巷の噂(2010年版)
龍泉洞、第5・6地底湖へ向けて潜水調査実施(2010/12/30 河北新報より入手)
岩泉・龍泉洞の神秘ひもとく あすから潜水調査実施

 岩手県岩泉町の龍泉洞で、洞穴の全容解明に向けた地底湖の潜水調査が31日から行われる。昨年度から引き継ぐ調査で、民間の日本洞穴学研究所(岩泉町)が実施。詳細が確認されていない洞穴奥部の地底湖の測量調査などを行う。
 潜水調査は昨年度、41年ぶりに行われ、過去の調査で洞内最大と推測されながら詳細が未確認だった第6地底湖の入り口を地下水路の水深60メートル地点で発見した。
 今回は31日から来年1月3日まで、陸上部分と水中から同研究所のダイバーら16人が測量調査を行い、洞穴奥部にある第5、第6地底湖の地形図を作成する。
 研究所事務局の担当者は「過去の調査で、第6地底湖は船を浮かべられるぐらいの広さと推測されている。洞穴奥部の詳細を解明し、将来的な観光振興につなげたい」と話している。

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イスラエル、ケセム洞窟で40万年前の歯を発見(2010/12/29 AFP通信より入手)
イスラエルの洞窟で40万年前の歯、最古の人類のものか

【イスラエル共和国・エルサレム地区エルサレム発】
 イスラエル中部ケセム洞窟(Qesem Cave)で、テルアビブ大学(Tel Aviv University)の考古学チームが40万年前のものとみられる歯8本を発見した。考古学チームを率いるアビ・ゴーファー(Avi Gopher)教授が28日、発表した。これらの歯は、初期の現生人類(ホモサピエンス)のものとみられ、これが証明されれば人類の起源はアフリカにあるとの説を覆す発見となる。
 ゴーファー教授の説明によると、発掘していたケセム洞窟は40万年前から20万年前ごろの間の約25万年間、使用されていたとみられ、8本の歯は洞窟の各時代の層からみつかった。最も古いものは40万年前ごろのものだという。
 現在では初期の現生人類はアフリカ東部に約20万年前に出現したものと考えられており、他の場所で、これより古い現生人類が確認されたことはないという。
 ケセム洞窟で1本目の歯が見つかったのは2006年だった。だがゴーファー教授らは、さらに数本の歯がみつかるまで発掘を続け、様々な手法を用いて慎重に年代を調べ、今回、発表するに至った。
 ゴーファー教授の考古学チームは、見つかった8本の歯から導かれた仮説を裏付け、人類の進化や現生人類の起源の謎の解明につながる新たな発見をめざして発掘を続けている。




「ナショナルジオグラフィック1月号」に洞窟記事が掲載(2010/12/28 入手)
 ナショナルジオグラフィック日本版 2011年1月号の一項目に「世界最大の洞窟を踏破した!」が掲載された。
 ベトナム共和国の世界遺産フォンニャ・ケバン国立公園の「ソンドン洞窟」が紹介され、大量にみつかったケイブパールなど美しく幻想的な洞内写真が掲載されている。 「ソンドン洞窟」は長さ4km、幅90m、高さ200mの世界最大の通路とのこと。90〜107ページ。
 また、考古学記事「洞窟に眠る人骨の謎」として、ネパールの洞穴で発見された約2500年前の人骨も掲載されている。20ページ。
 日経ナショナルジオグラフィック社発行。A4サイズ170ページ。定価980円(税込)。12月28日発売。




あぶくま洞、恒例のコンサート開催(2010/12/27 読売新聞より入手)
鍾乳洞に歌声

 田村市滝根町の「あぶくま洞」で26日、約8000万年をかけて形作られた洞内最大の空間「滝根御殿」を舞台にした冬恒例のコンサートが開かれた。
 高さ約29メートル、広さ約1000平方メートルあり、年間を通じて気温約15度に保たれている温かい空間で、「野外や人工的なホールでは決して味わえない」自然の音の響きを生かして音楽を楽しんでもらおうと、2003年から毎年開かれている。
 同町の「滝根コーラス」のメンバーが白と黒の衣装に身を包み、「アベ・マリア」など12曲を熱唱。珍しい数々の鍾乳石がオレンジとブルーの光に照らされる中、透き通った歌声が反復して響き渡り、洞内は荘厳な雰囲気に包まれた。
 コンサートは来年1月9、16、23日の午前11時と午後1時30分からの2回、別の団体が日替わりで行う。問い合わせは、あぶくま洞管理事務所(0247−78−2125)へ。




露国、デニソワ洞穴の人類はアジアにも分布か(2010/12/23 時事通信より入手)
「デニソワ人」、アジアにも分布か 5万〜3万年前 細胞核ゲノム解読・国際チーム

【グレートブリテン及び北アイルランド連合王国発】
 ロシア南部アルタイ山脈の「デニソワ洞穴」で見つかった5万〜3万年前の人類の指の骨について、細胞核DNAを抽出して全遺伝情報(ゲノム)を解読した結果、現代の南太平洋メラネシア人に遺伝情報が一部受け継がれている可能性が高いことが分かった。国際研究チームはこの「デニソワ人」がアジアにも広く分布していたとみられると、23日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
 指の骨は2008年に見つかり、ドイツ・マックスプランク研究所を中心とする同チームが今年3月、細胞小器官ミトコンドリアのDNA解読結果に基づき「デニソワ人は未知の人類」と発表していた。しかし今回、より重要な細胞核DNAを解読したところ、23万〜3万年前にユーラシア大陸西部に生息したネアンデルタール人に近い姉妹グループと判明した。
 進化史上、人類とチンパンジーの分岐が650万年前とすると、ネアンデルタール人やデニソワ人が現生人類との共通祖先から分かれたのは80万4000年前、ネアンデルタール人とデニソワ人の祖先は64万年前に分かれたと推定された。
 デニソワ洞穴からは、指の骨とは別人の上顎臼歯も見つかり、大きさや形態がネアンデルタール人や現生人類と異なっていた。

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昇竜洞、修復により通常コース再開(2010/12/22 南海日日新聞より入手)
修復終了、通常コース再開 知名町・昇竜洞

 昨年10月に崩落事故が発生した知名町住吉の県指定文化財「昇竜洞」の修復作業が10日終了し、管理者の沖永良部昇竜洞観光社(朝戸直樹代表)は13日から通常コースを再開した。来春には町の整備事業で照明器具を14年ぶりに全面リニューアル。環境保全の観点からLED(発光ダイオード)に取り替える計画で、町産業政策課は「鍾乳石の保存や光熱費削減に役立てたい」としている。
 昇竜洞は沖永良部島の観光名所として知られ、3500メートルのうち600メートルが一般公開されている。崩落箇所は入り口から約70メートル進んだ高さ約16メートルの天井部。昨年10月下旬に発生した大雨の影響で地盤が緩み、大量の土砂が洞内に流れ込んだ。
 知名町は7月23日から総事業費1100万円を計上して修復作業を行った。現場付近の地上の土砂を取り除き、ライナープレートと呼ばれる鋼板を円形状(長さ4.5メートル、直径4.5メートル)に設置して岩穴を補強。上部にふたをかぶせ、周辺に排水パイプを設置して水通りを良くした。
 さらにリニューアル(省エネ)整備事業(総事業費1800万円、県・町各2分の1負担)ではカラー照明を含むLED108個を導入。県の許可が下りるのを待って年明けにも取り替え工事に入り、3月17日の完了を目指す。期間中は平常通り営業する。
 昇竜洞は一方通行で見学する道順だが、修復作業中は出口と入り口を替えて崩落部分の手前で折り返す暫定コースに変更。見学時間が約2倍に延びたことで敬遠する観光客も見られ、今年4〜11月の入洞者数は前年同期比2割程度落ち込んだ。
 朝戸代表は「工事が終了してきれいになり、時間的にも楽になった。リニューアル後は島民割引などの優待制度を一定期間設けて住民の来場を呼び掛けたい」と話した。

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火星、NASA探査機が2つの洞穴を撮影(2010/12/22 ナショナルグオグラフィックニュースより入手)
内部の岩石、火星の"穴"最新画像

【アメリカ合衆国発】
 火星表面で見つかった巨大な穴のクローズアップ。NASAの火星探査機マーズ・リコナイサンス・オービタ(MRO)に搭載された高解像度カメラHiRISEが、この穴と付近にある別の穴を今年の秋に撮影した。内部に堆積した土砂や岩石がはっきりとわかる。またNASAによると、陰になった最奥部に砂の吹きだまりの存在を示すデータも得られたという。
 2つの穴は、アスクレウス山周辺を取り巻く溶岩地層にできた陥没クレーターと見られている。地下空洞の天井部分が崩落して形成されたクレーターで、ハワイの火山などにも同様の地形がある。
 専門家の間では、地下へと垂直に落ち込む単なる陥没穴なのか、あるいは水平方向に広がる地下洞窟へ通じているのか、現在も議論が続いている。
 HiRISEカメラを担当する主任研究員アルフレッド・マキューアン氏はこう話す。「最大の論点は奥に洞窟があるかどうかだ。もし広い空間があれば、生物が生息できる環境が存在するかもしれない。かつて火星に生命が存在した可能性も高まることになる」。




新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴を一般初公開(2010/12/20 八重山毎日新聞より入手)
白保竿根田原遺跡 新空港見学会で初の一般公開

 2万年前の人骨が見付かった白保竿根田原洞穴遺跡が19日午後、初めて一般に公開された。第3回新空港整備事業現場見学会の一環として行われたもので、市民ら1000人余りが参加した。同見学会の参加者が1000人台となるのもこれまでになく、主催した新石垣空港事務所では「新空港への関心が高いとともに、これまでの2回の見学会ではなかった白保竿根田原洞穴遺跡の公開があったからではないか」とみている。
 見学会では、現地の様子が公開され、県立博物館・美術館や県埋蔵文化財センター、市や市教委の担当者らが説明を行ったほか、2万年前の頭の骨や1万8000年前の足の骨などが展示され、訪れた人たちがじっくりと観察していた。
 石垣市登野城の比嘉淳子さん(25)は「人骨は報道などで見たことはあるが、実際に見たことがなかったので、良い機会になった。発掘に参加したかった」。一緒に訪れた知念倫さん(26)は「良い観光地になってくれたら」と期待を語った。
 飛行機が好きという長男の太陽ちゃん(3)を連れて参加した同真栄里の石川隆一さん(44)は「飛行場を造っているところにこういう貴重な骨が出るというのは不思議な感じ。2万年前という割には、骨の形がしっかり残っていて驚いた」と話していた。

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ようきた洞、LEDで期間限定ライトアップ(2010/12/15 静岡新聞より入手)
幻想的な"地底空間" 浜松・竜ヶ岩洞に電飾

 浜松市北区引佐町の観光鍾乳洞・竜ヶ岩洞で12月から、施設の一角にある洞窟「ようきた洞」内のイルミネーション点灯が始まり、来場者の人気を集めている。
  3年前に掘った洞窟内約25メートルを、昨年より1千球多い1万球以上のLED(発光ダイオード)で飾り付けた。ニュージーランドのワイトモケイブに生息 する土蛍(グローワーム)をイメージ。青色を基調にした柔らかな光が、洞窟内の水滴に反射して幻想的な“地底空間”を演出している。
 小野寺秀和支配人は「昼間に見ることができ、来場者が驚いている。冬でも洞窟内は暖かく、ゆっくり楽しんでもらいたい」とPRする。
 見学無料で、来年1月31日まで。午前9時〜午後5時。問い合わせは竜ヶ岩洞(電053−543−0108)へ。




「高梁川を科学するPart1」に洞窟記事が掲載(2010/12/14 入手)
 シリーズ『岡山学』8「高梁川を科学するPart1」の一項目に「阿哲石灰岩地域の地形と鍾乳洞」「羅生門のコケ植物」が掲載された。
 岡山理科大学『岡山学』研究会が刊行するシリーズ第8弾。今回は岡山県北西部の高梁川上流域を取り上げ、阿哲台地域の成り立ちや高瀬舟運行の歴史などのテーマを地球科学や文化人類学などで多角的に解説。特異な植生と地形の「羅生門」「鯉ヶ窪湿原」「鍾乳洞」の不思議に迫る研究も報告している。
 「阿哲石灰岩地域の地形と鍾乳洞」に関しては、これといって目新しい情報はないが、阿哲台の入門書としてはわかりやすい内容。井倉洞の形成過程も紹介されている。42〜57ページ。
 「羅生門のコケ植物」に関しては、羅生門ドリーネの微気象も紹介されており興味深い。58〜74ページ。
 吉備人出版発行。A5サイズ114ページ。オールカラー。定価1400円(税別)。12月14日発売。
 購入は書店ほか、オンラインストアAmazon.co.jpでも可能。





「ケイビングジャーナル第40号」発行(2010/12/12 入手)
 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第40号が発行された。A4サイズ54ページ。600円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。内容は以下の通り。
・スペレオニュース
・イベントカレンダー
・特集 洞窟測量入門 〜コンパス持って、はじめよう〜
    洞窟測量入門 −基礎講座編−
    洞窟測量入門 −野外実践編−
    進行中の測量調査プロジェクト紹介
    私説、日本の洞窟測量技術の歴史
    測量最新技術 −ペーパーレスシステム−
・大祝洞洞口確認の報告書
・インドネシア遠征記 〜東カリマンタン州マラン川上流に遡りて〜
・週末海外ケイビング −韓国編−
・日本の観光洞−32(幻の鍾乳洞)
・地底でウワサの穴装備 〜レーザー測距儀搭載ポケットコンパス ポコレ編〜
・地底でウワサの穴装備 〜ハーネス編〜
・洞窟書籍新刊紹介
・プロジェクトボード
・学会からのお知らせ(評議員会議事録)
 本号は「特集 洞窟測量入門」と題し、測量方法から歴史、各プロジェクト情報、測量機器が掲載されている。また、今号より編集長が交代となった。
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。ジュンク堂書店池袋本店、ODBOX ANNEX店(上野)、カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、カモシカスポーツ 山の店・横浜店、カモシカスポーツ 山の店・松本店、竜ヶ岩洞(浜松)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。




風連鍾乳洞、小学生が一日観光ガイド(2010/12/11 大分合同新聞より入手)
大人顔負け名調子 小学生が一日観光ガイド

 臼杵市野津町の川登小学校(長瀬啓子校長)の6年生8人が9日、校区内にある国指定天然記念物、風連鍾乳洞で「一日観光ガイド」を務めた。明るく大きな声でのあいさつと詳しい説明で、絶え間なく訪れる県外の団体観光客らを迎えた。
 卒業を前に、さまざまな学びを与えてくれた地域への恩返しをしようと、2008年から毎年6年生が行っている。10月下旬から約1ヵ月半、練習を積み重ねてきた。
 説明文は調べ学習や鍾乳洞の職員への取材を基に、各自で作成。観光客の前では全員、原稿なしで暗唱した。鍾乳石の成り立ちや見どころ、夏涼しく冬暖かい鍾乳洞の特質などを分かりやすく解説。児童の笑顔に観光客の財布のひももゆるんだのか、売店のお土産が次々と売れた。
 福岡県鞍手町から来た農業、福本平さん(65)は「非常に勉強している。質問にもはっきり答えてくれて分かりやすかった」と感想。
 広田雄哉君(12)は「緊張したけど、お客さんが笑ってくれたのでうれしかった。ふるさとの自然のすごさを誇りに思う」と話していた。




中国、鴛鴦洞をサイケデリック照明に(2010/12/10 サーチナより入手)
自然の造形・サイケな照明 世界地質公園の鍾乳洞=中国

【中華人民共和国発】
 広西チワン族自治区の河池市鳳山県で9日、同県の地質公園が、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の世界ジオパーク(地質公園)に指定されたことに伴う、記念碑着工式が行われた。写真は鳳山地質公園内にある鍾乳洞の鴛鴦洞の内部。カラフルな照明がつけられた。中国新聞社が報じた。
 ジオパークは、地球科学の視点から重要な自然遺産を含む、自然に親しむための公園。中国新聞社は鴛鴦洞を「鍾乳石や石筍のさまざまな造形があり、仙境のようだ」と評した。同内は中国人の好みを反映した、日本人の一般的な感覚では「サイケデリック」とも思える照明がともされている。




米国、花崗岩洞窟で新種カニムシ発見(2010/12/9 ロケットニュース24より入手) 
サソリとクモが合体した新種の毒虫

【アメリカ合衆国発】
 米テキサス工科大学の研究者は、このほど花崗岩洞窟で新種の毒虫を発見した。この虫は洋ナシの形をした胴体に、8本の足と大きな爪を持っている。その姿はまるでサソリとクモが合体したように見えるのだ。
 同大学の自然科学調査実験室は、カリフォルニア州のヨセミテ国立公園の洞窟内で新しい種の虫を発見した。「パラビジウム・ヨセミテ」と呼ばれるこの虫は、長い爪を持つ10本足の毒虫で、「ニセサソリ」とも呼ばれている。体長はわずか1.3センチととても小さく、クモを捕獲し餌にしているそうだ。
 テキサス工科大学博物館の無脊椎生物の研究者ジェームズ・コーケンドルファー氏は「彼らは普段、ほとんど動かない。食物の少ない洞窟で、じっとしていることは非常に効率的である」と説明している。





新種ヤドカリ、沖縄の海底洞穴で発見(2010/12/3 朝日新聞より入手) 
ガマの奥でオレンジ鮮やか 新種のヤドカリ、沖縄で発見

 沖縄本島中部にある海中の洞窟で、沖縄県うるま市在住の山田祐介さん(44)らが、鮮やかなオレンジ色の模様をもつヤドカリを見つけた。千葉県立中央博物館の駒井智幸上席研究員(甲殻類分類学)が調べたところ、ヒメヤドカリ属の新種と分かった。
 このヤドカリは今年1月、山田さんらが、水深30メートルの海中洞窟内をダイビング中に見つけた。小型のヤドカリで、背負っている巻き貝は直径1センチほど。同じグループに属するほかのヤドカリに比べて目が小さいのが特徴。暗い洞窟内で暮らすうちに、退化して小さくなった可能性があるという。
 発見場所は景勝地として有名な「万座毛」に近く、沖縄の方言で洞窟をさす「ガマ」という言葉とを組みあわせ、「マンザガマヒメヤドカリ」と命名された。その後の調査では新たな個体は見つかっておらず、生息数は極めて少ないとみられる。
 駒井さんは「海中の洞窟は、人の目が届きにくい場所だ。調査を進めれば、まだ知られていない生物が、ほかにも出てくるのではないか」と話している。




新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴の調査終了(2010/12/1 八重山毎日新聞より入手) 
「更新世」未解明のまま終了 今後の調査計画も未定

 2万年前の人骨が見付かった白保竿根田原洞穴遺跡の調査が11月30日、終わった。調査は8月から4ヵ月間にわたって行われてきたが、2万年前の人骨が含まれている更新世の層での本格的な調査には着手せずに終結する。遺跡は砂で覆って保存され、本格的な調査は今後にゆだねられることになるが、新たな調査計画は具体化していない。
 調査は当初、8〜10月の3ヵ月間を予定していたが、将来あらためて更新世の層を調査できるような状態にしておくため、1ヵ月間延長していた。
 これまでの調査では、2万年前の人骨が発見された層の周辺から新たな人骨が見付かっている。ただ、こうした人骨が更新世に属するかを調べる年代測定はまだ行われていない。また、遺跡を考古学的に評価するには人が手を加えてできた人工遺物が不可欠だが、表石斧など典型的な人工遺物は見付かっておらず、考古学的な評価を行うには至っていない。
 調査を行っている県埋蔵文化財研究センターでは年明けに第3回白保竿根田原洞穴総合発掘調査委員会(委員長・馬場悠男国立科学博物館名誉研究員)を開き、調査の報告や今後の研究体制の在り方などを議論することにしている。新年度には報告書を作成する。
 同遺跡の今後の取り扱いについては、学術団体などが要望を行っており、このうち、日本考古学協会の矢島國雄埋蔵文化財保護対策委員長は今月22日付で文化庁と県、県教委、市、市教委に「適切な保存を求める要望書」を提出。
 矢島委員長はこのなかで、同遺跡を「琉球列島のみならず、日本列島全域や東アジア地域における旧石器文化を考える上でも、きわめて重要な学術的価値を有している」と指摘。
 そのうえで、考古学や人類学、地質学、動物学、地理学など「学際的分野からの幅広いアプローチが不可欠」と述べ、史跡指定などを視野に入れた「包括的な検討」と「適切な対策」を求めている。
 調査最終日の30日午前、三木健・石垣市史編集委員長ら4人が遺跡の発掘状況を視察し、担当者の説明を受けた。

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海外旅行会社が龍泉洞らを視察(2010/11/30 岩手日報より入手) 
岩手の観光、見どころあり 海外の旅行会社ら視察

 観光庁の招きで、海外の旅行会社担当者らが30日まで本県を視察旅行している。29日は、岩泉町岩泉の龍泉洞や龍泉新洞を巡り、岩手の観光資源に理解を深めた。
 訪れたのは12ヵ国の旅行会社や雑誌社などの23人。三陸鉄道に乗車したほか、龍泉洞と龍泉新洞の視察では、鍾乳洞に囲まれた神秘的な空間を楽しんだ。
 米国・ハワイから参加したサミュエル・クオックさんは「(龍泉洞は)教育的な面があり、とても興味深い。ハワイにこのような景色はなく、珍しがられるのではないか」と印象を語った。
 一行は28日に秋田県を経由し、本県入り。30日は宮古市の浄土ヶ浜や遠野市を視察する。
 視察旅行は、観光庁が25、26の両日実施した海外旅行担当者向け商談会の一環。全国11コースで行っている。




インドネシア、洞窟で新種ブラインドフィッシュ確認(2010/11/29 AFP通信より入手) 
目のない洞窟魚、背中で子育てするカエル パプアで新種発見

【インドネシア共和国・ジャカルタ首都特別州発】
 洞窟に住む目のない魚、卵からかえった子どもを背中で育てるカエル−−フランスの開発研究所(Institute of Research and Development、IRD)の研究チームがこのほど、インドネシア東部パプア(Papua)州で発見した新種の生物を発表した。
 生物学者、古生物学者、考古学者などで作る研究チームは、ニューギニア(New Guinea)島レングル(Lengguru)の洞窟や地下河川、ジャングルなど、何百万年も前から外界から隔絶された環境で生物たちが進化してきた「石灰岩の迷宮」を7週間かけて調査した。
 研究チームの1人、ローラン・プヨー(Laurent Pouyaud)氏は「アクセスの難しいこの地域ではまだ、生物の調査がほとんど行われていない。だが、非常に生物多様性に富んでいる」とAFPに語った。
 今回初めて調査が入った洞窟では、目と色素のない魚が見つかった。プヨー氏によるとパプアで洞窟に住む魚が見つかったのは初めてとみられる。
 また、洞窟からは壁画や貝殻で作られた道具も見つかり、考古学者らを驚かせた。人類が約4万年前にアジアからオーストラリア大陸に移動した説の新たな証拠になるという。
 この研究は、インドネシアの海洋・水産省と科学研究所(Institute of Sciences)と共同で新たに始まったパプア州の生物多様性を調べるプロジェクトの一環。プヨー氏によるとパプアでは、プランテーションの拡大計画や鉱山によって生物多様性が脅かされているという。




岩泉龍泉洞インターチェンジ開設(2010/11/28 入手) 
 三陸北縦貫道路・中野バイパス(自動車専用道路/延長6.2Km)に11月28日、岩手県下閉伊郡岩泉町小本に「岩泉龍泉洞インターチェンジ」が開設された。龍泉洞までは約18Kmの距離。
 中野バイパスの開通となった28日は、岩泉町や田野畑村の200人が「龍ちゃんウォーキング」に参加。この日限りの徒歩イベントを楽しんだ。
 インターチェンジに洞窟名が付くのは、2008年3月16日に開設された同県住田町「滝観洞インターチェンジ」(仙人峠道路)に次ぐ2例目。




景清洞、親子で探検イベント実施(2010/11/28 読売新聞より入手) 
親子で景清洞探検、自然通じ絆深める

 壇ノ浦の戦いに敗れた武将・平景清が身を潜めたと伝わる鍾乳洞「景清洞」(美祢市美東町)を探検するイベントが27日開かれ、26人の親子連れらが挑戦した。
 秋吉台少年自然の家(美祢市)が、自然体験を通じて親子の絆を深めてもらおうと企画。遊歩道に照明がともされている「観光コース」からスタートし、700メートル進むと暗闇に包まれた「探検コース」(400メートル)が待ち構えている。
 参加者はライト付きヘルメットと長靴を着用し、暗闇の中を慎重な足取りで進んだ。途中、壁に埋まったサンゴの化石を見学したり、大人ひとりが通れるほどの小さな穴をくぐったりした。
 家族4人で参加した山口市の湯田小1年、白井優衣さん(6)は「真っ暗で狭くて怖かったけど、ワクワクした」と満喫した様子だった 。




龍泉洞、洞内コンサートを開催(2010/11/24 岩手日報より入手) 
龍泉洞に妙なる音色 清心さん、洞内コンサート

 岩泉町岩泉の町龍泉洞事務所(加藤勝彦所長)は23日、国指定天然記念物の龍泉洞で、洞内コンサートを開いた。マンドリンシンガーの清心(きよみ)さんらが幻想的な鍾乳洞で演奏を繰り広げた。
 洞内の「月宮殿」を特設ステージに、清心さんとピアノの大石由梨香さん、ギターの颯田(さつた)淳さんが出演。会場には、予定を大きく上回る130人の聴衆が詰め掛けた。





多賀町立博物館の洞穴映像がリニューアル(2010/11/23 入手) 
 滋賀県多賀町「多賀町立博物館」の常設展示室で放映されている「多賀の鍾乳洞」の映像がリニューアルされた。
 映像タイトルは「〜神秘の地下世界〜 多賀の石灰洞」。洞穴は「佐目のこうもり穴(佐目風穴)」「ナベイケ」「河内風穴(河内の風穴)」がケイビングシーンとともに紹介され、洞内生物や調査風景もある。
 8分50秒。VINZ撮影。




白保竿根田原洞穴、小学校で講演(2010/11/21 八重山毎日新聞より入手) 
港川人ってどんな人? 崎枝小で山崎真治氏が講演

 崎枝小学校(上原成美校長)で18日、講演会が行われ「港川人ってどんな人?」と題して、沖縄県立博物館・美術館学芸員の山崎真治氏が講演した。
 山崎氏は県立博物館に展示されている港川人の発見場所や身長、体重、生きていた時代背景など写真や映像を見せながら詳しく説明。骨のレプリカや港川人が食していたとされる貝の実物が登場すると「おー!」という声があがり、児童たちは興味津々の様子。




平尾台、洞窟熟成焼酎を蔵出し(2010/11/17 毎日新聞より入手) 
平尾台の地下350メートルで熟成/まろやかな口当たりの焼酎を「蔵出し」

 日本有数のカルスト台地、北九州国定公園内の平尾台(北九州市小倉南区など)で17日、大理石洞で熟成させた麦焼酎の蔵出しがあった。07年に造られた四合瓶(720ミリリットル)約350本が、段ボール箱に入れて次々と運び出された。
 市の第三セクター、ハートランド平尾台によると、洞窟(地下約350メートル)内の気温は年間を通じて16度前後で、焼酎の熟成に最適。地元の無法松酒造の協力を得て05年から製造している。商品名の「青龍王(せいりゅうおう)」は、近くの鍾乳洞「青龍窟」にちなんで名付けられた。
 福智山系の伏流水を使った香ばしい風味とまろやかな口当たりが特長。12月1日から3月末までは3000円で、三セクが運営する平尾台自然の郷や無法松酒造直売店、市内の百貨店などで販売する。問い合わせは、自然の郷(093−452−2715)。




松竹版「八つ墓村」をロケ地:満奇洞で上映(2010/11/14 山陽新聞より入手) 
「八つ墓村」ロケ地で上映

 作家横溝正史(1902〜81年)原作で、岡山県が撮影の舞台となった映画「八つ墓村」(故・野村芳太郎監督)が13日、ロケ地の一つ、新見市豊永赤馬の県天然記念物・満奇洞で上映された。鍾乳洞内という神秘的な雰囲気の中で、ファンらが名作を味わった。
 メーンロケ地の広兼邸(高梁市成羽町中野)など4ヵ所を巡るバスツアーの一環。岡山、倉敷、横浜市などの32人が参加した。
 気温は年中14度前後とひんやりした洞内。県内で撮影された部分を中心に上映され、登場人物が殺害される場面などで、頭上をコウモリが飛び交った。倉敷市児島田の口、藤原琴恵さん(70)は「映画の世界観がより強調され、以前に見たよりも恐ろしかった」。
 ツアーは横溝が1945年から3年半、倉敷市真備町地区に疎開したことから、市や県備中県民局の実行委が企画。主人公の名探偵・金田一耕助と同じはかま、マント姿の案内役によるロケ地解説もあった。




富山県黒部峡谷の鍾乳洞、総延長100m級に(2010/11/13 北日本新聞より入手) 
鍾乳洞全長100メートル 黒部峡谷、洞窟奥に広大空間 

 鍾乳洞が相次いで見つかっている黒部峡谷の鐘釣(かねつり)周辺で、これまで全長35メートルと考えられていた峡谷最大の鍾乳洞の奥に広大な空間があることが、12日までに富山大理学部の柏木健司准教授(洞窟地質学)の調査で分かった。全長は約100メートルに上り、数百年以上前のものとみられるニホンザル5匹の骨も新たに発見された。同日も現地調査し、洞窟内の土砂や動物の骨を収集した。

※一部抜粋。

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7/18 富山県黒部峡谷で鍾乳洞を確認





龍泉洞、照明リニューアルで休洞(2010/11/9 入手) 
 岩手県下閉伊郡岩泉町の観光洞「龍泉洞」は、洞内環境改善と安全対策強化のため、 LEDへの洞内照明全面改修工事で、2011年1月4日から3月18日まで一時休洞するこ とになった。
 この期間、「龍泉新洞科学館」は無料で見学することができる。




福山雅治×東芝レグザブルーレイのCM第8弾は「鍾乳洞の奇跡」篇(2010/11/3 入手)
 福山雅治の出演する東芝レグザブルーレイのTVCM「鍾乳洞の奇跡」篇が、11月3日よりオンエアとなった。
 このテレビコマーシャルは2008年から続くシリーズ第8弾。水没した鍾乳洞のなかをマンタが泳ぐという幻想的な作品に仕上がっている。




氷渡探検洞が閉洞(2010/11/1 入手)
氷渡探検洞の洞口 岩手県下閉伊郡岩泉町のガイド式観光洞「氷渡(すがわたり)探検洞」が、11月1日付で閉洞となった。
 洞内探検者への安全確保対策が充分でないこと、費用対効果の問題、土地境界等の問題(土地所有者から管理を委託 された団体が、私有地としている場所に立入禁止看板を設置)が閉鎖の理由。
 「氷渡探検洞」は1993年、岩泉町による国内初の無照明ガイド式の観光洞として営業開始。その後、第3セクター:株式会社岩泉総合観光に経営が移っていた。

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6/10 氷渡探検洞、11月に閉洞の方針





秋吉台で漢字パフォーマンス(2010/10/31 産経新聞より入手)
書と音楽がコラボ 秋吉台でパフォーマンス

 同じ意味の漢字と英単語を組み合わせた「英漢字(ええかんじ)」を考案した山口県出身の書家、国重友美(くにしげ ともみ)さんが30日、国内最大のカルスト台地・秋吉台(美祢市)で書のパフォーマンスを披露した。
 今夏の水害で市内のイベントが相次いで中止になったため、市の観光アドバイザーを務める国重さんが「美祢を元気に」と企画。親交のあるミュージシャンに声をかけ、書と音楽のコラボレーション(共演)が実現した。
 雄大な秋吉台を背景に、歌声が響く中、国重さんは大きな2枚のパネルに漢字の「風」をアルファベットの「wind」で表現した英漢字や、そばで熱唱するミュージシャンの横顔、歌詞の断片などを躍動感あふれる筆遣いで書き上げ、「大自然に書と音楽が溶け込んだ。来年もぜひやりたい」と手応えを感じていた。




南ア、ブロンボス洞窟の石器は高度技術(2010/10/29 AFP通信より入手)
高度な石器作り、起源は欧州ではなく7万年前のアフリカ

【アメリカ合衆国・ワシントンD.C.発】
 約2万年前に欧州で発明されたと考えられていた石器の作り方を、約7万5000年前の先史時代にアフリカ南部に住んでいた人類がすでに行っていたとする論文が、29日の米科学誌サイエンス(Science)に掲載された。
 「押圧剥離」という石器製作法は、動物の骨などを用いて石片の縁付近を押圧し、先端をとがらせて槍先端部を作る高度な技術。約2万年前に欧州で発明されたというのが定説だった。
 ところが、南アフリカのブロンボス洞窟(Blombos Cave)で発掘された約7万5000年前(中石器時代)の石器を分析した米コロラド大学ボルダー校(University of Colorado at Boulder)の研究チームは、この石器が押圧剥離により製作されていたことを突き止めた。
 論文を共同執筆した同大自然史博物館の学芸員、パオラ・ビラ(Paola Villa)氏によると、押圧剥離は、槍先や石包丁といった両面石器を製作する上で、鋭さ、厚さ、形状などの微妙な調節に向いている。
 研究チームは、押圧剥離がアフリカ南部に起源を持つとの仮説を実証するため、ブロンボス洞窟から発掘したシルクリート石の槍先端部と見られる石器を、同じ場所から採取したシルクリート石を加熱、押圧剥離して実験的に製作した複製品と比較分析した。その結果、類似点が見られたことから、発掘された石器が押圧剥離により製作されたと結論づけた。
 研究チームは、押圧剥離はアフリカで発明され、その後欧州、オーストラリア、北米へ広がっていったと推測している。




米国洞穴3D映画「サンクタム」の予告編解禁(2010/10/29 入手)
 アメリカ映画「サンクタム(原題:SANCTUM)」の予告編がオフィシャルサイトhttp://www.sanctummovie.com/にて公開となった。
 本作品は、地球上で最も大きく、最も美しいといわれる洞穴を調査する探検隊が帰路を断たれ、そこから無事生還できるのかというアドベンチャー・スリラー。当初は海洋アドベンチャーと報道されていたほど、ケイブダイビングによる緊迫した脱出劇が見どころのひとつ。
 製作総指揮は「アバター」のジェームズ・キャメロン。 監督は「男たちの戦場」のアリスター・グリアソン。出演は「ヴァン・ヘルシング」のリチャード・ロクスバーグ、TV出身のリス・ウェイクフィールド、「ファンタスティック・フォー 超能力ユニット」のヨアン・グリフィズほか。
 本国では2月4日公開。日本公開は4月(予定)。




河内の風穴、新種の微小甲殻類を発見(2010/10/28 京都新聞より入手)
「河内の風穴」で新種の微小甲殻類発見

 滋賀県指定天然記念物の鍾乳洞「河内の風穴」(多賀町河内)などで、県立琵琶湖博物館(草津市)の研究グループが新種の微小甲殻類を発見した。同グループは「琵琶湖から地下水をたどって進入してきた可能性もあり、琵琶湖と周囲の洞穴との生態系の関係を知る上で貴重な発見」としている。
 新種の大きさは0.45oで、風穴などの水たまりの底に生息していた。これまでに世界最古の古代湖バイカル湖とヨーロッパのバルカン半島の洞穴で計6種確認されている甲殻類モラリオプシス属の仲間。6対の脚があり、脚の付け根に生える毛の数から新種と判断した。
 河内の風穴は、まだ全容が明らかになっていない日本有数の鍾乳洞。現在明らかになっているだけで全長6,800mと、全国4位の長さになる。
 調査は昨年9〜10月に計2回、河内の風穴と約1キロ離れた権現洞(同町河内)で行った。風穴では入り口から約300m、権現洞では入り口から60〜80mにある水たまりなどから試料を採取した。
 持ち帰った試料を光学顕微鏡で調べ、新種を発見。12月発行の日本動物分類学会の学会誌に論文が掲載され、新種と正式に認定される。 研究グーループの代表マーク・グライガー上席総括学芸員は「これまで未知の領域が多かった河内の風穴の生態系を調査した意義は大きい」とする。




新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴の大半を残す見解(2010/10/27 八重山毎日新聞より入手)
記録的大雨で雨水流出、調整池の拡張補強が必要 新石垣空港建設地元連絡会議

 第3回新石垣空港整備事業地元連絡会(会長・石垣雅好石垣市新空港建設推進課長)が26日午後、八重山合同庁舎会議室で開かれ、19〜23日の大雨で建設現場中央部浸透池から周辺の畑・海域へ雨水が流出したことが報告された。今回のように10年確率規模で算定した雨量を超えた場合の対応が難しいことから、新石垣空港建設事務所では調整池を高くして貯留容量を増やすなどの対応で工事を進めることにしている。
 今回、雨水が流出した浸透ゾーンTは10年確率規模で算定した1日雨量259.4o、3日雨量352.6o、5日雨量369.9oに対応できる計画で整備されている。
 19〜22日の3日間では石垣島地方気象台で536.0o、真栄里観測所で533.0oの雨が観測され、浸透ゾーンの許容量を大幅に上回ったため、雨水の流出があった。
 連絡会では畑への流出に伴う地権者への補償や今後の対応について委員から指摘があり、同事務所では「草地への流入もあることから、地権者を含めて話を進めている」と報告。
 今後の対応については「次に同様の雨が降った場合は現状では対応できない。現場内の調整池を大きくしていくことと、農道側の低い個所をかさ上げし、補強していきたい」と答えた。
 白保竿根田原(さおねたばる)洞穴遺跡の保存については、航空法で制限されている制限(転移)表面に一部かかっていることから、同事務局では「一部、改変に伴ってなくなる部分を記録保存している。基本的に残す方向で調整しており、将来調査したい人がいれば、発掘作業ができるような状況にして残す」と答え、遺跡の大半を残す見解を示した。
 また、白保海域で赤土などの含有量(懸濁物質含量・SPSS)が年々高くなっていることがWWFジャパンから報告され、委員からも「降雨後、轟川の赤土汚染度は10年前と変わらないので、早急に(轟川に)ろ過装置を設置してほしい」と要望があった。

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あぶくま洞、暗闇体験イベントを開催(2010/10/27 時事通信より入手)
あぶくま洞で、暗闇探検イベント

 福島県田村市の鍾乳洞「あぶくま洞」では、照明を消して暗闇の中を探検するイベントが開催されている。参加者は懐中電灯の明かりだけで洞内を歩きながら、ポイントに設置されている文字を組み合わせてキーワードの完成を目指す。
 普段の洞内では、約8,000万年の歳月をかけて造られた鍾乳石などがライトアップされ、幻想的な世界が広がっているが、今回のイベントは、あぶくま洞が発見された当時のような暗闇を体験できる貴重な機会となっている。
 イベントは1日12組限定で参加でき、11月27日までの毎週土曜日に開催する。予約できるのは、県観光物産交流協会が配布しているクーポン券「ふくぱす」加盟店に宿泊する人が対象だが、予約状況次第では、一般の観光客も参加可能だ。
 4ヵ所のポイントに設置された文字を組み合わせ、無事にキーワードを完成させた参加者には、記念品と制覇証を贈呈。9日のイベントに参加した新潟県の男性は「初めてあぶくま洞に来たが、想像以上に楽しかった。照らされた鍾乳洞も見たいので、また遊びに来たい」と話した。企画したあぶくま洞管理事務所は「温度が低い鍾乳洞は『夏に訪れる場所』というイメージが強いため、季節によって観光客数に変化が出る。秋から冬にかけて実施するこのイベントをきっかけに、観光客の増加につなげたい」としている。




中国、ジーレン洞窟で現生人類の人骨を発見(2010/10/26 ナショナルジオグラフィックニュースより入手)
アフリカ以外で最古の現生人類を発見

 中国南部で驚くべき化石人骨(アゴの骨)が見つかった。現生人類がアフリカを出た時期が、定説より大幅にさかのぼる可能性がある。
 2007年、広西チワン族自治区の崇左市(すうさし)のジーレン(Zhiren)洞窟で人骨は発見された。下顎骨は先端が突出しており、はっきりと現生人類の特徴を備えている。しかし注目すべきはその年代だ。中国でこれまで最古とされてきた現生人類(ホモ・サピエンス)の化石よりさらに6万年もさかのぼるという。
 研究共著者でアメリカ、ミズーリ州セントルイスにあるワシントン大学の人類学者エリック・トリンカウス氏は、「約10万年前の化石で、アフリカ以外で発見された最古の現生人類だ」とコメントしている。
 これまで、ホモ・サピエンスの出アフリカは約6万年前が定説だった。その後、世界中で初期人類ホモ・エレクトスやホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人)などと置き換わるのに、それほど時間はかからなかったと考えられてきた。
 中国で見つかった早期現生人類の化石は、人類の移動の歴史を大幅に塗り替えるかもしれない。また中国の現生人類は5〜6万年間も別のヒト属と混在し、異種交配が行われていた可能性さえある。
 加えて、解剖学的に「現生」に属する人類は、人間らしい活動を始めるかなり以前に中国へたどり着いていた可能性も示唆されている。例えば、物や人、出来事をビーズや描線などで表現する「表象的思考」は人間の特性であるが、中国の考古学的資料でその特性が確認できるのは約3万年前だ。
 ハワイ大学の人類学者クリストファー・バエ(Christopher Bae)氏は、今回の研究を受けて次のようにコメントしている。「出アフリカの時期に関するこれまでの定説は、主に遺伝学的証拠に基づいている。新発見のアゴの骨はその定説に別の側面から挑戦状を叩きつけた。年代がはっきりしており、ほぼ現生人類と見て間違いない証拠も備えている」。
 一方で、アメリカにあるウィスコンシン大学マディソン校の人類学者ジョン・ホークス氏は次のような見解を示している。「中国の洞窟からはアゴの骨と3本の臼歯しか見つかっていない。しかも現時点では、ネアンデルタール人の骨である可能性も残されている。人類の移動の歴史に関する再考の必要性は、今後の展開次第だろう。個人的には研究チームの主張に賛成だが、もっと証拠が欲しい。化石からDNAを抽出できればいいのだが」。
 研究の詳細は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌オンライン版に10月25日付けで掲載されている。




第7回秋吉台カルストウォークが開催(2010/10/25 山口新聞より入手)
1200人が参加しカルストウオーク 雨の秋吉台を散策

 日本最大のカルスト台地、秋吉台と秋芳洞を舞台にした第7回秋吉台カルストウォークが24日、美祢市秋芳町秋吉の市営駐車場を発着点に開かれた。雨が降り続くあいにくの天候となったが、山口県内外から約1200人が参加した。同実行委員会主催、山口新聞社など後援。
 秋吉台が観光地だけでなく生活の一部になっていることを知ってもらおうと、今年からドリーネ耕作地を通る順路が設定された15kmコースは雨のため中止 に。5kmと10kmの2コースがあり、参加者は時折激しく打ちつける雨の中、石灰岩が点在するカルスト台地を歩いてゴールを目指した。
 初めて参加したという山陽小野田市の男性(22)は「15kmが歩けず残念だったが、ほかの参加者と皆で歩いているので、話をしたりして面白かった」と話した。




中国、福建省のカルストで陥没事故(2010/10/25 人民網より入手)
福建省竜岩市新羅区適中鎮で陥没 6人が行方不明

【中華人民共和国発】
 福建省竜岩市新羅区適中鎮洋東村下坂で19日11時30分ごろ、突然地面のカルストが陥没する地質災害が発生、作業員6人が行方不明となった。21日午後2時30分時点で、救出作業はまだ続けられている。陥没は長さ約50m、幅約45mにわたって起こり、目測で深さ25から28m程度が確認っできる。周辺の石灰石鉱で現場探査と分析を行った専門家によると、陥没した地面の地表のカルスト発育地区は層状の「開口」型の半分埋まった洞窟で、地表水と地下水の長期間にわたる作用の下で自然に陥没したと いう。現場の作業員によると、坑内には6人の作業員がおり、行方不明になっている。竜岩市は市の内外から300人以上の区や鎮の幹部、消防隊員、武装警 察、民兵を集めて救援隊を組織し、3交代制で救援作業を実施している






新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴をマスコミに公開(2010/10/20 八重山毎日新聞より入手)
白保竿根田原遺跡「更新世」付近に未発掘の人骨

 骨から直接年代を測定したケースとしては日本最古となる2万年前の人骨が見付かった白保竿根田原(さおねたばる)洞穴遺跡の調査の様子が19日午後、報道機関に公開された。2万年前の人骨が見付かった更新世の層の近くには、人の指の骨が未発掘の状況で露出していたほか、人が生活していたと見られる遺物の発掘が下田原期(紀元前4,000〜3,500年前)より古い層で続けられ、学術的な価値の高さをうかがわせた。
 同遺跡は新空港の滑走路の北西側に隣接するところにあり、県埋蔵文化財センターが8月から調査。調査は地表部分から徐々に掘り下げる方法で行われており、今回の調査では更新世の層には到達しないまま、10月中に終わる見通し。
 同遺跡は当初、付近から遺物を含んだ土が流れ込んだものと考えられていたが、8月からの調査によって、地表から深さ3mの土壌に少なくとも4つの層が含まれていることが分かっている。
 このうち、下田原期より古いとみられる層では、人の頭の骨や脚の骨、イノシシの骨、「すり石」と呼ばれる石器が同じ場所から見付かっており、この日は詳しい測量を行う様子が公開された。
 県埋蔵文化財センターの片桐千亜紀専門員は「遺物がどこからか流れ込んだのではなく、平らに、面的に出てくるということが重要」と話し、一定の広がりのある場所に人が暮らしていたとみられる痕跡が見付かっていることを重視していることを説明した。
 また、人が火を使ったと見られる場所も公開。500年前と見られる炉の跡について、県立博物館・美術館の藤田祐樹専門員は「人が火をたくことができるスペースがあったと考えられる。岩かげで、ある程度乾燥している場所だったと推測することができる」と説明した。 調査では、この炉の跡が見付かったことから、その近くを掘り下げる作業も行っており、そこからは人が火を使ったとみられる、黒い層がみつかっている。3,200年前とみられる。

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仏国、ケイブダイバーの死と謎(2010/10/19 Techinsightより入手)
SOSの合図は一体誰が?洞窟潜水探検家、水死体で発見される。

 海底地図って、誰がどうやって作ったんだろうとか、鍾乳洞を最初に発見した人は誰だろうと想像をめぐらせたことは、きっと、誰しも一度はあるに違いない。誰も足を踏み入れたことのない未知の世界を探検するには好奇心以上に、勇気と体力が必要だ。そのような世界の自然発見に貢献してきたフランス人の洞窟潜水探検家が、アルデシュ県の海底洞窟を探検中に崩落事故に遭い、夢半ばにしてこの世を去ってしまった。
 崩落現場から70m、洞窟の入り口から780mの場所で、45歳の洞窟探検家は息を引き取った。その分野で世界的にも有名だった彼が、難度の高いゾーンの水中洞窟で行方不明になったというニュースを受けて、ヨーロッパ各国からボランティアの洞窟潜水探検家が集まった。一般の地上での救出とは違って、水中洞窟では、特別な技術と知識を必要とするため、消防署や警察ではなく、探検家がボランティアとなって、行方不明者の捜索をするのである。
 救助で潜ったボランティアの英国人2人が事故発生から8日後、また、壁伝いに生存のシグナルを受けたと思われてからわずか数時間後に、彼の遺体を発見したのである。救出が1分1秒を争う時間との闘いとはまさにこのようなことであるとその日、フランスのメディアは伝えた。残された家族や友達、救助に来ていた人達にも、悔いが残って止まないのではないだろうかと。しかし、現実は違っていたのだ。彼が事故当時に所持していた水中パソコンをその後調べたところによると、事故2時間後に彼は既に溺れ死んでいたと、17日日曜日に報告されたのである。
 この壁伝いの生存シグナルはその当時、メディアでも彼自身と報道されていた。それは、捜索を開始してからちょうど1週間が経った時、地下のある特定の壁からコンコンというノックが聞こえた。そこは反対側から、そのゾーンの水中の洞窟の地図を作るために潜っていた彼が、洞窟を潜っている際、土砂崩れにあって、押し流された場所と想定できた。おそらく、その部分だけ、水位が下がっていて唯一避難できる場所だったに違いないと捜索隊は思ったのである。ちなみにそのノックの音は、閉じ込められた彼が救いの手を求めているものだったと言う。というのも、捜索隊が2回叩くと「コン」と1回の返事、探検家の緊急合図に使われているこの「ノック」での会話で、SOSの合図を送るとまた「コン」と1回の返事。間違いなく彼が壁の向こう側にいると確信した救助隊。もう少しで助けに行くから頑張ってくれという願いも虚しく、その数時間後に彼は水死体で発見された。現実には彼はその時点で既に亡くなっていたということを知ると、そのノックの相手は一体誰だったのだろうかと疑問が残る。その答えを知っている人は誰もいない。
 チリの鉱山落盤事故で2ヶ月以上も地下約700mの場所に閉じ込められていた33人の作業員が全員無事に救出されたニュースは、世界中の人々に、どんな境遇でも希望を持つことの大切さと生命の尊さを教えてくれた。フランスでは、8日間行方不明になっていた洞窟探検家が同じ週に残念ながら水死体で見つかってしまったのである。空の見えない地下で1人で救助を待つ心細さ、酸素が足りなくなる危険、ゴールのない迷路をさまよう絶望感、家族との別れなど、この探検家が命を絶つまでの2時間、どのような気持ちでいたのかと考えると胸が痛くなる。
 そもそも、洞窟探検家や洞窟潜水探検家は、誰もが簡単になれるというわけではなく、洞窟の調査や探検をするには、各国で研究されて世界的に統一された基礎知識や技術を学び、測量図がありライン整備のされたケイブシステムなどで訓練を積み重ねた技術者のみが認められる。さらに精神力、専門的な知識と技術、特殊な器材、鍛え上げられた肉体が必要とされるのは当然のこと、時には、ドライケイビングやクライミング、登山などの技術も必要になる。つまりここで言う探険とは、しっかりと計画、計算された状態においてのみ可能であり無謀な冒険とは全く異なり、事故は防げなかったのであるという。 洞窟潜水で得たデータを基にして、各種専門分野の学者と共に調査活動を行なっている彼らの努力のおかげで、今までに数々の鍾乳洞や洞窟が発見され、一般に公開されるようになった。しかし、彼らの探検は常に危険と隣り合わせなのである。




幽鬼洞、見学会を実施(2010/10/18 読売新聞より入手)
幽鬼洞の神秘 見学会で満喫 大根島

 松江市・大根島の溶岩洞窟「幽鬼洞」(国指定特別天然記念物)の見学会が17日行われ、参加した約20人が洞内を一周した。
 大根島は島全体が火山で、流れる溶岩の外側が固まり中が空洞となって溶岩洞窟ができた。幽鬼洞は一周約100メートルの環状。洞内は雨水や地下水がたまり、ひざ下程度の水がある場所がほとんど。内部の温度は年間通じて15度前後に保たれている。
 見学会は地元の遅江地区自治会が主催。日本洞窟学会員、門脇和也さん(55)の案内で参加者らは中に入り、懐中電灯の明かりだけを頼りに進んだ。天井が高さ50センチほどの「背(せご)すり」では体をかがめ、一人ずつそろりそろりと通った。
 入り口付近の天井には、放線菌がハート形に生えている「パワースポット」があり、洞内一巡を終えた参加者らも手を合わせた。

※「幽鬼洞」は観光洞であったが、洞内崩落という理由から2000年より一般公開停止となっている。




新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴の更新世層調査は先送りに(2010/10/16 八重山毎日新聞より入手)
白保竿根田原洞穴「更新世」調査先送り

 骨から直接年代を測定したケースとしては日本最古となる2万年前の人骨が見付かった白保竿根田原洞穴の調査は、2万年前の人骨が属する更新世と呼ばれる時期の地層を調査しないまま終結し、同洞穴の更新世に関する調査は先送りされる見通しとなった。
 8月から10月までの計画で行われてきた調査では、より浅い部分で多数の出土品が見付かり、更新世とみられる層に至ることができなかったため。
同調査は「南西諸島における更新世の古環境や人類などの復元を目指し、遺跡の情報を最大に回収すること」が目的。
 このため、15日に市内で開かれた第2回白保竿根田原洞穴総合発掘調査委員会(委員長・馬場悠男国立科学博物館名誉研究員)の2日目の会合では、委員から「更新世の土に触れなくても、目的達成といえるのか」(米田穣東京大学生命科学研究系准教授)として調査の継続を求める強い意見が出たが、調査を担当している県埋蔵文化財研究センターでは調査継続に必要な予算を確保する見通しを示せなかった。
 同委は最終的に「洞穴を現場保存し、最低限、調査が可能な状態にしておくよう主張したい」(馬場委員長)と要望し、今回の調査で更新世の層が調査できなかったとしても、今後の調査が可能な状態にして同洞穴を保存するよう求めた。
 同洞穴は新空港用地内にあり、滑走路の北西側に位置する。
 同センターでは今後、同洞穴の上部を階段状に削り、調査者が航空機の運航に支障なく作業できるような状態を確保したうえで、砂などで覆って保存したい考え。県空港課などとの調整も続ける。

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石垣島の地下水系で絶滅危惧種チカヌマエビを発見(2010/10/13 八重山毎日新聞より入手)
絶滅危惧種チカヌマエビ、石垣島でも発見

 琉球列島の洞窟地下水域に生息している甲殻類の研究をしている琉球大学非常勤講師の藤田喜久氏(37)がこのほど、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種UI類に指定されているチカヌマエビを発見した。
 藤田氏は2009年8月から石垣島白保の民家にある井戸と石垣島北東部にある洞窟地下水域で調査を続けており、チカヌマエビはそこで見つかった。
 チカヌマエビはこれまでに石垣島で見つかっておらず、今回が初めての記録となる。また、国内で初めて抱卵のメスも採集され、その飼育実験で世界で初めて幼生のふ化にも成功した。 これらの成果は、11月12〜14日に琉大で開催される日本甲殻類学会で発表される。今月14日には、石垣島における追加調査が白保小学校の児童らも参加して行われる。




墨国、結晶の洞窟の微生物の謎(2010/10/13 ナショナルジオグラフィックニュースより入手)
“結晶の洞窟”で発見された微生物の謎

 巨大な結晶の柱があらゆる方向から突き出すこの場所は、通称「結晶の洞窟」と呼ばれる地下洞窟の内部である。見た目とは裏腹に洞窟内は高温多湿で、冷却スーツを着用しなければ長時間の作業は難しい。そんな過酷な環境の中で続く調査から、最近新たな事実が判明してきている。
 “結晶の洞窟”は、メキシコ、チワワ砂漠にあるナイカ鉱山の地下およそ300メートルに広がる洞窟群の一部である。この洞窟群には元々高温の地下水が満ちていたが、現在は銀や亜鉛などを効率的に採掘するため工業用ポンプで排水している。
 洞窟の高さは2階建ての建物ほどで、広さはフットボールコート程度。石膏の結晶でできた巨大な柱が、天井や床、側面から無秩序に突き出している。支えを持たない自立結晶としては世界最大級の大きさだ。混沌の世界を絵に描いたような光景だが、個々の結晶は“自形”と呼ぶ結晶本来の鋭い幾何学的な形状をしている。
 アメリカ、オハイオ州にあるマイアミ大学の鉱物学者ジョン・ラコバン(John Rakovan)氏によると最大の特徴は、巨大でありながら輝く宝石のような印象を与える点にあるという。
 「一般に結晶は巨大化すればするほど、本来の形が失われて岩のようになる。“結晶の洞窟”が発見されるまで、これほど大きな結晶が完全な自形を保つことは不可能だとされていた」。
 一見すると巨大な氷柱のようにも見えるが、地下のマグマだまりから漏れ出る過熱空気にさらされているため大変熱い。洞窟内も温度48度、湿度90%と過酷で、冷却スーツを着用しなければわずか30分で死に至ることもあるという。
 アメリカ、ニューメキシコ工科大学で宇宙生物学と洞窟科学を研究しているペネロープ・ボストン氏は、「魅惑的であると同時に恐ろしい環境でもある」と語る。
 巨大な鉱物結晶が織り成す光景には思わず目を見張るが、「結晶の洞窟」ではそれ以上に興味深い事実も見つかっている。2008年ボストン氏らの科学者チームが調査した際、結晶内の微小な空洞に微生物が生息しているのを発見した。
 また、別のチームと共に再び調査に向かった2009年12月には、前回の調査以降にできた水たまりの中からバクテリアとそれをエサにするウイルスの採取に成功した。特にウイルスは水1滴に2億個も増殖していたことがわかっている。
 さらに驚くべきことに、洞窟内で採取したバクテリアのDNAを分析したところ、南アフリカやオーストラリアの洞窟、海底の熱水噴出孔など世界各地の苛酷な自然環境に生息する微生物と近縁関係にあると確認されたのだ。
ボストン氏は、「現在われわれは、似たような環境に生息する微生物に注目している」と話す。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学の生物学者で2009年の調査に参加したカーティス・サトル(Curtis Suttle)氏によると、距離的に互いに遠く離れた微生物間にDNAの類似性が認められることは極めて不思議だという。
 「メキシコのナイカ鉱山と、ギリシャの熱水噴出孔や南アフリカの地下金鉱の微生物が、なぜ近縁種なのか? もっとも、南アフリカとメキシコが地下で洞窟や水脈によってつながっているとすれば話は別だが」。
 地下のバクテリアに地球規模のネットワークが存在するとは途方もない発想だが、中には「結晶の洞窟」と火星など他惑星との間に相関関係があるのではないかと考える科学者もいる。 ニューメキシコ工科大学のボストン氏は、火星の地質が地球よりも全体的に安定している可能性を認めつつも次のように述べる。「地熱活動によって形成され、液体の水が存在し、かつ化学的に還元されたガスが地中から噴出して生命の栄養源になっている。“結晶の洞窟”と同じような場所が火星にも存在しないと誰が断言できるだろうか」。




あぶくま洞、針状甲球体の鍾乳石を発見(2010/10/10 読売新聞より入手)
栗みたいな鍾乳石、あぶくま洞で発見

 NPO法人日本洞穴探検協会(本部・千葉市)は8日、福島県田村市滝根町のあぶくま洞内で、新種とみられる鍾乳石を発見し、「あぶくま石」と命名したと明らかにした。
 あぶくま石は今年9月中旬までに、洞内の最奥部にある「リムプール」と呼ばれる鍾乳石の水たまりから、約60個発見された。直径約2〜5pの球状か楕円状で、内部に白い約5o前後の核があり、薄茶色の針状の結晶で覆われている。
 多くの鍾乳石は、内部が年輪のような構造になっているが、あぶくま石は、核の部分から直接針状の結晶が外に向かって成長しているのが特徴。水中の結晶は転がりながら成長し、表面が丸く削れるのが通常で、針状の結晶が残るのも珍しいという。 同会と共同調査した独立行政法人産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は、この鍾乳石を「針状甲球体」と分類している。同会は「同種の鍾乳石を記録した論文はなく、世界的にも珍しい」としている。




帝釈峡、遊歩道復活の署名活動へ(2010/10/10 読売新聞より入手)
「帝釈峡」遊歩道通行止め

 神石高原町と庄原市東城町にまたがり、新緑や紅葉とともに渓谷美が楽しめる帝釈峡で、約6kmの遊歩道のうち、中ほどの1.7kmが14年にわたって通行止めのままとなっている。迂回路はあるものの、傾斜がきつくて眺望も今ひとつといい、住民らが遊歩道復活を求めて署名活動を始めた。
 9月下旬、地元商店主らでつくる神龍湖振興研究会=榧木(かやのき)晃会長(31)、12店=のメンバーや町議ら約20人が県の許可を得て通行止め区間を視察するのに同行した。そこかしこにある落石や倒木を避け、伸びきった雑草をかき分けて進むと、石灰岩の天然橋・雌橋(めんばし)や、その名の通り数本の細い糸を垂らしたような水の流れが特徴の素麺(そうめん)滝など、見所が次々に眼前に現れる。「子どもの頃は自転車で見に来たのになあ」。参加者からため息がもれた。
 遊歩道は神龍湖と帝釈川に沿い全長約6km、1974年に完成。雌橋、素麺滝に加えて、長さ約90mの天然橋・雄橋(おんばし)や鍾乳洞・白雲洞などの間近を通るルートで人気だった。しかし、周辺は崩れやすい石灰岩質で、落石が多発。県は96年10月、1.7kmの区間を通行止めとした。2000年に2.5kmの迂回路が完成したが、川から距離があるため渓谷は見渡せず、高低差約150mの急坂もあって、歩きにくいという。
 近くの土産物店では遊歩道の通行止め後、8割近くも客が減ったといい、店主は、「『遊歩道で渓谷散策が出来なければ意味がない』と観光客から苦情を言われたこともある」という。近くの旅館「養浩荘」の役員山田陽次さん(33)も「遊歩道通行止めの影響で旅行会社のツアーが減少している」と指摘する。
 遊歩道の復旧工事には約12億円かかるといい、県自然環境課は「予算確保は困難」という。一方、県観光課は観光振興の観点から、住民の動きを歓迎。「実現可能性が高い復旧案が出れば支援を検討したい」としている。
 榧木さんらは遊歩道の復旧、整備を求めて町民や観光客に署名を呼び掛けている。集めた署名は同じ内容の請願書とともに、年内にも町議会に提出。11年には、県の許可を得た上で、復活に向けて通行止め区間で清掃を始めたいとしている。 「地元の熱意を示し、何とか復旧を実現させたい」。紅葉のシーズンを迎え、榧木さんらの活動にも力が入っている。




氷渡洞、立方体型の鍾乳石を発見(2010/10/7 岩手日報より入手)
世界初の単構造結晶 岩泉・氷渡洞の鍾乳石

 岩泉町安家の氷渡洞(総延長約6,000m以上)で昨年確認された立方体の鍾乳石ケイブ・キューブ(1辺は5〜8o)が、世界初の単結晶構造のケイブ・キューブであることが分かった。NPO法人日本洞穴探検協会(本部千葉市)と独立行政法人産業技術総合研究所(茨城県つくば市)が共同で詳細な解明を進めている。今回の発見は、鍾乳石の形成過程を解き明かす貴重な資料として注目される。
 新発見のケイブ・キューブと確認したのは、同研究所の丸井敦尚地下水研究グループ長(52)。研究は約1年前からスタート。キューブの一部を切り取り、顕微鏡で内部構造を調べたところ、炭酸カルシウムからなる方解石の単結晶構造であることが分かった。
 これまで報告されていたケイブ・キューブは炭酸カルシウム素材だが、砂粒など結晶化の種を核に持つ層状構造だった。個々のキューブは球形で、成長により隣接したキューブと摩擦を起こすことで立方体になるとされている。 今回のケイブ・キューブはそのような核を内包しておらず、はじめから立方体だったとみられ、構造は大きく異なる。




第23回日本鍾乳洞サミットが開催(2010/10/7 入手)
 日本観光鍾乳洞協会による第23回日本鍾乳洞サミットinひだ高山が7日、岐阜県高山市内で開かれた。
観光洞「飛騨大鍾乳洞」が市内にあることから開催されたもので、「地域を活かした観光事業の拡大をどう図るか」をテーマに、日本観光鍾乳洞協会に加入する岩手、福島、山口など1都8県の自治体、運営団体関係者が集まった。
 岐阜大学教育学部の小井土由光教授が「岐阜県地域の鍾乳洞とその地質学的背景」と題して講演を行った。




七ツ釜鍾乳洞、ミニ提灯型キーホルダー発売(2010/10/6 入手)
 長崎県西海市の観光洞「七ツ釜鍾乳洞」では、ミニ提灯型キーホルダーを発売した。とってもかわいくて運気もあがるとのこと。受付け窓口にて販売。価格は税込420円。




水中洞穴写真家ウェス・C・スカイルズ氏死去(2010/9/30 入手)
 水中洞穴写真の第1人者であり、探検家としても知られるウェス・C・スカイルズ(Wes C. Skiles)氏が7月21日、アメリカ・フロリダ州ボイトンビーチでの潜水中に死去した。52歳。
 スカイルズ氏は1958年、フロリダ州生まれ。ナショナルジオグラフィックへの写真投稿ほか、水中でのドキュメンタリー映画の撮影、監督などを行っていた。
 ナショナルジオグラフィック日本版への写真投稿は次の通り。1995年9月号/地底1500メートルの大洞窟に挑む、1999年3月号/北フロリダの不思議な泉、2010年8月号/水中洞窟 隠された「過去」、ほか。




インドネシア、ボルネオの洞窟で新種のウデムシ発見(2010/9/29 ナショナルジオグラフィックニュースより入手)
新種のウデムシ:ボルネオ島で発見

 コオロギを捕食する新種のウデムシ。体長は1cmほどで、今回公表された4種類の新種のウデムシの1つ。これらの新種はいずれも、2004年にボルネオ島のインドネシア領内で発見された。
 ウデムシは、クモやサソリの仲間ではあるが別種の節足動物である。第一脚はムチのように長くしなやかに進化し、触角の役割を果たすほか、扁平な体、左右に大きく張った捕食用の器官(触肢)など、奇抜な特徴をいくつも備えている。触肢には鋭いトゲが並び、まるで鎌のようだ。
 ジャカルタにあるインドネシア科学研究院の生物学者で調査チームのリーダーを務めたカヒヨ・ラフマディ(Cahyo Rahmadi)氏によると、ウデムシはおよそ4億年前のデボン紀から世界中の熱帯に生息してきた。しかし存続している種は比較的少なく、今では小さな洞窟で生き延びているだけだという。
 ボルネオ島では最近、石炭や石灰石の採掘計画が持ち上がり、貴重なウデムシ達に危険が迫る可能性をラフマディ氏は指摘している。




墨国、洞窟で新種のサンショウウオ発見(2010/9/25 AFP通信より入手)
幻の両生類3種、生息していた メキシコとアフリカで再発見

【フランス共和国・パリ発】
 米自然保護団体コンサベーション・インターナショナル(Conservation International)と国際自然保護連合(IUCN)の両生類専門家グループ(Amphibian Specialist Group)は22日、絶滅したとみられていたサンショウウオ1種とカエル2種を発見したと発表した。
 ピンク色の足と茶色の体をもつサンショウウオの1種、「Cave Splayfoot Salamander」(学名 Chiropterotriton mosaueri)は1941年を最後に生息が確認されていなかったが、メキシコ・イダルゴ(Hidalgo)州の洞窟で数匹が発見された。

※一部抜粋。




新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴の人骨を公開(2010/9/22 八重山毎日新聞より入手)
海のクロスロード「八重山」展

 沖縄県立博物館・美術館では、今月24日(金)から11月23日(火)にかけて、特別展「海のクロスロード−八重山(やいま)」を開催する予定である。今回開催される特別展のパンフレット等によると、「琉球列島のなかでも亜熱帯の要素を色濃く見せる八重山の自然、琉球王国に組み込まれていく歴史、来訪する神々への祈りと芸能、それに対するように支配階級に普及する学芸文化」など、海を道とし自然、人、モノが行き交う場としての八重山を多くの人々に知ってもらう、という企画内容だ。
 展示は、2007年に白保の竿根田原洞穴で見つかり、日本人のルーツを知る上で極めて貴重だとされる約2万年前の人骨を沖縄本島で初公開するほか、明治期の村落図、民具、宮良家文書、宮良殿内文書、芸能に見る八重山など興味深い内容となっている。

※一部抜粋。

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明神穴、探検会を開催(2010/9/20 岩手日報より入手)
ワクワク明神穴探検 葛巻、入洞希望受け付け

 葛巻町江刈の車門地区にある鍾乳洞「明神穴」の探検会(葛巻町教委主催)は19日開かれた。
参加者はコウモリが生息する狭い洞窟内を腹ばいになり、泥だらけになりながら前進。鍾乳石の美しさや「探検洞」のスリルを体感した。同鍾乳洞は一般の入洞希望者も随時受け付けている。
 探検は明神穴を調査している日本洞穴学研究所(岩泉町)の研究員が先導し、鈴木重男町長と町職員、地域住民ら約30人が参加した。
 参加者はつなぎの作業着にヘルメット姿。ヘッドライトの小さな光を頼りに隊列を組んで進み、総延長209メートル(2008年調査時)の洞窟内を約1時間半かけて往復した。ロープを伝って斜面を登ったり、腹ばいになって狭い通路をすり抜けたり、童心に帰って楽しんだ。
 明神穴に生息する希少コウモリや鍾乳石がつくり出す自然の造形美が、泥だらけになった参加者の疲れを癒やした。
 参加した五日市小の佐藤隆司副校長は「手つかずの自然の洞窟で、このスリルやワクワク感を子どもたちにも味わってもらいたい」と声を弾ませた。
 明神穴は観光資源としての可能性を探るため、町教委が同研究所に調査を依頼。昨年から探検会を開催している。
 明神穴の地元・車門自治会の本宮正志会長は「希少な生物がいる明神穴を町の宝とし、地域活性化につなげたい。探検洞の魅力を多くの人に体験してほしい」と期待する。
 普段は入り口に鍵を掛けており、入洞を希望する場合は5人以上から受け付ける。 申し込みは町教委(0195−66−2111)へ。



日本洞窟学会第36回大会・関東大会開催(2010/9/20 入手)
 神奈川県平塚市「東海大学湘南キャンパス」をメイン会場に9月18〜20日、「日本洞窟学会第36回大会・関東大会」が開催された。
 参加者は全国より約100名が参加。18日は評議員会、講演会、洞窟救助に関するミニディスカッション、懇親会が行われた。19日は平塚市びわ青少年の家に会場を移し、国内初の競技イベント「スペレオオリンピック」が開かれ、東京スペレオクラブ・パイオニアケイビングクラブ・岡山大学ケイビングクラブ混成チームが初優勝を飾った。20日は関東の洞窟で巡検が行われた。
 次大会の会場は未定。




馬国、サラワク・チャンバーを再測量へ(2010/9/17 ナショナルジオグラフィックニュースより入手)
ボルネオの巨大洞窟:レーザー測量

 2011年にはレーザーを用いて、世界最大の地下空洞であるサラワクチャンバーの精密測量を行う予定だという。これまでの測量では、約1100万立方メートルのサイズと算出されている。洞窟探検家アンディー・イービス氏は、「閉じた空間としては地球上で最大だ」と話している。

※一部抜粋。




沖縄県庁・警察部壕を文化財指定へ(2010/9/17 琉球新報より入手)
戦争遺跡の指定 「生き証人」の保存加速を

 那覇市は、同市真地にある沖縄県庁・警察部壕を文化財指定する。
 戦争遺跡の指定は同市としては初めてだ。戦争の記憶が風化する中で、戦争の実相を伝える「生き証人」として保存・活用されることを期待する。
 県庁・警察部壕は、識名の墓地密集地付近にある。「シッポウジヌガマ」という自然洞窟を掘って広げたものだ。
畳約70枚分の空間が広がり、鍾乳石が垂れ下がる。中はひんやりしている。沖縄戦当時、島田叡(あきら)知事や荒井退造(たいぞう)県警察部長が一時避難していた。
 この壕は、戦場行政の最後の形を伝える重要な遺跡だ。
 1945年4月27日、壕内で沖縄県政最後の市町村長会議が開かれた。日米両軍は同日、浦添の前田高地で激しい戦闘を繰り広げていた。
 砲弾をくぐり抜けて17市町村長が駆け付けた。会議は戦意高揚と食料確保などの戦場行政を決定、全国に例のない戦場行政機構・後方指導挺身(ていしん)隊を編成した。島田知事はこう告げている。
 「住民を飢えさせることがあっては行政責任者として最大の恥辱。是が非でも住民の食料を確保することが至上の命題」。しかし軍民が混在した戦場で、知事の要求を満たすことは不可能だった。
 沖縄戦の教訓は、地上戦が起きれば、行政は国民の生命や財産を守れないということだ。この教訓を伝える場として、県庁・警察部壕ほどふさわしい遺跡はない。
 那覇市は、市文化財の指定に関する基準を改正して、戦争に関する史跡に「戦争遺跡」を加えた。これにより同市内に残る戦跡の保存・活用が可能になった。
 県内では、南風原町が1990年に全国に先駆けて、南風原陸軍病院壕を戦跡として文化財指定。現在8市町村で13件の戦跡が指定されている。
 これまで県の調査で、979件の戦争遺跡が確認されている。本年度から県は戦争遺跡の保存と活用を目指し、一部の戦跡に絞った詳細確認調査を始めている。この動きを加速してほしい。
 那覇市内で確認された100ヵ所の「戦争遺跡」のうち、開発や安全上などの理由から埋め戻され、3分の1程度に減っているからだ。遺跡の劣化も進む。この傾向は県内各地で見られる。
 時間との勝負だ。保存してこそ、その先にある活用につながる。




墨国、チャンホル洞窟から米大陸最古級の人骨発見(2010/9/15 ナショナルジオグラフィックニュースより入手)
海中洞窟からアメリカ大陸最古級の人骨

 メキシコのユカタン半島にある海中洞窟から、1万年以上前の化石人骨が引き上げられた。アメリカ大陸では最古のクラスで、かがり火をたいた幻想的な儀式の中でこの洞窟に安置された可能性があるという。
 発見場所は、観光都市カンクンの南方約130キロに位置する洞窟系、チャンホル(Chan Hol)。人骨の主は「チャンホルの若者(Young Man of Chan Hol)」と名付けられた。今は熱帯雨林が覆うユカタン半島が砂漠同然だった当時、"アメリカ大陸最初の人類"の起源と到達ルートをこの若者が明かしてくれるかもしれない。
 事の発端は2006年。ドイツ人ダイバーが水深約10メートルの開口部から洞窟内に入りこんだ。鍾乳石が剣山のように突き出る暗いトンネルを550メートルほど進んだところで、偶然に氷河期時代の人骨を発見した。その後、現地キンタナロー州の考古学者に報告が届くことになる。
 過去3年間、サルティヨにある砂漠博物館(Museo del Desierto)の館長アルトゥーロ・ゴンサレス氏率いる研究チームは、手掛かりを根こそぎ拾えるよう、現場を保全して調査を進めてきた。
 そして2010年8月後半、ようやく研究機関で詳しく調べるため人骨が海底から引き上げられた。洞窟の海水を満たしたビニール袋に収めた上で、プラスチック容器に封入する念の入れようだったという。
 チャンホル洞窟は、最終氷期が終わった約1万年前には既に水没していたと考えられる。以来、この洞窟系は誰も足を踏み入れていないと研究チームは考えており、少なくとも1万年前の人骨と確信する根拠となっている。正確な年代は、3、4ヵ月後に放射性炭素年代測定の結果が出れば明らかになる。
 今回の人骨は、メキシコのトゥルム周辺の海中洞窟で発見された4例目である。そのうちの1つ、「ナハロンの女性(Woman of Naharon)」あるいは「ナハロンのエバ(Eve of Naharon)」と名が付く人骨はさらに古く、約1万2000年前までさかのぼると考えられている。
 「チャンホルの若者」の骨格は6割方揃っており、1万年前の個体としては驚くほど保存状態が良い。歯の残存には特に意義があり、摩耗が少ない点から若死と判明した。
 「キンタナロー州の人骨には本当に驚かされた。今後は、アメリカ大陸に到達した最初の人類について再考を余儀なくされるだろう」と、砂漠博物館のゴンサレス氏は語る。
 例えば、「チャンホルの若者」と「ナハロンの女性」の頭骨には、南アジアやインドネシアが起源とみられる解剖学的特徴がある。その点は、北アジア起源とされる北米の初期の移住者とは異なるようだ。 
 「時期は異なるが、複数のグループがベーリング海峡を渡って北アメリカ大陸へたどり着いた可能性が出てきた。当時シベリアとアラスカは部分的に陸続きで、その"陸橋"を歩いて渡ったのではないだろうか」とゴンサレス氏は指摘する。
 ドイツ、ハイデルベルク大学の地質学者ウォルフガング・シュティンネスベック(Wolfgang Stinnesbeck)氏は今回の研究を受けて次のようにコメントしている。「現在のユカタン半島は熱帯雨林に覆われているが、当時は一面のサバンナで見渡す限り川も湖もなかった。彼らは飲み水や日陰を地下の洞窟に求めたのかもしれない」。プロジェクト・リーダーのゴンサレス氏はそれに加えて、宗教的な目的があった可能性を指摘する。
 洞窟内の化石人骨は不自然な姿勢で発見された。横向きで脚は折り曲げられ、腕は体に沿ってまっすぐ保たれていたという。この状態から考えて、葬儀の一過程で意図的に安置されたと見ることができる。
洞窟内では"かがり火"の跡も発見されたが、葬儀の照明として焚かれたのかもしれない。
 「チャンホルの若者」が発見された洞窟は、洞窟生成物の鍾乳石(天井から下へ伸びる)や石筍(床面から突起する)が豊富なことから、最後の安息の地として選ばれた可能性もある。
 「これは想像だが、頭部の周囲に立ち並ぶ石筍が、当時の人々に厳粛な印象を与えたのだろう。死後の世界への出立地という線も大いに考えられる」とゴンサレス氏は語っている。




防水デジタルカメラ/G700が発売(2010/9/10 入手)
 株式会社リコーから土木工事現場対応デジタルカメラ「G700」が発売された。
 「G600」の後継機にあたるもので、1000万画素から1200万画素へ変更。防水性能は8級となり、水深5m以下での2時間以内の水中撮影が可能になった。また、耐衝撃性も1.5mから2mとなり、よりケイビング活動で破損を気にすることなく使用できるようになった。
 防塵(6級)、耐冷仕様(−10℃)、ストロボ有効距離10m、1cmマクロ撮影性能、電源方式(充電池、単4電池)、ブレ軽減機能はそのまま引き継がれている。価格は99,000円(税別)。
 また、ワイヤレスでのデータ転送や、GPS機能・レーザーバーコードリーダー機能に対応したオプションが使用可能な「G700SE」も11月に発売される。

リコー製「土木工事現場対応デジタルカメラ」シリーズ一覧
機種名 発売日 特 徴 備 考
G700SE 2010年11月 1210万画素/光学5倍&4倍/防水(8級)  
G700 2010年9月 1210万画素/光学5倍&4倍/防水(8級)  
G600 2008年5月 1000万画素/光学5倍&4倍デジタルズーム  
Caplio 500SE model B 2006年9月 813万画素/光学3倍&4倍デジタルズーム  
Caplio 500SE model W 2007年1月 813万画素/光学3倍&4倍デジタルズーム  
Caplio 500G wide 2006年5月 813万画素/光学3倍&4倍デジタルズーム 生産終了
Caplio 400G wide F 2004年1月 324万画素/広角28mmレンズ 生産終了
Caplio 400G wide(現場監督DG-4WへOEM) 2004年1月 324万画素/広角28mmレンズ 生産終了
Caplio 300G(現場監督DG-3ZへOEM) 2002年12月 324万画素/光学3倍&3.4倍デジタルズーム 生産終了
RDC-200G 2000年6月 230万画素/光学3倍ズーム/防水(7級) 生産終了
RDC-100G(現場監督DG-1のOEM) 1999年7月 108万画素/2倍デジタルズーム/防水(7級) 生産終了





武甲山に大洞穴の可能性?秩父市議会で取り上げ(2010/9/9 朝日新聞より入手)
武甲山に未知の地底湖が…? 秩父市議「調査すべきだ」

 秩父市と横瀬町にまたがる武甲山(1304メートル)をめぐり8日、地下に実在の可能性が指摘されている大鍾乳洞や大地底湖の問題が、市議会で取り上げられた。
 金崎昌之議員(新社会)は鍾乳洞や地底湖について「秩父のシンボル・武甲山をよみがえらせるためにも、改めて調査すべきだ」と質問。しかし、市側は「研究を進めたい」と答えるにとどめた。
 また、山中進議員(共産)が「武甲山の緑を守るためにも、石灰石の採掘中止を求めるべきだ」とただした。久喜邦康市長は「雇用を守るために、採掘中止を求めることはできない」と理解を求めた。




越国、ティエンドゥオン洞窟が観光化(2010/9/7 VIETJOベトナムニュースより入手)
クアンビン省:「天国洞窟」が観光客受け入れ開始

【ベトナム社会主義共和国発】
 チュオンティングループは3日、北中部クアンビン省の世界遺産フォンニャ・ケバン国立公園のティエンドゥオン観光区内にある「ティエンドゥオン(天国)洞窟」での観光客受け入れを開始した。ティエンドゥオン洞窟は2005年に英国の探検隊によって発見され、フォンニャ洞窟よりはるかに美しいと高く評価された。ティエンドゥオン洞窟の長さは31キロメートルで、高さ100メートル以上、幅200メートル以上の部分もあるという。




あぶくま洞、猛暑で入場者増(2010/9/3 読売新聞より入手)
猛暑業種で明暗

 鍾乳洞で知られるあぶくま洞(田村市)の来場者数も、7月は前年比9%増の3万7105人、8月は同26%増の10万3843人に達した。担当者は「毎日のように前年対比で数字が伸びた。8月の10万人超えは3年ぶりで、あぶくま洞の涼しさに、お客さんもびっくりして喜んでもらった」。

※一部抜粋。




龍泉洞、改修工事で一時閉洞へ(2010/9/2 岩手日報より入手)
龍泉洞1〜3月閉洞 岩泉町、来年の50周年へ改修

 岩泉町は、同町の国指定天然記念物・龍泉洞を来年1月4日から3月19日まで一時閉洞し、洞内の改修工事を行う方針を固めた。8日開会の町議会9月定例会に改修工事費1億8900万円を盛り込んだ2010年度一般会計補正予算案を提案する。
 改修工事は龍泉洞が来年度、町営50周年の節目を迎え、洞内の施設が老朽化していることから計画。洞内の照明を約470個の発光ダイオード(LED)照明に切り替え、消費電力の削減などを図る。
 入洞者の安全確保へ監視カメラを設置し、混雑時や緊急時の避難誘導などに対応するほか、放送設備も整備する。
 工事は11月上旬から行う予定で、入洞者の安全確保や工期短縮の面から一時閉洞し、集中的な工事を行う。町龍泉洞事務所の加藤勝彦所長は「洞内の地底湖を光で魅力的に演出する。リニューアルした龍泉洞を見てほしい」と語る。
 09年度の龍泉洞の入り込み客数は約20万人。同町岩泉のホテル龍泉洞愛山の中村貞司社長は「岩泉線事故の影響も出ており、宿泊人数が少ない冬の時期とはいえ龍泉洞の閉洞でさらに影響が出そうだ」と観光への影響を懸念する。




スペイン、グラン・ドリーナ洞穴から初期人類による食人の証拠(2010/9/1 ナショナルジオグラフィックニュースより入手)
初期人類は日常的に人肉を食べていた?

 洞穴で暮らすヨーロッパの初期人類にとって、人肉は儀式のごちそうでも餓死を避ける最後の手段でもなかったようだ。スペインで発掘された骨の化石から、日常的な食人の可能性が明らかになった。しかも、化石が発掘された一帯では、すべての初期人類が人肉を食べていた可能性がある。食人風習の最も古い例だという。
 80万年前に解体された人間の骨が見つかったのはスペイン北部、アタプエルカのグラン・ドリーナ洞穴。骨に残る跡から、西ヨーロッパ最古の人類とされるホモ・アンテセッサー種(Homo antecessor)は食人が一般的だったとわかった。
 発表によると、1994年に発見されたホモ・アンテセッサー種は、遺体の調理が一般的で慣習化していたらしい。必要な栄養を摂取し、しかも敵を根絶やしにできる一石二鳥を狙ったようだ。
 発掘された骨には、切削痕や打撃の跡がはっきり残っていた。"調理"用の石器によるものと思われる。
研究に参加したホセ・マリア・ベルムデス・デ・カストロ氏によると、バイソンやシカ、野生のヒツジなどと一緒に少なくとも11人の骨が見つかり、すべて食用に解体された痕跡があったという。肉を切り取ったり、骨を砕いて髄を取り出したり、脳を食べた痕跡もある。
 スペイン、ブルゴスの国立人類進化研究センター(National Research Centre on Human Evolution)に所属するベルムデス・デ・カストロ氏は、頭蓋の側下部にある側頭骨に切断や打撃の跡があり、首が切り落とされたことがわかると説明する。「おそらく頭部を切り落として、脳を取り出したのだろう。脳組織は食用に適している」と同氏は言い添えている。
 人骨が動物の骨と一緒に捨てられていたことから、食人には信仰と関わる儀式的な役割はなかったとベルムデス・デ・カストロ氏らは推測している。
 また、食糧が手に入らない非常時だけ人肉を食べていたわけでもなさそうだ。研究論文によると、食用となった人間の骨は約10万年にわたる地層から発掘されており、長年の食人風習だったことがうかがえるという。
 さらに、一帯では食べ物に困る状況はほとんどなかったはずだ。洞穴があるシエラ・デ・アタプエルカという地域は、初期人類には最高の居住地だとベルムデス・デ・カストロ氏は話す。食べ物や水に恵まれ、気候も穏やかだったという。
 シエラ・デ・アタプエルカに魅せられた初期人類は、この豊かな土地をめぐって争ったのだろう。「敵を食べてしまえば、手っ取り早く争いが決着する」とベルムデス・デ・カストロ氏は説明する。
  しかも、まともに戦った結果ではないらしい。肉を食べられた11人はすべて子供か10代の若者だった。身を守る能力が不十分な若者を狙えば、「捕まえる側は危険が小さく、敵を支配する戦略としても効果的」だという。
 ロンドン自然史博物館で人類の起源を研究した経歴を持つ人類学者ピーター・アンドリュース氏は、今回の研究結果を条件付きで支持している。
 アンドリュース氏は電子メールで次のようなコメントを寄せた。「人類の大部分の進化過程で、食人は一般的だったようだ。人類の祖先の発掘研究が始まったばかりの頃は、食人の証拠を見落としていた可能性もある。現時点で見つかっている証拠が示唆する以上に食人は広まっていたのかもしれない」。
 ただし、「食人が習慣化していたのか、または食糧不足の非常時に限られていたかはまだ明らかになっていない。断定できるほど厳密な時期がわかる発掘現場は少ないためだ」。どちらか判明するには、「月単位の厳密さが必要だ」とアンドリュース氏は指摘する。
 この研究結果は、「Current Anthropology」誌8月号で発表された。




イスラエル、洞穴で1万2000年前の宴席跡を発見(2010/8/31 時事通信より入手)
1万2000年前の宴会跡=葬儀で野牛と亀の料理−イスラエルの洞穴で発見

【アメリカ合衆国・ワシントンDC発】
 イスラエルの洞穴で、約1万2000年前に人類が葬儀の際、野牛や亀をごちそうとして宴会を行った跡が30日までに発見された。同国のヘブライ大と米コネティカット大の研究チームが米科学アカデミー紀要電子版に発表する。宴会は地域の人口密度が高まった際、緊張関係を和らげ、結束を強める役割があると考えられ、農耕社会成立前のはっきりした宴会跡が見つかったのは初めてという。
 洞穴には人骨が埋葬された二つの穴があり、シャーマン(みこ)らしき初老の女性の墓とみられる穴からは、リクガメの甲羅などが少なくとも71匹分見つかった。もう一方の穴からは、家畜の牛の祖先と考えられる野牛「オーロックス」の3頭分以上の骨があった。
 亀の甲羅には焼かれた跡があり、肉は全部で17キロ以上あったと推定される。洞穴からは28人分以上の人骨が見つかっているが、肉の量は35人分以上に相当する。野牛は当時、狩猟対象として最大の動物であり、狩りには危険が伴うことから、一番のごちそうだったようだ。こうした宴会を通じ、地域社会が発展して農耕中心の生活に移行していったと考えられるという。




竜渓洞、今年もシマヘビ出現(2010/8/30 読売新聞より入手)
竜の使い?ヘビ出現 竜渓洞

 松江市八束町の国指定天然記念物、溶岩洞窟「竜渓洞」の入り口に今年も、体長1メートル超のシマヘビが現れた。毎年8月下旬に、1週間ほど姿を現し、「竜の使いのよう」として手を合わせる人もいるという。
 竜渓洞は溶岩が噴出した跡にできた穴。内部は約100メートルにわたり、くねくねと曲がっており、竜神が住むようだとして名前がついたという。
 ヘビは26日、県自然観察指導員の門脇和也さん(55)が、見学者を案内している時に発見した。洞窟入り口の階段を下りた付近の、天井近くに陣取っている。
 門脇さんは「7年ほど前から毎年見かける。外は暑すぎ、内部は涼しすぎる。入り口あたりが一番適温なのでは」と分析。「まさに洞窟の主のよう。大事にしなければいけない」と強調している。




韓国、済州世界自然遺産センターが起工(2010/8/27 innolife.netより入手)
済州世界自然遺産センター起工

【大韓民国発】
 済州世界自然遺産センターが起工式を行って、本格的な工事に入る。
 世界自然遺産センターは地上1階、地下1階に広報展示館と映像体験館などを整えることになり、国際機構誘致と事務空間などで活用することになる。
 世界自然遺産センターが完工すれば、韓国初の世界自然遺産に登載された済州火山島と溶岩洞窟の象徴的イメージを高めて、済州自然環境の優秀性を国内外に知らせる中心の役割を遂行することになると期待されている。




満奇洞、恒例のオカリナコンサート開催(2010/8/26 産経新聞−地方版より入手)
ひんやり鍾乳洞に響く音 オカリナで唱歌の演奏

 新見市の鍾乳洞、満奇洞でオカリナコンサートが開かれ、約百人が涼しい洞内で唱歌などの演奏を楽しんだ。
 外気温は35度を超えていたが、洞内のコンサートホールは15度でひんやり。名古屋市のオカリナ奏者、芹沢公大さん(51)ら3人が「浜辺の歌」「地上の星」「いい日旅立ち」など12曲を演奏した。
 倉敷市からコンサートの鑑賞に訪れ、最後の曲「故郷」でオカリナを一緒に吹いた有本かおるさん(60)は「音が洞内に響いて、すてきな雰囲気だった」と話していた。




四国カルスト、豊富な水源で販売も(2010/8/25 毎日新聞−地方版より入手)
食のかたち:四国カルストのわき水 おいしく安全、人々集う

 人間にとって欠かせない水。わき水が豊富な愛媛県と高知県境に広がる四国カルスト周辺では、おいしく安全な水を求めて人々が訪れる。
 久万高原町南部の西谷地区に知る人ぞ知る名水スポットがある。同町から高知県につながる「地芳道路」の建設現場近くにある「四国カルストまぼろし原水」。トンネル工事で出たわき水を近くの工事事務所前に引き、自由に使える水飲み場として04年から利用されている。水量は1分間に約50リットルと豊富だ。しかし、工事は今年度で終了の予定。「まぼろし原水」の今後を心配する声もある。四国地方整備局中村河川国道事務所の柳川克一建設監督官は「地元交流の一環として水飲み場を作りました。道路完成後のことは決まってないのですが……」と言葉を濁す。
 同町はホームページで「まぼろし原水」をはじめとするわき水スポット5ヵ所を紹介している。そのうちの一つ、同町露峰の国道33号沿いにある「落合いこいの水」を訪れると、パイプから流れる水をペットボトルに詰める人々の姿が見られた。東温市から車で来た男性会社員(48)は「焼酎の水割り用に月1、2回くみに来ます」と話した。
 豊富なわき水を利用して、新しいビジネスにつなげたケースも。松山市のぞっこん四国(山本良文社長)は、昨年4月から、西予市内でわき出す四国カルストの水を使った天然水「ぞっこん」を発売。通信販売や高速道路のサービスエリアなどを中心に累計約10万本を売り上げるヒットとなっている。
 「ぞっこん」は中硬度のミネラル水だが、にがりの成分であるマグネシウムが少ないため飲みやすいという。加熱処理していないのも特徴だ。
 もともとは、病に倒れた父親に飲ませる水を求めたことが発端。西予市野村町で地元の人が利用していたわき水にたどりついた。「ぞっこん」の採水場所は山中にあり、周辺に人家はない。今後も需要は伸びるとみる山本社長は「汚染されないよう水源周辺を自然のままに守っていくことが大事」と語った。




関谷洞窟、恒例の先住民供養を実施(2010/8/21 岩手日報より入手)
縄文に祈りささげ、先住民を供養 大船渡の関谷洞窟

 大船渡市日頃市町の史跡「関谷洞窟」の先住民供養は20日、現地で行われた。縄文時代の地層からは人骨が見つかるなど、洞窟は古くからの住居跡とみられている。供養は50年以上続く地域の伝統行事。参加者はいにしえの先住民や洞窟で亡くなった無縁仏らに祈りをささげ、地域の安泰を願った。
 関谷地域公民館(佐藤正明館長)主催で、地元の老人クラブ関谷高砂会(新沼久平会長)が中心となって行った。長安寺の金暁正(きんあきまさ)副住職の読経が響く中、約20人の住民が洞窟に向かって手を合わせた。供養後、日頃市地区公民館の佐藤善士館長が洞窟や周辺について解説した。
 「関谷洞窟住居跡」は県指定文化財の史跡。約4億2千万年前の石灰岩の鍾乳洞で、奥行き南北106メートル、最大幅は55メートル。縄文時代晩期の地層から人骨が発見されているほか、同時代早期の土器、弥生時代の土師(はじ)器なども出土。石器、骨角器、狩猟した動物の骨なども見つかっている。
 大正時代の初めごろまで旅人が休憩所として利用したほか、長く居住していた人もいたという。供養は、先住民や無縁仏らの冥福を祈る目的で、昭和30年代から有志が実施。今では地域の伝統行事となっている。
 新沼会長(74)は「縄文人の人骨が出た洞窟。地域の先祖をしのびながら、毎年供養を続けている」と参列者と共に伝統行事の継承を誓っていた。




裾野第二風穴、市役所耐震補強で埋め込み開始(2010/8/21 読売新聞より入手)
市役所庁舎下の大空洞、やはり危険と埋め込み

 静岡県裾野市役所で、庁舎地下に横たわる巨大な溶岩空洞を埋める工事が進められている。
 現在の市庁舎を建設していた1975年にボーリング調査で空洞が見つかってから35年。当時は問題ないとして庁舎が建設されたが、耐震診断で庁舎の耐震性能を高める必要性が指摘され、大地震の際の防災拠点を確保するため、埋め込むことになった。
 市によると、空洞は約1万4000〜1万年前、富士山の噴火で噴き出した溶岩が冷える過程で中のガスが集まって大きな空気の塊ができ、周辺の溶岩が固まってできたものとしている。
 空洞の一つは庁舎の地下6〜9メートル付近にあり、最大で東西約80メートル、南北16メートル。高さは最大約2.5メートル、大人が楽に歩き回れるほどの広さがある。もう一つは地下11〜15メートル付近にあり、正確な形状は不明だが、さらに大きいとみられるという。
 庁舎建設の際、建築の専門家から「安全に問題はない」との"お墨付き"が得られ、ほかに適当な場所もなかったことから建設を続行。二つの空洞を貫いてその下の岩盤まで達するクイ約40本を打ち、地上5階建ての庁舎が77年に完成した。
 ところが2005年、市が庁舎の耐震診断を行ったところ、大地震で庁舎は倒壊こそ免れるものの、相当の被害を受ける可能性があることが判明。「このままでは、対策本部となる庁舎の地盤が陥没する恐れは捨てきれない」として、市は庁舎を免震化するとともに、空洞を埋めることにした。
 工事は7月から始まり、1個目の空洞に充填剤を注入して地盤を強固にする。9月には完了予定という。2個目の空洞は、1個目との間に厚い岩盤もあり強度が保たれているとして、今回は手をつけない。耐震工事の総事業費は約7億6000万円を見込む。
 NPO法人「火山洞窟学会」(東京都)の立原弘会長(72)は、「溶岩が冷える時にできる珪酸の結晶が見られるなど、学術的に見て素晴らしい洞窟だが、防災拠点である以上、仕方がない」と話している。




千仏鍾乳洞、猛暑で入洞者が倍増(2010/8/16 朝日新聞より入手)
水もひんやり鍾乳洞散歩、今年は人出倍 北九州・平尾台

 暑さが続く中、北九州市小倉南区の平尾台にある「千仏鍾乳洞」が、涼を求める家族連れらでにぎわっている。洞内は一年を通して気温16度。途中からは水温14度の水の中を進む。梅雨明けから入場者が増え、現在では昨年の倍以上だという。




新石垣空港問題、コウモリ対策は問題なし(2010/8/13 八重山毎日新聞より入手)
深刻な状況にない

 新空港建設に関する環境対策について専門家らが助言する新石垣空港事後調査委員会。新空港をめぐって大論争を巻き起こした小型コウモリ類について委員からは「洞窟環境が改変すべき点はすでに改変されており、深刻な状況になるなら、すでに見えている時期にある」と述べ、現状では深刻な状況にはないとする意見に県側もホッと一安心。

※一部抜粋。

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「ケイビングジャーナル第39号」発行(2010/8/12 入手)
 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第39号が発行された。A4サイズ66ページ。600円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。内容は以下の通り。
・スペレオニュース
・イベントカレンダー
・特集 洞窟保全と公共事業 〜危機を訴える2つの現場から〜
     これでいいのか!新石垣空港計画 危惧される滑走路の陥没 サンゴもコウモリもあぶない!
    静岡県三島市「三島風穴」緊急調査報告〜なぜ市は火山・岩石・火山洞窟・生物・鉱物の学術調査をせずに埋め立てを急ぐのか?〜
・私見・日本の大洞窟リスト
・三重県度会郡大紀町「霧穴」調査中間報告
・高知県高岡郡佐川町「穴岩の穴」再測量調査報告
・高知県高岡郡日高村「猿田洞」再測量調査報告
・東京都小笠原村「清見が岡鍾乳洞」測量調査報告
・竪穴探検で使われる外来語の日本語言い換え
・洞窟の分類基準案
・日本の観光洞−31(白雲洞)
・南仏プロヴァンスの洞窟−8
・洞窟生物学入門−第4回 水生洞窟生物−
・洞窟書籍新刊紹介
・プロジェクトボード
・学会からのお知らせ
 本号は「特集 洞窟保全と公共事業」と題し、新石垣島空港建設に伴う諸問題と、道路建設に伴う三島風穴埋設問題が掲載されている。また、諸事情により4ページ増量となった。
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。ジュンク堂書店池袋本店、ODBOX ANNEX店(上野)、竜ヶ岩洞(浜松)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。




龍泉洞、入洞者1400万人突破(2010/8/12 毎日新聞−地方版より入手)
龍泉洞:入洞者1400万人を達成 49年で

 岩泉町の国指定天然記念物、龍泉洞が11日、入洞者1400万人を達成した。1400万人目となったさいたま市の会社員、芝原晃弘さん(34)に、特産の短角牛肉1キロと天然水「龍泉洞の水」6箱が町から贈られた。
 龍泉洞の運営が町営となった1961年4月から49年かかっての記録。芝原さんは妻や子ども2人、親類ら8人で家族旅行にやって来た。全員でくす玉を割り、伊達勝身町長から記念品を渡されると「びっくりした。いい思い出になりました」と顔をほころばせた。
 龍泉洞は日本3大鍾乳洞の一つで、世界有数の透明度を誇る神秘的な地底湖が人気。今年の夏は涼感を求めに大勢の人が訪れているという。




米国、白い鼻症候群でコウモリ絶滅の恐れ(2010/8/6 ナショナルジオグラフィックニュースより入手)
カビ感染症でコウモリ絶滅の恐れ、北米

【アメリカ合衆国発】
 コウモリの間に致死性の病気の感染が拡大しており、このまま対策を打たなければ北米で最もよく見られる種のコウモリが20年以内にアメリカ北東部で地域絶滅する恐れがあるとする最新の研究が発表された。希少なインディアナホオヒゲコウモリなど、ほかの種のコウモリも同様に絶滅の可能性があるという。
 2007年にニューヨーク州の洞窟で発見されたこの病気は、低温を好む白い真菌(カビ)に感染したコウモリの鼻口部、翼、耳が白くなることから「白い鼻症候群(White-nose syndrome)」と呼ばれている。
 発症したコウモリは落ち着きがなくなり冬眠できなくなる。眠れないために蓄えた脂肪を燃焼しつくし、その結果死に至る。感染した冬眠コロニーでは年間75%のコウモリが死ぬという信じがたい致死率だという。
 これまでに、冬眠するコウモリ9種に感染が確認されており、その中には広い範囲に生息し研究も進んでいるトビイロホオヒゲコウモリが含まれている。
 生物学者ウィニフレッド・フリック氏のチームは、過去30年間にアメリカの5つの州に生息する約20ヵ所の冬眠コロニーで収集したコウモリの個体数データを集め、個体群モデルに基づいて分析を行った。
 その結果、白い鼻症候群が北アメリカで確認された頃にトビイロホオヒゲコウモリの個体数が激減していたことが判明した。おそらくヨーロッパまたは他の遠隔地からもたらされたと考えられる。
 ボストン大学とカリフォルニア大学サンタクルーズ校で研究を行うフリック氏は、「現在の致死率が続けば、北アメリカに生息するトビイロホオヒゲコウモリは、今後16年から20年のうちにほとんどいなくなってしまうだろう」と話す。
感染はアメリカ北東部以外にも急速に拡大しているようだと同氏は指摘する。2010年には南はテネシー州、西はオクラホマ州に及ぶ地域で感染したコウモリが見つかっており、北はカナダのケベック州とオンタリオ州にも感染が拡大している。「急速にアメリカ大陸全体の問題になりつつある。驚いてはいないが途方にくれている」。
 感染地域が拡大するにつれて、被害を受けるコウモリの種も増えていく。「調査対象にトビイロホオヒゲコウモリを選んだのは、データが充実しており、非常に一般的で生息数の多い種だからだ。しかし、このカビはコウモリの冬眠コロニーで成長するため、ほかの冬眠するコウモリも同様の危機に直面するはずだ。その中にはインディアナホオヒゲコウモリなど、すでに絶滅の危機に瀕している種も含まれている」とフリック氏は説明する。
 現在、白い鼻症候群の治療法はなく、研究が進められている。
 この状況はコウモリにとって非常に厳しいが、人間にとっても懸念材料だとフリック氏は話す。なぜなら、農作物に被害を与える虫や感染症を拡大させる蚊などの害虫の多くをコウモリが食べてくれるからだ。「この病気に感染する種類のコウモリはすべて昆虫を捕食する。1匹で一晩に自分の体重と同じ量の昆虫を食べることができる」。
 この研究は「Science」誌の2010年8月6日号に掲載されている。

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2/17 米国、白い鼻症候群でコウモリ大量死





岐阜県郡上市の洞穴で白骨遺体発見(2010/8/6 毎日新聞−地方版より入手)
白骨遺体:郡上の洞窟で収容 市内の61歳男性と確認

 郡上署は5日、郡上市八幡町安久田の東殿山山中の洞窟内で、一部が白骨化した遺体を収容し、歯形などから、同市八幡町島谷のマッサージ師、伊地田一平さん(61)と確認されたと発表した。
 同署などによると、伊地田さんは09年4月2日に家族から捜索願が出されていた。
 7月18日午後11時ごろ、洞窟を探検していた探検グループ「ジャパンエクスプロレーションチーム」に所属する男性2人が遺体を発見。同チームの代表者、吉田勝次さん(43)=愛知県一宮市=に連絡し、吉田さんらが同19日未明に遺体を確認し、同署に通報。同署が5日午後2時50分ごろ遺体を収容した。




石川県志賀町に鍾乳洞の夢(2010/8/5 北國新聞より入手)
志賀に眠る鍾乳洞の夢 笹波の洞穴

 「志賀町に鍾乳洞がある」。そんな話を耳にした。鍾乳洞といえば、昨年、県内で初めて白山麓に確認され話題になった。「県内2例目」を期待して洞穴をのぞいてみると、そこには、鍾乳洞で能登振興を計画した、淡い夢の記憶が閉じ込められていた。
 現場は、輪島市との境に近い笹波地区の山中。地元の歴史に詳しい表外弘さん(72)に案内してもらった。
 「ほれ、そこや、頭の上」。入口の天井を見ると、長さ2、3センチのつらら状の石がいくつも付いている。高校の修学旅行で訪れた山口県の秋芳洞とは、比べようもないほど小さいが、なるほど、鍾乳石っぽく見える。
 さらに奥へ進もうとすると、表さんが声を上げた。「ありゃ、やっぱり落ちとる」。行く手は大きな岩でふさがれていた。どうやら、能登半島地震で落盤したようだ。「この岩にも『つらら』があったんやけどなぁ」。表さんは肩を落とし、無念の思いで引き返した。
 表さんによると、笹波一帯の地盤は石灰質で、地下水も豊富にある。ただし、この洞穴が水の浸食でできたのかどうかは不明で、「鍾乳洞」と呼べるか分からない。それでも、近くの景勝地「関野鼻」には、水の溶食作用で形成された石灰質層の「関野鼻ドリーネ群」があることから、「鍾乳洞もあるはず」との憶測が古くからあったらしい。
 事実、能登ブームに沸いた昭和40年代、「関野鼻パークハウス」の運営会社が、新たな観光資源として鍾乳洞の存在を調べるため、この洞穴の奥を掘り進めたという。
 当時、能登観光は夏が主流で、一年通して客を呼び込める観光地にしたいという思いもあったのだろう。同パークハウスの支配人だった須摩寅生さん(84)=志賀町富来地頭町=は「見つかれば、もっけの幸いと思って、冬の間、暇にしとる従業員で掘ってみた」と振り返る。
 期待を胸に、洞穴の土を人力でかき出し、奥へ奥へ。ひと冬、掘り続けたものの、穴は進むほどに狭くなるばかりで、ついに断念した。以後、この計画は、関係者だけの思い出話となり、その形跡さえ、地震で夢と一緒に埋もれてしまった。
 白山麓で鍾乳洞を確認した金大の青木賢人准教授(地理学)は、新たな鍾乳洞の存在について、「笹波は望み薄だが、小規模なものなら可能性がないとはいえない」と話す。もしかしたら、まだ誰も知らない正真正銘の鍾乳洞が、笹波に眠っているかもしれない。




比国、洞窟から6万7000年の骨発見(2010/8/5 AFP通信より入手)
6万7000年前にフィリピンにヒト初定住か、足の骨発見

【フィリピン共和国・マニラ首都圏マニラ発】
 ヒトが6万7000年前にフィリピンに定住したことを証明できる可能性のある足の骨の一部を、フィリピン大学(University of the Philippines)とフィリピン国立博物館(National Museum)の考古学チームが発見した。これまで考えられていたよりも、数万年さかのぼるものだという。同博物館が3日、発表した。
 フィリピン国立博物館考古学部門の研究者タジ・ビタレス(Taj Vitales)氏によると、広大な洞窟群で発見されたこの骨は、4万7000年前に初めてフィリピンに定住したと考えられていたヒト「タボンマン(Tabon Man)」より前のもので、「フィリピンで発見された中で、最古のヒトの骨」の可能性があるという。
 発掘されたのは、足の第3中足骨。2007年に、首都マニラ(Manila)の北約335キロにあるペニャブランカ(Penablanca)に近いカヤオ(Callao)の洞窟群で見つかった。

※一部抜粋。




カルスト地形の猊鼻渓、命名から100年(2010/8/4 岩手日報より入手)
佐藤猊巖の胸像除幕 一関・猊鼻渓、命名100年

 日本百景の一つ、一関市東山町の猊鼻渓は3日、命名されて100年を迎え、命名した旧長坂村村長の佐藤猊巖(げいがん)(1862〜1941年)の胸像除幕式を行った。関係者100人が、観光地の礎を築いた先人の功績をたたえ、さらなる発展を誓った。
 猊鼻渓命名100周年事業実行委員会(委員長・佐々木賢治町観光協会長)が主催し、舟着き場で行われた。猊巖の孫の佐藤宏さん(80)、勝部修一関市長らが除幕。船頭ら33人が、げいび追分を高らかに歌い設置を祝った。
 胸像は、台座を含む高さが190センチでブロンズ製。彫刻家の沖村正康さん(東京都葛飾区)が制作し、1991年にげいび観光センターが旧東山町に寄贈したものを移設した。
 猊巖は、私財を投じて渓谷の観光宣伝や保存運動に奔走し、観光地の礎を築いた。1910(明治43)年に当地で開催された芦東山135回忌の席上で、渓谷が獅子の鼻に似ていることから住民が呼んでいた「獅子ヶ鼻」にちなみ命名した。
 佐藤さんは「心のふるさと、郷土の誇りとして猊鼻渓の名を広く発信、保存していきたい」と誓う。




スイス、ケスラーロッホ洞窟から飼い犬の化石(2010/8/3 時事通信より入手)
1万4000年前に飼い犬はいた=独大学

【スイス連邦・ジュネーヴ州ジュネーヴ発】
 スイス北部シャフハウゼン州のケスラーロッホ洞窟で発掘された化石が1万4000年以上も前の犬のものであることが、ドイツのテュービンゲン大学の研究で分かった。研究チームは、飼い犬がいたことを示す最古の証拠と考えられるとしている。
 スイスのATS通信によると、化石は1873年に発掘されたものの、詳細な分析は昨年、同チームが初めて行った。
同チームは考古学誌に掲載された論文で、化石は飼い犬の頭蓋骨の破片と歯であることが分かったとし、このうち大きな上顎骨の破片は1万4100〜1万4600年前のもので、飼い犬がいたことを示す最も古い証拠と考えるべきだと指摘している。
 ベルギーの考古学者らは3万年前の犬の頭蓋骨を発見したと主張しているが、研究チームは「歯がオオカミのものに酷似しており、われわれは懐疑的だ」と指摘。ケスラーロッホ洞窟で見つかった化石は明らかにオオカミとは違うとしている。




新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴の総合発掘調査開始(2010/8/3 八重山毎日新聞より入手)
白保竿根田原洞穴総合発掘調査を開始 研究者網ら旧石器の発見に期待

 約2万年前の人骨がみつかった新石垣空港建設地内の白保竿根田原洞穴で2日、3ヵ月にわたる総合発掘調査が始まった。今回の調査では、人骨のほか旧石器の発見ができるかどうか注目される。このため1ミリ以下の遺物も回収する精度で調査を行うことにしている。
 調査は県立埋蔵文化財センターと県立美術館・博物館が主体となり、各研究者を網ら。化石ホールの発掘調査、洞穴内の確認調査、洞穴内から搬出した堆積物の洗浄・遺物抽出が行われる。
 この日は埋蔵文化センターの担当者と、実際に洞穴に発掘作業を行う沖縄鍾乳洞協会のメンバーら6人が参加、洞穴の出入り口を確保する作業を開始。来週から洞穴内での発掘作業を本格化させる。8月は堆積物を洞穴から運び、9月からは堆積物の洗浄して遺物を抽出していく作業を行う。
 調査を担当する埋蔵文化財センターの片桐千亜紀氏は「今回は精密な調査を行う。私もこれだけ規模が大きな調査は体験したことがなく、良い成果が出るよう頑張りたい」と話した。
 2年前の測量調査で洞穴に入り、2万年前の人骨を含む層を発見した鍾乳洞協会の山内平三郎理事長(62)は「ぜひ調査したいところがある。いろんな物が出てくるのではないか」と期待感をもって参加している。

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新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴の人骨初公開(2010/8/2 八重山毎日新聞より入手)
人骨特別展がスタート 八重山博物館

 八重山博物館の特別展「偉大な旅−新人の拡散と八重山 白保竿根田原の人骨を何を語るか−」が1日から同館特別陳列室で始まった。8日まで。初日のギャラリートークで、洞穴で見つかった2万年前の人骨など実物が初めて一般公開され、来館者の関心を集めた。実物は3日以降に再展示される。
 特別展は▽人類の誕生と拡散▽東アジアの旧石器時代人▽沖縄の更新世人類▽更新世の沖縄の動物たち▽白保竿根田原洞穴▽八重山の遺跡から見つかる人骨−のコーナーに分け、実物のほか模型、パネルなどを並べた。
 ギャラリートークは、県立博物館・美術館の藤田祐樹氏が講師を務め、各コーナーの展示物を解説。白保竿根田原洞穴について「人骨からコラーゲンを取り出せたことはラッキーだった。人骨から年代を測定することができたことは価値があり、沖縄の更新世人骨全体の価値が高まった」と話した。
 約1万5000年前から2万年前のものと測定された人骨5点、動物の化石が展示されている。
 熱心に話を聞いていた與儀健太君(登野城小5年)は「化石が好きなので、すごいと思った。1万年前以上の化石があるなんて想像できない」と興味津々だった。
 日本人類学会の金沢英作会長は「子どもたちの夢につながればと思う。今回の発見で旧石器時代の人がいたことが確実になった。沖縄全体の旧石器時代人を広く認知させたい」と話した。

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新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴の公開シンポ開催(2010/8/1 八重山毎日新聞より入手)
洞穴の保存を訴え 旧石器時代人骨でシンポジウム

 約2万年前の人骨がみつかった新石垣空港建設地内の白保竿根田原洞穴に関する公開シンポジウム「白保竿根田原洞穴と旧石器時代人骨の発見」(石垣市教育委員会、日本人類学会主催)が31日、市民会館大ホールで行われた。基調講演やパネルディスカッションを通して、2日から始まる洞穴の総合発掘調査に期待が高まった。地元のパネリストから「何とか保存すべきだ」との声が上がり、会場からも拍手がわき起こった。
 県内では港川人など多数の後期更新世人骨が発見されているが、それに伴う石器など物質文化の証拠が確認されていない。発掘調査を担当する県立埋蔵文化センターの片桐千亜紀氏は基調講演で「旧石器の発見を目指す」とし、「この問題に決着をつけ、最初に島に適応した人々の存在と文化活動を解明する努力を全力で行う」と話した。 
 土肥直美氏(琉球大学)によると、これまでの調査で▽複数体の成人骨▽頑丈な骨格が判明。土肥氏は「旧石器時代のヒトと生活の情報がいっぱい」と強調、中川良平氏(三重県立博物館)も「洞穴は過去の世界のかけらが宝箱のように詰まっている。われわれは過去の情報を未来に残していかなければならない」と訴えた。
 ほかに藤田祐樹氏(沖縄県立博物館・美術館)、山崎真治氏(同)、米田穣氏(東京大学)も講演した。
 パネルディスカッションは米田氏を司会に土肥氏、金沢英作氏(日本人類学会会長)、石垣久雄氏(市文化財審議会)、當山信佳氏(市教育委員会教育部長)が登壇。記録保存をした後になくなってしまう洞穴について石垣氏が「我々が立ち上がれば残せるのではないか。洞穴は日本、沖縄、石垣の宝。人類が歩んできた道として保全すべきだ」と訴え、金沢氏も「何らかの形で残し、人骨が出た遺跡として残せる形になれば」、土肥氏も「財産として活用される方向になれば」と期待した。

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マンガ「洞窟のサバイバル」発行(2010/7/30 入手)
 科学漫画サバイバルシリーズ「洞窟のサバイバル」が発行された。
 マレーシアのボルネオ島「グヌン・ムル国立公園」の非観光洞でケイビングをしていた主人公たちは崩落事故に遭遇、漆黒の洞内に閉じ込められる。出口を懸命に探すうちにようやく地下河川にたどり着くが、今度は水没の危機に見舞われる。はたして再び太陽を目にすることができるのであろうか?
 洞窟の形成、生物、暗闇での目の働きなど、洞窟学やサバイバル知識の解説を交えた漫画となっている。正確さには疑問点も多少あるが、全体としては楽しめる内容になっている。
 企画・作文・作画は韓国で、韓国洞窟人協会(2004年当時)のキン・インギュ氏とウ・ソンジン氏が協力している。
 朝日新聞出版発行。A5サイズ208ページ。オールカラー。定価1260円(税込)。7月30日発売。
 購入は書店ほか、オンラインストアAmazon.co.jpでも可能。




「ナショナルジオグラフィック8月号」に洞窟記事が掲載(2010/7/30 入手)
 ナショナルジオグラフィック日本版 2010年8月号の一項目に「水中洞窟 隠された「過去」」が掲載された。
 バハマ国にある水中洞窟「ブルーホール」が紹介され、そこで見つかった水中生物や数百年前のルカヨ族の骨とともに、美しく幻想的な洞内写真が掲載されている。
 「ブルーホール」とは空に向かって口を開け、内部が水で満たされた石灰洞のことをいい、バハマ諸島には1000以上の洞窟があるといわれている。陸にも海にもあり、これまで約200ヶ所が調査済みとのこと。
 特製付録:ロングポスター「水中洞窟の大パノラマ写真と図解」付き。36〜55ページ。
 日経ナショナルジオグラフィック社発行。A4サイズ150ページ。定価980円(税込)。7月30日発売。




新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴の人骨特別展(2010/7/28 八重山毎日新聞より入手)
白保の人骨で特別展

 白保竿根田原洞穴で見付かった2万年前の人骨などを紹介する石垣市立八重山博物館の特別展が27日、始まった。8日まで。
 同洞穴の人骨の実物は8月3〜8日に展示されるほか、同展開催中の8月1日午前10時からは県立博物館・美術館の藤田祐樹氏のギャラリートークがあり、ここでも紹介される。
 同展は「偉大な旅−新人の拡散と八重山 白保竿根田原の人骨は何を語るか」。「偉大な旅」は、現代人を含む新人(ホモ・サピエンス)がアフリカから世界へ拡散していったことを示す言葉。
 展示では、新人より前の北京原人や、東アジアの新人化石として知られる中国の山頂洞人、沖縄で見付かっている港川人などを複製や写真で紹介。
 約800年前のものとされる波照間の大泊浜貝塚から見付かった人骨や、八重山の先史文化がどのようにしてもたらされたかを論じたパネルなども展示されている。

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豪州、ジェノラン洞窟でクリンゴン語ガイド(2010/7/28 ロイター通信より入手)
豪観光地、音声ガイドに「宇宙人」語を追加へ

【オーストラリア連邦・ニューサウスウェールズ州シドニー発】
 オーストラリアの観光地が提供する音声ガイドに、米人気テレビシリーズ「スタートレック」に登場する宇宙人が使う「クリンゴン語」が新たに加わることになった。
 シドニー西方の世界遺産ブルーマウンテンズ国立公園にあるジェノラン洞窟では、これまで8つの言語での音声ガイダンスを提供してきた。しかし、スタートレックに「USS ジェノーラン」という宇宙船が登場することなどから、スタッフがクリンゴン語でのガイダンスを提案。来月22日からサービスをスタートすることとなった。
 ジェノラン洞窟のガイドによると、音声ガイダンスの録音は、今月米国からクリンゴン語の専門家を呼び寄せて行ったのだという。




コウモリ穴、NPOが探検教室を実施(2010/7/25 上毛新聞より入手)
冒険家気分で洞窟探検

 NPO法人ひねもす(高尾寛之理事長)の「第8回ひねもす夏学校」が23日、藤岡市上日野の旧日野西小を拠点に始まった。25日までの3日間、県内の子供19人が洞窟探検やラフティングなどを楽しむ。
 初日は神流町の塩沢川沿いの「こうもり穴」と呼ばれる洞窟で探検を楽しんだ。子供たちは狭くて暗い洞窟におっかなびっくり。ヘッドライトの明かりを頼りに、腹ばいになって奥に進み、“冒険家”気分を味わった。高崎車郷小1年の岡田陽菜さんと高崎佐野小3年の吉田幸平君は「洞窟の中は涼しく気持ち良かった」とうれしそうだった。 同NPOは、野外体験を通じて子供に自然の大切さや素晴らしさを伝えようと、春や夏に体験学校を開いている。今回は前橋、高崎両市の園児や高校生らが参加した。




韓国、白頭山の溶岩洞は100万年前に形成(2010/7/24 世界日報より入手)
白頭山に100万年たった火山洞窟存在

【大韓民国発】
 白頭山に100万年前に形成された火山洞窟が存在しており、この洞窟内に火山砕屑類(砕屑流)が完ぺきな形態で保存されているとインターネット媒体「延辺信息港」が23日、報道した。
 同媒体は最近、中国地震局関係者と地質研究者らが白頭山火山洞窟を調査し、この洞窟が100万年前の火山爆発当時、溶岩が噴出して形成された事実を明らかにしたと伝えた。
 調査団によれば、中国側の白頭山地下森林風景区北側10km原始林にあるこの洞窟は、調査の結果、長さが540m、幅は最大16m、高さは最大8mに達する比較的大きい規模であった。
 今回の調査を始めた地質専門家たちは、この洞窟内に火山爆発当時に噴出した火山砕屑類が沈殿した状態で完ぺきな原形を維持しており、この火山砕屑類が1199〜1200年の白頭山火山爆発当時、流入したと見られると明らかにした。





関谷洞窟、大船渡市観光ボランティアガイド講座を開催(2010/7/21 東海新報より入手)
関谷洞窟を探る ボランティアガイド講座 大船渡市

 大船渡市観光物産協会(齊藤俊明会長)による第2期観光ボランティアガイド講座がこのほど、日頃市町内などで行われた。参加者は県指定文化財の関谷洞窟住居を訪れ、洞窟内にも足を踏み入れた。
 講座は6月からスタートし、市民ら34人が参加。2回目となる講座では、主に日頃市町内の史跡や旧跡をめぐり、歴史に理解を深める日程が組まれた。
 盛町のシーパル大船渡での座学では、日頃市地区公民館の佐藤善士館長が「日頃市のオシラサマ」と題して講演。終了後はバスで移動し、県指定文化財となっている関谷洞窟住居跡地を訪れた。
 佐藤館長は、洞窟内の106メートルある奥行きに加え、縄文早期、前期、中期など各年代ごとの土器が見つかったことを説明。生息するコウモリの種類や土器の作り方といった「一口メモ」も伝えた。
 洞窟内に入った参加関谷洞窟を探るボランティアガイド講座大船渡市者は、外とは違うヒンヤリとした空気に驚いていたほか、懐中電灯で周囲を照らしコウモリの姿も確認。観光客の興味を引く説明をまとめようと真剣な表情を見せていた。
 講座ではこのほか、小通地域にある市指定天然記念物の「いちい」「聖徳太子堂」を見学。
 長安寺では同じく天然記念物指定を受けている「いちょう」「奥州しだれ桜」などの理解を深めた。




防水デジタルカメラ/LUMIXシリーズ廉価版が発売(2010/7/21 入手)
 パナソニック株式会社から海外向け防水デジタルカメラ「LUMIX DMC−FT10」が7月21日に発売された。
 本機種は3月に国内販売された「LUMIX DMC−FT2」の廉価版。有効画素数1410万画素、防塵(6級)、耐冷仕様(−10℃)は変わらないが、耐水深度(3m)、耐落下衝撃(1.5m)は「LUMIX DMC−FT1」と同じ構造となっている。光学ズームは4倍(FT2は4.6倍)。AVCHD Lite動画機能は削除されているが、Motion JPEG動画での撮影は可能。
 国内での発売は未定だが、メニュー言語には日本語が含まれている。
 価格は299USドル

パナソニック製「LUMIX」シリーズ(防水カメラ)一覧
機種名 発売日 特 徴 備 考
LUMIX DMC-FT10 2010年7月 1410万画素/10m防水(8級)/防塵(6級)/耐落下衝撃2m/-10℃ 海外向け
LUMIX DMC-FT2 2010年3月 1410万画素/10m防水(8級)/防塵(6級)/耐落下衝撃2m/-10℃/AVCHD Lite動画  
LUMIX DMC-FT1 2010年3月 1210万画素/3m防水(8級)/防塵(5級)/耐落下衝撃1.5m/0℃/AVCHD Lite動画  





富山県黒部峡谷で鍾乳洞を確認(2010/7/18 中日新聞より入手)
黒部峡谷に鍾乳洞 富山大 柏木准教授が調査

 富山県黒部市の黒部峡谷で、少なくとも10ヵ所に鍾乳洞が存在することが、富山大理学部の柏木健司准教授の調査で分かった。柏木准教授によると、県内での鍾乳洞の発見は珍しい。存在の根拠となった鍾乳石などを詳細に調べることで、昔の気候変動や動物の生態系などを解明できる可能性を秘めているといい、今後さらに範囲を広げて調査を進める。
 鍾乳洞が見つかったのは、黒部峡谷の東鐘釣山と西鐘釣山周辺の岩場。柏木准教授は、現地が険しい峡谷であることから、国や県などの特別の許可を得て昨年6月ごろから調査を始め、同10月ごろにかけ、10ヵ所の洞窟で、石灰岩から雨水などで溶け出した炭酸カルシウムなどが固まってできた鍾乳石などを確認した。
 最大の鍾乳洞は、入り口から水平に約20メートル延び、その奥から下へ約15メートルの縦穴が続いている。小さいものは入り口から5メートルほどになる。
 全国にある鍾乳洞はさまざまな角度で奥に延びているが、黒部峡谷では岩の割れ目に沿って水平に形成されているのが特徴。柏木准教授は「地盤の隆起が激しい地域の事例を研究するうえで興味深い」と話す。  
 大きな鍾乳洞の底には、ニホンザルのものとみられる骨も見つかった。骨に付着した石灰分などの分析から、少なくとも数百年たっているとみられる。
 別の鍾乳洞では、洞窟の壁や天井に炭酸カルシウムが固まってカーテンのようになった「流れ石」が確認され、ポップコーン状に広がってサンゴ礁のように見える「洞窟サンゴ」などの鍾乳石も見つかった。
 鍾乳石の発見状況などを詳細に調べることで、過去の降水量など気候の変化が明らかになるほか、ほ乳類の骨も貴重な調査資料になるという。
 柏木准教授は6月から欅平周辺でも調査を開始。「黒部を含む県内の洞窟を調べて鍾乳洞を見つけたい」と意欲を見せている。




秋芳洞、大雨で観光部500m水没(2010/7/15 産経新聞より入手)
大雨で秋芳洞500メートル水没 深さ一時1.8メートル

 山口県美祢市の国の特別天然記念物の鍾乳洞「秋芳洞」で15日、大雨の影響で地下水があふれるなどし、観光用に公開されている部分の半分にあたる約500メートルが水没した。
 市によると、水位は午前5時ごろにピークに達し、最大で約1.8メートルになった。水没は通路のみで、鍾乳石などに影響はなかったという。水位は徐々に下がってきており、午後0時半から鍾乳洞の一部の公開を始めた。
 秋芳洞は日本最大のカルスト台地「秋吉台」の地下にあり、全長は約10キロ。




恒例の内間木洞まつり開催(2010/7/12 岩手日報より入手)
ひんやり自然を歩く 久慈で内間木洞、一般に公開

 久慈市山形町の内間木洞まつり(小国自治会主催)は11日、同市山形町の内間木洞周辺で行われた。多くの来場者が神秘的な鍾乳洞や地元の芸能、食を満喫した。
 県指定天然記念物の内間木洞は、総延長6キロにもなる鍾乳洞。同まつりに合わせて特別開放された。来場者はひんやりとした空気が立ち込める鍾乳洞内を探索。長い年月を経て生まれた自然の造形美に目を奪われていた。
 地域住民が、豆腐田楽やくしもち、手打ちそばなどの郷土料理を販売。特設ステージでは郷土芸能や民謡ショー、早食い選手権などが行われ、大盛況だった。
 内間木洞を初めて訪れた同市長内町の教諭山形裕之さん(44)は「鍾乳洞の中と外の温度差に驚いた」と話し、長女の実優(みゆ)ちゃん(4)は「手が冷たくなったけれど、楽しかった」と声を弾ませた。




水中鍾乳洞からカタツムリの化石を発見(2010/7/9 読売新聞より入手)
海底に3万年前のカタツムリの化石…小笠原

 世界自然遺産登録を目指す小笠原諸島(東京・小笠原村)の父島南西約500メートルの海底で、約3万年前のものとみられるカタツムリの化石が見つかった。
 地元のガイド竹沢博隆さん(37)が5月、ダイビング中に発見した。海に沈んだ鍾乳洞の壁面が崩落して化石が露出し、水深1〜2メートルの海底にほぼ原形をとどめる約3〜5センチの化石数十個が散らばる。
 千葉聡・東北大准教授(生態学)によると、固有種のカタツムリの宝庫・小笠原で、海中化石が見つかったのは初めて。カタマイマイの一種とみられ、既に陸で見つかっている化石とほぼ同年代という。「カタツムリの進化などの解明に期待できる」と話している。




「龍泉洞の水」がカップコーヒーに使用(2010/7/3 入手)
 岩手県岩泉町の観光洞「龍泉洞」で発売されている「龍泉洞の水」が、期間・店舗限定でコンビニエンスストアのカップコーヒーに使用されることがわかった。
 実施店舗は岩手県内のローソン(岩泉店・県立宮古病院前店・北上九年橋三丁目店・北上駅東口店・盛岡大学前店・盛岡門店・盛岡三ツ割店・盛岡本宮小幅店・盛岡下太田店・盛岡内店・盛岡桜台店・盛岡西見前和野店・盛岡稲荷町南店)で、期間は7月6日〜9月30日。




世界文化遺産登録原案から鳴沢氷穴らを除外(2010/7/3 毎日新聞−地方版より入手)
富士山:世界文化遺産登録 推薦書原案を承認 静岡・山梨の学術委員会

 富士山の世界文化遺産登録に向けた山梨・静岡両県の学術委員会が2日、東京都内で開かれ、構成資産(登録範囲)や評価基準などを盛り込んだ推薦書原案が承認された。原案は今月末に文化庁に提出される予定で、これに基づいて国が作成する推薦書が国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出される。
 推薦書原案では、富士山周辺の神社や登山道のほか、一時、除外も検討された富士五湖など17の構成資産が提示された。候補だった鳴沢氷穴(鳴沢村)や竜宮洞穴(富士河口湖町)は県が「国際的価値を証明できない」と判断して外した。

※一部抜粋。




本小屋の穴で洞内幽閉事故(2010/6/27 山陽新聞より入手)
探検中に遭難 新見の鍾乳洞で8人救助 岡山大ケイビングクラブ

 26日午後10時半ごろ、新見市草間の鍾乳洞「本小屋の穴」で、洞内を探検していた岡山大ケイビングクラブ(本山一平代表、83人)のメンバーから「雨で増水し、8人が洞内に残された」と119番があった。同市消防署のレスキュー隊が現場に急行、夜明けを待って救出に入り、27日午前10時ごろまでに全員を救助した。
 同署などによると、2年女子(20)、3年男子(20)の2人が衰弱していたため、市内の病院に搬送。命に別条はないもよう。
 同署や岡山大によると、同クラブの1〜4年生メンバーら15人が26日午後1時ごろ、同日夜までの予定で入洞。入り口(幅約1メートル、高さ約2メートル)近くを流れる川が雨で増水して危険だったため、同10時20分ごろまでに7人が自力で脱出し、救助を要請。残り8人が一晩を洞内で過ごした。
 市教委は、鍾乳洞に入る際、緊急時の連絡先などを記した届け出の任意提出を求めている。同クラブは23日に届け出をしていた。
 市内では、豊永赤馬の鍾乳洞・日メ坂鐘乳穴で2007年、神戸市の会社役員男性=当時(32)=が穴に転落し死亡。同鐘乳穴奥の地底湖では08年1月、高知県の男子大学生=当時(21)=が行方不明になっている。




鳴沢氷穴、3次元映像で記録(2010/6/25 山梨日日新聞より入手)
鳴沢氷穴 3次元映像で記録 村教委、保存管理に活用

 鳴沢村教委は24日、世界遺産登録を目指す富士山の構成資産候補になっている国天然記念物「鳴沢氷穴」で、同所の保存管理計画検討委員会を開いた。
 検討委によると、これまでの基本調査で最新の測量技術を導入し、レーダー探知機で氷穴の3次元映像を記録。洞穴の構造を一覧できるようにして定期的な整備に生かすほか、一般公開して環境教育などにも活用するという。
同日は、調査成果や3次元映像の報告があり、検討委メンバーが文化庁調査官らと現地を視察した。検討委は基本調査をもとに、8月までに適切な保全管理方法や活用方法について話し合い、計画をまとめる。
 村教委は、氷穴を後世に継承するため、保存管理に関する基本方針を定めようと4月に検討委を発足。県環境科学研究所の特別研究員輿水達司さんを委員長に迎え、策定を進めている。
 輿水委員長は「鳴沢氷穴は昔から人とのかかわりの深い溶岩洞穴。文化的、自然的価値を損なわないよう適正に維持管理したい」と話している。




防水デジタルムービー/Xactiシリーズ後継機が発売(2010/6/23 入手)
 三洋電機株式会社から防水デジタルムービーカメラ「Xacti DMX−CA100」が6月23日に発売された。
 本機種は「Xacti DMX−CA9」の後継機。世界初の防水対応フルビジョンムービーをうたっており、1920×1080画素で撮影可能。静止画は1400万画素。
 価格はオープン(実勢価格23,550円〜)。

サンヨー「Xacti」防水シリーズ一覧
機種名 発売日 特 徴 備 考
Xacti DMX-CA100 2010年6月 1400万画素/1920×1080画素/3m防水(8級)  
Xacti DMX-CA9 2009年3月 900万画素/1280×720画素/1.5m防水(8級)  
Xacti DMX-WH1E 2009年6月 110万画素/1280×720画素/3m防水(8級)  
Xacti DMX-WH1 2009年3月 110万画素/1280×720画素/3m防水(8級)  
Xacti DMX-CA8 2008年5月 800万画素/640×480画素/1.5m防水(8級) 生産終了
Xacti DMX-CA65 2007年6月 600万画素/640×480画素/1.5m防水(5級) 生産終了
Xacti DMX-CA6 2006年8月 600万画素/640×480画素/生活防水(4級) 生産終了





新石垣空港問題、コウモリの人工洞利用が減少(2010/6/18 八重山毎日新聞より入手)
人工洞利用が大幅減 新空港小型コウモリ類検討委員会

 第6回新石垣空港小型コウモリ類検討委員会(委員長・東清二琉球大学名誉教授)が17日午後、八重山合同庁舎で開かれた。
 希少な小型コウモリ類を保全するために設けた人工洞の利用状況について、県側は09年度の調査でコウモリの糞を5粒を確認したと報告した。08年度は353粒を確認しており、大幅に減少した。
 これについて、県は計画地内にある自然にできた洞窟5ヵ所で5、6月に確認されたリュウキュウユビナガコウモリが08年度の1500個体から09年度の200個体に大きく変動した点に着目し、人工洞を一時的なねぐらとして利用する個体が変動した可能性があるとみている。
 人工洞の利用を促進する対策としては、県は09年度、人工洞内の湿度を上げるため、人工洞付近の管理用道路を延長約180メートルにわたって舗装し、その表面を流れる雨水を人工洞入口前の池に導くようにしたことを報告。本年度は雨水の取り込み状況と洞内の湿度の変化についてモニタリングを行う計画を説明した。
 リュウキュウユビナガコウモリが5、6月に計画地内の5洞窟で確認された個体数は、02年度から09年度までの8年間で、06年度の100個体から08年度の1500個体までばらつきがあり、委員からは、原因の解明を求める指摘があった。

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仏国、パディラック鍾乳洞に地下ポスト(2010/6/14 AFP通信より入手)
投かんするのも一苦労? 地下75mの鍾乳洞に郵便ポスト

【フランス共和国・パリ発】
 仏ミディ・ピレネー(Midi-Pyre'ne'es)地方にあるパディラック(Padirac)鍾乳洞の中の地下75メートルの場所に13日、仮設郵便局とポストが設置された。この郵便局では今週、同地方の名所10か所が描かれた特別切手を発行する。さらに、その切手に押される消印も特別なものになり、多くの切手収集家が訪れると見られている。

パディラック鍾乳洞(Gouffre de Padirac)は19世紀には広く知られていた観光洞。直径33m、−75mの竪穴型洞口を降りると地下河川が広がっている。




新石垣空港問題、8月から白保竿根田原洞穴を発掘調査(2010/6/12 八重山毎日新聞より入手)
白保竿根田原洞穴「国際レベルでの調査を」 専門家が万全体制を要望

 10日に石垣市内で始まった第1回石垣島白保竿根田原洞穴総合発掘調査委員会(委員長・馬場悠男国立科学博物館名誉研究員、9人)は11日午前、2日目の審議で調査計画について意見を交わし、発掘に当たる作業員の人数を県の計画案以上に増やしていく方向性を確認した。委員会終了後、馬場委員長は「貴重な洞穴。国際的なレベルで調査されるべきだ」と万全な調査体制を構築する必要性を強調した。
 県立埋蔵文化財センターによると、調査は、2万年から1万5000年前の人骨が見付かった化石ホールと呼ばれる空間で8〜10月に実施。調査対象となる堆積物は60平方メートルに広がり、体積は120立方メートル。
 調査では調査地を1メートル四方の格子状に区切り、0.5ミリ四方から1センチ四方のふるいで堆積物すべてをより分け、人骨や動物の骨を探していく。人工的な加工をほどこした石なども探す。
 洞穴から回収したものはすべて同センターに持ち帰り、専門家が詳しい調査を行う計画。調査に参加する専門家としては約20人がリストアップされているが、発掘されたものの種類に応じて、さらに増やす可能性もあるという。
調査報告は2011年度にまとめることになっている。
 人工的な加工をほどこした石について、同センター元所長の安里嗣淳副委員長(考古学)は「(石器などの)人工品など人骨に伴う文化を突き止めれば、大変なことになる。(人骨が属する年代の)後期更新世の文化が確認できる」と、調査への期待を語った。
 また、日本歯科大新潟生命歯学部准教授の奈良貴史委員(人類学、解剖学)は「これだけの堆積物を、これだけの期間(3ヵ月間)で掘るのは経験のないこと」として、技術や経験のあるスタッフを十分に確保するよう要望した。

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新石垣空港問題、石垣島白保竿根田原洞穴総合発掘調査委員会を開催(2010/6/11 八重山毎日新聞より入手)
新石垣空港2万年前の人骨発見洞 総合発掘調査委立ち上げ

 1万5000年前から2万年前のものとみられる人骨が見付かった白保竿根田原洞穴の調査が8〜11月に行われるのを前に、第1回石垣島白保竿根田原洞穴総合発掘調査委員会(委員長・馬場悠男国立科学博物館名誉研究員、9人))が10日午後、石垣市内で開かれた。
 同洞穴で発見された人骨については、日本人類学会が「貴重な人類遺産を生かすためにも最高級レベルでの調査、研究体制が必要」と要望するなど重要性が指摘されている。
 同洞穴は新空港の建設予定地内にあり、今回の調査は県の新空港整備事業の一環として県立埋蔵文化財センターが実施。同委は調査の在り方について専門家の助言を受けるために設けられ、今回と8月、10月、来年1月の計4回開催する。
 同センターによると、調査結果は査読を受けた論文として公表することにしており、発掘結果を速報する場合には、同委の委員から助言を受けながら公表していく。
 第1回委員会には委員8人が出席し、現地視察などを行った。11日は8月からの調査計画について審議する。

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秋吉台、ゴミの不法投棄相次ぐ(2010/6/10 毎日新聞より入手)
秋吉台ゴミに泣く 天然記念物 鍾乳洞に漂着 生態系の崩れ懸念

 カルスト台地として日本一の面積を誇る山口県美祢市の秋吉台で、ごみ問題が起きている。国の天然記念物の鍾乳洞に空き缶などが流れ込み、台地を走る県道沿いには家電製品などが捨てられ、貴重な生態系の破壊が懸念される。近く市は不法投棄されたごみの回収に乗り出す。
 秋吉台で確認された約450の鍾乳洞のうち、大正洞と景清洞は国の天然記念物、秋芳洞は特別天然記念物に指定されている。各洞は三角田川などとつながっており、定期的に掃除される秋芳洞を除く洞内には、流れてきたとみられるビニール袋、電池、弁当の空き箱など生活ごみなどが漂着している。
 秋吉台エコミュージアム自然解説指導員の田原義寛さん(37)は6年前から清掃ボランティアを続ける。昨年は8回、一般ボランティアらと大正洞など8ヵ所の洞窟や縦穴で活動し、軽トラック1台分のごみを回収した。
 秋吉台では05年、「地下水系に生きる豊富な生物層」の存在が認められ、国際的に貴重な水辺を守るラムサール条約にも登録された。秋吉台科学博物館学芸員、石田麻里さん(32)は「秋吉台に生息するアキヨシミジンツボなど鍾乳洞には貴重な貝や虫が多い。ごみで流れが変わったり、重金属が流れ出せば生態系が崩れる」と懸念する。
 洞窟だけではない。秋吉台の北部、鐙(あぶみ)峠を走る県道沿いの斜面には約2キロにわたり、テレビ、冷蔵庫などの粗大ごみが不法投棄されている。市は「柵を設けたり、看板を増やすしかなく、効果的な防止策がない。8月ごろまでには回収したい」。洞窟ごみについても、秋芳洞以外は今後、定期的に回収するなど改善を図る方針だ。
 田原さんは「地下水系は複雑でごみがどこに流れ出るか分からない。絶対に気安く捨てないでほしい」と訴えている。

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3/22 ボランティア鍾乳洞清掃奥深くまでごみ、驚き





アルメニア、洞窟から最古の革靴発見(2010/6/10 東京新聞より入手)
最古の革靴 アルメニア 紀元前3500年

【グレートブリテン及び北アイルランド連合王国・イングランド ロンドン発】
 アルメニアの洞窟で発見された遺物の靴を調べていた国際的な考古学チームは、放射性炭素年代測定法による分析の結果、紀元前3500年ごろのもので世界最古の革靴であることが分かったと発表した。ロイター通信が9日、伝えた。
 革靴が発見された洞窟は、イランやトルコとの国境に近い地域に位置し、洞窟内は低温かつ乾燥していた。靴は牛革製でほぼ完全な形で残っており、靴ひももあった。
 靴は片方だけで、長さが約24.5センチ、幅が7.6〜10センチ。男性用か女性用かは不明。
 革靴は2008年に考古学を専攻するアルメニア人の学生によって発見され、米国と英国の研究所で放射性炭素年代測定法によって正確な年代を調べていた。世界最古の履物は米国ミズーリ州の洞窟で見つかったサンダルで、今回の革靴よりさらに約2500年古いとされている。




氷渡探検洞、11月に閉洞の方針(2010/6/10 岩手日報より入手)
岩泉の氷渡洞が閉洞の方針 客足、収入減が響く

 岩泉町は9日、同町安家の氷渡(すがわたり)探検洞〔氷渡(しがわたり)洞、総延長約6000メートル〕を11月から閉洞する条例案を町議会6月定例会に提案した。入洞者が少なく、費用対効果が見込めないほか、町設定ルート以外の安全性が確保されないことを理由に挙げている。
 町は1993年度から氷渡洞探検洞として一般公開し、入り口から約500メートルまでを案内人付きで探検するツアーを実施していた。99年には周辺にバンガローや研修施設を整備した。
 2006年度からは、指定管理者の岩泉総合観光が探検洞やバンガロー、研修施設などを管理している。
 同社への指定管理料は約881万円だが、入洞料などの収入は約229万円と採算が合わず、ピークの07年度に約1600人だった入洞者は09年度に678人まで減少した。
 町が設定するルートとは別の坪沢穴からの入洞者に対して安全性の確保も不十分という。
 バンガローや研修施設などは、11月から来年3月末まで町が直営管理し、4月以降は新たな指定管理者が管理する。指定管理料は大幅に見直される見通し。
 伊達勝身町長は「町のルートに危険性はないが、別のルートから事故が起こることも考えられる。ほかの安家地域振興策を考えたい」と語る。




西国、アルタミラ洞窟が再公開へ(2010/6/9 産経新聞より入手)
アルタミラ洞窟再公開へ スペイン文化相が発表

【スペイン発】
 スペインのゴンサレスシンデ文化相は8日、先史時代の壁画が残る同国北部アルタミラ洞窟を近く一般公開すると発表した。世界遺産にも登録されている同洞窟は壁画の傷みが激しくなっているとして2002年9月から公開が中止されていた。
 11日に専門家による作業グループ会合が開かれ、一般公開の条件など詳細が検討される。
アルタミラ洞窟の壁画は19世紀末に偶然発見され、少なくとも1万4千年前の絵画と鑑定された。1985年に世界遺産に登録。牛や馬、トナカイなどが描かれ、フランス南西部のラスコー洞窟の壁画と並んで貴重な文化遺産として知られている。
 ただ大勢の見学者が押し寄せたことで洞窟内の環境が変化し、77〜82年にも一時公開が中止された。




沖縄県南大東島の洞窟でホラアナゴマオカチグサの新種発見(2010/6/7 琉球新報より入手)
お前の目玉はどこにある? 進化過程分かる新種カタツムリ

 独特の生物相で知られる南大東島の洞穴にすむ微小なカタツムリ・ホラアナゴマオカチグサが、新種であることが5日までに分かった。
 遺伝子解析から、京都大学大学院地球環境学堂の亀田勇一研究員と加藤真教授が明らかにした。
ホラアナゴマオカチグサは洞穴内の湿った壁にすむ直径1ミリほどの巻き貝。北は東北、県内では沖縄本島、石垣島、宮古島、久米島などに生息する。
 一つの種と見なされていたが、島ごとに別種である可能性が高いため、亀田さんが2008年に来島して調べていた。
 洞穴には光が届かないため、そこにすむ動物は目が退化していくのが一般的。
 ホラアナゴマオカチグサも県外の物には目がないが、琉球諸島には目のある物が多いという。
 南大東島の物にも、洞穴の外にすむ物よりはかなり小さくなった目が確認された。
 南大東では洞穴外にいた物が十数万年前に洞穴に入ったと考えられるといい、亀田さんは「本土の物に比べ洞穴に入ってからの時間が短く、目がなくなる進化の過程がみられる」と話した。




河内の風穴、琵琶湖博物館で企画展実施(2010/6/1 読売新聞より入手)
「河内の風穴」造形美 琵琶湖博物館で企画展 非公開エリア、写真と映像で

 県の天然記念物に指定されている多賀町の大鍾乳洞「河内の風穴」の非公開エリアを写真と映像で紹介するギャラリー展が、県立琵琶湖博物館(草津市下物町)で開かれており、多くの入場者が自然の造形美を堪能している。
 「河内の風穴」は鈴鹿山脈北部のカルスト地帯にあり、全国4位となる総延長約6.8キロ。洞内の温度は年間を通して12〜13度で、昨年は約1万5000人の観光客が訪れるなど人気を集めている。
 観光エリアは入り口から奥に約数百メートルまでと限られているため、非公開部分の実情を知ろうと、同博物館が、全国各地の自然や文化の撮影に取り組むグループ「VINZ(ヴィンツ)」に撮影を依頼。同グループのメンバーが学芸員らの協力で2006年から3年間かけて作業した。
 会場にはパネル30点や映像を公開。劇場ホールの高台から見渡した様な風景が広がる「シアターホール」や、鍾乳石がつららのように垂れ下がっている「美和ホール」など幻想的な風景や、ボート3台を使って水深20メートル以上の神秘的な地底湖を収めた作品が並んでいる。このほか、撮影機材やレスキュー用具など約300〜500点をリュックに詰めて背負って運ぶなど、撮影にまつわる苦労話やエピソードも紹介している。
 20日まで。午前9時30分〜午後5時(月曜休館)。入場無料。問い合わせは同館(077−568−4811)。




球泉洞、口蹄疫予防対策でイベント中止(2010/5/21 入手)
 宮崎県での家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の感染拡大を受け、熊本県球磨郡球磨村の観光洞「球泉洞」では、口蹄疫の侵入を防ぐため、5月23日に予定されていた「急流と鍾乳洞の里まつり」が中止された。




当麻鍾乳洞、キャラクターストラップ発売(2010/5/19 入手)
 北海道当麻町の観光洞「当麻鍾乳洞」では、マスコットキャラクター「りゅうたくん」のストラップを発売した。受付け窓口にて販売。価格は450円。




三島風穴、埋め立てに着手(2010/5/19 毎日新聞−地方版より入手)
三島風穴:埋め立てに着手 保存求めるNPO反発

 三島市はJR三島駅北口交差点付近の地下に広がる「三島風穴」の埋め立て工事を始めた。1万数千年前に出来た三島風穴は、富士山の噴火でできた百数十ヵ所の溶岩トンネルの中で最古級にあたる。学術調査と保存を求めてきたNPO法人・火山洞窟学会(東京都)は「埋めてしまうと取り返しがつかない」と反発している。
 市によると、埋め立ての充てん剤注入は14日から始めた。9月末に完了する予定という。市は同学会の要請の一部を受け入れ、計画の一部を変更。風穴の主要部と、ここから枝分かれする「早稲田支洞」のつなぎ目部分を埋めないことにした。
 市は、新設する市道ルートなどが風穴の真上に重なるため「安全を期すため最低限の充てんは必要だ」と説明。風穴の約半分を埋める準備を進めてきた。
 一方、同学会は「貴重な自然遺産だ」として先月末、2回目の質問書を市に送付。「東海地震クラスの巨大地震に何度も見舞われているが、大部分が原形をとどめているのは、いかに頑丈かを物語っている」などと再考を求めていた。同学会の立原弘会長は「着手前に現場を見せてほしかった。三島市は自然遺産をないがしろにしている」と批判した。

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墨国、大地震が洞窟性メダカの産卵床破壊(2010/5/13 毎日新聞より入手)
メキシコ:4月の大地震、希少メダカの産卵床を破壊

【メキシコ合衆国発】
 4月にメキシコで発生したマグニチュード7.2の大地震の影響で、米西部のみに生息し、世界で最も数の少ない脊椎動物の一つとされるメダカの仲間の産卵床が破壊された。観察を続けてきた米アリゾナ大などの研究チームは、絶滅へ加速しないか気をもんでいる。
 生息地は、震源から約480キロ離れた砂漠の地下の洞窟にある。体長は2〜3センチで、洞窟「デビルズホール」にちなんでデビルズホール・パップフィッシュと呼ばれる。腹びれがなく謎の魚として関心を集めてきた。
 周囲の地下水くみ上げで水位が低下し、06年に絶滅寸前の約40匹に減少した。研究チームは産卵床の回復方法を検討するとともに、水中カメラを設置して観察。最近は100匹以上に回復した。
 しかし、大地震直後の様子をとらえた映像を解析すると、約6平方メートルしかない産卵床をつくる小石が流され、栄養源となる藻もはがれたことが分かった。研究チームは「汚れが洗い流され、産卵床が再生する方向に好転してほしい」と注視している。




龍泉洞、恒例の龍泉洞まつり開催(2010/5/5 毎日新聞−地方版より入手)
龍泉洞まつり:渓流釣りが人気

 岩泉町の龍泉洞まつりが4日開かれ、汗ばむ陽気とは別世界の鍾乳洞を楽しむ人たちでにぎわった。
 人気を呼んだのが、龍泉洞から流れ出る清水川での渓流釣り。洞入り口前の龍泉洞橋から下流990メートルを釣り場にして、今年から始めた。入漁料を払った家族連れが糸を垂れ、体長12センチ前後のヤマメを面白いように釣り上げた。
 毎年、今ごろは龍泉洞からの水量が増し、新緑が映える時期。花巻市から両親とやって来た男児は「ほら、ほら、見て」とうれしそうに小さな銀鱗をかざして見せた。5日まで。




質志鍾乳洞、恒例の春祭り開催(2010/5/5 京都新聞より入手)
鍾乳洞で"涼"も楽しむ 京丹波の公園で春祭り

 府内唯一の鍾乳洞がある京都府京丹波町質志の質志鐘乳洞公園で4日、恒例の春祭りが開かれ、来場者がニジマス釣りや山菜の天ぷらの屋台など多彩な催しを楽しんだ。
 公園内にある鍾乳洞は全長約52メートルで、途中に約10メートルの垂直の階段があるのが特徴。この日は夏を思わせるような陽気となり、年中約12度で保たれた洞内には、ひんやりとした空気を求めて多くの人が詰め掛けた。
 平石逸人君(10)=京都市伏見区=は「中は涼しくて気持ちよかった。少し怖かったけど、探検みたいで楽しかった」と話していた。
 また、ヨモギやフキ、ユキノシタなど地元で採れた山菜の天ぷらや、つきたてのもちが味わえる屋台、釣り堀でのニジマス釣りも人気を集めていた。




新石垣空港問題、白保竿根田原洞穴遺跡の調査を国へ要望(2010/5/1 琉球新報より入手)
白保洞穴遺跡、最高レベルの調査を 人類学会が国に要望

 日本人類学会(金澤英作会長)は30日、旧石器時代の人骨化石が発見された新石垣空港建設地内の白保竿根田原(さおねたばる)洞穴遺跡などの保護・調査で、玉井日出夫文化庁長官に要望書を提出した。「旧石器時代の人骨は人類進化の情報を伝える貴重な文化遺産」として、8月開始の調査の推移によっては、3ヵ月予定の期間延長や範囲の拡大、最高レベルの調査研究態勢をとるための予算措置を求めた。
 文化庁の世界文化遺産室の伊藤明子室長補佐は「要望は長官に提出したい」と答えた。金澤会長らによると、伊藤室長補佐らは「有益な人骨や遺物が出てくる可能性もあり、大変注目している」として、要望に前向きに対応する考えを示したという。
 要望の席上、学会側は、旧石器時代人の人骨が出土した遺跡が世界的に重要な世界遺産に登録され、保護・保全されていると指摘。白保竿根田原洞穴も重要性にかんがみて「国宝あるいは人類遺跡として扱うべきもの」と認識を改めるよう求めた。
 学会では石垣市、県にも同様の要望をしているが、文化庁に対しては八重瀬町の港川フィッシャー遺跡と那覇市の山下町第1洞穴についても要望事項を追加。金澤会長は「国による公的保護が急務で可及的速やかな検討をしてほしい」と言及した。

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洞穴切手「豊後神秘の鍾乳洞」発行(2010/4/28 入手)
 郵便局株式会社九州支社より4月28日、大分県の観光洞「稲積水中鍾乳洞」「小半鍾乳洞」「風連鍾乳洞」を題材にしたオリジナルフレーム切手「豊後神秘の鍾乳洞」が発行された。
 デザインは、豊後大野市「稲積水中鍾乳洞」がエメラルドの泉(2種)・探索口(2種)、佐伯市「小半鍾乳洞」が不忍の池・雲の峰・仏の座、臼杵市「風連鍾乳洞」が競秀峰・瑞雲の滝・天上界。
 額面は80円。1シート10枚。販売価格は1200円。1000枚限定。臼杵市・津久見市・佐伯市・豊後大野市の郵便局で販売され、通信販売は行われない。



かぐや姫は月ではなく富士山麓の溶岩洞へ?(2010/4/23 毎日新聞−地方版より入手)
かぐや姫:月でなく富士山に登った伝説の根拠、富士市に 企画展で文献公開中

 竹取物語の主人公、かぐや姫は使者に迎えられて月へ向かったのではなく、富士山に登った。各地のかぐや姫伝説の中で、富士市では、かぐや姫が富士山に登る物語が伝わるが、その根拠が地元で見つかり、富士市立博物館(同市伝法)で開催中の企画展「富士山縁起の世界」で公開されている。同館の大高康正学芸員は「かぐや姫が富士山に登る物語は金沢文庫(横浜市)の資料にあるが、伝説の基になる文献が地元で確認された意義は大きい」と話している。
 この文書は同市今泉の日吉浅間神社(六所芳和宮司)の蔵に保存されていた「富士山大縁起」。約4万点に上る六所家旧蔵資料の寄贈を受けた同館が調査中に見つけた。六所家は明治初めまでは寺院「東泉院」だった。正別当(僧職者)が848年、原本から書き写したものを1546年に正別当が見つけ、書写した。かぐや姫は「赫夜姫」とある。
 この文書での伝説の大意は全国できさき探しをしていた桓武天皇の使者が姫と対面、きさき候補に勝手に決めてしまう。姫は望まず、世の中と隔絶し、富士山の洞窟に入ると老夫婦に告げ、かぐや姫は「浅間大菩薩」という神になった。
 当時の富士山は深い信仰の対象。企画展では、富士山や富士山信仰に関する寺社の由来や伝説を記した書物を「富士山縁起」と位置づけ、計77点を紹介している。
 企画展は5月16日まで(月曜休館)。学術的な論考などを書いた図録を800円で販売。観覧料は大人100円、小中学生は50円。問い合わせは同館(0545−21−3380)。




龍河洞、洞窟貯蔵酒900本搬入(2010/4/22 読売新聞より入手)
新酒 龍河洞で適温熟成

 香美市土佐山田町の鍾乳洞「龍河洞」(国指定天然記念物)で21日、地元の酒造会社3社が、新酒約900本を洞窟内に搬入する「穴入れ」を行った。暗い中で熟成された酒は、早いもので11月にも穴出しされる。
 香南市の高木酒造、香美市の松尾酒造とアリサワが2000年から始め、今年で11回目。洞窟内は夏でも約16度の低温が保たれ、じっくりと熟成が進み、まろやかな味に仕上がるという。
 3社の社員や地元の小売店、高知工科大生ら約15人が、入り口から約100メートル奥に入った「ゆるぎの間」に新酒を搬入。入り組んだ狭い穴の地面に板を敷き、瓶の入ったケースを滑らせたり、手渡したりしながら、注意深く運び込んだ。
 11月に穴出しする「1年物」は純米の原酒、12年秋に出す「3年物」は純米吟醸の原酒。高木酒造の高木直之社長(46)は「今年も良い酒になりそう。神秘の味を楽しみにしていてほしい」と話していた。
 香長三龍洞窟貯蔵酒の名で11月6日に発売。いずれも3本セットで、「1年物」4合(720ミリリットル)が5250円、1升(1.8リットル)が1万500円、「3年物」は4合のみで1万500円。予約は月、水、木曜に南国酒販協同組合(0887・52・1730)に問い合わせる。




秋芳洞、初のCM撮影はドイツ産天然炭酸水(2010/4/21 入手)
 山口県美祢市の観光洞「秋芳洞」において、初のコマーシャル撮影が行なわれ、「泡の唄」篇の放送が開始された。
 コマーシャルはサッポロ飲料株式会社が販売するドイツ産天然炭酸水「GEROLSTEINER(ゲロルシュタイナー)」。イメージキャラクターはシンガーソングライターの安藤裕子。
 撮影は2009年12月23〜24日、バルーン型照明機器やカメラクレーンを搬入し、リムストーンプール「百枚皿」で行なわれた。
 放送時期は2010年4月12〜30日。放送エリアは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県、愛知県、三重県、岐阜県、静岡県、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県。

※CM「泡の唄」篇(YouTube) http://www.youtube.com/watch?v=itYUZ8-O9F8




天然水「四国カルスト 竜馬の水」発売(2010/4/21 SankeiBizより入手)
ミネラル豊富「四国カルスト 竜馬の水」 ぞっこん四国

 ぞっこん四国(愛媛県松山市)は、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台と並ぶ日本3大カルストのひとつ、標高1400メートルの"四国カルスト"で採取した天然水「四国カルスト 竜馬の水」を販売した。
 四国カルストの鍾乳石の間からわき出している弱アルカリイオン水で、純度・透明度がともに高く、ミネラルを多く含んでいる。
 加熱処理をしていないので、自然のままの味わいを楽しめる。坂本龍馬が脱藩の際に、このわき水でのどを潤したといわれていることから、商品名を「竜馬の水」とした。
 この商品は「地域力連携拠点事業」の一環として、愛媛県の豊富な地域資源に付加価値を加えることなどを狙いに生み出されたもの。
 同事業を地域経済の活性化につなげることを目的に活動している愛媛銀行(同)の協力を得て、パッケージデザインには地元の若手デザイナーを起用した。
 "日本の夜明け"をイメージし、白を背景に鮮やかな青と赤で、瀬戸内海からの日の出を表現しているという。

価格=100円(350ミリリットル)
発売日=販売中
問い合わせ=TEL089−925−2550
URL=http://www.zokkon.co.jp/




「北九州・平尾台トレイルランニングレース」開催(2010/4/19 毎日新聞−北九州版より入手)
平尾台トレイルランニング:カルスト台地、快走 全国から500人参加

 自然の山道(トレイル)を走る「北九州・平尾台トレイルランニングレース」が18日、小倉南区の平尾台であった。環境保護団体などでつくる実行委が今年初めて開催。全国から集った約500人のランナーが日本三大カルストの絶景の中を駆け抜けた。
 トレイルランニングは近年人気のスポーツ。平尾台に魅せられた日本有数のトレイルランナー、石川弘樹さん(34)がプロデュースした。大会の理念は「自然にやさしい持続可能なレース」。環境に配慮し、運営可能な規模よりも抑えた定員を設定。地元への説明会を開き、参加選手にも事前講習会などでマナー徹底を呼びかけた。
レースは、ロング(40キロ)とショート(17キロ)の2部門。関東、関西地方や遠く宮城県からも集まった20〜68歳 の男女が参加。カルスト台地に並ぶ不思議な形の石灰岩の間を縫うように疾走した。地元住民も補給所でつきたての餅を振る舞うなどして大会を支えた。
 1時間14分42秒の好タイムで17キロ部門の1位となった長崎市のJA職員、阿部真也さん(29)は「見晴らしが良く、飽きないカルスト台地の景色は他にない魅力。とにかく気持ちがよかった」と満面の笑みを浮かべた。



新石垣空港問題、人類学会会長が白保竿根田原洞穴を視察(2010/4/14 琉球新報より入手)
白保の洞穴:「有望な化石 出土期待」 初視察

 県内の更新世遺跡の視察に訪れている日本人類学会の金澤英作会長は13日、約2万年前の人骨が発見された石垣市白保の新空港建設予定地内の「白保竿根(さおね)田原(たばる)洞穴」を初めて視察した。金澤会長は「思っていたより大きく、土の量も多い。有望な化石がごっそり含まれている可能性があり、驚きとともに期待感がある」と述べた。
 金澤会長や、日本人類学会評議員の土肥直美氏(琉大大学院医学研究科非常勤講師)、米田穣氏(東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授)が洞穴を訪れ、人骨が発見された土の様子を見た。
 県は8月から10月まで本格的な発掘調査を予定しているが、金澤会長は「ものすごく大きな洞穴で、精密な調査をするのは3ヵ月ではとても無理と感じた。沖縄で一番古い3万年を上回るような古い骨が出た場合は、調査期間を延ばすことも必要だと思う」と話した。
 県埋蔵文化財センターの片桐千亜紀専門員は「大変貴重な遺跡なので、専門家による態勢を整えて、皆さんに納得してもらえるような調査をする」と述べた。

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「鷲嶺の水穴」の古地図公開(2010/4/11 入手)
 三重県「伊勢市立郷土資料館」において3月9日〜4月11日、県指定天然記念物「鷲嶺の水穴」の古地図が公開された。
 第21回特別企画展「地図で見る伊勢のすがた」の展示品のひとつとして公開されたこの地図は「鷲嶺一宇郷村水穴之図」と呼ばれ、1795(寛政7)年に作成された個人所有物。横28cm、縦80cmの和紙に描かれており、測量者や目的は不明。測量数値とともに「高廿六間余誠ニ千畳敷とも申也」「広々として甚ものすごし」などと洞内の様子が記録されており、江戸時代中期に行なわれた洞穴探検の苦労が偲ばれる絵図となっている。




南ア、洞穴から200万年前の新種猿人化石発見(2010/4/9 時事通信より入手)
猿人化石、新種と発表=195万年前、南ア洞穴で発見−ヒト属祖先との見方も

【アメリカ合衆国発】
 南アフリカ共和国北部の洞穴から、195万〜178万年前と推定される猿人の化石が見つかり、アウストラロピテクス属の新種「セディバ」に分類したと、同国のウィットウォーターズランド大の研究チームが9日付の米科学誌サイエンスに発表した。現生人類を含むヒト(ホモ)属に似た特徴があり、祖先に当たる可能性があるという。
 ただ、東アフリカでは当時、既にヒト属がいたとの見方が有力。南アフリカでは300万〜240万年前に、アウストラロピテクス属のアフリカヌスがいたとみられ、研究者の間では今回の化石はその子孫との見方もある。今後の調査により、ヒト属の起源解明が期待される。
 セディバとは、現地語で泉の意味。化石は10歳前後とみられる少年の頭骨や、30歳前後の女性の肩や右腕の骨など。身長は2人とも1メートル30センチ程度、体重は少年が27キロ、女性が33キロと推定された。
 小柄で腕が長く、少年の脳容量が約420ccと小さい点は、アウストラロピテクス属に近い。一方で、歯が小さく、ほお骨があまり張り出していないことや、足の長さ、骨盤の特徴は、初期のヒト属に似ているという。
 2人が母子かは不明だが、ほぼ同時期に近い場所で死んだもよう。地下で入り組んだ洞穴には落とし穴のようなところがあり、レイヨウやウサギなどの獣骨も多数あった。約15キロ先には、1924年にアフリカヌスの化石が発見され、世界遺産となったスタークフォンテン洞穴がある。




「ケイビングジャーナル第38号」発行(2010/4/4 入手)
 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第38号が発行された。A4サイズ64ページ。600円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。内容は以下の通り。
・スペレオニュース
・イベントカレンダー
・特集 海外ケイビングの魅力  
    海外の洞窟に行ってみよう!
    アメリカ大陸ケイビング道中記 〜ICS 2009に参加して〜
    世界の大洞窟
・石舟沢鍾乳洞アップデート2008
・簡単で、誰でも撮れて、古典的な「洞窟写真」の撮影方法
・「美祢市立秋吉台科学博物館創立50周年記念 日本洞窟学会第35回大会・秋吉台大会」報告
・日本洞窟学会第35回大会秋吉台大会洞窟救助委員会討論会議事録
・洞窟生物学入門 −第3回 コウモリ−
・日本の観光洞−30(諏訪の穴・神代の鬼の穴)
・洞窟書籍新刊紹介
・プロジェクトボード
・学会からのお知らせ
 本号は「特集 海外ケイビングの魅力」と題し、海外の代表的な観光洞、過去の海外遠征、国際洞窟学会議参加レポート、世界の大洞窟が掲載されている。また、諸事情により2ページ増量となった。
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2700円も可能。ジュンク堂書店池袋本店、ODBOX ANNEX店(上野)、竜ヶ岩洞(浜松)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。




ベラルーシ、ケイバー国際競技会開催(2010/4/2 ロイター通信より入手)
ベラルーシの山林で「探検家」の技能競う国際大会

【ベラルーシ共和国発】
 ベラルーシの首都ミンスクの東約30キロに位置するRaubichiの山林で3日、洞窟探検に必要な技能を競う国際大会が開催された。
 狭い洞窟を想定したスチール製の管やタイヤに体を押し込んだ参加者らは、本番の探検さながらの真剣な表情で競技に臨んでいた。




三島風穴、埋設を巡って対立(2010/4/2 静岡新聞より入手)
三島風穴、埋め立て工事で対立 駅北口整備に難題

 JR三島駅北口の地下に広がる「三島風穴」をめぐり、三島市とNPO法人火山洞窟学会=事務局・東京都文京区、立原弘会長=が意見を対立させている。市は北口周辺の都市開発整備の一環として市道を通す予定で、道路の安全確保のため交差点直下の風穴を埋め立てる。一方、同学会は2月に独自調査を行い、「富士山の溶岩洞窟として極めて高い自然遺産価値がある。学術調査の徹底を」と市の方針に異議を唱えている。
 市によると三島風穴は地表から約8メートル下に広がり、空洞の面積は推計2500平方メートル。市はこのうち道路直下の約1600平方メートルを「グラウド」と呼ばれる特殊材を注入して充てんする。3月半ば、埋め立て工事の準備作業に取り掛かった。
 小池政臣市長は「貴重との認識はあり、観光に生かせないか私も5年ほど前に中に入ったが、崩落が進んでいて非常に危険。崩壊が起きたら行政は責任を問われる」と緊急性を強調する。
 市は2004年度に土隆一静岡大名誉教授を委員長に「三島風穴検討委員会」を開き、対応を検討した。地下レーダー探査やボーリング調査を行い「風穴内部は落盤の可能性があり、文化財として見学可能な保存方法は難しい。道路下の安全性確保には閉塞などの対応が必要」と結論づけた。市は昨年8月に再調査し、埋め立て工事の実施を決めた。
 一方の火山洞窟学会は、地元住民の依頼を受けて今年2月に実地調査した。会員ら14人が中に入り、広いホール状の洞窟を確認したという。川村一之事務局長は「天井崩壊はほとんどなく、珪酸鍾乳石など貴重な生成物がそのまま残されていた」と説明する。報告書をまとめ、工事設計図の公開と工法の再検討、洞窟の有効活用を求めて市に要望書を送った。
 同学会に調査を依頼し、立ち会った地元の三島市文教町の男性(62)は「新幹線駅の近くに風穴があることも、埋め立て工事をすることも多くの市民は知らない。火山学や生物学などいろいろな角度から議論してほしい」と話している。

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磐窟洞、1年間を目処に休洞に(2010/4/1 入手)
 岡山県高梁市の観光洞「磐窟洞」が4月1日から休洞することになった。
 「磐窟洞」は別名「ダイヤモンドケーブ」とも呼ばれ、2002(平成14)年より川上町観光協会が管理。近年は入洞者の減少が年々目立つようになり、1985(昭和60)年までに整備された施設の維持管理費用に見合う入洞料の確保が困難になったため、市直営となったのを機会に洞内外の老朽化した設備や危険箇所の整備を目的に休洞となった。期間は一年間を目途とのこと。




北朝鮮、青波台洞窟遺跡発掘成果展示会開催(2010/3/31 朝鮮新報より入手)
平壌で青波台洞窟遺跡発掘成果展示会

【朝鮮民主主義人民共和国発】
 青波台洞窟遺跡発掘成果展示会が3月25日、平壌の金日成総合大学自然博物館で開幕した。
 金日成総合大学の人類進化発展史研究室は近年、平壌を中心とする大同江流域に対する調査活動を深める過程に、黄海北道・黄州郡黄州邑の青波台洞窟で5個体分の人類化石7点、石器類2038点、獣骨化石33種1万772点、焚き火跡13ヵ所など旧石器時代の多様な遺跡・遺物を発掘し、現代的な測定方法で洞窟の堆積層の絶対年代を明らかにして遺跡の地位を科学的に確定した。
 会場には今回発掘した遺物が展示された。
 6万〜2万年前までの間に生きた新人の上顎骨(2個)と下顎骨(3個)の化石などは、平壌を中心とした大同江流域がわれわれの先祖が生きてきた地方であることを証明している。
 また、製作手法と様式が互いに異なる二つの文化層から出土した石器は、大同江流域でも旧石器時代文化の合法則性のある発展過程が順次成立したことをはっきり示している。
 とくに70余点の握斧は、旧石器時代にアジア地域には剥片文化だけが存在したという従来の考古学的見解の不当性を明らかにする確固たる物的資料である。
 会場には、当時、一帯で人が狩猟・採取活動を行って暮らすうえで有利な条件が備わっていたことを実証する獣類化石33種と花粉・胞子化石1572種も展示された。




韓国、済州島で80m級の新洞発見(2010/3/26 ニューシースより入手)
済州市於音2里で80m規模の天然洞窟発見

【大韓民国・済州特別自治道済州市発】
 済州市は26日、災害危険地の整備工事区間である於音2里3347−1番周辺で、地表土除去作業中にで高さ0.5〜5m、幅2〜10m、延長約80m規模の天然洞窟を見つけたと明らかにした。
 市は天然洞窟が発見されたことにより工事を止め、洞窟周辺に安全措置を取って、洞窟関連専門機関である韓国洞窟研究所に調査を依頼、文化財庁の洞窟発見事項に沿って措置を行なった。
 洞窟研究所は来る27日午前に現場を訪問、洞窟に関わる全般的な事項を調査する事にした。
 市は"これから専門家の意見と文化財庁の措置方向などによって事業を推進する"と語った。




豪州、洞窟でTレックスの祖先発見(2010/3/26 ブルームバーグより入手)
恐竜ティラノサウルス・レックスの祖先、豪州で生息−腰骨で判明

【アメリカ合衆国発】
 オーストラリアで発見された恐竜の骨がティラノサウルス・レックス(Tレックス)の祖先の腰骨と判明した。研究者によると、Tレックスの祖先の骨が南半球で確認されたのは初めて。
 腰骨が発見されたのはメルボルンの南西約220キロメートルのビクトリア州にある「恐竜洞窟」。Tレックスが地球上に君臨する約4000万年前の今から約1億1000万年前に生息していたティラノサウルスのものという。26日の米科学誌サイエンスで発表される。
 研究を主導した英ケンブリッジ大学の研究者、ロジャー・ベンソン氏は、この発見で、ティラノサウルスは南半球で生息したことはなかったとの従来の定説が覆されると同時に、Tレックスのような大型の肉食竜がなぜ北半球だけで進化したのかという疑問が生じると指摘した。
 ベンソン氏は文書で、骨の大きさは30センチで体長約3メートル、体重約80キログラムの恐竜のものと推定されるとしている。Tレックスの成獣は体長約12メートル、体重約4トン。
 この恐竜は「NMV P186069」と呼ばれ、白亜紀中期に生息していた。文書によると、白亜紀中期は南米、南極、アフリカ、オーストラリアの各大陸は互いに離れていなかったが、北半球の大陸から分離した時代。
 骨自体は1989年に見つかっていたが、昨年10月までティラノサウルスのものと分かっていなかった。メルボルンのビクトリア博物館の古生物学者、トム・リッチ氏がロンドン自然史博物館に持ち込んで判明した。




露国、デニソワ洞穴で新種の人類化石発見(2010/3/25 産経新聞より入手)
4万年前、中央アジアに「未知の古人類」生息 化石DNA分析

【グレートブリテン及び北アイルランド連合王国・イングランド ロンドン発】
 約4万年前、中央アジアに「未知の古人類」が生息していたとする研究成果を、ドイツ、米国、ロシアなどの国際研究チームが、25日付の英科学誌「ネイチャー」(電子版)に発表した。シベリア南部の洞穴で見つかった化石からミトコンドリアDNAを解読し、進化系統を分析した。未知の古人類は、現生人類やネアンデルタール人と共存していた可能性があるという。
 マックスプランク研究所(ドイツ)などの国際研究チームは2008年、ロシア、モンゴル、中国の国境に近いシベリア南部・アルタイ山脈の「デニソワ洞穴」で、4万8千〜3万年前のヒトの指の化石を発見。10ミリグラムの化石の粉から、細胞内小器官「ミトコンドリア」のDNAを解読することに成功し、解析の結果、同時代に生息したネアンデルタール人とも現代人の祖先とも異なる系統の人類と結論づけた。
 未知の古人類は、約100万年前に現代人やネアンデルタール人の共通祖先から進化的に枝分かれをしたと考えられ、約46万年前に現生人類と分岐したとされるネアンデルタール人よりも早くから、独自に進化したと推定される。
 一方、化石が見つかった洞穴からは、多くの石器や骨器が見つかっており、ネアンデルタール人や現代人の祖先と近接して暮らしたことが示唆されるという。
 現生人類は、約5万年前にアフリカからヨーロッパ、アジアに進出したと考えられている。一方、ネアンデルタール人は約2万5千年前に絶滅するまでヨーロッパ、アジアの広範囲に生息した。
 これまで、ネアンデルタール人以外でユーラシアに進出した現生人類と共存した可能性があるのは、小型人類(フローレス原人)だけと考えられていた。研究チームは、中央アジアでは、これまで考えられていたより多様な人類が共存していた可能性がある、としている。




ギリシャ、洞窟で世界最古の石垣発見(2010/3/23 AFP通信より入手)
2万3000年前の石垣、旧石器時代の防寒対策か ギリシャ

【ギリシャ共和国・アッティカ県アテネ発】
 ギリシャ・テッサリーア(Thessalia)の洞窟の入口に建つ2万3000年前の同国最古の石垣が、古生物学者らの手によって発掘された。ギリシャ文化省が22日発表した。
 同省の発表によると、光学的年代測定の結果、「おそらく世界最古」の石垣であることが分かった。石垣の年代が氷河期のもっとも寒い時期にあたることから、旧石器時代の洞窟の住人が寒さから身を守るために石垣を築いたものとみられるという。
 石垣はギリシャ中部の修道院の集まる観光名所、メテオラ(Meteora)に近いカランバカ(Kalambaka)付近の洞窟にあり、入口の3分の2をふさいでいた。
 ギリシャの古生物学者らが約25年前から同地を発掘していた。




大正洞、ボランティアが洞内清掃(2010/3/22 読売新聞より入手)
ボランティア鍾乳洞清掃奥深くまでごみ、驚き

 美祢市の秋吉台を代表する鍾乳洞の「大正洞」で21日、ボランティア10人が洞穴内の清掃活動をした。
 秋吉台で自然体験イベントなどを実施している「秋吉台エコ・ミュージアム」(配川武彦館長)の主催。大正洞は秋吉台国定公園の東北端にあり、1935年に発見された。入り口から出口までの距離は約900メートル。国の天然記念物にも指定されている。
 ボランティアたちは、狭い穴をくぐり抜けて数十メートルの深さまで入り込み、近くの川の増水時に流れ込んだとみられるプラスチック片や金属類、観光客が捨てたごみなどを収集した。
 宇部市文京台の公務員山根祐子さん(54)は「秋吉台を楽しむだけではなく、大切な自然をきれいにしたいと思って参加した。それにしても、こんな奥深くまでごみがあるなんて」と驚いていた。




龍泉洞、潜水調査の成果を報告(2010/3/20 岩手日報より入手)
龍泉洞潜水の成果を報告 岩泉・日本洞穴学研究所

 岩泉町に事務所を置く日本洞穴学研究所(鹿島愛彦所長)は19日、同町の龍泉洞で41年ぶりに実施した潜水調査の報告会を龍泉洞観光センターで開いた。洞内の水中通路が南南西に延びていることなどが報告された。
 昨年12月から今年2月までの潜水調査の結果を発表。以前の潜水調査で西方に延びているとされた水中通路が、近年実施された陸上調査と同様に南南西へ延びていることが確認された。また、第3地底湖から水深52メートル、距離83.37メートルまでの測量を実施し、洞内の図面を作製したことを報告。今後は奥部の第5、6地底湖の確認と測量を2010年度に予定していることを示した。
 同研究所の菊地敏雄研究員は「前回の潜水調査で、第6地底湖は遊覧船が浮かべられるほどの大きさという報告がある。態勢を整え来年度も継続調査したい」と語った。

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1/28 龍泉洞、潜水調査の結果は南南西方向へ
1/1  龍泉洞、41年ぶりの潜水調査実施へ





平尾台、恒例の野焼き(2010/3/20 毎日新聞より入手)
野焼き:草原に炎広がる−平尾台

 日本有数のカルスト台地として知られる小倉南区の平尾台で19日、春の訪れを告げる野焼きがあった。午前11時過ぎに花火の合図で大平山や四方台などの山頂から火入れされ、訪れた人たちは燃え広がる炎が草原のじゅうたんを漆黒に染める様子を見守った。
 野焼き委員会のメンバーが毎年実施している。今年は天候不良で度々延期されていた。
 平尾台自然の郷(093−452−2714)は初めてフォトコンテストを開催し、A4サイズのプリントを3月末まで募集している。

※2月28日、3月7日、8日、11日、16日と延期されていた。




三島風穴、市が緊急性を強調(2010/3/20 毎日新聞より入手)
三島風穴:埋め立て問題 市長が緊急性強調「崩落したら責任」

 三島市が、JR三島駅北口地下の「三島風穴」の約半分を埋め立てる問題で、小池政臣市長は19日の定例記者会見で「貴重なものだとの認識はあるが、必要最小限の崩壊防止工事は待ったなしで行わなければならない」と述べ、予定通り着手する方針を示した。
 小池市長は「観光資源になると思い、保存も考えたが、私が5年ほど前に中に入って、崩落を見て危ないと感じた。もし崩壊したら行政責任は免れない」と説明した。
 火山学の立場からの学術調査の必要性については「いろんな調査がなされ、風穴の地図もできている。調査を待っていて崩壊したら行政が非難される」と緊急性を強調。残存部分については「活用はできない。そのまま置いておく」と述べた。
 市建設部は同日、作業に先立ち、詰め込む容量や地下水位を調べるボーリング調査を既に実施していることを明らかにした。
 この問題ではNPO法人「火山洞窟学会」(事務局・東京都、立原弘会長)が、主要部を富士山の貴重な自然遺産として残すよう要望している。

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3/18 三島風穴、市へ保存の要望書





三島風穴、市へ保存の要望書(2010/3/18 毎日新聞より入手)
三島風穴:埋め立て問題 NPO、市に保存を要望「自然遺産価値ある」

 三島市が、JR三島駅北口の地下に広がる溶岩トンネル「三島風穴」の約半分を埋め立てようとしている問題で、NPO法人「火山洞窟学会」(事務局・東京都、立原弘会長)は16日、風穴の主要部を貴重な自然遺産として残すよう求める要望書を送った。
 市は今月下旬にも、市道交差点や新設道路の真下付近を補強するための埋め立てに着手する予定。これに対し要望書は「三島風穴は富士山の溶岩洞窟として極めて高い自然遺産価値と学術要素を有している」と指摘し、着工前に回答するよう求めた。
 とりわけ「溶岩柱ホール」や「支洞部」などを残し、埋め立てざるを得ない部分も学問的資料として保存する検討を求めた。具体的には、(1)風穴中央部の交差点直下付近の完全埋め立てではなく、中央部から分かれる洞窟へのルートの確保(2)地下空洞補強工事の設計図の開示−などを求めた。

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3/15 三島風穴、3月下旬に埋め立てへ





防水デジタルカメラ/Optioシリーズ後継機が発売(2010/3/18 入手)
 HOYA株式会社PENTAXイメージング・システム事業部から防水デジタルカメラ「Optio W90」が3月18日に発売された。
 本機種は「Optio W80」の後継機。耐落下衝撃(1m→1.2m)、耐水深(5m→6m)とグレードアップ。有効画素数(約1210万画素)、防塵(6級)、水中撮影120分、耐冷仕様(−10℃)はそのまま引き継がれている。
 デザインは一新され、ストラップとしてのカラビナを付属したことにより、アウトドア仕様を色濃くしたモデルとなった。
 価格はオープン(実勢価格18,987円〜)。

ペンタックス「Optio」シリーズ(防水カメラ)一覧
機種名 発売日 特 徴 備 考
Optio W90 2010年3月 1210万画素/6m防水(8級)/防塵(6級)/水中撮影120分/耐落下衝撃1.2m  
Optio WS80 2009年8月 1000万画素/1.5m防水(8級)/防塵(6級)/水中撮影120分 生産終了
Optio W80 2009年8月 1210万画素/5m防水(8級)/防塵(6級)/水中撮影120分/耐落下衝撃1m 生産終了
Ootio W60 2008年6月 1000万画素/4m防水(8級)/防塵(5級)/水中撮影120分 生産終了
Optio W30 2007年3月 710万画素/3m防水(8級)/防塵(5級)/水中撮影120分 生産終了
Optio W20 2006年9月 700万画素/1.5m防水(8級)/防塵(5級)/水中撮影30分 生産終了
Optio W10 2006年3月 600万画素/1.5m防水(8級)/防塵(5級)/水中撮影30分 生産終了
Optio WPi 2005年10月 600万画素/1.5m防水(8級)/防塵(5級)/水中撮影30分 生産終了
Optio WP 2005年3月 500万画素/1.5m防水(8級)/防塵(5級)/水中撮影30分 生産終了
Optio 43WR 2004年5月 400万画素/1m防水(7級) 生産終了





三島風穴、3月下旬に埋め立てへ(2010/3/15 毎日新聞より入手)
三島風穴:埋め立て前に学術調査を 富士山周辺で最古級

 富士山の噴火でできた溶岩トンネルの中でも最古級で、静岡県三島市のJR三島駅北口の地下に広がる「三島風穴」が今月下旬にも埋めたてられる。工事を行う静岡県三島市によると、風穴の真上に市道を造るため、推定約3000平方メートルある空洞の半分をセメントなどで充てんし、地盤補強する。風穴に対する学術調査は実施されていないが、溶岩が生み出した貴重な鍾乳石などが残され、火山学の専門家から「工事前に学術調査すべきだ」との声が上がっている。
 三島風穴は、噴火で流れ出た「三島溶岩流」の最南端にあたり、富士山周辺で100以上確認されている風穴の一つ。1万数千年前にでき、総延長は分かっているだけで約300メートル。1953年に発見され、86年に日本火山洞窟協会(現・富士火山洞窟学研究会)が実地調査した。長年かけて形成された「溶岩鍾乳石」などがそのまま保存され、市街地に残る洞窟としても全国的に希少という。
 かつては製薬会社の敷地内にあり、会社の移転に伴って05年、三島市函南町土地開発公社が公共用地として買収した。市によると、風穴の内部で崩落が確認されたため、道路工事に先立ち、今月内にもセメントと粘土質の資材で充てんする工事を始める。市建設部は「安全を期すのが第一の目的。手当てをしなければ風穴の真上にある既存の道路も崩落する恐れがある」と緊急性のある工事だと説明している。
 一方、今年2月に風穴を調べたNPO法人「火山洞窟学会」(事務局・東京都)の立原弘会長は「埋める前にきちんと全容を調べ、残すべきところは残してほしい。教育的な価値もある」と指摘。山梨県環境科学研究所自然環境・富士山火山研究部の輿水達司部長も「山梨県側の富士山北麓では三次元解析など最新の手法を使って風穴を調査している。調査前に埋めるとは信じられない」と話している。

※富士火山洞窟学研究会は2004年にNPO法人化、火山洞窟学会に改称している。




防水デジタルカメラ/FinePixシリーズ後継機が発売(2010/3/13 入手)
 富士フイルム株式会社から防水デジタルカメラ「FinePix XP10」が3月13日に発売された。
 本機種は「FinePix Z33WP」の後継機。Zシリーズから新たなXPシリーズとなったが、外観はほぼ変わらず、ややサイズアップしている。
 有効画素数(約1000万画素→約1210万画素)、光学ズーム比(3倍→5倍)、耐落下衝撃(1m)、耐冷仕様(0℃→−10℃)とグレードアップしているものの、内臓フラッシュの有効距離が若干ダウンした。
 価格はオープン(実勢価格11,200円〜)。

富士写真フイルム&富士フイルム製防水カメラシリーズ一覧
機種名 発売日 特 徴 備 考
FinePix XP10 2010年3月 1220万画素/防水(8級)/光学5倍ズーム/36mmレンズ/ストロボ有効距離3.1m  
FinePix Z33WP 2009年3月 1000万画素/防水(8級)/光学3倍ズーム/35mmレンズ/ストロボ有効距離3.9m 生産終了
FinePix BIGJOB HD-3W 2007年1月 604万画素/防水(7級)/光学3倍ズーム/28mmレンズ/ストロボ有効距離10m 生産終了
BIGJOB HD-1 2004年2月 310万画素/防水(7級)/光学3倍ズーム/28mmレンズ/ストロボ有効距離5m 生産終了
BIGJOB DS-270HD 2002年2月 220万画素/防水(7級)/28mmレンズ/ストロボ有効距離5m 生産終了
BIGJOB DS-230HD 2000年2月 150万画素/防水(7級)/28mmレンズ/光学3倍ズーム/ストロボ有効距離5m 生産終了
BIGJOB DS-260HD 1999年3月 150万画素/防水(7級)/光学3倍ズーム/ストロボ有効距離5m 生産終了
BIGJOB DS-250HD
1998年3月 150万画素/防水(7級)/28mmレンズ/単焦点タイプ 生産終了





新石垣空港問題、旧石器人の洞窟が破壊(2010/3/12 朝日新聞より入手)
国内最古の人骨出た洞穴、破壊 沖縄県がずさん調査か

 日本最古の約2万年前の旧石器人の骨が見つかった沖縄県・石垣島の洞穴で、化石を含む堆積層の大部分が壊されてしまっていると、最初に発見した人たちが訴えている。県は2年前、地上から重機で掘り起こしたが、現在は再調査がかなり難しい状態だという。洞穴は新石垣空港の建設予定地内にあり、空港建設を急ぐあまり、ずさんな調査を行ったという疑念が浮かんでいる。
 人骨が見つかったのは白保竿根田原洞穴。2007年12月、元日本洞窟学会副会長でNPO法人沖縄鍾乳洞協会の山内平三郎理事長(62)らが化石を含む層を確認した。08年5月にはイノシシの骨と5点の人骨が出土。同年7月にはイノシシの骨が炭素年代測定によって約1万4千年前のものと推定された。
 山内さんらは化石の層の保護と再調査の必要性を繰り返し訴えた。これを受けて県文化課は08年8月下旬から約3週間、県埋蔵文化財センター職員に発掘調査をさせたが、「目に見えたものは出てこなかった」と結論づけた。
 それから1年後の09年5月末に「洞窟に1万4千年前の獣骨」と朝日新聞が報道したことなどを受けて県文化課は同7月、再度の確認調査をした。その際に洞穴に入った山内さんは、化石の層の大半が失われていることを目撃したという。「『人骨のホール』と呼んでいた洞穴は完全になくなっていた。壊れたというより、地上から削り取られて消滅していた」と話す。
 放射性炭素の測定で日本最古の約2万年前のものと分かった人骨が見つかった場所は「化石のホール」と呼んでいたが、そこも大半はなくなっていたという。
 これに対して県は、「08年の調査の際に、洞穴への立ち入りが難しいため地上から重機で天井部を掘り起こした。調査後は埋め戻した」と話している。
 そもそも県は、洞穴の調査になかなか乗り出そうとしなかった。08年5月に市民団体の「八重山・白保の海を守る会」が工事中断や洞穴の調査を求めた際に、県新石垣空港課は「人骨は古くても中世(500年前)以降のものとのコメントを(専門家から)もらっている」として、詳細な調査は必要はないと文書で回答していた。
 人骨が日本最古と確認された今回の年代測定も、もともとは研究者が自前の研究費をあてて行った。県が予算をつけることを決めたのは測定結果が出た後だった。
 「守る会」の生島融事務局長は「発見者らの熱意がなければ、21世紀の大発見は闇に葬られることになっていただろう。県には、遺跡などの調査も行わないまま空港建設を強行しようという魂胆があったのではないかと疑わざるを得ない」と話している。
 山内さんは、洞穴内で動物の骨に加えて魚の骨も見つかったことから、「古代人がここに住み、魚を持ち込んだのではないか」と考える。もしそうだとすれば、人類の歴史を塗り替える可能性もある。県は今夏に本格調査を行う予定だが、住居跡があるとみていた場所もなくなっているという。

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防水デジタルカメラ/サイバーショットシリーズで復活(2010/3/5 入手)
 ソニーマーケティング株式会社から防水デジタルカメラ「サイバーショット DSC−TX5」が3月5日に発売された。
 本機種は、同社としては2003年発売の「DSC−U60」以来の防水デジタルカメラ。保護機能を持つデジタルカメラでは世界最小モデル(幅94×高56.9×奥行17.7o/本体重量約128g)。
 耐落下衝撃1.5m、防水(8級)、防塵(5級)、耐冷仕様(−10℃)と、洞内ではまずまずといったスペックだが、内臓フラッシュは有効距離6mとやや強め。有効画素数は1020万画素。
 カメラを一定方向に振るだけで、最大258度のパノラマ写真が撮れる機能「スイングパノラマ」は、ライティングを工夫すれば洞内でも興味深い機能だ。
 価格はオープン(実勢価格19,400円〜)。

ソニー製「サイバーショット」シリーズ(防水カメラ)一覧
機種名 発売日 特 徴 備 考
サイバーショット DSC-TX5 2010年3月

1020万画素/防水(8級)/防塵(5級)/ストロボ有効距離6m

 
サイバーショット DSC-U60 2003年6月 200万画素/水深1.5m 生産終了





防水デジタルカメラ/LUMIXシリーズ後継機が発売(2010/3/5 入手)
 パナソニック株式会社から防水デジタルカメラ「LUMIX DMC−FT2」が3月5日に発売された。
 本機種は「LUMIX DMC−FT1」の後継機で、防水(水深3m→10m)、防塵(5級→6級)、耐落下衝撃(1.5m→2m)、耐冷仕様(0℃→−10℃)と構造強化。有効画素数も1410万画素となった。好評のAVCHD Lite動画機能(1280×720)はそのまま。
 価格はオープン(実勢価格円38,997円〜)。

パナソニック製「LUMIX」シリーズ(防水カメラ)一覧
機種名 発売日 特 徴 備 考
LUMIX DMC-FT2 2010年3月 1410万画素/10m防水(8級)/防塵(6級)/耐落下衝撃2m/-10℃/AVCHD Lite動画  
LUMIX DMC-FT1 2010年3月 1210万画素/3m防水(8級)/防塵(5級)/耐落下衝撃1.5m/0℃/AVCHD Lite動画  





南ア、洞穴から6万年前のサイン発見(2010/3/2 読売新聞より入手)
6万年前のサイン?ダチョウの卵に文様

【アメリカ合衆国・ワシントンDC発】
 南アフリカの洞穴から、約6万年前のダチョウの卵に文様が刻まれているのが見つかり、英仏などの研究者が1日付の米科学アカデミー紀要で発表した。
 卵の破片は270個もあり、研究チームは「人間が日常的にシンボルを使っていた最も古い証拠だ」としている。
 卵の殻は、狩猟採集民だった石器時代の人間が、食べ物や水の容器として使っていたらしい。これまでも加工された貝殻や骨などが見つかった例はあるが、一か所で大量に発掘されるのは珍しい。
 2〜3センチの大きさの破片には、平行線や、はしごのような格子など抽象的な文様が彫り込まれている。文様をつけることが文化として確立していたと考えられ、容器の持ち主を区別する目印になっていた可能性もある。




龍泉洞熟成ワイン発売へ(2010/2/27 岩手日報より入手)
 龍泉洞でワインを熟成 岩泉産業開発が8月から販売

 岩泉町乙茂の第三セクター岩泉産業開発(三田地正人社長)は、町内産のヤマブドウを使った赤ワイン「龍泉洞山ぶどうワイン−宇霊羅(うれいら)−」を8月から販売する。温度が一定の同町岩泉の龍泉洞内を貯蔵庫に半年から3年間かけて熟成。「天然のワインセラー」で寝かせたまろやかな味がヤマブドウの特産化を後押ししそうだ。
 ワインは、同町のシンボルとして親しまれている宇霊羅山から命名した。アルコール度数は10.5%。やや甘口でフルーティーな味わいは、誰の口にも合いそう。ラベルは、町内の間伐材で作った紙を使用した。
 昨年10月上旬に町内で収穫したヤマブドウ1.8トンを、葛巻町の第三セクター葛巻高原食品加工(社長・鈴木重男町長)の工場で醸造。瓶詰めとラベル張りを終えたワインは26日、従業員が龍泉洞内の特製のワイン貯蔵棚に運び込んだ。半年から3年間熟成させる。
 龍泉洞は、年間を通じて洞内の温度が10度前後で安定している。温度変化に弱いワインにとって熟成に適した場所で、まろやかな味わいになるという。
 岩泉町を含む宮古地方は、盛岡、久慈地方に次ぐ県内有数のヤマブドウ産地。同町の2009年度の生産量は天候不順の影響で6トンほどだったが、08年度は12.4トンを記録し、特産化が進む。
 三田地社長は「地域で採れたヤマブドウの価値を高め、生産者を応援したい。龍泉洞を訪れた際、思い出の一品にしてほしい」と多くの人に愛飲されることを期待する。
 720ミリリットル入り、約1300本を醸造。7月ごろから予約を受け付け、通信販売と同町乙茂の道の駅いわいずみで販売する。
 半年間熟成させたスタンダードタイプは2500円(税込み)。長期貯蔵したプレミアムタイプの価格は未定だが、1年貯蔵は3000円、3年貯蔵は4000円ほどになる見込み。
 問い合わせ、予約は同社(0194−22−4434)へ。




防水デジタルカメラ/μTOUGHシリーズ後継機3種が発売(2010/2/26 入手)
 オリンパス株式会社からμTOUGH3種「μTOUGH−8010」「μTOUGH−6020」「μTOUGH−3000」が2月26日に発売された。
 「μTOUGH−8010」は「μTOUGH−8000」のマイナーチェンジ版(画像左)。保護性能はそのままで、シリーズでは最もタフネスモデルとなっている。有効画素数は1200万画素から1400万画素にグレードアップ。「EISA AWARD ヨーロピアン オールウェザーコンパクトカメラ 2010−2011」賞を受賞。価格はオープン(実勢価格20,950円〜)。
 「μTOUGH−6020」は「μTOUGH−6010」のマイナーチェンジ版(画像中)。防水性能(水深3m→5m)が強化。その他の保護性能も「μTOUGH−8010」と比較するとやや落ちるものとなっている。有効画素数は1200万画素から1400万画素にグレードアップ。価格はオープン(実勢価格13,300円〜)。
 「μTOUGH−3000」はシリーズ廉価版(画像右)。「μTOUGH−6010」と同等性能。価格はオープン(実勢価格11,500円〜)。

オリンパス製「μTOUGH」シリーズ(防水カメラ)一覧
機種名 発売日 特 徴 備 考
μTOUGH-8010 2010年2月 1400万画素/広角28mmレンズ/10m防水(8級)/耐落下衝撃2m  
μTOUGH-6020 2010年2月 1400万画素/広角28mmレンズ/ 5m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m  
μTOUGH-3000 2010年2月 1000万画素/広角28mmレンズ/ 3m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m  
μTOUGH-6010 2009年7月 1200万画素/広角28mmレンズ/ 3m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m 生産終了
μTOUGH-8000 工一郎 2009年5月 1200万画素/広角28mmレンズ/10m防水(8級)/耐落下衝撃2m  
μTOUGH-8000 2009年2月 1200万画素/広角28mmレンズ/10m防水(8級)/耐落下衝撃2m 生産終了
μTOUGH-6000 2009年1月 1000万画素/広角28mmレンズ/ 3m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m 生産終了
μ1050SW 2008年9月 1010万画素/ 3m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m 生産終了
μ1030SW 工一郎 2008年6月 1010万画素/広角28mmレンズ/10m防水(8級)/耐落下衝撃2m 生産終了
μ1030SW 2008年3月 1010万画素/広角28mmレンズ/10m防水(8級)/耐落下衝撃2m 生産終了
μ850SW 2008年2月 800万画素/ 3m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m 生産終了
μ795SW 2007年9月 710万画素/10m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m 生産終了
μ790SW 2007年8月 710万画素/ 3m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m 生産終了
μ770SW 2007年3月 710万画素/10m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m 生産終了
μ725SW 2006年11月 710万画素/ 5m防水(8級)/耐落下衝撃1.5m 生産終了





米国、白い鼻症候群でコウモリ大量死(2010/2/17 ナショナルジオグラフィックニュースより入手)
コウモリを死に追いやるカビ、米で流行

【アメリカ合衆国発】
 アメリカ、テネシー州で最近実施された調査によると、アメリカ東部のコウモリに致死的な真菌感染が広がり、大量死しているという。
 冬眠中のコウモリが発症する「白い鼻症候群(White-nose syndrome)」は、低温下で繁殖する真菌(カビ)と関連があり、翼、耳、鼻口部が白い粉末状のカビだらけになる。これまで、この病気の感染地域はアメリカ北東部の大西洋沿岸地域、バーモント州からバージニア州にかけての範囲にある洞窟のみだった。
 だが2010年2月16日、テネシー州野生生物資源局(TWRA)が、同州サリバン郡のウォーリーズ洞窟(Worley's Cave)で、発症した2匹のアメリカトウブアブラコウモリ(学名:perimyotis subflavus)が見つかったと発表した。
 この病気を追跡調査している自然保護団体ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)の広報担当者ジーナ・ハンコック氏は、「アメリカで最南端かつ最西端での発症例となる」と話す。
 2匹が見つかった洞窟は、バージニア州の感染地点から105キロほどしか離れておらず、このコウモリの飛行範囲内に収まっている。
 ニューヨーク州環境保全局(NYSDEC)のコウモリ専門家アラン・ヒックス氏はテネシー州の調査には関与していないが、「実際にバージニア州からテネシー州へ拡大したとなるとショックだ」と述べる。
 また、白い鼻症候群がテネシー州全体に広がれば、コウモリの複数の個体群が打撃を受け、2つの絶滅危惧種が死に絶える恐れもあるという。
「東部の洞窟には大規模な冬眠コロニーが少ないが、テネシー州には1つの洞窟に10万匹以上のコウモリが生息しているケースもある。致死率95%として考えると、膨大な数のコウモリがいなくなることになる」。
 白い鼻症候群は2007年に初めて確認されたが、その全容は解明されていない。真菌感染から死に至るプロセスが不明なだけでなく、そもそも真菌が感染動物の主な死因なのかどうかもはっきりしていない。
 科学者たちは、コウモリが冬眠コロニーに密集したときに病気が広がると考えている。
 発症したコウモリは、蓄えた脂肪を早い段階で使い果たして冬眠中に目覚めてしまう。空腹を満たそうと洞窟から飛び出すが、冬はエサとなる昆虫も見つからず間もなく餓死してしまう。
 冬眠時に群れをあまり作らないアメリカトウブアブラコウモリは、テネシー州でも比較的孤立した地域での感染に留まっているようだ。だが、科学者たちは絶滅危惧種のハイイロホオヒゲコウモリ(学名:Myotis grisescens)とインディアナホオヒゲコウモリ(学名:Myotis sodalis)に感染が広がることを懸念している。
 ハイイロホオヒゲコウモリは、夏になると感染の広がっているウォーリーズ洞窟を巣にする。TNCの洞窟・カルスト地帯担当マネージャー、コーリー・ホリデイ氏は、「ハイイロホオヒゲコウモリはごく一部の洞窟に大規模な集団を作って冬眠する。もし感染すれば、世界全体の個体数がわずか2、2年で深刻な危機に陥ることになる」と話す。
 われわれもこの病気の感染拡大に手を貸してはならない。感染地点には近寄らず、洞窟探検を楽しむときも用具を消毒することが大切だ。
「真菌の胞子に汚染されたブーツをはいて、隣の州の洞窟を歩き回ったとする。その結果感染が広がるということも、十分に考えられる」とホリデイ氏は言う。
 白い鼻症候群は人間には直接的な危険はないが、コウモリの大量死は非常に困ったことになる。
 TWRAの狩猟対象外・絶滅危惧種担当コーディネーターのリチャード・カーク氏は、「ほとんどのコウモリの種は主に昆虫を大量に捕食するため、害虫防除という点で公共サービスに多大な貢献をしていると言える。仮に50万匹のコウモリが消滅すれば、災難はわれわれに降りかかってくる。数百〜数千トンもの昆虫近所の町や農場、森林を飛び回ることを想像して欲しい」と声明で述べている。




内間木洞、恒例の氷筍祭り開催(2010/2/13 読売新聞より入手)
氷筍 最長2.6メートル 内間木洞

 久慈市山形町小国の鍾乳洞「内間木洞」で11日、水滴で成長しタケノコのように高く伸びた氷筍が一般公開され、氷が作り出す幻想的な造形美を約350人が楽しんだ。氷筍は、洞穴からしみ出た天井の水滴が、地面に凍り付いて成長した氷の柱。鍾乳洞を管理している市が年1回、公開している。暖冬だった昨年と比べ1メートル以上高い氷筍も多く、最長約2.6メートル。300本以上がライトアップされた。




不二洞、幻想音楽祭開催へ(2010/2/10 毎日新聞−地方版より入手)
音楽フェス:鍾乳洞「不二洞」幻想音楽祭、上野村音楽同好会が20日に

 上野村川和自然公園にある鍾乳洞「不二洞」で20日午後3時から、同村の音楽同好会「上野ミュージックサークル」(UMC)が音楽フェスティバル「不二洞幻想音楽祭」を開く。音楽祭の実行委員会は「不二洞をもっと多くの人に知ってもらい、地元の人にも、その魅力を再発見してほしい」と来場を呼び掛けている。
 UMCは村内の若者が音楽を通じて集まり08年11月に結成された。メンバーは団体職員や公務員ら20〜40歳代の男女12人。定期的な練習会や音楽会などで親睦を深めているほか、同村の観光PRや社会福祉、事件事故防止キャンペーンにも協力するなど、幅広く活動している。
 音楽祭は、自然が造り出した鍾乳洞内の音響効果と景観を楽しんでもらおうと初めて企画された。アコースティックギターやバイオリン、リコーダー、オカリナ、、バンドネオンなどを使って、クラシックからポップス、アルゼンチンタンゴまで多彩なジャンルの曲目を披露する。
 洞内は総延長2.2キロで関東一の規模を誇る。大石柱のそそり立つ大殿堂や小さな支洞が無数にあり、光に照らし出される景観が素晴らしいという。

※一部抜粋。




馬国、8000年前の人骨発見(2010/2/8 マレーシアナビ!より入手)
トレンガヌ州の洞窟で8000年前の人骨を発見

【マレーシア・トレンガヌ州フル・トレンガヌ発】
 トレンガヌ州のケニル湖に近いベワ洞窟で、8000年から1万1000年前の中石器時代のものとみられる1体の人骨が、マレーシア国民大学(UKM)のニック・ハサン教授らの合同チームによって発見された。ケニル湖周辺では、1975年のバトゥ・トク・ビダン洞窟に次いで2回目の考古学的発見となる。
 人骨は地表から65〜70センチの深さから発掘されたもので、現在米国の大学にDNA検査を依頼しており、早ければ3月にも結果が判明する見通しだ。ベワ洞窟では、新石器時代(紀元前4000年〜2000年)のものとみられる土器の破片も出土しているという。
 マレーシア最古の人骨は、1991年にペラ州レンゴンのグア・グヌン・ルントゥで発見された1万1000年前の男性の人骨とされる。身長はおよそ157センチ。50歳くらいの男性とみられる。




新石垣空港問題、2万年前の人骨発見で会見(2010/2/8 時事通信より入手)
「環境復元も」と研究チーム=2万年前の人骨発見で会見

 沖縄県・石垣島(石垣市)の洞穴で、旧石器時代の約2万年前の人骨が見つかったことを受け、調査に携わった専門家らは8日、沖縄県庁で記者会見した。直接の年代測定では国内最古となる。研究チームの土肥直美琉球大准教授は「追加調査も予定され、当時の自然環境の復元も目指していける」と説明。同席した沖縄県の金武正八郎教育長は「祖先や歴史を考える上で重要な発見だ」と話した。
 人骨が発見されたのは建設中の新石垣空港敷地内の「白保竿根田原洞穴」。2013年3月に供用開始が計画されている空港で、滑走路に降る雨水などが流れ込む「浸透池」の建設予定地にある。
 新石垣空港の建設着工は06年10月で、翌07年8月に洞穴が見つかった。県は調査を沖縄鍾乳洞協会に委託し、同協会がこの洞穴から人骨9点を発見した。さらに、琉球大、東京大の研究者らが09年7月に研究チームを発足。人骨9点のうち6点からコラーゲンを抽出し、放射性炭素(C14)に基づく年代測定を行った。
 その結果、6点のうち、頭骨の頭頂部右側の破片が約2万年前、成人の右足第2指の骨が約1万8000年前、成人男性の右脚骨の破片が約1万5000年前と推定された。これら3点の人骨はいずれも、08年7月に見つかったという。

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2/5 新石垣空港問題、国内最古2万年前の人骨発見




飛騨大鍾乳洞、氷の渓谷にライトアップ(2010/2/7 読売新聞より入手)
色づく氷の世界

 岐阜県高山市丹生川町の飛騨大鍾乳洞で6日、樹木に水をかけて凍らせた「氷の渓谷」のライトアップが始まった。
 氷の渓谷は長さ約300メートルで、鍾乳洞の運営会社が3年前からこの時期に作っている。氷柱は大きいもので高さ約30メートル。一面の銀世界に、色とりどりの光と氷が織りなす幻想的な光景が浮かび上がり、観光客を喜ばせた。ライトアップは、14日まで。

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1/14 飛騨大鍾乳洞、恒例の氷の渓谷





新石垣空港問題、国内最古2万年前の人骨発見(2010/2/5 八重山毎日新聞より入手)
石垣島の人骨、国内最古と判明 新石垣空港建設現場から出土

 新石垣空港建設地内の石垣市白保竿根田原洞穴周辺遺物散布地(通称C1洞穴)で発見された人骨が約1万5000年から2万年前のもので、日本最古の年代になることが4日分かった。その結果、後期更新世(旧石器時代)に石垣島にヒトが存在していたことが明確になり、人類学のうえで重要な発見となった。また、遺跡が存在した場合、県文化財保護条例などにより遺跡保護の可能性もあることから、今後の空港建設計画やスケジュールなどへの影響も注目される。
 県立埋蔵文化財センターでは2006年から新石垣空港建設予定地での発掘調査を実施しており、C1洞穴からは人骨化石や多量の獣骨化石、下田原式土器(約3500年前)、八重山式土器(約500年前)などが採集され、遺跡や洞穴としての重要性が指摘されていた。
 指摘を受け、昨年7月に県教育庁文化課や県新石垣空港課、県立埋蔵文化財センター、琉球大学医学部の土肥直美准教授、愛知教育大学非常勤講師の中川良平氏、NPO法人沖縄鍾乳洞協会の山内平三郎理事長が参加して調査を実施したところ、人骨や獣骨化石が含まれる土壌が残っていることが確認された。
 C1洞穴で発掘された人骨9点のうち、6点からコラーゲンを直接抽出することができ、放射線炭素年代測定を行ったところ3点が約1万5000年から3万年前のものであることがわかった。
 東京大学タンデム加速器研究施設で実施した放射線炭素年代測定によると、人骨は20代から30代前半と見られる男性(2号)の右頭頂骨片が約2万年前、成人で性別不明(4号)の右第2中足骨が約1万8000年前、成人男性(8号)の右腓骨骨体部片が約1万5000年前のものと判明した。
 県教育庁文化課記念物班の瀬戸哲也就任は「記録を保存するということを前提にこれまで通りの調査を続けるが、当時のヒトが使用していた土器や生活の片りんなど、遺跡としての価値が見つかった場合、条例に基づいた遺跡保護の対応も考えられる」とした。
 県土木建築部新石垣空港課の栄野川盛信課長は「場所自体は本体から少し外れているので大きな影響はないと考えられるが、調査の状況を見て、影響が出るのであればその都度、協議していきたい」と話した。
 古い人骨や化石の年代は、発見された地層から間接的に推定されることが多く、これまで人骨から直接測定したもので最も古かった人骨は、静岡県浜北市(現浜松市)で1960年代に見つかった約1万4000年前のものだった。




竜ヶ岩洞、恒例の節分祭(2010/2/1 中日新聞より入手)
引佐・竜ヶ岩洞で節分祭

 浜松市北区引佐町、観光鍾乳洞・竜ヶ岩洞で31日、節分(2月3日)を前に恒例の節分祭が開かれ、福を求めて大勢の観光客が詰めかけた。
 節分祭は「竜ヶ岩洞から春を呼ぼう」と19年前に始めた。この日は祭りを祝って地元の寿獅子保存会員が獅子舞を踊り、津軽三味線奏者の白井勝文さんが力強い演奏を披露。豆まきを2回行った。
 初回は午前11時、壇上に竜ヶ岩洞の戸田達也所長、小野寺秀和支配人や年男、年女らが勢ぞろい。獅子舞保存会の「大黒舞」の踊りを合図に豆まきが始まった。「福は内、鬼は外」のかけ声とともに、20キロ分のもちと段ボール12箱分の菓子が一斉に雨あられ。「こっちへ投げて」の声が飛び交った。戸田所長、小野寺支配人は「2010年もいい年で」と願っていた。




防水デジタルカメラ/世界最薄「EX−G1」が発売(2010/1/29 入手)
 カシオ計算機株式会社から防水デジタルカメラ「EXILIM G EX−G1」が1月29日に発売された。
 本機種は同社としては「G.BROS GV−20」以来の耐衝撃防水デジタルカメラで、世界最薄の19.9mm(突起部除く)の薄型フォルムが特徴。耐落下衝撃2.13m、防水(8級)、防塵(6級)、耐冷仕様(−10℃)と洞内で気兼ねなく使用できる性能を持っているが、内臓フラッシュの有効最大距離は2.4mと物足りない。有効画素数は1210万画素。
 価格はオープン(実勢価格32,997円〜)。

※世界最薄は発売当時。




龍泉洞、潜水調査の結果は南南西方向へ(2010/1/28 朝日新聞より入手)
龍泉洞は南南西に 来月にも水中測量

 秋芳洞(山口県)、龍河洞(高知県)と並ぶ日本三大鍾乳洞のひとつ、岩泉町の龍泉洞で、41年ぶりに潜水調査が行われた。調査をしたのは日本洞穴学研究所(鹿島愛彦所長)。昨年12月31日から3日までの4日間で、地下の洞がどの方角にのびているかを正確に把握することなどを目的に行われた。
 洞が地下に進んでいる方角は、公開されている第3地底湖から西とされていたが、これまでの同研究所の調査では南南西に進んでいることがわかっていたという。これが今回の潜水調査で、改めて南南西に進んでいることが確認されたという。
 同研究所は、第3地底湖から先について、2007年から調査してきた。この調査で第7、第8地底湖が発見されていたが、潜水調査の結果、この第7、第8地底湖は第5地底湖の手前に位置することもわかった。
 また、第5地底湖に至る入り口が、これまで水深60メートルとされていたが、調査では水深60メートルであることもわかったという。
 龍泉洞の潜水調査は1968年にも行われたが、潜水士1人が死亡する事故が起こるなどして、それ以降、潜水による調査は行われていなかった。同研究所は今回、万全の準備と計画を立てて調査に臨んだ。2月にも潜水調査をして水中の測量を行う。
 同研究所の菊地敏雄研究員は「水中の洞内の撮影もでき、次回の測量により、その後の継続的な調査につなげたい」と話した。また、同町の龍泉洞事務所の加藤勝彦事務所長は「洞内の正確な地図ができることで、観光客への情報発信も正確になる」と、調査に期待している。

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1/1 龍泉洞、41年ぶりの潜水調査実施へ





平尾台、北九州市立大生が科学で落書き除去(2010/1/27 毎日新聞−北九州版より入手)
平尾台:落書き、石灰岩への傷跡・・・"科学"で消します 北九州市立大生が発表

 科学の力で平尾台(小倉南区)の落書きを消そう。北九州市立大国際環境工学部(若松区ひびきの)の1年生グループがこのほど、日ごろの研究成果を、講座「環境問題事例研究」で発表した。現地を歩き、オレンジオイルなどを使った実験を行うなどして、落書き禁止を呼びかけるポスターを製作した。
 平尾台を巡っては、国指定天然記念物「千仏鍾乳洞」への落書きや、地上に露出した石灰岩に赤い塗料で矢印などが書かれる被害が明らかになっている。この問題に、リーダーの中島涼太さん(19)、副リーダーの茅島美紅さん(19)ら11人のグループが取り組んだ。
 昨年10月に現地入り。歩きながら現状を見て回り、12月には平尾台自然観察センターの呼びかけに応じて石灰岩に付着した赤い塗料を削り取るボランティアに参加した。
 実験では、EM洗剤▽オレンジオイル▽光触媒▽重曹の4薬剤を使用。石灰岩やアルミ板に赤塗料を塗ったうえで、スポンジやブラシでこすりながら落ち方を比較した。その結果、オレンジオイルが最も環境に負荷をかけずに消せるという結論に至ったという。
 ボランティアに参加した伊藤史紘さん(20)は「石灰岩を5ミリ削るのも、自然が風化させるには1000年かかるという話を聞いた。それを考えると、軽々しくやってはいけないと実感した」と話した。

※一部抜粋。 




ケイビングで婚活ツアー(2010/1/25 中日新聞より入手)
第1弾は洞窟探検 松電が来月21日に婚活バスツアー

 松本電鉄(松本市)は、「婚活バスツアー」と題したバス旅行商品を企画し、参加者を募集している。第1弾として、岐阜県郡上市で、洞窟探検を体験する日帰りツアーを2月21日に実施する。
 危険の伴う場所では男女が恋に落ちる確率が高くなるとされる心理学の「つり橋理論」を基に、参加者が狭い鍾乳洞で、手を取り合って助け合いながら進む趣向。自然と参加者同士の距離が縮まり、恋愛への発展を後押しする仕組みだ。
 また、ツアーでは、一緒に手作りピザを焼いて食べる昼食や、抽選で1人に東京ディズニーリゾートのペア券が当たるお楽しみイベントもある。
 日程は2月21日のほか、3月13、22日の計3日間。定員は男女とも各回先着15人。料金は昼食付き税込みで、男性が1万2500円、女性が1万円。問い合わせはアルピコツアーセンター=電0263−39−5489=へ。
 




飛騨大鍾乳洞、恒例の氷の渓谷(2010/1/14 中日新聞より入手)
飛騨大鍾乳洞に巨大な氷柱

 高山市丹生川町の観光施設「飛騨大鍾乳洞」で、敷地内の山斜面を凍らせて造った「氷の渓谷」がお目見え。高さ約10〜30メートル、幅約300メートルにわたる壮観な氷の造形が観光客らを楽しませている。
 この取り組みは今冬で3回目。昨年12月下旬から、谷水を斜面にかけて造った。昨冬より冷え込む日が多く「この時期としては大きなものができた。鍾乳洞の出口付近の氷柱は壮観なので、見に来てほしい」と支配人の長沼伸彦さん(41)。
 「氷の渓谷」は3月10日までの予定で、期間中は甘酒の無料サービスも。2月6〜14日には日没から午後8時までライトアップし、写真コンテストも企画している。  




三角田洞、恒例のコウモリ観察会開催(2010/1/13 山口新聞より入手)
冬眠コウモリ、そっと観察 秋吉台で学習会

 美祢市美東町の秋吉台エコ・ミュージアムが11日、地元の三角田(みすまた)洞で学習会「冬眠のコウモリを見る」を開いた。市内外から親子など20人が参加して、コウモリの冬ごもりの姿をそっと観察した。
 講師は山口大理学部の松村澄子准教授。参加者はコウモリの生態について講義を受けた後、ライト付きのヘルメットを装着して普段は公開されていない三角田洞に入り、鍾乳洞の天井や岩壁に逆さまになってぶら下がっていたり、岩の割れ目に潜り込んでいるコウモリを見つけた。
 松村准教授によると、この日はキクガシラとモモジロの2種類のコウモリが確認され、モモジロの数が昨年よりも多いという。低い場所で冬眠しているコウモリもいて、参加者は静かに近づいて間近で観察したり、松村准教授に質問を繰り返していた。   




龍泉洞、恒例のみずまつり開催(2010/1/11 岩手日報より入手)
寒中、祈りの水浴び 岩泉で龍泉洞みずまつり

 第23回龍泉洞みずまつり(実行委主催)は10日、同町の龍泉洞などを会場に開かれ、岩泉の豊かな水に感謝と祈りを込めた。
 龍泉洞前の龍泉洞広場では、高校生のみこたちが洞内の地底湖から水をくみ上げる「若水汲み」を行い、まつりがスタート。
 まつりのシンボル「御水」を運ぶ岩泉搬送隊は、家族の健康などを祈り「水祓い」を行った。寒さをものともせず水を浴びると、会場は観衆の歓声と拍手に包まれた。
 搬送隊の同町岩泉の会社員、小野寺孝さん(54)は「寒さも感じないほど、心身共にすがすがしい」と充実した笑顔を見せた。
 まつりは同町の小川地区などの会場でも実施。岩泉中生が龍のみこしを担ぎ町内を練り歩く龍舞行列やミズキ行列なども行われた。    




西国、ネアンデルタール人の貝飾り発見(2010/1/10 共同通信より入手)
5万年前の旧人に知的な貝飾り スペインの洞穴で発見

【アメリカ合衆国発】
 スペイン南東部の洞穴で、ネアンデルタール人(旧人)が作った約5万年前の貝殻の飾りが見つかり、英ブリストル大の研究者らが10日までに、米科学アカデミー紀要(電子版)で発表した。鉱物でできたオレンジ色の顔料を塗り、穴にひもを通して身に着けたらしい。
 ネアンデルタール人が約3万年前に絶滅したのは、象徴的な記号を理解しないなど、現生人類と比べて知的に劣っていたのも一因との見方に疑問を投げ掛けるものだ。
 米紙ニューヨーク・タイムズによると、研究者は飾りについて「他人との違いを表すIDカードのようなもの。現生人類と似た行動様式を持っていたことを示している」と話している。
 紀要などによると、貝殻の飾りが見つかったのは、海岸線から遠く離れた2ヵ所の洞穴。壊れており、身に着けて使った後に捨てられたようだ。化粧や体に塗るのに用いたとみられる顔料が付いたカキの貝殻も見つかった。
 ネアンデルタール人は、約4万年前に欧州に進出した現生人類に取って代わられ、姿を消した。  




昇竜洞、天井部が崩落(2010/1/2 南海日日新聞より入手)
沖永良部「昇竜洞」の天井部の土砂が崩落

 県の指定文化財で知名町住吉にある「昇竜洞」の天井部が崩落していたことが分かった。管理者の沖永良部昇竜洞観光社(朝戸直樹代表)によると、昨年10月に被害を確認し、見学コースの変更を余儀なくされている状況。沖永良部島有数の観光名所だけに関係者は1日も早い修復を望んでいる。
 昇竜洞は1963年に発見され、3500メートルのうち600メートルを一般公開している。入洞者数は年間約9000人、昨年夏に累計で70万人を超えた観光名所だ。
 崩落したのは入り口から約70メートル進んだ高さ約16メートルの天井部。天井は地表に接しており、縦約1メートル、横約1.5メートルの範囲で陥没している。10月25日午前、大量の土砂が洞窟内にたまっているのを見回りの職員が見つけた。前日までの大雨で地盤が緩んだことが原因とみている。けが人はなかった。
 通常は東側の入り口から西側の出口までを一方通行で見学するが、二次被害を防ぐため出口と入り口を替えて崩落部分の手前で折り返すコースに変更した。観光社は被害の状況を県教育委員会へ報告し、町側と対応を協議。町産業政策課は「調査を実施して工法を検討する。夏の観光シーズンまでには全面修復を目指したい」としている。 




龍泉洞、41年ぶりの潜水調査実施へ(2010/1/1 岩手日報より入手)
龍泉洞の潜水調査開始 岩泉で41年ぶり、構造解明へ

 岩泉町の国指定天然記念物龍泉洞で31日、41年ぶりの潜水調査が始まった。同町に事務所を置く日本洞穴学研究所(所長・鹿島愛彦愛媛大名誉教授)が調査を実施。3日までに水中の安全ルートを確保して2月には測量を行い、洞窟奥部の正確な構造解明に全力を挙げる。
 同研究所は、2005年から実施した陸上調査結果と前回の潜水調査で作製された洞窟の図面に相違が生じたため、再度の潜水調査を決めた。
 前回の潜水調査では、洞窟奥部が西方へ直線的に延びていると報告しているが、近年の陸上調査では南南西に延びていることが判明。地底湖の位置も含め今回の潜水調査で整合性を図り、洞窟の構造を解明する。
 調査は、水中調査を担当するダイバー9人ら総勢22人で実施。初日は、観光ルートの最奥部に当たる第3地底湖からダイバーが潜水し、30〜40メートル奥部までを調査した。
 前回の潜水調査では、1968年12月に水中で隊員1人が死亡する事故が発生。今回は、最新の潜水器材を使用するなど安全面に配慮した。安全なルートの確保を最優先し測量調査は2月に行う。
 調査を統括する同研究所の菊地敏雄研究員は「40年前と比べ潜水技術は向上しており、安全で確実なルートを確保する。陸上調査と前回の潜水調査の相違を修正し、確実なデータを得たい」と力を込めた。

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