タイトル 地底旅団ROVER元老院第209回CAVING
サブタイトル 奥多野かんな姫計劃・第15次神流町旧万場地区洞穴調査
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞穴 下穴(仙人窟・蛇窟)、露久保鍾乳洞、[仮]露久保鍾乳洞第2洞
日 程 2008年5月2日(金)〜6日(火)
参加者 村野て、千葉の、千葉さ、細野、本田、本田麻代(家族会員)、鶴巻琴子(横濱ケイビングクラブ)、名眞大気(早稲田大学探検部OB) 以上8名
坂丸林道 2000年から発動した奥多野地域調査「奥多野かんな姫計劃」。2005年6月に「奥多野かんな姫計劃報告書1 群馬県多野郡神流町立処山洞穴地域調査報告」を発行、第1章立処山地域を終えることができた。引き続き第2章を開始、対象地域は旧万場町地区、叶山麓、持倉地区など神流町残地域、及び旧鬼石町地区となる。
本活動は、明治年間の皇国地誌にも記載されている旧万場町生利地区の「下穴」の測量を目的として企画された。毎年恒例となった合宿測量活動である。


2日21:30、村野宅集合。千葉車両:サファリが荷物と乗員(いたち4本を含む)でいっぱいのため、遅れていく予定であった細野も急遽合流する。

23:00、「道の駅 果樹公園あしがくぼ」手前にてサファリの様子がおかしくなる。確認すると、ブレーキオイルが大量に漏れており、やむなくサファリはリタイヤ。千葉夫妻といたちは道の駅に残置、他参加者は細野車に荷物を乗せ替え、奥多野地権者宅「木古里山荘」へ向かった。新婚旅行は車内泊の千葉夫妻であった。

24:30、「木古里山荘」に到着。つまみながらお酒をたしなみ、順次消灯。
3日7:30、起床。

8:30、地権者:高橋家にご挨拶。若旦那の祐紀さんは午前様だったようで、まぶたが腫れぼったい状態であったが、顔を出してくれた。

9:00、「木古里山荘」を出発。

9:30、坂丸林道の千ノ沢川脇の駐車ポイントに到着。支度を整え、出発する。

10:00、「下穴」に到着、入洞開始。2班体制で測量を行う。村野・細野班は、洞口〜洞口ホールを測量。担当はスケッチ村野・コンパス&メジャー細野。ホール内の放射を張り終えたところで1日が終わってしまった。村野のスケッチ中、細野は単独で沢に下り、沢蟹取りに専念。1時間で大小10匹程度を捕獲した。夜のつまみに一品増えることを楽しみに、夢中になってしまった。
一方、名眞・鶴巻班は、スケッチ名眞・コンパス&メジャー鶴巻の体制で、洞口ホールから東へ延びる支洞を測量。小規模であるものの、複雑であるため1日を使い果たす。

17:00、出洞。日が長くなっているため、まだまだ明るいが、千葉サファリの状況などが気になるため少し早めの出洞とした。

18:00、「木古里山荘」に到着。千葉家と合流する。車屋に代車を運んでもらい、15:00頃到着していたようだ。細野が楽しみにしていた沢蟹は、この時期食せないことが判明し、泣く泣く釈放。夕食、風呂、酒、ブリーフィングを経て順次消灯。


4日9:00、起床。朝食後、神流町関係者:T橋S雄宅へ挨拶を行う。番犬のなっちゃんも相変らず元気そうだ。T橋さんはちょうど畑仕事の最中で、お土産に山盛りのニラをいただいた。

9:30、活動開始。木古里山荘を出発し、本日も「下穴」測量に向かう。

10:00、駐車ポイントに到着。

11:30、「下穴」到着、入洞開始。本日も2班体制で活動する。
洞奥班(村野・細野・鶴巻)は、スケッチ村野・コンパス鶴巻・メジャー細野の体制で、最奥から測量する。最奥付近は上層・下層に分かれて複雑なループを形成しているが、まずは主洞メインで測量を進めた。
洞口班(千葉の・千葉さ・名眞)は、スケッチ千葉の・コンパス名眞・メジャー千葉さの体制で、洞口ホールより主洞を測量。それに先立ち名眞君は前日の支洞の補足スケッチを行った。予定では本日中に洞口班と洞奥班の基線を接続することになっていたが、結局タイムアップまでに接続することができず、とりあえず簡易測量で接続した。その後、千葉夫妻・村野で最奥部の落書き調査を行った。この洞穴の落書きは、主に入洞記念と思われる名前が書き連ねられたものがほとんどだが、なかには「寛政」の年号が記されたものもあり、探検の歴史などを知る上でも興味深い。他のメンバーは、神流町恐竜センター所長:S藤氏より依頼されていた洞内の石の採集を行った。

20:00、出洞。辺りが既に真っ暗のなか下山。

21:00、「木古里山荘」に到着。地権者娘:真奈美さん親子と初対面!!旦那さん似?のとっても可愛いお子ちゃまであった。

22:00、細野は「木古里山荘」を離脱。帰路に着く。

23:00、夕食をとり、順次消灯となった。
下穴 下穴 下穴
下穴の洞口 楽しい楽しい測量です 洞奥の落書き 「洞故多蝙蝠〜」とある

5日8:00、起床。本日はオフ日である。一般的に見れば、わずか4日間の合宿活動のうちの1日を穴活動以外に割くのは勿体ないといわれそうな気もするが、地域交流も重要な穴活動の一環と捉える地R元としては大切な一日である。

9:30、朝食を済ませて「木古里山荘」を出発。

10:00、「下穴」地権者:A井T也氏宅訪問。我々の前回の訪問を覚えていてくださったようで、笑顔で応対してくださった。早く調査結果を仕上げてご報告したいものである。

10:30、神流町役場近くの「鯉のぼり祭り」会場に到着。地権者娘:明美さんと真奈美さん親子とも遭遇する。お目当ては地権者孫娘:野々香と春菜出演のソーラン節である。前回(2年前)は野々香のみの参加であったが、今回は春菜もステージデビュー。こんなところでも時間の流れを感じてしまう。いやぁ、2人とも振付が様になっているねぇ・・・とおっさん風に感慨に耽っていると、アレ、よく見たら末孫の涼音も端っこで踊っているではないか! 飛び入りか? まだ見よう見まねではあるものの、将来性を感じさせるには充分な踊りであった。近いうちに「ソーラン三姉妹」結成となるだろう。
続いて名眞君の強い要望により、日本に誇る群馬のヒーロー「G−ファイブ」ショーを鑑賞。B級色全開ながらも演技は2年前と比較して非常にレベルアップ。ひょっとしてスーパー戦隊シリーズとも互角に張り合えるかもしれないぞ??しかし悪ボス主導によるダレダレ展開は相変わらずで(笑)、1時間公演のうち、G−ファイブが出たのはわずか15分!今後その点を改善されると良いでしょう。途中で本田夫妻が合流する。

12:00、会場を離れ、「コウモリ穴」地権者:T橋S一氏宅を訪問。ご本人は鯉のぼり祭りの役員で出動中とのこと、奥様が応対してくださった。

12:30、「下穴」で拾った石を届けに恐竜センターへ移動。途中、車両誘導員として超多忙の祐紀さんに「恐竜センターはどこですか〜」と迷惑な声掛けをする。センター付近は駐車場待ちの車で100m以上の渋滞。やはりこの時期は書き入れ時なのだ。偶然にも交通整理していたのが知り合いであったため、はからいで穴場駐車スペースを確保。鶴巻さんは日ごろの疲れが出たのか泥のように眠り込んでいたため車内に残置、本田夫妻・名眞君が見学をしている間、千葉夫妻・村野は食堂で茶を飲んで過ごした。新メニュー「恐竜ナゲット」「恐竜カレー」登場。今度試食してみよう。雨が降り始める。

14:00、「上野村ふれあい館」にて開催中の「十石市」を覗く。以前と比べて少し地味になったようだ。

15:00、「木古里山荘」に帰還。本格的な雨となる。

16:00、山荘前にブルーシートを張り、木古里一家を交えてBBQ大会を開催。孫娘たちは、いたちのめいちゃん4歳誕生日祝いのケーキを制作。つつましやかではあるが、ほのぼのとした楽しい夜が更けていく。

21:30、本田夫妻離脱。雨はいつの間にか止んでいた。

22:00、順次消灯。
6日8:00、起床。朝食後、山荘の清掃を行う。

9:30、お墓参り。

10:00、木古里山荘を出発。車両に荷物が満載となり、路面に凹凸があるだけでも時々腹を擦る。そのたびに一同冷や汗が出るのであった。

10:30、藤岡市露久保集落に到着。「露久保鍾乳洞」地権者情報を収集する。地権者は現在、鬼石に下りているとのことであった。「露久保鍾乳洞」および「[仮]露久保鍾乳洞第2洞」の洞口確認を行った。

11:30、現地出発。

13:00、飯能市内「やまき」にて昼食、解散となった。


今回の合宿は短期間であったため、成果的には「下穴」主洞部の形状をほぼ把握する程度にとどまった。この洞穴は細かい支洞やループが意外と多く、あと1日では終わらないかもしれない。主洞部途中には煙突竪穴もあり、その上部がどうなっているのかも気になるところである。いずれにしても、できるだけ早いうちに全容を把握したいと考えている。情報収集やコネクション構築の点では良好な活動であった。(文責 細野誠、村野哲雄)
鯉のぼり祭り会場 木古里山荘 木古里山荘
今年もG-ファイブを満喫 愛鼬めいちゃんの4歳バースデー どか〜んとステーキです

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