タイトル 地底旅団ROVER元老院第343回CAVING
サブタイトル 第一回東日本洞窟談話会 at 丹波山村・小袖鍾乳洞
分 類 合同・ファンケイビング
入洞洞窟 小袖鍾乳洞第1洞−第7洞、小袖鍾乳洞第2洞−第3洞−第4洞
日 程 2016年11月26日(土)〜27日(日
参加者 小池、後藤聡、中込幸子、福間美希(以上、東京スぺレオクラブ)、長谷川春日、長谷川幸祐(以上、カマネコ探検隊)、山田陽介、稲浦翼、成海拓弥、小林恭也、向田健太(以上、東洋大学探検部)、西條達哉、太田慧(以上、明治大学地底研究部)、田島大貴、有馬千夏、佐藤万耶、橋本純、塚本玲奈(以上、東京農業大学農友会探検部)、金子耀太、金井渉、稲葉大地(中央大学CavingClub)、前川光一郎、小岩佳史、鈴木宙英(以上、東海大学文化部連合探検会)、田原大督(大阪市立大学学術探検部)、磯野裕紀(立命館大学探検部)、千葉悠盛(京都産業大学探検部OB) 以上27名
12洞15洞口で構成される小袖鍾乳洞群は、かつては関東で最もポピュラーな洞窟の1つであった。二次生成物は少ないものの、洞内は狭洞・チムニー・迷路状通路などバラエティーに富んでおり、奥多摩秩父地域の石灰洞として典型的な洞窟でもある。小規模な石灰岩帯に形成されており、 すべての洞窟を合わせた総延長は1qを越える。
洞窟談話会はこれまで九州や関西地区では催されてきたが、学生ケイバー人口やケイビングフィールドの少ない関東地区では行われていなかった。そこで関東以北の学生ケイバーの技術やモラルの向上、また親睦を深める場として本談話会が開催された。


26日8:00、小池、東スペ組、東洋大組、農大組が丹波山村役場に集合。役場職員の長谷川さん・友井さんに挨拶、宿舎である丹波山村交流促進センターに案内していただく。

8:30、宿舎に荷物を降ろし、下見班(小池・後藤さん・中込さん・山田・稲浦・成海・小林・田島)は下見とロープ設置のために洞窟へ向かう。残った人には宿舎の清掃と夕飯の下ごしらえを頼んだ。

9:00、小袖集落の路肩に車を停めて入洞準備を進める。一昨日降った雪が少し積もっていたが、活動に支障を来たす程ではなさそうだ。

10:00、洞口に到着。3班に分かれて「第1洞−第7洞のロープ設置」「第4洞のロープ設置」「第2洞の位置確認」を行う。小池は中込さん・稲浦・小林・成海と共に「第1洞−第7洞のロープ設置」を行った。

10:30、第7洞洞口が崖の上にあるためラダーを設置する。残置ロープで崖を登り、上からラダーを垂らす。

12:00、第7洞から入洞し、「なりさわスロープ」と呼ばれる斜面にロープ設置を試みる。しかし、時間が足りなくなってしまったので途中で切り上げ、明朝続きから取り掛かることにした。

13:30、出洞完了。ラダーを降りる際に岩にぶつけた尻が痛い。

14:00、車に戻る。参加者の何人かから既に宿舎に着いているとの連絡が入っていたので、急いで宿舎へと帰る。

15:00、下見班が宿舎に戻ると既にほとんどの参加者が集まっていた。皆さんに挨拶を済ませ、座談会の準備を進める。

15:30、座談会開始。各大学が自分たちのケイビング活動について紹介していく。これまで交流のなかった中央大、東海大の発表は新鮮味があり興味を引かれた。
また関西から参加の京産大、大阪市大、立命館大の発表は関東組からすると特に目新しく、皆興味を持っているようだった。

17:30、座談会終了。すぐに各大学の1回生たちが夕飯を用意してくれた。ありがたい。

18:00、夕飯は鍋だったが、明らかに量が少なかった。買い出し班の一員として責任を感じる。

19:30、後片付けが済んだので全体討論を始める。事前にアナウンスして各大学に医療パックを持参してもらったので、その中身を紹介しあう。各大学の安全管理や対策への意識を見ることが出来て面白い。特に立命館大は大量の小物を二重のドライバッグに入れ、更にそれらを壷に入れる徹底ぶりだった。

21:00、全体討論終了。

21:30、入浴を済ませると既に懇親会が始まっていた。小池も輪に入り、皆との親睦を深める。

25:00、懇親会を終了して就寝。少し風邪っぽいのが気になったが、本番へのモチベーションを高める。


27日7:00、起床して朝食のうどんを食べる。

8:00、全体ミーティングで班編成を決める。第1洞から第7洞に抜ける「1−7洞班」、そのルートを逆走する「7−1洞班」、第2洞から第4洞に抜ける「2−4洞班」の3つに分かれることになった。
小池は長谷川さん夫妻・稲浦・小林・西條・太田・小岩・鈴木・前川と共に1−7洞班に配属された。

9:00、宿舎の清掃を済ませて出発する。

9:30、昨日と同じ場所に車を停め、入洞準備を開始する。

10:30、洞口に到着。班毎に活動を開始する。2−4洞班はトラバースラインを進んで洞口へ向かった。

11:00、10人という大所帯で入洞する。溶食が綺麗に見られる箇所やプールを観光しながら奥へと進む。

11:30、狭洞部に到着。初入洞組がその狭さに悶える様を楽しむことが出来た。長谷川さん(夫)が狭洞の通り抜けが苦手だと言っていたので心配していたが、抜けることができ安心した。

12:00、「象の涙」に到着。チムニーで登ると上に小さな水溜りがあるはずなので、予定ではその水を後続にかけて遊ぶつもりだった。しかし水溜りは完全に乾いてしまっており、それは叶わなかった。

13:00、「なりさわスロープ」に到着。7−1洞班が未だに降りきっていなかったので、ここで彼らを待ちながら昼食を取ることにした。前川がくれたハイチュウが美味しい。

14:30、7−1洞班は中込さん以外がスロープを降りきったが、時間がかなり押していた。そこで小池と小林が降りた7−1洞班員を連れて第1洞に戻ることにした。残りの1−7洞班員はなりさわスロープを登り、その後は中込さんと共に第7洞に向かってもらった。
福間さん・成海・向田・橋本・佐藤・塚本・稲葉を連れてルートを引き返す。

14:40、再び狭洞部に到着。小林を先頭としていたが、普段のルートを逆走していたため迷ってしまったようだ。小池が先頭を代わり通り抜けていく。先に抜けたおかげで、他全員が狭さに苦しむ顔を見ることが出来た。

15:30、出洞すると、2−4洞班が既に出洞しており、少しすると中込さん達も出てきた。雨が降ってきたので車を停めていた場所へと急いで戻る。

16:30、活動終了。着替えて宿舎に戻る。

17:30、宿舎に帰宅した。雨が強まっていたので、最後の挨拶も程々に解散とした。小池は東洋大組と共に役場に寄って宿舎の鍵を返却、帰路に着いた。
丹波山村交流促進センター 小袖鍾乳洞第1洞 小袖鍾乳洞第1洞−第7洞連結部
座談会での発表 第1洞前に集合する 第1洞と第7洞の連結部通過


本活動は東日本洞窟談話会と題したが、関西や九州の団体からも参加していただくことが出来た。目的であった他団体との親睦を深める事ができ、また大きな怪我や事故もなかったので、本談話会は成功に終わったと言えるだろう。今回できた交流が途切れてしまってはもったいないので、今後も東日本談話会が続いてくれることを願うばかりである。(文責 小池優志)

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