タイトル | 地底旅団ROVER元老院第409回CAVING | ||||||||||||
サブタイトル | 第10次住田町洞穴群調査 | ||||||||||||
分 類 | 調査ケイビング、ファンケイビング | ||||||||||||
入洞洞窟 | 奥新切こうもり穴、滝観洞(風吹き穴、大洞の洞窟、大洞の岩窟)、胎内洞 | ||||||||||||
日 程 | 2024年5月2日(木)〜6日(月) | ||||||||||||
参加者 | 細野、菊地敏雄、若山拓也、松本力、山口真也、山田陽介(以上、東山ケイビングクラブ)、落合直之(東京スペレオクラブ)、渡辺修二(日本洞穴学研究所)、井健汰、倉片宏樹、西条達也(以上、明治大学地底研究部OB)、西尾咲希(東洋大学探検部OG)、渡邉美帆、石津利明、小松以沙、飯島遥大、村田花音、岩田朔来(以上、明治大学地底研究部)、竹之内隼太郎、高橋和薫、齋藤大地(以上、東洋大学探検部) 以上21名 | ||||||||||||
岩手県気仙郡住田町には多くの石灰岩帯があり、所々で洞窟が確認されている。東山ケイビングクラブでは1989年と1994年に新洞探査を行い、地元情報のうち半分の新洞を確認、探検を行った。しかし、山を知る方々が高齢となりつつあり、近年は情報を得ることが難しくなってきたことから、2016年から洞窟探査を再び行うことにした。 今回の調査では秋田大学ケイビング部の部室火災で焼失した「奥新切こうもり穴」の洞窟図面を復元する事を目的に計画された。 2日17:50、細野は会社を出発。 18:45、JR東京駅の八重洲中央地下改札口にて山口と合流。事前購入してもらった乗車券を受け取り、弁当、つまみ、ビールを購入。 17:40、東北新幹線にて北上。 21:20、JR仙台駅に到着。改札出口にて松本と、鈍行で先に到着していた西尾がお出迎え。早々に松本車に乗り込み北上。 23:10、24時間営業のスーパーセンタートライアル 水沢上姉体店にて、夜食と朝食分の食材と飲み物を購入。 25:00(1:00)、住田町内の鏡岩せせらぎ公園に到着。早々にテーブル、カセットコンロを準備して焼くだけの味付け肉を調理、野営準備をして乾杯。外気は意外と寒く、持ち合わせたアウターだけではなく、シュラフもかぶる始末。西尾のアメリカ縦断計画話を聞きながら談笑。 26:30(2:30)、山口・西尾はテント泊。細野・山田は車中泊。松本は野宿。 3日8:30、全員起床。朝食はそうめんだが、火力が弱く団子状態でできあがったが、今までに無いくらいマズイ。二度目は茹できらず、断念。 10:30、片付けを行って出発。 11:10、滝観洞に到着。下の第2駐車場もほぼ満車の状態だったため、従業員用の駐車場に躊躇無く駐車。滝観洞事務所の千葉様に挨拶しに行ったが、流しそうめんのマイクパフォーマンス中であったり、TV取材の対応だったりとかで忙しそうだったので、軽く会釈をし、我々が到着したことだけはお知らせしておいた。後で聞いた話だが、安全対策用の貸出ヘルメットが不足し手いたことと、大渋滞を引き起こさないように制限を行っており、入洞までに約1時間待ちの状況だったようだ。 11:30、宿舎となる大洞自治公民館に到着。4日まで活動を行う予定の明治大学地底研究部の学生が活動中で出払っていたが、学生らしいと言うか、宿舎内はすごく散らかった状態。我々が寝泊まりする場所を確保し、荷下ろしを行う。 12:00、遠野市内の踊鹿温泉天の湯にて入泉。地元の方々が多く、我々3名でいっぱいになってしまう程だが、とても良い温泉。鉄分豊富で金属臭がすごい。受付脇にある飲泉用を飲んでみると鉄の味。小さなコップ1杯が飲みきれなかった。 13:00、ビッグハウス 遠野店にて食材、行動食の調達。 14:30、遠野そばと中華そばの店「ばんがり」にて遅めの昼食。五右衛門ラーメン(辛味噌)+焼肉丼を注文。注文から相当な時間待たされ、出てきたラーメンを食すと、旨味が全くなく豆板醤をお湯で溶いただけのような味。焼肉丼に付いて着たマヨネーズ入れてみたりしたが残念な結果。 15:30、大洞自治公民館に帰宿。食当:西尾を中心に夕食の準備と各々自由時間。 17:00、活動準備開始。 17:30、西条が到着。GWということもあり、渋滞にはまりにはまって栃木県から約7時間半とのこと。活動前に到着して良かった。 18:30、滝観洞ファンケイビング開始。観光終了後の観光通路のお掃除をしている明大地底研に声かけをし、細野・山田は滝壺に縛ってあるロープの末端を解きに行く。 観光通路の途中よりSRTにて登り始める。確保を取りながらの登り、チムニー移動と身体全部を使いながらの上下移動。滝の真上に当たるトラバースは足下−20m以上あるが、観光用ライトは消してあり、滝壺が見えないため怖い感じもない。久々の洞窟活動である西尾も何とか付いてくることができていた。 20:50、滝の上部に全員到着。細野を筆頭に順番に下降して順次出洞。 21:30、全員出洞。 21:50、帰宿して夕食(各自ソース選択制パスタ、まぐろ大根、サラダ、ポトフ)。夕食後、自己紹介を交えて、談笑。 24:30、順次消灯。
4日6:30、起床。朝食(トースト、スープ、目玉焼)。明大地底研の数名はレンタカーの入れ替えのため、JR盛岡駅へ。山田は東洋大学探検部の現役を迎えにJR水上駅へ向かう。 9:30、山田が帰宿。活動準備しているところに渡辺さん到着。レンタカー入れ替え組は釜石自動車道で起こった事故渋滞にはまって予定以上に遅れ、待っていられないため先に活動を開始することにした。 10:30、大洞自治公民館を出発。ローソン 岩手住田町店に立ち寄り、昼食と行動食を各自購入。 11:00、「奥新切こうもり穴」前に到着。明大レンタカー組が合流。学生の測量スキルは確認済みであったが、現地にて顔色見ながら班編制を行う。 11:30、早めの昼食。炎天下のなか、お湯を沸かしてカップラーメンとおにぎり。 12:00、入洞開始。 【洞口〜第2ホール測量班:スケッチ細野・コンパス渡邉・メジャー飯島】 洞口より幅約2.0m、高さ約0.7mの通路を約2.0m進むと、膝立ちができるほどの高さではあるが直径8.0m程度のホールとなり、左右に支洞、前方は主洞が続いていることが確認出来る。洞床は土であり、大小のガレが散らばっている。 前方の主洞はトレンチ状の通路となっており、高さ約1.1m×幅約3.0m、傾斜−10度を4.0m進むと、高さ約1.7m×幅約5mの通路となって立って進むことができるようになる。通路には石筍、ストロー、フローストーンの二次生成物が確認出来る。さらに傾斜+11度を3.5m進み、傾斜−14度を1.0m進んだところが第2ホールとなり、そのベンチマークに接続させた。 測量作業が牛歩活動になってしまったが、測量初心者の明大生2名においては、メジャーマンの役割、ポケコンの操作方法と傾斜や方位の正確性と判断を教授。序盤、時折、松本の罵声が響いていたが、目視状況と明らかに違う数値を間違いと思わず、報告していたためであり、良い戒めにはなっていたようだ。その後は疑問が生じたときには、読み直しを行い、問題ない数値を発するようになっていた。 【第2ホール〜第3ホール測量班:スケッチ山田・コンパス岩田・メジャー高橋】 第2ホールからは高さ約0.8m×幅約1.0mと狭い通路に様変わり。多少の曲がりくねりはあるものの、アップダウンの少ない通路となっている。主洞部のみを第3ホールまで測量を行った。 【第3ホール〜最奧部測量班:スケッチ&メジャー山口・コンパス小松・写真齋藤】 第3ホールより最奧までの複雑な通路の測量を行った。 【第1ホールの支洞測量班:新井・倉片・西条・他明大生】 第1ホールに数本ある支洞の測量。行き詰まる支洞、回って第1ホールに戻る支洞、第2ホール、第3ホールまで繋がっている支洞があり、複雑ではないが距離のある支洞の測量を行った。 松本はフリーで各班の測量サポート。 16:00、活動終了して全員出洞。買出し組(細野・松本・山口・山田・西尾)は踊鹿温泉天の湯にて入泉後、ビッグハウス 遠野店にて夜の宴会用買出し。 19:30、滝観洞の千葉さん、地元の紺野さんをお誘いして宴会開始。寿司、揚げ物、惣菜にておもてなし。 20:10、落合さんがJR上有住駅に到着するため、直属の後輩にあたる明大地底研の学生と山口、松本・山田・細野で駅までお出迎え。駅から出てくるときには全員で「おつとめご苦労様です!」のコール。落合さん苦笑い。落合さんが合流して宴会の続き。 22:30、宴会終了。片付け。 23:30、順次消灯。
5日6:30、順次起床して朝食準備。食当以外は活動準備。 7:30、朝食(白米、味噌汁、納豆、ソーセージ、目玉焼、スクランブルエッグ)。 ブリーフィングにて本日は、昨日の続きとなる「奥新切こうもり穴」測量班と釜石市内「胎内洞」班に分かれて活動することになった。 活動準備。若山さん到着。 9:00、大洞自治公民館を出発。ローソン 岩手住田町店に立ち寄り、昼食と行動食を各自購入。 「胎内洞」班と「奥新切こうもり穴」班に分かれて移動。 【胎内洞班:菊地・落合・渡辺ほか学生】 ムーンミルクの観察と洞内探検を行った。 10:00、「奥新切こうもり穴」班活動開始。 【洞口〜第2ホール支洞測量班:スケッチ細野・コンパス西尾・メジャー松本】 前日に主洞測量した部分の支洞を測量。描き切れなかった主洞部の縦断面図を作成。 【第2ホール〜第3ホール支洞測量班:スケッチ山田・コンパス岩田・メジャー高橋】 【第3ホール〜最奧部支洞測量班:スケッチ&コンパス山口・メジャー石津】 【他の支洞測量班:新井・倉片・西条ほか明大地底研】 各班、前日の持ち場の支洞測量。若山さんは単独写真撮影。 12:30、昼食のために順次出洞。外は炎天下であったため、松本持参のテントタープを張り、日陰にて昼食。 13:30、再入洞。活動再開。各班、午前中の続き。 15:50、活動を終えて順次出洞。着替えをして現地出発。若山さん離脱。 16:30、買出し組(細野・松本・山口・山田・西尾・西条)は踊鹿温泉天の湯にて入泉後、ビッグハウス 遠野店にて夕食食材の買出し。 18:00、帰宿。「胎内洞」班も寄宿しており、食当は夕食作り。洗濯と片付け。 倉片が帰路につく。 19:30、夕食(豚丼、味噌汁、サラダ)。 夕食後はデータ入力、基線出力して製図作業。一部、飲み始める。 西条が帰路につく。 落合さん・松本・山口は外でギア談義。 22:30、学生達が急にロープワークの練習。諸先輩達が教える。 23:30、順次消灯。学生達は談笑。 6日6:30、起床。余った食材で朝食。 |
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