タイトル 地底旅団ROVER元老院第394回CAVING
サブタイトル 第60次内間木洞調査 at 久慈市・内間木洞
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞穴 内間木洞(風穴、上の岩穴、上の岩屋)
日 程 2023年2月12日(日)
参加者 杉山、菊地敏雄、山田陽介、若山拓也(以上、東山ケイビングクラブ)、石川典彦(東京スペレオクラブ)、小向益男(日本洞穴学研究所)、近藤健、藤田睦(以上、東京農業大学農友会探検部)、福間恵理(龍泉洞事務所) 以上9名
内間木ビジターセンター前「内間木洞」は一時、総延長国内第3位にまでなった岩手県久慈市の管理洞である。地R元としては2000年から2006年にかけて調査に参加している。
その後は散発的に調査活動が開催されていたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って、2020年2月に行われた第59回内間木洞調査をもって活動を自粛していた。しかし、ワクチン接種や政府の判断によって制限が緩和されたことから、3年ぶりの活動を行うことになった。
今回は洞内変化の確認、新空間発見に向けての探索を目的として計画された。活動期間は2月11日(土)〜2月13日(月)である。


6:30、杉山は岩泉町内の自宅を出発。10日から降り続いた雪で、道路は圧雪&アイスバーンというかなり悪いコンディション。時速30〜40kmで慎重に走る。

7:45、内間木ビジターセンターに到着。すでに全員が到着しており、しばし歓談。昨日は「北洞」の点検を行ったと聞く。
また、参加予定だった東洋大学の櫻田・矢島が東北自動車道にて自損事故を起こして参加はキャンセルに。怪我は無いとのことでホッと一安心。

8:30、「内間木洞」に入洞。「千畳敷」で見られる氷筍は、今年は高さはあるものの、少し濁りが見られるそうだ。氷の結晶状になっているものもある。
「稲妻洞」へと向かう。すぐにテングコウモリとキクガシラコウモリがぴったりと隣り合っている姿を発見する。小向さんも初めて見たと驚いていた。
「お化けトンネル」付近では、天井はキクガシラコウモリのオンパレード。30頭程が見られ、ぶつからないようにかがんで進む。小向さん曰く、今年はコウモリの数が多いとのこと。プレートが付いているものも一頭見つけたが、番号は読み取れなかった。

9:30、「黄金の滝」に到着。石川さんが「魔のチムニーNo.1」を降りていくが、他の者は初心者もいるため断念し、下層ルートへ変更する。
いつもは水没している「第2ヘアピン」が開いていたため、上層の「魔のチムニーNo.2」は通らず、こちらを通過する。水深は20cmほどだったが慎重に進む。
「ぼんぼり流し」の少し先で、菊地さんがマウンテンレザーと思われる標本を採集する。

10:15、「銀河の滝」に到着。すぐに引き返す。帰りは「第2ヘアピン」で足を濡らしてしまう人が多数。

11:00、時間が余ったため「南洞」へ向かう。テングコウモリ2匹がくっつきあっている姿を見て、皆しばし癒やされる。
「南の部屋」に到着し、引き返す。「千畳敷」は観光客で賑わっている。

11:30、出洞。着替え。
各自、内間木洞氷筍祭りの出店で昼食。今回は早い出洞だった為、選びたい放題である。100%手打ちのそば、熊肉がふんだんに入った熊なべ(500円)、短角牛メンチコロッケ(250円)、定番の串もちや豆腐田楽などで賑わっている。
小向さんは「千畳敷」の写真撮影。

13:00、杉山・若山・小向・福間は帰路へ着く。日中気温が上がったため、道路の雪も解けて順調に走る。

14:15、杉山は岩泉町の自宅に到着。
内間木洞・千畳敷 内間木洞・稲妻洞 お化けトンネル 内間木洞・稲妻洞 第2ヘアピン
今年の氷筍 キクガシラコウモリのコロニー 普段は水没している地点
内間木洞・稲妻洞 第3ヘアピン 内間木洞・稲妻洞 ぼんぼり流し 内間木ビジターセンター前
第3ヘアピンでの写真撮影 たぶんマウンテンレザー 屋台目玉である鹿の角35,000円


今回は洞内点検メインの活動になってしまったが、初めてケイビングした学生や若手がいる中で、まずは安全に活動を行うことが出来て良かった。次回以降の新空間探査に向けての活動に期待したい。
また、3年ぶりに開催された「第25回氷筍観察会」も多くの見学者で大変賑わっており、「内間木洞」に対する世間の関心の高さが伺えた。(文責 杉山晶)

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