宮城県
洞穴名
管弦窟(かんげんくつ)
別 名
お鳴り穴・龍窟・音鳴穴・なり穴・鳴洞窟
所在地
宮城県気仙沼市
規 模
総延長47.4+m、高低差7.8m
伝 承
犬猫を洞内に入れたところ、気仙沼市「たつ穴」、唐桑町「ガマ穴」「千把萱の岩穴」に出たという伝承がある。
備 考
洞内に弁天像あり。管理洞(五十鈴神社)。
参考文献
東山ケイビングクラブ・気仙沼市教育委員会 (1995) : 気仙沼市の洞穴 気仙沼市洞穴地域調査報告書

洞穴名
龍神窟(りゅうじんくつ)
所在地
宮城県気仙沼市
規 模
総延長53.5+m、高低差4m
伝 承
岩手県遠野市笛吹峠「風穴(未確認)」と通じているという遠野の民話がある。
備 考
洞外に龍神と掘られた石碑あり。管理洞(五十鈴神社)、鉄柵あり。
参考文献
東山ケイビングクラブ・気仙沼市教育委員会 (1995) : 気仙沼市の洞穴 気仙沼市洞穴地域調査報告書

洞穴名
たつ穴(たつあな)
別 名
タツ穴・龍穴・竜穴
所在地
宮城県気仙沼市
規 模
総延長493.8+m、高低差37.5m
伝 承

以下の伝承がある。
昔、この地に住むおたつという娘が二ツ森山に山菜採りへの帰り道に、若い男が現れて、「黄金をあげるから、家に来て布を織ってほしい」と頼まれた。娘はその男の家に連れられて行く。多くの召使をかかえる立派な家で、男の両親も歓迎してくれた。娘は「両親に許しを得て来るから」と、一旦家に戻ったのだったが、それから毎日、男は黄金を持って訪ねてくるようになった。そして男は「この黄金は、おまえが私の女房になるまで岩穴にしまっておく。女房になったら、その隠し場所を教えよう」と言うのだった。その内、娘は妊娠した。娘の両親は、やって来た男の着物にこっそりと針を縫い込み、糸を通して糸車を引かせた。糸を手操って行って黄金を見つけ出し、男は殺してしまう計画だった。おたつが、この糸を手繰りながら男をつけて行くと、男は岩穴に入らずに二ツ森の山の中に入って行った。岩穴までやって来た娘は、急に産気づいて子を産み落としたが、それは幾百幾千とも知れない小さな卵だった。それは上部がウロコ、カブが蛇の腹に似ていた。驚いた娘は、家にも帰れず恨めしげに二ツ森を眺めながら死んでいった。それからというもの、細尾の沢からは蛇のウロコに似た模様のある石が出るようになり、いつしかこれは「蛇体石」と呼ばれるようになった。

備 考
沖縄県平良市「漲水御岳」の伝承と非常に似通ったものである。このような伝承は日本全国にある。
現在、一般的には「たつという娘が機織りをしていた洞穴」としか伝承されていない。
参考文献
東山ケイビングクラブ・気仙沼市教育委員会 (1995) : 気仙沼市の洞穴 気仙沼市洞穴地域調査報告書
 

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