巷の噂(2018年版)


海蝕洞:鵜戸神宮、住吉神社屋根をチタン製瓦へ (2018/12/30 宮崎日日新聞より入手)
チタン瓦で塩害防止 鵜戸神宮、東京の企業提供

 海岸に面した洞窟の中に建つ日南市の鵜戸神宮(本部雅裕宮司)で、神社の屋根瓦の一部が銅製からチタン製にふき替えられた。同神社の塩害被害を知ったチタン建材メーカーが「丈夫で長持ちするチタンをぜひ使ってほしい」と無償で提供。浅草寺(東京都)や金閣寺(京都府)などでも使われているが、県内の寺社では初めてという。

※住吉神社は鵜戸神宮の洞内本殿脇にある。
鵜戸神宮ウェブサイト





タイ、ルアン洞窟に救助犠牲者の銅像 (2018/12/14 時事通信より入手)
洞窟前に「英雄」の銅像=少年ら救助中死亡−タイ

【タイ王国・バンコク発】
 少年ら13人が遭難したタイ北部チェンライ郊外の洞窟前に13日、救助活動中に死亡した元海軍特殊部隊員サマン・クナンさんの銅像が建てられた。
 銅像は地元の芸術家が中心となって制作。高さ3.2メートルで、サマンさんが救助に当たった時と同じ潜水服姿をしている。
 銅像はトラックに載せられ、市内を回ってから洞窟前に到着した。沿道には雨の中、多くの市民が集まり、銅像にカメラを向けた。サマンさんの妻は「夫を英雄としてたたえ、銅像を制作してくれた芸術家の皆さんに感謝したい」と感極まった様子で語った。
 少年らは6月23日に洞窟に入り、大雨に伴う増水で出られなくなった。7月10日までに全員救出されたが、サマンさんは救助活動中に意識を失い、死亡した。




「洞窟学雑誌 第42巻」発行(2018/12/7 入手)
 日本洞窟学会の機関誌「洞窟学雑誌」の第42巻が日本洞窟学会会員に配布された。発行日は2017年12月31日。
 B5サイズ24ページ。3000円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。掲載論文は以下の通り。
 ・太田正道先生のご逝去を悼む 
 ・炭酸凝集同位体温度計と鍾乳石への適用
 ・オルダ水中洞窟の地下水の科学的性質と水中洞窟の透明度
 購入・問い合わせは日本洞窟学会事務局(北九州市立自然史・歴史博物館 いのちのたび博物館内/TEL093−681−1011 Fax093−661−75038)まで。一部のバックナンバーも取り揃えている。




龍泉洞、洞内イルミネーションを点灯(2018/12/6 岩手日報より入手)
光が織りなす幻想世界 岩泉・龍泉洞、イルミネーション点灯

 岩泉町岩泉の龍泉洞事務所(三上薫所長)は龍泉洞内でイルミネーションを点灯し、約2100個の発光ダイオード(LED)が通路や地底湖を幻想的に照らしている。来年2月28日まで。
 冬期間の誘客企画として多彩なイベントとともに実施。LEDは第1地底湖周辺に設置され、ピンク色のハート形や青、白の照明が輝きを放ち洞内に広がっている。
 冬眠中のコウモリを見学するコウモリうぉっちんぐ(今月25日〜来年2月28日)や夜の洞内を探検するナイトケイブ(来年1月19日)、花巻市出身のユニット「*はなおと*」による洞内コンサート(同2月24日)なども行われる。
 問い合わせは、同事務所(0194−22−2566)へ。

龍泉洞ウェブサイト



「ケイビングジャーナル第64号」発行(2018/12/1 入手)
ケイビングジャーナル64号 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第64号が発行された。A4サイズ56ページ。600円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。
 内容は以下の通り。なお、レイアウトミスが多々見受けられ、今後の改善が望まれる。
 ・グラビア
 ・スペレオニュース(ルアン洞窟救助の概要を含む)
 ・イベントカレンダー
 ・第4回国際洞窟写真家会合参加報告
 ・ラオス洞窟探検調査2018報告
 ・第18回国際火山洞窟学シンポジウム報告
 ・第26回International Karstological School参加報告
 ・洞穴考古学概説
 ・第9回九州洞窟談話会報告
 ・事故報告書のあり方(実際の事故報告書をもとに)
 ・洞窟屋蟻墨、南西諸島をゆく 第3回 時間が止まったような島 前編
 ・学会からのお知らせ
 ・洞窟書籍新刊紹介
 ・プロジェクトボード
 ・編集部からのお知らせ
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。龍泉洞(岩手県岩泉町)、カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、竜ヶ岩洞(静岡県浜松市)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。

ケイビングジャーナルウェブサイト




「DIVER 2018年12月号」に洞窟記事が掲載(2018/11/10 入手)
 月刊スクーバダイビング専門誌「DIVER(ダイバー) 2018年12月号」に洞窟記事「タイ洞窟遭難、潜水による「全員救出」はどう行われたのか」が掲載された。
 9月12日に日本水中科学協会主催のワークショップ「タイの洞窟遭難事故を考える」を取材した内容で、タイ「ルアン洞窟(タム・ルアン/Tham Luang)」での国際救助を検証したもの。久保窪彰良氏(日本水中科学協会副代表理事)、後藤聡氏(日本洞窟学会会長)、三保仁氏(三保耳鼻咽喉科院長)が講演者となり、ケイブダイビングによる救助方法とそのポイントを分かりやすく解説している。概要ではあるが、現時点では国内において最も詳しく書かれた記事だ。94〜96ページ。
 ダイバー株式会社発行。変型A4サイズ。定価980円(税込)。Kindle版840円。11月10日発売。
 購入は書店、オンラインストアhonto楽天ブックスAmazon.co.jpほかにて。

DIVERウェブサイト(月刊ダイバー 2018年12月号)
日本水中科学協会ウェブサイト





タイ、ルアン洞窟で国際洞窟救助 (2018/11/10 入手)
 タイ北部、ミャンマー国境付近にある「ルアン洞窟(タム・ルアン/Tham Luang)」で18日間に渡る国際的な洞窟救助が行われた。この救助には100名以上のダイバーを含む国内外の1万人以上が参加、洞内幽閉されていた要救助者13名は全員無事だったが、救助者1名が亡くなった。
 「ルアン洞窟」はチェンライ(Chiang Rai)県のタム・ルアン・クン・ナム・ナン・ノン森林公園(Tham Luang-Khun Nam Nang Non Forest Park)内にあり、11〜6月は洞口付近の約1,000mがガイド式ツアーとして公開されている管理洞。総延長は10,316m(国内第4位)、高低差は85m。
 以下、ウェブサイト「Caves & Caving in Thailand」やウィキペディア「Tham Luang cave rescue」、国内外の新聞各社、テレビ報道などを参考にして時系列で概要を紹介する。

■1日目:6月23日(土)
 地元サッカーチームの少年12名(11〜17歳)とアシスタントコーチ(25歳)が練習後に「ルアン洞窟」に入洞。まだ雨季前で、通常6月は水没したことは無かったという。食料や水は持ち込んでいなかった。
 保護者による警察への通報により、夜から捜索を開始。洞口付近で自転車や靴が発見されたことから「ルアン洞窟」に入洞した可能性を把握する。

■2日目:6月24日(日)
 ケイバーでもある地元イギリス人弁護士ヴァーノン・アンワース(Vern Unsworth)氏が呼び出され、シリコーン救助隊(Sirikorn Rescue Unit)と共に「ルアン洞窟」に入洞。狭洞部「Tジャンクション(T-Junction/Sam Yak)」(洞口から約1,600m地点)まで到達するも、増水が進んでおり、通路は水没していたため捜索を断念。
 アンワース氏はイギリス洞窟救助協議会(BCRC/British Cave Rescue Council)への支援要請をタイ政府に助言した。

■3日目:6月25日(月)
 タイ王国海軍特殊部隊(Royal Thai Navy SEALs)所属のダイバーが「ルアン洞窟」に到着。捜索を開始する。

■4日目:6月26日(火)
 「Tジャンクション」を通過するも増水の為に後退。この先にある空間「パタヤ・ビーチ(Pattaya Beach)」(洞口から約2,000m地点)に少年らが取り残されているのではないかと推測する。

■5日目:6月27日(水)
 タイ政府から要請を受けたイギリス人ダイバーのリチャード・スタントン(Richard Stanton)氏(57歳)、ジョン・ボランセン(John Volanthen)氏(41歳)、ロバート・ハーパー(Robert Harper)氏が到着。

■6日目:6月28日(木)
 スタントン氏とボランセン氏が少年らを助けようとして入洞していた地元会社員4名を「第3空間(Chamber 3)」(洞口から約850m地点)で発見し、潜水により救出。
 豪雨によって救助活動が一時停止。国際協力機構(JICA)タイ事務所も現地入りし、ポンプ車による排水作業を開始する。

■7日目:6月29日(金)
 この頃から地表からの救出も検討し、代替えアクセスルート(別洞口や割れ目)を探索する。
 国際協力機構(JICA)タイ事務所は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携、衛星による地形画像をタイ当局へ無償提供する準備を進める。

■8日目:6月30日(土)
 救助活動が再開。

■9日目:7月1日(日)
 「第3空間」をダイバー前線基地として整備。「Tジャンクション」に再到達。

■10日目:7月2日(月)
 22:00頃、スタントン氏とボランセン氏が「パタヤ・ビーチ」より400m奥の「Nern Nom Sao」(洞口から約2,400m地点)で少年らを発見。全員の無事を確認。

■11日目:7月3日(火)
 パク・ロハルンシューン(Pak Loharnshoon)医師を含むタイ海軍特殊部隊ダイバーが少年たちに食料や医薬品を届ける。

■12日目:7月4日(水)
 少年らにフルフェイスマスクと呼吸装置の使用方法を教える。

■13日目:7月5日(木)
 少年らのいる空間の酸素レベルが15%まで低下、低酸素症の危険性が出てくる。
 ポンプによる排水作業、地表水流の迂回作業、地表からの代替えアクセスルート探索が続く。

■14日目:7月6日(金)
 元タイ海軍特殊部隊のサマン・グナン(Saman Gunan)氏(38歳)が酸素ボンベ搬入作業中に酸欠で死亡(事故は前日)。
 スタントン氏に呼ばれたオーストラリア人のリチャード・ハリス(Richard Harris)医師が到着する。

■15日目:7月7日(土)
 連日の好天で水位が下がり、翌日から3日間は雨予報のため、翌8日に潜水救出作戦の開始を決定。

■16日目:7月8日(日)
 10:00、スタントン氏、ボランセン氏、ジェイソン・マリンソン(Jason Mallinson)氏(50歳)、クリス・ジュエル(Chris Jewell)氏(35歳)、オーストラリア人のハリス医師とクレイグ・チャーレン(Craig Challen)医師率いる国際ダイバーチーム13名とタイ海軍特殊部隊ダイバー5名による潜水救出作戦を開始。
 パニックを避けるために少年らには鎮静剤「ケタミン(Ketamine)」を投与、少年一人に2名のダイバーという体制で、狭洞部「Tジャンクション」を含む5ヶ所の水没部を超えて「第3空間」までの約1,700mを搬出した。
 その後は数百人によって陸上搬送され、17:40に1人目、19:50には4人目が救出された。

■17日目:7月9日(月)
 続いて4名を救出。

■18日目:7月10日(火)
 残り4名とコーチを救出。21:10に全員が出洞して救出作戦は終了となった。

 この救助には前述した国のほかに、中国、ラオス、アメリカ、ロシア、チェコ、オランダ、ベルギー、デンマーク、フィンランド、イスラエル、カナダ、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、ドイツ、スペイン、スウェーデン、ウクライナからも軍隊や救助組織、ダイバーが携わった。その後は記念館建設や映画化の話が進んでいる。
 国際的に注目された洞窟救助であったが、日本でもニュースやワイドショーなどで連日報道。日本洞窟学会はその対応に追われ、会長ら複数の会員がコメントを求められた。
ルアン洞窟平面図(ウェブサイト「Caves & Caving in Thailand」より引用・加筆)
ルアン洞窟平面図(ウェブサイト「Caves & Caving in Thailand」より引用・加筆)





インドネシア、ルバン・ジェリジ・サレ洞窟で世界最古の具象画(2018/11/8 AFP通信より入手)
「世界最古の具象画」 4万年前の洞窟壁画、最新年代測定

 インドネシアの洞窟にある動物の壁画は4万年以上前に描かれたもので、世界最古の具象画であることが分かったとする最新の研究結果が発表された。
 インドネシア・カリマンタン島(Kalimantan Island、別名:ボルネオ島、Borneo Island)にある、在来種の野生の牛を描いたものとみられるこの壁画は、同島の辺境地域で数十年前に発見された数千点に及ぶ洞窟壁画のうちの一つだ。
 研究チームは今回、ウラン系列年代測定法と呼ばれる技術を用いて、洞窟壁画が描かれた時代の解明に成功した。
 洞窟壁画をめぐっては、欧州でのみ登場したと長きにわたって考えられていた。しかし今回の発見は、その発祥地が欧州だけではないことを示す証拠をさらに増強するものとなった。
 研究結果について、豪グリフス大学(Griffith University)の研究者マキシム・オーバート(Maxime Aubert)准教授は、「具象画がアジアと欧州でほぼ同時期に発達・進化したと考えることができる」とAFPの取材に語った。
 隣接するスラウェシ(Sulawesi)島の具象壁画については、2014年に3万5000年前に描かれたとの測定結果が得られていたが、オーバート氏と研究チームが調査したカリマンタン島の壁画の一部は、それより少なくとも5000年早い時期に描かれていたこととなる。
 7日の英科学誌ネイチャー(Nature)に論文を発表した研究チームは、重ねて描かれていた描画の複数の層を調査した。
 最も古い層には、大半が在来種の牛とみられる動物の絵と手形のステンシル画が赤っぽい色の顔料で描かれていた。その上の層には、手形のステンシル画と小さな棒状の人の姿が赤紫色の顔料で描かれていた。手形は複数が寄せ集まった構図になっており、線や点で装飾が施されている。最上部の層には人、小舟、幾何学模様などが描かれていた。

■「詳細を伝える窓」
 オーバート氏と研究チームはウラン系列年代測定法を用いて、長い年月の間に壁画の上部に形成された方解石の層と、下部にある物質の両方を分析した。
 壁画から1平方センチ未満のサンプルを採取して分析した結果、1頭の動物の壁画が少なくとも4万年前に描かれたものであることが明らかになった。5万2000年近く前までさかのぼる可能性も残されているという。
 スペインやイタリア、フランスでは有名な洞窟壁画が多数発見され、年代測定も行われてきた。しかし、インドネシアの描画は、洞窟壁画が欧州から出現したとの考えに異を唱えるものだ。
 今回調査した壁画の2番目の層の推定年代は約2万年前だった。これはこの時代の描画に興味深い進化が起きたことを示唆している。オーバート氏は、「約2万年前、描画の対象は動物世界ではなく、人間世界となる。ほぼ同時期の欧州でも同じことが確認される」とAFPの取材に語った。
 今後は、インドネシア国内にある他の壁画とともにオーストラリアにある壁画についてもさらなる調査を実施する予定だという同氏。壁画を調査する際には過去との密接なつながりを感じると話し、「壁画を目の当たりにするのは素晴らしいことだ。それは過去に向けて開かれた詳細を伝える窓だから」と続けた。

※洞窟壁画のあるバン・ジェリジ・サレ(Lubang JerijiSaleh)洞窟は石灰岩洞。




竜ヶ岩洞、ミカン皮のマツコデラックス登場(2018/11/3 静岡新聞より入手)
ミカン皮で「マツコさん」 引佐・竜ヶ岩洞

 浜松市北区引佐町の観光鍾乳洞「竜ヶ岩洞」の入洞口前に、人気タレントのマツコデラックスさんを題材にしたミカンの皮アートが登場し、観光客の人気を集めている。
 かんきつ類の皮むき器具を販売する湖西市の土屋清孝さん(67)が手掛けた。大河ドラマのブームに乗って以前に作った「井伊直虎」で使った皮をリサイクル。甘夏やシークワーサーの皮約500枚で、およそ一ヵ月かけて完成させた。
 皮は衣服部分を占める。「聖母のマツコさんをイメージして作った」と土屋さん。基本のパーツ作りは、むいた皮を一週間乾かしてアイロンで整形し、木工用接着剤で固めてからアクリル絵の具で彩色、とかなりの手間をかけている。
 公開は毎週土〜月曜および祝日。(問)竜ヶ岩洞=053(543)0108

竜ヶ岩洞ウェブサイト




長島の鍾乳洞、日本自然保護協会が調査(2018/10/30 沖縄タイムスより入手)
辺野古沖の鍾乳洞「文化財の価値」 日本自然保護協会が調査

 日本自然保護協会は27、29の両日、名護市辺野古沖の離島「長島」を調査した。同行した地形学の専門家は「手つかずでこれほど状態のいい鍾乳洞は県内でも極めて珍しい。少なくとも県の指定文化財にするだけの価値がある」と保存の必要性を指摘している。
 同協会の調査によると、長島の鍾乳洞は奥行き約30メートルと小規模で、カーテン状やたけのこ状などに発達した鍾乳石が密集する状態。
 洞窟内の石灰岩には、過去に大量の真水が流れていた形跡があり、洞窟の入り口より高い位置にサンゴのかけらが積み重なっているのも確認された。
 調査にあたった九州大学大学院地球社会統合科学府の浦田健作理学博士(地形学、洞窟学)は「これらの状況は、何万年も前の長島の地形の成り立ちや辺野古の環境を知る手掛かりになる」と説明。今後、鍾乳石の年代などの分析を進める予定。
 同協会の志村智子自然保護部長は「辺野古の新基地建設は長島の洞窟に貴重な価値があることを踏まえていない。この鍾乳洞は日本にとっての財産でもあり、今後の活用や保護方法を検討するべきだ」と話した。




秋芳洞、光響ファンタジーを開催(2018/10/27 朝日新聞より入手)
国の特別天然記念物、7色のライトアップ 山口・秋芳洞

 山口県美祢市の国の特別天然記念物・秋芳洞で26日夜、鍾乳洞を7色のLED照明で彩る「未来維新 光響ファンタジー」が始まった。3回目となる夜間公開で初めて、鍾乳洞の入り口に、プロジェクションマッピングが投影された。幕末の志士たちの力強さをイメージした音楽にあわせ、光のアートが、岩肌や樹木を彩った。
 11月4日まで。午後5〜8時。問い合わせは市観光振興課(0837−52−1532)。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(特別天然記念物 秋芳洞)




雄橋、落書き除去を文化庁に申請(2018/10/21 山陽新聞より入手)
帝釈峡「雄橋」落書き除去申請へ 庄原市教委、模倣防止のため

 庄原市、広島県神石高原町にまたがる国定公園帝釈峡にある石灰岩の天然橋「雄橋(おんばし)」(国天然記念物)に石を削った落書きが見つかった問題で、庄原市教委が落書きを除去するため「現状変更」を文化庁に申請していることが20日までに分かった。手を加えず現状を維持することも検討したが、模倣防止のため除去に決めた。
 市教委は8月22日に落書きを確認後、文化庁と対応を協議。10月11日には県の文化財保護審議会の委員を連れてあらためて現地調査も行い、除去の方針を固めた。方法については酸を使って落書き部分を溶かしたり、グラインダー(研削盤)を使って削ることなどを検討している。国の許可が下りれば作業に取り掛かる。
 市教委はすでに落書き禁止の看板を設置。「貴重な自然遺産をまずは元に近い形に戻すとともに、観光客らに気持ちよく見てもらえるよう、啓発やいたずらの防止策に力を入れていきたい」とする。
 雄橋は渓流の浸食で石灰岩が貫通してできた天然の橋で、1987年に国の天然記念物に指定。市教委によると、落書きが見つかったのは全長90メートルの一枚岩でできた雄橋の根元。1.2メートルほどの高さに縦約30センチ、横約10センチの大きさで「京都」「平川」などと読める文字が刻まれていた。

※関連記事
8/29 雄橋、落書きを確認
帝釈峡観光協会ウェブサイト(雄橋)





第31回日本鍾乳洞サミットが開催(2018/10/18 奄美新聞より入手)
知名町で第31回日本鍾乳洞サミット

 鹿児島県指定の天然記念物「昇竜洞」がある知名町で18日、「第31回日本鍾乳洞サミットinちな」(日本観光鍾乳洞協会、同町主催)が開催された。「次の時代へバトンパス!わがまち、わがむら鍾乳洞自慢」をテーマに、鍾乳洞観光の活性化について意見を交わした。
 龍泉洞(岩手県岩泉町)やあぶくま洞(福島県田村市)など日本観光鍾乳洞協会に加盟する全9自治体の首長や観光協会長ら約80人が参加した。サミットは、鍾乳洞を地域観光の核として活用する方法を考えようと加盟自治体が持ち回りで毎年開催している。
 プレゼンテーションでは、各鍾乳洞の特徴や現状を担当者が説明。飛騨大鍾乳洞(岐阜県高山市)は「昨年3月に『恋人の聖地』に選定され、カップルの集客促進に努めている」。秋芳洞(山口県美祢市)は「洞内の疑似体験ができるバーチャルリアリティ(VR)を導入した。さらに、カラーLEDと音を使ったイベントを今年初めて実施する」と述べた。
 また、4か国語(日本語・英語・韓国語・中国語)に対応した洞内アプリや、オリジナルキャラクターを使った商品開発(Tシャツ・トートバッグ)なども紹介された。
 協会で取り組む共同プロジェクトとして▽ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用したフォトコンテストの開催▽インバウンド観光に対応した多言語ガイドブックの増刷▽「鍾乳洞九選限定」の共通商品の開発―などのアイデアが挙がった。
 沖永良部昇竜洞観光社の朝戸直樹代表取締役が共同宣言を行い「平成最後のサミット開催を期に、会員相互の連携と協調の絆をこれまで以上に強めよう」と呼び掛けた。
 この日は、同町住吉の「昇竜洞」でオープニングセレモニーを開催。洞内に舞台が設けられ、役場職員が祝舞と民謡を披露して参加者を出迎えた。
 その後、洞内の案内とおきのえらぶ島観光協会が入る同町産業クラスター拠点施設「エラブココ」の視察も行われた。
 第24回日本観光鍾乳洞協会総会(会場・知名町フローラル館)では、昨年度事業報告や今年度事業計画など4議案を承認した。
 次回サミットは、飛騨大鍾乳洞(岐阜県高山市)で開催される。

日本観光鍾乳洞協会ウェブサイト




中国、四川省の洞窟でグローワーム発見(2018/10/17 AFP通信より入手)
まるで地底の「魂の木」、洞穴生物の不思議な世界 四川省

【中華人民共和国発】
 中国四川省成都華希昆虫博物館の科学調査隊は10日、同省眉山(びざん)市仁寿(じんじゅ)県五竜山の洞窟を探検し、深さ400〜500メートルの場所で、映画「アバター」に出てくる幻想的な「魂の木」のような幻想的な世界を発見した。 発見されたのは、「幽簾虫」と呼ばれる双翅目(そうしもく、ハエ目)に属する昆虫による光る玉すだれのような景観だ。四川省でこうした昆虫の奇観が発見されたのはこれが初めて。成都華希昆虫博物館の趙力(ちょう・りき)館長は、四川の地下の大量の洞窟にはまだ知られていない多くの生物がいるはずだと見ており、今後も洞窟を探検し、観察を続けていくとしている。

※幽簾虫とはヒカリキノコバエのことで、ツチボタルやグローワーム(Glow Worm)と表記されることが多い。オーストラリアのグローワーム洞窟、ニュージーランドのワイトモ鍾乳洞が有名。




江の島岩屋、営業再開25年式典開催(2018/10/10 神奈川新聞より入手)
江の島岩屋25周年祝う つるの剛士さんのアートもお披露目

 藤沢市の観光名所の一つ、洞窟「江の島岩屋」の営業再開25周年記念セレモニーが8日、岩屋の入洞口周辺で開かれた。「1(イ)」「0(ワ)」「8(ヤ)」の語呂合わせで10月8日生まれの4人と、名字が「イワヤ」の9家族23人も全国各地から集まり、市の観光関係者らと一緒に25周年を祝った。
 江の島岩屋は波の浸食でできた洞窟で、第一岩屋(奥行き152メートル)と第二岩屋(同56メートル)があり、大勢の観光客が訪れる人気スポット。1971年から22年間閉鎖されていたが、総工費15億円で施設を一新し、93年4月に営業を再開した。
 昨年10月には台風21号の高波・高潮被害を受け、営業を休止。復旧工事を経て今年4月から観光客を再び迎え入れている。
 セレモニーでは、鈴木恒夫市長が「台風の影響で閉洞するなど苦難を乗り越えて迎えた25周年を、全国のイワヤさんらと一緒に祝うことができてうれしい」とあいさつ。ふじさわ観光親善大使のつるの剛士さんが描いた階段アートも岩屋近くでお披露目された。
 名古屋から訪れた女性(49)と小学6年(12)の親子は「同じ名前の岩屋に来るのは初めてなので楽しみ。中に入ってSNSで発信したい」と話した。
 25周年を記念し、14日まで岩屋の入洞者各日先着250人にオリジナル記念切手とポストカードをプレゼントする。

※関連記事
8/22 江の島岩屋、10月に25周年記念イベント開催





洞窟切手「江の島岩屋」発行(2018/10/8 入手)
 藤沢市観光協会より10月8日、オリジナルフレーム切手「25th Enoshima Iwaya Cave」が発行された。
 江の島岩屋再開25周年記念セレモニーの一環として発行されたもので、10月8〜15日(7日間)の各日先着250名に、江の島岩屋入洞記念品としてポストカードと共に配布された。
 切手デザインは第二岩屋洞内から見た海。国内切手としては初めて海蝕洞がデザインされたもの。
 額面は62円。単品。無料配布。1750枚限定。販売はしていないが、希にオークションなどで購入可能。

公益社団法人藤沢市観光協会ウェブサイト(江の島岩屋)




日本洞窟学会第44回大会(宮城県気仙沼市大会)開催(2018/10/8 入手)
 日本洞窟学会の定期学術大会「日本洞窟学会第44回大会(宮城県気仙沼市大会)」が10月6〜8日、宮城県気仙沼市にて開催された。実行委員長は山田努日本洞窟学会副会長(東北大学)。
 大会には総勢86名(うち市民参加者14名)が参加。気仙沼中央公民館にて学術講演会、市民講演会(約10名出席)が開かれ、口頭講演12件、ポスター講演7件の研究発表が行われた。
 また、東北地方では珍しい水中鍾乳洞「管絃窟」、1928(昭和3)年に国道工事で開口した「龍神窟」、「たつ穴」「岩井沢洞穴」「無名洞」「ばくち穴」「無名洞3」や大理石海岸などにて洞窟巡検、市民巡検、洞窟生物講座、洞窟測量講座、地質巡検も開催。その様子は10月7日付の三陸新報、同8日付の河北新報でも紹介された。
 東日本大震災による津波被災から復興途中の地での開催であったが、懇親会では気仙沼名物ハーモニカ(メカジキの背びれの付け根煮)やモウカサメ(ネズミザメ)のカルパッチョなどが振る舞われ、小規模カルストでありながらも大いに盛り上がった。
 次回開催地は未定。




井倉洞、台風24号で再び入洞禁止(2018/10/1 山陽新聞より入手)
新見・井倉洞が再び入洞休止 台風24号で浸水被害 周辺店舗も

 台風24号に伴う大雨の影響で新見市を流れる高梁川が増水し、同市井倉の鍾乳洞・井倉洞(岡山県天然記念物)一帯が浸水。洞内に土砂が流入し、1日から入洞を休止した。周辺店舗なども被害を受けており、7月の西日本豪雨の被災から立ち直りかけていた同市を代表する観光地は、再び大きな打撃を受けた。
 市商工観光課によると、入り口に水と土砂が流入し、洞内の安全確認ができない状態で「入洞再開には1週間以上かかるのではないか」とみている。
 井倉洞周辺は駐車場の舗装がめくれ上がり、飲食や土産物販売の店内は泥水に覆われ、仮設券売所も流されて破損した。管理運営する市出資の第三セクター・井倉洞の杉一夫社長は「正直『またか』という気持ち。笑ってごまかすしかない。一日も早く復旧したいが」と声を落とした。
 対岸の飲食店街(5店舗)では2店が仮設店舗などで営業にこぎつけていたが、再び被災。飲食店「水明観光」を営む男性(56)は「やっと片付けたばかりだったのに…。また水害に遭うのではと思うと、ここで商売するのが怖い」と目を伏せた。
 西日本豪雨で井倉洞は洞内が浸水し、照明などの電気設備が故障。ボランティアらの応援を得て土砂撤去などを進め、約1ヵ月後の8月7日に入洞を再開していた。
 満奇洞など、市内の他の観光施設に被害はなかった。

※関連記事
8/7  井倉洞、西日本豪雨から営業再開
7/23 満奇洞、西日本豪雨から営業再開
井倉洞ウェブサイト





「郷土史誌かわら 第八十七集」に洞窟論文が掲載(2018/9/28 入手)
 年2回発行される福岡県田川郡香春町の研究報告書「郷土史誌かわら」の最新号に2件のカルスト・洞窟論文が掲載された。
 1つは「北九州市小倉南区、満干谷の間欠冷泉「満干の潮」 付、満干谷上のドリーネ湖」で、著者は藤井厚志氏。国内最大のカルスト性間欠冷泉として、「満干の潮」の詳細な計測データを報告している。附録として「満干谷上のドリーネ湖」も報告。2〜23ページ。
 もう1つは「香春岳の風穴」で、著者は藤井厚志氏と水島明夫氏。二ノ岳に開口する2つの石灰洞を測量図と共に報告している。24〜32ページ。
 香春町教育委員会発行。A5サイズ88ページ。モノクロ。定価600円(税込)。9月28日発売。
 購入は香春町教育委員会教育課、販売取扱店(JA採銅所、JA高野、丸田書店、石川書店、近藤書店)、または郵送購入にて。

香春町ウェブサイト(郷土史誌かわら第87集発売)




海蝕洞:龍宮窟、落石で入洞禁止(2018/9/28 静岡新聞より入手)
下田・龍宮窟で落石 内部への立ち入り禁止

 下田市は27日、同市田牛の洞窟「龍宮窟」で内部への立ち入りを禁止した。大雨の影響で落石が起きたため。天窓の開いた洞窟上部を1周する遊歩道は通行できる。
 管理者の市によると、26日に外部からの情報提供で落石を確認した。高さ10メートル前後の中腹が崩れ、石と土砂が落下していたという。直径30センチ前後の石も複数落ちたとみられる。落石が起きた日時は不明で、けが人は確認されていない。市観光交流課は「安全が確認されるまで当面、内部に通じる階段を通行止めにする。10月上旬には再開したい」としている。
 洞窟では4月上旬に倒木で観光客2人が負傷した。市は当時も立ち入り禁止にして、樹木の伐採やのり面工事などの安全対策を実施。5月下旬に通行規制を解除した。市南部の海岸沿いに位置する龍宮窟は直径約40メートルの天窓が開き、海とつながった内部は波によってハート形に浸食されている。世界認定された伊豆半島ジオパークのジオサイトで、市内を代表する観光スポットとして知られる。

伊豆半島ジオパーク ウェブサイト(龍宮窟)




「秋芳洞 観光洞窟の環境と保全」発行(2018/9/27 入手)
 秋吉台地下水系を調べ守る会による観光洞保全問題に関する報告書が発行された。著者は配川武彦氏。
 配川氏が秋吉台科学博物館の学芸員時代から収集したデータをまとめたもので、秋芳洞の研究史や観光開発史に始まり、地下水系の汚染、エレベーターや黒谷支洞開発による洞内気象の影響、照明の影響、観光客の影響、工事破壊などが詳細に報告されている。大正洞と景清洞も掲載。
 現在も付近の養鶏場から汚水が流れ込んでいるという事実とカラー写真には驚かされる。
 観光が優先され、あらゆる面で保全対策が後手に回っていることが分かり、観光営業と自然保護の両立の難しさを思い知らされる1冊となっている。
 A4サイズ131ページ。一部カラー。7月発行。
 問い合わせは秋吉台地下水系を調べ守る会まで。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故で他4名も救助(2018/9/27 時事通信より入手)
少年らの他に遭難者=英潜水士が救出−タイ洞窟

【タイ王国・バンコク発】
 タイ北部チェンライ郊外の洞窟で遭難した少年ら13人の救助に当たった英潜水士は27日までに、少年らの他に男性4人が洞窟に閉じ込められていたのを発見し、少年らに先立って助けたことを明らかにした。4人の存在はこれまで知られていなかった。
 洞窟探査情報を扱うウェブサイト、ダークネス・ビローによると、潜水士リック・スタントンさんは6月23日に行方不明となった少年らを捜すため、28日に仲間1人と洞窟に入り、4人を見つけたと証言。4人は少年らを助けようとしたものの、増水で身動きが取れなくなり、1日が経過していた。4人の遭難には誰も気付いていなかった。
 4人を脱出させるには3ヵ所で潜水する必要があった。潜水士2人は浮上できる次の場所に戻り、1人がもう1人の潜水具を持って4人の待避場所に再び移動。1人ずつ着用させて次の浮上場所に誘導した。これを繰り返し、4人を救出した。

※関連記事
9/8  秦国、ルアン洞窟救助の映画が11月クランクイン
9/7  秦国、ルアン洞窟幽閉事故でJICA職員に勲章
9/6  秦国、ルアン洞窟救助の感謝イベント開催
7/23 秦国、ルアン洞窟を国立公園へ格上げへ
7/19 秦国、ルアン洞窟救助のリーダー会見
7/19 秦国、ルアン洞窟幽閉事故の絵画作成
7/19 秦国、ルアン洞窟幽閉事故の記者会見
7/16 秦国、ルアン洞窟幽閉事故で日本製蓄光タイルを使用
7/15 秦国、ルアン洞窟幽閉事故でJICAに感謝状
7/13 秦国、ルアン洞窟幽閉事故で鎮静剤を使用
7/13 ルアン洞窟救出に天皇陛下が祝意
7/12 秦国、ルアン洞窟幽閉事故でイスラエル製無線を使用
7/12 秦国、ルアン洞窟幽閉事故の映画化への動き
7/11 秦国、ルアン洞窟幽閉事故の救助総括
7/11 秦国、ルアン洞窟救助の英雄たち
7/11 秦国、ルアン洞窟を観光地化への動き
7/10 秦国、ルアン洞窟幽閉事故は全員救出
7/9  秦国、ルアン洞窟幽閉事故の少年4名が救出
7/8  秦国、ルアン洞窟幽閉事故の救出作戦開始
7/7  秦国、ルアン洞窟幽閉事故の救出時期は未定
7/6  秦国、ルアン洞窟幽閉事故で救助員が死亡
7/5  秦国、ルアン洞窟幽閉事故の救出は困難
7/4  秦国、ルアン洞窟幽閉事故の発見者は英国ダイバー
7/3  秦国、ルアン洞窟幽閉事故は10日目に少年らを発見
7/2  秦国、ルアン洞窟幽閉事故は潜水と別洞口探索の両作戦
7/1  秦国、ルアン洞窟幽閉事故は増水で難航
6/30 秦国、ルアン洞窟幽閉事故で別洞口発見か
6/29 秦国、ルアン洞窟幽閉事故にJICAも協力
6/28 秦国、ルアン洞窟幽閉事故に各国が協力
6/25 泰国、ルアン洞窟で洞内幽閉事故か





西湖コウモリ穴、オリジナル商品が発売(2018/9/23 入手)
 山梨県富士河口湖町の観光洞「西湖コウモリ穴」で関連商品2種が新発売となっていることがわかった。
 「西湖こうもり穴ハート鈴根付」は、ウサギコウモリっぽいコウモリと「ラブ心友」と書かれた鈴が付いたもの。露骨に女性をターゲットとしているものと思われる。400円(税込)。
 「西湖こうもり穴シャープペン」は、ウサギコウモリ、キクガシラコウモリ、コキクガシラコウモリがデザインされたもの。微妙に特徴を捉えたイラストとになっている。320円(税込)。

富士河口湖町観光連盟ウェブサイト(西湖ネイチャーセンター(クニマス展示館・西湖コウモリ穴))




「洞窟壁画を旅して」発売(2018/9/20 入手)
  フランスにある洞窟壁画の見学旅行記「洞窟壁画を旅して ヒトの絵画の四万年」が発売された。
 美術批評家・解剖学者である著者が「ショーヴェ洞窟」「フォンド・ゴーム洞窟」「レ・コンバレル洞窟」「ラスコー洞窟」を訪問。先史時代に描かれた洞窟壁画の見学記録とその考察が交互に現れる文章構成により、ヒトはなぜ絵を描くのかという根源的な問題について思索している。
 また、2016年12月に公開となったレプリカ「ラスコー4」についても書かれており、この地方での洞窟壁画見学旅行の資料にもなる1冊となっている。
 論創社発行。布施英利著。四六判サイズ256ページ。一部カラー。定価2,400円(税別)。9月20日発売。
 購入は書店、honto楽天ブックスAmazon.co.jpほかにて。

※ショーヴェ洞窟(Grotte Chauvet)はフランス南部アルデシュ県にあり、約3万2000年前に描かれたとされている。世界遺産登録(ショーヴェ=ポン・ダルク洞窟とも呼ばれるアルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟)。ショーヴェ洞窟ウェブサイト
※ラスコー洞窟(Grotte de Lascaux)はフランス西南部ドルドーニュ県にあり、約2万年前に描かれたとされている。「フォンド・ゴーム洞窟」「レ・コンバレル洞窟」と共に世界遺産登録(ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群)。ラスコー洞窟ウェブサイト





龍泉洞、オリジナル商品が発売(2018/9/16 入手)
 岩手県下閉伊郡岩泉町の観光洞「龍泉洞」の関連商品3種が新発売となっていることがわかった。
 「龍泉洞 ガーゼタオル」(左上)は、地底湖、龍、コウモリ、二次生成物をデザインしたもので、神秘的な洞内を表現した落ち着いた仕上がりとなっている。330×800mm。綿100%。日本製。760円(税込)。
 「ぷちたおる ウサギコウモリ」(右上)は、かわいくデフォルメされたウサギコウモリと別種コウモリがデザインされたもの。裏紙にある「ウサギコウモリは・・・ウサギのように耳が長くて、森林や洞窟に住んでいるんだよ!」というプチ情報が嬉しい。250×250mm。綿100%。日本製。490円(税込)。
 「龍泉洞ボールペンセット」は、微妙に違うデザインの3本セット。インク色は全て黒。440円(税込)。
購入はチケット売り場裏「龍泉洞レストハウス売店」、龍泉洞向かい「龍泉洞観光会館」にて。

龍泉洞ウェブサイト




竜ヶ岩洞、コウモリ語紹介で観光客増(2018/9/14 読売新聞より入手)
「コウモリ語」研究が竜ヶ岩洞に客招く

 浜松市の観光鍾乳洞「竜ヶ岩洞」を訪れる観光客が増えている。支配人の小野寺秀和さん(65)がコウモリの鳴き声を分析、「日本語に聞こえる」と紹介して話題になったためだ。
 小野寺さんは1981年の竜ヶ岩洞の発見から、開発などに関わってきた。コウモリの展示を始めたのは約30年前だ。やがて「コウモリ同士で会話をしているのでは」と考え、2年前から様々な鳴き声をICレコーダーで録音しては再生の速度を変えて「コウモリ語」の研究を続けてきた。
 実際にパソコンで鳴き声のスロー再生を聞くと、「ギャー」といった鳴き声が耳に飛び込んできた。「よく聞くと『おかあさーん、何か買ってね』に聞こえるでしょ」。小野寺さんに真顔でこう言われ、そう聞こえる気もした。「『早く帰りたい』『バッキャロー』に聞こえるでしょ」と紹介された音源もあった。
 小野寺さんの取り組みが今年6月、日本テレビ系のバラエティー番組「月曜から夜ふかし」で紹介されると、首都圏や関西地方から客がたくさん訪れるようになった。7月の来場者数は平年に比べて約2割多い約2万8500人。8月は直虎ブームにわいた前年を上回る7万人近くが訪れ、過去5年では最多となった。小野寺さんは「コウモリ語をきっかけに竜ヶ岩洞を知ってもらえたのは良いこと」と話す。
 コウモリ研究者らで作る「コウモリの会」事務局長の水野昌彦さんによると、コウモリは闇でえさを探す際などに発する超音波と別に、鳴き声でも仲間や親子でコミュニケーションをとっているとみられる。
 水野さんは「何らかの音声を出しているのは間違いない。もっとも、日本語を話しているわけではないでしょう」と笑う。
 それでも、小野寺さんは「将来的には竜ヶ岩洞にコウモリ語を聞いてもらう装置を取り付けたい」と夢をふくらませている。

竜ヶ岩洞ウェブサイト




越国、ソンドン洞窟ツアーを4ヶ月間停止(2018/9/13 VIETJO ベトナムニュースより入手)
世界最大のソンドン洞窟探検ツアー販売を一時停止、生態系復元で

【ベトナム社会主義共和国発】
 北中部地方クアンビン省にある世界最大のソンドン洞窟の探検ツアーを運営するチュアメーダット社(オサリス=Oxalis)は、今年9月から12月までの4か月間にわたりツアー販売を一時停止することを発表した。
 一時停止の理由は、洞窟の生態系の復元と、大雨や洪水の時期における観光客の安全確保のため。
 2018年1〜8月期に催行したソンドン洞窟探検ツアー数は91件で、参加人数は873人だった。2019年と2020年におけるツアー参加者はそれぞれ1000人となる見通しだ。
 同省の世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園の一部となるソンドン洞窟は、全長約9km、幅200m、最大高は240mに及ぶ。
 1990年にベトナム人ガイドのホー・カイン氏が発見した後、2009年に英国人洞窟専門家のハワード・リンバート氏らの調査隊が本格的な調査を行うまでは未開の地だった。

オサリス・アドベンチャー・ツアー ウェブサイト




関ヶ原鍾乳洞、酷暑で観光客に人気(2018/9/13 朝日新聞より入手)
「ひんやり」求め続々と=関ヶ原鍾乳洞

 洞内に一歩足を踏み入れると、寒いほどの空気が肌に伝わった。関ヶ原町玉にある「関ヶ原鍾乳洞」。年間を通して平均温度は約15度で、猛暑続きの今年は特に涼を求める観光客でにぎわいを見せた。
 舗装された洞内の道は、歩きやすい。比較的、小規模の鍾乳洞で、約500メートルの距離を20〜30分で回ることができ、鍾乳石や石筍が長い年月をかけて作った「巨人の足」やウミユリの化石などが見られる。出口が近くなると現れる水路にはニジマスが泳ぎ、いっそう涼しさも感じられた。
 鍾乳洞を運営する玉観光の児玉清樹社長(60)は「夏場の入場者は例年と比べて、2、3割増。今年はこの10年では夏場として最も多い」と話した。

関ヶ原鍾乳洞ウェブサイト




「DIVER 2018年10月号」に洞窟写真が掲載(2018/9/10 入手)
 月刊スクーバダイビング専門誌「DIVER(ダイバー) 2018年10月号」に洞窟写真が掲載された。写真はケイビングクラブ「J.E.T」の吉田勝次氏。
 「未踏の絶景を求めて 洞窟探検家・吉田勝次」と題して、簡単なラオス遠征報告等と共に国内外6洞の写真が紹介されている。写真自体は風濤社発行の写真集「洞窟探検家 CAVE EXPLORER」と重複しているので、マニアでもない限りあえて購入する必要はない。洞窟の素晴らしさを伝えるために写真を撮る、そんな一行には共感。50〜55ページ。
 ダイバー株式会社発行。変型A4サイズ。定価980円(税込)。Kindle版840円。9月10日発売。
 購入は書店、オンラインストアhonto楽天ブックスAmazon.co.jpほかにて。

DIVERウェブサイト(月刊ダイバー 2018年10月号)




景清洞、相次ぐいたずら(2018/9/8 朝日新聞より入手)
山口)鍾乳洞に悪質いたずら相次ぐ 秋吉台の景清洞

 秋吉台国定公園内の鍾乳洞「景清洞」(山口県美祢市)で、悪質ないたずらが相次いでいる。石灰岩の壁の一部に泥が投げつけられたり、人の名前や手形が付けられたりしていた。この鍾乳洞は国指定の天然記念物で、一度汚されると、拭き取る際に石灰岩を傷つける恐れがあり、市などは対応に苦慮している。
 景清洞は全長約1.5キロ。洞内には水が流れ、長い時間をかけて壁面や天井の石灰岩を削り、うろこや線状の模様をつくり出している。入り口から700メートルは遊歩道や照明が整備されている「観光コース」で、その先400メートルはヘルメットやライトを借りて岩場などを進む「探検コース」になっている。
 被害箇所は探検コースで多く、立ち入り禁止の場所での被害もあった。探検コースは見学者が少ない上、照明もないため、気づかれにくいという。
 約30年間、景清洞のガイドをしている宮野雅江さん(61)によると、このような被害は2、3年前から目立つようになった。「長い時間をかけてつくられた鍾乳洞なので、大切にしてほしい」。市文化財保護課の山根謙二さん(37)は「まずは現地調査をして、傷つけずに元の姿に戻す方法を検討したい」と話している。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(天然記念物景清洞(Kagekiyo-do))




秦国、ルアン洞窟救助の映画が11月クランクイン(2018/9/8 シネマトゥデイより入手)
タイ洞窟救出劇の映画化 11月にクランクイン予定

 7月に、タイ北部の洞窟に閉じ込められた少年ら13人が救出された事件を題材とした新作映画『ザ・ケイブ(原題)/The Cave』が、11月にも撮影をスタートする予定だと、Deadlineが独占で報じた。
 世界中が注目したこの出来事は、解決からほどなく、複数の映画化企画の存在が報じられてきた。同サイトによると『ザ・ケイブ(原題)』は、タイを拠点とする制作会社ダ・ワーレン・ピクチャーズが製作するもので、タイ・バンコク生まれのイギリス人映画監督トム・ウォーラーが脚本・監督を務めるという。
 同救出劇をめぐっては、映画制作会社ピュア・フリックスが映画化も名乗りを上げているほか、新作『クレイジー・リッチ!』が全米で大ヒット中のジョン・M・チュウ監督がメガホンを取る企画など、これまで『ザ・ケイブ(原題)』以外にも複数の企画が進行中だと同サイトが報じている。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故でJICA職員に勲章(2018/9/7 時事通信より入手)
JICA職員3人に勲章=洞窟救出を支援 タイ

【タイ王国・チェンライ県発】
 タイ北部チェンライ郊外の洞窟で遭難した少年ら13人の救出活動で、洞窟からの排水の技術的助言や地形図の提供などで支援した国際協力機構(JICA)の職員3人が7日、勲章を授与された。
 3人はタイ事務所の三宅繁輝次長と橋本豊企画調整員、JICA専門家の降籏英樹さん。顕著な奉仕のあった人物に国王から贈られるディレククンナポーン勲章の勲五等を受章した。JICAは宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと協力し、衛星「だいち2号」のデータを活用したレーダー地形図を提供するなど救助支援に全力を挙げた。




秦国、ルアン洞窟救助の感謝イベント開催(2018/9/6 産経新聞より入手)
タイ「奇跡の生還」実現に感謝 洞窟救出9000人参加し行事

 タイ政府は6日、同国北部の洞窟に閉じ込められた地元サッカーチームの少年12人と男性コーチの計13人が7月に「奇跡の生還」を果たせたことに謝意を示すため、捜索や救出活動に関わった国内外の救助隊員らを首都バンコクの旧国会議事堂前の広場に招き、感謝のイベントを開いた。
 政府によると、救出された少年らのほか、24時間態勢で困難な救出作業に従事した外国人潜水士や海軍特殊部隊員、炊き出しなどを実施したボランティアら計約9000人が参加。少年らは「助けてくれてありがとう。世界中からの優しさを忘れません」と感謝の言葉を述べ、プラユット首相も「世界に愛や団結の無限の力を示し、私たちを励ましてくれた」とねぎらいのスピーチをした。
 13人は6月23日、サッカーの練習後、北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟に入ったが、水位が上昇して出られなくなった。10日目の7月2日に潜水士らに発見され、8日から10日までに全員が順次救出された。

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古寺鍾乳洞、地権者が小川町に寄付(2018/9/6 埼玉新聞より入手)
閉鎖から48年 眠る岩窟、保存活用へ一歩踏み出す 小川・古寺鍾乳洞、土地所有者が町に寄付

 小川町大河地区にある「古寺鍾乳洞」の土地が、地権者から町に寄付された。江戸時代から「名所」と知られ一般開放されていたが、1970(昭和45)年に観覧を中止して以来、閉鎖されたままだ。同町は「将来の保存活用の第一歩を踏み出すことができた」としている。
 古寺鍾乳洞は下古寺の槻川の支流で、金嶽川左岸の山際にあり、長さ約50メートル、高さは約1〜6メートル。「新編武蔵風土記稿」にも「岩窟」と紹介されるなど古くから「名所」として知られる。
 34(昭和9)年、旧大河村を中心に古寺鍾乳洞保存会が結成された。2年後には県天然記念物に指定され、洞内を整備、開洞式が行われた。同会による見取り図も作られ、写真絵はがきも発行された。
 「観光洞」として開放されていた時期は見学者も多かったようだ。「紙すき体験と鍾乳洞の見学が学習院初等科の遠足コースに選ばれ、名勝地だった」。町立図書館の新田文子館長は開放当時の様子を語る。
 しかし70(同45)年、洞内のはしごが腐食するなど管理上の問題で一般観覧は中止、閉鎖された。閉鎖前に県立川越高校地学部が調査し、実測図を作成した。内部には池もあり、洞内の気温と湿度はほぼ一定で、湿度は90%以上あり、じめじめしているとの記録がある。
 昨年6月、洞窟を含む一帯の土地を所有する小久保角次さんが逝去。その後、妻の弘子さん(77)が、角次さんが生前、相談していた同じ町内会の小林一雄さん(75)を通じ「鍾乳洞の土地を町に寄贈したい」との意向を示し、話し合いを重ねてきた。8月に松本恒夫町長と土地寄付契約書締結を交わした。
 小久保弘子さんは「かねてから夫が気に掛けていたが、町に寄贈でき喜んでいると思う。町の発展のために役立ててもらえれば」と話した。
 同町教委生涯学習課の吉田義和さんは「(町にとっては)将来の保存活用の第一歩。県指定天然記念物としての価値を損なわないように、学術的・安全管理上の詳細な調査を行い、保存・活用できるか検討したい」と説明した。




漫画「さぐりちゃん探検隊」にケイビングが登場(2018/9/9 入手)
 ジャンプコミックス「さぐりちゃん探検隊」の第3巻にケイビングが登場した。作者はあきやま陽光。
 ウェブコミック「少年ジャンプ+」において、2017年8月から2019年1月にかけて連載されたものの単行本版。
 好奇心旺盛な少女が実在するスポットを巡る探検コメディで、2話に渡って体験ケイビングが描かれている。明記はされていないが、描写からケイビングガイド「CiaO!」らよる珊瑚洞。
 集英社発行。新書判サイズ180ページ。定価460円(税別)。電子書籍版481円(税込)。9月9日発売。
 購入は書店、オンラインストアhonto楽天ブックスAmazon.co.jpほかにて。

少年ジャンプ+ウェブサイト
CiaO!ウェブサイト





稲積水中鍾乳洞、酷暑で観光客に人気(2018/9/1 朝日新聞より入手)
大分)自然のクーラー気持ちいい 豊後大野の鍾乳洞人気

 厳しい残暑が続く中、大分県豊後大野市三重町の稲積水中鍾乳洞が人気だ。洞窟内の気温は1年を通して16度。暑さから逃れようと家族連れやカップルらが訪れている。
 鍾乳洞は2億年以上前にでき、10万年ほど前の阿蘇山の大噴火で水没、現在の形になったとされる。水の上に出た部分が観光洞として公開されている。
 入り口に近づくとひんやりした風がそよぎ、中に入ると「寒い」と声をあげる人も。青やエメラルドグリーンに輝く水の流れを見たり、淡い照明に照らされた鍾乳石など奇岩を楽しんだりすることができる。
 同鍾乳洞によると、お盆期間中は1日2500人から3000人が訪れたといい、昨年より数百人は多かったという。大分市の主婦秦野智美さん(38)は「子どもにせがまれて涼みに来ました。家ではエアコンが切れませんが、ここは天然の涼しさが気持ちいい」と話していた。

稲積水中鍾乳洞ウェブサイト




マレーシア、バトゥ洞窟の極彩色階段に非難殺到(2018/8/31 AFP通信より入手)
寺院の改修失敗? 無許可で階段をカラフルに塗り替え マレーシア

【マレーシア・セランゴール州バトゥ洞窟発】
 マレーシアの首都クアラルンプール郊外にあるヒンズー教の聖地「バトゥ洞窟(Batu Caves)」でこのほど、洞窟内にある寺へと続く272段の階段がカラフルに塗り替えられた。改修工事をめぐっては、歓迎する声がある一方で、関係当局は承認していないとして怒り心頭の様子だ。
 バトゥ洞窟は、マレーシアの文化遺産に指定されている。ヒンズー教の奇祭「タイプーサム(Thaipusam)」が開催される寺院としても知られ、インド系住民や観光客が数多く訪れる。31日には、12年に1度の行事があり、塗り替えはこれに先立ち行われた。ただ、改修工事の許可が事前に得られていなかったことから、今回問題視された。階段はこれまで1色で塗られていた。
 地元紙スター(Star)によると、観光・文化省のムハマド・バフティヤール・ワン・チク(Muhammad Bakhtiar Wan Chik)副大臣は、改修工事について「非常に失望した」と書面で述べ、「調和を乱し、品位を下げ、元の姿が損なわれた」と批判しているという。ただ、文化遺産指定の取り消しの可能性には否定的な姿勢を示しているとされた。

ワンダートリップ ウェブサイト(マレーシア旅行なら「バトゥ洞窟」は外せない!アクセスや時間は?)




雄橋、落書きを確認(2018/8/29 日本経済新聞より入手)
国の天然記念物に落書き 広島・帝釈峡「雄橋」

 広島県庄原市、神石高原町にまたがる比婆道後帝釈国定公園内の「帝釈峡」にある石灰岩の天然橋で、国の天然記念物に指定されている「雄橋」に刻まれた文字の落書きがあったことが29日、分かった。管理する庄原市教育委員会は器物損壊などの疑いもあるとして、県警に被害届を出すなどの対応を検討している。
 市教委によると、落書きが見つかったのは全長90メートルの一枚岩でできた雄橋の根元。約1.2メートルの高さに、縦約30センチ、横約10センチの大きさで「京都」、「平川」などと読める文字が刻まれていた。付近には遊歩道が通り、柵もないため、誰でも容易に近づける状態だった。
 市教委は落書き禁止を呼び掛ける張り紙を出し、国や県と協議して修復を検討する。担当者は「非常に残念。恒久的に大切に扱ってもらうよう、啓発に努めたい」と話した。
 帝釈峡は全長約18キロの峡谷で日本百景にも選ばれている景勝地。雄橋は渓流の浸食で石灰岩が貫通してできた天然の橋で、1987年に国の天然記念物に指定された。

帝釈峡観光協会ウェブサイト(雄橋)




あぶくま洞、管理運営技術をタイへ提供(2018/8/24 時事通信より入手)
鍾乳洞管理の技能伝授=タイ少年遭難の町に−福島県田村市

【タイ王国・バンコク発】
 福島県田村市は24日までに、少年ら13人が遭難し、大規模な救助活動で救出された鍾乳洞のあるタイ北部チェンライ県ポンパーとの間で、鍾乳洞の管理運営ノウハウを提供することで合意し、現地を訪れた本田仁一市長がポンパー側と覚書に調印した。田村市が長年にわたり蓄積した技能を伝授することで日本とタイの関係を強化し、タイ人観光客を誘致したい考えだ。
 田村市には鍾乳石の数と種類が東洋一と言われ、年間20万人が訪れるあぶくま洞のほか、入水鍾乳洞があり、周遊コースの設置やライトアップなど整備を進めてきた。
 一方、少年らが閉じ込められたポンパーのタムルアン洞窟も鍾乳洞。地元当局は将来、観光資源として活用し、遭難の教訓を後世に伝える博物館を近くに設置する計画を打ち出している。
 少年らの救助活動では、コドモエナジー社(本社大阪市)が田村市に隣接する福島県川内村の工場で製造した蓄光タイルを提供。暗い洞窟内の水中で、救出に当たった潜水士のための誘導灯として威力を発揮した。田村市とポンパーの提携は、同社の岩本泰典社長が橋渡しをした。
 本田市長は東京電力福島第1原発の事故後、タイが福島県産の果物などを輸入したことに触れ、「福島県を一番受け入れてくれたのがタイ。少しでも恩返しがしたい」と話している。

あぶくま洞ウェブサイト




郡上鍾乳洞、西日本豪雨で2週間休業(2018/8/23 朝日新聞より入手)
岐阜)酷暑の郡上に涼しい鍾乳洞 被災に負けず再開

 日本屈指の暑い街・郡上市に夏でも寒い場所がある。70代の夫婦が管理する天然の鍾乳洞。西日本豪雨の影響で冠水し、かき入れ時に2週間の休業を余儀なくされたが、「本物の涼しさを体感して欲しい」と来訪者を待っている。
 セミがけたたましく鳴き、立っているだけで玉の汗が噴き出た今年の夏。郡上でも7月22日に同日の国内最高となる39.8度を記録。隣接する下呂市でも今月、最高気温が国内歴代2位となる41度を記録した。
 鍾乳洞の入り口に近づくと、冷たい風を感じる。一歩足を踏み入れると酷暑の外とは別世界の涼しさだ。「よく冷えた地下水が鍾乳洞全体を流れているので、おそらく洞内は12〜13度」。経営者の池戸友幸さん(77)は話す。
 海なし県の岐阜。現在は山中にある鍾乳洞だが、2億年前、一帯は海だった。洞内の岩には2億年前の貝の化石が残る。地底湖もあり、約400メートルの探検を楽しめる。雪がなくなる4月から営業しており、夏休みと重なる7、8月は、毎年、かき入れ時だが、今年は、7月の大雨で2週間もの休業を余儀なくされた。
 西日本豪雨では、市内の地域振興事務所の敷地が川の濁流でえぐられるなどの被害が出た。鍾乳洞にも大量の泥水が流れ込み、自慢の庭園は橋が完全に水没。鍾乳洞内の通路も泥に覆われて歩けなくなった。
 水が引いた後、池戸さんは妻幸子さん(71)と3日かけて泥を取り除いた。幸い、鍾乳洞自体が大雨の被害を受けることはなかったが、鍾乳洞の魅力の一つである透き通った水が濁ってしまった。やむなく、水が透明度を取り戻すまで2週間休業した。
 今は地底湖も持ち前の透明度を取り戻した。「雨は大変だったけれど、一番暑い時期の前に再開できて良かった」と喜ぶ。
 残暑が続く県内、池戸さん夫妻は「うちの鍾乳洞は全体に水が行き渡っているので本当に涼しい。ぜひ日本一暑い町で涼しさの快感を味わってほしい」と話している。
 鍾乳洞の営業は午前8時〜午後5時。不定休。問い合わせは池戸さん(0575−68−2101)へ。

一般社団法人岐阜県観光連盟ウェブサイト(郡上鍾乳洞)




鳴沢氷穴、酷暑で観光客に人気(2018/8/23 毎日新聞より入手)
富士山麓 「鳴沢氷穴」にぎわう 家族連れ涼しさ求め

 富士山麓の溶岩洞窟の一つ「鳴沢氷穴」(山梨県鳴沢村)が涼しさを求める家族連れなどでにぎわっている。
 国の天然記念物に指定されている同氷穴は、1150年以上前に富士山の側火山の噴火による溶岩流でできたもので、全長は153メートル。内部は0〜3度に保たれている。長さ1メートルほどの天然の氷柱や、昭和中期まで利用されていた、氷を使った貯蔵庫を再現した場所もある。今年は猛暑の影響で、昨年より1割ほど来場者が多いという。家族で訪れた水田舟星(しゅうせい)さん(7)は「寒かったけど、氷がきれいだった」と話した。

天然記念物 富岳風穴・鳴沢氷穴ウェブサイト(鳴沢氷穴)




江の島岩屋、10月に25周年記念イベント開催(2018/8/22 毎日新聞より入手)
江の島岩屋 イワヤさん集まれ! 25周年記念イベント

 イワヤさん集まれ。神奈川県藤沢市の江の島にある観光名所「江の島岩屋」が今年で再開25周年を迎えたのを記念して、藤沢市観光協会は名字や名前が「イワヤ」の人と、記念セレモニーを開催する「10月8日」(イワヤの語呂合わせ)に生まれた人を募集している。応募者の中から最大25人をセレモニーに招待し、市特産品詰め合わせセットを贈呈する。
 島の南西部にある岩屋は、長い年月をかけて波の浸食によってできた洞窟で、第一(奥行き152メートル)と第二(同56メートル)があり、古くから信仰の対象とされてきた。1971年の崩落事故で一時閉鎖されたが、整備して93年4月に再開。昨年5月には来場者が600万人を突破した。
 応募資格は、読みが「イワヤ」であれば漢字は問わず、外国名の人でも可能。セレモニーに参加して当日の様子や江の島の魅力をインターネットなどで積極的に発信してもらえることが条件で、往復交通費と藤沢市での前日宿泊費は主催者が負担する。応募方法や詳細は藤沢市観光協会のホームページ特設サイトで。締め切りは25日。
 当日は岩屋の階段にイラストを展示し、内部にフォトスポットとしてトリックアートなども配置する予定で、担当者は「国内外のイワヤさんたちに参加してもらって、セレモニーを盛り上げたい」と話している。

公益社団法人藤沢市観光協会ウェブサイト(江の島岩屋再開25周年)
公益社団法人藤沢市観光協会ウェブサイト(江の島岩屋)





満奇洞、VR静止画像を仮公開(2018/8/21 山陽新聞より入手)
新見の満奇洞観光 疑似体験を 市HPでVR静止画像仮公開

 新見市は、岡山県天然記念物の鍾乳洞・満奇洞(同市豊永赤馬)の観光を疑似体験してもらおうと、バーチャルリアリティー(VR=仮想現実)の技術を使った静止画像の仮公開を始めた。観光客増につなげるのが狙い。
 パソコンやスマートフォンなどを使って市のホームページから閲覧する。360度見渡せる洞内外14ヵ所の超高精細映像と洞窟に響く水滴音などが楽しめる。一部画像は洞内のイルミネーションの色を変えられる。
 日本語、英語、中国語など5カ国語に対応。フェイスブック、ツイッターといった会員制交流サイト(SNS)での情報共有もできるようにした。
 事業費は約1200万円。11月ごろの本公開までに細かな機能を追加するほか、イベントなどで専用ゴーグルを装着して楽しめる動画版VRも製作する。
 新見市では西日本豪雨により同・井倉洞(同市井倉)や近隣の民家などが浸水した。同市商工観光課は「観光という形での支援もある。映像を発信することで新見に足を運んでもらいたい」としている。

新見市ウェブサイト(満奇洞360°バーチャルツアー)
新見市ウェブサイト(満奇洞)





橋立鍾乳洞、酷暑で観光客に人気(2018/8/20 東京新聞より入手)
涼求め もぐる鍾乳洞 県天然記念物橋立鍾乳洞 暑さで観光客押し寄せ

 連日の暑さが続く中、県指定天然記念物の橋立鍾乳洞(秩父市上影森)に涼を求める観光客が押し寄せている。洞内の気温は20度未満。人がようやく通れるほどの天然の造形物に、来訪者の歓声が響き渡っている。
 橋立鍾乳洞は秩父の名峰・武甲山の西側に位置しており、石灰岩が長年の雨水で溶かされてできあがった。長さは約140メートルで、高低差は33メートル。天井からつらら状に垂れ下がった鍾乳石や、足もとからタケノコのように堆積した石筍(せきじゅん)などが多数見られる。
 担当者によると、鍾乳洞内の気温は16〜17度程度。年間を通してほぼ一定で、夏は涼しく、冬は暖かい環境が維持されている。夏休み期間中は特に観光客が多く、一日に500人を数えることもある。
 今月上旬、親子連れやカップルらが続々と洞穴へ。暗くひんやりとした洞内で「床石がつるつる滑る」「穴が狭くて腰を伸ばせない」などの声が上がった。バサバサと飛び交うコウモリに「キャーッ」と悲鳴を上げる女性の姿もあった。
 東京都練馬区の高校3年生渡辺貴詞さん(18)は「涼しいと思っていたけど、アップダウンが激しくて汗がにじんだ。ちょっとした冒険気分を味わえた」と満足そうだった。
 午前8時〜午後4時40分。大人200円、小学生以下100円。12月中旬から翌年2月末までは閉鎖。問い合わせは橋立鍾乳洞 電0494−24−5399へ。

Fun! Chichibuウェブサイト(橋立鍾乳洞がすごい!料金・所要時間やアクセス・駐車場とおすすめカフェも紹介)




秋芳洞、植物・細菌付着を測定調査(2018/8/19 山口新聞より入手)
秋芳洞、緑の脅威 植物・細菌付着し変化

 美祢市にある国内最大級の鍾乳洞「秋芳洞」で、洞内の鍾乳石や壁などにコケやシダとみられる植物や細菌の一種などが付着し、緑色っぽく見える箇所が増えている。本来の乳白色や茶色とは異なる見た目の変化を危惧する声もあり、市は照度や温度などを測定する機器を設置して原因を調べる。
 国の特別天然記念物でもある秋芳洞は1925年に照明の設置許可が出た。その後、蛍光灯などを取り付け洞内を照らしてきた。2011年には消費電力が少ない発光ダイオード(LED)電球に付け替えた。洞窟に詳しい関係者によると、光が届かず本来は植物が生えない洞窟の中で、照明が影響とみられる照明植生は各地の観光洞で確認されている現象。秋芳洞の植生はその他の原因が複合的に重なった可能性も考えられるという。
市民の中には「5、6年前と比べると、かなり緑色が目立ってきている」と、徐々に進む色の変化を心配する声もある。秋芳洞は県内有数の観光地で、全国から訪れる観光客に本来の「見た目」を楽しんでもらえなくなることに加え、炭酸カルシウムを含んだ水が長年、天井から垂れることで作られる鍾乳石の形成への影響も懸念される。
市は原因を特定するため、照度や温度、湿度、二酸化炭素濃度を計測する機器を洞内に10ヵ所程度設置。8月は試行的に計測し、9月以降に計測機器の設置箇所を増やし本格的なデータ収集に入る。
2019、20の両年度に地質や化学、植物など各分野の専門家による検討委員会を設置して原因のほか植物の種類などを調査する。21年度以降に対策に乗り出すことにしている。
市文化財保護課は「特別天然記念物を守るということに加え、活用することも重要。これまでも観光洞として活用し、多くの人に来ていただいている。保全と活用のバランスをとりながら、対策を検討したい」としている。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(特別天然記念物 秋芳洞)




西湖コウモリ穴、酷暑で観光客に人気(2018/8/19 朝日新聞より入手)
山梨)富士山の地底探検、涼を求める行楽客に人気

 富士山麓の青木ヶ原樹海で、溶岩洞穴「西湖コウモリ穴」(山梨県富士河口湖町西湖)が涼を求める行楽客に人気だ。お盆期間に入ってから連日約1000人が訪れ、総延長約350メートルの地底探検を楽しんでいる。
 町によると、洞穴内の気温は年間を通して約9度。平安時代の864年、富士山の貞観噴火で流出した溶岩が当時の湖「せの海」に流れ込み、気化した水分や火山ガスが洞穴の空洞をつくった。国の天然記念物に指定されている。
 天井の高さが約80センチの通路は一番の難所。静岡県沼津市から家族4人で訪れた佐々木隆司(りゅうじ)さん(40)は、1歳の息子を抱えながら身をかがめた。「太ももがプルプルする。きついなあ」。身長98センチの長女志帆(しほ)さん(3)が「お父さん大丈夫?」と心配していた。
 午前9時〜午後5時(入場は同4時半まで)。高校生以上300円、小中学生150円。洞穴で冬眠するコウモリ保護のため、12月1日〜3月19日は閉鎖される。

公益社団法人やまなし観光推進機構ウェブサイト(西湖コウモリ穴)




河内の風穴、酷暑で観光客に人気(2018/8/18 朝日新聞より入手)
気温12度「河内の風穴」 涼を求めて連日300人超

 滋賀県多賀町にある鍾乳洞「河内の風穴」が、夏休みに涼を求める人たちで連日にぎわっている。
 洞窟内の気温は年間通して12度ほど。高さ1メートルほどの入り口の前に立つと、洞窟の中からひんやりとした風が吹き出てくる。中に入るとすぐに体育館ほど大きな空間が広がる。洞窟は全長10キロ以上とみられ、全国でも有数の規模だが全容はまだ分かっていない。入り組んだ迷路の先は、遭難の危険があるため立ち入り禁止になっている。河内風穴観光協会によると、夏休み期間中は毎日300人以上が訪れるという。
 入場料金は中学生以上500円、5歳〜小学生300円。悪天候の時以外は無休。問い合わせは河内風穴観光協会(0749−48−0552)。

公益社団法人びわこビジターズビューロー ウェブサイト(河内風穴)




千仏鍾乳洞、酷暑で観光客に人気(2018/8/18 毎日新聞より入手)
鍾乳洞 夏でも気温16度 ひんやり涼求め 北九州

 夏でも気温16度と涼しい北九州市小倉南区の千仏鍾乳洞が暑さの中、涼を求める家族連れやカップルらでにぎわっている。
 カルスト台地が広がる平尾台の鍾乳洞の中でも最大規模で、国指定天然記念物。入り口から480メートル地点からは一枚石灰岩の上を豊富な地下水が流れ、見学者は貸し出し用スリッパを履いて膝下まで冷たい水につかって探検気分を楽しめる。
 子供連れで来た福岡市博多区の福田由紀さん(46)は「こんなに水があるとは驚いた。自然ってすごい。ずっと中にいたかった」と涼感たっぷりの散策を満喫していた。
 午前9時から入洞でき、平日は午後5時、土日・祝日は午後6時まで。小学生以上は有料。

千仏鍾乳洞ウェブサイト




あぶくま洞、酷暑で観光客に人気(2018/8/14 福島民友新聞より入手)
ひんや〜り...別世界「あぶくま洞」 天然の涼に観光客の長い列

 県内各地で暑い日が続く中、田村市滝根町のあぶくま洞では13日、県内外から訪れた多くの観光客らが鍾乳洞の中に広がる天然の涼を楽しんだ。
 洞内の気温は年間を通じて約15度。観光客は外の暑さとは別世界のようなひんやりとした空気を堪能。同時に約8000万年の年月をかけてつくられた自然の造形美を満喫した。中でも洞内最大のホールで、天井までの高さが約30メートルある「滝根御殿」では、目の前に広がる幻想的な世界に見とれ、つい足を止めてしまった来場者による長い列ができた。
 あぶくま洞管理事務所の関係者は「暑い時にどんどんと足を運んでもらい、鍾乳洞の魅力を満喫してほしい」とPRしている。

あぶくま洞ウェブサイト




越国、世界遺産緩衝地域の新洞44洞の詳細を発表(2018/8/10 VIETJO ベトナムニュースより入手)
世界遺産フォンニャ・ケバン国立公園、新たな洞窟44本の詳細を発表

【ベトナム社会主義共和国発】
 北中部地方クアンビン省にある世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園は4日、世界遺産の緩衝地域(バッファゾーン)にあたる同省の各村で発見された洞窟58本のうちの44本の詳細を発表した。
 44本のうち、33本がミンホア郡のザンホア村、ホアソン村、チュンホア村、トゥオンホア村で、9本がボーチャク郡のソンチャック村で、2本がクアンニン郡のチュオンソン村、チュオンスアン村で発見された。
 新たに発見された洞窟は、◇ラーケー(La Khe)、◇バックソン(Bac Son)、◇ムーザー(Mu Gia)、◇カットダン(Cat Dang)、◇ムックバイ(Muc Bai)、◇レニン(Le Ninh)という6つの異なる地層に位置しており、このうちラーケーとバックソンの地層が中心となっている。各洞窟は海抜44〜602mの標高にあり、平均の高さは200〜300mとなっている。
 これに先立ち、同国立公園の職員らは昨年末に、同省の各村で洞窟58本を新たに発見したと発表していた。




井倉洞、西日本豪雨から営業再開(2018/8/7 山陽新聞より入手)
井倉洞再開、涼楽しむ家族連れ 土砂撤去、電気設備や駐車場復旧

 西日本豪雨で土砂が流入するなどの被害を受け、入洞を休止していた岡山県天然記念物の鍾乳洞・井倉洞(新見市井倉)が7日、再開した。同市が誇る観光地に県内外の家族連れらが涼を求めて訪れた。
 管理運営する同市出資の第三セクター・井倉洞によると、休止したのは7月5日。洞内は大量の雨水と高梁川の増水で浸水して照明などの電気設備が故障、入り口は流木でふさがれた。券売所は流され、駐車場は舗装がめくれ上がるなどの被害が出た。
 水が引いた8日から復旧作業に着手。洞内の土砂は鍾乳石を傷つけないよう手作業で撤去するなど、ボランティアの力も借りながら続け、電気設備や駐車場は復旧した。券売所は仮設し、事務所の一部で土産品やアイスクリームを販売できるようにした。
 再開初日は例年のほぼ半数になる約180人が入洞。子ども2人と訪れた真庭市の女性は「洞内は変わらず美しかった」と喜ぶ一方、再開のめどが立たない周辺の飲食店街について「今度は食事も楽しみたい」と気に掛けていた。

井倉洞ウェブサイト




韓国の洞窟から世界最古の漁具発見(2018/8/7 AFP通信より入手)
韓国の洞窟で発見の石錘、世界最古となる2万9000年前のものと判明

【大韓民国・ソウル発】
 韓国・江原道の旌善(Jeongseon)郡の洞窟で6月に発掘された、漁網用の重しである石錘14個が、約2万9000年前のものと判明した。今回の発見は、洗練された技術を用いた漁がこれまで考えられていたよりもはるかに古くから行われていたことを示唆している。
 延世大学博物館(Yonsei University Museum)の韓昌均(ハン・チャンギュン、Han Chang-gyun)氏はAFPの取材に対し、放射性炭素年代測定の結果、6月に見つかった石灰岩製の石錘によって「網を用いた漁労の歴史がこれまでより1万9000年もさかのぼる」ことになったと語った。
 石錘はこれまでも日本の福井県と韓国の清州(Cheongju)市で発掘されており、いずれも約1万年前の新石器時代のものとみられている。だが今回の発見は、後期旧石器時代でも人類は活発に漁労を営んでいたことを示唆するものだと、韓氏は指摘した。
 14個の石錘はそれぞれ重さが14〜52グラム、直径は37〜56ミリ。韓氏は、漁網の端を結び付けるための溝が彫られており、浅瀬で小魚を獲るために用いられたと説明している。
 石錘が今回発見されるまでは、南日本の島で見つかった、約2万3000年前に巻き貝の殻で作られた釣り針が人類最古の漁具とされていた。

※「南日本の島で見つかった、約2万3000年前に巻き貝の殻で作られた釣り針」とは、2016年に沖縄県南城市のテーマパーク「おきなわワールド」内にある「サキタリ洞(酒垂洞)」で発見された釣り針のこと。



七ツ釜鍾乳洞、海底イメージの照明に(2018/8/4 長崎新聞より入手)
冷気ひんや〜り 七釜鍾乳洞 気温15度「寒いぐらい」

 うだるような暑さが続く中、長崎県西海市西海町の七釜鍾乳洞は、涼を求める人たちでにぎわっている。
 長崎地方気象台によると、同市の3日の最高気温は31.7度だったが、清水洞(1600メートル)の温度は15度程度。入り口から流れ出す冷気を存分に浴びて、暑さを忘れてもらおうと、せせらぎの上に竹製の川床をしつらえた。近くには足湯ならぬ「足水」も。一般公開されている280メートルの洞のうち、約20メートルは海底をイメージした青や水色の照明にして、目でも涼を感じてもらおうと工夫を凝らす。
 墓参のため家族で帰省している横浜市の加藤夕聖君(8)は「竹の上はとても涼しく、洞窟の中は寒いぐらい。探検しているようで、おもしろかった」と笑顔で話した。

特定非営利活動法人西海市観光協会ウェブサイト(七ツ釜鍾乳洞)





大正洞、陥没から入洞再開へ(2018/8/3 山口新聞より入手)
美祢の大正洞入り口に穴 深さ4メートル

 美祢市美東町にある鍾乳洞、大正洞へ向かう通路近くを流れる川底部分が陥没し、関係者を驚かせている。通路が崩れたため6月末から入洞できない状態が続いていたが、市は仮設道を設置し、安全を確保した上で1日に入洞を再開した。
 陥没は6月8日に水の吸い込み穴「犬ヶ森ポノール」の近くで見つかった。徐々に拡大し、開口部が縦4.6メートル×横4.7メートル、深さ4メートルにまで広がった。
 市教育委員会文化財保護課特別専門員で、日本洞窟学会副会長の村上崇史さんによると、陥没した箇所に埋まっていた土砂が雨などで流され除去されたことが原因とみられる。これまで土砂で埋まっていた部分が、雨などの水が流れたり、止まったりが長年繰り返されたことで、土砂の中にあった穴とカルスト地形特有の石灰岩の中にあった洞窟がくっついて陥没が発生したと考えられる。
 大正洞は秋芳洞、景清洞と並ぶ美祢市の三大鍾乳洞の一つ。市は安全面を考慮し、迂回して入り口へ向かう仮設道を陥没した穴から離れた場所に設置した。
 村上さんは「安全を第一に考えなければならないが、見方を変えると大正洞観光に一つの魅力が加わったと言える。生きた自然学習の教材になるのではないか」と話している。

※関連記事
6/28 大正洞付近の陥没、現地調査を実施
6/27 大正洞付近の陥没、緊急調査実施を決定
6/26 大正洞付近で陥没を確認
一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(天然記念物 大正洞)




「ケイビングジャーナル第63号」発行(2018/8/1 入手)
ケイビングジャーナル63号 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第63号が発行された。A4サイズ56ページ。600円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。
 6代目編集長による初仕事の1冊で、日本洞窟学会大会関連が中心となっている。内容は以下の通り。
 ・グラビア
 ・スペレオニュース
 ・イベントカレンダー
 ・富士山麓・大淵丸尾溶岩流上流部に世界最大の縦型溶岩樹型を発見
 ・国際洞窟写真家会合2019(秋吉台会合) 開催告知
 ・日本洞窟学会第43回大会(八重瀬大会) 大会の記録
 ・日本洞窟学会第43回大会(八重瀬大会) 講演要旨集
 ・おタク心をくすぐる☆ペーパーレス測量の世界2 実践編 〜目からウロコのペーパーレス!〜
 ・プロジェクトボード
 ・洞窟書籍新刊紹介
 ・学会からのお知らせ
 ・編集部からのお知らせ
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、竜ヶ岩洞(静岡県浜松市)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。9月中旬からは龍泉洞(岩手県岩泉町)でも販売予定。

ケイビングジャーナルウェブサイト




沖縄県の海底洞窟、新種「オクノスベスベオトヒメエビ」発見(2018/8/1 琉球新報より入手)
ハサミ 特徴、新種エビ 県芸大・藤田氏ら発見

 高知大学の斉藤知己准教授と沖縄県立芸術大学の藤田喜久准教授は21日までに、辺戸岬周辺と伊江島の2ヵ所の海底洞窟で新種のエビを発見したと発表した。見つかったエビは、はさみの部分が白いのが特徴。スベスベオトヒメエビ属の仲間で「オクノスベスベオトヒメエビ」と名付けられた。藤田准教授は「海底洞窟はまだ知られていない生き物がたくさんおり、重要性が示された」と意義を語った。
 見つかったエビは、はさみ部分が白く、甲羅の長さは約5ミリ。全長が約2センチなのに対し、はさみが約3センチと大きい。スベスベオトヒメエビ属のエビは世界で20種発見されており、国内では6例目。
 研究成果は7月26日に学術誌「Zootaxa」で発表した。新種のエビとして、これまでにダイバーからの目撃情報はあったが、研究されていなかったため、標本がなく、名前も付けられていなかった。
 藤田准教授によると、新種と最も似た種類が大西洋で見つかっており、「海底洞窟という閉鎖的な環境に住むにもかかわらず、遠く隔てられた海域に分布している。今後、分布や進化も研究したい」と展望した。

※関連記事
5/22 沖縄県の海底洞窟、新種「シモジチヂミタナイス」発見
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1/14 沖縄県の海底洞窟、新種「クラヤミテッポウエビ」発見





仏国のアラゴ洞窟、56万年前の乳歯発見(2018/7/25 AFP通信より入手)
56万年前のヒトの乳歯、発掘ボランティアが発見 仏

【フランス共和国・オート=ガロンヌ県トゥールーズ発】
 仏南部の山岳地帯でこのほど、56万年前の子どもの乳歯が見つかった。研究者チームが24日に発表したところによると、この「類いまれな化石」を発見したのは、フランスとスペインから現地入りしていた発掘調査ボランティアだった。
 乳歯化石は23日夕方、仏トータベル(Tautavel)にある先史時代の広大な洞穴遺跡「アラゴ洞窟(Arago Cave)」で発見された。この遺跡はスペインとの国境にあるピレネー山脈(Pyrenees)のフランス側に位置している。
 この歯は、現生人類の亜種の1つであるホモ・ハイデルベルゲンシス(Homo heidelbergensis)のものである可能性が高いことが、遺跡の研究所で確認された。ホモ・ハイデルベルゲンシスは、現生人類とその祖先のホモ・エレクトス(Homo erectus)の両方と共通する特徴を持っている。
 トータベルの研究所に所属する仏ペルピニャン大学(University of Perpignan)の古人類学者トニー・シュバリエ(Tony Chevalier)氏は「この歯は5〜6歳の子どものものだった可能性が高い。乳歯がまだ生えていたが、かなり使い込んでいた」と説明した。
 乳歯の推定年代は56万年前(誤差プラスマイナス5000年)で、1971年に同遺跡で頭蓋骨が発見された有名なトータベル人(Tautavel Man)よりも10万年古いと考えられる。
 研究チームによると、今回の発見が「類いまれな」ものである理由は、この時代のヒト化石が極めて珍しいからだという。アラゴ洞窟ではこれまで、この時代のものとされる歯が数個発見されている。
 アラゴ洞窟で乳歯が発見されたのは今回が初めてであり、この乳歯が当時の「ヒトの行動に関して多くのことを教えてくれる」だろうと、シュバリエ氏は話した。
 研究者らは、トータベルのアラゴ洞窟を人々がどのように生活空間として利用していたかという疑問に長い間取り組んでいる。同遺跡ではこれまでに約150個のヒト化石が発見されている。
 アラゴ洞窟は、人類の祖先が狩りの間に休みを取るために立ち寄った一時的な宿泊所なのか、それとも複数の家族がより永続的な住居として利用していたのかについては、まだ明らかになっていない。今回の乳歯は、この謎を解く助けになる可能性がある。




沖縄県中城村の洞窟、新種「ガマアシナガアリ」発見(2018/7/23 朝日新聞より入手)
洞窟だけで生きるアリ、沖縄で新種発見 世界2例目

 九州大学の研究者らが23日、沖縄県中城村で洞窟性の新種アリが見つかった、と発表した。洞窟の中だけで生息しているとみられ、日本では初めて、世界でも2例目の発見になるという。「ガマアシナガアリ」と名付けられ、論文は国際的な動物分類専門誌「Zootaxa」(電子版)に同日、掲載された。
 このアリは、沖縄県在住の研究家、名嘉猛留(たける)さん(40)が昨年8月、中城村の洞窟を調査中に発見した。体長8ミリで透明がかった薄い黄色。九大総合研究博物館の丸山宗利准教授(昆虫学)と共同で研究した結果、アシナガアリ属の新種と判明した。
 体の色が薄く脚と触角が長いなど、洞窟性のアリの特徴をもつうえ、周辺の森林を調べたが見つからなかったことから丸山准教授は「真洞窟性の可能性が極めて高い」と話している。
 ログイン前の続き丸山准教授によると、これまでにも洞窟性のアリは数種発見されたが、多くはその後に洞窟以外での生息が確認された。洞窟内はえさが少なく、生存が難しいとされていたが、この新種はコウモリのフンを食べていた。真洞窟性とされているのは、2003年にラオスで発見されたハシリハリアリのみという。
 丸山准教授は「アリのような小さな生き物は顧みられることが少ないが、実際はパンダ並みの貴重な存在といえる。これを機に、沖縄の自然の豊かさを改めて認識してもらえれば」と話している。

九州大学ウェブサイト(日本で初めて、世界で2例目となる「洞窟性アリ」の発見 )




満奇洞、西日本豪雨から営業再開(2018/7/23 山陽新聞より入手)
新見の鍾乳洞・満奇洞が営業再開 井倉洞は土砂撤去進む

 新見市は23日、西日本豪雨を受けて入洞を禁止していた県天然記念物の鍾乳洞・満奇洞(同市豊永赤馬)について、安全が確認されたとして営業を再開した。
 同・井倉洞(同市井倉)は入り口をふさいでいた流木を取り除き、洞内の照明設備の復旧や堆積した土砂の撤去を進めている。

新見市ウェブサイト(満奇洞)
井倉洞ウェブサイト





秦国、ルアン洞窟を国立公園へ格上げへ(2018/7/23 バンコク週報より入手)
タムルアン洞窟の周辺住民が国立公園への格上げを懸念

 少年ら13人が閉じ込められていた北部チェンライ県メサーイ郡のタムルアン洞窟の周辺住民がこの洞窟を含むエリアが国立公園とされることで農地や現在の住居などが影響を受けるのではないか懸念している。
 洞窟はタムルアン・クンナームナーンノーン森林公園に位置しているが、国立公園野生動植物保護局のタンヤ局長は先に同森林公園を国立公園に格上げする計画が存在することを明らかにした。
 チェンライ県のアヌパート県会議員などは、国立公園に格上げされることで国から公園に割り当てられる予算が増額されるので喜ばしいとしているが、森林公園内の住民からは、国立公園化でどのような影響を受けるかわからないため、デメリットとメリットをはっきりさせてほしいと求めている。

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「オレはどうくつ探検家」発売(2018/7/21 入手)
 ケイバーの吉田勝次氏による写真絵本「オレはどうくつ探検家」が発売された。
 「自然、いのち、ひと」を対象とした写真絵本シリーズの最新刊で、写真は撮りおろしとのこと。小学生を対象としたものだが、洞窟やケイビングの魅力が満載の楽しい1冊となっている。イラストは本人に似すぎてかなり不気味だが(笑)、この本の読者から未来のケイバーが現れるかもしれない。
 ポプラ社発行。吉田勝次著・写真。AB判サイズ47ページ。オールカラー。定価1,500円(税別)。7月発売。
 購入は書店、honto楽天ブックスAmazon.co.jpほかにて。

J.E.Tウェブサイト
社団法人日本ケイビング連盟ウェブサイト





あぶくま洞、プロ野球PV実施(2018/7/21 福島民報より入手)
鍾乳洞でプロ野球観戦盛況、福島

 福島県田村市の鍾乳洞「あぶくま洞」で21日、プロ野球楽天−西武戦を中継映像で観戦するイベントが開かれた。同市は最高気温33度の猛暑だったが、洞内は一年を通して約15度と肌寒い別世界。詰めかけた多くのファンは鍾乳石に囲まれた幻想的な空間で試合を楽しんだ。
 楽天球団によると、鍾乳洞内での観戦イベントは球界初。楽天選手の姿がラベルになっているミネラルウオーターの採水地が田村市だったことがきっかけで実現した。
 メットライフドーム(埼玉県所沢市)での試合が洞内の壁に映し出され、観客は数イニングごとの入れ替え制となるほどの盛況ぶりだった。

あぶくま洞ウェブサイト



秦国、ルアン洞窟救助のリーダー会見(2018/7/19 朝日新聞より入手)
ほんとはみんな不安だった…タイ洞窟救助のリーダー語る

【タイ王国・チェンライ県発】
 タイ北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟に17日間閉じ込められた少年ら13人の救助活動を統括した、前チェンライ県知事のナロンサク・オソタナコーン氏が15日、朝日新聞の会見に応じた。救出作戦の実行はギリギリの判断。一歩間違えば、失敗に終わっていた可能性もあったという。
 ナロンサク氏は少年らが閉じ込められた6月23日直後から、救助活動の責任者として国軍などと協議して救助方針を決めた。また、世界から集まるメディアに連日、記者会見を開いて経緯を説明した。「毎日が緊張と疲労の連続だったが、疲れた様子は絶対に見せないと決めていた。責任者が弱気な態度を見せたら周りが『助からないのではないか』と思うからだ」とナロンサク氏は語った。
 頭を悩ませたのはメディアの報道だった。「海軍特殊部隊がヘビにかまれたというものから、救出には4カ月かかるというものまで、いい加減な情報を流された。それをただすためにも毎日会見を開き続けた」と説明する。
 7月2日、少年らが洞窟の約5キロ奥で発見された。救助隊の雰囲気も一気によくなったが、その後、水が満たされた洞窟内での救出が難航する。「少年らに潜水させて救い出す方法、洞窟に入る穴を見つけ、ドリルで岩盤を砕いて引き上げる方法を並行して進めたが、いくら排水しても水位は下がらず、少年たちがいる場所につながる穴も見つからなかった」
 一方、少年らが助けを待つ場所の状況は悪化していった。酸素濃度は約15%まで下がった。「通常の空気中酸素濃度は21%程度。15%でもすぐに体調に影響はない。空気ボンベを運んで対応したが、濃度は下がり続ける一方で、猶予はなくなっていた」とナロンサク氏。濃度が12%以下になれば、脳の機能が低下するおそれもあった。
 さらに、雨が降って洞窟内の水位が上がれば、少年たちのいる場所は10平方メートルほどにまで狭まると想定された。「時間との闘いだった」という。
 そんな中、7月6日未明、救助活動のために空気ボンベを運んだ元タイ海軍特殊部隊員の男性ダイバーが水中で意識を失い、亡くなった。「救助隊が『本当に作戦は成功するのか』という雰囲気が漂った。皆が不安を感じていた」と打ち明ける。
 いつ、救出を始めるのか。時間のない中、7日に救出のリハーサルをする。すると同日、連日の好天で水位が1日で32センチも下がった。翌8日から3日間は雨の予報だ。7日夜、国軍や内務省、警察幹部らと会議を開く。全会一致で「明日決行」と決まった。
 誰をどの順番で助けるか。空気ボンベの個数やダイバーの数から1日に救出できるのは4〜5人程度。少年らの健康状況や体力を医師が判断し、順番を決めた。「一人一人、洞窟から出て、状態が落ち着いてから救急車に乗せた。祈るような気持ちだった」。8〜10日に全員が救出された。
 最後の1人が脱出し、ダイバーや医師らも出た後、洞窟内に残された救助器具を片付けようとしたときだった。「連日の雨で急に水かさが増し、奥まで入れなくなっていた。救出が1日でも遅れていたら、うまくいかなかったかもしれない」と話す。
 実は、救助活動中の7月4日に、2ヵ月前から決まっていた人事異動が発表され、隣のパヤオ県知事になった。それでも、救助活動のリーダーは続けた。「歴史上ない救出劇。みんなが必死で情報を集め、救助方法を真剣に考えた。これにかかわった全ての人の勝利だ」と笑顔で話した。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故の絵画作成(2018/7/19 産経新聞より入手)
救出活動の教訓を絵画で後世に タイ洞窟からの少年救出の経緯など描く

【タイ王国・チェンライ県発】
 洞窟から少年らが救出された、タイ・チェンライで、救出活動の教訓を後世に残そうと、縦3メートル、横13メートルの絵画の作成が進められている。少年や救出にかかわった主要人物が、活動の経緯とともに描かれている。救出中に死亡したタイ人潜水士の銅像も作成中で、洞窟入り口付近に建設する記念館に収める予定という。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故の記者会見(2018/7/19 朝日新聞より入手)
ダイバーの発見は「奇跡の瞬間」 タイ少年ら初の会見

【タイ王国・チェンライ県発】
 タイ北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟に増水で閉じ込められ、全員無事に救出された少年ら13人が18日夜、チェンライ市内で記者会見した。洞窟内の増水によって帰る道を遮られた様子や、救助隊に発見された時の状況を時折笑顔を交えながら語った。洞窟から脱出後は入院していたが、この日退院し、それぞれの家に戻った。
 少年らは会見に、そろいのシャツで臨んだ。会見場にはサッカー場を模した場所が作られ、少年らは会見前に笑顔でボールを蹴り、他のチームメートらとの再会を喜んだ。会見は、司会役のジャーナリストの質問に答える形で進んだ。
 「話し声が聞こえるので電灯を持って行ってみると、(ダイバーが)出てきた。本当に奇跡の瞬間でした」。洞窟に入ってから10日目、英国人ダイバーらが少年らを発見したときの様子を、一人が少し興奮した様子で語った。

洞窟生活、瞑想の日々
 同じサッカーチームに所属する11〜17歳の少年と男性コーチのエーカポン・チャンタォンさん(25)は6月23日、サッカーの練習後に洞窟に向かった。エーカポンさんは会見で、「洞窟の中を調べるために入った」と説明。少年の一人に補習授業の予定があったことから、「1時間ほどで戻る予定だった」という。
 「そろそろ帰ろうという時、水が突然押し寄せてきた」とエーカポンさん。帰る道を阻まれ、少年らは洞窟の奥に逃げ込んだ。全員が休める場所を見つけ、3、4日過ごしたころ、また水が迫ってきた。少年らはさらに奥に逃げ込んだ。ここが、少年らが7月2日に発見された場所だった。脱出も検討したが、「水の深さは約3メートルだった」(エーカポンさん)といい、助けを待つことにした。
 真っ暗ななか、エーカポンさんの指示で少年らは「落ち着こう」と話し合い、瞑想し、無事助かるように祈ったという。

脱出順は自分たちで決定
 発見されてからは、タイ海軍の特殊部隊員が常に付き添っていた。しかし、洞窟内の水位が下がらず、救助は難航。少年らは隊員が持ってきたチェスをしたり、隊員から話を聞いたりして時間を過ごした。
 7月8日、数人ずつに分けて救出することが決まった。医師や特殊部隊員らの意見を聞いたうえで、少年ら自身が、誰が先に出るか決めたという。会見で少年らは、救助活動中に死亡した元タイ海軍特殊部隊員の男性ダイバーの肖像画を前に、「ごめんなさい。あなたの行動に感謝します」と話した。最後に数人の少年が、「将来は特殊部隊員になりたい」と語った。
 ログイン前の続き少年らは、「親に言わずに洞窟に行ったことを反省しています」「今後は行動に注意します」などと言い、「もう洞窟には行きません」と口をそろえた。1カ月ぶりに家に帰る少年らは「豚肉のタイ料理が食べたい」などと話し、帰宅が楽しみな様子だった。
 タイ政府は、少年らの体調を理由に、入院していた少年らにメディアが接触することを禁じた。このため今回の会見が、初めて少年らが公の場に出る機会となった。世界からメディアが集まり、タイでは複数のテレビ局が生中継した。

待ちに待った帰宅に涙
 会見後、少年たちは約1ヵ月ぶりに自宅に帰った。午後9時10分ごろ、エカラット・ウォンスッチャン君(14)は、車から降りて家の敷地に足を踏み入れると、自然と涙がこぼれた。親類のほか友人ら数十人が待ち受け、抱きしめたり、拍手をしたりして迎えた。
 1階のリビングで家族に囲まれるなか、幸運を招く綿の糸を祖母から両手に巻いてもらった。夕食は会見前に病院で麺料理を食べたといい、家庭料理は翌日以降にお預け。エカラット君は朝日新聞の取材に、「帰って来られて、とてもうれしい。ただ、すごく疲れました」と話した。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故で日本製蓄光タイルを使用(2018/7/16 福島民報より入手)
川内産蓄光タイル活用 タイ洞窟の少年ら13人救出

 タイ北部チェンライ県の洞窟に閉じ込められていた少年ら13人全員が生還を果たした救出活動に、川内村のコドモエナジー(本社・大阪市)の工場で生産された蓄光タイルが活用されたことが分かった。
 同社によると、活用されたのは川内村の川内第一工場で生産した蓄光タイル「ルナウェア」。暗闇の中でも8時間以上発光するため誘導灯としての利用が広がっている。磁器製の建材で、ガラスでコーティングされており耐水性に優れている。同社のタイ現地法人が、救助に活用してほしいと活動を指揮する現地対策本部に600個を贈り、洞窟での明かりとして使われたという。
 同社の岩本泰典社長(56)は「人命救助に役立てたいという思いで贈った。子どもたちが助かってよかった」と語った。

コドモエナジー株式会社ウェブサイト




秦国、ルアン洞窟幽閉事故でJICAに感謝状(2018/7/15 西日本新聞より入手)
タイの洞窟救出劇、衛星画像で日本も支援 救助隊に提供で国王から感謝状

【タイ王国・バンコク発】
 タイ北部の洞窟に閉じ込められた少年ら13人の救出作業では、日本の国際協力機構(JICA)タイ事務所の支援に対しても国王から感謝状が贈られた。JICAは、洞窟につながる地表の穴などからの救出準備も進めていたタイ当局を手助けするため、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携。現場上空を通過するJAXAの地球観測衛星「だいち2号」が詳細な地形の画像を撮影し、タイ側に無償提供していた。
 JICAタイ事務所の三宅繁輝次長によると、タイ当局は少年らに洞窟内を潜水させて救出する作戦と並行して、地表で別の穴や亀裂を探し、そこを掘って救出する準備も進めていた。しかし地表は樹木で覆われるなどしているため、穴を探す作業は難航した。
 そこで日本側は、過去に衛星が撮影した解像度の高い地図画像に、等高線や洞窟のルート予想図を書き加えて提供。さらに5日夜には現場上空を通過した「だいち2号」がレーダー電波の照射を行い、地形を詳細に撮影。穴などを見つけやすいように樹木を取り除いた画像の処理を行い、タイ当局に渡したという。
 JICAは排水や土木の専門家など延べ7人を現地に派遣。少年らは8〜10日に外国人潜水士や海軍特殊部隊によって全員救出され、地表から救出する選択肢は採用されなかったが、三宅次長は「ニーズに合うよう改良を加えながら支援を行ったことが、評価されたと思う」と語った。

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独立行政法人国際協力機構ウェブサイト





人穴、予約制ガイド式として再公開(2018/7/14 毎日新聞−地方版より入手)
人穴富士講遺跡 いざ、洞穴内部へ 市が整備 来月から一般公開 富士宮/静岡

 世界文化遺産・富士山の構成資産のひとつ、人穴富士講遺跡で富士宮市が進めている整備工事が一部完了し、溶岩流によって形成された洞穴「人穴」の内部が8月から一般公開される。須藤秀忠市長は「富士山が育んだ地域の歴史的流れと文化的価値を肌で感じてください」とPRした。
 同遺跡は人穴浅間神社の境内にあり、全長約83メートルの「人穴」と、富士講の講員が建立した約230基の碑塔群で構成される。人穴は、富士講の開祖、長谷川角行(かくぎょう)が戦国時代末から江戸時代初期に修行し啓示を得たとされ、その教えが江戸を中心に広まった。碑塔は、先達(せんだつ)と呼ばれる指導者の顕彰や富士登山の記念として建てたという。
 工事は、案内所とトイレ、駐車場、富士山を望める展望場を設置。人穴はシェルターを設けるなど安全対策を施し、約20メートルまで奥に入ることができる。ほこらや石仏などが見られるという。碑塔は倒壊しないよう修復作業を半分終え、今年度末に完了する予定。
 今月30日に式典を行い、屋外は公開。人穴の見学は、8月4日から毎週土日曜と祝日に1日4回で、世界遺産ガイドが案内する。事前予約が必要。無料。申し込みは市文化課(0544−22−1187)。

※世界遺産登録に伴う安全管理の都合から2014年に閉鎖されていた。
富士宮市ウェブサイト(人穴富士講遺跡)





あぶくま洞、観光化に向けて非観光部調査へ(2018/7/14 読売新聞より入手)
8割未公開、「東洋一」鍾乳洞を調査…観光化へ

 鍾乳石の種類と数で「東洋一」とも称される観光鍾乳洞「あぶくま洞」(福島県田村市)で、未公開部分の調査に田村市滝根観光振興公社が乗り出した。安全対策などの課題をクリアし、観光客向けに公開することを目指す。近年の体験型観光のブームもあり、東日本大震災後に落ち込んだ観光回復の起爆剤にしたい考えだ。
 かつて採石場だったあぶくま洞は1969年、石灰岩の採石中に鍾乳洞が見つかった。73年に洞穴の約600メートルが見学用に整備され、一般公開された。採石場は廃止され、86年には「探検コース」としてさらに120メートルが公開された。その後は新たな見学ルートは公開されず、3キロ超にわたる全長のうち、現在も2.5キロ以上が未公開のままだ。
 公開に向けた調査は今年5月末、初めて行った。日本洞穴探検協会(千葉市)の会員が案内し、同公社の若手職員4人が13時間以上かけて洞内の最奥部まで入った。未公開部分で見どころとなる箇所や、所要時間などを確認した。
 未公開部分には、曲がりくねった鍾乳石や、水が通った跡が毛細血管のような模様になって浮き出た壁面、針状の結晶で覆われた球状の「あぶくま石」など、珍しいものが数多く見つかっている。高さ90メートル以上の巨大ホールもあり、その壁面には日本最大の高さ45メートルを誇る滝のような形をしたフローストーンが観察できるという。
 ただ、ルートは未整備で照明もなく、水中をほふく前進したり、岩を登ったりする必要があるため、新たな安全対策が欠かせない。照明設置やルート整備に向けた掘削、案内人の養成など検討すべき課題は多い。
 それでも新たな調査に踏み切った背景には、東日本大震災後の観光客数の低迷がある。同公社によると、2010年度に約30万6000人だった観光客数は、震災後の11年度には約5万3000人に激減。徐々に回復しているものの、直近3年間は20万人前後で頭打ちになっている。
 調査に参加した同公社企画営業課の担当者は「公開に向けて第一歩を踏み出したばかりだが、今後の集客につながる可能性は十分ある」と期待している。

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6/2 あぶくま洞、非観光部の公開を検討
あぶくま洞ウェブサイト





秦国、ルアン洞窟幽閉事故で鎮静剤を使用(2018/7/13 朝日新聞より入手)
タイ洞窟、パニック避け少年に鎮静剤 救出時の意識は?

【タイ王国・チェンライ県発】
 タイ政府は13日、タイ北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟に閉じ込められた少年ら13人を潜水で救出する際に、鎮静剤を服用させていたと明らかにした。暗く狭い洞窟内での潜水でパニックになり、空気や体力を余分に消費することを避ける狙いだったという。
 タイ保健省幹部は記者団に「救出の際に不安などで精神状態が不安定になることを懸念し、少年たちと男性サッカーコーチには精神を安定させる薬を飲んでもらった」と説明した。少年らは洞窟の入り口から5キロ奥の場所から、水がたまった場所で潜水したり、ストレッチャーで運ばれたりしながら、数時間かけて入り口にたどりついた。
 タイ政府は具体的な薬の名前を明らかにしていないが、一部メディアは少年らが服用した薬は鎮静作用のある「ケタミン」で、少年らは救出中に意識がなかったと報じた。タイ軍事政権のプラユット暫定首相はこれについて「少年らの意識はあった。意識がなかったら、どうやって潜水するのか」と述べた。
 救助活動に参加していたデンマークのボランティアダイバーは取材に、洞窟でのダイビングについて「海と違って水面に浮上できない場所が多く、不安が募って精神的に不安定になりやすい」と、その難しさを指摘した。




ルアン洞窟救出に天皇陛下が祝意(2018/7/13 朝日新聞より入手)
洞窟の13人救出、天皇陛下がタイ国王に祝意

 天皇陛下が13日、タイ北部チェンライ郊外のタムルアン洞窟から少年ら13人が救出されたことについて、現地の日本大使館を通じて、ワチラロンコン国王に祝意を伝えた。天皇陛下はタイ王室と長い交流があり、今回の事案を気にかけていたという。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故でイスラエル製無線を使用(2018/7/12 WirelessWire Newsより入手)
タイ洞窟の救出作戦に利用されたイスラエルの通信技術

 タイ北部の洞窟に地元のサッカーチームの少年らが閉じ込められている事故で、洞窟内の少年たちと外部の通信にイスラエルの技術が活用された。マックステック・ネットワークス(Maxtech Networks)という企業が開発したこの技術は、携帯ラジオのような複数の小型デバイスを無線接続することで、通常の電波が届かない場所にも電波を届かせることができるというもの。洞窟内部ではこのデバイスが19台接続されており、少年たちが閉じ込められている場所と外部との音声やデータ、映像などの通信を可能にした。

Maxtech Networksウェブサイト




秦国、ルアン洞窟幽閉事故の映画化への動き(2018/7/12 読売新聞より入手)
洞窟救出劇、早くも映画化?…米で「胸打つ」

【タイ王国・チェンライ県発】
 ロイター通信によると、タイ北部の洞窟に閉じ込められていた地元サッカークラブの少年ら13人が生還を果たした救出劇について、早くも米ハリウッドで映画化の話が持ち上がっている。
 映画制作を検討しているのは、米映画会社「ピュア・フリックス」で、救出作業の時点ですでにプロデューサーを現地に派遣していたという。同社の共同創業者は「少年らを救うため世界中から大勢が集まった救出劇は、多くの人の胸を打つだろう」と話している。
 ただ、制作には課題もある。少年らの家族や救助関係者から、映画化の承諾を得て権利を確保する必要がある。水中撮影には多額の費用もかかるという。
 同様の遭難では、チリ北部の鉱山で2010年に作業員33人が地下に閉じこめられた落盤事故の救出劇について、その後、映画「チリ33人 希望の軌跡」として公開された例がある。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故の救助総括(2018/7/11 BBCより入手)
タイ洞窟から少年とコーチ、全員無事救出

 タイ北部のタムルアン洞窟で10日夜、中に閉じ込められていた少年12人とサッカー・コーチの計13人のうち、最後の少年4人とコーチが水路を潜り無事脱出した。その約3時間後には、洞窟内で少年たちと留まっていた海軍ダイバー3人と医師も生還した。17日間も洞窟内にいた13人の救出に、タイ国内外で多くの人が安心し、喜んでいる。
 タイ海軍特殊部隊はフェイスブックで、「これは奇跡なのか科学なのか、一体何なのかよくわからない。『イノシシ』13人は全員、洞窟から出た」と救助作戦の終了を報告した。「イノシシ」(タイ語で「ムーパ」)は少年たちの所属するサッカー・チームの愛称。
 遠足に出かけた11歳から17歳の少年たちと25歳のサッカー・コーチは6月23日、大雨で増水した洞窟から出られなくなった。タイ内外から集まったダイバー約90人などが捜索に当たり、英国人ダイバー2人によって7月2日夜に発見された。地元のチェンライ県知事やタイ海軍特殊部隊が中心となった救助本部は当初、水が引くか、あるいは少年たちが潜水技術を習得するまで時間をかけて脱出させるつもりだったが、雨季による水位上昇と洞窟内の酸素低下の進行が懸念され、8日から3日連続の救出作戦が敢行された。
 ダイバーたちに前後を支えられ、水路内に張り巡らされたガイドロープをたどりながら、潜水経験のない少年たちは脱出した。8日に最初の4人、9日に4人、10日に残る5人が脱出し、ただちに近くのチェンライ市内の病院に搬送された。2週間以上洞窟に閉じ込められていたことを思えば、全員驚くほど心身ともに元気だという。
 少年たちとコーチはレントゲンや血液検査などを受けた。少なくとも7日間は、経過観察のために入院を続けるという。
 洞窟内の水を飲み、鳥やコウモリの排泄物に接触した可能性のある13人は、病原体に感染しているおそれがあるため隔離されている。家族とはガラス越しに再会したという。
 食べ物のほとんどない洞窟内で2週間以上を過ごした少年たちは体重を大幅に落とし、空腹を訴えていた。救出後は好物の豚肉のご飯やパン、チョコレートなどを希望したが、しばらくは流動食が続くという。
 さらに、外界の光に目が慣れるまでの数日は、サングラスをかける必要がある。
 救出作戦が終わると、洞窟の出口に集まった救助関係者から大きな歓声が上がった。山のふもとには、少年たちが所属する「ムーパ(イノシシ)」サッカーチームの関係者の家があり、そこに集まった人たちも笑顔で叫んだり歓声を挙げたりした。現場にいたBBCのジョナサン・ヘッド記者は、喜ぶ人たちは「とてもタイ人らしくない様子で」さかんに握手をして回っていたと伝えた。
 チェンライ市では、全員脱出の知らせに往来の車は次々にクラクションを鳴らして喜んだ。子供たちやコーチが搬送された病院の外に集まっていた人たちは、一斉に拍手した。
 ソーシャルメディアではタイ人の多くが、「#Heroes(英雄)」、「 #Thankyou(ありがとう)」などのハッシュタグを使って、それぞれに思いを表現していた。
 サッカー界も少年たちとコーチの無事を大いに喜び、英マンチェスター・ユナイテッドやポルトガルのベンフィカが全員を試合に招待した。国際サッカー連盟(FIFA)も、少年たちをロシアで開催されているワールドカップの15日にある決勝戦に招いたが、これは回復が間に合わないという理由で見送られた。
 ワールドカップの準決勝に備えるイングランド代表のDFカイル・ウォーカーは、イングランドのユニフォームを少年たちに贈りたいとツイートした。少年の1人は洞窟内で、イングランドのジャージーを着ていた。すると英外務省の公式アカウントがこれに応えて、「やあ、カイル。駐タイ英国大使と話をした。イングランドのシャツを勇敢な少年たちに、喜んで、確実に届けてくれるそうだ」とツイートした。
 経験豊富なダイバーにとっても、少年たちのいる場所までの往復は重労働だった。元タイ海軍潜水士のサマン・グナンさんは6日、少年たちに空気ボンベを運ぶ任務を果たして戻ろうとしていたところ、酸素不足で命を落とした。
 ダイバーたちが出口まで張ったガイドロープをたどりながら、少年たちは場所によって、歩いたり、水の中を歩いたり、登ったり潜ったりして外に出た。
 少年たちは、通常のマスクよりも初心者に適した顔部全体を覆うマスクをかぶった。少年1人につき2人のダイバーが付き、ダイバーが少年の空気ボンベを運んだ。
 最も困難なのは、洞窟の中ほどにある「Tジャンクション」と呼ばれている場所で、あまりに狭いため、ダイバーは空気ボンベを外して進む必要があった。
 Tジャンクションを抜けると、ダイバー達の基地となっている「第3室」があり、少年たちはここで出口へ向かう前に休息がとれた。




秦国、ルアン洞窟救助の英雄たち(2018/7/11 BBCより入手)
潜る英雄たち 少年たち助けた多国籍ダイバー軍団

 タイの洞窟から13人を救出するため、多国籍の救助専門家がタイ海軍に協力した。
 6月23日に行方不明となった少年12人とサッカー・コーチを7月2日に最初に発見したのは、2人の英国人ダイバーだった。そのほかにも、複数の国から参加した救助作戦は、真に国際的な取り組みだった。
 タイ海軍からもダイバーが複数参加した。元海軍潜水士のサマン・グナンさんは6日、少年たちに酸素ボンベを運ぶ作業の途中で意識不明になり、死亡した。
 捜索と救助活動に参加した人たちの正確な情報は、ほとんど公表されていない。当事者の多くが、名乗り出ようとしないからだ。
 タイの内外から集まった数十人の専門家のうち、情報が明らかになっている一部の人たちを紹介する。(一部敬称略)

ジョン・ボランセンとリチャード・スタントン
 洞窟に閉じ込められた少年たちとコーチが最初に聞いた声が、英国人ジョン・ボランセン氏のものだった。タイ政府の要請を受けて、スタントン氏と、もう1人の洞窟専門家、ロバート・ハーパー氏の3人が英国から現地入りしたのは、13人が行方不明になった3日後だった。
 ボランセン氏はITコンサルタント、スタントン氏は元消防士で、英南西部ウェールズの洞窟救助隊に参加している。ノルウェー、フランス、メキシコなど、各地の洞窟で水に潜る救助活動に加わった経験がある。

リチャード・ハリス
 豪アデレードから参加したハリス医師は、何十年来のベテラン・ダイバー。洞窟で少年たちを診察し、救出作戦に耐えられるだけの体力があると判断した。オーストラリアのジャーナリスト、エドワード・ゴッドフリー氏によると、「アデレードの医師で洞窟潜水の専門家、リチャード・ハリスは、タイの救出作戦を支援するため休暇をなげうった」のだという。
 もし少年たちが衰弱していたら、水中を潜って脱出するのは危険すぎて不可能だった。
 報道によると、ハリス医師はオーストラリア、中国、クリスマス諸島、ニュージーランドで洞窟潜水に参加している。麻酔科の専門医で、困難な環境での野外医療や救助作戦を専門としてきた。
 2011年には、洞窟潜水のベテランで友人のアグネス・ミロコウワ氏の遺体を回収した。ミロコウワ氏はオーストラリア南部の難しい洞窟探索で酸素不足になり死亡した。
 タイの救出作戦では、英国のダイバーたちがハリス医師の協力を強く要望したものと言われている。

タイ海軍特殊部隊
 タイ海軍特殊部隊からは大勢の専門家が参加した。パク・ロハルンシューン氏だと言われている医師と、3人のダイバーが志願して洞窟内に留まり、2日に発見された少年たちに付き添った。
 海軍が先週公表した映像では、パク医師が少年の軽傷に薬を塗る様子が見える。
 特殊部隊のこの4人が、10日夜に最後まで洞窟に留まり、最後に生還した。
 特殊部隊の指揮官は、アーパコルン・ユーコンケウ少将。捜索活動が続く間、報道対応を担当していた。

サマン・グナン
 サマン・グナン下士官(38)は元海軍潜水士で、志願して救助作戦に参加した。
 6日に少年たちに酸素ボンベを運んだ後、出口に向かう途中で意識を失い、死亡した。
 同行していたダイバーが蘇生を試みたが、グナン氏は回復しなかった。
 妻のワレーポルン・グナンさんはBBCに対して、「彼は自分らしく行動して、その結果、英雄として称えられている。人を助けて、慈善活動に協力して、色々なことをこなして成果を出すのが大好きな人だった」と話した。
 アーパコルン・ユーコンケウ少将は、グナン氏の死亡について「我々の友人による犠牲を無駄にはしない」と語った。

ベン・レメナント
 タイのプーケットでダイビング・ショップを経営するベルギー出身のベン・レメナント氏は、少年たちが今月2日に発見された際に、捜索隊に参加していたとされる。

クラウス・ラスムッセン
 クラウス・ラスムッセン氏は、長年タイに在住しているデンマーク人で、いくつかのダイビング・スクールで働いていた。現在はレメナント氏が運営する「ブルー・レーベル・ダイビング」でインストラクターを務めている。
 アジア各地でダイビング経験があり、タイ以外の東南アジアの数カ国で働いたことがある。

ミッコ・パアシ
 フィンランド人のミッコ・パアシ氏は、タイの小島コー・タオのダイビング・センターの創設者で、沈没船探索や水中洞窟などが中心のテクニカル・ダイビングを専門にしている。
 パアシ氏の妻はフェイスブックへの投稿で、洞窟内で少年たちの生存が確認された日に、夫が救助活動に参加できるようチェンライ行きフライトの航空券を買ったと明かした。2日は夫妻の結婚8周年の記念日だった。

アイバン・カラディッチ
 デンマーク出身のアイバン・カラディッチ氏は、パアシ氏がコー・タオ島に移住した数年後に同島にやってきた。現在はパアシ氏と一緒にダイビング・センターを運営している。
 カラディッチ氏はBBCに対し、最初に表れた少年とダイバー1人が遠くから近づいてくるのが見えた際に、「死んだ人なのか少年なのか」分からなかった恐怖と、少年が無事だと分かったときの安堵を語った。
 救助が終盤を迎えようとするなかで亡くなったグナン氏について、カラディッチ氏はフェイスブックへの投稿で「安らかに眠れ。あなたは英雄だ。あなたの犠牲は永遠に忘れられない」と書いた。
 また、自分に送られてきたメッセージに感謝し、「また元気になりました。ちょっと疲れて、脱水状態になっていた」とコメントした。

エリック・ブラウン
 カナダ西部のバンクーバー出身のエリック・ブラウン氏はテクニカル・ダイビングのインストラクターだ。ダイビングを始めたのは10年以上前で、エジプトでテクニカル・ダイビング・スクールの「チーム・ブルー・イマージョン」を共同設立した。
 ブラウン氏は10日夜、タム・ルアン洞窟での救助活動のため、過去9日間で7回潜水したとフェイスブックに書き込んだ。合計の潜水時間は63時間だという。




秦国、ルアン洞窟を観光地化への動き(2018/7/11 産経新聞より入手)
「タイに新たな観光名所ができる」 救出劇舞台の洞窟「観光地化」に早くも期待

 タイ北部チェンライ県の国立公園にある、少年ら13人が閉じ込められ、奇跡の救出劇の舞台となったタムルアン洞窟について、早くも観光地化に向けた動きが浮上し、地元の期待も高まっている。救出前にも計画が持ち上がり「時期尚早」と批判されたが、全員が生還を果たしたことで、計画が本格化しそうだ。
 「タイに新たな観光名所ができることになる」。13人全員が奇跡的に生還した10日の記者会見で、国立公園当局の担当者は発表した。プラユット首相からも、観光地化に向けた計画を考えるよう、指示があったという。救出作業の責任者ナロンサク氏も、観光地化を進める一環として、少年らの救出劇を伝える記念館を建設する計画があることを明らかにした。
 地元メディアなどによると、プラユット氏は10日、観光地化には安全対策が欠かせないと発言。「出入り口を監視し、洞窟内の明かりや表示を増やす」などの対策を取る必要があると述べた。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故は全員救出(2018/7/10 AFP通信より入手)
タイ洞窟から13人全員救出、皆「無事」 海軍特殊部隊発表

【タイ王国・チェンライ県メーサイ郡発】
 タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県のタムルアン(Tham Luang)洞窟にサッカーチームの少年らが閉じ込められた事故で10日、少年12人とコーチ1人の計13人全員が救出された。タイ海軍特殊部隊がフェイスブック(Facebook)上で発表し、全員「無事」と明らかにした。
 避難者に付き添ったダイバー4人は、これから洞窟を出るとしている。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故の少年4名が救出(2018/7/9 AFP通信より入手)
タイ洞窟から少年4人「無事」救出、病院へ急送

【タイ王国・チェンライ県メーサイ郡発】
 タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県のタムルアン(Tham Luang)洞窟に2週間以上にわたり閉じ込められているサッカーチーム13人のうち、少年4人が8日、救出された。残る少年らも、エリートダイバーらによって間もなく救出されるのではないかという期待が高まっている。
 曲がりくねり、極度に狭く、岩肌の粗い満水状態の4キロ以上の経路をダイバーらに誘導された少年4人は、同日日没頃に洞窟を脱出し、病院に急送された。タイのソーシャルメディアは歓喜に沸いた。
 当局が公開した映像には、兵士らが4人のうちの2人とみられる少年を担架に乗せて救急車の後部に運び入れ、救急車が付近の病院へと走り出す様子が映っている。
 救助隊の責任者は、脱出した少年4人は「無事」と述べるにとどまり、体調や身元に関する詳細はほとんど明らかにしていない。
 救出作業はダイバーらの補給のために翌9日朝まで中断されており、残る少年らの生還も保証されるとは到底言い難い状況となっている。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故の救出作戦開始(2018/7/8 AFP通信より入手)
タイ洞窟少年らの救出作戦開始、県知事「今日以外ない」

【タイ王国・チェンライ県メーサイ郡発】
 タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県の洞窟に2週間以上にわたり閉じ込められているサッカーチームの少年12人とコーチ1人について、同県の知事は8日、洞窟から救出する活動が始まったと明らかにした。今後の大雨で水位が上がる可能性もあり、同知事は「条件が整っているのは今日以外にはない」と述べ、作戦の意義を強調した。
 救助隊の指揮に当たる同県のナロンサック・オーソッタナゴーン(Narongsak Osottanakorne)知事は報道陣に対し、「今日が作戦の決行日だ」と表明。「少年たちはあらゆる試練に挑む準備ができている」と語った。
 また救出活動の責任者の一人は報道陣に対し、全員の救出に要する時間について「天候などの要因次第だが、2〜3日ほどかかる」と話している。
 タイ語で「イノシシ」という名のサッカーチームのメンバーたちは6月23日、練習後にタムルアン(Tham Luang)洞窟に進入。以降、洞窟内に閉じ込められている。
 モンスーンの雨により洞窟内の水位がさらに上昇し、救出活動が阻まれるのではないかとの懸念が高まっていたが、ナロンサック知事は、8日午後9時(日本時間同日午後11時)までに1人目が救出できる見込みだと説明。救出までに11時間かかる見通しを示した。
 当局はこれに先立ち、救出活動の準備を行うためだとして洞窟の入り口付近に集まった1000人以上の報道関係者に退去を求めていた。
 11〜16歳の少年ら12人と25歳のコーチは閉じ込められてから9日後、英国人ダイバーによって発見されたが、少年たちの中には泳げない子や潜水の経験がない子もおり、ナロンサック知事はこの救出活動を「不可能な任務」と称していた。
 また、6日には洞窟内で救出活動に当たっていた元海軍特殊部隊員のダイバー1人が酸欠で死亡。洞窟内の移動が熟練の潜水士でさえも危険であることが浮き彫りとなった。
 現地では7日夜に短時間の大雨が降り、8日夜にもさらなる悪天候が予報されており、ナロンサック知事は直ちに救出活動を実行せざるを得なかったと説明。
 また、降り続く大雨の影響で洞窟内の水位が少年らのいる岩棚にまで迫る可能性もあり、ナロンサック知事は少年たちの退避場所の広さが「10平方メートル未満」まで縮小していると指摘し、「条件が整っているのは今日以外にはない」「さもなければ好機を逃すことになる」と強調した。




「サキタリ洞とその隣人たち」発売(2018/7/8 入手)
 沖縄県立博物館・美術館主催の見学会等の参加記録「サキタリ洞とその隣人たち 港川人はサキタリ洞に来たのか」が発売された。
 沖縄の人類学・考古学の話題を綴ったブログ「ハイサイ人類学」に加筆、書籍化したもので、約9年間にわたる数々の発掘調査見学会や文化講座等の記録と共に、最新の研究や発掘内容が掲載されている。登場する洞窟は「サキタリ洞」「白保竿根田原洞穴」。
 専門書ではなく、またわかりやすくまとめられてもいないが、最新情報も多数掲載されているのでので、副読本として読むことが望ましい。
 新星出版発行。仲本盛浩著。新書サイズ103ページ。定価600円(税別)。7月8日発売。
 購入は沖縄県内の書店、沖縄県立博物館・美術館、琉球新報STOREhontoほかにて。

※サキタリ洞(前川第4洞、ケイブカフェ、カニグヮーガマ、サキタリガマ、サキダルガマ、酒タルガマ、酒垂洞、斗牛洞)は沖縄県南城市のテーマパーク「おきなわワールド」内にある遺跡洞。これまで石器、土器、貝器(ビーズや釣り針)、人骨が発見されている。
ハイサイ人類学ウェブサイト





秦国、ルアン洞窟幽閉事故の救出時期は未定(2018/7/7 CNNより入手)
タイ洞窟閉じ込め、すぐには救出試みず 天候と酸素に懸念も

【タイ王国・チェンライ県発】
 タイ北部チェンライ県の洞窟にサッカーチームの少年ら13人が閉じ込められている件で、タイ当局は7日、直ちに救出を試みることはないと述べた。ただ、洞窟内は酸素レベルが低く、今後の悪天候も予想されることから、懸念の声が上がっている。
 チェンライ県知事は7日未明、記者団から救出作戦について問われ、「今日ではない」と述べた。
 救助作戦に詳しい米当局者によると、脱出プランとして、各少年にベテランの大人のダイバーが一人ずつ付き添う案が検討されている。タイのダイバーが一団を導き、米国のダイバーが酸素タンクを持ち運ぶ。オーストラリア、英国など欧州やアジアのダイバーも参加する。タイの軍幹部は既に説明を受け、7日朝にはプラユット首相にも伝えられるという。
 この当局者によると、救助作戦は早ければ週末にも始まる可能性があるものの、まだ開始の決定はされていないという。
 6日にはタイ海軍特殊部隊のトップが、洞窟内の酸素レベルが15%にまで低下したと指摘。医療班の1人は15%という数値について、低酸素症発症の深刻なリスクをもたらす水準だとしている。
 県知事は「空気は大きな問題」としつつも、英国の専門家の話として、少年らがいる場所の状況は良いと確認されていると説明。「子どもたちは今も歩くことができ、支障なく遊んでいる」と明かした。一方で、大雨が降って状況が悪化した場合、救出を試みる考えも示した。
 当局は当初、最も安全な戦略として、10月に雨期が終わり徒歩で脱出できるほど水位が低下するまで、少年らとコーチに洞窟内にとどまってもらう案を示唆していた。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故で救助員が死亡(2018/7/6 AFP通信より入手)
タイ洞窟の救援活動で死者、海軍シールズ元隊員が酸欠で

【タイ王国・チェンライ県メーサイ郡発】
 タイのチェンライ(Chiang Rai)県にある洞窟に閉じ込められている少年サッカーチームの救出活動で6日、支援に加わっていた同国海軍特殊部隊「シールズ(SEALs)」の元隊員のダイバー1人が酸欠のため死亡した。県副知事が明らかにした。
 パッサコン・ブンヤルック(Passakorn Boonyaluck)副知事は「悲しい知らせだが、ボランティアで救援に加わっていた元シールズ隊員が夜、午前2時ごろに死亡した」と発表。「彼は(洞窟内に)酸素を届ける作業を担っていたが、自分が戻ってくるのに十分な酸素を持っていなかった」と述べた。
 このダイバーは、酸素ボンベのほか、洞窟内と救助の前線基地を結ぶ通信回線を少年12人とコーチ1人が避難している場所まで届ける任務を負っていた。しかし、洞窟の奥から戻ってくる途中で、酸素ボンベの残量が足りなくなった。シールズ指揮官によると、意識を失ったダイバーを友人が洞窟の外まで連れ出したが、亡くなったという。
 洞窟の入り口から少年らが避難している場所までの往復には11時間かかり、ベテランのダイバーでも疲労困憊する。水没した洞窟の奥深くから全員を救出する作戦では、子どもたちに潜水を教えて脱出させるという案が検討されていたが、元シールズ隊員の死でこの試みの安全性に深刻な疑問が生じている。11〜16歳の少年たちの多くは泳げず、潜水経験のある子は皆無だという。
 開始から2週間になる少年らの救出活動は、初めて大きな後退を余儀なくされることとなった。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故の救出は困難(2018/7/5 毎日新聞より入手)
洞窟13人遭難 「潜水させ救出」に難題 パニック誘発の恐れ

【タイ王国・チェンライ県発】
 タイ北部チェンライ県の洞窟で続く地元サッカーチームの少年12人と男性コーチの救出は、いつ洞窟の外へ彼らを運び出せるかに焦点が移った。4日は現場で、軍や警察が救急車などを使った搬送訓練も実施した。だが、洞窟内は「まだ至る所に水がある」(ナロンサク・オソタナコーン県知事)状態。潜水で移動しなければならない場所もあり、決断はそう簡単ではない。
 タイ海軍はこの日、11〜16歳の少年12人とコーチ(25)の新たな映像を公開。「元気だよ」。少年たちは一人一人、両手を合わせ名前を言った。防寒シートを体にまとう少年も。負傷した足の裏などを手当てしてもらう様子も映っていた。外部とつなぐ通話ラインの敷設もほぼ終わったという。
 この日現地を視察したウィラチョン政府副報道官や地元メディアによると、2日に9日ぶりに無事が確認されるまで、少年らは洞窟に持ち込んだスナック菓子を少しずつ分けて食べた。飲む水も壁からしみ出すきれいな水に限ったという。
 少年らが早期に外に出るめどは立っていない。排水作業などを担う「王室かんがい局」を支援する国際協力機構(JICA)タイ事務所の三宅繁輝次長によると、ポンプを使った排水に加え、地表から洞窟へ水が流れ込む場所を見つけてふさぐ地道な作業が続く。少年らをつり下げて救出が可能な穴も探している。
 しかし、少年らがいる約5キロ先までには今も水没している区間が相当あり、「歩きと潜水で行き来するしかない」(ナロンサク知事)のが現状。タイ海軍のダイバーは少年らに潜水技術の「伝授」を始めたが、11歳の少年には潜水マスクのサイズが大きすぎるというトラブルが早くも起きた。
 世界各地の洞窟に詳しい愛知県の洞窟探検家、吉田勝次さん(51)は「潜水による救出は少年たちが過呼吸になるなどパニックを起こす恐れがある。付き添いのダイバーも視界が遮られ十分な介助ができない恐れもある」と指摘。4日に記者会見した地元軍幹部は、健康の回復に加え潜水技術の「100%」習得も脱出の条件に挙げた。
 洞窟内の水位が完全に下がるのは雨期が終わる数ヵ月後で、降雨で水位がさらに上がる恐れもあり時間との競争になっている。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故の発見者は英国ダイバー(2018/7/4 AFP通信より入手)
タイ不明少年ら、発見者は英ダイバー 世界の洞窟で救助経験

【グレートブリテン及び北アイルランド連合王国・ロンドン発】
 タイ北部チェンライ(Chiang Rai)県で、大雨により洞窟に閉じ込められていた少年サッカーチームの捜索活動では、世界中の困難な救助活動に挑んできた2人の英国人ボランティアダイバーが、少年らの発見に貢献した。
 英国から捜索活動に参加したのは、普段は消防士として働くリチャード・スタントン(Richard Stanton)さんと、ITエンジニアのジョン・ボランセン(John Volanthen)さん。2人は、行方不明になってから9日が経過していた少年12人とコーチ1人を見つけるため、水位が上がった洞窟の長く曲がりくねった通路を進み続けた。
 捜索隊にはさらに、もう1人の英国人、ロバート・ハーパー(Robert Harper)さんに加え、タイなど世界各国の専門家らが参加していた。英国のボランティア救助団体「英洞窟レスキュー協会(BCRC)」のビル・ホワイトハウス(Bill Whitehouse)さんによると、その中でもスタントンさんとボランセンさんは捜索隊の「最前線」に立っていたという。
 救助隊と短い会話を交わしたというホワイトハウスさんは英BBC放送に対し、2人が「最後の区間を潜り、行方不明の一行が高台にいた空間にたどり着いた」と説明。「上流に向け潜っていたため、水流に逆らって泳いだり、壁に沿って自分の体を引っ張ったりする必要があった」と述べた。実際の潜水区間は約1.5キロだが、うち半分ほどが完全に水に浸かっており、総潜水時間は約3時間だったという。

「やらなければならない仕事がある」
 イングランド南西部ブリストル(Bristol)在住でITエンジニアのボランセンさんと、同中部コベントリー(Coventry)在住の消防隊員であるスタントンさんは、過去にも難易度の高い潜水活動に参加してきた。
 50代半ばのスタントンさんは2012年、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)から大英帝国勲章第5位のメンバー章(MBE)を受け取った際、地元紙に対し、自身の最大の功績はメキシコの洞窟に閉じ込められた英兵6人の救出活動に協力したことだと回想。洞窟潜水を始めたのは18歳の時、テレビのドキュメンタリー番組を見たのがきっかけで、当初はただの「趣味」だったという。
 一方、40代とされているボランセンさんは2013年、サンデー・タイムズ(Sunday Times)に対し、洞窟潜水に必要なのは冷静さであり、「パニックとアドレナリンは特定の状況では有効だが、洞窟潜水ではそうではない」と話していた。
 タイ入りした2人はメディア取材を避けており、ボランセンさんは現場に到着した際に記者団に対し、「やらなければならない仕事がある」とだけ語った。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故は10日目に少年らを発見(2018/7/3 AFP通信より入手)
タイ洞窟閉じ込め、少年らの無事確認 地下で9日生存

【タイ王国・チェンライ県メーサイ郡発】
 タイのチェンライ(Chiang Rai)県にあるタムルアン(Tham Luang)洞窟にサッカーチームの少年12人とコーチ(25)が閉じ込められていた事故で2日夜、13人全員の無事が9日ぶりに確認された。生存の知らせを受け、家族らからは歓喜の声が上がった。
 11〜16歳の少年12人とコーチは先月23日に洞窟に入った後、大雨によって入り口に戻れなくなり、潜水チームが数日間にわたり泥水と曲がりくねった穴の中で懸命な捜索活動を実施していた。
 チェンライ県の知事が「13人全員の無事を確認した」と発表すると、記者団からは拍手と歓声が上がった。今後は現場で少年らが動けるまで保護すると同時に、食料を運び潜水のできる医師を派遣する予定という。少年らの健康状態は明らかになっていない。
 閉じ込められた12歳の少年の親は「とても嬉しい。心身ともに元気でいてほしい」と語った。別の少年の親戚はテレビ局の記者らに対し、喜びの涙を流しながら「テレビで聞いた。言葉にできないほど嬉しい」と話した。
 捜索活動では2日、24時間体制の水の汲み上げで水位を少しずつ低下させ、好天になったところでダイバーらが洞窟内に入った。ダイバーらは「パタヤ・ビーチ(Pattaya Beach)」と呼ばれる岩棚で少年らを発見することを期待していたが、県知事によると、岩棚が冠水したため少年らはさらに300〜400メートル奥に進んでいたという。

※少年らを発見したダイバーは英国人のリック・スタントン氏とジョン・ボランセン氏。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故は潜水と別洞口探索の両作戦(2018/7/2 東京新聞より入手)
家族の祈りを支える人々 タイ洞窟不明8日

【タイ王国・チェンライ県発】
 タイ・チェンライ郊外の洞窟で行方不明になった地元サッカーチームの少年ら13人の捜索は行方不明から8日が過ぎた1日も続いた。「子どもたちが元気で戻りますように」。生還を願い家族が深い祈りをささげる。寄り添うようにボランティアたちの姿も目立ってきた。
 タムルアン洞窟の入り口近くのテントの中で家族や親類が終日待機している。激しい雨がやむと30度超の蒸し暑さで疲れ切った表情。臨床心理士らが「無事に戻ってきますからお祈りしましょう」と優しく声をかける。
 テントには「取材禁止」の張り紙。心のケアに当たる地元病院の精神科医パリタットさん(58)によると、家族らの精神状態は比較的落ち着いているという。
 家族や1000人を超す捜索隊員のため、食事や飲料水をふるまうボランティアも増えている。「私にできることと言えば、これしかありませんから」。日頃は屋台で中華麺を売っているインセーンさん(45)は洞窟近くで無料で配った
 洞窟はミャンマー国境に近い国立公園内で、切り立つ山の中腹にある。雨期特有の湿気を含んだ濃い灰色の雲がたびたび立ち込める。地面はぬかるみ、出入りする隊員の足元は泥まみれ。ポンプで洞窟内の水をくみ上げ、海軍のダイバーが潜入を試みる一方、急な斜面によじ登り、内部につながる穴も捜すという両面作戦を展開中だ。
 数キロ離れた寺に民間登山家らでつくる救助チームが陣取る。タイ各地から300人が集まり、既に20ヵ所で穴を見つけた。そのつどロープを使って最大で数十メートルの深さまで下りたが、安否確認には至っていない。
 「穴の中は暗闇で、酸素が薄く、落石の危険とも隣り合わせ。しかし、可能性を信じて捜し続ける」。リーダーのトントーンさん(36)はきっぱりと言った。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故は増水で難航(2018/7/1 AFP通信より入手)
タイ洞窟閉じ込め、救助ダイバーら入り口から数キロ奥に到達 新たな穴も

【タイ王国・チェンライ県メーサイ郡発】
 タイのチェンライ(Chiang Rai)県で、増水したタムルアン(Tham Luang)洞窟に閉じ込められたサッカーチームの少年12人とコーチ1人の捜索は6月30日も続けられた。救助のダイバーらが浸水した洞窟の入り口から数キロメートル奥に入ることに成功し、必死の捜索活動にかすかな望みをつなげた。
 11〜16歳の少年と25歳のコーチは、先週末の先月23日にタムルアン洞窟に入って消息を絶った。大雨による増水で洞窟の入り口付近の穴が水に漬かってダイバーが洞窟に入れなくなるなど、24時間態勢の救助活動は困難な状況に見舞われていた。
 しかし、チェンライ県知事によると、海軍の特殊部隊は、少年らがいると思われるところまでわずか2〜3キロメートルの洞窟内のT字路のようになっている場所に到達した。救助のダイバーらすでに一度はこの場所に到達していたが、洪水が押し寄せたため撤退を余儀なくされていた。今回の捜索でダイバーらは、視界がほとんどない泥水の中を長時間泳げるよう酸素入りのボトルを洞窟の壁に差し込んだ。
 ミャンマーとラオス国境に近い同地域ではいまだに大雨が続いているものの、洞窟内から排水するため設置された数十台のポンプによって、複雑な形状の洞窟内の水位は下がり始めている。チェンライ県知事は「今日の状況は、昨日やそれ以前よりも良くなっている。(入り口付近の)全ての空洞にたまった水を排出したので、水位はだいぶ下がった」と報道陣に語った。
 一方、いくつかのチームに分かれた救助隊は、洞窟上に広がる深いジャングルの中に新たな洞窟の入り口を探している。チームの一つは40メートル掘り下げた先に泥のたまった空洞があるのを発見し、県知事はこれを「見込みのある」手掛かりだと述べた。しかし、現時点でこの穴が洞窟の本体につながっている確証はない。さらに別の箇所でも地中に続く煙突状の穴が見つかった。また、救助ヘリコプターが食料、水、医薬品を輸送した。
 タイの救助隊員約1000人の他、米軍から派遣された30人以上の要員や、オーストラリア、中国、日本からの専門家も捜索に加わっている。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故で別洞口発見か(2018/6/30 AFP通信より入手)
タイの洞窟閉じ込め、新たな入り口発見 少年ら救助に望み

【タイ王国・チェンライ県メーサイ郡発】
 タイのチェンライ(Chiang Rai)県にあるタムルアン(Tham Luang)洞窟に1週間近く閉じ込められているサッカーチームの少年12人とコーチの捜索活動で29日、増水している洞窟につながる入り口が新たに見つかった。救助活動の成功への期待が高まっている。
 困難で緊迫した捜索活動は24時間体制で行われていたが土砂降りの雨と流れの速い水流により妨げられ、救助隊員は少年たちが閉じ込められているとみられる場所への経路を絶たれていた。
 チェンライ県知事によると救助隊員は29日、深さ40メートルの穴を発見。その中に降りたところ洞窟の中央部に近い泥だらけの空洞に出た。ただこの穴と少年らが出られなくなっている巨大な洞窟がつながっているかは明らかになっていない。
 ダイバーらは29日、速い水流のため中断していた水中の捜索を再開した。数十台のポンプによって水位は若干下がったが、降り続く雨で洞窟の一部の空洞は今も水に漬かっている。一部の専門家は、光がなく濁った水の中をダイビングするのは冷たいコーヒーの中を泳ぐようなもので容易ではないと話している。
 少年らとコーチの状態も心配されている。洞窟内の水は飲用に適していると一応は考えられるが、近くの農場からかなりの水が流れ込んでおり、バクテリアや農薬などの化学薬品、動物の排せつ物が混ざっている恐れがある。
 救助隊は食料、水、医薬品、地図と筆記用具が入ったサバイバルキットを洞窟内に流した。行方不明になっている少年らとコーチがこれを見つけ、地図上の自分たちがいる場所に印をつけて洞窟の入り口に流してくることを期待している。
 国中から励ましのメッセージが寄せられる中、少年らとコーチの家族は希望を捨てていない。行方不明になっている少年の父親は「僧侶が祈りの儀式をしてくれた。助かるかどうかは息子自身の徳とカルマ次第だ」と疲れ切った様子で語った。当局者らは、救助チームはこの洞窟に入った経験があり、この洞窟のことをよく知っているとして、救助への望みをつないでいる。

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「青龍窟ハンドブック」発行(2018/6/30 入手)
 平尾台にある管理洞「青龍窟」を解説したミニ図鑑「青龍窟ハンドブック」が発行された。
 2016年に開催された日本洞窟学会第42回大会(苅田町平尾台大会)の記念出版物として企画されたもの。解説は8章(なりたち、地質・地形、自然環境、鍾乳石、化石、コウモリ、歴史、苅田町の取り組み)からなり、日本洞窟学会と苅田町教育委員会の各分野専門家が執筆している。
 表紙は野外利用を考慮して防水紙とし、図鑑として活用できるように多くの写真や図を掲載。最新情報に加え、青龍窟発達モデルや広谷−青龍窟地質・地形図は印刷物としては初出とのこと。
  保護と利用についても書かれおり、自然公園法と文化財保護法による規制と入洞マナー、保護のための立入禁止区域などについて解説。安全対策として入洞届書式も掲載されている。
 苅田町教育委員会発行。A5サイズ26ページ。オールカラー。無料。6月30日発行。
 問い合わせは苅田町教育委員会生涯学習課まちの歴史担当へ。

苅田町ウェブサイト(青龍窟)




「山口ケイビングクラブ会報 第53号」発行(2018/6/30 入手)
 山口県秋吉台を拠点とする「山口ケイビングクラブ」の年次研究報告が発行された。B5サイズ46ページ。内容は以下の通り。
 ・ケイビング情報
 ・太田正道先生のご逝去を悼み思い出を振り返る
 ・秋芳洞探検の黎明期について
 ・秋芳洞の自然史研究 −おもに化学の観点から
 ・秋芳洞につながる洞窟を探して
 ・秋芳洞再発見! 〜洞窟写真のスライドショー〜
 ・秋芳洞調査最前線 〜夢の10000mの先へ〜
 ・秋吉台中低位洞窟の発達史研究その1 −芝尾の穴調査報告より−
 ・スペレオジェネシス研究の発展 −NSS65周年に寄せるパーマー(2007)の論文より−
 ・山口大学洞穴研究会一回生雑感
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秦国、ルアン洞窟幽閉事故にJICAも協力(2018/6/29 毎日新聞より入手)
少年ら13人洞窟閉じ込め? 増水で出られず、海軍など捜索

【タイ王国・バンコク発】
 タイ北部チェンライ県で、地元サッカーチームの少年ら13人が23日から、行方不明となっている。国立公園の洞窟に入った後、大雨に伴う増水で出られなくなったとみられ、海軍の特殊部隊などが捜索を続けている。
 地元メディアによると、13人はチームの11〜16歳の少年計12人とコーチ。洞窟の入り口で少年らのものとみられる自転車が見つかった。チームの少年らは心身鍛錬のためとして、洞窟にたびたび入っていたという。
 タイメディアが連日報道する中、各国も支援に乗り出し、国際協力機構(JICA)は28日、タイに派遣されているかんがい排水の日本人専門家ら3人を現地に向かわせた。在タイ米国大使館は、米軍の救助チームが現地入りしたと発表した。だが、洞窟内の道が水没し、潜水隊も奥へ進めず、捜索は難航。JICAによると、日本政府が2014年に供与したポンプ車2台も現地で排水活動をしている。




秦国、ルアン洞窟幽閉事故に各国が協力(2018/6/28 時事通信より入手)
少年ら13人、洞窟閉じ込めか=捜索難航、米軍も支援−タイ

【タイ王国・バンコク発】
 タイ北部チェンライ郊外の国立公園にある洞窟で、少年ら13人の行方が分からなくなり、大規模な捜索活動が続いている。13人は洞窟に入った後、大雨に伴う増水で出られなくなったとみられている。消息を絶ってから既に5日が経過しており、安否が気遣われている。
 行方不明となっているのはサッカーチームに所属する11〜16歳の少年12人とコーチの男性(25)。洞窟の入り口付近に23日、少年らの自転車が駐輪してあるのを公園係員が発見した。同日午前の練習後、洞窟を訪れたとみられる。24日未明には洞窟内で履物やかばんが見つかった。
 洞窟に流れ込んだ水は内部の低い場所にたまり、中から入り口に戻れない状態。水深は場所によっては5メートルに達している。27日に水の排出作業が始まったが、海軍特殊部隊は28日、「雨で水位は急上昇を続けている。以前は中に入るのに使えた通路もふさがった」と指摘。アヌポン内相も「雨が降るたびに地形が変わる。洞窟内は暗い上に、泥水がたまっている」と話しており、捜索は難航を極めている。
 支援の輪は世界に広がり、米軍のほか、英国の洞窟救助専門チームも捜索に加わった。一方、レンジャー部隊は洞窟につながる別の穴がないか周辺を調べている。

※上記のアメリカ軍、イギリスのケイブダイバーの他にフィリピン洞窟学会も救助協力している模様。
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6/25 泰国、ルアン洞窟で洞内幽閉事故か





大正洞付近の陥没、現地調査を実施(2018/6/28 NHK NEWS WEBより入手)
大正洞付近の陥没で現地調査

 国内最大級のカルスト台地が広がる美祢市の秋吉台にある鍾乳洞「大正洞」の付近で、遊歩道脇の小川が陥没して穴ができたことを受け、美祢市と県が安全対策を検討するため現地を調べました。
 美祢市の秋吉台にある国の天然記念物の鍾乳洞「大正洞」の付近では、今月8日に遊歩道脇の小川の底が陥没して穴ができているのが見つかりました。
 これを受けて、安全対策を検討するため、県と美祢市の職員あわせて11人が、28日、合同で現地を見て回り状況の把握を進めました。
 穴は直径と深さがそれぞれおよそ4メートルあり、大正洞までつながっているとみられるということで、美祢市の職員が穴の地下の地形や水の流れなどを説明していました。
 また、今後、穴が広がり遊歩道の基礎部分が浸食されるおそれもあることから、担当者らは、う回路が設置できないかどうか周辺の場所も見て回りました。
 美祢市の職員で、日本洞窟学会の副会長を務める村上崇史さんは、「穴の状況が変わる可能性もあり状況をみながら最善の策を検討していきたい」と話していました。




大正洞付近の陥没、緊急調査実施を決定(2018/6/27 NHK NEWS WEBより入手)
大正洞近くの陥没で緊急調査へ

 国内最大級のカルスト台地が広がる美祢市の秋吉台にある鍾乳洞「大正洞」の付近で小川の底に陥没による穴が見つかったのを受けて、周辺の遊歩道の安全対策を検討するため、28日、現地で緊急の調査が行われることになりました。
 美祢市によりますと、今月8日、美祢市の秋吉台にある大正洞の近くを流れる小川の底に陥没でできた穴が見つかり、26日の時点で深さが少なくとも4メートル近くに及んでいて、大正洞までつながっているとみられるということです。
 27日は、県と市の担当者でつくる「秋吉台管理会議」が美祢市で開かれ、市の職員で日本洞窟学会の副会長を務める村上崇史さんが「穴は今も広がっていて、梅雨が明けるまで注意深く観察する必要がある」と説明しました。
 見つかった穴の周辺には観光客が通るコンクリート製の遊歩道が整備されていて、会合では出席者が陥没によって土砂が崩れ落ちたことで遊歩道の基礎の部分があらわになっていると指摘しました。
 このため、遊歩道の安全対策を検討する必要があるとして、あす担当者が現地で緊急の調査を行うことになりました。
 会議のメンバーで「Mine秋吉台ジオパーク推進協議会」事務局長の末岡竜夫さんは「観光客に危険が及ばないよう、柵の設置などの対策を進めていきたい」と話していました。




大正洞付近で陥没を確認(2018/6/26 NHK NEWS WEBより入手)
秋吉台大正洞近くで大規模陥没

 国内最大級のカルスト台地が広がる美祢市の秋吉台にある鍾乳洞「大正洞」の付近で小川の底が陥没しているのが見つかり、市の担当者は「陥没は洞窟につながっているとみられ、極めて珍しい現象だ」としています。
 美祢市によりますと6月8日、美祢市秋吉台の大正洞の近くを流れる小川で、川底が陥没しているのを施設のスタッフが見つけました。
 市の職員で、日本洞窟学会の副会長を務める村上崇史さんが26日、特殊なレーザーを使って調べたところ穴の直径はおよそ4メートルに広がり深さは少なくとも4メートル近くあることが分かりました。
 前線による雨が降った6月21日に村上さんが撮影した写真では、川の水が陥没した穴に流れ込んであふれていなかったうえ、20メートルほど下流にある洞窟とつながる穴からは滝のような音が聞こえたことから、陥没でできた穴が大正洞までつながっているとみられるということです。
 村上さんは「陥没でできた穴が直接、洞窟につながるのは極めて珍しい現象だ」と話しています。
 美祢市では現場に標識を設置して立ち入らないよう呼びかけるとともに27日、市と県が参加する会議で詳細を報告し、今後の対応について検討することにしています。




美里洞窟、公開前の清掃実施(2018/6/26 北海道新聞より入手)
北見の鍾乳洞遺跡・美里洞窟を清掃 7月1日に公開

 北見市美里の鍾乳洞遺跡「美里洞窟」を管理する上仁頃美里郷土研究会は、7月1日の一般公開を前に、洞窟内や林道を清掃した。
 美里洞窟は石灰岩の洞窟で、道内で最初に確認された鍾乳洞遺跡。8000〜200年前のさまざまな時代の石器などが出土し、狩猟の際に一時休憩した場所としても使われたとみられる。
 同会は毎年公開前に清掃しており、今月23日に会員約20人が洞窟までの林道約200メートルの落ち葉を掃き、道をふさいでいた倒木を片付けた。林道の入り口には、会員手作りの看板を設置した。
 角則明会長(70)は「古代人の暮らしに思いをはせてもらいたい」と見学を呼び掛けている。公開は10月31日まで。




泰国、ルアン洞窟で洞内幽閉事故か(2018/6/25 CNNより入手)
サッカーチームの少年ら13人行方不明、洞窟内に閉じ込めか タイ

【タイ王国・バンコク発】
 タイ北部でサッカーチームに所属する10の少年12人とそのコーチ1人が、国立公園の洞窟に入った形跡を残して行方不明となり、捜索活動が行われている。狭い水路を横切って洞窟の奥へ入ったものの雨で水路の水かさが増し、洞窟の奥に取り残されている可能性がある。
 タイ北部の国立公園を訪れていたチームの13人は、現地時間の23日午後1時以降、消息が途絶えた。公園の当局者が、立ち入り禁止となっていた洞窟の入り口に複数の自転車が止められているのを見つけている。
 公園の当局者はCNNに対し、「ここまでほぼ24時間捜索を行っているが、多くの制限がある。洞窟は真っ暗で、場所によっては酸素が非常に薄い。雨も降り続いており、われわれの作業を困難にしている」と述べた。
 公園関係者や地元警察に加え、タイ海軍の特殊部隊の隊員17人も捜索活動の支援のため派遣された。水路の水の透明度が十分なら、ダイバーを捜索に向かわせる予定だという。
 タイ北部には自然のままの洞窟が複数あることで知られており、世界中から観光客が訪れる。問題の洞窟も地元の探検家などの間では有名なスポットになっていた。

※事故が発生しているルアン洞窟(Tham Luang)は、ミャンマー国境近くにあるナン・ノーン山(Doi Nang Non)にあるケイブシステム。総延長は10,316mで国内第4位。洞口付近のみ観光洞(管理洞)となっている模様。




安森洞、恒例のそうめん流し(2018/6/25 愛媛新聞より入手)
安森洞の湧き水利用 鬼北で「そうめん流し」始まる

 愛媛県鬼北町小松の安森洞から湧き出る冷水を利用した「安森洞そうめん流し」が24日、近くのあずまや「ロマン亭」で始まり、大勢の家族連れなどが訪れた。8月31日まで。

※西日本豪雨(平成30年7月豪雨)によりアクセス道路が通行できない状態になったため、7月9日付で今シーズンは営業中止となった。




龍泉洞、宇霊羅スパークリングワインを発売(2018/6/9 入手)
 岩手県岩泉町の観光洞「龍泉洞」で熟成させた「宇霊羅スパークリングワイン」が6月9日、4年振りに発売された。
 このワインは岩泉町産山ぶどうを使った「宇霊羅」(甘口・辛口)の姉妹品で、洞内で半年間貯蔵。野性味豊かな山ぶどうと芳香なナイアガラをブレンドした爽やかなスパークリングワインとのこと。過去には2013年もの(2014年販売)が一度だけ発売された。
 価格は720ミリリットル瓶で2,400円(税込)。化粧箱入りは2,500円(税込)。道の駅いわいずみなどで販売。

株式会社岩泉産業開発ウェブサイト(道の駅でお買い物・お食事)




あぶくま洞、非観光部の公開を検討(2018/6/2 福島民報より入手)
田村の「あぶくま洞」新見学ルート検討 未公開部分の調査開始

 田村市滝根町の観光鍾乳洞「あぶくま洞」は1日、開業45周年を迎えた。あぶくま洞を管理する市滝根観光振興公社は、鍾乳洞の未公開部分の早期公開を目指して調査を始めた。
 あぶくま洞は1969(昭和44)年9月に現在の釜山採石場跡地で発見された。探検隊による調査後、見学用に洞窟内が整備され、1973年6月にオープンした。
 入洞者数は東日本大震災前まで年間30万人前後で推移していたが、原発事故などの影響で2011(平成23)年度は約5万3000人まで減少。現在でも年間20万人前後と厳しい状態が続いている。
 あぶくま洞は全長約3.4キロあり、現在の見学ルートは入り口から約600メートル地点まで。未公開部分の残り約2.5キロには、日本最大級の曲流現象でできた地形や世界唯一の鍾乳石「あぶくま石」など貴重な資源がある。泥や石灰分が毛細血管のように壁面に浮き出る現象「バーミキュレーション」も至る所に見られる。
 同公社は5月29日から6月3日までNPO法人日本洞穴探検協会の協力で、若手職員が未公開部分の調査を行っている。洞窟内の状況などを把握し、公開に向けて見学ルートや安全確保の方法などを検討する。
 日本洞穴探検協会の山内正理事長(67)は「(あぶくま洞は)洞窟内が立体的な構造になっているのが魅力。未公開部分を開発することで、洞穴の楽しさを多くの人に体験してもらいたい」と期待を寄せた。同公社理事長の皮籠石直征副市長は「あぶくま洞に再び観光客が訪れる呼び水にしたい」と早期公開を誓った。

あぶくま洞ウェブサイト




チビチリガマ、被爆ピアノの演奏会開催(2018/6/2 朝日新聞より入手)
沖縄・チビチリガマに鎮魂の調べ 広島の被爆ピアノ演奏

 沖縄戦で米軍の上陸直後に住民83人が「集団自決」に追い込まれた沖縄県読谷村(よみたんそん)の洞窟「チビチリガマ」で2日、広島の原爆で傷ついた「被爆ピアノ」の演奏会があった。昨年9月には少年4人がガマ内を荒らす事件も起きたが、音色を聴いた遺族らは「命の尊さを発信しつづける場所にしたい」と思いを新たにした。
 ピアノは広島市の調律師矢川光則さん(66)が所有する1938年製の日本楽器製造(現ヤマハ)のアップライトピアノ。爆心地から約3キロの民家にあり、98年に寄贈を受けた。昨年12月にはノルウェー・オスロに運ばれ、国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN〈アイキャン〉)のノーベル平和賞受賞記念コンサートでも演奏されている。
 矢川さんは例年、被爆ピアノをトラックに載せ、平和学習として沖縄県の学校や公民館を訪問している。昨年1月の読谷村での演奏会を機に、チビチリガマでも演奏ができないか、遺族会などと模索していた。
 この日は午前、午後の2回公演。村民ら6人の演奏や歌と、村内2校の小学生が「チビチリガマの歌」を合唱した。読谷小6年の比嘉廉(れん)さん(11)は「『平和(みるく)世(ゆ)願(にが)てぃ 物(むぬ)知らし所(どぅくる)チビチリガマ』という部分に思いを込めて歌った。みんなで戦争のことを考えていきたい」。矢川さんは「ここでの演奏は特別。胸にずんと響いた。少しでも慰霊の思いが届けば」と話した。
 実行委員長を務めた遺族会長の与那覇徳雄さん(63)は「原爆で傷ついたピアノだが、すばらしい音色が響いた。73年前の事件をどう語り継ぐか悩んでいるが、今日ここで歌った子どもたちが平和や命の尊さを継承してくれれば」と願った。

※関連記事
4/8  チビチリガマ、ガマ荒らし事件後初の慰霊祭
2/25 チビチリガマ、慰霊祭前に洞内清掃





飛騨大鍾乳洞、第4回恋人の聖地の観光交流賞受賞(2018/6/1 岐阜新聞より入手)
恋人の聖地観光交流大賞 飛騨大鍾乳洞が交流賞

 第4回恋人の聖地観光交流大賞2018の授賞式が、東京都港区の青山セントグレース大聖堂であり、「飛騨大鍾乳洞」(岐阜県高山市)が観光交流賞を受賞した。聖地認定を記念してハート形にくりぬいたモニュメントの設置、鍾乳洞トンネルを7色の発光ダイオード(LED)ライトで演出するなどロマンティックな環境づくりが評価された。
 観光交流賞は、NPO法人地域活性化支援センター(静岡市)が認定する「恋人の聖地」を活用した地域活性化や観光客増加の取り組みを表彰。全国224ヵ所の「恋人の聖地」のうち71件の応募があり、10件が選定された。
 授賞式で、賞状を受け取った飛騨大鍾乳洞観光の中萩久夫社長は「若いカップルが多く訪れ、記憶に残る施設にしたい。今後は婚活イベントも企画したい」と話した。式には、平昌冬季五輪スピードスケート女子金メダリストの高木菜那選手やタレントの菊地亜美さんらも出席した。
 大賞は「ハートが出来る石橋」(熊本県美里町)が選ばれた。

飛騨大鍾乳洞ウェブサイト
恋人の聖地プロジェクト ウェブサイト





幻の鍾乳洞、一般公開を停止(2018/5/29 山陽新聞より入手)
「幻の鍾乳洞」崩落の恐れで封鎖 広島・神石高原で25年前発見

 国定公園帝釈峡の渓谷が連なる広島県神石高原町永野地区で25年前に発見され、観光の目玉となっていた「幻の鍾乳洞」が今月中旬、封鎖された。崩落の危険性に加え、ロープやはしごといった内部の見学設備が老朽化したためだが、「鍾乳洞で町おこしを」と2年掛かりで入り口を探し当てた住民らにとっては、まさに苦渋の決断。管理団体ながの村自治振興会は「手作りで見学ルートを整備するなど、地域の宝として守ってきただけに何とかしたかったが…。寂しい」と無念さをにじませている。
 幻の鍾乳洞は、1929年に同県が刊行した「史跡名勝天然記念物調査報告書」に記述があり、その後詳細な場所が分からなくなっていた。93年、当時の住民組織「永野を考える会」が入り口を探し当てた。中の土砂を取り除いたり、たまった水をポンプでくみ出したりして、奥行き約700メートルと同県内最大規模であることや、針状結晶、地底湖の水面に張り出した「カルサイトテーブル」など珍しい鍾乳石が数多く存在することを確認した。
 その後、内部に電球などを取り付け、住民自らガイド役を務めて一般公開。県外からも大学探検部や研究者が訪れたほか、地元小学生の体験学習やコンサートに使われるなど地域の観光資源として脚光を浴びた。
 公開当初は年間300人程度が見学に訪れていたが、ここ数年は50人前後まで減少。さらに鳥取地震(2016年10月)、島根西部地震(18年4月)による地盤への影響を心配する声も上がり、同振興会は5月17日に開いた役員会で立ち入り禁止を正式決定、現在は入り口のゲートを施錠している。
 25年前の発見から携わり、ガイド役も務めた同振興会の宮野元壮会長は「内部を補強したいが予算的な問題もあり現段階では難しい。後世に残していくための手段を考えなければいけない」と話した。

ながの村ウェブサイト(幻の鍾乳洞)




球泉洞、恋人の聖地に認定(2018/5/29 入手)
 熊本県球磨郡球磨村の観光洞「球泉洞」が5月29日、NPO法人「地域活性化支援センター」(静岡市)の認定する「恋人の聖地」に選ばれた。探検コースにあるハート型の石を踏むと幸せになるとして評価された。
 同法人は2006年から、プロポーズにふさわしいロマンティックな観光地を「恋人の聖地」に認定。現在は全国で聖地に約140ヵ所が認定されている。
 恋人の聖地として洞窟は、岩手県「龍泉洞」、岐阜県「美山鍾乳洞」、福島県「あぶくま洞」、岐阜県「飛騨大鍾乳洞」に続いて5例目。但し、飛騨大鍾乳洞と美山鍾乳洞は民間運営のために「恋人の聖地サテライト」としての認定。

恋人の聖地ウェブサイト
球泉洞ウェブサイト





小半鍾乳洞、落石で約2年閉洞中(2018/5/25 大分合同新聞より入手)
小半鍾乳洞再開いつ、落石相次ぎ2年近く休業

 佐伯市本匠にある小半鍾乳洞が2年近く休業したままになっている。周辺の崖から落石が相次ぎ、来場者の安全が確保できないため。調査の結果、さらなる落石の恐れがあり再開のめどは立っていない。国の天然記念物である鍾乳洞の対策工事には国の許可が必要で、市は専門家の意見も聞きながら再開を模索している。
 鍾乳洞は1899年に地元住民によって発見され、1922年、県内で初めて国の天然記念物に指定された。全長は約700メートル。洞内には斜めに傾いた石柱など学術的に貴重な鍾乳石もあり、年間5000〜6000人が訪れる観光スポットとして親しまれてきた。
 市観光課によると、2016年1月18日に鍾乳洞の入り口付近で最初の落石を確認。いったん閉鎖し、周辺のもろくなっていた崖の石を取り除いて約1ヵ月後に再開した。しかし、その後も落石が複数回発生。6月30日には直径1メートル以上の岩が鍾乳洞の案内所を直撃し屋根を突き破ったため、以降は休業。入り口に通じる市道も通行止めにした。
 市は原因を探るため、専門業者に周辺の崖の状況調査を依頼。その結果、落石の恐れがある箇所は132ヵ所に上り、うち58ヵ所は「著しく不安定」と判定された。市教委によると、鍾乳洞を造る石灰岩は表面が風化しやすく、ひび割れなどに草木が根を張り、壊れやすくなった可能性があるという。
 天然記念物の現状変更は文化財保護法で国の許可が必要なため、市は専門家や関係機関と協議。ただ、不安定な石はかなり高い位置にもあり「鍾乳洞への道を落石に耐えられるロックシェッド(コンクリート製の囲い)で覆うとなれば、相当大規模な工事が必要になる。保護しながら安全対策を講じるのはハードルが高い」と頭を悩ませる。
 鍾乳洞前の市道は生活道でもあるため、市は20年度中に迂回路となる橋を近くに架ける。一方で鍾乳洞へ続く道はこの市道しかなく、再開の見通しは立っていない。同課は「鍾乳洞ファンは全国にいて、今も再開を望む声を聞く。地域の大切な観光資源だけに何とか再開を目指したい」としている。

一般社団法人佐伯市観光協会ウェブサイト(小半鍾乳洞)




地方版図柄入りナンバープレートに秋吉台(2018/5/22 入手)
 今年10月から全国41地域で導入される自動車の図柄入りナンバープレートに「秋吉台」がデザインされることがわかった。
 国土交通省はナンバープレートを地域振興・観光振興にも活用すべく、その導入対象地域とデザインを公募。22日にそのデザインを公表した。
 山口ナンバープレートは「秋吉台」「錦帯橋」「山口県PR本部長ちょるる」を組み合わせたもので、県民アンケートや検討委員会を経て、国に提案していた。
 カラーとモノトーンの2種があり、前者は寄付金1000円以上が必要。8月頃に事前申し込み開始、10月には交付開始となる。
 これまでカルスト関係のデザインとしては、原付ナンバープレートに山口県美祢市「秋吉台と美祢の山並み&化石の宝庫」、高知県香美市「龍河洞リューくん」、高知県高岡郡梼原町「四国カルストの山並みと風力発電用の風車」の3例があるが、自動車用は初めて。




沖縄県の海底洞窟、新種「シモジチヂミタナイス」発見(2018/5/22 琉球新報より入手)
新属新種発見、体長1.2ミリの甲殻類 下地島海底、芸大准教授ら確認

 沖縄県宮古島市下地島の海底洞窟から新属新種のタナイス目甲殻類が県立芸術大学の藤田喜久准教授、北海道大学大学院理学研究院の角井敬知講師らの研究グループによって発見され、和名「シモジチヂミタナイス」と名付けられた。藤田准教授は「肉眼では捉えにくい生物で、採取時は分からなかったが、形態観察を行い新属新種と分かったときはうれしかった」と話した。
 発見されたタナイス目甲殻類は体長およそ1.2ミリで、日本近海の海底洞窟からタナイス目甲殻類が発見されたのは今回が初めて。短い腹部を持つという特徴から「チヂミタナイス(和名)科に属することが分かった。チジミタナイス科は世界でも2属2種の報告しかない。
 今回の新種は、短い腹部に併せ既存の2属のいずれにも該当しないオールのような肢があることから未知の種であることが明らかになった。採取法は海外などで干潟に住む生物の採取などに使われるヤビーポンプを使用した。
 藤田准教授は「今後は採取の方法も含めて研究を進め、また新たな種の発見に努めたい」と語った。
 新属新種の「シモジチヂミタナイス」は、生物学・医学・環境科学の総合誌「peerJ」で4月26日に公表された。

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「洞窟探検家 CAVE EXPLORER」発売(2018/5/18 入手)
 ケイバーの吉田勝次氏による写真集「洞窟探検家 CAVE EXPLORER」が発売された。
 2017年発売のノンフィクション・エッセイ「洞窟ばか」「素晴らしき洞窟探検の世界」に続いて発売されたもので、そこで紹介された世界各国の洞窟写真が掲載されている。
 掲載されている洞窟は、岩塩洞の3N洞窟(イラン)、ソプラオ洞窟(スペイン)、アイスコーゲル洞窟(オーストリア)、ゴロンドリナス洞窟(メキシコ)、ナム・ダム・ディン洞窟とディン・ダム洞窟(ラオス)、ベトナムの火山洞、秋葉地底湖(沖縄県)、大山水鏡洞と銀水洞(鹿児島県)、霧穴(三重県)、富士山麓の火山洞(山梨県)など。その他にもスナップ写真が多数ある。最近発売されている週刊誌や科学雑誌において掲載されたものも含まれているが、見開きA3サイズならではの迫力のある写真集となっている。
 風濤社発行。変型A4サイズ112ページ。オールカラー。定価2,800円(税別)。5月18日発売。
 購入は書店、honto楽天ブックスAmazon.co.jpほかにて。

J.E.Tウェブサイト
社団法人日本ケイビング連盟ウェブサイト





ミャンマー、洞窟観光を強化(2018/5/16 ミャンマーニュースより入手)
カイン州の洞窟、観光地としてのアクセス改善

【ミャンマー連邦共和国発】
寝仏や自然が楽しめるEsathara洞窟
 カイン州が、洞窟を目的地とする観光の強化を進めている。
 カイン州には天然石灰岩からなる洞窟と滝があり、観光の目的地としてツアー客に知られている。中でもKawgun洞窟、Yathaypyan洞窟、Sadan洞窟、Bayin Nyi Naung洞窟が有名だ。
 その他にも、Naungpalain村の近くにはEsathara洞窟あり、州はここにもツアー客を呼び寄せようと計画している。
 Esathara洞窟は約90エーカーの洞窟で、Naungpalain村近くのEsathara山にある。洞窟の入口へ行くには、約7マイルのHpa-an-Hlaingbwe道路を通って村に入る必要があるという。
 洞窟の入口近く、地下約1000フィート地点では寝仏像がみられる。また、洞窟の終点から竹のハシゴを使って約10フィートの上がるとフロアがあり、美しい自然が楽しめる。

アクセス道路を改善し、集客を高める
 Esathara洞窟へのアクセス地であるHpa-anは、カレン州観光の中心的存在で、洞窟、滝の他に温泉などもあり、地域の伝統文化にも触れることができる。
 ASEANサスティナブル・ツーリズム・アワード2018も受賞しているこの地に入るには、いくつかの泥道を回避しなければならない。
 5月13日朝、カイン州のDaw Nan Khin Htwe Myint首相と大臣等が、Esathara洞窟周辺を訪れた。一行はより良い道路を建設し、洞窟へのアクセスを改善するためのリサーチを行った。首相等は、地域の自然環境を守りながら、改善が行われるよう今後も調査を続けていく。




秋山石灰の穴、美祢市指定天然記念物に(2018/5/10 入手)
 山口県美祢市秋芳町秋吉地区にある横穴「秋山石灰の穴」が5月10日、市文化財として指定された。
 「秋山石灰の穴」は1966(昭和41)年に発見されていたが、入洞が規制させていたために保存状態が良く、不純物が少ない二次生成物や洞窟棲生物の可能性が評価された。

美祢市ウェブサイト(秋山石灰の穴)




海蝕洞:江の島岩屋、6ヶ月振りに観光再開(2018/5/4 タウンニュースより入手)
江の島岩屋洞窟 187日ぶりに営業再開

 昨年10月の台風21号による被害で公開が中止されていた江の島岩屋が先月28日、187日ぶりに営業を再開した。大型連休初日ということもあり、洞窟内には朝から観光客が訪れた。
 高潮で岩屋へ続く歩道橋や階段の一部が破損したほか、洞窟内にも岩石が流入するなど被害が出ていた。市は連休前の公開再開を目指し、復旧作業を進めていた。壊れた歩道橋の高欄や洞窟内の電気設備など仮復旧の箇所は残っているが、今後段階的に本復旧させる。

公益社団法人藤沢市観光協会ウェブサイト(江の島岩屋)
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4/26 海蝕洞:江の島岩屋、観光再開へ
3/23 海蝕洞:江の島岩屋、GW前に観光再開へ





龍泉洞まつり、2年振りに開催(2018/5/4 岩手日報より入手)
復活、龍泉洞まつり 岩泉、台風被災越え2年ぶり

 岩泉町の龍泉洞まつり(同実行委主催)は4日、同町岩泉の龍泉洞園地で2日間の日程で始まった。昨年は2016年8月の台風10号豪雨の影響で中止となり、2年ぶりの開催。県内外から大勢の観光客が訪れ神秘の世界を楽しんだ。
 同園地では町内の業者が、いわいずみ炭鉱ホルモン鍋、アユやイワナの塩焼きなどを販売。雨のためツリークライミング体験は中止となったが、観光客は洞内を満喫し同町特産品に舌鼓を打った。
 5日は景品付き縁起餅まきや岩泉飲むヨーグルト無料配布(限定300人)、向町さんさ踊り、中野七頭舞などを予定している。午前9時〜午後4時。

龍泉洞ウェブサイト




海蝕洞:御厨人窟と神明窟、12月に入洞再開へ(2018/5/1 朝日新聞より入手)
高知)空海ゆかりの洞窟、12月にも再び入れる 室戸

 弘法大師空海が悟りを開いた場所として知られる室戸市室戸岬町の御厨人窟(みくろど)と神明窟(しんめいくつ)の内部への立ち入りが今年12月にも認められることがわかった。ともに落石で閉鎖されていたが、御厨人窟は3年ぶり、神明窟は6年ぶりに再び入れるようになる。
 室戸岬の東側の崖にある御厨人窟は、隣にある神明窟とともに、約1200年前、若き日の弘法大師が修行した洞窟とされる。
 洞窟は民有地で、宗教関係者やお遍路さんが内部に立ち入ることができたが、御厨人窟では2015年11月、長さ約2.5メートル、幅50センチの石が落下。雨の浸食などで崩れたとみられ、市は窟の前に柵を設けて封鎖した。神明窟も12年に落石があり、封鎖されていた。
 立ち入り禁止以降も、お遍路さんや観光客から「空海が見た景色を見たい」「洞窟に入りたい」との要望が市に多く寄せられた。落石防止や景観に配慮した解決策はすぐには見つからなかったが、市は文化庁や環境省などと交渉を続け、窟の入り口に落石防止の金属網で覆った仮設テントを設置することにした。市教育委員会は「入るのは自己責任になりますが、ヘルメットは着用してもらいます」と話している。
 4月26日、御厨人窟前に群馬県高崎市からきた僧侶川崎悠如さん(24)の姿があった。
 川崎さんは「ここからの景色は感動的で、お大師さまに近づける感じがする」と話す。年内にも再開されることを知り、「空海という名前が生まれた洞窟に入れるようになることは本当にうれしい。ぜひ入りたい」と喜んだ。
 空海は洞窟で悟りを開いた際、口の中に明星が飛び込んでくるという神秘的な体験をしたとされる。その後、洞窟内から見える風景が空と海だけだったことから、「空海」の法名につながったといわれている。御厨人窟の波音は、環境省の「日本の音風景100選」にも選ばれている。
 室戸市の小松幹侍市長は「長い時間お待たせしました。やっと入場できるようになり喜んでいます」と話している。

一般社団法人室戸市観光協会ウェブサイト(御厨人窟)




観音水、恒例のそうめん流し(2018/4/28 愛媛新聞より入手)
観音水 つるっと夏 きょう28日からそうめん流し 西予

 全国名水百選に選ばれている西予市宇和町明間の観音水で、28日から恒例のそうめん流しが始まる。27日は地元の保育園児や住民らが招待され、一足早く夏の味覚を楽しんだ。
 鍾乳洞から湧き出る観音水は、年間を通じて水温が14度前後。ほれ込んだファンが市内外から水をくみに訪れ、地域住民の自慢の場所になっている。そうめん流しは、地元の老人クラブ「明間寿会」観光部が「名水亭」として1993年から運営している。
 27日は、明間保育園の園児13人が約1時間かけて歩いて到着。そうめんをすくっては特製だしにつけ、おなかいっぱいになるまで口に運んでいた。年長の兵頭美紅ちゃん(5)は「冷たくておいしい」と話し、みんなで「そっちに行ったよ」「とれた」と声を掛け合っていた。
 名水亭は9月10日まで無休。営業時間は午前10時〜午後5時。料金は中学生以上600円、小学生300円、2歳以上の幼児100円。

西予市観光協会ウェブサイト(名水亭(名水百選観音水そうめん流し))




質志鐘乳洞、来場者が減少(2018/4/27 京都新聞より入手)
道路開通効果も年々薄れ…鍾乳洞の来場者減 京都の公園

 京都府内唯一の鍾乳洞がある質志鐘乳洞公園(京丹波町質志)で来場者が減り続けている。京都縦貫自動車道の全線開通による恩恵を一時は受けながら、その効果が年々薄れてきたといい、5月連休を前に、地元住民らは「鍾乳洞の魅力をPRしたい」としている。
 質志鍾乳洞は1927(昭和2)年に猟師が見つけた。総延長は約52メートルあると言われ、二畳紀前期のフズリナやウミユリの化石も発見された。縦穴式の高低差は25メートルある府指定文化財(天然記念物)で、「黄金柱」のほか、生息するコウモリも見られる。
 京都縦貫道の全線開通前は同公園の来場者は1万5000人前後で推移していたが、2015年7月に全通し、近くに京丹波みずほインターチェンジ(IC)が新設されると、15年度は約2万1000人へと一気に増えた。しかし、国道173号の交通量減少に伴い、16年度は約1万8000人、17年度は約1万7000人と減り続けている。
 管理する同公園協力会の前田和成さん(66)は「京阪神からの観光客が京都縦貫道を利用し、丹後方面に直接向かうようになった。フェイスブックなどインターネットも含めて質志の魅力が伝えられるようにPR方法を見直したい」と話す。

京丹波町ウェブサイト([京丹波町] 観光ガイド 質志鐘乳洞)




「Newton 2018年6月号」に洞窟写真が掲載(2018/4/26 入手)
 月刊科学雑誌「Newton(ニュートン) 2018年6月号」に洞窟写真が掲載された。写真とキャプションはケイビングクラブ「J.E.T」の吉田勝次氏。
 「洞窟−暗闇に隠された風景」と題して、国内外9洞の写真を紹介。アイスコーゲル洞窟(オーストリア)の氷柱、大山水鏡洞(日本)の二次生成物、ソプラオ洞窟(スペイン)のアラゴナイト、秋葉地底湖(日本)のプール、岩塩洞の3N洞窟(イラン)、ゴロンドリナス洞窟(メキシコ)の竪穴洞口、ベトナムの火山洞、カバネラ洞窟(スペイン)の竪穴洞口、ラオスの石灰洞の美しくスケール感のある写真が12点掲載されている。90〜105ページ。
 ニュートンプレス発行。変型A4サイズ。定価990円(税別)。4月26日発売。
 購入は書店やコンビニエンスストア、オンラインストアhontoe-honAmazon.co.jpほかにて。

ニュートンプレス ウェブサイト(Newton 2018年6月号)




海蝕洞:江の島岩屋、観光再開へ(2018/4/26 神奈川新聞より入手)
「江の島岩屋」が営業再開へ 観光名所

 藤沢市江の島の観光名所、洞窟「江の島岩屋」が28日、営業を再開する。昨年10月の台風21号の高潮・高波被害を受けて営業を休止していた。開洞は187日ぶりとなる。
 被害額が1億4100万円に上った岩屋の復旧のため、市は年明けから洞窟内に流れ込んだ土砂や流木を撤去。岩屋に通じる橋の欄干や柵は波で押し流された部分をネットで覆い、入り口付近の階段は崩落の危険性があるとして部分的に撤去した。
 電気設備や橋の本格復旧工事は今秋以降を予定。当初は営業再開を施設の一部にとどめることも検討されたが、市観光シティプロモーション課は「これまでの復旧工事で、岩屋内部の安全は確保された」と判断、28日から通常通り営業するという。
 同課は「お待たせした分、観光客の方には楽しんでもらいたい」と話している。

※一部抜粋
公益社団法人藤沢市観光協会ウェブサイト(江の島岩屋)
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3/23 海蝕洞:江の島岩屋、GW前に再開洞へ





「龍泉洞の水クレンジング」が発売(2018/4/23 岩手日報より入手)
肌に優しい「龍泉洞の水クレンジング」 岩泉乳業が開発

 岩泉町乙茂の岩泉乳業(山下欽也社長)は28日から、新商品「龍泉洞の水クレンジング」(250ミリリットル、税込み1620円)を含む3商品を、同町乙茂の道の駅いわいずみで先行発売する。クレンジングは龍泉洞の水を使用した肌の潤いを閉じ込め、保湿性を高める商品で、同社の「龍泉洞の化粧水シリーズ」の第3弾として売り込む。
 クレンジングは日本ゼトック(東京)と共同開発。2016年に発売した化粧水をベースに無添加スキンケアでメーク落とし、洗顔、化粧水が1本でできる。
 岩泉乳業のロゴマーク入りの壊れにくく衛生面にも安心なホーローカップ(270ミリリットル、同1296円)とミルクポット(1リットル、同3780円)も発売する。
 3商品のほか、盛岡市三本柳の菓子店砂田屋(似内一子社長)と共同開発した「BAKED(ベイクド)岩泉ヨーグルトタルト」(税込み300円、5個入り同1650円)も発売。岩泉ヨーグルトと岩泉産リンゴを使ったタルトは、もっちりとしたヨーグルトとリンゴの食感が楽しめる。
 28日からインターネットでも発売。5月からはカワトク(盛岡市)、フェザン(同)などでも販売する。

岩泉乳業株式会社ウェブサイト
日本ゼトック株式会社ウェブサイト





白保竿根田原洞穴遺跡、旧石器人復顏を国立科学博物館で展示(2018/4/20 琉球新報より入手)
2万7000年前の男性の顔はどんな顔? 石垣島白保の旧石器人、復顔が完成 東京の国立科学博物館で展示

 石垣島の白保竿根田原(さおねたばる)洞穴遺跡で見つかった旧石器人の頭骨から顔を復元する作業がこのほど完了し、20日午前9時半に沖縄県立埋蔵文化財センターで発表された。復顔模型の現物は20日に東京・上野の国立科学博物館で始まった「沖縄の旧石器時代が熱い!」展で公開されている。
 同遺跡では2012〜2016年に行われた調査で1000点以上の旧石器人の骨が見つかり、「国内初の旧石器時代の墓地」「国内最古の全身骨格」として注目された。昨年5月に県立埋蔵文化財センターで展示され、多くの見学者を集めた。
 これらの骨について頭骨の3次元デジタル復元の研究が進められ、その中で最も古い2万7000年前の頭骨に、筋肉、皮膚、髪の毛などを科学的に検討して生前の顔をよみがえらせた。
 県立埋蔵文化財センターでは、3次元デジタル復元したアクリル系硬質樹脂製の頭骨模型の現物と復顔した模型の写真を20日から5月27日まで展示する。問い合わせは県立埋蔵文化財センターрO98−835−8751。

国立科学博物館ウェブサイト(企画展 沖縄の旧石器時代が熱い!)
沖縄教育委員会ウェブサイト(沖縄県立埋蔵文化財センター)





当麻鍾乳洞、洞内熟成日本酒を搬出(2018/4/17 朝日新聞より入手)
当麻鍾乳洞で50日、日本酒に深み

町や酒造会社が力、28日から販売
 鍾乳洞で50日間熟成させた日本酒を町の特産品にしようと、当麻町や酒造会社などが力を注いでいる。2年目となる今年は、町内産の酒米を使っており、28日に販売が始まる。
 町内には、道指定天然記念物の当麻鍾乳洞がある。全長135メートルで、不純物が少ないため、結晶度が極めて良い状態にある、と言われている。

町内産米使用、特産品めざし2年目
 冬の温度が9度前後と安定していることに着目したのが、町まちづくり推進課。「日本酒の熟成に適しているのでは。鍾乳洞での日本酒の熟成は全国でも珍しい」との提案に、旭川市の高砂酒造が「ここでしかできない酒造りに挑戦したい」と応じた。お酒の名前は町民から公募し、「龍乃泉(りゅうのいずみ)」に。ラベルのイラストは町職員が描いた。1年目の昨年は、純米大吟醸酒を4合瓶で1200本造った。町内で販売したところ、3ヵ月で完売した。
 2年目は、町内の農家が酒米「彗星(すいせい)」作りに初めて挑戦し、その酒米を使った。量も1500本に増やし、生酒が2月末に鍾乳洞に運び込まれた。
 そして今月15日。町民ボランティア約40人が、熟成した「龍乃泉」を洞窟の中からバケツリレーの要領で運び出した。さっそく味見した杜氏の森本良久さんは「フレッシュさを保ちつつ、味わいのある、飲みやすい酒になった」と満足そうだった。
 「龍乃泉」は、28日から「道の駅とうま」など町内の酒類取扱店で販売される。3000円(税込み)。

当麻鍾乳洞ウェブサイト
高砂酒造株式会社ウェブサイト

YouTube「【当麻のコマーシャル】龍乃泉2018年版予告」




龍泉洞、約1年7ヶ月振りに駐車場が復旧(2018/4/16 入手)
 岩手県下閉伊郡岩泉町の観光洞「龍泉洞」の第2駐車場が4月上旬に復旧した。
 この無料駐車場は2016年8月30日の台風10号による清水(しず)川増水で部分流失、以来約1年7ヶ月に渡って復旧工事が行われていた。これで全ての台風被害が復旧したことになる。
 今回の工事に伴い、出入り口が1ヶ所から2ヶ所に変更、混雑時の出入りがスムーズとなった。

龍泉洞ウェブサイト




大岳鍾乳洞、料金値上げ(2018/4/13 入手)
 東京都あきる野市の観光洞「大岳鍾乳洞」の入洞料金が100円引き上げられることが分かった。
 大人は500円から600円、小学生は300円から400円、幼児は100円から200円。中学生は400円据え置き。値上げ実施日は4月21日。
 なお、本年度から木曜日が定休日となっている。




秋芳洞、シコクメクラヨコエビは新種(2018/4/11 NHKより入手)
独自に進化した新種のヨコエビか 山口 秋芳洞

 山口県にある国内最大級の鍾乳洞「秋芳洞」に、独自の進化を遂げた新種のヨコエビとみられる甲殻類が存在していることが、広島大学などの調査で明らかになりました。
 調査を行ったのは広島大学教育学部の富川光准教授と、京都大学理学部の中野隆文准教授の研究グループです。
 新種とみられるヨコエビは、体長がおよそ1センチ、光が当たらない洞窟で生息しているため色素がなく透明で、目も退化してありません。触覚などによって周囲の環境を把握しているとみられています。
 ヨコエビは、世界中の川や海などでおよそ9000種が確認されていますが、洞窟に生息するヨコエビは珍しく、国内ではこれまで6種しか確認されていません。
 秋芳洞では昭和2年に確認され、90年以上にわたって四国を中心に生息する「シコクヨコエビ」だとされていましたが、研究グループが秋芳洞で採取されたヨコエビのDNAを解析した結果、シコクヨコエビとは遺伝子の配列が大きく異なっていたということです。
 また、シコクヨコエビにはないトゲが確認され、研究グループは独自の進化を遂げた新種とみていて、先月、国際的な学術誌に投稿し、秋にも掲載される見通しだということです。
 富川准教授は「秋芳洞のように有名な洞窟で未知の生物がいたことに驚いた。ヨコエビの進化の過程を考えるうえでも役立つので、生息地を保全していく必要がある」と話しています。

これまでは「シコクヨコエビ」として紹介
 新種とみられるヨコエビは、ほかの多くのヨコエビと同様に、体を横に倒したまま水中を移動するのが特徴で、土の中の有機物などを分解して餌にしています。
 秋芳洞では昭和2年にヨコエビが見つかり、四国を中心に生息する「シコクヨコエビ」と特徴がよく似ていたため、90年以上にわたって「シコクヨコエビ」だと考えられてきました。
 秋芳洞のパンフレットには、洞窟で見られる生き物の代表として、「シコクヨコエビ」が写真つきで紹介されているほか、秋吉台科学博物館でも「シコクヨコエビ」として標本が展示されています。
 しかし、精密な調査の結果、シコクヨコエビには生えていないトゲがあるほか、DNAの解析によって遺伝子の配列も大きく異なることがわかったということです。
 ヨコエビは、エビやカニ、それにダンゴムシなどと同じ甲殻類の一種で、大きさは数ミリから数十センチほどです。川や海など私たちの身近な場所に生息し、世界ではおよそ9000種が確認されています。

一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(特別天然記念物 秋芳洞)




チビチリガマ、ガマ荒らし事件後初の慰霊祭(2018/4/8 沖縄タイムスより入手)
チビチリガマで平和の誓い 昨年事件後、初の慰霊祭 少年らの成長願う

 73年前に「集団自決(強制集団死)」が起きた沖縄県読谷村波平のチビチリガマで7日、遺族会主催の慰霊祭があり、生存者を含む遺族ら約30人が犠牲者の冥福を祈り、恒久平和を誓った。少年たちにガマ内が荒らされた昨年9月の事件後初。母方の祖父母ら5人を亡くした遺族会の與那覇徳雄会長(63)は、犠牲者の遺骨が眠るガマの前で少年たちから届いた反省文を朗読し「立派な大人になるよう、彼らを温かく見守り続けてほしい」と語った。
 底冷えする寒さの中、ガマの中で執り行われた慰霊祭では、與那覇会長が餅や天ぷらなどが供えられた祭壇に線香を手向けた後、参列者で黙とう。遺族はおのおの線香を手向け、深々と頭を下げた。事件を受けて県内外から多数の報道陣が集まった。
 事件を起こした少年たちが、遺族や彫刻家の金城実さん(79)らと共同制作し、ガマを囲むように置かれた12体の野仏にも、菊の花が手向けられた。
 ガマ入り口には16〜18歳の少年3人が寄せた反省文が掲示された。何度も繰り返される少年たちからの謝罪の言葉に、遺族らは静かにうなずいていた。
 ガマの生存者で、慰霊祭に足を運んだのは4人。当時8歳で「集団自決」を目撃した上原豊子さん(81)=村波平=は、犠牲になった祖父の次郎さんと同じ年になった。「戦争は人の殺し合いで、恐ろしいことだと伝えたい。平和が続くよう望んでいます」と声を絞った。
 1945年4月1日に読谷、嘉手納、北谷の本島西海岸に上陸した米軍は2日、チビチリガマ周辺に侵攻。ガマに避難した住民約140人のうち21世帯83人が「集団自決(強制集団死)」で、米兵による射殺で2人が亡くなった。「集団自決」の犠牲者は約6割が18歳以下だった。

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2/25 チビチリガマ、慰霊祭前に洞内清掃





「ケイビングジャーナル第62号」発行(2018/4/1 入手)
 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第62号が発行された。A4サイズ56ページ。600円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。
 昨年11月にご逝去された太田正道元日本洞窟学会会長、北海道の溶岩洞、阿哲台洞窟談話会、アジア最大洞窟の双河洞などが掲載されている。内容は以下の通り。
 ・グラビア
 ・スペレオニュース
 ・イベントカレンダー
 ・故 太田正道の軌跡
 ・<紹介>西南北海道、忍路半島の溶岩洞窟
 ・第二回阿哲台洞窟談話会報告
 ・おタク心をくすぐる☆ペーパーレス測量の世界 スタートアップ編
 ・双河洞訪問記
 ・世界中の辞書が時代遅れに!雌雄逆転昆虫トリカヘチャタテ
 ・洞窟屋蟻墨、南西諸島をゆく 第2回 沖縄の総帥
 ・洞窟書籍新刊紹介
 ・プロジェクトボード
 ・学会からのお知らせ
 ・編集部からのお知らせ
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、竜ヶ岩洞(浜松)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。
 なお、前編集長が突然辞任したことにより、引き続き本号でも臨時編集長体制となっている。

ケイビングジャーナルウェブサイト




九折瀬洞、活動帰路の死亡事故調査報告書を公表(2018/3/31 毎日新聞−地方版より入手)
熊本・五木の九大探検部死亡事故 「知識、経験が不足」 調査報告書を公表/福岡

 熊本県五木村で2017年10月、九州大1年の学生(19)が探検部の合宿中に川に流され死亡した事故で九州大は30日、同部とOB会が設置した事故調査委員会と、同大が設置した事故調査委員会の両報告書を公表した。同部内の危険性の知識や安全教育の不足などを指摘し、訓練プログラムの作成など再発防止策を求めた。
 探検部OB会のメンバーらで構成する調査委員会の報告書によると、学生は10月6日、洞窟探検を終えた後、川の中を歩いて渡っている際に流され、死亡した。学生の他に上級生3人を含む5人が参加したが、帰路は上級生が対岸で行動するなど分かれて移動し、下級生へのサポートが十分ではなかった。報告書は「パーティの分断が発生していなければ事故を防げた可能性は高い」と指摘。その上で「参加メンバーは河川に対する危険性の知識や経験が不足し、部内での安全教育や訓練が不足していたと言わざるを得ない」とした。
 副学長を委員長とする大学の調査委員会は「重要なことは同種事故を二度と起こさないことで、再発防止策を実行し、改善しながら代々引き継ぐべきだ」と指摘した。
 報告書の公表を受け、学生の両親は「報告書を読み進めるたびに、なぜという思いで胸が詰まり、学生の無念さを考えると悔しさと憤りを感じて仕方がありません。安全対策の周知徹底や定期的な検証、状況に応じた改善に注視していきたい」とのコメントを発表した。

※氏名は学生と差し替えて表記。




戸津井鍾乳洞でフルートコンサート(2018/3/30 日高新報より入手)
由良の戸津井鍾乳洞でフルートコンサート

 由良町戸津井鍾乳洞で27日、珍しい洞窟内でのフルートコンサートが行われた。
 出演者は和歌山市在住のフルート奏者竹内愉美子さん。以前、夫と由良町の国道42号をドライブしていた際、同鍾乳洞の看板を見つけて立ち寄ったところ、神秘的な洞窟に一目ぼれ。「音の響きがいいのでフルートの練習の場にしたい」と、2年ほど前に洞窟を管理する戸津井地区の受付人に申し出たところ快諾。以来、何度か洞窟内で練習してきた。
 今回、地元区のサロンつるしま(松山幸二代表)が洞窟前の桜の下でお花見会をする機会に、「日頃、お世話になっているお礼に」と、初めて洞窟内でのコンサートを開催。季節にぴったりの「さくらさくら」や「春の日の花と輝く」「朧月夜」などの曲を披露。2億5000万年前の神秘的な鍾乳石の洞窟内には美しい澄んだ音色が響き渡り、来場した子どもからお年寄りまでがうっとり聴き入っていた。「みかんの花咲く丘」や「故郷」では、来場者も一緒にうたい、アンコールは「鉄腕アトム」で盛り上がった。
 演奏会終了後に地元の楠本健登君(2)と松本花穂ちゃん(3)から花束を受け取った竹内さんは「私自身、洞窟の中での公演は初めて。皆さんに聞いてもらえてよかったです」とにっこり。来場者の西本喜美代さん(78)は、「音が独特の響き方をしてとてもよかっと思います。また来てほしいですね」と話していた。
 竹内さんは寺や福祉施設、老人会などでも年間通じてコンサートを行っており、希望者はрO90−1157−5087。

由良町観光協会ウェブサイト(戸津井鍾乳洞)




秋芳洞、ドコモが携帯電話サービスを開始(2018/3/27 NTTドコモより入手)
ドコモなら鍾乳洞の中でも安心!「秋芳洞」を携帯電話サービスエリアに! 〜2018年3月28日(水曜)から〜

 美祢市と株式会社NTTドコモ中国支社(以下 ドコモ)は、このたび、特別天然記念物「秋芳洞」内の携帯電話サービスエリアを拡大します。洞内のエリア拡大はドコモで初めての取組みです。
 日本屈指の大鍾乳洞「秋芳洞」は総延長10.7km超(観光コース約1km)あり、洞内中心部まで携帯電話の電波が届かず、かねてより、緊急時の連絡手段(迷子等)としてサービスエリア拡大のご要望をいただいていました。洞内は特別天然記念物であり、また、コウモリの生態への影響など、施工制約が多々あり、対応に約2年を要しましたが、2018年3月28日(水曜)より、洞内中心部付近でサービスを開始します。
 ドコモは、今後も、お客さまに携帯電話をよりご利用いただきやすい環境の整備を進めていきます。

※洞内での携帯電話サービスエリアは、「洞内富士」付近より「大仏岩」付近までの観光部。
一般社団法人美祢市観光協会ウェブサイト(特別天然記念物 秋芳洞)





平尾台で火事(2018/3/27 読売新聞より入手)
平尾台で原野火災

 26日午後6時15分頃、北九州市小倉南区のカルスト台地・平尾台で、原野が燃えているのを通行人が見つけ、119番した。市消防局によると、午後11時現在、消防車5台が放水するなどして延焼防止にあたっている。けが人や住宅などへの被害はないという。
 福岡県警小倉南署によると、現場は観光施設「平尾台自然の郷」の北西約100メートル。同施設の職員は「道路を隔てているので、延焼することはないと思うが、早く鎮火してほしい」と話した。

平尾台自然の郷ウェブサイト




双河洞、総延長世界第6位に(2018/3/26 中国網日本語版チャイナネットより入手)
貴州省綏陽県の双河洞、アジア最長の洞窟に

【中華人民共和国発】
 最新データによると、綏陽県の双河洞の長さが238.38キロと観測され、222キロのマレーシアのチン・スウィー洞窟を超えてアジア最長、世界6位の洞窟になった。これは中国共産党綏陽県委員会と綏陽県人民政府が3月24日に開いた「2018双河洞国際洞穴科学調査記者会見」で、洞窟探検家でフランス洞窟連盟中国連絡官のジェーン・ボッタージ氏が明かした情報。
 双河洞は貴州省遵義市綏陽県温泉鎮にある。今回の調査には中国、フランス、カナダ、ポルトガルから30人以上のトップクラスの洞窟探検家が参加。今年の科学調査は双河村大湾組一帯を重点的に、探検チームが複数のチームに分かれて区域内の碓窩洞や神仙洞などを測量し、双河洞の主洞との連結を調査した。
 貴州省洞窟協会の銭治秘書長によると、洞窟の長さは洞窟の主洞、支洞、立て坑、地下河を合わせた長さ。洞窟の長さを確認するには、科学調査員が洞窟に入り、各地点の座標を記録し、洞窟地図を作成する必要がある。

※これまで東京スペレオクラブなどの日本隊も双河洞調査に参加している。




「日本洞穴学研究所報告 第35号」発行(2018/3/25 入手)
 岩手県下閉伊郡岩泉町にある「日本洞穴学研究所」の年次研究報告が発行された。2017年の発行は無かったが、本号は日本洞穴学研究所創立50周年記念特別号として、これまでにないページ数となっている。内容は以下の通り。
・ご寄稿
・日本洞穴学研究所役員・研究員履歴
・研究所報告
 ・龍泉洞再測量調査報告
 ・龍泉洞の環境
 ・岩手県岩泉町、龍泉洞の構造発達史
 ・岩泉町内未調査洞穴調査 左への字穴他調査報告書
 ・龍泉新洞で発見した獣骨について
 ・龍泉洞内ミニコンサートにおける音響調査結果について その7
 ・岩泉町の洞穴遺跡
 ・龍泉洞の陸生及び地下水性動物
・平成28年台風10号被害報告
・越智研一郎
 日本洞穴学研究所発行。A4サイズ164ページ。頒価2,000円(税込/30冊限定)。3月25日発行。
 購入・問い合わせは日本洞穴学研究所事務局(龍泉洞事務所内/рO194−22−2566)、または地R元事務局まで。なお、日本洞穴学研究所報告第2〜34号までのバックナンバー(各500円)も取り扱っている。




中甫洞穴、県文化財指定史跡へ格上げ(2018/3/23 南海日日新聞より入手)
中甫洞穴(知名町)、県文化財指定史跡へ

 県文化財保護審議会(原口泉会長)は20日、新たに県指定文化財8件を県教育委員会に答申した。奄美関係では知名町久志検の「中甫(なかふ)洞穴」1件が含まれた。いずれも県教委で議決後、4月下旬ごろ正式に告示される見通し。
 中甫洞穴は島の中央部、標高約100メートルの久志検水窪に所在する史跡。奄美群島における最古級の土器「爪形文土器」が発見されたのを機に、1980年代に3度の発掘調査が行われた。
 縄文・弥生時代を中心に多くの資料が発掘されている。先史時代の居住形態、九州と南島の交流、狩猟・採集生活の様子、埋葬形態など多くのことを現在に伝える貴重な遺跡だ。
 県指定文化財への答申について知名町の豊島実文教育長は「中甫洞穴の文化財的な価値が県でも認められたことは大変うれしい。これを機に遺跡が広く知られ、活用が広がっていくことを期待したい」と話した。
 久志検集落の大山初男区長(61)は「町指定から県指定に『格上げ』されたことは喜ばしい。近年沖永良部島が注目されて観光客なども増えていく中、価値のある遺跡を大事にし、集落でしっかりと管理していきたい」と語った。

※一部抜粋
知名町ウェブサイト(史跡)





海蝕洞:江の島岩屋、GW前に観光再開へ(2018/3/23 タウンニュースより入手)
江の島岩屋 連休前めどに公開再開

 昨年10月から台風21号による被害で公開が中止されていた「江の島岩屋」が5月の連休前をめどに再開される見通しとなった。現在洞窟内に残る土砂の搬出や、波で破損した歩道橋高欄の仮設作業が進められており、市では「一日でも早い復旧を目指したい」と話している。
 岩屋は江の島の観光名所のひとつで、波の浸食で形成された天然の洞窟。市観光シティプロモーション課によると、2016年度には約41万人が訪れたが、高潮で岩屋へ続く歩道橋の一部や岩場に降りる階段が破損。洞窟内にも大量の土砂や岩石が流入したため、営業を中止していた。
 市は、岩屋を含む周辺の災害復旧費として、17年度一般会計補正予算案などに計約9700万円を計上。復旧の第一段階として、3月始めに遊覧船が接岸する船着き場通路などの改修を完了させた。弁天橋と稚児ヶ淵(磯場)をつなぐ遊覧船の運航も同月から通常営業を再開している。
 ただ、現状では岩屋に至る2つの歩道橋で転落を防止する高欄が複数個所破損しているため、今後仮設の柵を設置。平行して破損した階段や歩道橋の本復旧に向けた設計業務も進める。
 岩屋入口付近には、土産物や飲食など多くの店が軒を連ね、商店主らからも再開を待ち望む声は多いという。同課担当者は「素晴らしい景勝にも恵まれている観光名所。再開を望む期待に応えられるよう、一日も早い復旧を目指したい」と話した。

公益社団法人藤沢市観光協会ウェブサイト(江の島岩屋)




龍河洞、謎解きイベントを開催(2018/3/23 読売新聞より入手)
龍河洞舞台に謎解きイベント

 香美市の鍾乳洞「龍河洞」で24日〜4月1日、謎解きイベント「ひかりの試練をクリアせよ@龍河洞」が開かれる。
 龍河洞保存会と、イベント企画などを行う会社「龍河洞みらい」が、鍾乳洞の美しさを知ってもらいたいと企画。入り口で試験用紙とペンを受け取り、45分の制限時間内に8か所に置かれた「パワーストーン」を探す。見つけたパワーストーンの数に応じたデザインの「卒業証書」がプレゼントされる。
 参加希望者は各日とも午前11時〜午後4時に入洞する。入洞料として大人1100円、中学生700円、小学生550円。問い合わせは龍河洞保存会(0887−53−2144)。

龍河洞ウェブサイト(ひかりの試練をクリアせよ@龍河洞)




宮古列島の洞窟で未確認メスグモを40年前に発見(2018/3/15 琉球新報より入手)
40年前のクモは「新発見」 タイヘイヨウスナツブグモ 下謝名さん、宮古で採取

 理学博士の下謝名松栄さん(79)が1979年に宮古島の洞窟から採取した雌グモが、琉球列島では未確認だった「タイヘイヨウスナツブグモ」だったことが14日までに分かった。日本では2007年に初めて小笠原諸島で雄の個体が確認されたが、雌の個体が識別されたのは初。同種が洞窟内で採取された例も世界初となる。下謝名さんは「沖縄は地表だけでなく洞窟の中にも生物多様性が息づいている。小さな命の解明が島の歴史を知る重要な鍵の一つになり得る」と語った。
 下謝名さんは1979年と82年に宮古島のリンコウアブなど5つの洞窟で雄6個体、雌8個体を、84年に多良間島のアマカーガーで雌1個体を採取した。昨年11月、小笠原諸島の個体を確認した国立科学博物館動物研究部の小野展嗣主幹研究員に相談したところ、背甲や腹部などにある点刻や生殖器の特徴などからタイヘイヨウスナツブグモであることを突き止めた。
 同種には通常目が6つあるが、多良間島で採取した雌は目が退化しほとんど痕跡が残っていなかった。宮古島の雌8個体のうち7個体も目はあるが退化が進んでいた。一方、雄は全個体6つの目がそろっていたため、目の退化の進行状況は雄雌で異なることが判明した。退化の度合いの違いについて、宮古島より多良間島の方が歴史が浅いことを挙げ「洞窟をつくり出す石灰岩の新旧ではなく、気温や湿度などの生息環境が大きく影響している可能性が高い」と分析した。




山口宇部空港のリムストーン撤去(2018/3/9 入手)
山口宇部空港 山口宇部空港の国内線旅客ターミナルビル内に設置されていたリムストーンのオブジェ「秋芳洞 百枚皿」が撤去されたことが分かった。撤去理由はベルトコンベアの更新。
 到着手荷物受取所にあったこのオブジェは、2000(平成12)年3月に秋芳町が広告物として設置。2008(平成20)年3月21日に美祢市・秋芳町・美東町が合併したことにより広告契約解除となっていたが、2018(平成30)年3月まで設置を継続していた。
 なお、空港関係者によると今後の設置予定はないとのこと。




ペツル「デュオ Z2」発売(2018/3/4 入手)
デュオ Z2 フランスのケイビング・クライミングギアメーカー「ペツル(PETZL)」からヘッドランプ「デュオ Z2(DUO Z2)」が発売された。
 国内外でケイバーに愛されていた「デュオ(DUO)」シリーズの後継機モデルで、照射力はブーストモード(15秒で自動減光)で430ルーメンと大幅に向上。耐水性能はIP 67(水深1mで30分間の防水)となった。
 興味深いのは新搭載されたアンチグレア機能「FACE2FACE」。半径8m以内の「デュオ」を検出、ランプが向かい合うと自動的に光量が下がるという優れもので、お互いに目を眩ませることなく対面活動が可能となる。
 電源は単3電池4本。別売「プロアダプト(PRO ADAPT)」を使用すれば、ケイビング用ヘルメット「スペリオス(SPELIOS)」のように直接ヘルメットに装着可能。
 定価30,000円(税別)。国内販売は6月以降を予定とのこと。なお、防爆モデル「デュオ Z1(DUO Z1)」と充電式モデル「デュオ S(DUO S)」は国内販売の予定はない。

アルテリア ウェブサイト




PS4「みんなでスペランカーZ」大幅アップデート(2018/3/1 入手)
 スクウェア・エニックスはプレイステーション4・Vita用の洞窟アクションゲーム「みんなでスペランカーZ」に、3月1日より配信開始3周年を記念した大型アップデートを開始したと発表した。
 究極の洞窟探険家を目指すゲームモード「無限洞窟」が新たに追加。登場するステージは全て新作とのこと。
 また、3月中はログインボーナスキャンペーンや新人探険家ウェルカムキャンペーンを実施している。

「みんなでスペランカーZ」公式ウェブサイト




パシエガ洞窟、ネアンデルタール人による洞窟壁画か(2018/2/28 NEWS SALTより入手)
ネアンデルタール人も洞窟壁画を描いた? スペイン・アルタミラ

【アメリカ合衆国発】
 世界遺産のスペイン「アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術」のうち、少なくとも1つは現生人類ではなく、ネアンデルタール人の作品である可能性が示された。ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所ディルク・ホフマン氏らによる論文が、23日付の米科学誌『サイエンス』に掲載された。これらの洞窟壁画は現生人類の手によるものと考えられてきた。
 今回、2008年に拡大登録された17の旧石器洞窟の1つである、カンタブリア州カスティーリョ山にあるパシエガ洞窟や、スペイン西部エストレマドゥーラ州のマルトラヴィエソ洞窟と、スペイン南部アンダルシア州のアルダレス洞窟の互いに離れた3か所について、壁画を覆っている炭酸塩を採取し、ウランートリウム法と呼ばれる方法で年代を測定した。その結果、パシエガ洞窟の壁画は6万4800年以上前、マルトラヴィエソ洞窟の壁画は6万6700年以上前、アルダレス洞窟の壁画は6万5500年以上前に描かれたものであることが明らかになった。
 ヨーロッパに現生人類が住み着いたのは4万5000年ほど前と考えられており、これらの洞窟壁画はそれよりも2万年以上昔に描かれたことになる。当時この地域にはネアンデルタール人が暮らしていたとされているため、彼らが壁画を制作したと考えられる。ネアンデルタール人はこれまで考えられていたよりも、はるかに豊かな象徴的行動を取ることができたようだ。




映画「海底47m」続編は海底洞窟を舞台に製作中(2018/2/26 入手)
 人喰いサメに襲われるパニック・ホラー「海底47m(47 METERS DOWN)」(2017年/アメリカ)の続編「48 METERS DOWN」は海底洞窟が舞台としたものになることがわかった。
 ヨハネス・ロバーツ監督によると、ブラジルのレシフェにある洞窟に閉じ込められた男女が人喰いサメに襲われるというストーリー。前作からのつながりはない。海中版「ディセント(THE DESCENT)」(2005年/イギリス)を目指しているとのこと。
 2019年6月米国公開予定。日本公開は未定。




チビチリガマ、慰霊祭前に洞内清掃(2018/2/25 琉球新報より入手)
「集団自決」風化させぬ 村職員ら遺骨収集 読谷村波平のチビチリガマ

 沖縄県読谷村職員労働組合青年部の部員12人が24日、昨年9月に少年たちによる損壊事件があった読谷村波平の自然壕チビチリガマを訪れ、壕内を清掃した。荒らされ壊された遺品を拾い集めたほか、事件前から手付かずの状態だった遺骨の一部を収集した。チビチリガマ遺族会の与那覇徳雄会長は「4月の慰霊祭までに整理をしたかった。今後の平和教育の在り方など、若い青年に期待したい」と静かに語った。
 清掃にはチビチリガマで「集団自決」(強制集団死)に追い込まれた住民の証言収集などに長年携わっている知花昌一さん(69)も立ち会い、当時の様子を青年部員らに語った。知花さんは「遺品は再現できないが、残すことで何とか当時のガマの様子が伝われば」と話し、青年部員が拾い集めた破壊されたビンのかけらなどを悔しそうに見詰めた。
 与那覇会長によると、遺骨は子どものものとみられるという。保管方法などについては今後、遺族会で話し合って決める。村職労の知花尚志さん(30)は「ひどい状態になっている中の様子を見て、悲しい気持ちになった。村職員として、遺族会の方々など多くの方が語り継いできたことを、次世代につなぐ活動をしていきたい」と口元を引き締めた。
 村職労の上地薫副部長(33)は「少しでもお役に立てたならありがたい。平和活動、平和教育を今後も続けていきたい」と話した。




平尾台、恒例の野焼き(2018/2/25 西日本新聞より入手)
平尾台 春告げる野焼き 北九州市

 国内有数のカルスト台地、平尾台(北九州市小倉南区など)で24日、春の訪れを告げる野焼きがあった。約370ヘクタールにわたり、点在する石灰岩が羊の群れのように見える「羊群原(ようぐんばる)」にオレンジ色の炎が広がった。
 野焼きは、枯れ草を焼くことで火災を防ぎ、新芽の成長を促すのが目的。今年は地元住民や消防など約300人が参加した。
 花火やサイレンの合図で住民が火入れすると、ぱちぱちと音を立てて燃え広がり、黒くなった大地に白い石灰岩が浮かび上がった。見学に訪れた小倉南区の芹川学さん(68)は「迫力があって感動した。きれいな緑の草原を見るのも楽しみです」と話した。




オヨ・ネグロ、3Dバーチャルリアリティーで再現へ(2018/2/22 AFP通信より入手)
メキシコの水中洞窟、3次元VRで再現へ

【メキシコ合衆国・メキシコ市発】
 メキシコのユカタン半島(Yucatan Peninsula)沖で発見された、巨大な水中洞窟を3D(3次元)のバーチャルリアリティー(仮想現実、VR)で再現するため、人類学者や考古学者、写真家らが協力して作業を進めている。この洞窟からは、南北アメリカ大陸で発掘されたものの中では最も古い、1万3000年以上前の少女の頭蓋骨などが見つかっている。
 専門家らがバーチャルリアリティー化を目指しているのは、スペイン語で「ブラックホール」を意味する「オヨ・ネグロ(Hoyo Negro)」と呼ばれる水中洞窟。キンタナ・ロー(Quintana Roo)州沖にあり、これまでに「ナイア(Naia)」と名付けられた少女の頭蓋骨などが発見されている。
 2007年に考古学者のアルベルト・ナバ(Alberto Nava)氏によって発見されたオヨ・ネグロだが、この洞窟は世界最大規模とされるより巨大な水中洞窟網の一部で、先月、その存在について公表されたばかり。
 洞窟の正確な位置についてメキシコ国立人類学歴史学研究所(INAH)は、略奪などから保護するために詳細を明らかにしていない。
 オヨ・ネグロからはサーベルタイガー(剣歯虎)など、42種類の動物の骨が発見されており、専門家らは研究の進展に期待を寄せている。また、危険だとわかっていながら洞窟に入って死亡したとみられている「ナイア」は、頭蓋骨の他、ほぼ完全な骨格が発見されたという。

HOYO NEGROウェブサイト
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サック・アクトゥン、マヤ文明の神殿を発見(2018/2/20 AFP通信より入手)
世界最大の水中洞窟でマヤ文明の遺跡や化石を発見 メキシコ

【メキシコ合衆国・メキシコ市発】
 メキシコで最近発見された世界最大の水中洞窟を調査している考古学者らは19日、洞窟内で巨大なナマケモノの化石や精巧に建造されたマヤ文明の神殿などが見つかったことを明らかにした。
 研究者らは先月、メキシコのユカタン半島(Yucatan Peninsula)にあるサクアクトゥン(Sac Actun)とドスオホス(Dos Ojos)という2つの洞窟が実はつながっており、同種のものとしては世界最大規模であることを突き止めた。
 メキシコ国立人類学歴史学研究所(INAH)が後援するプロジェクトの一環で、研究班はスキューバダイビングの機材を背負い、洞窟内に何千年も眠っていた古代遺跡を探検した。
 考古学者らが記者会見で明らかにしたところによると、ゾウに似た絶滅動物であるゴンフォテリウムや大型のナマケモノ、クマの骨のほか、焼かれた人骨や陶器、壁に刻まれた文様など、洞窟内に残された人工物も見つかったという。
 また、遺跡の中にはマヤ神話の戦争や商業の神を祭った神殿もあり、神殿にはジャングル内の陥没穴に通じる階段も設置されていたという。

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秋吉台、恒例の山焼き(2018/2/19 読売新聞より入手)
秋吉台で山焼き

  国内最大のカルスト台地として知られる美祢市の秋吉台で18日、恒例の「山焼き」が行われ、観光客らが台地一面に燃え広がる炎に見入った。
 草原の景観を保つことなどを目的に、同市などが毎年、秋吉台の約1138ヘクタールに火を入れている。
 昨年、火入れ作業中の男性1人が焼死した事故を受け、市秋吉台山焼き対策協議会は、作業者全員がゴーグルや腕章などを身に着けることなどを明記した新たな安全マニュアルを作成。監視を行う市職員はマニュアルに沿って、火入れ前に参加者の名簿確認や装備品の点検などを行った。
 西岡晃市長は市職員や消防団員らに「昨年の事故を教訓に練ってきた安全対策をしっかりやっていただきたい」と呼びかけていた。
 地元住民や消防団員ら約1100人が45か所に分かれて、午前9時半の花火を合図に一斉に火を放った。同市秋芳町の上利邦子さん(78)は「今年はゆるやかに燃え広がっていた。黒くなった台地の中に白い岩が見えて情緒的だった」と話した。




「洞窟の疑問30」発売(2018/2/18 入手)
 素朴な疑問からまでマニアックな質問まで答える「みんなが知りたいシリーズ」の第7弾「洞窟の疑問30 探検から観光、潜む生物まで、のぞきたくなる未知の世界」が発売された。
 洞窟学全般の疑問32題をQ&A形式にてわかりやすく回答。中高生を対象とした書籍だが、大人の入門書としても楽しめる内容となっている。
 成山堂書店発行。四六判サイズ172ページ。グラビアカラー。定価1600円(税別)。2月18日発売。
 購入は書店、honto楽天ブックスAmazon.co.jp他にて。
Q1  洞窟とはどのようなものですか?
Q2  日本にはどのくらい洞窟がありますか?
Q3  観光で入れる洞窟はどのくらいありますか?
Q4  洞窟にはどのような種類がありますか?
Q5  洞窟はどのようにしてできますか?
Q6  珍しい洞窟にはどのようなものがありますか?
Q7  カルスト地形とはどのような地形ですか?
Q8  鍾乳石にはどのような種類がありますか?
Q9  鍾乳石はどのようにしてできますか?
Q10 鍾乳石の成長にはどのくらいの時間がかかりますか?
Q11 夏に洞窟に入ると涼しいのはなぜですか?
Q12 洞窟の中で風は吹いていますか?
Q13 洞窟の地下水にはどのような特徴がありますか?
Q14 鍾乳洞の中を流れる川や池の水はどこから来るのですか?
Q15 洞窟の水は飲めますか?
Q16 洞窟にはどのような生き物がいますか?
Q17 洞窟の生物にはどのような特徴がありますか?
Q18 洞窟のコウモリはどのような生活をしていますか?
Q19 洞窟の壁などに植物が生えているのはなぜですか?
Q20 洞窟には光るコケがあるというのは本当ですか?
Q21 微生物は洞窟でどのような働きをしますか?
Q22 人類は洞窟をどのように利用してきましたか?
Q23 現在,洞窟はどのように使われていますか?
Q24 洞窟にまつわる伝説はありますか?
Q25 小説などに取り上げられた洞窟はありますか?
Q26 洞窟でなぜ遺跡が見つかるのですか?
Q27 ケイビングとはどのようなスポーツですか?
Q28 ケイブダイビングとはどのように行うのですか?
Q29 洞窟の大きさはどうやって測るのですか?
Q30 洞窟の中ではどのような調査をするのですか?
Q31 洞窟に入るにはどのようなことが必要ですか?
Q32 代表的な観光洞窟にはどのような特色がありますか?

日本洞窟学会ウェブサイト




内間木洞氷筍まつりが開催(2018/2/13 デーリー東北新聞より入手)
人々を魅了する"氷のオブジェ" 岩手・久慈で1日限定の観察会

 岩手県久慈市山形町小国地区にある鍾乳洞「内間木洞」の周辺で11日、恒例の氷筍観察会が行われた。冬季の一般公開はこの日のみで、多くの来場者が自然が生み出した"氷のオブジェ"の美しさを堪能していた。
 地元の小国自治会(二橋修会長)が主催し、毎年開催している。 氷筍とは、洞窟の天井から落ちる水滴が地面で凍り、柱状に積み重なった氷。美しく透き通った形状が特長で、今季は昨年よりも長い2.2メートルほどに伸びた。
 この日は午前10時から一般公開を開始。ほとんどの参加者は氷筍を見るのが初めてで、夢中になってカメラのシャッターを切っていた。
 仙台市の会社員三浦敏さん(58)は「初めて見た氷筍はきれいで感動した。例えようのない美しさで、不思議な世界だった」と興奮した様子で語った。
 周辺では飲食ブースが並んだ。つきたての餅の振る舞いがあり、来場者でにぎわっていた。




出張萌えサミット2018 in 秋芳洞が開催(2018/2/11 山口新聞より入手)
コスプレ仲間と交流、アイドルが盛り上げ 美祢で萌えサミットin秋芳洞

 アニメやマンガなどのサブカルチャーをテーマにしたイベント「萌えサミットin秋芳洞」が10日、美祢市秋芳町秋吉の秋芳洞ふれあい広場周辺であった。雨が降る中での開催となったが、コスプレイベントやアイドルグループの秋芳洞案内、ライブなどで盛り上がった。
 サブカルチャーを通じて新たな秋芳洞のファンを開拓しようと、市や市観光協会、市商店会、秋芳洞商店会などでつくる実行委員会が昨年に続いて開催した。
 同市から美祢のええもん発信隊を委嘱されている福岡発のアイドルグループ「LinQ」のメンバー10人は、2班に分かれて秋芳洞を案内。洞内の名所、百枚皿が実際には100枚以上あることやライオン岩の見た目が「かわいい」などと説明しながら歩いた。
 同広場の特設ステージではご当地アイドルやコスプレーヤーが歌や踊りを披露。訪れた人たちは音楽に合わせて楽しんでいた。

萌えサミット ウェブサイト




秋吉台、山焼き死亡事故の再発防止へ(2018/2/6 山口新聞より入手)
事故再発防止へ対策徹底 18日に秋吉台の山焼き 美祢

 美祢市に広がる国内最大級のカルスト台地、秋吉台で18日、春の訪れを告げる山焼きがある。昨年は死亡事故が起きており、市秋吉台山焼き対策協議会(会長・西岡晃市長)はマニュアルを策定し、再発防止を図る。
 昨年の山焼きでは火入れ作業をしていた男性=当時(48)=が火に巻き込まれて焼死。同協議会はこれまで注意事項などが書かれた文書を区長らを通じて参加者に伝えていたが、正式なマニュアルはなかった。事故を受け、同協議会はマニュアルを策定。区長会議などで周知徹底に努めている。
 危険を知らせる周囲の声が届かなかったことや消火器具を携帯していなかったことなど事故の原因をまとめ、マニュアルでは参加者が携帯消火器を持つことや市職員が拡声器で安全確保の指示を出すことなどを明記した。
 難燃性の素材の衣類や煙対策のマスク、ゴーグルを着用するなど安全に作業するための服装についても触れている。地元住民は火入れと初期消火、消防団は延焼防止と消火、市職員は安全確保のための監視など役割を明確化。消防団員は昨年よりも51人多い266人を動員する。
 西岡市長は「二度と事故が起こらないよう細心の注意を払う。安全に山焼きを実施し、秋吉台の景観を後世に残したい」と話す。
 秋吉台の山焼きは毎年2月の第3日曜日(天候不良などの場合は延期)にある。植物の新芽の生育を促すために草原を燃やす作業で、景観維持のためには欠かせない。秋吉台の春の風物詩となっており、毎年多くの観光客が訪れる。
 昨年2月の秋吉台の山焼きでの死亡事故を受けて、美祢市秋芳町の秋吉台科学博物館前に設置された慰霊碑の前で5日、献花式があり、西岡晃市長や遺族、住民ら約30人が花を手向けた。
 亡くなった男性の冥福を祈り、事故を風化させることなく安全に山焼きを実施しようと、出席者1人ずつが花を受け取って献花。市秋吉台山焼き対策協議会の会長を務める西岡市長は「事故を教訓に万全の態勢で山焼きを実施する。皆さんの協力、支援をお願いしたい」と述べた。





沖縄県の海底洞窟、新種「ドウクツモザイククモヒトデ」発見(2018/2/4 沖縄タイムスより入手)
クモヒトデの新種2種、沖縄の海底洞窟で発見 県立芸大・藤田准教授ら

 沖縄県国頭村や伊江島、下地島の海底洞窟で、新種のクモヒトデ類2種が発見された。3地域で見つかった新種は和名「ドウクツモザイククモヒトデ」、国頭村宜名真の海底鍾乳洞で見つかった新種は発見地にちなみ和名「クニガミクモヒトデ」と命名された。県立芸術大学の藤田喜久准教授(44)と東京大学大学院の岡西政典特任助教(34)の共同研究で、1月31日付の学術雑誌「ズータクサ(Zootaxa)」に発表された。
 「ドウクツモザイククモヒトデ」は、盤(体中央の五角形の部分)の直径が5ミリ、腕の長さが46ミリ程度の小型種。発見・採集された海底洞窟は、いずれも洞窟内の淡水の影響を受けて塩分が低い状態にある「アンキアライン海底洞窟」と呼ばれる特殊環境で、このような環境で発見されたクモヒトデ類は、インド―太平洋域では初めてで、世界では2例目。
 「クニガミクモヒトデ」は、盤(体中央の丸い部分)の直径が6ミリ、腕の長さは17ミリ程度の小型種。盤や腕を構成する骨格(骨片)の形態に特徴がある。  藤田准教授らのチームは2016年から本島や県内各離島で調査し、研究。今回の発見について藤田准教授は「進化的にも重要な意味がある」と強調。「琉球列島の海底洞窟性動物の高い種の多様性を示す一例だが、他にも海綿動物や甲殻類などの多数の新種や希少種が見つかっており、順次研究を進める」と話した。

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1/14 沖縄県の海底洞窟、新種「クラヤミテッポウエビ」発見





ヘルロッホ、洞内幽閉事故から無事救出(2018/1/26 swissinfo.chより入手)
鍾乳洞に取り残された8人、無事救出 けが人なし

【スイス連邦発】
 スイス中部シュヴィーツ州にある欧州最大規模の鍾乳洞へルロッホ(Holloch)で、内部の水位上昇により外に出られなくなっていた男性8人が26日未明、全員救出された。スイス公共放送(SRF)が報じた。いずれもけが人はいない。
 SRFによると、内部に取り残されていたのはガイドを含む25〜55歳のスイス人8人。20日に洞窟に入り、内部を探索中に突発的な洪水が発生、経路がふさがれ外に出られなくなった。荒天の影響で救出作業は今週末を予定していたが、予想より早く水位が下がったため、専門の救出チームが25日夜に出動した。8人は全員帰宅したという。




ヘルロッホ、増水で洞内幽閉事故(2018/1/24 swissinfo.chより入手)
スイスで男性8人が鍾乳洞内部に取り残される 洪水で

【スイス連邦発】
 スイス中部シュヴィーツ州にある欧州最大規模の鍾乳洞へルロッホ(Holloch)で21日、ガイドを伴って探索中だった男性8人が洪水により経路をふさがれ、外に出られなくなった。8人は24日現在も鍾乳洞内部で身動きが取れない状態になっている。地元警察などによると、大雨の影響で救出作業は早くても今週末になる見通し。けが人はいない。
 取り残されているのは25〜55歳の8人。20日朝に鍾乳洞に入り、翌日午後に戻ってくる予定だった。ガイド付きで中を探索中、内部で突発的な洪水が発生、外に出られなくなった。専門の救出チームは8人と連絡が取れたが、現在地点から外に出るまでは約3キロメートルあり、水が引くまでは救助が出来ない状態だという。専門家が現在、状況を監視しており、荒天が落ち着く今週末に救出作業を行う見通し。その間、8人は専門家によるメンタルケアを受ける。
 8人が待機している場所の気温は6度。十分な備蓄食料はあるという。専門の救出チームが数日以内に、8人の元へ救援物資を届ける。
 シュヴィーツ州ムオタタルの村外れにあるへルロッホはドイツ語で「地獄の穴」を意味する。欧州最大規模とされる鍾乳洞の全長は少なくとも約190キロメートルだが、それより10倍長いとも言われる。この鍾乳洞では過去にも、探検家が外に出られなくなる事故が発生。とりわけ水位が下がり、探検や調査が増える冬に集中している。

※ヘルロッホは総延長201,946mで世界第9位。




あぶくま洞、滝根御殿コンサート開催(2018/1/21 福島民友新聞より入手)
鍾乳洞に美しい音色 田村・あぶくま洞で「滝根御殿コンサート」

 田村市滝根町のあぶくま洞で20日、「滝根御殿コンサート」が開かれ、観光客が鍾乳洞にこだまする天然の音響効果を楽しんだ。
 昨年12月から土、日曜日や祝日に開かれているコンサートで、多彩な音楽家が出演している。最終日は今月27日。
 20日にはギター奏者グループ「ビスターリ」の2人が演奏し、来場者を魅了した。21日には電子オルガン、27日には口笛コンサートが開かれる。時間は両日とも午前11時と午後1時30分からの2回。問い合わせはあぶくま洞管理事務所へ。

あぶくま洞ウェブサイト




龍河洞を題材とした残暑見舞いが最高賞(2018/1/21 毎日新聞より入手)
小2男子が全国最高賞 主治医に宛てた残暑見舞い

 日本郵便の2017年度「はがきコミュニケーション全国発表大会」で、愛媛県新居浜市立角野小2年、松本琉希(りゅうき)さん(8)が書いた残暑見舞いはがきが、小学校低学年の部で最高賞の「総務大臣賞」に輝いた。2月4日に東京都千代田区のJPタワー・KITTEで表彰される。
 3歳のときに腎臓の難病「ネフローゼ」と診断され、自宅療養をしながら通学している松本さん。はがきは5年以上にわたって治療を受けている主治医の女性宛てに初めて出したもので、高知県香美市の「龍河洞」で兄や家族、大阪の幼なじみらと鍾乳洞の「冒険ツアー」をした夏休みの思い出を素直に書いた。
 1年生だった16年度にも中国・四国地方の西側と九州・沖縄のブロックで最優秀賞を受賞しており、「母から『いちばんを取ったよ』と教えられ、頑張ったのでうれしかった」と喜んだ。
 はがきには、鍾乳石と頭上にコウモリがぶら下がる洞窟内でヘッドランプが付いたヘルメットをかぶり、つなぎ服を着てにっこりと手を振る自身の姿を描いた。
 その絵の上に「ざんしょおみまいもうしあげます」とし、「ぼくはとてもたのしく夏休みをすごしています。前から行きたかったりゅうがどうのどうくつたんけんに行きました。中はとてもすずしくてしょうにゅう石がつららのようになっていました。くらくてちょっとこわかったけど、コウモリにも出会えたので、ゴールまでがんばりました。つぎのしんさつのとき、元気すぎてびっくりしますよ」と記した。
 将来は「同じ病気の子がさっと飲めばすぐに治る薬をつくる薬剤師になりたい」という松本さん。「初めて元気な夏を過ごしているので今まで行けなかった洞窟探検を書きました。最後まで頑張れたことを知った先生の驚く顔を想像して楽しくなった」
 主治医からは「げんきにいろんな体けんを」「まっくろにやけたりゅうくんにあえるのをたのしみにしてますね」と返信がきた。
 大会には17年度、全国の155小学校から2354点の応募があった。

龍河洞ウェブサイト




サック・アクトゥン、世界最長の水中洞窟に(2018/1/19 ナショナルジオグラフィック・ニュースより入手)
世界最大の水中洞窟を発見、メキシコ

 2018年1月10日、大マヤ帯水層プロジェクト(GAM)の水中探査チームが、10ヵ月に及ぶ調査の結果、メキシコのユカタン半島にある「サック・アクトゥン」と「ドス・オホス」という2つの大規模な水中洞窟系がつながっており、全長346キロの世界最大の水中洞窟になっていることを発見した。
 ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーでGAMのディレクターでもあるギレルモ・デ・アンダ氏は、「この巨大な洞窟は、世界で最も重要な水中考古学遺跡の一つです。アメリカ大陸に最初に定住した人々や、絶滅した動物や、もちろんマヤ文明のものなど、100点以上の考古学的遺物があるのです」と言う。
 今回の探査は、2017年3月に、GAMの探査ディレクターであるロバート・シュミットナー氏と洞窟専門ダイバーのチームが開始したもの。シュミットナー氏は、14年間にわたって2つの洞窟がつながっている場所を探しながら、この水の迷宮の地図に多くのトンネルや回廊を描き込んできた。
 これまで世界最長の水中洞窟とされていたのは、メキシコ、トゥルムの南に位置する全長269キロの「オックス・ベル・ハ洞窟系」。トゥルムの北東に位置するサック・アクトゥンは、約262キロで第2位だった。
 第3位は全長92キロの「コール・バアル洞窟系」で、第4位が約83キロの「ドス・オホス洞窟系」だった。今回、詳細な探査が行われた結果、このドス・オホスがサック・アクトゥンの一部とされることになった。
 規則により、2つの洞窟系がつながっていることが明らかになった場合には、大きい方の洞窟が小さい方の洞窟を吸収することになるため、ドス・オホスの名前は消滅することになる。
 次の目標は、サック・アクトゥンが、同じトゥルム市にあり、互いに近接しているほかの3つの水中洞窟系とつながっているか明らかにすることだ。
 メキシコ、キンタナ・ロー周辺の洞窟の調査を行っている「キンタナ・ロー洞窟調査」(Quintana Roo Speleological Survey)のデータによると、メキシコ北部には358の水中洞窟系があり、その内部には約1400キロに及ぶ淡水路があるという。

「すべてのセノーテの母」
 GAMの探査チームは今回の探査で、「すべてのセノーテの母」と呼ばれる全長約18キロの重要な洞窟系も発見した(セノーテとは、天然の陥没井戸で、古代マヤの人々にとって神聖な意味のあった場所)。この洞窟は最大で約20メートルの深さがあり、サック・アクトゥンの北に位置している。これまでわかっているかぎりでは独立した洞窟系のようだが、これもサック・アクトゥン洞窟系につながっているかもしれない。
 「私は20年以上をかけて、主にキンタナ・ロー州の地下に広がる数百キロの水中洞窟を調べてきましたが、そのうちの14年間は、この巨大なサック・アクトゥン洞窟系の探査に捧げました。探査は今後も皆で続けていかなければなりません」とシュミットナー氏。
 長さ数百キロの地下水路は本物のタイムトンネルでもあり、はるか古代から近年までのメキシコの歴史を保存している。

生物多様性の宝庫
 今回の発見は、ユカタン半島の巨大な洞窟系で暮らす生物の多様性や、太古からこの地域の生命を育んできた豊富な淡水の存在を確認した点でも貴重である。
 水中洞窟の底土や生物多様性、そして人間との関係などを解明しようとするGAMの取り組みによって、この帯水層が天然資源に及ぼす影響を正しく理解できるようになるはずだ。
 プロジェクトは次の段階として、サック・アクトゥン洞窟系の水質の分析や、生物多様性や種の保全に関する研究を予定しており、水中遺物の地図と詳細な記録の作成も継続する計画だ。

世界洞窟総延長ベスト10(2018年1月7日付/地R元調べ)
  洞窟名 所在地 総延長   高低差  
1. マンモス・ケイブ・システム(Mammoth Cave System) アメリカ ケンタッキー州 651,784m 124.1m
2. サック・アクトゥン・システム(Sistema Sac Actun) メキシコ キンタナ・ロー州 346,740m 101.2m
3. ジュエル・ケイブ(Jewel Cave) アメリカ サウス・ダコタ州 310,732m 248.4m
4. オックス・ベル・ハ・システム(Sistema Ox Bel Ha) メキシコ キンタナ・ロー州 257,146m 34.7m
5. オプティミスティチェスカヤ(Optymistychna) ウクライナ テルノーピリ州 257,000m 15.0m
6. ウィンド・ケイブ(Wind Cave) アメリカ サウス・ダコタ州 236,735m 193.9m
7. レチュギア・ケイブ(Lechuguilla Cave) アメリカ ニュー・メキシコ州  222,572m 488.9m
8. クリアウォーター・ケイブ(The Clearwater System) マレーシア サラワク州 215,337m 355.1m
9. ヘルロッホ(Holloch) スイス シュヴィーツ州 201,946m 938.6m
10. フィッシャー・リッジ・ケイブ・システム(Fisher Ridge Cave System)  アメリカ ケンタッキー州 201,570m 108.5m
圏外 安家洞 日本 岩手県 23,702m 165.0m
  ※「サック・アクトゥン(Sistema Sac Actun)は水中洞窟としては総延長世界第1位。すべての洞窟としても「マンモス・ケイブ・システム(Mammoth Cave System)」に次ぐ世界総延長第2位である。





沖縄県の海底洞窟、新種「クラヤミテッポウエビ」発見(2018/1/14 沖縄タイムスより入手)
暗闇に潜む新種のテッポウエビ発見 沖縄・伊江島の海底洞窟

 沖縄県伊江島の海底洞窟で新属新種のテッポウエビが見つかったことが分かった。千葉県立中央博物館の駒井智幸博士(52)と沖縄県立芸術大学の藤田喜久准教授(44)の共同研究チームが発見し、生息環境にちなみ「クラヤミテッポウエビ」と命名した。8日付の学術誌「ズータクサ(Zootaxa)」に掲載された。
 今回発見された新種のテッポウエビは甲羅の長さが6ミリ程度の小型種。目が小さく、脚が細長いなどの洞窟環境下に生息する甲殻類の特徴を備えている。ただ、頭胸甲、はさみ脚、歩脚などの形態がこれまで知られているテッポウエビ類とは異なり、テッポウエビ類に特徴的な大きなはさみも持っていないことから新属の新種として記載された。
 藤田准教授らのチームは今回の新種を含め、この海底洞窟で新種の甲殻類5種を発見。また、洞窟環境に生息するテッポウエビ類は現在までに15種類しか知られていないといい、「新属はなかなか見つけられないので発見できてうれしい。伊江島の海底洞窟は特殊なので、調査を進めていけば今後も新種の生物が見つかる可能性は大きい」と期待した。




平尾台、広谷湿原ラムサール登録を北九州市が国に申請(2018/1/13 西日本新聞より入手)
「広谷湿原」ラムサール登録へ 高校生の熱意届く 北九州市が国に申請方針 国定公園の平尾台

 北九州市などに広がるカルスト台地、平尾台の「広谷湿原」について、市は国際的に重要な湿地を保全する国際条約「ラムサール条約」への登録を国に申請する方針を固めた。水が浸透しやすい石灰岩のカルスト台地は、ほとんどの雨水が地下に流入することから、湿原を形成する例は貴重という。新年度以降、必要な調査を実施して環境省に登録を申請。2021年に予定される条約締約国会議での登録を目指す。
 北九州市では東筑紫学園高理科部の生徒が中心となって登録運動を推進しており、生徒の市議会への陳情(17年8月)が市を動かした。理科部の調査では、17年時点の湿原面積は約920平方メートル。周辺の人工道建設などが原因で、01年には約540平方メートルに縮小していたが、生徒たちが湿原周辺の石積みに小石を詰めるなど雨水の流出を防ぐための手入れをした結果、回復しているという。
 条約への登録には九つある国際基準の一つ以上に合致することが必要。広谷湿原はカルスト台地にできた湿原で、絶滅危惧種の植物トキソウ、昆虫ハッチョウトンボが観察できる。関係者によると国際基準のうち「希少なタイプ」「絶滅の恐れのある種を支える」などに当てはまる可能性がある。
 市は地質や水系、動植物などの調査費を予算計上する。登録範囲を湿原だけとするか、地下水系まで含めるかなども検討していく。締約国会議はおおむね3年に1度開催。次回は18年10月だが、調査には1年以上要するため、21年予定の会議を目指す。
 市は「高校生の陳情が、登録を本格的に目指す契機となった。市民の機運を盛り上げる役目も担ってほしい」と期待する。理科部は議会陳情のほか、地場企業にも協力を呼び掛けている。部長の2年小森菜央さん(16)は「湿原の希少さをより多くの人に知ってもらえるように、登録されてほしい」と話している。

「平尾台・広谷湿原」ラムサール条約登録実行委員会ウェブサイト

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