沖縄県
洞穴名

普天間宮洞穴(ふてんまぐうどうけつ)

別 名
普天満権現穴
所在地
沖縄県宜野湾市
規 模
総延長約250m 高低差?m 
伝 承
昔、首里桃源村に一人の娘がいて並はずれた美人であったが、娘はいつも部屋に閉じこもって外出したことがなく、誰一人その顔を見たものはなかった。他家に嫁していたと一人の妹があったが、その夫は一度顔が見たく、妹が実家に帰って姉と話しているときに突然にその部屋に入って姉の顔を見た。そしてその神々しいほどの美しさに打たれたが、はじめて他人に顔を見られた姉は、妹と共謀して顔を見られたことを怒り、顔色を変えて者も云わず戸を開けてとび出し、来たに向かって走って行った。妹たちはすぐその後を追ったが、普天間の穴に入ったきり行方知れずになった。それから家族達も洞内をくまなく探したが遂にその姿は見付けられなかった。それで人々はあの娘は処女の神の化身であったと信じて、ここに社殿を建て、祀ったという伝承がある。
備 考
観光洞。
参考文献
日本ケイビング協会 (1978) : JAPAN CAVING 通巻第37−38号

洞穴名

金武鍾乳洞(きんしょうにゅうどう)

別 名
日秀洞
所在地
沖縄県国頭郡金武町
規 模
総延長約300m 高低差?m 
伝 承

16世紀、この島に漂着した紀州和歌山の渡海僧日秀上人が、洞内に棲み地元民に危害を加えていた大蛇を呪文で唱伏して人々を救い、洞前に観音寺を建立したという伝承がある。

備 考
観光洞。
参考文献
日本ケイビング協会 (1978) : JAPAN CAVING 通巻第37−38号
加藤守 (1981) : 日本列島洞穴ガイド 暗黒の世界への旅

洞穴名

漲水御岳(はりみずおんたけ)

所在地
沖縄県平良市
規 模
総延長約?m 高低差?m 
伝 承

昔、住屋の集落の長者に、美しい一人娘がいました。この娘が、いつの間にか懐妊しているのに気付いた長者夫婦は、娘に問いただすと、娘は毎夜綿の衣を着た若者が夢枕に現れるというので、長者は今度きたら糸を付けた釣針を若者の衣にさすようにと、娘に言いつけました。翌朝長者夫婦は糸をたどって漲水御岳の洞穴に入っていくと、1匹の大蛇がいました。やがて娘が3人の女児を出産したことを知った大蛇は喜んで天に昇っていったという伝承がある。

考 察

宮城県気仙沼市「たつ穴」の伝承と非常に似通ったものである。このような伝承は日本全国にある。

備 考
信仰洞。入洞禁止。
参考文献
加藤守 (1981) : 日本列島洞穴ガイド 暗黒の世界への旅
 

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