巷の噂(2024年版)


「ナショナルジオグラフィック1月号」に洞窟記事が掲載(2024/12/30 入手)
ナショナルジオグラフィック 日本版 2025年1月号 地球の素顔を伝えるビジュアルマガジン「ナショナルジオグラフィック 日本版 2025年1月号」の一項目として「前人未踏の洞窟」が掲載された。
 グリーンランド北部にある未踏の洞窟を調査する様子が紹介されている。筆者はユディジット・バタチャルジー氏、写真はロビー・ショーン氏。44〜67ページ。
 イギリスの女性古気候学者はナショナルジオグラフィック協会らの支援を受けて「ウルフランド洞窟」「キャニオン洞窟」ほか計6洞を調査、温暖だった過去の気候が刻まれた二次生成物を採取して、そこから温暖化が進む未来についての知見を得ようとしている。「ウルフランド洞窟」の巨大な洞口は印象的。
 日経ナショナルジオグラフィック社発行。A4サイズ134ページ。オールカラー。定価1,300円(税込)。12月30日発売。
 購入は書店、楽天ブックスAmazon.co.jpほかでも可能。電子書籍版もある。

ナショナルジオグラフィック日本版ウェブサイト(過去と未来を結ぶ、前人未踏のグリーンランドの洞窟へ 【シ)





イタリア、ブエノフォンテーノ洞窟で滑落骨折事故(2024/12/20 時事通信より入手)
女性探検家を洞窟から4日ぶり救出 イタリア

【イタリア共和国・ローマ発】
 イタリア北部ロンバルディア州の洞窟内で負傷して動けなくなっていた女性探検家が18日未明、救出された。条件が厳しく、救出には4日を要した。救助隊が同日、発表した。
 救助されたのはオッタビア・ピアナさん(32)。ブエノフォンテーノ洞窟内で14日に滑落し、複数か所を骨折していた。
 国内13の地域から救助隊員159人が動員され、救出に当たった。担架で運び出されたピアナさんは、そのままヘリコプターで同州中部ベルガモの病院に搬送された。
 ピアナさんが転落した隙間は狭く、担架を通せなかったため、まず少量の爆薬を用いて空間を確保する必要があった。
 ピアナさんがこの洞窟から救出されるのはこれで2回目。1年半前にも足を骨折して身動きできなくなったことがあった。前回の救出に携わった医師の1人が、今回も参加した。
 伊紙コリエレ・デラ・セラによると、ピアナさんはこの医師に「先生、私たちは面識がありますね」と話しかけた。また、ある救助隊員は同紙に、「友人からのメッセージ」を見せてピアナさんを励ましたと語っている。

※ブエノフォンテーノ洞窟(Abisso Bueno Fonteno)は総延長22,000mで国内第12位の石灰洞。高低差は585m。




沖縄県南大東島で水中鍾乳洞調査(2024/12/17 NHK沖縄 NEWSWEBより入手)
南大東島の水中で大規模な鍾乳洞見つかる 17日から調査開始

 東洋一美しいといわれる鍾乳洞がある沖縄県南大東島の水中に大規模な鍾乳洞が見つかり、ダイバーのチームがその全体像を明らかにするために17日から調査を始めました。
 沖縄本島の東、およそ360キロにある南大東島はサンゴ礁からできた石灰岩が隆起してできた島で、石灰岩は地下水に溶けやすいことから島には多くの鍾乳洞があります。
 これまでも島の鍾乳洞を調べてきた水中探検家の伊左治佳孝さんが地元の情報から潜ったところ、水中にある大規模な鍾乳洞を見つけ、17日から伊佐治さんら8人のダイバーによる初めての本格的な調査が行われることになりました。
 調査には世界トップクラスとされるダイバーも参加し、17日は堆積物や水を採取したり、奥へ続く新たなルートを探したりしていました。
 調査にはNHKの潜水取材班も同行して撮影を行い、洞窟の狭い空間を抜けていくと奥行き100メートル以上も続く巨大な空間が広がり、周囲は黒っぽい色の鍾乳石が連なっていました。
 調査は、17日から4日間の日程で、大きさや地形を調べ、採取した堆積物や水を分析するなどして、調査チームは、この水中鍾乳洞の全体像を明らかにしていきたいとしています。
 伊左治さんは「こんな美しいものがあっていいのかというような洞窟を発見できました。水中の地図を作る予定で、地域に役立つデータの収集ができればと思っています」と話していました。
 この調査は、村や地権者の許可を得て実施しています。

DIVE Explorersウェブサイト




山内平三郎氏死去(2024/12/12 琉球新報より入手)
<訃報>「最古」の人骨発見 沖縄鍾乳洞協会理事長の山内平三郎さん死去 77歳

 直接測定した事例では、発見当時の日本最古だった約2万年前の人骨を石垣島で見つけるなどの功績があるNPO法人沖縄鍾乳洞協会理事長の山内平三郎(やまうち・へいざぶろう)さんが8日午前7時17分、病気療養中のところ、那覇市内の病院で死去した。77歳。愛媛県松山市出身。自宅は八重瀬町宜次。告別式は11日に執り行った。喪主は妻洋子(ようこ)さん。
 愛媛大探検部の頃から洞窟探検に魅せられ、日本復帰前の沖縄の洞窟を調査し、玉泉洞(南城市)の全容も明らかにした。
 沖縄に移住して新石垣空港建設予定地内の白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡を2008年に調査した際、古い人骨や動物の骨などを見つけた。10年2月、県教育委員会などの調査に伴う測定で約2万年前の人骨を含むことが判明し人骨を直接測定した例では日本最古とされた。
 山内さんの調査をきっっかけに県立埋蔵文化財センターも12〜16年度に同遺跡を調査し、約2万7000年前の人骨も見つかったことを17年5月に発表した。少なくとも19体分の旧石器時代の人骨が確認され、世界でも最大規模と報告された。同遺跡は19年には国の史跡に指定された。




「ケイビングジャーナル第79号」発行(2024/12/1 入手)
ケイビングジャーナル79号 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第79号が発行された。A4サイズ56ページ。650円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。内容は以下の通り。
 ・グラビア
 ・スペレオニュース
 ・イベントカレンダー
 ・東京都西多摩郡奥多摩町「金平岩の穴」測量報告
 ・急傾斜する裂罅状の空間を対象とするiPhon Proを用いた3Dスキャン測量 −大沢の熊穴(東京都奥多摩町)−
 ・昭和10年代の高知県域地方紙に掲載された洞窟の所在 その2「床華洞」
 ・済州島・万丈窟(Manjang Gui)を形成した溶岩流の降伏値とその温度の測定
 ・ロープテック関のSRT知恵袋 結びについて
 ・学会からのお知らせ
 ・プロジェクトボード
 ・洞窟書籍新刊紹介
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2940円も可能。龍泉洞(岩手県岩泉町)、カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。

ケイビングジャーナル ウェブサイト




韓国、金寧窟でアカコウモリを7年振りに確認(2024/11/29 済民日報より入手)
絶滅危惧種「黄金コウモリ」 金寧窟で7年ぶりに発見

 ユネスコ世界自然遺産である済州溶岩洞窟が「黄金コウモリ」と呼ばれる絶滅危惧種アカコウモリの主要生息地として確認されている。
 済州道世界遺産本部は済州市・金寧窟に対する先月の月例モニタリングで冬眠中の「アカコウモリ(Myotis rufoniger)」1個体を確認したと11日明らかにした。
 アカコウモリは体長が4〜6pで濃いオレンジ色の胴体と黒い翼で別名「黄金コウモリ」と呼ばれる珍しい種だ。
 2005年、天然記念物に指定され、絶滅危機の野生動物1級であり、世界自然保全連盟(IUCN)の絶滅危機関心対象に分類された。
 アカコウモリは2008年、金寧窟付近の萬丈窟の非公開区間で初めて確認された後、2019年まで毎年冬を過ごす姿が観察された。
 萬丈窟から500〜600m離れた金寧窟では2015年冬にアカコウモリが初めて発見された後、2016年冬、2017年春にアカコウモリの生息が相次いで確認された。
 金寧窟でアカコウモリが発見されたのは、最後に観察された2017年以降7年ぶりのことだ。
 萬丈窟と金寧窟は洞窟の入口が色々なところで、アカコウモリをはじめとする冠コウモリや長い翼コウモリなどが冬眠するのに最適の条件を備えている。




竜渓洞、新属「トガリコムカデ」発見(2024/11/25 山陰中央新報より入手)
国内では初発見!「コムカデ」の新属 島根県松江市の洞窟で見つかる 体長数ミリ、目はなく全身が白い多足類

 島根県松江市八束町寺津の国指定天然記念物・竜渓洞の中で、国内では初発見となるコムカデの新属が見つかった。「属」は特徴が似た複数の「種」を集めた上の階級。コムカデは国内で5属5種以上存在するとされてきたが、害虫ではないことから研究はまだ進んでおらず、さらに多様なコムカデが生息している可能性があるという。
 コムカデは、ムカデやヤスデのように脚がたくさんある多足類。体長数ミリ〜12ミリほどと小さく、目はなく全身が白いのが特徴。
 新属のコムカデを見つけたのは、東京都立大理学研究科の沓掛丈さんや、島根大大学院出身で豊田ホタルの里ミュージアム(山口県下関市)の川野敬介学芸員ら3人の研究グループ。
 調査は2022年8〜10月に、島根県内38ヵ所で実施した。国内外で採取されたコムカデと合わせて遺伝子解析などを行った結果、県内に74の暫定種がいることが判明。このうち、竜渓洞内の水面で見つかったコムカデは、他の属のコムカデとは特徴が違い、6属目の属として和名で「トガリコムカデ」と名付けた。
 竜渓洞は1933年、周辺の道路工事で偶然見つかった洞窟で、ゴミムシやヨコエビなどの希少な固有種が見つかっている。

松江観光協会八束町支部ウェブサイト(国指定天然記念物「大根島第二溶岩隧道」竜渓洞(見学可))




第36回日本鍾乳洞サミットが開催(2024/11/5 長崎新聞より入手)
鍾乳洞の閑散期 誘客へ 情報共有でサミット 西海

 第36回日本鍾乳洞サミットin西海が10月30日、「鍾乳洞から地域の観光振興へ」をテーマに西海市内で開かれ、地元の「七ツ釜鍾乳洞」(同市西海町)など全国9ヵ所の鍾乳洞の関係者が閑散期の誘客に向け、活用方法などの情報を共有した。
 日本観光鍾乳洞協会と、会員の鍾乳洞が所在する9自治体が持ち回りで開いており、同市では10年ぶり。各地から市町村長や議会議長、観光協会長ら約60人が出席。現状と観光客誘致に向けた取り組みなどについてそれぞれ報告した。
 このうち七ツ釜鍾乳洞について、西海市観光協会の担当者は12月から2月まで発光ダイオード(LED)で内外を彩る「光の鍾乳洞」を開き、昼間も見られるイルミネーションとしPRしていることを紹介。「(各月)1000人未満の入洞者だが、一定の効果があると考えている」とした。
 他の鍾乳洞からはコロナ禍が明け、訪日客の中でも、雪がほとんど降らない台湾からの観光客が特に増えているとの報告が相次ぎ、福島県田村市の「あぶくま洞」は「雪というコンテンツを要素とした鍾乳洞までの誘客を、今後検討していきたい」と話した。
 この後、九州大大学院学術研究者で日本洞窟学会評議員の浦田健作氏が講演。周辺環境や石灰岩の特徴を例示し、各鍾乳洞の成り立ちが違うことを説明。そのうえで地球の歴史と関連付け、知的興味を引き出すようなPR活動をすることをアドバイスした。

※観光洞名が七ツ釜鍾乳洞、天然記念物名は七釜鍾乳洞となっている。
海市観光協会ウェブサイト(七ツ釜鍾乳洞)





龍王洞で転落死亡事故(2024/11/4 朝日新聞より入手)
岩が崩れ滑落 75歳女性が死亡 長崎・七釜鍾乳洞

 3日午後0時50分ごろ、長崎県西海市西海町中浦北郷の国指定天然記念物「七釜鍾乳洞」の洞窟群の一つ「龍王洞」内で、福岡県北九州市小倉南区沼緑町3丁目の医療関係従事者、小川美津さん(75)が滑落し、佐世保市内の病院に救急搬送されたが、約7時間半後に死亡が確認された。
 西海署によると、龍王洞は観光客には一般公開されておらず、小川さんは、小学生を含む男女13人の「日本洞窟学会」の会員グループで、地質などの調査目的で許可を受けて入っていた。洞窟内を登ろうとして、つかんだ岩が崩れてバランスをくずし、約4メートル下に滑落し、頭や胸などを強く打ったという。
 仲間が119番通報したが、洞窟内は狭く、救助は難航し、外に運び出されるまでに4時間余りかかった。

日本洞窟学会ウェブサイト(長崎県西海市の洞窟事故に関して)




秋芳洞、洞内コンサート実施(2024/10/29 スポニチアネックスより入手)
入山アキ子 山口「秋芳洞」で史上初洞窟内コンサート「20年間歌い続けてきて本当に良かった」

 20周年を迎えた歌手の入山アキ子(55)が28日、ふるさとの山口県美祢市の特別天然記念物「秋芳洞」で史上初の洞窟内コンサートを行った。
 「秋芳洞」は秋吉台国定公園の地下100メートルにある総延長11.2キロと国内2位の長さを誇る大鍾乳洞。その象徴の黄金柱と呼ばれる高さ15メートル、幅4メートルの巨大な石柱の前のスペースにギターとショルダーキーボードを従え、白い装束の入山が登場した。
 篠田洋司美祢市長、母の真増野さん(72)ら約100人が見守る中、入山は洞内を流れる川のせせらぎをBGMにし「秋芳洞愛歌」など3曲を澄んだ歌声で披露。「秋芳洞の中で歌って思いを届けたいという念願がかない、20年間歌い続けてきて本当に良かったと思います」と満足げな笑みを浮かべた。




秋芳洞・大正洞・景清洞、来年10月から20%以上値上げ(2024/10/27 NHK 山口 NEWS WEBより入手)
秋芳洞の観覧料 来年10月から引き上げへ 美祢

 美祢市にある国の特別天然記念物の鍾乳洞「秋芳洞」の観覧料について、光熱費の高騰などを理由に来年(令和7年)10月から引き上げられることになりました。
 美祢市にある国の特別天然記念物の鍾乳洞「秋芳洞」の観覧料について、洞窟内を照らす照明などの光熱費が高騰していることや老朽化している案内所などを修繕するため、値上げする条例の改正案が市議会で今月(10月)、可決されました。
 観覧料の値上げは来年10月から実施される予定で、▼大人と高校生は現在の1300円から1600円に、▼中学生は1050円から1300円に、▼小学生は700円から850円に引き上げられます。
 大型連休や7月と8月、それに閑散期の12月から2月末までは変動料金制を導入し、最大で300円上げ下げすることにしていて、最も高い場合は1900円になります。 また、天然記念物の「大正洞」と「景清洞」についても大人と高校生の観覧料が200円値上げされるということです。




中国、双河洞が総延長437.1キロに更新(2024/10/26 Record Chinaより入手)
貴州省の洞窟群「双河洞」の長さがアジア最長の437.1キロに 中国メディア

【中華人民共和国発】
 貴州省綏陽県にある洞窟群「双河洞」の第23回国際洞窟科学調査の成果発表会が24日に開かれ、新しい発見として双河洞は115ヵ所の洞口がつながっており、その長さは世界で3番目、アジア最長の437.1キロに更新されたことが分かったという。深さはこれまでと同じ912メートルとなっている。
 中国新聞網が伝えた。
 貴州省遵義市の綏陽県温泉鎮に位置する双河洞は、洞窟内の構造が複雑で、天然の地底湖がある「水洞」と水がない通常の鍾乳洞「旱洞」の両方が存在している。そして、各洞窟がつながっており、層になった蜘蛛の巣のような地質洞層を構成している。今回の洞窟の科学調査は7日に始まり、中国やフランス、ポルトガル、ベルギーなどの洞窟に関わる専門家が調査を行った。
 第22回の調査終了から今回の合同科学調査までの期間、双河洞古生物化石の数や種類の増加が見られた。例えば、パンダの化石6体(今回の調査で発見されたのは2体)、チュウゴクカモシカ、スマトラサイといった有蹄類の動物の化石が大量に発見された。

※世界総延長トップ5
1位 マンモス・ケイブ・システム(Mammoth Cave System) アメリカ 685,581m 観光洞
2位 オックス・ベル・ハ・システム(Sistema Ox Bel Ha) メキシコ 496,804m 水中洞窟
3位 双河洞(Suiyang Shuanghe Dongqun) 中国 437,100m  
4位 サク・アクトゥン・システム(Sistema Sac Actun) メキシコ 376,700m 水中洞窟
5位 ジュエル洞窟(Jewel Cave) アメリカ 354,860m 観光洞
圏外 安家洞 日本 23,702m 観光洞
※世界高低差トップ5
1位 ペロブキナ(Veryovkina) ジョージア 2,212m  
2位 ボロニヤ(Voronja) ジョージア 2,199m Krubera Cave
3位 ボーイブロック(Boybuloq) ウズベキスタン 2,033m Vishevsky - Boylok
4位 サルマ(Sarma) ジョージア 1,830m  
5位 イリュージア−メスホンノゴ−スネジナヤ(Illyuzia-Mezhonnogo-Snezhnaya) ジョージア 1,760m  
153位 双河洞(Suiyang Shuanghe Dongqun) 中国 912m  
圏外 白蓮洞 日本 450m 入洞禁止




中国、新種の洞窟魚発見(2024/10/14 新華社より入手)
中国貴州省で洞窟魚の新種2種類を発見

【中華人民共和国・貴州省貴陽市発】
 中国貴州省安順市紫雲ミャオ族プイ族自治県猫営鎮にある洞窟2ヵ所でこのほど、洞窟魚の新種が発見された。いずれも「高原鰍」(トリプロフィサ)属で、専門家がぞれぞれ「紫雲高原鰍」(Triplophysa ziyunensis)、「亜魯王高原鰍」(Triplophysa yaluwang)と命名した。同研究成果は国際的な動物学学術誌「Zookeys」で発表された。
 論文の筆頭著者である貴州師範大学の大学院生、蘭昌女亭(らん・しょうてい)さんによると、形態比較や遺伝分析の結果、二つの新種はこれまでに見つかった高原鰍とは明らかに異なっていた。今回の発見により、同省で記録された高原鰍属は15種に増えた。
 「紫雲高原鰍」は鍾乳洞を流れる地下河川で見つかった。生息地は洞窟の入り口から約80メートルの流れが緩やかな場所で、発見された個体数は少なかった。洞窟内では半透明の薄いピンク色を呈し、頭部と胴体に不規則な暗褐色の斑点があった。研究者が採集したサンプルを洞窟の外で飼育したところ、体色が徐々に戻ったという。
 洞窟探検家で「亜魯王高原鰍」の第1発見者となった王浩(おう・こう)さんは、洞窟の入口が山の中腹に開いた縦穴で垂直になっており、地下河川までの深さは約150メートルだったと紹介。研究者がプロの洞窟探検家によるサポートを受け、ロープを使って洞窟の底に降りて、地下河川から同種を発見したと明らかにした。
 王さんは「亜魯王高原鰍」という名前の由来について、同県など麻山地域の奥地に伝わり、国家級無形文化遺産に指定されているミャオ族初の長編英雄史詩「亜魯王」にちなんだと説明した上で「高原鰍(属)は形態の差が小さく、命名に当たっては地元の文化と種を結び付けることで、その名を見てすぐに地方種であることがわかるようにしている」と語った。
 同省の特殊なカルスト地形は豊富な地下水系と鍾乳洞資源を形成しており、この5年間に金線魚巴(シノシクロケイルス)属、高原鰍属、爬鰍(バリトラ)属などの洞窟魚の新種が複数発見されている。

※人名の女亭、属の魚巴は一文字。
Zookeys(Two new hypogean species of the genus Triplophysa (Osteichthyes, Cypriniformes, Nemacheilidae) from Guizhou Province, Southwest China, with underestimated diversity)





ベトナム、トゥン洞窟で地底湖発見(2024/10/11 VIETJO ベトナムニュースより入手)
クアンビン省:トゥン洞窟内で新たに神秘的な湖を発見

【ベトナム社会主義共和国発】
 北中部地方クアンビン省のトゥン(Thung)洞窟内で、新たに神秘的な湖が発見された。湖の深さが深いことや、トゥン洞窟内の他の湖と比べ水温が低いことが特徴だ。
 トゥン洞窟は、世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園で最も自然のままの場所にあるフントーン(Hung Thoong)洞窟系に属している。
 同省で観光事業を営むジャングルボス(Jungle Boss)の代表レ・ルウ・ズン氏によると、新発見の湖は面積10uほどと小さいわりに深さは18m近くあり、この大きさの湖としては驚くべき深さだという。周囲は泥に囲まれ、水は透明で動きがなく、水位は安定している。
 管理当局はこれらの特徴から、この湖は地下で湖群とつながっていて、トゥン洞窟の底に非常に大きな洞窟が開いている可能性があるとの見方を示している。
 トゥン洞窟ではこの湖から約1km離れた場所で、別の神秘的な湖が発見されたばかりだ。鍾乳石に囲まれた約100uの湖で洞窟内の川より約15m高い位置にあり、「ぶら下がっている」ように見えることが特徴となっている。




秋吉台、世界ジオパークに推薦(2024/10/10 読売新聞より入手)
山口県美祢市・秋吉台「世界ジオパーク」に推薦…日本最大級の鍾乳洞「秋芳洞」

 日本ジオパーク委員会は9日、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)が認定する「世界ジオパーク(地質公園)」に山口県美祢市の「Mine秋吉台ジオパーク」を推薦することを決めた。ユネスコによる現地調査などを経て、2026年度の認定を目指す。
 日本最大級のカルスト台地・秋吉台を中心とするMine秋吉台ジオパークは、市全域が対象で、日本最大級の鍾乳洞「秋芳洞」などの見所が点在する。15年に日本ジオパークに認定され、ガイドと一帯を巡るツアーは昨年度、2358人が参加した。
 同委員会は19年、世界ジオパークへの推薦について、来訪者に価値を十分に伝えられていないことなどを理由に見送った。今回は、「住民を含めた多様なステークホルダー(利害関係者)が積極的に活動を進め、国内外の来訪者にジオパークの価値を伝えている」などと評価している。
 国内では現在、熊本県の阿蘇など10か所が世界ジオパークに認定されている。




日本洞窟学会第50回大会(佐野市葛生大会)開催(2024/10/6 入手)
日本洞窟学会第50回大会(佐野市葛生大会) 日本洞窟学会の定期学術大会「日本洞窟学会第50回大会(佐野市葛生大会)」が10月5〜6日、栃木県佐野市の葛生石灰岩地域にて開催された。実行委員長は新部一太郎氏(獨協医科大学)。
 大会には約70名が参加。葛生化石館(葛生地区公民館)にて19件の学術講演、2件の特別講演、3件のポスター講演が行われた。
  5日夜にはホテル「仙水閣」にて懇親会を開催。佐野市名物「いもフライ」を含めた料理と共に交流を深めた。
 また、プレ・ポスト巡検としては35名が高松沢鍾乳洞、水木鍾乳洞、出流鍾乳洞群に入洞、ヤマビルに喰われながらも洞窟巡検を楽しんだ。生物分野講習には11名が参加、高松沢鍾乳洞での真洞窟凄生物探しに勤しんだ。
 次大会開催地は山口県の秋吉台。




中国、双河洞を国内外の洞窟専門家が調査(2024/9/24 新華社より入手)
中国内外の専門家、アジア最長の洞窟「双河洞」で共同調査 貴州省

【中華人民共和国・貴陽州貴陽市】
 中国貴州省遵義市綏陽県の双河洞風景区で20日、中国、フランス、ポルトガル、ベルギーなど国内外の洞窟科学調査の専門家が「アジア最長の洞窟」と称される双河洞の共同調査を始動した。
 調査の運営団体の一つ、貴州省洞窟協会によると、今年は国内外の洞窟学者らが共同で行う23回目の国際洞窟科学調査となる。具体的な調査は10月7日から24日までで、最終日に成果を発表する。
 双河洞の洞窟群は、世界的にも珍しい独特の地質景観を有する。2023年の共同科学調査の結果によると、双河洞の107の洞口はつながっており、長さは409.9キロに達する。現在アジア最長、世界でも3番目に長い洞窟であり、世界最長の白雲岩(ドロマイト)洞窟、世界最大の天青石(セレスタイト)洞窟でもある。
 フランス洞窟連盟駐中国大使で、「双河洞」の首席科学調査官を務めるジャン・ボタジ(Jean Bottazzi)氏は、1980年代末から中国内外の専門家の共同努力により、双河洞の長さは更新を重ねてきたと紹介。長年の科学調査で、専門家たちは多数の地質遺跡や多くの洞穴生物の化石、生きた洞穴生物を発見し、科学研究に豊富かつ極めて価値の高い資料を提供している。
 専門家はこれまでに、双河洞で10万年前から数百年前までのジャイアントパンダの化石44点も発見している。化石は現生パンダの生息地以外における最新の実物記録であり、数百年前の貴州にパンダが生息していたことの裏付けとなる。




龍泉洞、25日から営業再開の見通し(2024/8/23 岩手日報より入手)
台風被害支援に感謝 岩泉・龍泉洞25日再開見通し、30日観覧無料

 台風5号の大雨による増水で閉洞していた岩手県岩泉町の観光名所・龍泉洞は25日、営業を再開する見通しとなった。町は2016年の台風10号豪雨でも甚大な被害を受けており、発生から8年となる今月30日を支援に対する「感謝の日」とし、龍泉洞を観覧無料にする。町内の河川改修工事は本年度いっぱいで完了見込み。来町者に復興した姿を見てもらい、寄せられた多くの善意を「忘れない日」とする。
 龍泉洞は今月中旬の台風5号の大雨で湧き水があふれ、見学者用の通路も水没したため12日から立ち入りができなかった。22日時点で通路の冠水はほぼ解消し、電気設備などの修理もめどがついた。
 感謝の日は24〜26年度の計3回を予定。30日は龍泉洞に午前8時半から午後6時まで入洞でき、高校生以上1100円、小中学生550円の料金が無料となる。入洞者には記念キーホルダーなどを贈る。

龍泉洞ウェブサイト




CAVE OKINAWA、照明や音響でリニューアル(2024/8/22 琉球新報より入手)
照明と音響、鍾乳洞の「冒険感」アップ うるま「CAVE OKINAWA」リニューアル 沖縄

 うるま市石川にある鍾乳洞「CAVE OKINAWA」(池原勇矢社長)がこのほど、設備を大幅リニューアルした。照明や音響で探検気分を盛り立てるよう工夫している。
 照明は県外のテーマパークも手がけるタカショーデジテック(和歌山県)に依頼。まるで炎が揺れているかのように動き、鍾乳洞の細部も分かるように工夫を凝らしている。同施設のコンセプトである「神秘的で冒険感」が感じられるよう、鍾乳洞内で音楽を流し、案内板も古地図のようにして、雰囲気を盛り立てている。
 安全対策のため、鍾乳洞内にWi−Fiを通し監視カメラを設置。出口の急な勾配を緩やかにするため、新たな遊歩道を整備中だ。池原社長は「フォトモニュメントや休憩場所など周辺施設も強化している。歴史と自然を感じられるので、県民も訪れてほしい」とアピールした。
 営業時間は午前9時〜午後6時半(9月30日まで)。問い合わせは電話098−964−4888。

CAVE OKINAWAウェブサイト
※CAVE OKINAWAは自然洞名としてはヌチシヌジガマ、ぬちしぬじガマ、メーヌテラ−ナカヌテラ−クシヌテラ、ガマデラ−ナカヌテラ−クシヌテラ、クラシンガー−ナカヌテラ−クシヌテラと呼ばれている。





龍泉洞、営業再開見通せず(2024/8/15 岩手日報より入手)
龍泉洞、営業再開見通せず 岩泉、台風で増水し昨夏に続く痛手

 岩泉町の観光名所・龍泉洞は台風5号の大雨で増水し、営業再開の見通しは立っていない。本来ならお盆の連休でにぎわうはずだったが、集中豪雨で休業した昨夏に続く痛手。付近の観光施設にも影響が出ており、関係者はいち早い復旧を願う。
 入口付近が冠水し、立ち入りができない龍泉洞。閉洞にもかかわらず、14日も普段と異なる光景を一目見ようと県内外から観光客が訪れた。
 龍泉洞事務所によると、台風直前の11日は3200人が訪れ、お盆は5日間で約2万人の観光客を見込んでいた。11日夜中からの雨で洞内の湧き水があふれ、12日に閉洞。昨年8月に19日間休業した大雨と同等の水量といい、通路や電気設備が破損している可能性がある。

龍泉洞ウェブサイト




龍泉洞、台風5号被災で12日から閉洞(2024/8/12 岩手日報より入手)
龍泉洞、大雨で数日間閉洞

 岩泉町の観光名所・龍泉洞は大雨による増水のため12日から数日間、閉洞すると発表した。

龍泉洞ウェブサイト




カルスト切手「日・トルコ外交関係樹立100周年」発行(2024/8/6 入手)
日・ベトナム外交関係樹立50周年 日本郵便株式会社より8月6日、特殊切手「日・トルコ外交関係樹立100周年」が発行された。1シート10枚のうち、1枚がカルスト地形「パムッカレの石灰棚」。
 日本とトルコの間で外交関係が樹立されてから、2024年が100周年に当たることを記念して発行されたもの。「パムッカレの石灰棚」は温泉石灰華段丘で、1988年にユネスコ世界遺産(複合遺産)に登録されている。
  額面は84円。1シート10枚。シール式。販売価格は840円。50万シート限定。全国の郵便局にて発売。





中国、石灰洞からパンダの化石発見(2024/8/6 人民網より入手)
陝西省漢中市、完全度の高いパンダの化石が発見

【中華人民共和国発】
 陝西省漢中市城固県のある鍾乳洞からジャイアントパンダの化石が発見された。現場での採集作業によると、頭蓋骨の化石の完全度は90%以上で、その他の骨の化石の完全度は70%以上。専門家の初期的な判断によると、化石の年代は、20万年から1万年前の第四紀の中期更新世後期から後期更新世だ。陝西省で完全度の高いパンダの化石が発見されたのは初めてで、科学研究と科学教育の高い価値を持つ。中央テレビニュースが伝えた。
 パンダの化石が発見された場所は、漢中市城固県にある鍾乳洞で、深さは約180m。パンダの化石は鍾乳洞の奥深くにある石灰岩の台の上にあった。周囲の環境が暗く湿っており、化石があった位置の上部からは絶えず水が滴り落ち、下部には地下水流が流れていた。専門家は、「パンダ化石の骨格は石灰岩の台の上に固着し、岩石の表面にむき出しになっていた。化石の表面には二次炭酸カルシウムの堆積物があり、面積は約1平方メートル。上腕骨、大腿骨、脊椎、肋骨などのパンダの骨がはっきり見え、長さは3〜20cmの間だ」と説明した。
 化石の頭蓋骨の形態、歯の構造的特徴、矢状稜の発達の程度などの要素を総合し、専門家はこの化石が成体のパンダで、おそらくメスの個体だと初期的に判断した。長さ30.2cm、幅17.3cm、高さ21.2cm。保存状態の完全度は中国国内であまり見られないものだという。




マレーシア、ニア洞窟がユネスコ世界遺産に登録(2024/7/30 ASIA INFONET.COMより入手)
【マレーシア・クアラルンプール発】
 サラワク州のニア国立公園にあるニア洞窟が、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界遺産に正式に登録された。
 ニア公園は3,138ヘクタールの森林と石灰岩カルスト地帯をカバーしており、ニア洞窟は先住民族がツバメの巣を採取するために長い間使用していたとされる。1958年、トム・ハリソン率いる考古学チームが、洞窟の西口の地中から推定4万年前の旧石器時代の人類の頭蓋骨を発見した。骨、石、粘土でできた道具、調理器具、装飾品や住居遺物も発見されており、長い期間人類が居住していたことを示唆している。
 インドのニューデリーで27日に開かれた第46回世界遺産委員会の会合で登録が決まった。2000年のグヌン・ムル国立公園に続いてサラワク州で2番目。マレーシアでは▽キナバル自然公園▽グヌン・ムル国立公園▽マラッカとペナン島ジョージタウン▽レンゴン渓谷の考古遺跡に次いで5ヵ所目となる。




「秋吉台の地学」発行(2024/7/16 入手)
 秋吉台に関する報告書「秋吉台の地学 秋吉石灰岩の自然の解析と特徴」が発行された。副題は「配川武彦特集号:情報の図解と写真によるまとめ =地質・化石・地下水・洞窟カルスト地形=」。
 秋吉台科学博物館に勤務していた配川武彦氏がこれまで集めた資料をまとめたもので、解説図面や写真が数多く掲載されている。主な目次は以下の通り。
・化石による秋吉石灰岩の詳細な区分と簡単な区分
・逆転構造は東秋吉台、西秋吉台、常森層の泥岩域にまたがる帯状の域である
・弁天池は秋吉石灰岩域(秋吉石灰岩と常森層の泥岩)と別府層の境界沿いに形成された
・カルスト地形の模式断面図
・洞窟の形成
・カルストの地下空間が作る水位変化
・秋芳洞の真上の観光施設の影響で起きた汚水の流れ込み
・秋芳洞内部の微気象
 秋吉台地下水系を調べ守る会発行。A4サイズ46ページ。オールカラー。関係者配布。8月発行。
 問い合わせは秋吉台地下水系を調べ守る会、または地R元事務局まで。




「洞窟学雑誌 第48巻」発行(2024/7/16 入手)
洞窟学雑誌 第48巻 日本洞窟学会の機関誌「洞窟学雑誌」の第48巻が日本洞窟学会会員に配布された。発行日は2023年12月31日。B5サイズ43ページ。3000円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。掲載論文は以下の通り。
 ・Sedimentary Processes of a Sump Fill Sequence and Cave Environmental Changes: an Example of Maboroshi-no-Shonyudo (Limestone Cave), TaishakikyoGorge, Southwestern Japan
 ・沖永良部島水連洞の洞内気温の変化 −特に顕著な降雨イベントとの関係について−
 購入・問い合わせは日本洞窟学会事務局(東北大学大学院理学研究科地学専攻内)まで。一部のバックナンバーも取り揃えている。




月、竪穴底部に横穴部を発見か(2024/7/16 朝日新聞より入手)
月の地下洞窟を発見か 深い縦穴を分析、有人基地の一等地として有望

 巨大な地下洞窟が月面に存在する−−。イタリアなどの研究チームが15日、月の縦穴をレーダー分析した結果を科学誌ネイチャー・アストロノミーに発表した。テニスコートが5面すっぽり入るほどの広さで、将来の月面基地の場として有望だという。
 日本の月周回衛星「かぐや」などの観測により、月面には200以上の深い縦穴が存在することが分かっている。一部は地下に洞窟が広がっているとみられるが、存在は確認されていない。

地下深くに隠された巨大空間
 トレント大のロレンツォ・ブルツォーネ教授らは、月面の「静かの海」にある縦穴(直径約100メートル)に注目した。米月周回衛星LROのレーダー画像を分析したところ、縦穴の西側で反射する電波の輝度が明るくなっていることがわかった。
 これが、穴の西側に洞窟が延びている証拠だという。縦穴に斜めに入射した電波が、洞窟内の床や天井で反射して戻ってきた結果だとし、洞窟を仮定したシミュレーション結果も観測データをよく再現できたという。
 洞窟は深さ130〜170メートルの地下にあり、幅45メートル、長さ30〜80メートルと研究チームは推測。洞窟内の底は斜面になっている可能性もあるらしい。
 洞窟は、かつて溶岩が流れた名残という。表面が冷えて固まった後も、地下の溶岩は冷えずに流れ続け、その通り道が洞窟になった。洞窟の一部が崩落して縦穴ができ、入り口が生まれたようだ。

ネイチャー・アストロノミー ウェブサイト(Radar evidence of an accessible cave conduit on the Moon below the Mare Tranquillitatis pit)





ベトナム、洞窟調査と観光開発でNSSと協力(2024/7/10 VIETJO ベトナムニュースより入手)
クアンビン省と米国洞窟学会、洞窟調査と観光開発で協力

【ベトナム社会主義共和国発】
 北中部地方クアンビン省の世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園管理委員会はこのほど、米国洞窟学会(National Speleological Society=NSS)との間で、洞窟調査と冒険観光開発に関する協力合意に至った。
 双方は、米国テネシー州で1日から5日にかけて開催された洞窟会議でこの合意に至った。ベトナムからは、クアンビン省人民委員会のホアン・スアン・タン副主席が率いる代表団が出席した。
 合意によると、NSSは今年中に洞窟探検の専門家グループをクアンビン省に派遣し、新しい洞窟の調査を実施するとともに、フォンニャ・ケバン国立公園での冒険観光の開発を支援する。
 NSSは1941年に設立された非営利団体で、世界最大の洞窟協会として知られている。会員数は8000人以上で、洞窟の調査・研究・保存の分野で活動する250以上の支部を有している。

米国洞窟学会ウェブサイト




「龍泉洞のしずく 化粧水」が発売(2024/7/4 岩手日報より入手)
龍泉洞の水を使った高保湿化粧水 岩泉HDが11日に発売

 岩泉町乙茂の岩泉ホールディングス(山下欽也社長)は11日、新商品「龍泉洞のしずく 化粧水」を発売する。乳業部門で製造するフレッシュチーズで得られたホエイを配合し、保湿力を高めた。女性社員の視点を生かし美容成分を凝縮した商品で、町の自然の恵みを広く発信する。
 ミネラルやマグネシウムを多く含む龍泉洞の湧き水を使用。製造過程で排出されたホエイは、ビタミンやミネラルが含まれ、乾燥や不調に悩む人に向け、浸透力と潤いにこだわった。肌に優しい無添加処方で、植物エッセンシャルオイルを厳選して配合した。
 パッケージの青色は、龍泉洞の地底湖の美しさを表現。従来のスキンケアシリーズと比べて深みのある色で、透明感のあるボトルに仕上げた。商品情報や龍泉洞の紹介を記した箱も用意した。
 1本200ミリリットルで3960円。11日にオープンする複合商業施設モナカで発売する。町内の道の駅や同社オンラインショップのほか、順次、龍泉洞シリーズを取り扱う店舗にも広げていく。

岩泉ホールディングス ウェブサイト
複合商業施設monakaウェブサイト
龍泉洞ウェブサイト




「山口ケイビングクラブ会報 第59号」発行(2024/6/30 入手)
山口ケイビングクラブ会報 第59号 山口県秋吉台を拠点とする「山口ケイビングクラブ」の年次研究報告が発行された。B5サイズ33ページ。内容は以下の通り。
 ・ケイビング情報
 ・シーカヤックを用いた海食洞の測量と記載および新たな知見
 ・秋吉台北東部における石灰岩洞窟の形成史と崩壊の検討
 ・ワンショットケイブ 琴ヶ淵左岸の水中写真
 ・秋吉台の竪穴 分離と特徴および形成過程
 購入・問い合わせは山口ケイビングクラブ事務局(秋吉台科学博物館内/TEL0837−62−0640 Fax0837−62−0324)まで。一部のバックナンバーも取り揃えている。

山口ケイビングクラブ ウェブサイト





あぶくま洞、洞窟カレーが登場(2024/6/19 入手)
あぶくま洞洞窟カレー 福島県田村市の観光洞「あぶくま洞」に洞窟をイメージにしたカレーが登場することが分かった。
 この「あぶくま洞洞窟カレー」は洞口を模したライス、鍾乳石の白をイメージしたホワイトカレー、二次生成物をイメージした唐揚げ、ポテトサラダ、ヤングコーン等がトッピングされているとのことだが、そのように見えるか否かはあなた次第。
 販売は園地内食堂「レストハウス釜山」にて6月23日(日)から。税込み1,000円。

あぶくま洞ウェブサイト




洞窟エッセイ「白珀石の四重奏」発売(2024/6/15 入手)
INTO DARKNESS 美しきチビゴミムシの世界  和歌山県日高郡由良町の観光洞「戸津井鍾乳洞」の発見にまつわるエッセイ「白珀石の四重奏(はくせきのカルテット)」が発売された。
 石灰岩採掘場の現場監督であった著者の祖父の物語で、1935(昭和10)年の洞窟発見経緯、1945(昭和20)年に洞口を埋めたことなどが書かれている。現地の戸津井鉱床遺跡説明板や産経新聞和歌山版(1975年)にある閉洞理由とは異なるもので、祖父らが洞窟を二次生成物盗掘から守るために埋めたという真実が書かれているが、大半は祖父の半生である。
 なお、洞窟関係の部分は戸津井鍾乳洞資料館にあるパネルと同内容だが、採石会社名や氏名はあえて変更してあるとのこと。
 株式会社文芸社発行。吉村達也著。A6サイズ176ページ。定価660円(税込)。6月15日発売。
購入は書店、e−hon楽天ブックスAmazon.co.jpほかでも可能。

文芸社ウェブサイト(白珀石の四重奏)
由良町観光協会ウェブサイト(戸津井鍾乳洞)





中国、新種の洞窟魚発見(2024/6/3 新華社より入手)
中国の研究者、洞窟魚の新種を発見

【中華人民共和国・広西チワン族自治区南寧市発】
 中国広西チワン族自治区の広西師範大学、南寧師範大学、浙江省森林資源モニタリングセンターなどの研究者がこのほど、魚類の新種に関する研究成果を動物学の国際学術誌「Zoosystematics and Evolution」に発表した。同自治区崇左市竜州県の地下鍾乳洞で目の退化した白い魚を発見し、形態学や分子系統学の研究により新種と確認。発見場所にちなみ「竜州中華喀鰍」(Karstsinnectes longzhouensis)と名付けた。
 論文の筆頭著者を務めた広西師範大学生物科学専攻の学部生、葛家王月(かつ・かげつ)さんによると、竜州中華喀鰍は洞窟の地下水脈に生息する盲目魚で、目を完全に失っているか、小さな点のような状態になっている。水晶体はなく、体の表面色素は白く抜け、全身が半透明で内臓が透けて見える。うろこは退化し体表は滑らかで、ひげは短く、胸びれは長い。尾柄(びへい)の上下によく発達した尾鰭褶(きしゅう)がある。これらの特徴と性状により同属の魚と区別される。
 竜州中華喀鰍が属する中華喀鰍属(Karstsinnectes)は、2023年にコイ目フクドジョウ科に新しく設けられた中国固有属で、これまでに珠江流域の広西チワン族自治区中西部と北部、貴州省南部で分布が確認されている。典型的な洞窟魚で長期にわたり洞窟の水環境に生息し、目を失い、体が透明になるなど識別しやすい特殊な形状適応性を持つ。
 これまでのモニタリング結果に基づく竜州中華喀鰍の生息環境は中国・ベトナム国境域を流れる左江流域の鍾乳洞の地下水脈のみで、分布範囲は非常に狭く、個体群もまばらとなっている。

※人名の王月は一文字。
Zookeys(Taxonomic revision of the cavefish genus Karstsinnectes (Cypriniformes, Nemacheilidae), with a description of a new species from Guangxi Province, China)





「ケイビングジャーナル第78号」発行(2024/6/1 入手)
ケイビングジャーナル78号 日本洞窟学会のケイビング情報誌「ケイビングジャーナル」の第78号が発行された。A4サイズ56ページ。650円(税込/日本洞窟学会々員には送付)。内容は以下の通り。
 ・グラビア
 ・スペレオニュース
 ・イベントカレンダー
 ・昭和10年代の高知県域地方紙に掲載された洞窟の所在 その1「郷朧洞」
 ・日本洞窟学会第49回大会(帝釈台大会)大会記録
 ・日本洞窟学会第49回大会(帝釈台大会)講演要旨
 ・日本の観光洞−43
 ・ロープテック関のSRT知恵袋 ギアを落っことさないために
 ・沖縄県石垣市「螺旋穴」新洞調査報告
 ・プロジェクトボード
 ・洞窟書籍新刊紹介
 ・編集部からのお知らせ
 日本洞窟学会会員以外の購読希望者は、ケイビングジャーナル編集部caving_journal@cj.dojin.comまで。定期購読年3冊分2940円も可能。龍泉洞(岩手県岩泉町)、カモシカスポーツ 山とスキーの店(高田馬場)、まえちゃんねっと〜よろず販売〜(オンラインショップ)でも購入可能。

ケイビングジャーナル ウェブサイト




CAVE OKINAWA、リニューアルオープン(2024/5/31 沖縄タイムスより入手)
うるま鍾乳洞 リニューアル ケイブオキナワ

 うるま市石川嘉手苅にある全長200メートルの鍾乳洞が楽しめる「CAVE OKINAWA(ケイブオキナワ)」がこのほど、リニューアルオープンした。炎のように揺らぐ照明や通路の脇に流れる水中に照明を設置するなど、新たな照明を150個増やした。池原勇矢代表(34)は「冒険感がアップしただけでなく、来場者が歩きやすい施設にレベルアップした」とPRし、来場を呼びかけた。
 民間観光施設の整備に対し、税制の優遇措置が受けられる国の「観光地形成促進地域制度」の認定を受けて実施した。
 入場料は大人1200円。子ども(3歳から)600円。問い合わせはケイブオキナワ、電話098−964−4888。

CAVE OKINAWAは自然洞名としてはヌチシヌジガマ、ぬちしぬじガマ、メーヌテラ−ナカヌテラ−クシヌテラ、ガマデラ−ナカヌテラ−クシヌテラ、クラシンガー−ナカヌテラ−クシヌテラと呼ばれている。




「ナショナルジオグラフィック6月号」に洞窟記事が掲載(2024/5/30 入手)
ナショナルジオグラフィック 日本版 2024年6月号 地球の素顔を伝えるビジュアルマガジン「ナショナルジオグラフィック 日本版 2024年6月号」の一項目として「赤熱の溶岩がつくった洞窟の中へ」が掲載された。
 スペイン領カナリア諸島のラ・パルマ島では2021年9月に火山が噴火、2022年6月には一つ目の溶岩洞(溶岩チューブ、溶岩トンネル)が発見された。カナリア諸島洞窟学連合とスペイン地質鉱物研究所の調査によると、噴火から2年経った今も洞口温度は60度、洞内は250度を超えるところもあるという。筆者はエマ・リラ氏、写真はアルトゥーロ・ロドリゲス氏。54〜67ページ。
 日経ナショナルジオグラフィック社発行。A4サイズ132ページ。オールカラー。定価1,300円(税込)。5月30日発売。
購入は書店、楽天ブックスAmazon.co.jpほかでも可能。電子書籍版もある。

ナショナルジオグラフィック日本版ウェブサイト(赤熱の溶岩がつくった洞窟の中へ、カナリア諸島)




古戸の風穴、商業ケイビングガイドツアー開始(2024/5/11 東愛知新聞より入手)
東栄で12日から「ケービング」ツアー

 洞窟内を探検する「ケービング」のツアーが東栄町で12日から始まる。観光鍾乳洞を目指した地主の遺志を継いだ松下剛士さん(41)と、山口夕佳里さん(38)の岐阜県内から移住した2人が運営する。「光が差さない地中の暗闇など、究極の非日常空間を体験してください」と話す。
 場所は豊根村境で「古戸風穴」と呼ばれる鍾乳洞。45年前、地主が所有する山を調べて見つけた。5年後に町も調査に加わって観光鍾乳洞化を目指したが断念した。
 松下さんらは岐阜県山県市でケービングツアーを運営していた。8年前、東栄町に鍾乳洞があることを知り、現在の地主の許可を得て洞内の探検を続けた。愛知県でケービングツアーができるところはなかった。体験型で楽しんでもらうツアーを始めたいと今年、東栄町へ移住した。
 鍾乳洞は全長1.2キロ。気温は年間10度前後だ。上から垂れ下がる「つらら石」、地上からたけのこ状に伸びた「石筍」、つらら石と石筍がくっついた「石柱」が間近で見られる。「キクガシラコウモリ」が生息している。
 広々とした場所もあれば、大人がほふく前進しなければならないほどの狭い場所もある。地下水がたまった泉もあり、水中からライトアップして幻想的な空間を演出する。さらにヘッドランプなどの明かりを消すと暗黒の世界を体験できる。
 ツアーは初心者(小学5年生以上1人1万円)、中級者(同1万3000円)、上級者(同1万6000円)の3種類。レベルにより所要時間は2〜6時間。ヘルメット、ヘッドランプ、つなぎ服、長靴を用意する。障害、賠償保険込み。下着などは各自で。予約制で、申し込みは希望日前日午後6時まで。
 問い合わせは「asobibito〜遊び人」(090−6935−9426)へ。

※古戸の風穴(ふっとのかざあな)は別名として古戸鍾乳洞、古戸風穴、古戸のレ梶A風穴と呼ばれている。




滝観洞、マスコットキャラクター登場(2024/5/8 入手)
 岩手県気仙郡住田町の観光洞「滝観洞」にマスコットキャラクターが登場していることが分かった。
 キャラクターは男女それぞれ1名。男性キャラはモモジロコウモリの最初と最後の文字から「モモリ」、女性キャラは滝、いいな、ナチュラルを合わせて「タキーナ」と命名。それぞれ アクリルスタンド(税込800円)、クリアファイル(税込300円)が発売された。
 また、モモジロコウモリと洞内滝の根付け3種(税込400円)、天の岩戸の滝のクリアファイル(税込300円)も合わせて発売された。
  購入は滝観洞観光センター「おらいの滝観洞」にて。

滝観洞ウェブサイト




中国、双河洞を世界遺産申請に向けて調査実施(2024/5/7 新華社より入手)
中国・貴州省綏陽県の鍾乳洞群「双河洞」、世界遺産申請へ調査実施

【中華人民共和国・貴州省貴陽市発】
 中国貴州省遵義市綏陽(すいよう)県にある全国最大の鍾乳洞群「双河洞」でこのほど、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界自然遺産への登録申請に向けた専門家による評価活動が行われた。
 国家林業・草原局世界遺産専門家委員会、貴州師範大学カルスト研究院、北京大学地球・空間科学学院、貴州省林業科学研究院、貴州科学院山地資源研究所などの研究機関・大学の専門家からなるチームが4日間にわたり調査した。
 今回は世界自然遺産への申請を切り口に、双河洞の洞窟系の複数の洞穴で地質・地形、生態系、生物多様性などの科学調査を実地で展開。世界自然遺産の申請をスムーズに進めるための強固な土台を築いた。双河洞の上層支洞の調査では、ジャイアントパンダの化石が残された場所が新たに見つかった。




昇竜洞、御入洞印を発売(2024/5/2 入手)
昇竜洞御入洞印 鹿児島県大島郡知名町(沖永良部島)の観光洞「昇竜洞」で御入洞印が発売されていることが分かった。
 御入洞印には昇竜洞を象徴する竜と洞内写真がデザインされており、購入には入洞チケットが必要。
 御入洞印はこれで全国3ヶ所となり、将来的に日本観光鍾乳洞協会加盟洞窟で配布されることになれば、スタンプラリー的に盛り上がることも期待される。

※同様のものとしては2021年に「あぶくま洞」では御入洞印、2023年に「竜ヶ岩洞」で御来洞印が発売されている。
昇竜洞ウェブサイト






不二洞、リニューアルオープン(2024/4/28 朝日新聞より入手)
幻想的世界に誘う上野・不二洞、新装 関東最大級の鍾乳洞

 洞内の延長約2.2キロと関東最大級の規模を誇る鍾乳洞「不二洞」(群馬県上野村)が27日、リニューアルオープンした。LEDライトの照明が取り付けられ、来場者を幻想的な世界に誘う。
 入り口の長さ120メートルのトンネルは、音楽とともにリズミカルに変わる光のグラデーションが道案内をしてくれる。
 修行僧たちの修行の場として利用されていたことから、洞内には仏教にちなんだ名称がつけられている。「閻魔(えんま)の金剛杖」や「水穴」というスポットは、光や音の演出で神秘的な雰囲気を感じられる。
 料金は大人800円、小学生500円、幼児100円。問い合わせは川和自然公園(0274−59−3117)。

上野振興公社ウェブサイト(不二洞)




九折瀬洞、川辺川ダム反対で日本自然保護協会が意見書(2024/4/20 朝日新聞より入手)
川辺川ダム反対意見 県・国は「耳を傾けよ」 9団体が声明文

 川辺川への流水型ダム建設をめぐり、「子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会」など9団体は12日、熊本県や国に対し、建設に反対する住民の意見に耳を傾けるよう促す声明文を出した。ダムの環境影響評価については、日本自然保護協会(東京)も国に懸念を表明している。
 声明文は、15日で退任した蒲島郁夫前知事に対して、重要課題については任期切れ直前に進めず次期知事にゆだねること、16日に就任した木村敬知事に対しては、公聴会でダム反対の立場からの発言が圧倒的に多かったことを踏まえて対応することなどを求めた。
 蒲島前知事は退任直前の12日、環境影響評価法に準じて国が出した「準備レポート」に対し、「環境に極限まで配慮されたもの」などとする知事意見を提出した。
 準備レポートでは、工事や、実際に水をためて安全性を確認する試験湛水(たんすい)により、流域の希少な生物が生息できなくなる可能性について認めた上で、環境保全措置などで「できる限り回避、低減される」と結論づけている。
 準備レポートについては、日本自然保護協会も国に意見書を出している。
 意見書では、流域にある洞窟「九折瀬洞」が一定期間冠水することにより、洞窟に生息するコウモリ類や固有種ツヅラセメクラチビゴミムシなどに不可逆的な影響を及ぼすと指摘。九折瀬洞の特殊な生態系を踏まえ、冠水しない地域への移植は不確実性が高いうえ、過去に例のない保全策のため、国が助言をあおぐとする専門家の名前を公表すべきだと求めた。

※一部抜粋




白骨温泉の噴湯丘と球状石灰石、案内板やデッキを新設(2024/4/19 市民タイムスより入手)
「白骨温泉の噴湯丘と球状石灰石」を観察しやすく 案内板やデッキ新設

 松本市安曇の国特別天然記念物「白骨温泉の噴湯丘と球状石灰石」を適切に保存・活用していくため、市が令和2年度から進めていた整備事業がこのほど完了した。案内板や観察デッキが新設され、白骨温泉の成り立ちを伝える貴重な自然の造形を、より身近に観察できるようになった。
 白骨温泉の乳白色の湯は湯に溶けた炭酸カルシウムによるもので、炭酸カルシウムが堆積してできた白い石を「石灰華」と呼ぶ。噴湯丘は、温泉水の噴き出し口に石灰華が沈殿し続け丘状になったものを指す。
 白骨温泉観光案内所から車で2分(約600メートル)の場所に新設されたデッキからは、全国的に珍しい大量の噴湯丘が観察できる。以前は林の中に埋もれていたが、支障木や土砂の撤去を行った。デッキまでの道中に説明板や案内板を設置し、観光案内所には噴湯丘と並ぶ天然記念物・球状石灰石を展示している。
 炭酸カルシウムの源は太古の熱帯のサンゴ礁からできた石灰岩で、石灰岩は2億年以上にわたる地表の動きや隆起によって、現在の白骨温泉にたどり着いたとされる。白骨温泉に残る100以上の噴湯丘や、うずたかく堆積した石灰華の地形は、大昔に大量のお湯が湧き出していた証拠だ。成り立ちを知ることで景色を楽しめるのが白骨温泉の魅力といい、市教育委員会文化財課の百瀬耕司係長は「湯治や、上高地・乗鞍の観光と併せて、白骨温泉をより深く知ってほしい」と呼び掛ける。
 白骨温泉の成り立ちを伝えるリーフレットも3月に刷新した。市のYouTubeチャンネル・松本のシンカでは、信州大学の大塚勉・特任教授による解説動画も公開している。

松本のシンカ【松本市公式チャンネル】(白骨温泉といえば白いお湯!このお湯に秘められたストーリーとは・・・?)




ベトナム、クアンビン省で22洞発見(2024/4/17 VIETJO ベトナムニュースより入手)
クアンビン省:今年も洞窟22本新たに発見、世界遺産の国立公園で

【ベトナム社会主義共和国発】
 北中部地方クアンビン省の世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園管理委員会は14日、3月に英国・ベトナム洞窟探検隊と協力して同省内の洞窟を調査・探検した結果、22本の新たな洞窟を発見したと発表した。
 調査したのは、新たな洞窟22本と追加調査対象の3本の洞窟で、総延長は3550mだった。洞窟の長さは30〜572mで、最長はトゥエンホア郡ラムホア村のオンザウ洞窟(572m)、次いで同国立公園内のハンバー洞窟(516m)、同ブックフン洞窟(430m)、同12/2ズリー洞窟(404m)の順。洞窟の高さは46〜55m、深さは32〜154m。
 同国立公園管理委員会は、探検隊が発見した洞窟は位置や概略が分かっているだけで、そのためさらに調査・研究を行って洞窟の保存や持続的利用について適切に判断する必要があるとしている。
 同国立公園では、新たな洞窟の発見が相次いでいる。2023年4月には総延長11.7kmの22本の新洞窟の発見が発表されたほか、2020年4月にも総延長1万0491mの12本の新洞窟が発見されたとの発表があった。




中国、新種の洞窟魚発見(2024/4/16 新華社より入手)
中国広西チワン族自治区で新種の洞窟魚を発見

【中華人民共和国・広西チワン族自治区南寧市発】
 中国広西チワン族自治区の紅水河水系で研究者が発見した小型の洞窟魚が、形態学的比較と分子系統学の研究により新種と確認された。新種は発見地の来賓市忻城県安東郷にちなみ「安東嶺鰍」(Oreonectes andongensis)と名付けられ、広西師範大学や同自治区環境保護科学研究院、柳州市漁業技術普及ステーションなどの研究者が国際学術誌「ズーキーズ」に発表した。
 研究者によると、嶺鰍(Oreonectes)はフクドジョウ科の小型淡水魚で、中国西南部とベトナム北部に分布する。多くはカルスト地形の地下水系で生息し、目の退化や鱗の消失、体表色素沈着の欠如、発達した浮き袋後室などの特徴を持つ。
 研究者は今回の発見について、広西チワン族自治区の独特な地理環境と豊富な生物多様性資源を改めて説明していると語った。

ZooKeys(A new loach species of the genus Oreonectes (Teleostei, Cypriniformes, Nemacheilidae) from Guangxi, China)




普天満宮洞穴、旧石器時代の焚火跡発見(2024/4/12 琉球新報より入手)
普天満宮洞窟に約3万2000年〜1万8000年前のたき火跡 県内最古級の人類活動痕跡 沖縄

 沖縄国際大学考古学研究室は12日、宜野湾市の普天満宮本殿背後にある洞穴遺跡の発掘調査で、約3万2000年〜1万8000年前の旧石器時代(後期更新世)の炉(たき火)跡が確認されたと発表した。調査では、焼けた礫や透明度のある結晶質石灰岩なども出土したほか、約1万1000年前の人骨片も確認した。同研究室の新里貴之准教授は「県内でも最古級の人類の活動痕跡が見つかった。沖縄の人類史を考える上で極めて重要な遺跡」だとし、継続的な調査に意欲を見せた。
 同研究室は2022年度から普天満宮洞穴内の発掘調査を実施しており、これまで貝塚時代前期(縄文時代)の文化まで確認していた。23年度にさらに下層を調査したところ、今回の発見に至った。
 同研究室は普天満宮洞穴について、南城市のサキタリ洞遺跡、石垣島白保竿根田原洞穴遺跡、徳之島下原洞穴遺跡、山下町洞穴遺跡とともに、約3〜2万年前の旧石器時代を代表する遺跡の一つであると指摘。琉球列島における人類の起源の研究に資する遺跡であることが判明したと強調した。
 普天満宮は尚賢王(1644年頃)が参詣したとされる由緒ある神社で、琉球八社の一つとされている。1991年には宜野湾市指定文化財「名勝」に登録された。

普天間宮ウェブサイト(普天満宮洞穴(市指定文化財「名勝」))




「日本洞穴学研究所報告 第41号」発行(2024/3/31 入手)
日本洞穴学研究所報告第40号 岩手県下閉伊郡岩泉町にある「日本洞穴学研究所」の年次研究報告が発行された。内容は以下の通り。
 ・龍泉新洞の3D測量に関する予備調査報告
 ・龍泉洞中央部における気象観測報告(2023)
 ・短報 龍泉洞の水系には何がいるか
 日本洞穴学研究所発行。A4サイズ46ページ。カラー。頒価500円(税込)。3月31日発行。
 購入・問い合わせは日本洞穴学研究所事務局(龍泉洞事務所内/рO194−22−2566)、または地R元事務局まで。なお、日本洞穴学研究所報告第2〜40号までのバックナンバー(各500円/35号36号は2,000円)も取り扱っている。




「群馬県立自然史博物館研究報告 第28号」発行(2024/3/31 入手)
群馬県立自然史博物館研究報告第28号 群馬県富岡市にある「群馬県立自然史博物館」の年次研究報告が発行された。
 そのなかの論文として「 仏穴(群馬県上野村)から産した真洞窟性および地表性の陸産貝類遺骸混在群集」があり、石灰洞「仏穴」の真洞窟性陸貝「ホラアナゴマオカチグサ近似種」と地表性陸貝類5種が報告されている。著者は柏木健司、増山慈、小竹祥太、須藤和成(敬称略)。
 群馬県立自然史博物館発行。A4サイズ256ページ。カラー。頒価4,090円。3月31日発行。なお、この論文はウェブサイト上で閲覧可能。
 購入・問い合わせは群馬県立自然史博物館まで。

群馬県立自然史博物館ウェブサイト





銀水洞、復旧支援の寄付金贈呈(2024/3/14 奄美新聞より入手)
「銀水洞」の復旧支援

 昨年6月の豪雨で被害を受けた知名町にある鍾乳洞「銀水洞」の復旧を支援しようと、同町は14日、クラウドファンディングで集めた寄付金をおきのえらぶ島観光協会に贈呈した。
 銀水洞は、ケイビングツアーで使われている4つのコースのうち最も難易度が高く、入口から1.5キロほど進んだところに棚田のような形をした「リムストーンプール」と呼ばれるスポットがある。光を照らすと幻想的な空間が広がることから人気のコースだったが、昨年6月の豪雨で泥水が流入し、現在もツアーを開催できない状況となっている。
 豪雨被害以降、地元のケイビングガイドのメンバーが復旧に向けて、洞内に流入した泥水の除去を手作業で行ってきた。
 今回、復旧作業を支援するため、ふるさと納税制度を活用したガバメントクラウドファウンディングを行った。昨年9月4日〜12月3日までの91日間で、53人から合計96万4000円の寄付が集まった。寄付金は、復旧作業を行うボランティアへの手当や資材費に充てられる。
 この日は、役場町長室で贈呈式があり、観光協会のコ田英輔会長や観光協会ガイド部の東信一郎会長らが参加した。
 コ田会長に目録を手渡した今井町長は「島の鍾乳洞は、長い歴史の間に作られた素晴らしい芸術品。島のものだが世界の財産でもある。豪雨で被害が出てしまったが、ケイビングのリピーターらがまた来てくれるよう以前の姿に戻してほしい」と述べた。
 観光協会ガイド部の東会長は「寄付金と一緒に支援のメッセージもたくさんもらった。町も応援してくれて感謝している。今後も定期的にモニタリングをしながら復旧作業を頑張っていきたい」と話した。

一般社団法人沖永良部島ケイビング協会ウェブサイト(銀水洞)




第11回九州洞窟談話会、沖永良部島で開催(2024/3/13 南海日日新聞より入手)
安全意識、技術共有図る 沖永良部島で九州洞窟談話会 島の自然、文化への理解も

 主に九州地域で活動するケイバーを対象とした第11回九州洞窟談話会(日本洞窟学会洞窟救助委員会主催)は11日から13日までの日程で、沖永良部島で行われている。学生を中心に全国各地の洞窟探検を行うケイバー約40人が参加。座談会、講演会、安全講習、訓練を通じて、洞窟探検での安全意識や技術向上を図るとともに、同島の洞窟への理解を深めている。
 洞窟学、洞窟探検意識の向上、各団体の関係構築などを目的に毎年この時期に開かれており、沖永良部島では3回目。今回は新型コロナウイルスの影響で2019年以来の開催となった。
 11日は知名町の中央公民館で座談会があり、コロナ禍の活動停滞期に失われたノウハウや活動する上での問題点について参加者間で共有。後半は同洞窟救助委員会委員長で山口県・美祢市教育委員会文化財保護課特別専門員の村上崇史さんと、日本島嶼学会会員で知名町教育委員会の前利潔さんが講演した。
 村上さんは沖永良部島の地形について「隆起サンゴ礁で形成されたカルスト地形。数十万年かけての隆起と、氷期、間氷期の海水準変動(海水面変動)により海に沈んだカルストと、陸のカルストが一体化している」などと解説。前利さんは歴史、文化の視点から「琉球文化圏の北限の島」として島の特徴を紹介した。
 12日は同公民館で沖永良部与論地区広域事務組合消防本部の職員を講師に応急処置講習、午後からは洞窟用担架を使った搬送練習などがあった。13日は知名町の水連洞に入洞し、洞窟救助訓練を行う予定。

日本洞窟学会ウェブサイト




「INTO DARKNESS 美しきチビゴミムシの世界」発売(2024/2/24 入手)
INTO DARKNESS 美しきチビゴミムシの世界  日本産チビゴミムシ族全443種の基本情報を網羅した目録写真集「INTO DARKNESS 美しきチビゴミムシの世界」が発売された。
 筆者は同定を目的とした図鑑ではなく写真集としているが、日本産チビゴミムシ全32属の分類・形態・分布・環境・各種情報が掲載されており、半ページから1ページ使った生体写真は見ごたえがある。
 また、「ケイビング・ノート」として、筆者が調査に訪れた142洞(坑洞や防空壕を含む)が掲載。採集方法と装備も紹介されており、メクラチビゴミ採集の一助になるの1冊である。
 昆虫文献六本脚発行。川井信矢著。B5サイズ304ページ。カラー。定価19,800円(税込/国内送料込)。2月24日発売。
 購入は昆虫文献六本脚にて。

昆虫文献六本脚ウェブサイト(INTO DARKNESS 美しきチビゴミムシの世界)




幻の鍾乳洞、町指定天然記念物に指定(2024/2/22 入手)
 広島県神石郡神石高原町の管理洞「幻の鍾乳洞」が2月22日、「幻の鍾乳洞−花面洞洞窟系」として神石高原町指定天然記念物に指定された。
 幻の鍾乳洞は1929(昭和4)年の文献「廣島縣史蹟名勝天然紀念物調査報告」に記録はあったものの忘れ去られ、1992(平成4)年に地元グループ「永野を考える会」が再発見した。ヘリクタイトやアラゴナイトが保存されている。

ながの村ウェブサイト(幻の鍾乳洞)




沖縄県恩納村の海底洞窟、新種「ヨミノショウジンガニ」発見(2024/2/17 琉球新報より入手)
海底鍾乳洞から新種カニ ヨミノショウジンガニ 芸大教授ら、恩納で発見 沖縄

 沖縄県立芸術大学は16日までに、恩納村の海底鍾乳洞から新属新種のカニ類を発見したと発表した。甲羅や脚の形からショウジンガニ科に属することが分かったが、同科に五つある他属のカニ類と著しく特徴が異なっていることから、「ヨミノショウジンガニ属(黄泉之精進蟹)」と名付けて新属を立てた。新種の学名は採集地の沖縄にちなんで「オキナワ」と名付け、和名は「ヨミノショウジンガニ」とした。海底洞窟環境に生息するショウジンガニ科の種の発見は世界初となる。
 県立芸術大学の藤田喜久教授と、琉球大学熱帯生物圏研究センター西表研究施設の成瀬貫准教授の共同研究で分かった。
 「ヨミノショウジンガニ」は甲羅の幅が1センチ程度の小型種で、脚が非常に細長く、目の角膜が縮小して退化傾向を示しているのが特徴。
 新属名、新種名に含まれる「ヨミ(黄泉)」は、発見したカニが海底鍾乳洞の再奥部の暗黒環境に生息していることにちなんで付けた。
 共同研究は14日付で学術雑誌「ズータクサ」に掲載された。

ズータクサ(A new genus and species of a submarine cave crab of the family Plagusiidae Dana, 1851 (Crustacea: Brachyura: Grapsoidea) from Okinawa Island, Ryukyu Islands, southwestern Japan)



江の島岩屋、入洞者800万人に到達(2024/2/2 タウンニュースより入手)
江の島岩屋 入洞者800万人

 観光スポット「江の島岩屋」の入洞者数が先月29日、800万人に到達し、記念セレモニーが行われた。800万人目となったのは、いずれも横浜市在住の主婦・大塚洋子さんと砂山和枝さん、菊池章子さんの3人組。鈴木恒夫市長や市観光協会の湯浅裕一会長らが拍手で出迎えた。
 岩屋を訪れたのは初めてという3人。「800万人目と聞いてびっくりしたが、うれしい」「とてもよい思い出になります。これからもいいことがありそう」などと笑顔をみせた。記念品として江の島島内施設の年間パスポートや海の幸セットなどが贈られた。
 江の島の南西に位置する岩屋は、波の浸食でできた天然洞窟。奥行152mと56mの2つの岩屋があり、古くから人々の信仰を集めてきた。落石により1971年に閉鎖されたが、市が再整備し、93年4月に営業を再開した。再開から2年6ヵ月で100万人が入洞し、30年9ヵ月で800万人に届いた。

藤沢市ウェブサイト(江の島岩屋)




ドイツ、イルゼン洞窟でホモ・サピエンス人骨化石発見(2024/2/1 時事通信より入手)
4万5000年前の人骨化石 現生人類、ドイツ中部洞窟で発見 寒冷でも大型動物追う?・国際チーム

 ドイツ中部テューリンゲン州のラニス城にあるイルゼン洞窟を発掘し直し、約4万5000年前と推定される現生人類(ホモ・サピエンス)の骨片化石を発見したと、独マックスプランク研究所などの国際研究チームが31日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 当時の欧州中部は寒冷で、現代のシベリアや北欧のような気候だった。現生人類はアフリカで30万〜20万年前に出現した後、中東や欧州などに進出したが、約4万5000年前にアルプス山脈の北側に到達していたことが明確になったのは初めて。研究チームは寒さが厳しくても、狩りの対象となるトナカイなどの大型動物の群れがいる環境の方が魅力的だったとの見方を示した。
 イルゼン洞窟は岩山の下部にあり、上部には中世になってラニス城が築かれた。最初の発掘は1930年代に行われ、細長い木の葉のような形の石器が多数出土した。4万数千年前は旧人類のネアンデルタール人から現生人類への移行期に当たり、人骨と断定できる化石が見つからなかったため、どちらの人類が石器を作ったかが長らく不明だった。
 研究チームは2016〜22年に再発掘し、前回の発掘で調べられなかった地下の巨岩の下も調査。新たに見つかった骨片化石を前回出土して保存されていた骨片化石とともに最新の技術で分析したところ、細胞小器官ミトコンドリアのDNAやたんぱく質から現生人類の骨片を13個特定できた。放射性炭素に基づき年代も測定した。
 トナカイやバイソン、シカ、ウマなどの骨の化石も分類でき、狩りをして食べたとみられる。




ヨヲキ洞穴と小島暗川、伊仙町歴史館主催で鍾乳洞探検(2024/1/20 奄美新聞より入手)
伊仙町歴民館「徳之島のいろは」で鍾乳洞探検

 伊仙町歴史民俗資料館(義了館長)主催の今年度「徳之島のいろは」体験シリーズ第5回「鍾乳洞たんけん〜鍾乳洞を見に行こう!〜」が20日、町内2か所であった。町内外から小学生を含む家族連れなど約20人が参加。地表水や地下水が琉球石灰岩層に織りなす大自然の悠久の芸術、数千年前の先人たちの生活痕など息吹にも触れた。
 地域の特色ある埋蔵文化財活用事業の体験イベントシリーズ。3年目の今年度は昨年7月の第1回「水中遺跡調査隊体験」(会場・同町瀬田海海水浴場)を皮切りに5回シリーズで始まり、今回のプログラム「鍾乳洞たんけん」が最終回となった。
 同町内の数ある鍾乳洞のうち対象としたのはアクセスが容易な▽「ヨヲキ洞穴」(同町伊仙、町総合運動公園近く)▽「小島暗川(くらごう)」(同町小島)の2か所。ガイド役は同歴民館の安田未来(みらい)、與嶺(よみね)友紀也の両学芸員が担当。参加者の安全管理を含め職員計7人がサポートした。
 ヨヲキ洞穴では、参加者たちは激しいアップダウンとぬかるんだ足下に悪戦苦闘しつつも、ライトの光にきらめく鍾乳石など大自然が育んだ大地の芸術に歓声を上げた。併せて約4500年前〜1000年前の人類の生活跡(カムィヤキ陶器や土器、貝・骨製品など遺物=同資料館で展示中)が確認されていることも知り、歴史ロマンにも浸った。
 同町西端の小島地区にある暗川は、専門家によると約1億年前〜100万年前から水が石灰岩(隆起サンゴ礁)を溶かして地下川を形成したもの。奄美群島観光ブーム期の1970年代半ば頃までは人気の観光ルートの一つだった。参加者たちは、その名残の階段を下って入り口から約100メートル付近の暗黒の洞内で、約10メートルの高さから轟音を発し豪快に水しぶきを上げる名物の滝に圧倒された。
 家族3人で参加した徳之島町亀津の森田智美さん(40)は「鍾乳洞とか島の自然に興味があった。美しい鍾乳洞を初めて間近で見て感動した。機会があればまた参加したい」。長男の一喜君(亀津小2年)も「滝には一番びっくりした」と感動していた。

巷の噂に戻る TOPへ戻る
2024 Copyright(C) 地底旅団ROVER元老院
cavers_rover_in_tokyo@yahoo.co.jp