円、小中学生200円。

藤沢市観光公式ウェブサイト(江の島岩屋)




中国、広西チワン族自治区で大型天坑群を発見(2019/11/17 AFP通信より入手)
自然にできた巨大穴、広西チワン族自治区で大型の天坑群見つかる

【中華人民共和国発】
 中国自然資源部中国地質調査局の岩溶地質研究所は16日、同研究所と国内外の専門家がこのほど合同で実施した「西南岩溶地質遺跡調査」で、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)南西部の雲南省(Yunnan)との境界付近に大型天坑群を発見したと明らかにした。
 今回見つかった天坑群は19の天坑からなり、主に百色市(Baise)那坡県(Napo)の城廂鎮(Chengxiang)と竜合郷(Longhe)に分布している。北回帰線以南で発見された最大の天坑群になるという。
 調査によると、那坡天坑群の大部分の天坑の容積は100万立方メートル以上。自然のままの景観が残され、人為的な活動の痕跡はあまり見られない。内部は地下河川やほかの洞穴とつながっており、定業地下河と呼ばれる地下河川の流域内に形成されている。同河川の集水面積は486平方キロで総延長は60キロ。落差は292メートルある。
 同天坑群にはクジャクヤシやサツマイナモリ、サトイモ科のラフィドフォラ・デキュルシバ、モクレン科の香木蓮(Manglietia aromatica)、ヤシなど手つかずの原始植生の群落が残されている。うち国家2級保護植物のクジャクヤシ群落は、樹高がいずれも30メートル以上ある。天坑の中央にある50メートルの香木蓮は大石囲天坑の香木蓮に次ぐ高さだという。




白保竿根田原洞穴、国史跡に指定へ(2019/11/15 琉球新報より入手)
白保竿根田原洞穴遺跡を国史跡に指定へ 文化審答申 国内最古約2万7000年前の人骨発見

 国の文化審議会(佐藤信会長)は15日、国の史跡として石垣市の「白保竿根田原洞穴遺跡」を新たに指定するよう萩生田光一文部科学相に答申した。同遺跡では国内最古となる約2万7000年前の人骨などが発見されており、学術的な価値の高さが評価された。近く、官報による告示で正式に指定される。
 遺跡からは保存状態の良好な多量の人骨が発見された。旧石器時代に相当する更新世人類の人骨を伴う墓葬と墓城の発見は、国内初の事例だった。石灰岩洞穴や岩陰を利用した葬送俗習の長い歴史をたどることが可能とし、文化審議会は「形質人類学的な重要知見をもたらした画期的な意義を持つ」と評価した。
 答申を受け平敷昭人県教育長は「大変、うれしく思う。白保竿根田原洞穴遺跡はわが国の正しい歴史理解のために欠くことができず、遺跡の規模、遺構、出土遺物唐で学術上価値がある」とコメントした。
 遺跡は石垣空港内にあり、現地保存されている。
 文化審議会はこのほか、特別史跡1件、史跡名勝天然記念物18件の新指定と、追加指定等29件、登録記念物の新登録5件を答申した。




満奇洞、恋人の聖地に認定(2019/11/12 備北民報より入手)
満奇洞"恋人の聖地"に「恋人の泉」 岡山県内で3ヵ所目

 新見市は、豊永赤馬にある満奇洞の「恋人の泉」がNPO法人地域活性化支援センター(静岡市)が実施している"恋人の聖地"に選定されたことを発表した。
 満奇洞は市内3大観光名所。最奥部にある「恋人の泉」は湖面に浮かび上がる光と静寂の中に響く水の音が楽しめるとあってこれまでも人気スポットだったが、今年の夏前から「恋人の泉」入口付近の鍾乳石のシルエットが「ハート型に見える」とSNS(会員制交流サイト)で話題になっていた。

※恋人の聖地として洞窟は、岩手県「龍泉洞(龍泉洞〜初恋水・百恋水)」、岐阜県「美山鍾乳洞(郡上八幡 美山鍾乳洞)」、福島県「あぶくま洞」、岐阜県「飛騨大鍾乳洞」、熊本県「球泉洞(球泉洞/球磨村)」に続いて6例目。但し、飛騨大鍾乳洞と美山鍾乳洞は民間運営のために「恋人の聖地サテライト」としての認定。
恋人の聖地ウェブサイト
新見市ウェブサイト(満奇洞)





秋芳洞、緑化現象対策会議を開催(2019/11/12 NHKニュースより入手)
秋芳洞"緑化現象"で対策会議

 国の特別天然記念物の秋芳洞の鍾乳石の一部で、藻類などの繁殖が進んでいることについて国や専門家を交えた対策会議が開かれ、今後、繁殖の原因などを詳しく調査していく方針を確認しました。
 美祢市にある国内最大級の鍾乳洞・秋芳洞は、観光客向けにライトアップされていますが、この光の影響で藻類や植物の繁殖が進み、鍾乳石の一部が緑色に変色する現象が起きています。
 市は、今年6月から専門家による委員会を設置して対策の検討に乗り出していて、11日、文化庁の担当者も出席して2回目の対策会議が開かれました。
 会議は冒頭のみ公開され、出席者によりますと、光合成を行うバクテリアや緑藻などの繁殖を改めて確認したことが報告されたほか、照明に使われているLEDライトの光の波長が繁殖に与える影響について調査していくことなどを申し合わせたということです。
 こうした照明の影響による藻類や植物の繁殖は、各地の洞窟で課題となっていて、美祢市は、全国に先駆けて有効な対応策を打ち出したいとしています。
 委員長を務める吉村和久九州大学名誉教授は、「光の量や栄養分など繁殖の理由をできるだけ調べ上げ、有効な対策案を出して日本だけでなく世界各地の洞窟の環境保全に貢献したい」と話しています。




七ツ釜鍾乳洞と龍泉洞、鍾乳洞コラボで西海タルト発売(2019/11/9 長崎新聞より入手)
「西海タルト」発売へ 甘夏と岩手のヨーグルト「鍾乳洞コラボ」

 鍾乳洞がある自治体という共通点がある西海市産の甘夏と岩手県岩泉町のヨーグルトを使った菓子「西海タルト」を、道の駅さいかい・みかんドーム(西海市西海町)が商品化。10日、大瀬戸総合運動公園で開く「西海大鍋まつり」で発売する。
 岩泉町は日本三大鍾乳洞の一つ龍泉洞で知られる。西海市にも国指定天然記念物の七釜鍾乳洞があり、どちらも日本観光鍾乳洞協会に加入している。この縁で、昨年「道の駅いわいずみ」で西海市産のかんきつ類を販売。「道の駅さいかい」でも今年5月、岩泉町の特産品フェアを開いた。
 タルトには、もっちりとした食感の「岩泉ヨーグルト」に、甘さと苦味のアクセントとして西海市産の甘夏で作ったマーマレードを使った。岩泉ヨーグルトを使った菓子を手掛ける岩手県の業者に製造委託した。
 道の駅さいかいの担当者は「ヨーグルトと甘夏の爽やかさを生かした。かんきつ類が取れない時期の土産物としてもPRしたい」と話している。1個300円。

※観光洞名が七ツ釜鍾乳洞、天然記念物名は七釜鍾乳洞となっている。
日本観光鍾乳洞協会ウェブサイト
西海市観光協会ウェブサイト(道の駅さいかい みかんドーム)
岩泉ホールディングス産業開発事業部ウェブサイト(道の駅いわいずみ)





満奇洞、コスプレ撮影イベント開催(2019/11/8 山陽新聞より入手)
幻想的な鍾乳洞で華麗なコスプレ 新見・満奇洞で初の撮影イベント

 幻想的な鍾乳洞で華麗なコスプレ―。県天然記念物の満奇洞(新見市豊永赤馬)で2日、初のコスプレ撮影会「まきコス」が開かれ、アニメやゲームのキャラクターなどに扮した愛好者たちがライトアップされた洞内で撮影を満喫し、お気に入りの写真を会員制交流サイト(SNS)に載せて新見をPRした。
 東京や大阪、兵庫など県内外から約30人のコスプレーヤーとカメラマンが集合。発光ダイオード(LED)ライトがともる神秘的な雰囲気の中、メークと衣装で"変身"してカメラに向かってほほ笑んだり、さまざまなポーズを取ったりして楽しんだ。早速各自のSNSに写真を投稿し「満奇洞 幻想的できれいな場所でした」などと書き込む人もいた。
 メイド姿で参加した愛称「まりもりま」の女性(27)=神奈川県=は「LEDライトの色のバランスがとてもよく、きれいな写真が撮れて感動した」と話した。
 撮影会は、SNSでの発信力があるコスプレ愛好者らに市内の観光スポットを広めてもらおうと、市が開催した。

新見市ウェブサイト(満奇洞)




ペツル「ストップ」「シンプル」「フレイノ」がマイナーチェンジ(2019/11/3 入手)
 フランスのケイビング・クライミングギアメーカー「ペツル(PETZL)」のディッセンダー(下降器)関連3製品にマイナーチェンジが行なわれた。
 ブレーキアシスト機能付ケイビング用ディッセンダー「ストップ(STOP)」は、ハンドル形状が変更。握ってのロック解除から引いての解除となり、これまでよりも握力が必要なく、快適に下降がコントロールできるようになった。
 また、ケイビング用ディッセンダー「シンプル(SIMPLE)」との共通事項として、アタッチメントホールが形状変更。ホールサイズが長くなったことにより、専用カラビナ「フレイノZ」が回転可能となり、ディッセンダー脱着の際に落下させるリスクが軽減された。
 ディッセンダー用ブレーキングスパー付自動ロッキングカラビナ「フレイノZ(FREINO Z)」は、全体形状やブレーキングスパーの位置が変更となっている。
 「ストップ」は定価17,500円(税別)。「シンプル」は定価7,500円(税別)。共に2019年10月より発売済。「フレイノZ」は定価5,800円(税別)。2019年12月より国内発売予定。
 詳細な製品情報は、総輸入販売元潟Aルテリアまで。ウェブサイトには取扱説明書がある。

アルテリア ウェブサイト




タイ、ルアン洞窟を一般公開(2019/11/2 AFP通信より入手)
タイの少年らが救出された洞窟、一般公開を再開

【タイ王国・バンコク発】
 タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県タムルアン(Tham Luang)で1日、去年地元サッカーチームの少年らとコーチが3週間近く閉じ込められていた洞窟の一般公開が再開された。少年たちの救出作戦は当時、世界中の注目を集めた。
 少年サッカーチーム「ワイルド・ボアーズ(Wild Boars)」のメンバー12人とコーチは2018年6月、練習後にタムルアン洞窟に入ったところ、大雨による増水で唯一のルートを引き返せなくなり、3週間近く閉じ込められた。13人全員が無事に救出されて以来、洞窟は閉鎖されていたが、今月1日に一般公開を再開。洞窟を管理している地元当局はAFPの取材に応じ、1日で約2000人が訪れたと明らかにした。
 現在、観光客は入り口付近より先への立ち入りが認められておらず、そこから内奥部をのぞくことしかできないが、当局者らはルートの安全性を確認した上で、奥まで見学を認めることを検討しているという。
 また当時、救助活動で使用された電話線やホース、ワイヤを滑車で滑る「ジップライン」などがそのまま残されており、当局の責任者は、将来的にそうした装備を観光客向けに洞窟内に展示する可能性もあると明かした。
 少年たちの救出劇をめぐっては、出版契約が複数交わされ、先月には韓国・釜山(Busan)で開催された第24回「釜山国際映画祭(BIFF)」でも初の映画化作品がプレミア上映された。




「龍を魅た人々」発売(2019/10/31 入手)
  岩手県下閉伊郡岩泉町の観光洞「龍泉洞」の観光黎明期を個人視点で綴った「龍を魅た人々 早野隆三と龍泉洞誕生秘話」が発売された。著者は早野氏の三女。
 岩泉町に生まれた早野隆三氏が「竜泉窟(龍泉洞)」に魅せられ、私財を投げうって観光開発に尽力した様子が、当時の写真や資料と共に描かれている。1961(昭和36)年に岩泉町へ運営が移管される以前のことが書かれた資料は少なく、興味深い内容。
 また、潜水調査を行った越智研一郎氏との出会いと友情物語も描かれ、いかに運命的なことであったのかがわかる。
 初期の観光を想像しながら入洞すれば、これまでと違った「龍泉洞」に出会えることは間違いない、そんな1冊である。
 川口印刷工業株式会社出版プロジェクト発行。山崎文子著。A5サイズ223ページ。定価1,800円(税別)。10月31日発売。
 購入は龍泉洞観光会館道の駅いわいずみ早野商店ほかにて。

龍泉洞ウェブサイト





滝観洞、今年から冬季休業を実施(2019/10/26 入手)
 岩手県気仙郡住田町の観光洞「滝観洞」が今年より、平日冬季休業を実施することがわかった。
 期間は10月28日〜2月末日で、営業は土・日・祝日のみ。15名以上の団体に関しては、事前予約で平日も見学可能。
 なお、滝観洞観光センターや滝流しそばは3月まで休業予定。「白蓮洞」は引き続き閉洞中。

住田町ウェブサイト(滝観洞)




バンクーバー国際映画祭で「THE CAVE」上映(2019/10/15 バンクーバー経済新聞より入手)
バンクーバー国際映画祭でタイ洞窟の救助劇描く「The Cave」 救助ダイバー出演も

【カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー発】
 10月11日に閉幕した「バンクーバー国際映画祭」で、タイ洞窟の少年サッカーチーム救出劇を描いた「The Cave」(トム・ウォラー監督)が上映され、監督と共に救助チームの一員で映画にも出演したダイバーらも登壇した。
 2018年にタイ北部のタムルアン洞窟で起きたサッカーチームの少年とコーチの救出劇を題材にした同作。タイ人の母を持つウォラー監督は「事件が起こった時には父の国のアイルランドにおり、世界中の人たちと同様にニュースを聞きながら無事を祈っていた。タイの人たちと世界中から集まったチームが協力して救出に成功した時に映画化しようと決意した」と話す。
 「この物語は救出に関わった名もないボランティアの人々の物語」とも。映画では世界中から駆け付けた洞窟ダイバーだけでなく、炊き出しなどで協力した地元の人々、洞窟の水を減らすためポンプを提供した人や、排出した水のため穀物が全滅するのを無償で受け入れた農民たちなど、救出劇の裏で活躍した人々の姿が描かれる。ウォラー監督は「救出が成功したのは世界中からタイの山奥に駆け付けた、たくさんの人々が一つになったからだと思う。映画は人々が国籍、宗教などを超えてつながることができるという希望を見せている」と話す。
 救出チームの一員として実際に現地で活動したアイルランド在住の洞窟ダイバー、ジム・ウォーニーさんと、バンクーバー出身の洞窟ダイバーのエリック・ブラウンさんは同作にダイバー役として参加。迫真の演技を見せ映画にリアリティーを加え上映後に登壇した会場で大きな喝采を受けた。
 映画では、アイルランドに妻を残して現地に駆け付け救助に加わったウォーニーさんの姿や、暗い洞窟の中で数時間に及んだ過酷な救出シーンが再現される。ウォーニーさんは「洞窟ダイバーというのはなぜそんな危険なことをするのだ、とよく聞かれる。実際に事故で亡くなった仲間もいる。しかし、今回はその特技で人々の役に立てたので本当に良かったと思う」と静かに話した。

※日本での劇場公開は未定。
THE CAVEウェブサイト





テレビドラマ「八つ墓村」放送(2019/10/12 入手)
スーパープレミアム八つ墓村宣材 NHK BSプレミアムにて10月12日、スーパープレミアム「八つ墓村」が放送された。時間帯は21:00〜23:00。
 本作は横溝正史原作の金田一耕助シリーズの一作。10回目となる映像化で、前回からは15年振り。出演は吉岡秀隆、村上虹郎、真木よう子、蓮佛美沙子ほか。
 かつて大量殺人が起きた八つ墓村での連続殺人事件を名探偵:金田一耕助が推理するといった内容で、舞台となる洞窟は阿哲台の観光洞「満奇洞」と管理洞「宇山洞」でロケが行われた。
 洞内シーンは全く違和感のないものとなっており、1977年製作の松竹版「八つ墓村」以来の洞窟ドラマとしても楽しめるものになっている。

新見市ウェブサイト(満奇洞)




洞窟切手「福井市がホストタウン  スロベニア共和国を応援しよう!」発行(2019/10/7 入手)
 日本郵便株式会社北陸支社より10月7日、オリジナルフレーム切手「福井市がホストタウン スロベニア共和国を応援しよう!」が発行された。1シート10枚のうち、1枚がスロベニアの観光洞「シュコツィアン洞窟群」。
 このフレーム切手シリーズは「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」に参加する国・地域の住民等が末永い交流を実現することを目的とした取り組み。
  「シュコツィアン洞窟群」は、1986年にユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録されている。
 額面は84円。1シート10枚。シール式。販売価格は1330円。500シート限定。福井県福井市内の郵便局、東京中央郵便局、大手町郵便局及び「郵便局のネットショップ」にて発売。

郵便局のネットショップ
シュコツィアン洞窟群ウェブサイト





秋吉台、世界ジオパーク推薦を見送り(2019/10/5 産経新聞より入手)
世界ジオパークで日本委、秋吉台の推薦見送り 山口

 有識者らでつくる日本ジオパーク委員会は、貴重な地形や地質を備えた自然公園「世界ジオパーク」への認定を目指す山口県の「Mine秋吉台」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)への来年の推薦を見送ると発表した。認定は最短でも令和5年以降となる見通し。
 委員会は見送りの理由を「来訪者にジオパークの国際的な価値を十分伝えられていない」と指摘した。さらに、世界ジオパークに対する地域での理解浸透も課題とした。
 Mine秋吉台は広さ約470平方キロで、同県美祢市の全域に相当する。石灰岩からなる国内最大のカルスト台地や鍾乳洞で知られ、早春恒例の山焼きには多くの観光客が訪れる。平成27年に日本ジオパークに認定された。
 また委員会は、日本ジオパークへの新規認定を目指す「五島列島」(長崎)も審査したが、認定を見送り、ガイド養成や教育活動などを引き続き求めた。五島列島は長崎県五島市の島々や海域で構成し、福江島にある断崖絶壁の大瀬崎は代表的景観の一つとされる。
 このほか、日本ジオパークに認定済みの「桜島・錦江湾」(鹿児島)のエリア拡大については保留とし、運営態勢の改善などを注文した。
 日本ジオパークは全国に44地域あり、そのうち9地域が世界ジオパークに認定されている。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(特別天然記念物 秋吉台)




スロベニア、ディヴァーチャ洞窟で宇宙飛行士が訓練(2019/10/1 時事通信より入手)
宇宙飛行士の大西さんら、スロベニアの地下洞窟で訓練

【スロベニア共和国・ディヴァーチャ発】
 スロベニアのカルスト地方の地下深くに形成された肌寒く、暗く、ぬかるんだ洞窟で、宇宙飛行士6人が将来のミッションに向けて極限環境を利用した訓練を行った。
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産にも登録されているシュコツィアン洞窟群で6日間の訓練を終えた6人は先週25日、地上の光に目をしばたたかせながら姿を現した。
 これで6人は欧州宇宙機関が計画した6週間の訓練を終了したが、なぜ地下へ向かったのだろうか?  訓練に参加した日本人宇宙飛行士の大西卓哉さん(43)はAFPの取材に対し、洞窟内の生活が気持ちの面で宇宙での生活と非常によく似ており、実際のところ洞窟での生活は宇宙での生活よりずっと難しいと感じたと語った。  湿度は100%に近く、光はヘッドランプしかないことに加え、6〜10度の間を上下する洞窟内の気温も考慮すれば、大西氏の厳しい口調も驚くことではない。
 同じく宇宙飛行士の一人であるドイツのアレクサンダー・ゲルスト氏は、静かな暗闇の中で外の世界から完全に隔離された心境について、「コンフォートゾーン(居心地がいい場所)から出て、感覚がすべて奪われたよう」に感じたとAFPに語った。同氏はこれまでに2回、国際宇宙ステーション(ISS)で任務にあたったことがある。
 洞窟内の訓練は今回で6度目だが、スロベニアで行われたのはこれが初めて。訓練には大西氏、ゲルスト氏のほか、米国、カナダ、ロシアの宇宙飛行士が参加した。

※訓練を行ったのはシュコツィアン洞窟群ではなく、隣接する観光洞「ディヴァーチャ洞窟」。
ディヴァーチャ洞窟(Divaska Jama)ウェブサイト





与論島の洞窟で希少なヌマエビ3種を発見(2019/9/18 南海日日新聞より入手)
与論島北部の洞窟で希少なヌマエビ3種発見

 沖縄県立芸術大学と鹿児島大学、琉球大学の研究チームが、与論島北部の洞窟の地下水域で、希少なヌマエビ類3種を発見したことが分かった。3種は同島で初記録。これまでに沖縄県が分布の北限だったチカヌマエビとクラヤミヌマエビ(仮称)の2種は最北限記録となる。今月3日付の日本甲殻類学会誌に論文が発表された。
 研究チームは藤田喜久(沖縄県立芸大准教授)、上野大輔(鹿児島大大学院)、鈴木廣志(同大名誉教授)、渡久地健(琉球大)の4氏。
 同島那間地区にある洞窟で2017年5月と19年3月に調査を行い、洞窟の深さ約9メートルの底部から約27メートル奥にある地下水域で、チカヌマエビとアシナガヌマエビ、クラヤミヌマエビの3種を採集した。いずれもヌマエビ科で体長1.5〜3センチ程度。
 チカヌマエビは沖縄島や宮古、八重山諸島に分布。アシナガヌマエビは沖縄、大東、宮古諸島のほか奄美諸島の沖永良部島にも分布。2種はともに環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に位置付けられている。
 クラヤミヌマエビは宮古島だけで生息が確認されていた。新種の可能性があり、宮古島の標本を基にした分類学的研究が進められている。研究チームは今回見つかった与論島の標本も含め「今後の研究の進展が期待される」としている。
 3種が見つかった洞窟の地下水域は、潮の干満の影響を受けて水位が変動する「アンキアライン環境」と呼ばれる。鈴木名誉教授は「普段は人目につきにくく、生物多様性の低いと思われるアンキアライン環境の潜在的な資源の豊かさを示す成果」と評価し、「3種は生息数が少なく、生息環境も極めて狭い。地元住民が保全してきた環境をこれからも守っていくことが大事だ」と述べた。




龍泉洞、オリジナル商品が発売(2019/9/16 入手)
 岩手県下閉伊郡岩泉町の観光洞「龍泉洞」の関連商品「龍泉洞ウサギコウモリTシャツ」と「龍泉洞の炭酸水」が新発売となっていることがわかった。
 Tシャツは、バックプリントとしてウサギコウモリがデザインされたもの。滴下水が落ちる洞内でのウサギコウモリということだが、特徴はあるものの、微妙な出来栄え。表は無地。Tシャツとしては2008年発売以来の2度目(前回はバックプリントとして龍泉洞の文字)。綿100%。S〜XLサイズで各2000円(税込)。 購入は龍泉洞向かい「龍泉洞観光会館」にて。
 炭酸水は、一般的なものよりもまろやかで優しい感じ。183円(税込)。 購入は「龍泉洞観光センター」「道の駅いわいずみ」ほか。通信販売も行っている。

龍泉洞ウェブサイト
岩泉ホールディングス株式会社乳業事業部オンラインショップ





トルコ、洞窟観光への取り組み開始(2019/9/8 トルコ・ラジオ・テレビ協会より入手)
アンタルヤで洞窟観光発展に向けた試み

【トルコ共和国発】
 トルコで場所が明らかになっている洞窟3505か所のうち735か所があるアンタルヤ県で、洞窟観光の発展に向けても取り組みが開始された。
 アンタルヤ県によって洞窟観光の発展を目的として都市中心部で長さ50キロメートルにわたるコジャイン洞窟とカライン洞窟への観光が催された。
 観光にはアンタルヤ県のミュニル・カラロール県知事、洞窟連盟のビュレント・ゲンチ会長、来賓、バルカン諸国の登山家たち、報道陣、多数の自然愛好家が出席した。
 ろうそくの炎が道しるべとなった洞窟では、ランプの助けを借りて岩を登って観光が行われた。
 トルコで最も広い入口と最も大きなギャラリーを持つ洞窟で数百年前にできた鍾乳石、石筍、円柱が来訪者を魅了した。
 3500年前にできたとされる洞窟内ではアザーンが読み上げられ、コンサートが行われた。
 観光ではガイド15人が洞窟に関して説明した。
 カラロール県知事は記者たちに発言し、アンタルヤ県はその自然美によって魅了する都市であると明かし、洞窟、滝、森林、固有の植物、そしてあらゆる美しさを保護しなければならないと語った。

※カライン洞窟(Karain Cave)はアルタルヤ市にある石灰洞。旧石器時代の遺跡洞となっている。




埼玉県秩父市の洞窟でメナシヨコエビ調査(2019/9/4 埼玉新聞より入手)
新種の可能性「かなり高い」 秩父の洞穴に生息、メナシヨコエビを広島大学の准教授らが調査

 秩父地域の洞穴で8月29日、広島大学大学院教育学研究科の富川光准教授(41)が洞穴内に生息するメナシヨコエビの調査を行った。新種とみられ、調査を継続するという。
 メナシヨコエビは色素や目が退化し、接触性感覚器官が発達しているエビ。1年前にNPO法人日本洞穴探検協会の山内正理事長(68)が洞穴に多くの個体が生息していることを確認後、鑑定の依頼を受けた富川准教授が新種の可能性を指摘し、改めて現地調査を実施することになった。
 山内理事長の案内で、富川准教授は洞穴内に進入。複数の水たまりに多数のメナシヨコエビが生息していることを確認し、スポイトを使って採取した。メナシヨコエビにとっては理想的な生息環境で、多くの個体が観察しやすい場所にいることに驚いていた。
 富川准教授は「新種の可能性がかなり高いので、これからさらに詳しく調べていきたい」と話していた。




金武鍾乳洞、陶器カムィヤキが完全な形で発掘(2019/9/ 1 朝日新聞より入手)
沖縄)琉球列島で流通した陶器、鍾乳洞遺跡から発掘

 沖縄国際大学(沖縄県宜野湾市)の考古学研究室(代表・上原靜教授)による金武鍾乳洞遺跡発掘調査でこのほど、ほぼ完全な形のカムィヤキが発見された。陶器片として出土することの多いカムィヤキが、原形で確認されるのは極めてまれ。上原教授は「ほぼ原形で見つかるのは貴重」と説明。「見たことがない模様が施されており、今後詳細な調査をする必要がある」と話した。
 カムィヤキは、11世紀後半から14世紀中にかけて徳之島で生産された陶器の名称。壺屋焼よりも古く琉球弧の島しょ地域にほぼ限られて流通していたといわれている。
 ほぼ原形のカムィヤキは金武公会堂裏の鍾乳洞開口部付近から見つかった。同一の土層からは中国産青磁器片、グスク土器片などもまとまった形で出土した。
 同大研究室では、発掘技術を学ぶため学生が遺跡を発掘している。金武鍾乳洞の調査は町教育委員会と共同で学生24人が参加し、7〜19日まで行われた。
 同大の宮城弘樹講師は「同じ土層からは牛やイノシシの骨、貝殻も出土しているため、同遺跡が人々の生活の場だった様子がうかがえる」と説明。発掘に参加した3年生の新城泰志さん(20)は「あまりに完全な形なので慎重に作業した。大きな発見に関わることができてうれしい」と喜んだ。

株式会社インターリンク沖縄ウェブサイト(金武鍾乳洞の古酒蔵)




洞窟切手「浪漫孤島 うふあがり島 南大東島」発行(2019/8/30 入手)
 日本郵便株式会社沖縄支社より8月30日、オリジナルフレーム切手「浪漫孤島 うふあがり島 南大東島」が発行された。1シート10枚のうち、ガイド式観光洞「秋葉地底湖」と観光洞「星野洞」が1枚ずつデザイン。
 「秋葉地底湖」はケイバーには「第7ポイントの穴bP」として知られた洞窟で、洞口から約50mの場所に地底湖がある。入洞するにはオフィスキーポイントに要予約のこと。
 「星野洞」はふるさと創生基金によって開発された観光洞で、もともとは「第15ポイントの穴」として知られていた洞窟。日本一の長さと言われているストローがある。
 額面は82円。1シート10枚。販売価格は1300円。550枚限定。沖縄県南大東村の南大東局、那覇市の那覇中央局、牧志局、首里局、首里当蔵局、首里末吉局、首里大名局、首里汀良局、首里山川局、首里寒川局、西原町の西原局、西原我謝局、西原坂田局、北大東村の北大東局(計14局)及び「郵便局のネットショップ」等にて発売。

郵便局のネットショップ
南大東秘境探検ツアー オフィスキーポイント
星野洞ウェブサイト





あぶくま洞、和装でフラメンコ撮影 (2019/8/28 福島民友新聞より入手)
あぶくま洞で「フラメンコ」 和装で踊る映像撮影、12月公開へ

 47都道府県の名所を巡り、和装でフラメンコを踊る映像プロジェクト「日本に恋した、フラメンコ」の撮影が25日、田村市のあぶくま洞で行われた。
 フラメンコダンサーの永田健さんがフラメンコと日本文化を融合させて発信することで、互いの魅力をより高めようと企画した。同日は、県内のフラメンコ教室などに通う約20人のダンサーが出演した。
 鍾乳洞の神秘的な空間の中、和服姿で情熱的に踊った。
 映像は12月ごろから、インターネット動画サイトなどで公開される予定。

あぶくま洞ウェブサイト




豪州の海底洞窟、新種「クリスマスイルミナンス」発見 (2019/8/25 読売新聞より入手)
新種の光るクモヒトデ発見…中部大チーム、海底洞窟で

 オーストラリアのクリスマス島の海底洞窟で、新種の光るクモヒトデを発見したと、中部大の大場裕一教授(発光生物学)らの研究チームが発表した。シンガポールの学術誌に論文が掲載された。
 海底洞窟に生息する発光生物の発見は、今回が初めてとみられるという。チームはこのクモヒトデを、発見場所にちなんで「クリスマスイルミナンス」と名付けた。
 見つかったのは、「盤」と呼ばれる体の中央部分の直径が約6ミリ、5本の腕の長さがそれぞれ約8.5センチのクモヒトデ。海底洞窟の砂に埋まっていて、掘り起こして触ると、腕が緑色に光った。
 光る理由はわかっていないが、大場教授は「敵に襲われた時に光り、より大きな生物を呼び寄せることで、敵を追い払おうとしているのではないか」と話している。
 平野誉・電気通信大教授(有機光化学)の話 「チョウチンアンコウなど、深海の生物が光るのはよく知られているが、海の洞窟にすむ生物が光るのはこれまで聞いたことがない」。




「南の島のよくカニ食う旧石器人」発売(2019/8/23 入手)
  科学研究や社会との関わりと共に最先端の話題を解説する岩波科学ライブラリーシリーズ「南の島のよくカニ食う旧石器人」が発売された。
 国立科学博物館の研究員である著者が、沖縄県「サキタリ洞」「ハナンダガマ」「武芸洞」での最新発掘調査を紹介。旧石器人の食生活がいきいきとした描写で書かれ、入門用としてはとてもわかりやすい。
 「穴があったら入りたい人たち」という一項目があり、おきなわワールドに勤務するケイバーが登場。調査に協力したこのケイバーに対する感想は、洞窟関係者としては笑える一節である。
 岩波書店発行。藤田祐樹著。B6サイズ136ページ。定価1,300円(税別)。8月23日発売。
 購入は書店、honto楽天ブックスAmazon.co.jpほかにて。

ガンガラーの谷ウェブサイト



河内の風穴、お盆に1日約1000人来客(2019/8/22 読売新聞より入手)
暑さ逃れ別世界…滋賀・多賀町の「河内の風穴」

 滋賀県多賀町の洞窟「河内の風穴」が、涼を求める観光客らでにぎわっている。
 総延長が約10キロに及ぶ鍾乳洞で、内部は一年を通じて12度前後という。観光客らは高さ約1メートルの入り口をくぐり、冷気が漂う200メートルほどの見学エリアを巡っていた。お盆には1日約1000人が訪れたという。
 三重県桑名市の男性会社員(53)は「まるで冷蔵庫の中みたい。外は暑いので、ずっと中にいたいです」と話した。問い合わせは河内風穴観光協会(0749−48−0552)。

公益社団法人びわこビジターズビューロー ウェブサイト(河内風穴)




日原鍾乳洞、お盆に1日約2000人来客(2019/8/22 読売新聞より入手)
ひんやり11度、幻想の涼…鍾乳洞ライトアップ

 東京都奥多摩町にある都指定の天然記念物「日原鍾乳洞」が、涼を求める人たちで連日にぎわっている。
 総延長1270メートルの洞内は1年を通じて気温が11度に保たれ、訪れた人たちは上着をはおりながら、ライトアップされた幻想的な光景に見入っていた。管理する「日原保勝会」によると、猛暑と重なった11〜13日は、1日の来場者数が十数年ぶりに2000人を超え、その後も連日、700人以上が訪れているという。

日原保勝会ウェブサイト(日原鍾乳洞)




安森洞、そうめん流しが好評(2019/8/18 毎日新聞より入手)
地元の人々が掘った安森洞 慰労会のそうめん流しが名物に 愛媛・鬼北

 洞窟から湧き出す冷水を使った「安森洞そうめん流し」(愛媛県鬼北町)。山深いエリアにあるが多い時には1日700人が訪れ、行列ができる。ネギ、大葉、タマネギ、ショウガ、ミョウガ、ワサビと薬味も豊富で、甘めのつゆに町自慢のユズの皮をすり下ろせばさっぱりした香りが広がる。
 地元の人々でつくる「安森鍾乳洞保存会」が毎年夏に運営。昨年は西日本豪雨で被災し中止となったが復旧した。冷水が湧く「安森洞」は無料で探索できる。ひやっとした洞内は大人がかがむ程度の高さで天井からは水がしたたり、数十メートル進むと水場に。同会会長の程内覚さん(69)によると、洞窟は鍾乳洞ではなく地元の人々が掘ったものだという。
 40年前、元々あった小さな穴から鍾乳石のようなものが流れてきたため、「奥に鍾乳洞があるはず。町おこしになる」と程内さんらがクワなどで岩を削った。しかし、半年ほどで固い岩盤に当たり断念。鍾乳洞はなかった。諦めて開いた慰労会でそうめん流しをした。「それがおいしかったんよ」と程内さん。小屋を整備し、夏の風物詩として39年続く。今年の営業は9月1日まで。大人600円、小人300円、幼児200円、問い合わせは安森ロマン亭(0895−48−0830)へ。

鬼北町ウェブサイト(安森洞そうめん流し)




七ツ釜鍾乳洞、足水が好評(2019/8/18 長崎新聞より入手)
「足水」でひんやり 西海・七釜鍾乳洞

 残暑が続く中、西海市西海町の国指定天然記念物、七釜鍾乳洞の入り口に、冷水を使った足湯ならぬ「足水」が今年も登場。訪れた家族連れらが楽しんでいる。
 約5年前から夏場に設置。鍾乳洞からこんこんと流れ出る水温約15度の冷水を、ヒノキ製の二つの浴槽に引いた掛け流しで、一度に約15人が利用できる。鍾乳洞から吹いてくる冷風も心地よい。
 佐世保市から家族で訪れた小学6年の吉居春音さん(12)は「足を浸した瞬間、一気に涼しくなった。冷たくて足の感覚がなくなりそう」と笑顔を見せていた。

※観光洞名は七ツ釜鍾乳洞。天然記念物としては七釜鍾乳洞として登録されている。
さいかいシティネット ウェブサイト(七ツ釜鍾乳洞)





「洞窟学雑誌 第43巻」発行(2019/8/10 入手)
 日本洞窟学会の機関誌「洞窟学雑誌」の第43巻が日本洞窟学会会員に配布された。発行日は2018年12月31日。
 B5サイズ54ページ。3000円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。掲載論文は以下の通り。
 ・氷結誘導型洞穴成炭酸塩鉱物とその古気候学的な重要性 
 ・玉泉洞における洞窟大気のベンチレーションと二次生成物の形成条件
 ・白保竿根田原洞穴遺跡下部洞窟の石筍から得られた過去600年間の環境記録
 購入・問い合わせは日本洞窟学会事務局(北九州市立自然史・歴史博物館 いのちのたび博物館内/TEL093−681−1011 Fax093−661−75038)まで。一部のバックナンバーも取り揃えている。




トルコ、カライン洞窟で35万年前の手斧発見(2019/8/7 トルコ・ラジオ・テレビ協会より入手)
アンタルヤ・カライン洞窟で35万年前の手斧発見

【トルコ共和国発】
 アンカラ大学言語歴史地理学部考古学学科科長でカライン洞窟発掘調査隊長のハールーン・タシュクラン教授は、カライン洞窟で今年行った発掘調査が終了したと述べた。
 タシュクラン教授は、「発掘で、人の手の長さを持ち、両側に鋭利な刃があり、尖端が尖った、今から35万年前のものである手斧が見つかった。この手斧は、日常生活の作業や狩りで使われていたと考えられる」と語った。
 タシュクラン教授は、洞窟での発掘で以前も同様の手斧1本が見つかったことがあると話した。

※カライン洞窟(Karain Cave)はアルタルヤ市にある石灰洞。旧石器時代の遺跡洞となっている。




「ケイビングジャーナル第66号」発行(2019/8/1 入手)
ケイビングジャーナル66号 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第66号が発行された。A4サイズ56ページ。650円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。
 内容は以下の通り。特集として第5回国際洞窟写真家会合秋吉台大会が取り上げられており、世界の洞窟写真家による美しいカラー写真が12点掲載されている。
 ・グラビア
 ・スペレオニュース
 ・イベントカレンダー
 ・世界中の洞窟写真家が日本に集結! 第5回国際洞窟写真家会合秋吉台大会
 ・第5回国際洞窟写真家会合秋吉台大会参加者撮影写真紹介
 ・インドネシア洞窟学サマースクール2018報告
 ・インドネシア・ハルマヘラ島プロジェクト2017−2019
 ・富士南麓・東臼塚南溶岩流でスパッター樹型を発見
 ・テクノ洞窟
 ・洞窟屋蟻墨、南西諸島をゆく 第3回 時間が止まったような島 後編
 ・プロジェクトボード
 ・洞窟書籍新刊紹介
 ・学会からのお知らせ
 ・編集部からのお知らせ
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。龍泉洞(岩手県岩泉町)、カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、竜ヶ岩洞(静岡県浜松市)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。

ケイビングジャーナル ウェブサイト




ベトナム、ティエンドゥオン洞窟がアジア記録に認定(2019/7/25 VIETJO ベトナムニュースより入手)
世界遺産フォンニャ・ケバンの「天国洞窟」、アジアの新記録に認定

【ベトナム社会主義共和国発】
 北中部地方クアンビン省の世界遺産フォンニャ・ケバン国立公園内にあるティエンドゥオン(Thien Duong=天国)洞窟がこのほど、アジア・ブック・オブ・レコード(インド・ファリダバード)から「アジアで最もユニークで壮大な鍾乳石と石筍を有する洞窟」に認定された。
 ティエンドゥオン洞窟は2005年に英国の探検隊によって発見され、2010年に観光客の受け入れを開始した。高さ60〜80m、幅30〜100m、長さ31.4kmで、「ベトナム最長の乾いた洞窟」にも認定されている。
 クアンビン省の省都ドンホイ市から北西に60km離れたところに位置し、海面水位から360mの原生林にあるティエンドゥオン洞窟は、同省の観光の目玉となっている。

ティエンドゥオン洞窟ウェブサイト




ギリシャ、アピディマ洞窟から アフリカ外での最古ヒト化石発見(2019/7/11 朝日新聞より入手)
ギリシャで発見の頭骨、21万年前のホモ・サピエンス?

 ギリシャで見つかった頭骨化石が約21万年前のホモ・サピエンスのものだったと、同国やドイツの研究チームが11日、英科学誌ネイチャーで発表する。年代が正しければ、ユーラシア大陸における最古のホモ・サピエンスとなり、初期の現生人類がアフリカ大陸を出た時期の見直しにつながる可能性がある。
 この頭骨は後頭部のみ。ギリシャ南部にあるアピディマ洞窟の調査で、1970年代後半に見つかった。チームが今回、改めて調べると、約21万年前のものとみられ、ネアンデルタール人ではなく現代人に通じる丸みある形などの特徴を持つと考えられた。
 現生人類のホモ・サピエンスは約25万〜30万年前にアフリカで誕生後、世界に拡散したと考えられている。アフリカを出てユーラシア大陸に移った時期については、5万〜6万年くらい前との説が有力だが、それに先立つ15万〜20万年前にも第一波があったとの見方もある。
 特徴的な顔面部がない頭骨をどう評価するかは簡単ではないが、チームは「従来考えられていたより古い時代に、さらに遠くまで現生人類がアフリカから出ていたことになる」と結論づけている。
 論文は、ネイチャーのサイト(https://www.nature.com/articles/s41586-019-1376-z)で読める。

※アピディマ洞窟(Apidima Cave)は地中海に面した石灰洞。現在の水面から4〜19mの位置に4つ開口している。




あぶくま洞、新洞口を探して学術調査(2019/7/10 福島民報より入手)
あぶくま洞 発見50年で学術調査 観光活用の可能性探る

 田村市滝根町にある観光鍾乳洞「あぶくま洞」の学術調査が9日、始まった。日本洞穴探検協会と日本地底探検協会が滝根振興公社の協力を得て15日まで地質や地下水の専門家と未公開部分を調査し、今後の観光活用の可能性を探る。
 あぶくま洞は1969(昭和44)年の発見から今年で50年の節目となる。滝根振興公社が管理、運営している。現在公開しているのは入り口から約600メートルのコースで、未公開部分が約2.5キロある。
 今回は、未公開部分のうち「奥本洞」と呼ばれる部分が外部とつながっていないかを重点的に調べる。高さ60メートル以上の空間がある「東本洞」なども調査する。
 奥本洞は、電波を用いた過去の無線探査で、外とつながっている可能性が指摘されている。仮に外とつながっていれば、一般公開への道が広がる。奥本洞の内側から無線探査するほか、外側の山の斜面でコウモリを観察し、穴の在りかを探る。
 日本地底探検協会の菊池正志理事は「電灯や手すりなどを付けず、ガイドの引率で自然のままの生きた鍾乳洞を見てもらうなど、あぶくま洞の新たな魅力につなげたい」と結果に期待している。

※滝根振興公社は、正しくは一般財団法人田村市滝根観光振興公社。
あぶくま洞ウェブサイト
日本洞穴探検協会ウェブサイト





ベトナム、クアンビン洞窟フェスティバル2019を開催(2019/7/5 VIETJO ベトナムニュースより入手)
「クアンビン洞窟フェスティバル2019」、7月20日から開催

【ベトナム社会主義共和国発】
 世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園を擁する北中部地方クアンビン省で7月20日(土)から8月20日(火)にかけて、「クアンビン洞窟フェスティバル2019」が開催される。
 開幕式は7月20日の19時30分から22時30分まで、同省ドンホイ市のバオニンビーチ広場およびボーチャック郡ソンチャック村のティエンドゥオン洞窟生態観光区で行われる。
 今回のフェスティバルは、各種イベントを通じてクアンビン省の観光商品や資源を国内外の観光客や投資家、ツアー会社にPRし、省の観光開発や観光客の誘致を促進することを目的としている。
 7月20日には、フォンニャ・ケバン国立観光区開発マスタープラン発表式典も執り行われる。また、1ヶ月間の会期中は、ドンホイ〜ダナン(南中部沿岸地方ダナン市)線の就航やアミューズメントパーク「オゾトップツリーパーク(Ozo Toptree Park)」のオープンのほか、シティツアーや観光宿泊施設などの新たな観光商品・サービスをお披露目する。




「山口ケイビングクラブ会報 第54号」発行(2019/6/30 入手)
 山口県秋吉台を拠点とする「山口ケイビングクラブ」の年次研究報告が発行された。B5サイズ38ページ。内容は以下の通り。
 ・ケイビング情報
 ・「秋山石灰の穴」学術調査の内容
 ・秋吉台周辺の石灰生産史と秋山石灰工業
 ・環境DNAによる秋山石灰の穴の微生物群衆解析
 ・秋山石灰の穴の堆積物
 ・秋山石灰の穴の石筍の透明度と生成環境
 ・秋芳洞ハイドログラフの解析
 ・秋吉台中低位洞窟の発達史研究その1 −芝尾の穴調査報告より−
 ・山口大学洞穴研究会一回生雑感
 購入・問い合わせは山口ケイビングクラブ事務局(秋吉台科学博物館内/TEL0837−62−0640 Fax0837−62−0324)まで。一部のバックナンバーも取り揃えている。

山口ケイビングクラブ ウェブサイト




安森洞、流しそうめん再開へ(2019/6/27 愛媛新聞より入手)
鬼北・安森洞そうめん流し 30日から

 愛媛県鬼北町小松の安森洞周辺で住民らが毎年夏に運営する「安森洞そうめん流し」。昨年は7月の西日本豪雨で被災し、1週間ほどで中止を余儀なくされたが、「町の夏の風物詩」の継続に向け住民や町が復旧作業に尽力。今季も例年通り6月最終日曜の30日オープンにこぎ着けた。
 安森鍾乳洞保存会などによると、昨年7月7日の豪雨で、洞窟へ向かう山道は流れて来たはがれたアスファルトでふさがれ、土砂崩れも相次いだ。会は同日、開催中止を決定。数日後にようやく会場にたどり着いたが、辺り一面は数え切れない石が転がるなどし、年度内の営業を見送った。現地を見た程内覚会長代行(69)は「駐車場の土も流出し、とても夏の間の再開は考えられなかったが、何とか続けたいという気持ちはあった」と振り返る。
 その後、町が道路や会場の復旧などに着手。会員も土砂の除去作業などで何度も現地に足を運び、本年度の営業に向け準備を進めてきた。

※安森洞は掘削による人工洞である。
鬼北町ウェブサイト(安森洞そうめん流し)





ウクライナ、ダブリダ洞窟で北半球最大の鳥の化石発見(2019/6/27 スプートニク日本より入手)
クリミアで北半球最大の鳥の化石見つかる 体重450キロ

 ロシアのボリシャク記念古生物学研究所の研究チームがクリミア半島で、北半球最大の鳥、Pachystruthio dmanisensisの化石を発見した。体重450キロ超。論文は学術誌「Journal of Vertebrate Paleontology」に発表された。
 Pachystruthio dmanisensisは150万〜180万年前に生息し、古代の人類と同じ時期を生きていた。サイズは現代のダチョウの3倍大きく、体重は450キロ超。これまで北半球で発見されたなかで最大の鳥類となる。南半球では体重640キロを超えるVorombe titanの化石が見つかっている。
 化石は昨年の自動車道建設工事で発見されたクリミア半島のタブリダ洞窟で見つかった。洞窟ではPachystruthio dmanisensisの大腿骨の化石に加え、メリジオナリスゾウ、エラスモテリウム、絶滅したシカ、ウマ、イヌ科の生物、肉食のホモテリウム属、アメリカンチーター、ハイエナの化石が見つかった。
 論文によると、化石が見つかった動物は全て、およそ同じ時期を生きていた。

※タブリダ洞窟(Taurida Cave)はクリミア半島にある石灰洞。高速道路の建設作業中に偶然に発見された。




秋吉台、独メディア関係者が視察(2019/6/26 山口新聞より入手)
独メディア関係者が美祢観光地を視察

 ドイツのメディア関係者5人が25日、国内最大級のカルスト台地、秋吉台や鍾乳洞、秋芳洞など美祢市内の観光地を視察した。26日以降は萩市、長門市などを訪れて取材。母国で県内を含む瀬戸内地域の魅力をPRしてもらう。
 山口県や広島県など瀬戸内を共有する7県と民間企業でつくるせとうち観光推進機構が誘致した。同機構がインバウンドプロモーションの重点対象市場の一つに位置付けるドイツからの誘客を促そうと、視察ツアーを実施。30日まで山口県内のほか広島、愛媛、香川各県の観光地を訪問する。
 ツアー初日、秋吉台ではカルスト展望台から美しい草原を満喫。サイクリングやトレッキングを楽しんだ。県内の行程は27日までで、26日は萩市の萩焼の窯や城下町、27日は長門市の元乃隅神社などを訪れる。
ドイツのラジオ、情報誌での紹介を予定しているエリザベス・コンスタンティニードスさん(42)は「秋吉台の大自然が素晴らしくて感動した。『行くべき場所だ』と紹介したい」と話した。
 同機構はドイツに加え、イギリス、フランス、アメリカ、オーストラリアも重点対象市場としており、27日〜7月2日にはイギリスのメディアを対象にしたツアーを実施。兵庫、香川、徳島各県を訪問する。




龍河洞、プロジェクションマッピングで一新(2019/6/22 高知新聞より入手)
龍河洞が光の異空間に プロジェクションマッピングで一新、SNS映えへWi−Fi完備

 最新鋭の照明・音響技術を使った演出で生まれ変わる龍河洞(香美市土佐山田町逆川)は、プロジェクションマッピング(PM)を活用するほか、各ポイントの照明もカラフルになる。洞内をスマホで撮影し、SNS投稿できるよう「Wi−Fi環境も初めて整備。担当者は「感動と興奮に加え、心の奥にグッと響くものを探求してほしい」と呼び掛けている。
 「龍河洞みらい」(古川陽一郎社長)が、龍河洞保存会などと昨年7月から約1億6000円かけて改修。県と香美市が5000万円ずつ支出した。これまでに期間限定で、洞内の一部をイルミネーションなどで彩ったことはあるが、全面的に改修し常設するのは初めて。
 演出は、全国的なアーティストらが「時間や世界、命について思いをはせる冒険」などのコンセプトに沿って担当。洞内各所で見どころとなる鍾乳石や滝を鮮やかな発光ダイオードが照らし、龍河洞のために作曲されたBGMも高揚感を高める。
 クライマックスは、洞内最深部に広々した空間がある「七福神の館」。10分に1回、約4分間のPMが鍾乳石に映される。龍河洞が発見された時代から石器時代へタイムスリップし、現代に戻る。そんなショートムービーになっており、ダイナミックな時空の旅を体感できる。
 そのほか、転倒防止のマットや手すり、電子案内板など安全対策も充実させた。
 古川社長は今後、空き店舗の目立つ商店街のリニューアルにも努めるといい「県民の宝である龍河洞のにぎわいを取り戻し、自然体験型観光の目玉として世界へ打って出たい」と力を込めた。21日夜、オープンを前に、報道関係者らに事前公開された。

龍河洞ウェブサイト




秋芳洞、照明植生対策で初会合(2019/6/17 山口新聞より入手)
秋芳洞の照明植生対策委初会合 19、20年度原因調査

 対処法を検討する対策委員会の初会合が16日、同市秋芳町の秋吉公民館であった。原因の調査や植物の除去手法の検討を進める。
 2019、20年度を各委員による洞内の環境や植生場所の調査、植物の除去手法の検討など、21、22年度を除去作業の実施、ガイドラインの作成などに充てるとする今後の予定を確認した。
 秋芳洞内の鍾乳石や壁などにはコケやシダといった植物が繁茂。照明が原因とみられる植生による緑色化が進んでいる。
 2000年代以降、過去十数年での緑色化が顕著となっているが、詳細な原因調査が実施されておらず、市教育委員会は専門家による調査と除去、抑制対策を検討しようと、「特別天然記念物秋芳洞照明植生対策委員会」を設置した。委員は大学教員や洞窟の専門家らで構成し、委員長は九州大の吉村和久名誉教授、副委員長は福岡大の石原与四郎助教が就いた。
 市教委文化財保護課の井上辰巳課長は「秋芳洞の再生は文化財保護の面からも観光事業、ジオパーク事業の観点からも美祢市にとって重要な課題と認識している。一致団結してこの難題に取り組みたい」とあいさつした。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(特別天然記念物 秋芳洞)




秋芳洞、年間入洞者数50万人を割る(2019/6/13 読売新聞より入手)
秋芳洞、入洞50万人割る 知名度の低さ課題

 国特別天然記念物の鍾乳洞「秋芳洞」(美祢市)の入洞者数が減少の一途をたどっている。2018年度は47万6282人で、過去最高だった1975年度の約4分の1まで落ち込んだ。直近の調査で、同様の観光地と比べて知名度が低いことも明らかとなり、美祢市は原因究明などを行うための費用を予算化し、対策に乗り出す。
 市によると、秋芳洞の入洞者数は、75年度に197万9446人を記録して以降、減少が続く。98年度に100万人を切り、2014年度には初めて50万人を割り込んだ。一方で、外国人の入洞者数は統計を取り始めた09年度以降、増え続けていて、17年度は約18倍の4万3077人に達した。
 市は昨年9月、秋芳洞の全国的な知名度について、日本設計(東京)に委託して調査。「秋吉台・秋芳洞」と、比較対象として知床(北海道)、ニセコ(同)、阿蘇(熊本)、鳥取砂丘(鳥取)、黒部峡谷(富山)といった自然を楽しむ5つの観光地を設定した。
 インターネットを通じて1500人に回答を求めた結果、ほかの5つの観光地は86.4〜97.2%だったが、「秋吉台・秋芳洞」は75.5%と最下位にとどまり、知名度の低さが課題として浮き彫りとなった。
 洞内の桟橋や通路、バスターミナルなど、施設の老朽化も進む。08年に旧美祢市が旧美東町、旧秋芳町と合併した際の市観光事業特別会計は、約15億6100万円の赤字を計上。管理費や人件費の削減などで14年度までに完済したが、主な収入源である入洞者数の減少は想定以上で、設備投資への費用を捻出できるようになるまで時間を要した。
 市は対策として、19年度の市観光事業特別会計に1億600万円を追加する補正予算案を先月の市議会臨時会に提案、可決された。入洞者を年代別に集計し、プロモーション対象を分析するほか、民間企業からPRの手法を指導してもらう費用などに充てる。観覧料の支払いのキャッシュレス化なども検討する。また、消費税増税に合わせて、10月1日から観覧料を100円値上げすることを決めた。
 「(入洞者の)損益分岐点は37万人。赤字体質になると、金銭的、投資的な面で立て直しが難しくなる」。同市の西岡晃市長は5月13日、市役所で開いた記者会見で、こう強調した。秋芳洞の経営について、将来的に、特別会計から企業会計に移行する考えも示した。
 企業会計に移行すると、資産額や利益額を明らかにする必要が生じ、経営感覚がより必要になる。西岡市長は「V字回復とはいかない。財源があるうちに立て直しを図りたい」と語った。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(特別天然記念物 秋芳洞)




中国、洞窟バスケットボール競技場を建設(2019/6/13 AFP通信より入手)
貴州省で村民が洞窟バスケット場を建設 冬暖かく夏涼しい

【中華人民共和国発】
 中国貴州省(Guizhou)畢節市(Bijie)納雍(Nayong)県猪場ミャオ族イ族郷新春村にある高さ約60メートルの鍾乳洞内に今年、村民たちが文化的生活を豊かにするため、自分たちの手で施工した「洞窟バスケットボール競技場」が完成した。同村は雲貴高原の典型的なカルスト地帯に位置しており、鍾乳洞はこの地の特徴的な風景だ。
 「ここは冬暖かく、夏は涼しいし、雨風もしのげる。村民たちは皆好んで体を動かしに来るよ」と、今年79歳になるスポーツ愛好家の張開学(Zhang Kaixue)さんは言う。彼はこのバスケット場の建設を計画した発起人でもある。張さんによると村はカルスト地形に位置する辺境の山岳部にあるため、物質的な豊かさには恵まれていないが、村民たちはスポーツを楽しみたいという気持ちを持っているという。社会の発展や生活を豊かにしたいという機運の高まりから、村民たちは自分たちの手でバスケット場を建設しようと思い立ったのだ。
 2016年、新春村は村民たちの寄付金、村の集団経済組織からの出資、社会からの貧困救済・貧困支援金合わせて23万元(1元=約16円)を資金とし、全村民がボランティアで労働し、約3年の歳月をかけて、洞窟内に約1000平方メートルの平地を整備し、規定サイズのバスケットコートを建設した。同時に階段状の観客席(最大1000人超収容)、ステージを建設し、コートの照明設備も設置した。「建設開始時には、専門家を呼んで地質評価をお願いした。洞窟内の安全を保つため、全工程で爆薬を使用せずに施工を行った」と張さん。
 同村党委員会の尚倫華(Shang Lunhua)副主任は「バスケット場が完成し、村民の文化的生活が一層充実するようになった」と述べ、「村民たちは時間があれば体を動かしにやってくる。ここは単なる運動場ではなく、みんながやって来て世間話をし、親睦を深めるための交流の場所にもなっている」と、施設がもたらした効果を高く評価している。




金武鍾乳洞、31年洞内熟成古酒を発売(2019/5/16 琉球新報より入手)
改元記念し泡盛発売 平成の31年間熟成 金武酒造と喜屋武商店

 泡盛製造の金武酒造(金武町、奥間尚登社長)と酒類販売の喜屋武商店(那覇市、喜屋武善範社長)が連携し、平成の31年間熟成させた「龍(たつ)31年古酒」を20日から販売する。喜屋武社長と金武酒造の奥間尚利常務は「平成から令和に年号が代わったことを記念した。落ち込んでいる泡盛の出荷量を増加させる取り組みになってほしい」と思いを語った。
 販売する龍31年古酒は辰年の1988年に蒸留した。金武酒造が古酒の貯蔵庫として利用する金武町内の鍾乳洞で88年から2019年まで熟成させた。
 平成から令和に代わる節目に合わせて、泡盛のPRや消費拡大につなげようと考え、喜屋武社長が記念製品の開発を金武酒造に持ち掛けた。平成最後の日となった4月30日に四合瓶、令和初日の5月1日に一升瓶にそれぞれ瓶詰めした。
 30年以上の古酒の場合、値段は四合瓶で3万円以上するのが一般的という。今回は多くの人に長期熟成の古酒を味わってほしいとの思いから、四合瓶は蒸留した1988年にちなんで税込み1万9880円、一升瓶は同3万9800円に設定した。四合瓶が1800本、一升瓶が300本の限定販売となる。
 喜屋武社長は「古酒を味わいながら平成の思い出や令和の目標などを語ってほしい。泡盛に興味を持っていただく一助にしたい」と期待を込めた。
 奥間常務は「長期熟成により芳醇な香りとまろやかで深みのある味に仕上がっている。古酒の奥深さ、世界観を感じるきっかけになれば」と述べた。
 龍31年古酒は喜屋武商店が販売を手掛ける。問い合わせは同商店(電話)098−868−5270。

有限会社喜屋武商店ウェブサイト(泡盛横丁)
有限会社金武酒造ウェブサイト
株式会社インターリンク沖縄ウェブサイト(金武鍾乳洞の古酒蔵)





石灰山:霊仙山、シカ食害で地肌露出(2019/5/25 産経新聞より入手)
滋賀・霊仙山、シカの食害で地肌露出

 米原市と多賀町にまたがる霊仙山(りょうぜんざん)(標高1094メートル)で、ニホンジカによる食害の現地調査が行われた。かつてササに覆われていた山頂一帯約20ヘクタールは食害で地肌が露出しており、米原市の職員や霊仙クリーンロードクラブ、霊仙山麓トレイル研究会のメンバーが小型無人機(ドローン)を飛ばして現状を確認した。
 県内最高峰の伊吹山(1377メートル)の南に対峙する霊仙山の山頂一帯は、ニホンジカがクマザサなどの植物を食べ尽くした結果、石灰岩が露出して雨のたびに泥水が流出。中腹の谷あいでは地崩れも多く、山麓の地域では土石流による被害などが懸念されている。
 伊吹山の山頂部の「お花畑」にはシカ対策の柵が設けられているが、霊仙山は「花の百名山」として知られているにもかかわらず、放置状態が続いている。
 今回の調査では、9合目付近(標高約1000メートル)の丘陵地一帯は草木がなく地肌がむき出しで白い石灰岩が露出していることが判明。雨で赤茶色の地表が流出し、新たに出来たドリーネ(すり鉢状の窪)2ヵ所も確認された。沼地にはニホンジカの足跡が多く見られ、木も根元部分がかじられて枯死していたという。
 米原市や霊仙クリーンロードクラブ、霊仙山麓トレイル研究会は6月中にも「霊仙山再生プロジェクト」(仮称)を結成し、県湖北森林整備事務所と協力して対策を進める方針だ。
 調査にあたった野生植物の生態に詳しい県立大の野間直彦准教授は「10年前はササが胸まであったのに、風景が全く変わり果てしまい、悲しい思いだ。伊吹山以上に食害のひどさが良く分かった」と話している。




ベトナム、ソンドン洞窟がトゥン洞窟と接続(2019/5/24 VIETJO ベトナムニュースより入手)
世界最大ソンドン洞窟、別の洞窟との連結発見で容積160万m3増加

【ベトナム社会主義共和国発】
 北中部地方クアンビン省の世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園にある世界最大級のソンドン洞窟の容積が、これまで発表されていた3850万m3より160万m3大きいことが分かった。英国洞窟研究協会(BCRA)などが4月初旬に行った洞窟内の川の潜水調査で、ソンドン洞窟がトゥン洞窟とつながっていることを発見した。
 潜水チームは深さ77m地点まで潜ったが、ボンベの酸素が足りなくなって引き返した。専門家らは、水路の深さは120m〜1kmに達する可能性があるとしている。ソンドン洞窟が別の洞窟と水路でつながっていることは予想されていたが、地下深くに巨大な洞窟があることは分かっていなかった。
 英国人洞窟専門家のハワード・リンバート氏は米国のニュース専門放送局CNNのインタビューで、「次回の潜水調査では120〜200mの深さまで潜れる準備をしていく。今後も興味深い発見が期待できる」と語った。
 ソンドン洞窟の探検ツアーを運営するチュアメーダット社(オサリス=Oxalis)の代表は、「次回の調査は2020年4月を予定している。水量が比較的少なく、通常より透明度が高い時期に当たるためだ」と明らかにした。

オサリス・アドベンチャー・ツアー ウェブサイト




ウンブギ、国内最大の水中鍾乳洞と発表(2019/5/8 南海日日新聞より入手)
日本最大か、海底鍾乳洞発見 天城町、縄文土器も

 天城町浅間に日本最大級の海底鍾乳洞があることが、水中探検家の調査で明らかになった。調査した広部俊明氏(54)=沖縄県恩納村=によると、浅間地区の海岸から約400メートル内陸部にある入り口の浅間湾屋洞窟(通称ウンブキ)からの総延長は約1キロ。広部氏が1998年に恩納村で発見し、これまで日本最大とされてきた恩納海底鍾乳洞(広部ガマ、総延長約680メートル)を超える規模の海底鍾乳洞とみられる。
 広部氏は数年前にウンブキの存在を確認し、天城町から潜水許可を受けて、昨年10月から今年3月にかけて4回潜水調査を実施した。
 広部氏によると、昨年10月の第1回調査では入り口から約300メートル付近まで調べ、縄文時代に製作された可能性の高い土器を海底で発見。その後の調査で、新種の可能性があるエビや2011年に見つかったウンブキアナゴの国内初水中映像の撮影にも成功した。洞内の幅は数十センチから開けた場所では約50メートルの空間があり、最大深度は約40メートルという。
 広部氏は「陸上にあっても立派な鍾乳洞。発見時は鳥肌が立つほどだった」と調査を振り返った。調査中に進行方向から魚が出現しなかった点に着目し「海と連結している鍾乳洞なら、海側から魚が流れ込んでくるはず。入り口がふさがっている可能性が高い」とみている。
 海底鍾乳洞について鹿児島大学理学部地球環境科学科の北村有迅助教は「鍾乳洞は陸上の石灰岩でできた地層が、長い年月をかけて雨水に浸食されて誕生するため、水中ではできない。約7000年前の縄文時代にあった気温上昇に伴う海面上昇で、海に沈んだと考えられる」との見解を示した。
 3月の調査は入り口から直線距離で約700メートル地点まで行ったが、鍾乳洞はさらに奥へと続いていることから今後1年間程度、同町と広部氏を中心とする潜水調査チームで調査を継続する。鍾乳洞は20年夏ごろに一般ダイバーへの公開を目指すほか、町側は撮影動画をVR(仮想現実)で疑似体験できる体制整備の検討を進めるとしている。

天城町役場ウェブサイト(2019年5月6日(月)報道ステーションで紹介「大海底鍾乳洞」発見!)
徳之島観光連盟ウェブサイト(ウンブギ)
天城町文化遺産データベース(浅間湾屋洞穴)




伊尾木洞、あなごうまつり開催(2019/5/5 高知新聞より入手)
神秘的な伊尾木洞を散策 安芸市で「あなごうまつり」

 安芸市伊尾木の伊尾木洞周辺で4日、「あなごうまつり」が始まり、洞内の無料ガイドや地場産品販売などでにぎわった。5日まで。
 伊尾木洞は約300万年前に堆積した地層が波に浸食されてできた海食洞で、地元では「あなごう」の名で親しまれている。「あなごうまつり」は住民らでつくる保存会が魅力をPRしようと開いている。
 観光客はガイドの案内で洞窟を抜け、約40種類のシダが群生する小川を散策した。差し込む日の光が演出する神秘的な雰囲気に包まれ、写真撮影などを楽しんでいた。
 高知市から訪れた中山雪身さん(57)は「湿度の高さと鳥の鳴き声が、周辺の緑となじんでいる。まるで外国に来たみたい」と喜んでいた。

一般社団法人安芸市観光協会ウェブサイト(伊尾木洞)



滝観洞、滝に鯉(恋)まつり開催(2019/5/4 岩手日報より入手)
進んで眺めて探検気分 滝観洞で鯉(恋)まつり開催

 住田町上有住の滝観洞で3〜5日、滝に鯉(恋)まつり(滝観洞観光センター主催)が開かれ、家族連れらが洞窟探検やイワナ釣りを楽しんでいる。
 親子連れらが入洞し、探検気分で約880メートルの洞窟を進んだ。洞窟内の滝では国内最大級の天の岩戸の滝(落差29メートル)にたどり着くと、ダイナミックな光景に見入ったり記念撮影したりして思い思いの時間を過ごした。
 両親らと訪れた静岡市清水区の三谷結愛さん(清水小1年)は「滝や水がライトアップされていてきれいだった」と声を弾ませた。
 4、5日の入洞受け付けは午前8時半〜午後4時半。

滝観洞フェイスブック




石灰石モチーフ「sekkaiこいしクッキー」発売(2019/5/3 岡山経済新聞より入手)
sekkaiこいしクッキー石灰石をモチーフにしたクッキー 岡山・新見のパティシエが1年かけ開発

 石灰石をモチーフにした「sekkai(せっかい)こいしクッキー」を4月25日、「さつき屋」(新見市)が売り出した。
 井倉洞・満奇洞など石灰石が作った鍾乳洞が多くある岡山県新見市は戦前から、石灰石の産出量が多い場所だった。石灰石は農業・工業用だけでなく、粉ミルクや歯磨き粉、ガム、胃腸薬に使われている。
 採掘工場見学の土産に石灰石をモチーフとしたお菓子を作れないかと足立石灰工業から依頼があり、「新見鉱山会」と協力して「さつき屋」が考案することに。1年ほど前、同店のパティシエ、谷森紗希さんが4種を提案し、この菓子の原型となるものが残り開発へと進んだ。
 プレーンとココアの2種類。プレーンは白い結晶質に、ココアは石灰石に似せた。ブラックココアを使うことで焼き上げても黒く仕上がる。同市で取れた石灰石から作った炭酸カルシウムが入っている。谷森さんは「石と並べてもどれがお菓子か分からないくらい似ている。手で一つずつ表情をつけ石っぽく仕上げる。食感はホロホロと柔らかく食べやすい」と話す。
 滋賀県でパティシエをしていた谷森さんが新見に来て約10年。1949(昭和24)年創業の同店で和菓子を作るようにもなった。同店はこれまで備中白小豆(しょうず)を使ったようかんや、昭和天皇に献上した「備中小判」などを販売してきた。「県内外の人に『新見』のことを知ってもらうきっかけとなってほしい。地域の人が地元を誇りに思ってもらい、地元を好きになってもえるとうれしい」とも。
 さつき屋本店(営業時間=9時〜19時)とプラザ店(同=10時〜20時)で扱う。

sekkaiこいしクッキー ウェブサイト
足立石灰工業株式会社ウェブサイト





中国、甘粛省西部の洞窟でデニソワ人化石発見(2019/5/2 CNN.co.jpより入手)
チベットでデニソワ人の化石発見、シベリア以外では初めて

 チベット高原にある洞窟で、16万年前のものとみられるデニソワ人の下あごの化石が見つかったとする論文が、英科学誌ネイチャーに発表された。デニソワ人はシベリアのデニソワ洞窟で2010年に化石が見つかった初期人類で、この洞窟以外で生存の証拠が見つかったのは初めて。
 デニソワ人が生きていたのはネアンデルタール人と同時期。これまでの知見はデニソワ洞窟の化石から得たものに限られていたが、アジアやオーストラリア、メラネシアに住む一部人類のDNAには今でもデニソワ人の遺伝子が残っている。
 チベット民族やネパールの少数民族シェルパは遺伝子変異により高地の低酸素環境に適応しており、この変異はデニソワ人にさかのぼることが可能だ。
 ただ、デニソワ洞窟の標高は700メートルほどで、こうした遺伝子変異が存在する理由については研究者も頭を悩ませていた。一方、今回の下あご化石が見つかったチベット高原の洞窟は標高約3280メートルとなっている。
 化石内にDNAは保存されていなかったが、研究者はたんぱく質の抽出と分析に成功したほか、放射性同位体による年代測定も行った。
 化石は1980年に僧侶が発見したもので、最終的には蘭州大学で分析にかけられた。
 論文の筆頭著者を務めた同大の研究者は「中期更新世のチベット高原ではヒト族が生活しており、高地の低酸素環境での暮らしに適応していた。これはホモ・サピエンスが一帯に到達するはるか前のことだ」と説明した。




タイ、ルアン洞窟は観光名所に(2019/5/2 産経新聞より入手)
タイ・サッカー少年救出跡の洞窟が観光名所に 映画制作も

 タイ北部チェンライ郊外で昨年7月、地元サッカーチームの少年と男性コーチの計13人が「奇跡の生還」を果たしたタムルアン洞窟が、観光名所となっている。米映画会社による救出劇の映画化も決まった。
 少年たちはサッカーの練習後に「度胸試し」で洞窟に入ったが、水位が上昇し出られなくなった。10日目の7月2日に英国人潜水士らに発見され、8日から10日までに全員が順次救出され、世界の注目を集めた。
 このほど訪れると、国立公園内の洞窟につながる道路周辺は整地され、屋台が100軒以上並び、観光客でにぎわっていた。1枚100バーツ(約350円)のTシャツを売る女性は「多い日は1日で100枚売れる」と笑顔で話した。
 洞窟入り口脇のほこらには精霊がまつられ、祈る人が絶えない。近くの広場には記念館が建てられ、地域の芸術家らが少年や救出に関わった主要人物を描いた幅13メートルの絵画を展示。救出活動中に死亡したタイ海軍特殊部隊の元隊員、サマーン・クナンさん(享年38)の銅像が正面に建ち、人々が献花していた。
 洞窟は今も立ち入り禁止だが、フジテレビが1月に内部取材したところ、救出活動で使われた多くの機材が残されたままだった。
 救出劇は米「SK GLOBAL ENTERTAINMENT」が映画化の権利を獲得。動画配信サービス「ネットフリックス」で放映される予定。少年らには情報提供料として1人あたり200万〜300万バーツ(約700万〜1000万円)が支払われるという。




「ナショナルジオグラフィック5月号」に洞窟記事が掲載(2019/4/30 入手)
 地球の素顔を伝えるビジュアルマガジン「ナショナルジオグラフィック日本版 2019年5月号」の一項目に、グヌン・ムル国立公園の洞窟を特集した「ボルネオ島 前人未到の洞窟を探る」が掲載された。
 マレーシアのボルネオ島グヌン・ムル国立公園内での洞窟調査に同行取材したもので、探検状況、「ディア洞窟」や「グッドラック洞窟」の空間「サラワク・チャンバー」などが美しい写真と共に紹介されている。
 また、アンディ・イービス氏による1979年からの初期の探検も紹介されており、1981年に世界最大の空間(当時)「サラワク・チャンバー」の発見状況からは、その巨大さが伝わってくる内容となっている。筆者はニール・シェイ氏、写真はカーステン・ペーター氏。116〜133ページ。
 日経ナショナルジオグラフィック社発行。A4サイズ142ページ。オールカラー。定価1,110円(税込)。4月30日発売。
 購入は書店ほか、オンラインストア日経BPストアAmazon.co.jpほかでも可能。電子書籍版もある。

ナショナルジオグラフィック日本版ウェブサイト(2019年5月号)




タイ、ルアン洞窟幽閉事故はミニシリーズ作品に(2019/4/30 ロイター通信より入手)
タイ洞窟救出劇がテレビシリーズに ネットフリックスで配信

 米動画配信サービス大手のネットフリックス(NFLX.O)は30日、昨年にタイの洞窟で2週間以上閉じ込められた少年サッカーチームの救出劇をドラマ化する権利を獲得したと明らかにした。
 11〜16歳の少年12人とコーチの計13人は昨年6月、タイ北部チェンライ県のタムルアン洞窟に豪雨のため閉じ込められ、タイ海軍の特殊部隊などによる作戦の結果、17日後に全員が無事生還。救出劇は世界中の注目を集めた。
 ネットフリックスはこの実話をミニシリーズとして製作する計画で、「世界中のさまざまな立場の人たちを結び付けた地元特有の、かつ普遍的な主題を兼ね備えた物語だ」と指摘した。
 業界紙ハリウッド・リポーターによると、この救出劇を題材とした書籍はこれまで2冊出版され、映画の撮影もすでに終了しているという。

※関連記事
3/11 タイ、ルアン洞窟幽閉事故はネットフリックス作品に
2/23 タイ、ルアン洞窟幽閉事故の交渉窓口設立





穴観音、テレビ番組紹介で人気復活(2019/4/29 京都新聞より入手)
観光の穴場?洞穴にある「穴観音」参拝、人気が復活

 京都府舞鶴市東神崎の洞穴内に祭られた「穴観世音大菩薩(穴観音)」への参拝者が昨年から増え始めている。自治会による駐車場の整備やテレビ番組での紹介などが追い風とみられ、住民は穴観音を核に地区に人を呼び込もうと意気込んでいる。
 穴観音は広さが約3.5平方メートル、高さが最大約3メートルの洞穴内に安置されている。岩の間から入り参拝することができ「一つの願いをすればかなう」と伝わる。管理する東神崎自治会によると、かつては参拝を待ち列ができるほどだったが、年々減少し2017年の秋の大祭では参拝者が約30人になっていた。
 近くの神崎海水浴場も利用客が減り、地区のにぎわいに陰りが出てきているのに危機感を抱いた自治会が18年3月以降、穴観音周辺の雑木林を伐採。これまでになかった駐車場を約30台分整備し、周辺の案内板も新調した。また毎月の例祭と春秋の大祭に合わせ、地元産品などを売る出店を設けるようにした。18年5月にはテレビの旅番組で取り上げられ、同年9月の秋の大祭では参拝者は約150人、今年4月の春の大祭では約250人に増えた。
 岡本郁夫自治会長(67)は「珍しい場所なので若い人や外国人も来てくれ、かつてのにぎわいが戻ってきた。今後は駅からのマイクロバスやお土産なども考え、地区全体の活性化につなげたい」と話している。




米国、サイクロプス洞窟で洞内幽閉事故(2019/4/29 CNN.co.jpより入手)
洞窟探検が一変、豪雨で脱出できず 5人救助 米

【アメリカ合衆国発】
 米バージニア州緊急事態管理局は28日、同州南西部で洞窟に閉じ込められていた男性5人を救出したと発表した。一行は26日に洞窟に入って出られなくなっていたもので、4人は地元の病院に、もう1人はテネシー州の病院に運ばれた。
 緊急事態管理局によると、一行は26日午後7時ごろ、6人で同州ラッセル郡クリーブランドの洞窟に入った。このうち1人が28日午前2時ごろに脱出し、5人が出られなくなっていると通報。取り残された一行は疲労が激しく、低体温症の症状が出ていると報告した。
 救出は時間との戦いだった。当局は28日午後、まず1人を救出したと発表。数時間後に残る4人も相次いで救出された。
 救出されたのは34〜59歳の男性で、クリーブランドの私有地にある探検家に人気の洞窟に入って、28日まで洞窟の中でキャンプする予定だったという。
 ところが27日夜に降った豪雨のために、泥水が流れ込むなどして状況が悪化、脱出が困難になった。一行は予備の食料も持ち合わせていなかった。
 地下の気温は10度台前後しかなく、じっとしていれば低体温症の危険がある状況だった。
 救助活動には洞窟救助を専門とするチームが参加した。しかし洞窟が小さく、内部では携帯電話や無線も使えないことから救助は難航、全員を救出するまでにかなりの時間を要した。

※事故が発生したのはサイクロプス洞窟(Cyclops Cave)




観音水、そうめん流し再開(2019/4/26 愛媛新聞より入手)
西予市の観音水で27日にそうめん流し再開

 全国名水百選に選ばれている西予市宇和町明間の観音水で、27日に恒例のそうめん流しが始まる。9月10日まで。昨年は7月上旬に起きた西日本豪雨で打ち切りを余儀なくされており、運営する明間老人クラブ「寿会」は「災害に負けず頑張るので来てほしい」と再起へ張り切っている。
 鍾乳洞から湧き出る観音水は、年間を通じて水温が14度前後。そうめん流しは寿会観光部が1993年から「名水亭」として運営している。豪雨では名水亭の設備は大きな被害を免れたが、周辺の土砂崩れにより道路が通行不能となり、公衆トイレも被災。これらは復旧したが、地区内の一部には避難指示が継続しており、会員の中にも応急仮設住宅で暮らす人がいる。観音水周辺に避難指示は出ていない。
 26日はプレオープンとして、同市宇和町皆田の下宇和保育園の年長児11人を招待。例年は明間保育園の園児を招いているが、避難指示地域に入っているため休園中で、明間地区の子どもは下宇和保育園に通っている。園児たちは流水から麺をすくって口に運び「おいしい」「おうちで食べたことのない味」と歓声を上げていた。
 仮設住宅で暮らす80代の女性スタッフは「お客さんが喜ぶ姿や『おいしかった』と言ってくださるのがうれしいし励みになる」と笑顔。寿会の薬師寺智彦会長(71)は「水はもちろん、長期熟成させた麺やこだわりのだしにも自信がある。昨年は夏のシーズンに営業できず大赤字だったのでその分も頑張りたい」と話していた。




ベトナム、フォンニャ・ケバン国立公園の遊覧飛行サービスを開始(2019/4/25 VIETJO ベトナムニュースより入手)
ソンドン洞窟の遊覧飛行サービス開始へ、ダナン〜ドンホイ線も定期運航

【ベトナム社会主義共和国発】
 地場ハイアウ航空(Hai Au Aviation)は、6月に開催される2019年クアンビン洞窟フェスティバルに合わせて、世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園を上空から一望できる遊覧飛行ツアーのサービスを開始する計画だ。これに先立ち同省人民委員会は、サービス開始に向けて同社に対し調査及び営業許可の申請手続きを進めることを承認した。
 遊覧飛行サービスが開始されれば、世界最大のソンドン洞窟をはじめ、フォンニャ洞窟、ティエンドゥオン洞窟、エン洞窟、雄大な山脈などを上空から一望することができるようになる。
 遊覧飛行の路線は、東北部地方クアンニン省にある世界自然遺産ハロン湾、北中部地方トゥアティエン・フエ省フエ市、南中部沿岸地方ダナン市などの上空を遊覧する路線とも連結される予定。
 このほか、同社は5月4日から北中部クアンビン省ドンホイ市(ドンホイ空港)〜ダナン市(ダナン国際空港)を結ぶ新規路線を就航する。機体は定員12人(乗員2人含む)のセスナ機(Cessna Caravan 208B-EX)が使われ、所要時間は1時間と、ドンホイ〜ダナン間の移動時間が大幅に短縮される。18日には同省人民委員会の幹部らがセスナ機に搭乗し、無事に同路線の試験飛行を終えた。
 新規路線の開設を記念して、5月4日〜9月30日にかけて通常料金(土日のみ運航)を300USD(約3万3000円)、チャーター料金を3300USD(36万6000円)とするキャンペーンを実施する。9月30日以降の正規料金については後日発表される見通し。




米国、ミル・ポンド洞窟でダイバーが一時行方不明(2019/4/18 CNN.co.jpより入手)
タイ洞窟で少年救出のダイバー、米洞窟で一時不明も発見

【アメリカ合衆国発】
 米テネシー州の緊急事態管理当局は17日、州内の洞窟内で行方不明となっていた英国人の洞窟ダイバーを無事に発見し、救出したと報告した。
 このダイバーのジョシュ・ブラッチリーさんはタイ北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟内で昨年、洪水のために閉じ込められ世界中の注目を集めたサッカーチームの少年ら13人の救出劇にも参加していた。
 同緊急事態管理当局によると、ブラッチリーさんは経験が豊富な他の4人のダイバーと共に同州ゲインズボローにある洞窟に入り潜水。しかし、4人が洞窟を出た際、ブラッチリーさんがいないことに気付き、16日から消息を絶っていた。
 4人は17日早朝に緊急通報し、アーカンソー、フロリダ両州からの特殊ダイバーも動員されて、捜索作業を開始。17日夕までにブラッチリーさんを見つけて、水中から助け出した。注意力を保ち、意識もしっかりし居場所も把握していたという。
 捜索に参加したダイバーなどによると、ブラッチリーさんは洪水で水かさが増した洞窟内の空洞部分で発見された。見つけ出すまでの所要時間は45〜50分だったという。生存していたことに驚いたと打ち明け、平常心と精神的な強さが決め手だったとも推測している。
 捜索ダイバーを迎えた時は「ありがとう。ありがとう。あなたは誰ですか?」と述べたという。
 今回の騒ぎがあった洞窟は主要な高速道路から約3マイル(約4.8キロ)離れた遠隔地に位置。ブラッチリーさんの一行は現場周辺に2〜3日間とどまり、ミルポンド洞窟を調査していたという。




景清洞、新種「カゲキヨツメジムカデ」発見(2019/4/17 山口新聞より入手)
景清洞に新種ムカデ 美祢市教委の村上さんら発表

 国の天然記念物に指定されている美祢市の鍾乳洞、景清穴で、ムカデの一種、ジムカデの新種が見つかった。発見場所にちなみ、和名は「カゲキヨツメジムカデ」と名付けられた。学名はアラップ・アキヨシエンシス。美祢市教育委員会が16日、発表した。
 市教委文化財保護課の特別専門員、村上崇史さん(42)、首都大学東京の大学院生、塚本将さん、法政大の島野智之教授、国立科学博物館の蛭田真平研究員らからなる研究グループが3月、電子ジャーナル「ズーキーズ」で新種として発表した。
 村上さんが個体を採種。研究グループがDNA塩基配列を調べたところ、新種であることが分かった。カゲキヨツメジムカデは体長3.5センチほど。体はオレンジのような色をしている。生態は分かっていない。
 秋吉台地域には進化の道筋が未解明のまま多くの洞窟性生物が生息していると考えられており、さらなる分類学的研究で別の新種が見つかる可能性もあるという。村上さんは「過去の進化をたどれば、間接的に地域の環境の変遷が判明する可能性も秘めている」と話している。
 景清穴は日本最大級のカルスト台地、秋吉台の地下にあり、一般的には景清洞として親しまれている。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(景清洞)




フィリピン、カラオ洞窟で新種ヒト属の化石発見(2019/4/11 AFP通信より入手)
フィリピンで発見の化石、初期人類の新種と確認 5万年ら

 フィリピン・ルソン(Luzon)島のカラオ洞窟(Callao Cave)で見つかった歯や骨の化石が、約5万年前に生存していた新種の人類であることが分かったと、フランスやフィリピンなどの国際研究チームが10日の英科学誌「ネイチャー(Nature)」に発表した。人類の進化系統図に、新たな分枝が加わった。
 化石が発見されたルソン島にちなんでホモ・ルゾネンシス(Homo luzonensis)と名付けられた新種は、現生人類の直系の祖先ではなく、そのはるか昔の「親戚」に当たる。
 人類の進化がかつて考えられていたような一直線上にはないことを示す証拠が次々と示されているが、今回の発見もそれを裏付けるものだ。
 一方、今回の発見によって、この種がどのようにルソン島にたどり着いたのか、祖先は誰なのかなど、数々の疑問も生じている。
 カナダ・レイクヘッド大学(Lakehead University)のマシュー・トシェリ(Matthew Tocheri)准教授(人類学)は同誌に掲載された論評で、「この驚くべき発見が今後数週間、数か月、数年にわたり、多くの科学的論争に火を付けることは確実だ」と記している。
 フランス、フィリピン、オーストラリアの国際研究チームはこのほど、カラオ洞窟で5万〜6万7000年前の歯7本と骨5本を発見した。この洞窟では2007年、6万7000年前の骨が見つかっていたが、どの初期人類のものかは明らかになっていなかった。
 研究チームは少なくとも3人のものとみられるこの化石の調査を行い、新種の人類の骨だとの結論に達した。
 研究を率いたフランスの人類博物館(Musee de l'Homme)の古人類学者、フローレント・デトロイト(Florent Detroit)氏は記者会見で、「比較と分析を行い、これまでに類型化されてきた種とは異なる、特殊な種であることを確認した」と述べた。
 今回の発見は、多くの疑問も生じさせた。例えば、ホモ・ルゾネンシスはどのようにこの島にたどり着いたのか。本土からルソン島に来るには、「かなり長時間、海を渡る」ことが必要だと研究者らは話す。
 さらに、アフリカの化石記録に残されているどの種がホモ・ルゾネンシスの祖先にあたるのかについては、研究者らもまだ確信していない。
 進化論は長い間、ホモ・エレクトス(Homo erectus)とよばれる初期人類種が、150万〜200万年前にアフリカから分散したという考えを軸にしてきた。
 だが、2004年にインドネシアの島で発見されたホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis、通称「ホビット」)など、近年、ホモ・エレクトスの子孫とは思えない種が複数発見されていることから、この説には異論も出ていた。
 トシェリ氏は、ホモ・ルゾネンシスの発見によって、「ホモ・エレクトスは地球を歩き回った唯一の初期人類種ではない可能性を示すさらなる証拠が示された」と書いている。

LAKWATSEROウェブサイト(CALLAO CAVE A TRAVEL GUIDE)




あぶくま洞、ルアン洞窟幽閉事故の少年らが見学(2019/4/8 福島民友新聞より入手)
タイの『奇跡の少年』...田村・あぶくま洞に 鍾乳洞が縁で交流

 洞窟に閉じ込められたが昨年7月に「奇跡の生還」を果たし、交流事業の一環で来日しているタイのサッカーチームの少年らは7日、田村市のあぶくま洞などを見学し、県民と交流した。
 本田仁一市長は昨年8月、少年たちが遭難した洞窟があるタイのポンパー村を訪問。あぶくま洞など鍾乳洞の管理運営技術を同村に提供する覚書を交わした。同市は鍾乳洞の安全利活用法を共同で検討することで、友好関係を築きたい考え。
 救出活動の際に蓄光タイル「ルナウェア」を提供したコドモエナジー(大阪市)の岩本泰典社長が田村市の経営戦略アドバイザーを務めている縁があり、少年たちの来市が実現した。
 同日、タイのサッカー少年たちはあぶくま洞に到着すると、タイ国旗の小旗を振る市民の歓迎を受けた。この後、観光用に整備された洞内を見学した。
 少年たちは「生還に協力してくれた日本人に感謝したい」「多くの人に歓迎してもらい、とてもうれしい」と話した。本田市長は「鍾乳洞のつながりで(タイとの)縁ができた。今後さらに交流が深まれば」と期待した。
 タイの訪問団は8日、同市役所を表敬訪問し、帰国する予定。

※関連記事
3/11 タイ、ルアン洞窟幽閉事故はネットフリックス作品に
2/23 タイ、ルアン洞窟幽閉事故の交渉窓口設立





ひめゆり学徒隊遺族がガマなど戦跡巡り(2019/4/6 時事通信より入手)
「ひめゆり」遺族が戦跡巡り=55人参加、元学徒と交流−沖縄

 太平洋戦争末期の沖縄戦で、看護要員として動員された女学生の歴史を伝える「ひめゆり平和祈念資料館」が6日、元学徒の遺族らを対象にした戦跡ツアーを開催した。今年6月の開館30周年を前にした企画で、11〜90歳の55人が参加。元学徒の本村つるさん(93)は「これまで遺族に活動を見てもらうことができなかった。若い職員が企画したことに感謝している」と話した。
 この日は、1945年3月に動員された南風原町の沖縄陸軍病院壕など元学徒の動員先をバスで巡回。負傷兵増加に伴い設置された南城市のガマ(洞窟)内では、水滴がしたたり落ちる暗闇の中、同館職員が看護活動の様子を説明した。
 ツアー中、親族が亡くなった場所を職員に尋ねる遺族の姿も見られた。
 資料館で開かれた交流会には、元学徒ら5人も参加。当時、引率した教諭の人柄について、本村さんは「壕の中でも、歌でみんなを和ませていた」などと振り返った。
 祖父が引率教諭だった読谷村の主婦金城秋子さん(38)は「元学徒の方が祖父を覚えていると思わなかった。人となりを知らなかったので聞くことができて良かった」と語った。

ひめゆり平和祈念資料館ウェブサイト




「ケイビングジャーナル第65号」発行(2019/4/1 入手)
ケイビングジャーナル65号 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第65号が発行された。A4サイズ56ページ。600円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。
 内容は以下の通り。昨年10月に開催された宮城県気仙沼市大会が報告されている。
 ・グラビア
 ・スペレオニュース
 ・イベントカレンダー
 ・阿哲台洞窟写真展、洞窟講演会及び鍾乳洞案内
 ・硫黄溶岩流における溶岩チューブと溶岩鍾乳の形成について
 ・プロテウスの概要と日本とのかかわり
 ・日本洞窟学会第44回大会(宮城県気仙沼市大会)地質巡検報告
 ・日本洞窟学会第44回大会(宮城県気仙沼市大会)大会記録
 ・日本洞窟学会第44回大会(宮城県気仙沼市大会)講演要旨
 ・プロジェクトボード
 ・洞窟書籍新刊紹介
 ・学会からのお知らせ
 ・編集部からのお知らせ
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。龍泉洞(岩手県岩泉町)、カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、竜ヶ岩洞(静岡県浜松市)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。

ケイビングジャーナル ウェブサイト




秋吉台、台湾地質公園学会が視察(2019/4/1 山口新聞より入手)
カルスト台地魅力的ですね 台湾地質公園学会が視察

 台湾にある9つの地質公園を統括する団体「台湾地質公園学会」の会員ら29人が31日、美祢市を訪れ、秋吉台や秋芳洞などを視察した。
 同市への訪問は交流と意見交換が目的。一行はMine秋吉台ジオパークセンター、カルスターで歓迎を受けた後、同ジオパーク推進協議会のジオガイドの案内で秋吉台、秋芳洞を見学し、協議会の関係者と意見交換するなどした。
 訪問団の1人で、台湾の野柳地質公園を管理、運営する会社、新空間国際の楊景謙社長(56)は「秋吉台のようなカルスト地形が多く見られるような場所はないので魅力的に思う。今後も学術や地質公園の管理、保護技術などについて意見交換し、交流を深められれば」と話した。
 美祢市は2011年に台湾の南投県、13年に同県水里郷とそれぞれ友好交流の促進に関する確認書を締結。台湾に台北観光・交流事務所を置いている。市観光協会は14年、新空間国際と協定を結んだ。
 訪問団は1日に萩市で萩ジオパーク推進協議会と意見交換などを予定している。3日に帰国する。

一般社団法人室戸市観光協会ウェブサイト(御蔵洞(御厨人窟:みくろど))




海蝕洞:御厨人窟と神明窟、4月上旬に入洞再開へ(2019/3/30 高知新聞より入手)
空海修行の洞窟「御厨人窟」入洞再開 室戸市 4月上旬めどに

 弘法大師空海ゆかりの地とされ、落石で立ち入り禁止となっている室戸市室戸岬町の「御厨人窟(みくろど)」と「神明窟(しんめいくつ)」が4月上旬をめどに入洞再開する見通しとなった。落石防止策として市が入り口付近に金網を張った仮設通路を設置するのに加え、入洞者にヘルメットの着用を求めるという。
 御厨人窟は室戸岬東側にあり、青年時代の空海が修行した際に居住したと伝えられる。隣接する神明窟は空海が悟りを開いた場所とされ、双方とも遍路客ら観光客が数多く訪れていた。
 いずれも波の浸食作用によって形成された「海食洞」で、巨大地震に伴う土地の隆起で海岸近くから現在の場所に持ち上がったとされることから、ジオパークの見どころの一つにもなっている。
 神明窟は2012年10月、御厨人窟では15年11月にそれぞれ落石事故が発生し、市が立ち入り禁止の柵を設置。観光客は離れた場所から眺めることしかできなくなっていた。
 入洞再開を求める声が強く、市生涯学習課は落石範囲の調査や浮き石の除去などを実施。岩山をネットで覆う▽石を接着剤で固定する▽コンクリートで固める―などの複数の落石防止案を検討した。
 しかし、御厨人窟や神明窟を含めた室戸岬一帯が国指定文化財名勝にあることから、同課は文化庁と協議。文化財そのものに手を加えるなどして価値を損なう方法は認められず、撤去可能な仮設通路の設置に至った。
 御厨人窟と神明窟はいずれも民有地で、所有者の了解を得て、今月20日に全長約5メートル、幅約3メートルのスチール製通路を設置。高さ約4メートルの部分に網目約3センチと約5センチの金網を張り、石の落下を防ぐ。支柱は埋めず、重りで固定している。網目より小さな石が落下する可能性もあるため、ヘルメットを用意。入洞者に着用を求め、看板で注意喚起する。
 御厨人窟、神明窟の落石は風化によるもので、今後も避けられないという。同課の和田庫治課長は「安全性を考慮した最善の対策として、ご理解と協力をお願いしたい」としている。

一般社団法人室戸市観光協会ウェブサイト(御蔵洞(御厨人窟:みくろど))




イスラエル、マルハム洞窟が世界最長の岩塩洞に(2019/3/28 AFP通信より入手)
死海沿岸に「世界最長の岩塩洞窟」 イスラエル探検隊が発表

【イスラエル国発】
 イスラエルの洞窟探検隊は28日、死海(Dead Sea)の南西岸にあるソドム山(Mount Sodom)の地下を10キロにわたって貫くマルハム(Malham)洞窟が、世界最長の岩塩洞窟だと判明したと発表した。これまではイランのケシュム(Qeshm)島にある岩塩洞窟が世界最長として知られていた。
 鍾乳石の美しいマルハム洞窟は、エルサレム・ヘブライ大学(Hebrew University of Jerusalem)の洞窟研究センターを設立したアモス・フルムキン(Amos Frumkin)氏が1980年代に5キロメートル分の地図を作成し、存在が知られるようになった。
 イスラエルの洞窟探検家ヨアフ・ネゲブ(Yoav Negev)氏は、この地図を完成させる計画を2年前に始動。ヘブライ大学の研究者も加わった国際チームで、昨年と今年の2回にわたってそれぞれ約10日間の探検を実施し、洞窟の測量と地図作成を完了。洞窟の全長が10キロ余りに及ぶことを確認した。

※これまでの岩塩洞最長はイラン・ケシュム島「ナマクダン・ケイブ(Namakdan Salt Cave)」の6580m。




「日本洞穴学研究所報告 第36号」発行(2019/3/25 入手)
日本洞穴学研究所報告第36号 岩手県下閉伊郡岩泉町にある「日本洞穴学研究所」の年次研究報告が発行された。
 本来は日本洞穴学研究所創立50周年記念特別号である前号(35号)に「日本洞穴学研究所50年の研究履歴」として掲載予定であったが、膨大な探求資料に断念。別冊として発行された。
 本号は「日本洞穴学研究所の50年史 龍泉洞・龍泉新洞と共に歩んだ探検と調査の記録(龍泉洞探検と開発の歴史)」と題して、これまでの調査史や開発史に加え、龍泉洞の伝説、主洞穴データなど、これまでにない情報量の日本洞穴学研究所と龍泉洞に関する報告書となっている。内容は以下の通り。
 ・口絵
 ・日本洞穴学研究所歴代構成員
 ・日本洞穴学研究所活動実績
 ・龍泉洞の伝説・言い伝え
 ・龍泉洞事故歴
 ・龍泉洞・龍泉新洞科学館・主洞穴データ
 ・日本洞穴学研究所の50年史
 日本洞穴学研究所発行。A4サイズ235ページ。口絵カラー。頒価2,000円(税込)。3月25日発行。
 購入・問い合わせは日本洞穴学研究所事務局(龍泉洞事務所内/рO194−22−2566)、または地R元事務局まで。なお、日本洞穴学研究所報告第2〜35号までのバックナンバー(各500円/35号のみ2,000円)も取り扱っている。




稲積水中鍾乳洞、商業的ケイブダイビングを実施(2019/3/25 大分合同新聞より入手)
ダイビング楽しもう! 三重町・稲積水中鍾乳洞

 透き通った水中にたたずむ純白の鍾乳石を眺めよう。豊後大野市三重町中津留の稲積水中鍾乳洞で23日、洞内の水路での体験ダイビングが始まった。施設などによると、調査研究以外の水中洞窟ダイビングが可能になったのは国内で初めて。
 きっかけは、2014年に東京都と宮崎県のダイバーチームが行った鍾乳洞最深部での潜水調査。参加したダイビングインストラクター大浜裕次さん(53)=北九州市=と、ダイビングショップ経営白石香一さん(59)=宮崎市=らが、施設を所有する開世通商(別府市)に提案した。
 15年にわたって国内外の水中洞窟で潜ってきた大浜さんは「国内の洞窟は天然記念物が多く、国の許可が下りない。民間所有の稲積なら、海外で盛んなケイブ(洞窟)ダイビングの魅力を伝えられると思った」。同社と共にコースの整備などを進め、18年度には県の観光体験サービス補助事業に選ばれた。白石さんは「県の活性化の一助にと願って準備してきた。実現できてうれしい」と喜ぶ。
 この日は福岡、宮崎両県から14人が参加。潜水器具を身に着けて洞の入り口周辺で約1時間の水中散歩を楽しんだ。早川辰徳さん(27)=福岡市=は「鍾乳石に囲まれたダイビングは、神秘的でわくわくした」と話した。
 1976年、初の潜水調査をした塩月耕さん(82)=佐伯市鶴見沖松浦=は調査へのアドバイスをしている。「真っ暗な中を手探りで潜った当時は、一般の人がダイビングできる日が来るとは思っていなかった」と感慨深げだった。
 潜水資格を持たない人が参加できるシュノーケリング(中学生以上5500円、小学生4500円。器具レンタル料含む)や洞の最深部から潜る上級者向けメニューがある。
 問い合わせは稲積水中鍾乳洞(TEL0974−26−2468)へ。

※関連記事
2/1 稲積水中鍾乳洞、商業的ケイブダイビング開始へ
稲積水中鍾乳洞ウェブサイト(ダイビングのお問合せ)





宇宙開発向けドローンで溶岩洞を測量(2019/3/22 MITテクノロジーレビューより入手)
宇宙開発向けドローン、地図・GPS不要で洞窟を自動探査

 ライダー(LIDAR:レーザーによる画像検出・測距)を備えたドローンが、宇宙開発に適用可能な手法を用いて、アイスランドにある溶岩洞の地図をほんの数分で作成した。
 このドローンは、GPSを使用することも、事前に地図を読み込むこともなく、アイスランドのロフトへトリル(Lofthellir)溶岩洞の岩まみれで氷で覆われた特徴を安全にかつ正確に捉え、地図を素早く作成できた。今回の溶岩洞探査は、非営利組織のSETI協会とスタートアップ企業であるアストロボティック・テクノロジー(Astrobotic Technology)による共同の取り組みだ。月や火星にある似たような洞窟を、自動で探査するというコンセプトを証明した。このドローンによる探査の映像はこちらで見ることができる。
 月にも火星にも、地表に入り口が開いている洞窟が存在する。こうした洞窟の多くは溶岩洞ではないかと考えられている。溶岩洞は、溶岩流の上層が冷えて固まり、その下の溶融岩が流れ出て形成された空間である。アストロボティックにおいて将来のミッションとテクノロジー分野の責任者を務めるアンドリュー・ホルチャーは、3月19日のプレスリリースの中で次のように述べている。「地球や月、火星にある溶岩洞を探索するためのロボット・プラットフォームとしては、小さくて自由に飛行できる宇宙船が理想的でしょう。その理由は単純です。そうしたプラットフォームであれば、洞窟や溶岩洞の内部に見られる、でこぼこで不安定な恐れのある表面に直接触れなくて済むからです。機敏なドローンは、素早く洞窟に入り、地図を作成し、洞窟から出てくることができます。洞窟の暗闇から戻り、地球にデータを送り返したり、地表にサンプルを持ち帰ったり、充電したり、燃料を補給したりできるでしょう」。
 大気が薄いかあるいは全くない月や火星環境での作業にこのテクノロジーを持ち込むには多少の調整が必要だろう。宇宙探査ドローンにはプロペラではなくスラスター(推進装置)が必要になるが、SETI協会とアストロボティック・テクノロジーのチームの実験により、今回ドローンに装備されたナビゲーションシステムやセンサーが溶岩洞に使用できることが証明された。




平尾台クロスカントリー2019が開催(2019/3/18 西日本新聞より入手)
1700人がカルスト台地駆け抜ける 平尾台

 国内有数のカルスト台地・平尾台(北九州市小倉南区など)で17日、「平尾台クロスカントリー2019」(西日本新聞北九州本社特別協賛)があり、市内外の約1700人が早春の台地を駆け抜けた。
 地元住民や行政でつくる実行委員会の主催で29回目。自然公園「平尾台自然の郷」を発着点に1.2キロ〜10キロの4コースで行われた。10キロのコースには山肌の石灰岩がヒツジの群れのように見える「羊群原」が組み込まれ、ランナーたちは高低差のある難コースに挑んだ。




球泉洞、マスコットキャラクターの名称決定(2019/3/17 入手)
 熊本県球磨郡球磨村の観光洞「球泉洞」のオリジナルマスコットキャラクターの名称が決定した。グレーのコウモリが「球(きゅう)ちゃん」、ピンクが「泉(せん)ちゃん」。この名称は現地での応募によるもの。
 なお、岩手県の観光洞「龍泉洞」にもマスコットキャラクターがおり、こちらは「龍(りゅう)ちゃん」「泉(いずみ)ちゃん」となっている。

球泉洞ウェブサイト





下原洞穴遺跡、奄美群島最古の土器を発見(2019/3/17 南日本新聞より入手)
奄美群島最古の土器 1万3000年前の5点 天城・下原洞穴遺跡

 世天城町教育委員会が発掘調査を進めてきた下原(したばる)洞穴遺跡(同町西阿木名)で、奄美群島で最古とみられる縄文時代草創期(約1万3000年前)の隆帯文(りゅうたいもん)土器5点が見つかった。これまで種子島が出土の南限とされていたが、これを塗り替えた。3回目の発掘調査で16日まで行われ、同教委では「奄美群島にも縄文の土器文化が早い段階で伝わっていたことを示す貴重な史料」としている。
 下原洞穴遺跡は2010年、琉球石灰岩の崖地の洞窟で発見。これまでの調査で約2500年前の人骨や装飾品、約6000年前の石器製作跡などが見つかっている。16年の調査で深さ1.2メートルの地層から土器片5点が出土。年代測定で1万3000年前の地層と分かり、同時期のものと断定した。

※下原洞穴遺跡は鹿児島県大島郡天城町西阿木名字加万答(徳之島)にある石灰洞。崖葬墓でもあり、戦時中は防空壕として利用された。
天城町文化遺産データベース ウェブサイト(下原洞穴遺跡)





世界の洞窟写真展・公開上映会を開催へ(2019/3/17 毎日新聞より入手)
「秋吉台」魅力再認識を 洞窟写真、動画を公開上映 山口・美祢

 世界の洞窟写真家18人が、山口県美祢市にある国内最大規模のカルスト台地、秋吉台の洞窟で撮影した写真や動画の公開上映会が23日、市民会館で開かれる。秋吉台には450ヵ所以上の洞窟があり、主催する日本洞窟学会(後藤聡会長)は「きれいな洞窟がたくさんある秋吉台に多くの人が訪問するきっかけにしたい」と話している。
 市で17〜24日、洞窟写真の撮影技術向上と情報交換を目的とする「国際洞窟写真家会合」がアジアで初開催されるのに合わせ、一般向けに情報を発信しようと企画した。
 上映会当日は、アメリカ、ロシアなど11ヵ国から参加した写真家が秋芳洞や大正洞など10ヵ所で撮影した写真や動画を紹介する。学会副会長で市文化財保護課の村上崇史特別専門員は「水に溶かされてできた洞窟の形態や色など、普段は気付かない魅力を再認識してもらえるのではないか」と期待を込める。
 上映会は午後2時半開始で、午後4時半から写真家との交流会もある。いずれも予約なしで無料参加できる。また、景清洞で21日午前10時〜午後3時半、洞窟を美しく撮影するための講習会(参加無料、先着15人)もある。市文化財保護課(0837−62−1921)。




世界の洞窟写真展が開催(2019/3/13 朝日新聞より入手)
山口)暗闇の世界を写真で 新山口駅などで洞窟写真展

 明かりがなく、普段は見ることができない岩肌の幻想的な姿が、ストロボの効果によって浮かび上がる。暗闇が広がる洞窟の風景を撮影した「洞窟写真」の魅力を知ってもらおうと、世界各国の写真家たちが撮った作品が、山口市と山口県美祢市の計4ヵ所で展示されている。入場無料で、22日まで。
 17日から美祢市で開かれる洞窟写真家たちの国際会合のPRのための催し。4会場はJR新山口駅(山口市)、美祢郵便局(美祢市)、秋吉郵便局(同)、ショッピングセンター「サイサイみとう」(同)。4会場合わせて、B1判からA2判の作品約40点が展示されている。
 21日には、洞窟写真を美しく撮影するためのコツをプロから学ぶ講習会があるほか、23日にはプロが秋吉台にある洞窟で撮影した写真や動画の上映会も開催予定だ。
 国際会合の事務局を務める美祢市文化財保護課の村上崇史さん(42)は「写真を通して、秋吉台の良さを再発見したり、景観を楽しんだりしてほしい」。講習会は事前申し込みが必要。問い合わせは同課(0837−62−1921)。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(3.5(火)〜3.22(金)国際洞窟写真家会合2019秋吉台会合 世界の洞窟写真展)




タイ、ルアン洞窟幽閉事故はネットフリックス作品に(2019/3/11 newsclip.beより入手)
タイ洞窟救出劇がテレビシリーズに ネットフリックスで配信

【タイ王国発】
 タイ北部の洞窟で遭難した少年サッカーチームの13人が奇跡的に発見、救助された事件が米映画会社SKグローバル・エンターテインメントによりテレビシリーズ化され、 米動画配信サービス大手ネットフリックスで配信される見通しとなった。
 タイ文化省の報道官が7日、明らかにした。13人には1人約300万バーツが支払われるという。
 遭難したのは少年サッカーチーム「ムーパー(イノシシ)」の11歳から17歳の選手12人とアシスタントコーチの男性(25)。13人は2018年6月23日、タイ北部チェンライ県の洞窟に遊びに行った際に、雨による増水で入り口が塞がれ、洞窟奥の岩の上に避難した。タイ当局は6月24日から本格的な捜索を開始し、7月2日夜、英国人のダイバーが、洞窟の入り口から2キロ以上入った場所で、13人全員が生存しているのを発見した。
 遭難した13人にダイバーが食料などを届けることは可能になったが、洞窟内は人1人が通るのがやっとという狭い箇所がある上、複数の場所で水没し、地上に連れ戻すのは困難とみられた。7月6日には、使用済みの酸素ボンベを洞窟奥から潜水して運び出す作業を行っていた元タイ海軍特殊部隊のタイ人男性が洞窟内で意識を失い死亡し、救出作業の困難さが改めて浮き彫りになった。ただ、タイは雨期の最中で、大量の降雨があれば、13人が避難している場所も水没する恐れがあり、タイ当局は7月8日、危険を覚悟で救出作業に踏み切った。
 救出作業には英国の洞窟潜水専門家や米軍、洞窟潜水の経験が豊富なオーストラリア人医師、タイ海軍特殊部隊などが参加。少年らがパニックに陥らないよう鎮静剤を服用させた上で、潜水装備を着用させて、洞窟内の水没した箇所を潜水させ、水がない場所はストレッチャーに乗せて運ぶなどし、7月10日までに全員を無事、地上に連れ戻すことに成功した。

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2/23 タイ、ルアン洞窟幽閉事故の交渉窓口設立





人穴、大型紙芝居に(2019/2/27 静岡新聞より入手)
大型紙芝居の新作完成 地域の歴史や民話基に 富士宮

 富士宮市地域女性連絡会(土屋善江会長)がこのほど、地域の歴史や民話などを基に毎年製作している大型紙芝居の最新話を完成させた。世界遺産富士山構成資産の人穴富士講遺跡(同市人穴)が題材で34作目。3月3日に市内で開く「第33回地域文化をほりおこす市民のつどい」(市教委、同会主催)での初披露に向け、練習に励んでいる。
 ストーリーは人穴富士講遺跡に興味を持った中学生の女の子が母親らと現地を見学して、富士山信仰に理解を深める内容。富士講の開祖として知られる長谷川角行が修行したと伝えられる溶岩洞穴や富士講の歴史などに焦点を当てた。今作の完成により、市内の構成資産にまつわる話を網羅した。
 製作には研修部のメンバーが携わり、昨年6月の現地取材や分担での絵作りなどに励んできた。市内の郷土史研究家・渡井正二さんがシナリオを指導、元音楽教諭の長谷川公子さんが上演時に流すBGMの作製を担当した。研修部長の渡辺葉子さんは「暗い洞穴内の様子を表現するのに苦労した」と振り返る。
 同会による紙芝居は福祉施設や小学校、高齢者の集う場などさまざまな場所で上演している。




平尾台、恒例の野焼き(2019/2/24 毎日新聞より入手)
春告げる野焼き カルスト台地の北九州・平尾台

 日本有数のカルスト台地・平尾台(北九州市小倉南区など)で24日、春の訪れを告げる恒例の野焼きがあった。パチパチと音を立てながら炎が草原を走り、山肌を黒く変えて石灰岩が目立つようになると、見学客から歓声が上がった。
 山火事や森林化の防止、害虫駆除などを目的に、地元住民らでつくる「平尾台野焼き委員会」が毎年実施している。この日は午前と午後の計3回、同委のメンバーらが移動しながらガスバーナーで枯れ草に点火、約340ヘクタールを焼いた。
 平尾台中央の茶ケ床園地では特別見学会があり、申し込んだ人たちが光景をカメラなどに収めた。友人の家族と参加した福岡市博多区の中学2年生、川原裕貴さん(14)は「ゆっくり燃えるのかと思っていたら、意外とすぐに火が広がった。煙も立ち、迫力がありました」と話していた。




タイ、ルアン洞窟幽閉事故の交渉窓口設立(2019/2/23 時事通信より入手)
タイ洞窟少年家族が会社設立=映画化・イベントの交渉窓口

【タイ王国・バンコク発】
 タイ北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟で昨年6〜7月に遭難し、救出されたサッカー少年ら13人の家族が映画化などの交渉に当たる会社を設立したことが22日、明らかになった。新会社は外国企業による救出劇の映画化やイベント、招待に関し、唯一の交渉窓口となる。
 会社の名称は「13タムルアン」。政府の提案で11日に設立された。ウィラチョン政府報道官代行は取材に「13人に関する映画やイベントなどすべての活動は今後、この会社を通じて交渉することになる」と説明。映画化をめぐり、既に国外の制作会社2社と協議していることを明らかにした。

※事故が発生したルアン洞窟(Tham Luang)は、ミャンマー国境近くにあるナン・ノーン山(Doi Nang Non)にあるケイブシステム。総延長は10,316mで国内第4位。




英国、クレスウェル・クラッグスの洞窟で魔除けの刻線発見(2019/2/18 CNN.co.jpより入手)
洞窟内で数百の「魔よけ」発見、数・種類ともに過去最多か 英

【グレートブリテン及び北アイルランド連合王国発】
 英イースト・ミッドランズにある洞窟「クレスウェル・クラッグス」の壁に数百もの「魔よけ」が刻まれていることがわかった。専門家からは、見つかった魔よけの数は英国でも最多との見方が出ている。
 魔よけがあることが判明したのは昨年10月。それ以来、調査が進められていた。
 いつごろ作られたものなのかは不明だが、一部の魔よけについては、1550〜1750年ごろに建設された家屋で発見されている。
 専門家によれば、似たような魔よけは、教会や家屋、他の洞窟にも刻まれており、病気や死、不作を退けるために使われたという。
 中には、対角線や迷路、箱などの形も見えるが、これらは悪魔を「罠で捕らえる」ために使われたとみられる。
 今回の発見は、これまで英国で発見された中でも最も集中して見つかったものである可能性がある。また、数や種類の多さについても過去に例がないという。
 英レスター大学の専門家、アリソン・ファーン氏は、今回発見された魔よけの数は国内でも最多となる事例ではないかとの見方を示す。
 魔よけは、縁起を担ぐ地元の人々が洞窟から出てくるものを懸念して刻んだ可能性がある。
 クレスウェル・クラッグスでは2003年、約1万3000年前にさかのぼるとみられる壁画も見つかっていた。

※「クレスウェル・クラッグス(Creswell Crags)」は石灰岩渓谷。「Robin Hood Cave」「Church Hole」「Pin Hole」「Mother Grundy's Parlour」「Boat House Cave」などの複数の洞窟と博物館があり、洞内へはガイドツアーがある。
Creswell Cragsウェブサイト






秋吉台、恒例の山焼き(2019/2/17 共同通信より入手)
春告げる山口・秋吉台の山焼き 高く上がる炎に大歓声

 日本を代表するカルスト台地として知られる山口県美祢市の秋吉台国定公園で17日、春の訪れを告げる山焼きが開催され、観光客らは、草原が炎に包まれる雄大な光景を楽しんだ。
 美祢市によると、山焼きの範囲は約1138ヘクタールで国内最大級。景観維持などを目的に毎年実施する。午前9時半、合図と同時に地元の住民ら約1000人がガスバーナーで枯れ草に点火。煙のにおいが広がり、パチパチと音を立てながら炎が高く上がると、大歓声が上がった。
 山口市の大学生山口鈴華さん(20)は「思ったより近くに炎が迫り、迫力があった」と笑顔。焼けて黒くなった大地は5月ごろになると新緑で覆われる。




あぶくま洞、洞外に氷柱を製作(2019/2/17 読売新聞より入手)
あぶくま洞に「氷柱」出現 制作の技「本家」から伝授

 田村市の観光鍾乳洞「あぶくま洞」に今冬、埼玉県秩父地方の観光名物「氷柱」が初めてお目見えした。東京電力福島第一原発事故で観光客が減少したあぶくま洞の集客に一役買おうと、同県小鹿野町の町民らが制作方法を伝授した。今後は両市町の観光交流にもつなげたい考えだ。
 氷柱が制作されたのは、あぶくま洞の入り口と出口付近にある岩場。一番大きな部分で幅約20メートル、高さ約6メートルと町の「尾ノ内百景氷柱」の10分の1程度の規模だが、早速、目当ての観光客が訪れている。管理する市滝根観光振興公社の担当者は「まるで氷の鍾乳石だ。今後は規模を大きくしてライトアップもしたい」と喜ぶ。
 同公社によると、2010年度に約30万6000人だった観光客は、原発事故後の11年度は約5万3000人に激減した。徐々に回復しているが、17年度は約19万5000人にとどまり、特に冬場の観光客は夏場の2割程度だ。
 「あぶくま洞の集客に力を貸してほしい」。秩父地方の洞穴の調査に携わる専門家から依頼があり、町民らでつくる尾ノ内渓谷氷柱実行委員会が協力を快諾した。メンバーが昨年10月に現場を下見し、翌月には同公社職員が町を訪れ、沢水からの取水やホースを使った散水の方法を教わった。同12月中旬から試作し、約1か月で見頃を迎えた。
 人工で氷柱を制作する技術は、ホースが破れて庭先に偶然できた氷柱から町民が着想したものだ。西秩父商工会青年部が08年から試行錯誤を重ねてきた。制作技術は秩父市などにも広がり、「秩父三大氷柱」として昨年は計約20万人の観光客を呼び込んでいる。
 小鹿野町が秩父地方以外の地域に氷柱の制作技術を伝えたのは、今回が初めてという。同公社は「反響は上々。小鹿野町と合同でスタンプラリーを行うなど、互いに観光客を呼び込むような工夫をしていきたい」と話している。

あぶくま洞ウェブサイト




内間木洞氷筍まつりが開催(2019/2/13 デーリー東北新聞より入手)
冬の神秘「宝石みたい」 久慈・内間木洞で氷筍観察会

 岩手県久慈市山形町小国地区にある岩手県天然記念物の鍾乳洞「内間木洞」で10日、恒例の氷筍観察会が行われた。冬季の一般公開はこの日のみで、多くの来場者が大自然が生み出した造形美を堪能した。
 氷筍は天井から滴り落ちる水滴が、地面に連続的に凍り付いてタケノコ状に伸びた氷柱。今冬の氷筍は大きいもので約1.3メートル。例年よりも小さく、本数も少なめという。
 見学者たちは入り口から数十メートルの場所にある「千畳敷」で林立する氷柱群を眺めたり、冬眠中のコウモリを観察したりした後、会場の外で販売されている手打ちそばやしし鍋、山形村短角牛を味わっていた。
 夫婦で数十年ぶりに訪れたという盛岡市の村上盛さん(65)は「久々に見たが、氷筍はまるで宝石のような輝きで素晴らしかった」と話していた。




出張萌えサミット2019 in 秋芳洞が開催(2019/2/11 山口新聞より入手)
秋芳洞萌えた!美祢で「萌えサミット」開催

 アニメや漫画などのサブカルチャーにスポットを当てたイベントが10日、美祢市秋芳町秋吉の秋芳洞ふれあい広場周辺であり、コスプレ体験やアイドルのライブなどで盛り上がった。
 市や市観光協会、市内の観光関連業者などでつくる実行委員会が閑散期の秋芳洞入洞促進を目的に「萌えサミットin秋芳洞」と題して毎年開き3回目。人気声優、三上枝織さんのトークショー、市から美祢のええもん発信隊に委嘱されている福岡発のアイドルグループ「LinQ」、山口県のご当地アイドル「Yamakatsu」、市ふるさと交流大使、入山アキ子さんのライブなどがあった。
 自分の好きなアニメ、ゲームのキャラクターなどの衣装を着たコスプレーヤーや出演者のファンらが訪れ、ライブ時には曲に合わせて拍手したり、掛け声を発したりして楽しんでいた。県内のほか、東京や京都など県外からも多くの人が訪れた。

萌えサミット ウェブサイト




「奇跡の地形」に洞窟・カルスト記事が掲載(2019/2/11 入手)
 地形に関する単行本「驚きに満ちた日本を発見!! 奇跡の地形」に複数の洞窟・カルスト記事が掲載された。
 自然地形によるユニークな絶景スポット37を紹介したもので、読みやすい入門的な内容。2018年5月に発行された同社によるムック本「日本列島5億年史」とは非常に似ており、一部の写真は重複している。
 関連する項目は以下の通り。いずれも2〜3ページとなっている。
・富士山麓の火山洞窟
・南伊豆の龍宮窟
・陸のサンゴ礁 秋吉台
・地学の聖地 玄武洞
・沖永良部島の銀水洞 
 洋泉社発行。藤原治監修。A5サイズ160ページ。オールカラー。定価1780円(税別)。2月11日発行。
 購入は書店、オンラインストアhonto楽天ブックスAmazon.co.jpほかにて。

洋泉社ウェブサイト(驚きに満ちた日本を発見!! 奇跡の地形)





江の島岩屋、本格的復旧工事へ(2019/2/8 タウンニュースより入手)
江の島岩屋本格工事へ

 2017年10月に襲来した台風21号で被害を受けた江の島岩屋が、このほど本格的な復旧工事を開始することになった。工事の都合により営業を中止する日があるため、藤沢市観光センターでは「お出かけの際は、必ず確認してほしい」と呼びかけている。
 岩屋は江の島の最南部に位置する、波の浸食でできた天然の海食洞窟。台風では洞窟内に大量の土砂や岩石が流れ込み、岩屋に続く歩道橋の一部や岩場に降りる階段が破損。しばらく公開を中止し復旧作業をすすめ、昨年4月28日から安全面を確保しながら営業を再開していた。今回の本格工事について藤沢市観光シティプロモーション課は、「人気の観光スポットであり、さらなる安全確保が必要と判断した結果。ご理解いただきたい」と話している。
 2月から4月までの営業時間は、午前9時から午後5時(時期により変動あり)。入洞料は高校生以上500円、小中学生200円。
 営業日の問い合わせは、観光センター【電話】0466−22−4141へ。

公益社団法人藤沢市観光協会ウェブサイト(江の島岩屋)




テレビドラマ「八つ墓村」が製作開始(2019/2/7 入手)
 洞窟を舞台にしたミステリー作品「八つ墓村」がNHKスーパープレミアムの第3弾として製作されることが分かった。放送予定は10月。
 「八つ墓村」は横溝正史原作(1949〜51年発表)の長編推理小説で、テレビドラマとしては6回目の映像化。今回の金田一耕助役はシリーズ前作「悪魔が来りて笛を吹く」から続投の吉岡秀隆。ロケ地として洞窟が使用されるか否かは不明。

地R元ウェブサイト(八つ墓村の祟り)




カルスト切手「美祢市市制施行10周年記念」発行(2019/2/1 入手)
 日本郵便株式会社中国支社より2月1日、オリジナルフレーム切手「美祢市市制施行10周年記念」が発行された。1シート10枚のうち、「秋吉台」と「秋芳洞」が1枚ずつデザイン。
 美祢市の市制施行10周年を記念に作成されたもので、デザインは美祢市ふるさと交流大使である切り絵画家:久保修氏による作品。
 「秋吉台」は台上のカレンフェルト、「ふるさとの春」は「秋芳洞」のメイン洞口と桜。共に切り絵によって美しい風景が表現されている。
 久保氏の切り絵はこれまで切手や年賀はがき、プレミアムモルツなどのデザインに採用されている。
 額面は82円。1シート10枚。販売価格は1300円。1100枚限定。山口県美祢市、萩市、長門市、阿武町の全郵便局、山口市内の地福局、生雲局、徳佐局、篠生局、嘉年局(計64局)及び「郵便局のネットショップ」等にて発売。

郵便局のネットショップ




稲積水中鍾乳洞、商業的ケイブダイビング開始へ(2019/2/1 入手)
 大分県豊後大野市の観光洞「稲積水中鍾乳洞」(開世通商株式会社経営)は2月1日、商業的なケイブダイビングを3月23日から実施するとウェブサイトにて発表した。国内の観光洞では初めての試み。
 国内におけるケイブダイビングの普及やケイブダイバーの育成教育の場を提供することを目的の一つとし、ダイビングは以下の4のコースを設定。いずれも完全予約制。
 小学生(8歳)以上で未経験者でも体験可能な「シュノーケル体験コース」と「体験ダイビングコース」は、観光洞口付近から洞外へと泳ぐルート。ダイビングスーツ、シュノーケリング用具一式が用意されており、1日3回程度を予定。料金は入水料(入館料を含む)+講習費。
 ダイビング経験等の諸条件がある「ダイバー向け体験カヴァーンダイビングコース」と「イントロケーブダイバーコース」は、水中洞部分の最終地点「示現の淵」から非公開部分の洞奥へと進むコース。料金は入水料(入館料を含む)+水中ガイド費+講習費等。
 希望日や料金等の問い合わせは稲積水中鍾乳洞(TEL 0974−26−2468)まで。
 これまで「稲積水中鍾乳洞」では、2014(平成26)年2月24〜27日に第2次潜水調査を実施、沖縄潜水科学技術研究所による報告書がウェブサイトにて公開されている。

稲積水中鍾乳洞ウェブサイト(ダイビングのお問合せ)




ミニ特別展「秋吉台科学博物館60周年」を開催(2019/1/26 山口新聞より入手)
60年の歴史感じて 秋吉台科学博物館、開館記念ミニ特別展

 美祢市秋芳町秋吉の市立秋吉台科学博物館で、開館60周年を記念したミニ特別展が開かれている。同館の歴史を振り返るパネルなど約50点が並ぶ。
 同館は1959年10月に開館。戦後、米軍からの申し入れで秋吉台が米軍の爆撃演習場になりそうだったのを機に、秋吉台の自然保護、学術研究の拠点となる施設の建設を求める声が上がったのを受けて整備された。2017年3月には同市と山口大の包括的連携・協力に関する協定に基づき、館内に同大のサテライトオフィス機能を有する「山口大学秋吉台アカデミックセンター」がオープンした。
 学芸員の藤川将之さん(45)は「ミニ特別展を契機に60年という時間の積み重ねを感じてほしい。秋吉台は多くの人から注目、研究され、成果が発信されている。地元の人たちにも価値ある大事な場所だということを再認識していただければ」と話している。
 入場無料。12月27日まで。月曜は休館で、月曜が祝日の場合は火曜が休館。問い合わせは同博物館(電話0837−62−0640)へ。

美祢市立秋吉台科学博物館ウェブサイト(ミニ特別展)




龍泉洞、ナイトケイブを実施(2019/1/21 読売新聞−地域版より入手)
夜の龍泉洞 探検…岩泉

 国の天然記念物に指定されている岩泉町の鍾乳洞「龍泉洞」で19日夜、洞窟内を探検する「ナイトケイブ」が開かれ、町内外から11人が参加した。
 冬季の誘客を図るために企画された。洞窟を探検するケイビングの専門家から説明を受けた参加者は、観光用通路を外れてヘッドライトを使って洞内を探検したり、地底湖でボートに乗って箱メガネで水中をのぞいたりした。盛岡市から家族と参加した中学1年(12)は「地底湖は底が見えないほど深く、エメラルドグリーンで神秘的だった」と驚いていた。
 2月まで、宝探しや冬眠中のコウモリを見学するイベントも開かれる。問い合わせは龍泉洞事務所(0194−22−2566)へ。

※日本洞穴学研究所、東山ケイビングクラブが協力。
龍泉洞ウェブサイト





クルーベラ洞最深記録コメント付きダイバーズウォッチが発売(2019/1/18 入手)
 ジョージアにある「クルーベラ洞(Krubera Cave/Voronya Cave)」において、2013年に世界最深記録−2,197mを樹立したウクライナ探検隊が使用したダイバーズウォッチの新モデルが日本で発売された。
 リトアニアの腕時計ブランド「ボストーク・ヨーロッパ(Vostok Europe)」による「エクスピディション・ エベレスト・アンダーグラウンド(Expedition Everest underground)」の新作で、昼夜の分からない暗闇、未開の領域に打ち勝つために設計されたというブランド代表モデル。稼働状況を把握することができる40時間パワーリザーブ、24時間表示、200m防水、洞内でも輝き続けるマイクロガスライト、K1ミネラルガラス3o厚、逆回転防止付き回転ベゼル、ねじ込み式リューズ、耐震機構が装備され、裏蓋には世界最深記録樹立コメント「2197 METERS  WORLD RECORD IN 2013  DISCOVERING THE DEEPEST CAVE IN THE WORLD」が刻まれている。マイクロガスライト、小型六角レンチ、小型ナイフが装備されたキーホルダー型マルチツール、ロゴステッカー、防水ケース、ストラップ付き。
 価格は機械式(自動巻)が82,000円〜87,000円。クォーツ式が66,000円〜68,000円。詳細は日本輸入代理店株式会社ANDOROSウェブサイト(ボストーク・ヨーロッパ)まで。  

※現在の世界高低差第1位は同じくジョージアにある「ヴィロフキナ(Veryovkina)」。2017年8月に−2204mに達し、2018年3月には−2212mとなっている。
※ボストークは1942年設立のソビエト連邦による国営企業が元。ソ連解体により民間企業となり、2004年にリトアニアのコリツ(Koliz)によってボストーク・ヨーロッパが立ち上げられた。





あぶくま洞、2020年まで小中団体特別割引を延長(2019/1/15)
 福島県田村市の観光洞「あぶくま洞」において、小・中学校団体特別割引が2020年3月31日まで延長されることになった。
 小学校・中学校の団体(15名以上)の入洞料金が半額になるもので、子供会・自治体事業の団体は対象外。小学生の通常600円が300円、中学生の通常800円が400円となる。

あぶくま洞ウェブサイト




「サイエンスウィンドウ 2019年冬号」に洞窟記事が掲載(2019/1/9 入手)
 科学技術振興機構による科学教育誌「サイエンスウィンドウ 2019年冬号(1−3月号)」に洞窟記事「観察法のイロハのイ 自然がつくった神秘の空間 鍾乳洞」が掲載された。
 鍾乳洞とは何か、二次生成物、観察ポイント、注意点などを小学生向けに紹介したもので、取材協力は後藤聡日本洞窟学会会長。写真やイラストもあり、入門編としては十分な内容となっている。33〜35ページ。
 国立研究開発法人科学技術振興機構発行。A4サイズ38ページ。無料。1月9日発行。
 全国の小中高校などの教育機関には冊子として無料配布。一般販売はないが、ウェブサイトにてPDFをダウンロード可能。

サイエンスウィンドウ ウェブサイト

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